JPH072748B2 - 13β−ミルベマイシン誘導体,その製法,および有害生物防除剤組成物 - Google Patents

13β−ミルベマイシン誘導体,その製法,および有害生物防除剤組成物

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JPH072748B2
JPH072748B2 JP60271680A JP27168085A JPH072748B2 JP H072748 B2 JPH072748 B2 JP H072748B2 JP 60271680 A JP60271680 A JP 60271680A JP 27168085 A JP27168085 A JP 27168085A JP H072748 B2 JPH072748 B2 JP H072748B2
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    • C07H19/01Compounds containing a hetero ring sharing one ring hetero atom with a saccharide radical; Nucleosides; Mononucleotides; Anhydro-derivatives thereof sharing oxygen
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は後記式(I)で表わされる新規の13β−ミルベ
マイシン(milbemycin)誘導体、その組成物、ならびに
有害生物例えば外部および内部寄生虫を防除するための
使用に関する。
本発明の化合物は一般式 〔式中、R1は水素原子または保護基であり、R2はメチル
基、エチル基、イソプロピル基またはs−ブチル基であ
り、Rは酸素原子またはイオウ原子を介して結合する基
R3であって、R3はC1−C10アルキル基、C1−C10ハロアル
キル基、C1−C10ヒドロキシアルキル基、C1−C10メルカ
プトアルキル基、C2−C10アルコキシアルキル基、C3−C
10アルコキシアルコキシアルキル基、ヒドロキシ置換も
しくはメルカプト置換C3−C10アルコキシアルコキシア
ルキル基、C4−C15アルコキシアルコキシアルコキシア
ルキル基、ヒドロキシ置換もしくはメルカプト置換C4
C15アルコキシアルコキシアルコキシアルキル基、C2−C
10アルケニル基、C2−C10ハロアルケニル基、C2−C10
ルキニル基、C2−C10ハロアルキニル基、フェニル基
(これは置換されていないかまたはハロゲン原子、C1
C3アルキル基、C1−C3ハロアルキル基、C1−C3アルコキ
シ基、C1−C3ハロアルコキシ基、シアノ基および/また
はニトロ基で置換されているものとする)およびベンジ
ル基(これは置換されていないかまたはハロゲン原子、
C1−C3アルキル基、C1−C3ハロアルキル基、C1−C3アル
コキシ基、C1−C3ハロアルコキシ基、シアノ基および/
またはニトロ基で置換されているものとする)から成る
群から選んだものであるか、あるいはRは−SH基または
−S−C(O)OR4基のいずれかであり、そしてR4はC1−C
10アルキル基、C1−C10ハロアルキル基、またはフェニ
ル基もしくはベンジル基(これらは置換されていないか
またはハロゲン原子、C1−C3アルキル基、C1−C3ハロア
ルキル基、C1−C3アルコキシ基、C1−C3ハロアルコキシ
基、シアノ基および/またはニトロ基で置換されている
ものとする)である〕 で表わされる13β−ミルベマイシンである。
記載する炭素原子の数に依存するが、アルキル基それ自
体(または他の置換基の一部分としてのアルキル)は、
例えば以下の基を意味するものと理解されたい。すなわ
ち、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペン
チル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル
基、デシル基等、およびそれらの異性体例えばイソプロ
ピル基、s−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、
イソペンチル基等である。ハロアルキル基はモノハロゲ
ン化またはペルハロゲン化アルキル置換基例えばCHC
l2、CHF2、CH2Cl、CCl3、CH2F、CH2CH2Cl、CHBr2等であ
り、好ましくはCF3である。本明細書においてハロゲン
原子は、フッ素原子、塩素原子、臭素原子またはヨウ素
原子を意味し、好ましくはフッ素原子、塩素原子または
臭素原子を意味する。ハロアルコキシ基は酸素原子を介
して結合するハロアルキル基であり、前記のようにハロ
ゲン化されていることができる。アルケニル基は、C=
C二重結合少なくとも1個を特徴とする脂肪族炭化水素
基であり、例えばビニル基、プロペン−1−イル基、ア
リル基、ブテン−1−イル基、ブテン−2−イル基、ブ
テン−3−イル基である。従って、ハロアルケニル基
は、ハロゲン原子1個またはそれ以上で置換されている
前記のアルケニル基である。アルキニル基は、C≡Cの
三重結合少なくとも1個を特徴とする直鎖状または分枝
状炭素鎖である。典型的な例は、エチニル基、プロピオ
ン−1−イル基、プロパルギル基、ブチン−1−イル基
等である。C2−C10アルコキシアルキル基は酸素原子が
介在する非分枝状または分枝状のC2−C10アルキル基で
あり、例えばCH2OCH3、CH2CH2OCH3、CH2CH(CH3)-OCH3
CH2OC2H5、CH2OC3H7-i、CH2CH2OCH3等である。C3−C10
アルコキシアルコキシアルキル基は酸素原子が2個所に
介在する非分枝状または分枝状C3−C10アルキル基であ
り、例えばCH2OCH2OCH3、CH2CH2OCH2OCH3、CH2OCH2CH2O
CH3、CH2OCH2OC2H5、CH(CH3)OCH2OC3H7-i等である。C4
−C15アルコキシアルコキシアルコキシアルキル基は、
酸素原子が3箇所に介在する非分枝状または分枝状のC4
−C15アルキル基であり、例えばCH3OCH2OCH2OCH2、CH3O
CH2CH2OCH2OCH2、CH3OCH2CH2OCH2CH2OCH2CH2等である。
本明細書において、OH保護基R1は、有機化学における通
常の保護官能基を意味するものと理解されたい。そのよ
うな保護基は特にはアシル基およびシリル基である。適
当なアシル基は例えば基R4′‐C(O)‐〔R4′は前記
式(I)におけるR4と同じ意味であり、好ましくはC1
C6アルキル基、C1−C6ハロアルキル基、またはフェニル
基(これは置換されていないかまたはハロゲン原子、C1
−C3アルキル基、CF3基もしくはニトロ基によって置換
されているものとする)である〕である。適当なシリル
基R1は基−Si(R5)(R6)(R7)〔ここでR5とR6とR7
は好ましくは相互に独立にC1−C4アルキル基、ベンジル
基またはフェニル基であり、例えばトリメチルシリル
基、トリス(t−ブチル)シリル基、ジフェニル−t−
ブチルシリル基、ビス(イソプロピル)メチルシリル
基、トリフェニルシリル基等特にはt−ブチル−ジメチ
ルシリル基を形成する基である〕である。5−OH基はベ
ンジルエーテル基またはメトキシエトキシメチルエーテ
ルとして存在することもできる。
本明細書においては、R2がs−ブチル基である場合の化
合物も、ミルベマイシン誘導体に属するものとして取扱
う。厳密に言えば、前記化合物は通常の分類に従えば前
記のカテゴリーに含まれないのであるが、米国特許第4,
173,571号明細書に記載の方法によってアベルメクチン
(avermectin)誘導体から誘導される。
前記式(I)〔R1は保護基である〕の化合物は保護基の
単純な(例えば加水分解的)除去によって、高活性の5-
ヒドロキシ誘導体(R1=H)に変えることができ、従っ
て中間体として働くことができる。しかしながら、この
化合物の生物学的価値は、保護基によって本質的に減少
するものではない。
天然に存在するミルベマイシン(R1=H;R2=CH3、C2H5
またはイソC3H7)においては、13位の置換基Rは常に水
素原子である。しかしながら、アベルメクチンにおいて
は、マクロライド分子にα−配向で酸素原子を介して結
合しているα−L−オレアンドロシル−α−L−オレア
ンドローズ基が13位にある。更に、アベルメクチンは、
23−OH基またはΔ22,23二重結合の存在により、そして
通常は置換基R2=s−C4H9の存在により、ミルベマイシ
ンと構造的に異なる。アベルメクチンの糖残基を加水分
解することによって、アリル系13α−ヒドロキシル基を
含む相当するアベルメクチンアグリコンを得ることは容
易である。本発明のアベルメクチン誘導体においては、
Δ22,23二重結合は常に水素化された形で存在する。
著しい殺寄生虫活性および殺昆虫活性の点で、以下の式
(I)の化合物群が特に好ましい。
式(I)の範囲内の興味深い群は、R1が水素原子または
保護基であり、R2がメチル基、エチル基、イソプロピル
基またはs−ブチル基であり、Rが酸素原子またはイオ
ウ原子を介して結合する基R3であって、R3がC1−C10
ルキル基、C1−C10ハロアルキル基、C2−C10アルコキシ
アルキル基、C3−C10アルコキシアルコキシアルキル
基、C2−C10アルケニル基、C2−C10ハロアルケニル基、
C2−C10アルキニル基、C2−C10ハロアルケニル基、フェ
ニル基(これは置換されていないかまたはハロゲン原
子、C1−C3アルキル基、C1−C3ハロアルキル基、C1−C3
アルコキシ基、C1−C3ハロアルコキシ基、シアノ基およ
び/またはニトロ基で置換されているものとする)およ
びベンジル基(これは置換されていないかまたはハロゲ
ン原子、C1−C3アルキル基、C1−C3ハロアルキル基、C1
−C3アルコキシ基、C1−C3ハロアルコキシ基、シアノ基
および/またはニトロ基で置換されているものとする)
から成る群から選んだものであるか、あるいがRが−SH
基または-S-C(O)OR4基のいずれかであり、そしてR4がC1
−C10アルキル基、C1−C10ハロアルキル基、またはフェ
ニル基もしくはベンジル基(これらは置換されていない
かまたはハロゲン原子、C1−C3アルキル基、C1−C3ハロ
アルキル基、C1−C3アルコキシ基、C1−C3ハロアルコキ
シ基、シアノ基および/またはニトロ基で置換されてい
るものとする)である化合物からなる。
群(Ia): 前記式(I)において、R1が水素原子であり、R2がメチ
ル基、エチル基、イソプロピル基またはs−ブチル基で
あり、Rが酸素原子またはイオウ原子を介して結合する
基R3であって、R3がC1−C4アルキル基、C2−C4アルケニ
ル基、フェニル基(これは置換されていないかまたはフ
ッ素原子、塩素原子、臭素原子、メチル基、CF3基、メ
トキシ基、シアノ基および/またはニトロ基によって置
換されているものとする)およびベンジル基(これは置
換されていないかまたフッ素原子、塩素原子、臭素原
子、メチル基、CF3基、メトキシ基、シアノ基および/
またはニトロ基によって置換されているものとする)か
ら成る群から選んだものであるか、あるいはRが−SH基
または−S−C(O)OR4基のいずれかであり、R4がC1−C4
アルキル基、C1−C4ハロアルキル基、またはフェニル基
もしくはベンジル基(これらは置換されていないかまた
はフッ素原子、塩素原子、臭素原子、メチル基、CF
3基、メトキシ基、シアノ基および/またはニトロ基に
よって置換されているものとする)である化合物。
群(Ib): 前記式(I)において、R1が水素原子であり、R2がメチ
ル基、エチル基、イソプロピル基またはs−ブチル基で
あり、Rが酸素原子またはイオウ原子を介して結合する
基R3であって、R3がC1−C4アルキル基およびC2−C4アル
ケニル基から成る群から選んだものであるか、あるいは
Rが−SH基または−S−C(O)OR4基のいずれか一方であ
り、R4がC1−C4アルキル基、C1−C4ハロアルキル基また
はフェニル基(これらは置換されていないかまたはフッ
素原子、塩素原子、臭素原子、メチル基、CF3基、メト
キシ基、シアノ基および/またはニトロ基によって置換
されているものとする)である化合物。
群(Ic): 前記式(I)において、R1が水素原子であり、R2がメチ
ル基、エチル基、イソプロピル基またはs−ブチル基で
あり、Rが酸素原子またはイオウ原子を介して結合する
基R3であって、R3がC1−C4アルキル基およびC2−C4アル
ケニル基から成る群から選んだものであるか、あるいは
Rが−SH基または−S−C(O)OR4基のいずれかであり、R
4がC1−C4アルキル基またはC1−C2ハロアルキル基であ
る化合物。
群(Id): 前記式(I)において、R1が水素原子であり、R2がメチ
ル基またはイソプロピル基であり、そしてRが酸素原子
またはイオウ原子を介して結合する基R3であって、R3
C1−C4アルキル基であるか、あるいはRが−SH基または
−S−C(O)OR4基のいずれかであり、そしてR4がC1−C4
アルキル基またはC1−C2ハロアルキル基である化合物。
群(Ie): 前記式(I)において、R1が水素原子であり、R2がエチ
ル基またはイソプロピル基であり、そしてRが酸素原子
またはイオウ原子を介して結合する基R3であって、R3
メチル基であるか、あるいはRが−SH基または−S−C
(O)OR4基のいずれかであり、そしてR4がメチル基である
化合物。
群(If): 前記式(I)において、R1が水素原子であり、R2がエチ
ル基またはイソプロピル基であり、そしてRが酸素原子
またはイオウ原子を介して結合する基R3であって、R3
直鎖状または分枝状のC1−C4アルキル基にメチル基また
はエチル基である化合物。
特に好ましい式(I)の5−ヒドロキシ誘導体の例は以
下のとおりである。
13β−メトキシミルベマイシンD、13β−エトキシミル
ベマイシンD、13β−フェニルチオミルベマイシンD、
13β−p−クロロフェノキシカルボニルチオミルベマイ
シンD、13β−メルカプトミルベマイシンD、13β−メ
チルチオミルベマイシンD、13β−t−ブチルチオミル
ベマイシンD、13β−メチルチオミルベマイシンA4、13
β−t−ブチルチオミルベマイシンA4、13β−メトキシ
ミルベマイシンA4、13β−メトキシメトキシミルベマイ
シンA4、13β−エチルチオミルベマイシンA4および13β
−エトキシミルベマイシンA4
5−ヒドロキシ基において保護官能基をもつ好ましい式
(I)の化合物の例は以下のとおりである。
5−O−t−ブチルジメチルシリル−13β−メトキシミ
ルベマイシンD、5−O−t−ブチルジメチルシリル−
13β−エトキシミルベマイシンD、5−O−t−ブチル
ジメチルシリル−13β−メルカプトミルベマイシンDお
よび5−O−t−ブチルジメチルシリル−13β−メチル
チオミルベマイシンD。
本発明は式(I)の化合物に関するものだけでなく、そ
の新規の製法にも関するものである。驚ろくべきこと
に、本発明者が見出したところによると、後記式(II)
のアリルアルコール(アリル性OH基が分子の15位に存在
する)は、適当なエーテル化剤またはチオエーテル化剤
によってエーテル化またはチオエーテル化することがで
き、ここで導入すべき置換基Rは立体特異的に分子の13
β−位を占め、そして15位に置換する副生成物はごく少
量である。本発明者は更に、13β−ヒドロキシル基を含
む式(II)の化合物を、13β−配向を保ちながら13β−
エーテルに変えることができることを見出した。従っ
て、本発明方法はミルベマイシン誘導体または13−デオ
キシ−22,23−ジヒドロアベルメクチン誘導体の13β−
位中に、前記式(I)で定義した置換基Rを選択的に導
入することも可能にし、そして非常に有効な殺寄生虫剤
および殺昆虫剤の調製を可能にする。その化合物は更に
別の誘導体の形成に使用することもできる。
従って、本発明は、式 〔式中、Aは式 または で表わされる基であり、R1は保護基であり、そしてR2
前記式(I)で与えた意味をもつ〕 で表わされるアリルアルコールを13β−エーテル基また
は13β−チオエーテル基の導入に適した試薬で処理する
かあるいはハロチオノホルミエートで処理して13β−メ
ルカプト基を導入し、続いて得られる生成物を還元し、
そして遊離ヒドロキシ化合物が望ましい場合には保護基
R1を加水分解によって除去することからなる、前記式
(I)の化合物の製法にも関する。
本明細書においては、式(II)においてAが基(a)で
あるアリルアルコールを式(IIa)の化合物と称し、そ
してAが基(b)である式(II)のアリルアルコールを
式(IIb)の化合物と称する。
式(IIb)の化合物中への13β−エーテル基または13β
−チオエーテル基の導入に適した試薬の例としては、 (a)式 R3XH (III) 〔式中、R3は前記式(I)で与えた意味をもち、そして
Xは酸素原子またはイオウ原子である〕 で表わされるアルコールまたはチオール、 (b)式 〔式中、R4は前記式(I)で与えた意味をもち、そして
Halはハロゲン原子例えばフッ素原子、塩素原子、臭素
原子またはヨウ素原子、好ましくは塩素原子または臭素
原子である〕 で表わされるハロチオノホルミエート、および (c)式 R3−SS−R3 (V) 〔式中、R3は前記式(I)で与えた意味をもつ〕 で表わされるジスルフィドがある。
式(IIaの13β−アルコールは、通常の方法例えば式(I
II)のアルコールまたはハライドR3Hal〔ここでR3は前
記式(I)で与えた意味であり、Halはハロゲン原子好
ましくは塩素原子または臭素原子である〕との反応によ
って13β−エーテルに変えることもできる。全く同様の
方法により、式(IIa)のアルコールと類似のチオール
を、ハライドR3−Halとの反応によって13β−チオエー
テルに変えることができる。式(I)〔Rは13−β−メ
ルカプト基である〕の化合物は、通常の方法例えば式
(III)のアルキル化剤との反応により13β−チオエー
テルに変えることもできる。これらの反応は、当業者に
公知のエーテル化反応であり、13β−ヒドロキシル基ま
たは13β−メルカプト基(これらの基の立体13β−配向
に影響を与えることなく)の変化を意味する。
前記の方法は一般に不活性溶媒中または1つの反応体
(これらが液体の場合)中で実施する。適当な溶媒は例
えばエーテルおよびエーテル性化合物例えばジアルキル
エーテル(ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテ
ル、t−ブチルメチルエーテル、ジメトキシエタン、ジ
オキサン、テトラヒドロフラン、アニソール等);ハロ
ゲン化炭化水素例えばクロロベンゼン、塩化メチレン、
塩化エチレン、クロロホルム、四塩化炭素、四塩化エチ
レン等;またはスルホキシド例えばジメチルスルホキシ
ドである。芳香族または脂肪族炭化水素例えばベンゼ
ン、トルエン、キシレン、石油エーテル、リグロイン、
シクロヘキサン等が存在してもよい。或る場合において
は、反応またはその部分的工程を不活性ガス雰囲気(例
えばアルゴン、ヘリウム、窒素等)中において、および
/または無水溶媒中において実施するのが有利なことが
ある。所望により、中間生成物を反応媒質から単離する
ことができ、そして所望により、その後の反応の前に通
常の方法例えば洗浄、温浸、抽出、再結晶、クロマトグ
ラフィー等によって精製することができる。しかしなが
ら、そのような反応は省略することができ、そして相当
する最終生成物についてだけ実施することができる。
式(II)の化合物と式(III)のアルコールとの反応ま
たは式(IIb)の化合物と式(III)のアルコールもしく
はチオールとの反応は触媒量の酸の存在下で実施する。
プロトン性酸またはルイス酸を、反応の触媒として使用
することができる。適当な例としては、無機酸例えばハ
ロゲン化水素酸例えば塩酸、臭化水素酸またはヨウ化水
素酸、塩素酸、過塩素酸、ならびに硫酸、リン酸および
亜リン酸;有機酸例えば酢酸、トリフルオロ酢酸、トリ
クロロ酢酸、プロピオン酸、グリコール酸、チオシアン
酸、乳酸、コハク酸、クエン酸、安息香酸、ケイ皮酸、
シュウ酸、ギ酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンス
ルホン酸、メタンスルホン酸、サリチル酸、p−アミノ
サリチル酸、2−フェノキシ安息香酸、2−アセトキシ
安息香酸;そしてルイス酸例えばBF3、AlCl3、ZnCl2
好ましくはエーテラートの形のBF3である。ベンゼンス
ルホン酸、p−トルエンスルホン酸、硫酸および三フッ
化ホウ素エーテラートが特に好ましい。前記の反応を、
更に式 R10C(OR3)3 (VI) 〔式中、R3は前記式(I)で与えた意味をもち、そして
R10は水素原子またはC1−C6アルキル基好ましくはメチ
ル基である〕 で表わされるオルトエステルの存在下で実施するのが有
利なことがある。反応温度は一般に−50℃〜+150℃好
ましくは−20℃〜+100℃、または溶媒もしくは溶媒混
合物の沸点である。
式(IIb)の化合物と式(IV)のハロチオノホルミエー
トとの反応は、前記の不活性溶媒中でまたは式(IV)の
ハロチオノホルミエートそれ自体の中で通常実施する。
前記の反応は縮合剤の存在下で実施するのが都合がよ
い。適当な縮合剤は有機塩基および無機塩基の両方であ
り、例えば第三アミン例えばトリアルキルアミン(トリ
メチルアミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン
等)、ピリジンおよびピリジン塩基(4−ジメチルアミ
ノピリジン、4−ピロリジルアミノピリジン等)であ
り、ピリジンが好ましい。縮合剤は、出発材料に対して
少なくとも等モル量で通常使用する。反応温度は一般に
−50℃から+150℃好ましくは−20℃から+100℃の範囲
である。この反応の際に生成される式(I)〔R=−S
−C(O)R4〕のチオールカーボネートは、簡単な(例えば
氷酢酸中での亜鉛による)還元によって式(I)〔R=
SH〕の13β−メルカプト化合物に変えることができる。
この還元は、温度範囲0℃〜50℃好ましくは20℃〜50℃
において通常の不活性有機溶媒中で実施するのが都合が
よい。
式(IIb)の化合物と式(V)のジスルフィドとの反応
は少なくとも等モル量の3価ホスフィン例えばトリフェ
ニルホスフィン、トリ−n−ブチルホスフィン、n−ブ
チルジフェニルホスフィンの存在下で、および1/10〜3
モル量のN−〔SR3〕−スルフェンイミド〔ここでR3
式(I)で与えた意味である〕の存在下で実施する。特
に適したスルフェンイミドはN−〔SR3〕−スクシンイ
ミドおよび−N−〔SR3〕−ベンゾスクシンイミドであ
る。反応は不活性溶媒または溶媒混合物中で実施するの
が都合がよい。適当な溶媒は前記した溶媒である。反応
は0℃〜+50℃好ましくは+20℃〜+30℃の温度範囲で
実施する。
特に断らない限り、使用する出発材料はすべて公知の化
合物であるかまたはそれ自体公知の方法(例えば公知の
代表的化合物の調製法と同様の方法)によって調製する
ことができる。
式(IIb)の化合物〔=Δ13,14−15−ヒドロキシル体〕
は、式 〔式中、R1とR2とは前記式(I)で与えた意味である〕 で表わされる14,15−エポキシミルベマイシンと複合体
試薬〔HN3m/〔Al(エチル)(式中、mとnと
は相互に独立に1もしくは2または1〜2の間の値であ
る)とを、−30℃〜+10℃好ましくは−20℃〜−5℃の
温度範囲において、不活性乾燥溶媒相中で反応させるこ
とによって得ることができる。
好ましい不活性溶媒は、脂肪族及び芳香族炭化水素例え
ばベンゼン、トルエン、キシレンおよび石油エーテル;
エーテル例えばジエチルエーテル、t−ブチルメチルエ
ーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサンおよびアニソ
ールである。
前記の反応は、有利には、不活性ガス例えば窒素または
アルゴン中で実施する。
トリアゾ水素酸(HN3)は、特定の乾燥溶媒または溶媒
混合物中にアジ化ナトリウムを懸濁し、強酸例えばH2SO
4(好ましくは、完全乾燥反応条件を保証するために、
発煙硫酸)によって溶液中にHN3を発生させることによ
って、発生期状態で〔HN3m/〔Al(Et)3n複合体に変
えることができる。Al(Et)3は溶液中にすでに存在させ
ておくか、または、直後に溶液中に加える。反応させる
エポキシ化合物は、溶液中にすでに存在させておくこと
も、または、適当な時点で加えることもできる。
式(IIb)の化合物の調製に使用する式(VII)の出発化
合物は、以下の化合物から、エポキシ化によって簡単に
調製することができる。すなわち、米国特許第3,950,36
0号明細書から公知のもので、最初は「Antbiotics B−4
1−A」と命名され後に「ミルベマイシンA化合物」と
称されることになったものから、あるいは米国特許第4,
346,171号明細書から公知のもので、「B−41−D」ま
たは「ミルベマイシンD」と称されるものから、あるい
は米国特許第4,173,571号明細書から公知のもので以下
の式で表わされる13−デオキシ−22,23−ジヒドロアベ
ルメクチン(R2=s−ブチル)からである。前記化合物
は以下の構造をもっている。
R2=CH3:ミルベマイシンA3 R2=C2H5:ミルベマイシンA4 R2=イソC3H7:ミルベマイシンD R2=s−C4H9:13−デオキシ−22,23−ジヒドロ−C−07
6−Bla−アグリコン。
前記のエポキシ化は、温度範囲−10℃〜+20℃好ましく
は−5℃〜+5℃において、溶媒相中で実施する。
前記のエポキシ化に適しているものは、過酸例えば過酢
酸、トリフルオロ過酢酸、過安息香酸、クロロ過安息香
酸等である。
式(IIa)の13β−ヒドロキシ−Δ14,15化合物は、式
(IIb)〔R1は保護基である〕の化合物とピリジニウム
ジクロメート〔=(Pyr)2 +Cr2O7〕との反応によって調製
することができる。この反応は、温度範囲−10℃〜+60
℃において、ジメチルホルムアミド中で実施する。所望
により、保護基R1を続いて加水分解によって除去する。
5−OH基のアシル化またはシリル化により、式(I)、
式(IIa)、式(IIb)および式(VII)〔ここでR1は水
素原子以外の基(R1=OH保護基)を意味する〕のすべて
の誘導体を調製する。アシル基の導入は相当するアシル
ハライドまたはアシル無水物によって通常実施し、好ま
しくはアシル基の導入によって前記R4C(O)−基を導入す
る。シリル化には、式 Y−Si(R5)(R6)(R7) (式中、R5とR6とR7とは前記の基のいずれかである) で表わされるシランを使用するのが都合がよい。ここ
で、アシルハライドとは、アシルクロライドまたはアシ
ルブロマイドを意味し、Yはシリル脱離基を意味する。
シリル脱離基Yは、例えばブロマイド、クロライド、シ
アニド、アジド、アセタミド、トリフルオロアセートま
たはトリフルオロメタンスルホネートである。この列挙
は限定を目的としたものではなく、他の代表的なシリル
脱離基は当業者に公知である。
5−O−アシル化および5−O−シリル化は、無水媒質
中で、好ましくは不活性溶媒中で、最も好ましくは非プ
ロトン性溶媒中で実施する。反応は温度範囲0℃〜80℃
好ましくは10℃〜40℃で実施するのが便利である。有機
塩基を加えるのが好ましい。適当な塩基は、例えば第3
アミン例えばトリエチルアミン、トリエチレンジアミ
ン、トリアゾール、および好ましくはピリジン、イミダ
ゾール、または1,8−ジアザビシクロ〔5.4.0〕ウンデセ
−7−エン(DBU)である。
5位のシリル基R1およびアシル基R1の除去は、選択的な
緩やかな加水分解(→R=H)例えばアルコール溶液中
でのアリールスルホン酸によるもの、または当業者に公
知の別の方法によって実施する。
式(I)の化合物の前記の製法は、そのすべての部分工
程において、本発明の目的を構成する。
式(I)の化合物は、動物および植物の有害生物(動物
の外部寄生虫を包含する)を防除するのに最適である。
前記の最後に述べた有害生物は、ダニ目(Acarina)、
特にマダニ科(Ixodidae)、サシダニ科(Dermanyssida
e)、ヒゼンダニ科(Sarcoptidae)、キュウセンヒゼン
ダニ科(Psoroptidae);ハジラミ目(Mallophaga)、
ノミ目(Siponaptera)、シラミ目(Anoplura)〔例え
ば、ブタジラミ科(Haematopinidae)〕;並びに双翅目
(Diptera)、特にイエバエ科(Muscidae)、オオクロ
バエ科(Calliphoridae)、ヒツジバエ科(Oesterrida
e)、アブ科(Tabanidae)、シラミバエ科(Hippobosci
dae)およびウマバエ科(Gastrophilidae)の有害生物
から成る。
式(I)の化合物は、衛生上の有害生物、特には双翅目
〔ニクバエ科(Sarcophgidae)、アノフィリダエ科(An
ophilidae)、及びカ科(Culicidae)〕;直翅目(Orth
optera)、ジクチオプテラ目(Dictyoptera)〔例え
ば、ゴキブリ科(Blattidae)〕、並びに膜翅目(Hymen
optera)〔例えば、アリ科(Formicidae)〕のものに対
しても使用することができる。
式(I)の化合物は、植物の寄生虫である昆虫およびダ
ニに対する持続作用も有している。ダニ目のクモダニの
防除に使用する場合には、前記化合物はハダニ科(Tetr
anychidae)〔テトラニチャス(Tbtranychus)種および
パノニチャス(Panonychus)種〕の卵、幼虫及び成虫に
対しても有効である。前記化合物は、同翅亜目(Homopt
era)の吸液性虫、特にアリマキ科(Aphididae)、ウン
カ科(Delphacidae)、ヒメヨコバエ科(Cicadellida
e)、キジラミ科(Psyllidae)、コシダエ科(Coccida
e)、マルカイガラムシ科(Diaspididae)、フシダニ科
(Eriophyidae)〔例えば、柑橘類植物上のサビダニ(r
ustmite)の虫;半翅目(Hemiptera)、異翅目(Hetero
ptera)、及び総翅目(Thysanoptera)の虫;鱗翅目(L
epidoptera)、鞘翅目(Coleoptera)、双翅目(Dipter
a)及び直翅目(Orthoptera)の植物有害生物に対して
も優れた活性を有している。
式(I)の化合物は、土壌中の生物に対して使用するの
にも適している。
従って、式(I)の化合物は、作物例えば穀類、綿、
稲、トウモロコシ、大豆、じゃがいも、野菜、果物、タ
バコ、ホップ、柑橘類、アボガド等においける、すべて
の発育段階の吸液性虫および食性虫に対して有効であ
る。
式(I)の化合物は、メロイドジネ種(Melodiogyn
e)、ヘテロデラ種(Heterodera)、プラチレンチャス
種(Pratylenchua)、ジチレンチャス種(Ditylenchu
s)、ラドルパス種(Radolphus)、リゾグリパス種(Rh
izoglyphus)等の植物線虫に対しても有効である。
更に、式(I)の化合物は、腸内寄生虫に対しても作用
する。腸内寄生虫の中において、内部寄生性線虫は、哺
乳類及び鳥類、例えば、ヒツジ、ブタ、ヤギ、ウシ、ウ
マ、ロバ、イヌ、ネコ、モルモット、かごに飼う鳥にお
いて大きな病気の原因となり得る。この性向を有する代
表的な線虫は、捻転胃虫(Haemonchus)、毛様線虫(Tr
ichostrongylus)、オステルタギア(Ostertagia)、ネ
マトジラス(Nematodirus)、コオペリア(Cooperi
a)、カイチュウ(Ascaris)、ブノストムム(Bunostom
um)、オエスファゴストムム(Oesphagostomum)、キャ
ベルティア(Chabertia)、鞭虫(Trichuris)、円虫
(Strongylus)、トリコネマ(Trichonema)、ジクチオ
カウルス(Dictyocaulus)、毛細線虫(Cappillari
a)、カイチュウ(Heterakis)、犬カイチュウ(Toxoca
ra)、アスカリジア(Ascaridia)、ウマギョウチュウ
(Oxyuris)、ズビニ鉤虫(Ancylostoma)、極東鉤虫
(Uncinaria)、トキサスカリス(Toxascaris)及び馬
カイチュウ(Parascaris)である。式(I)の化合物の
特に有利な点は、ベンズイミダゾールに基づく内部寄生
体殺虫剤に対して抵抗力のある前記の寄生体に対して活
性である点である。
ネマトジラス(Nematodirus)、コオペリア(Cooperi
a)およびオエスファゴストムム(Oesphagostomum)の
各属の或る種は宿主動物の腸管を攻撃し、捻転胃虫(Ha
emonchus)およびオステルタギア(Ostertagia)種の他
のものは胃の内部に寄生し、そしてジクチオカウム(Di
ctyocaulus)種の或るものは肺組織中に寄生する。糸状
虫科(Filariidae)及びセタリイダエ科(Setariidae)
の寄生虫は内部細胞組織および内部器官例えば心臓、血
管、リンパ管内並びに皮下組織内に見出される。この点
で特に言及すべきものは、イヌ糸状虫(Dirofilaria im
mitis)である。式(I)の化合物はこれらの寄生虫に
対して非常に有効である。
式(I)の化合物はヒトの病原性寄生虫の防除にも適し
ている。これらの寄生虫の中で、消化管に現われる代表
的なものとしては、アンキロストマ種(Ancylostom
a)、ネカトル種(Nacator)、カチチュウ種(Ascari
s)、ストロンギロイデス種(Strongyloides)、トリキ
ネラ種(Trichinella)、キャピラリア種(Capillari
a)、トリクリス種(Trichuris)およびエンテロビウス
種(Enterobius)を挙げることができる。本発明の化合
物は、血中、組織中及び各種の器官中に存在する糸状虫
科(Filariidae)のウチエラリア種(Wucheraria)、ブ
ルギア種(Brugia)、オンチョセルカ種(Onchocerca)
およびロア種(Loa)の各寄生虫に対し、そして更にド
ラクンクルス(Dracunculus)に対し、そして特に消化
管に感染するストロンギロイデス種(Strongyloides)
及びトリキネラ種(Trichinella)の寄生虫に対しても
有効である。
式(I)の化合物は、変形しない形で、または好ましく
は調合物の業界で通常使用する補助剤(または、アジュ
バンド)と共に使用する。従って、公知の方法で、乳濁
性濃縮物、直接スプレー可能なまたは希釈可能な溶液、
希釈乳濁剤、湿潤性粉末可溶性粉末、ダスト、顆粒、お
よび例えばポリマー物質中のカプセルに調合する。組成
物の性質により、目的とする対象および全般的状況に従
い、適用方法例えばスプレーイング、アトマイジング、
ダスティング、スキャタリングまたは注入を選択する。
式(I)の化合物は、温血動物に対しては体重当り0.01
〜10mg/kgの適用比で投与し、そして封鎖された作物領
域、食料品貯蔵所、家畜貯蔵建造物または他の建造物に
対しては1ヘクタール当り10〜1000gの量で与える。
前記式(I)の化合物(活性成分)を含有する調合物す
なわち組成物または配合物は、公知の方法、例えば、活
性成分とエキステンダー例えば溶媒、固体キャリア、そ
してある場合には表面活性化合物(界面活性剤)とを均
一に混合および(または)粉砕することによって調製す
る。
適当な溶媒は、芳香族炭化水素、好ましくは炭素原子8
〜12個を含む分画例えばキシレン混合物または置換され
ているナフタレン、フタル酸エステル例えばフタル酸ジ
ブチルもしくはフタル酸ジオクチル、脂肪族炭化水素例
えばシクロヘキサンまたはパラフィン、アルコールおよ
びグリコールおよびそれらのエーテルおよびエステル例
えばエタノール、エチレングリコールモノメチルもしく
はモノエチルエーテル、ケトン例えばシクロヘキサノ
ン、強極性溶媒例えばN−メチル−2−ピロリドン、ジ
メチルスルホキシドもしくはジメチルホルムアミド、更
には植物油またはエポキシド化された植物油例えばエポ
キシド化されたココナツ油もしくは大豆油、または水で
ある。
例えばダストおよび分散性粉末用に使用する固体キャリ
アは、通常の天然の無機充填剤例えば方解石(または、
カルサイト)、タルカム、カオリン、モンモリロン石ま
たはアタパルガイトである。物性を改善するために、高
分散された珪酸または高分散された吸着剤ポリマーを加
えることもできる。適当な顆粒化された吸着性キャリア
は多孔質形のもの、例えば軽石、破砕レンガ、セピオラ
イトまたはベントナイトであり、そして適当な非吸着性
キャリアは方解石または砂のような材料である。更に、
多数の無機質または有機質の前顆粒化された材料、例え
ば特にドロマイトまたはおがくず(または、微粉化され
た植物残留物)を使用することができる。
調合すべき活性成分の性質により、適当な表面活性化合
物は、良好な乳濁性、分散性および湿潤性を有する非イ
オン性、カチオン性および(または)アニオン性表面活
性剤である。本明細書における「表面活性剤」は表面活
性剤の混合物も包含するものと理解されたい。
適当なアニオン性表面活性剤は、水溶性石けんおよび水
溶性合成表面活性化合物の両方であることができる。
適当な石けんは、高級脂肪酸(C10−C22)のアルカリ金
属塩、アルカリ土金属塩または置換されていないかもし
くは置換されているアンモニウム塩、例えばオレイン
酸、ステアリン酸または例えばココナッツ油もしくは牛
脂油から得ることのできる天然脂肪酸混合物のナトリウ
ム塩もしくはカリウム塩である。更に適当な表面活性剤
は、脂肪酸メチルタウリン塩である。
しかしながら、所謂合成表面活性剤特には脂肪族スルホ
ネート、脂肪族スルフェート、スルホン化されたベンズ
イミダゾール誘導体またはアルキルアリールスルホネー
トが更に頻繁に使用される。
前記の脂肪族スルホネートまたはスルフェートは、通
常、アルカリ金属塩、アルカリ土金属塩または置換され
ていないかもしくは置換されているアンモニウム塩の形
であり、そして、アシル基のアルキル部分を含んでいる
C8−C22アルキル基を含んでいる。例えば、リグノスル
ホン酸、ドデシルスルフェートまた天然脂肪酸から得ら
れる脂肪族アルコールスルフェート混合物のナトリウム
塩またはカルシウム塩である。前記化合物は、脂肪族ア
ルコール/エチレンオキシド付加物の硫酸エステルおよ
びスルホン酸の塩も含む、スルホン化されたベンズイミ
ダゾール誘導体は好ましくは炭素原子8〜22個の脂肪酸
基1個とスルホン酸基2個とを含む。アルキルアリール
スルホネートの例としては、ドデシルベンゼンスルホン
酸、ジブチルナフタリンスルホン酸、またはナフタリン
スルホン酸/ホルムアルデヒド縮合生成物のナトリウム
塩、カルシウム塩またはトリエタノールアミン塩であ
る。相当するホスフェート例えばp−ノニルフェノール
とエチレンオキシド4〜14モルとの付加物のリン酸エス
テルの塩、あるいはホスホリピドも適している。
調合物の業界において通常使用されている表面活性剤に
ついては、「McCutcheon′s Detergents and Emulsifie
rs Annual」、MC Publishing社、米国ニュージャージー
州リッジウッド(1982年)に記載がある。
有害生物防除剤組成物は通常、式(I)の化合物0.01〜
95%好ましくは0.1〜80%、固体または液体の補助剤5
〜99.99%および表面活性剤0〜25%好ましくは0.1〜25
%を含んでいる。
市販の製品は好ましくは濃縮物として調合されており、
最終ユーザーは通常、濃度1〜10,000ppmの希釈調合物
を使用する。
従って、本発明は活性成分として式(I)の化合物少な
くとも1種と、通常のキャリアおよび(または)分散剤
とを含む有害生物防除剤組成物にも関する。
組成物は、他の成分例えば安定剤、発泡防止剤、粘度調
節剤、バインダー、粘着性付与剤、肥料または他の活性
剤を含ませて特別の効果を得ることもできる。
製造例 出発材料および中間生成物の調製 製造例S1:14,15−エポキシミルベマイシンD〔式(VI
I)〕の調製 氷で冷却しながら、2塩化メタン5ml中のクロロ過安息
香酸170mgの溶液を、2塩化メタン5ml中のミルベマイシ
ンD550mgの溶液中に加える。0℃〜5℃で1時間かきま
ぜた後、前記の酸化剤170mgを更に加え、30分間攪拌を
続ける。反応の完了後に、溶液を、氷冷亜硫酸ナトリウ
ム溶液中に注ぎ、酢酸エチルで抽出する。一緒にした抽
出物を水で1回洗い、乾かし、真空中で蒸発濃縮する。
粗生成物を、シリカゲルカラムを通すクロマトグラフィ
ー(n−ヘキサン/酢酸エチルの20:15混合物で溶出)
によって精製すると、無定形白色の14,15−エポキシミ
ルベマイシンD450mgが得られる。
製造例S2:15−ヒドロキシ−Δ13,14−ミルベマイシンD
〔式(IIb)〕の調製 6.96%HN3/ジエチルエーテル溶液9.5ml(0.41g:9.53ミ
リモル)を、−20℃で、無水ジエチルエーテル8.5ml中
のトリエチルアルミニウム2.1ml(1.75g:15.3ミリモ
ル)の溶液の中へ加える。次に、反応混合物を、−10℃
において、14,15−エポキシミルベマイシンD1.8g(3.15
ミリモル)に加える。続いて起こる反応は、強い発熱性
である。室温で1時間置いた後、無水エーテル4mlを加
え、ゼラチン状反応混合物を激しくかきまぜる。4時間
後に、反応混合物を製造例S1に記載の方法で仕上げる。
シリカゲル70gを通すクロマトグラフィー(CH2Cl2/ア
セトンの10:1の混合物で溶出)により、14−アジド−15
−ヒドロキシミルベマイシンD200mg(10%)と15−ヒド
ロキシ−Δ13,14−ミルベマイシンD〔融点151〜153℃
(メタノールから再結晶)〕820mg(45%)とが得られ
る。
製造例S3:5−O−t−ブチルジメチルシリル−14,15−
エポキシミルベマイシンD〔式(VII)〕の調製 ジメチルホルムアミド4ml中の、14,15−エポキシ−ミル
ベマイシンD2.21g(3.86ミリモル)とt−ブチルジメチ
ルクロロシラン757mg(5.02ミリモル)とイミダゾール3
42mg(5.02ミリモル)との溶液を、室温で90分間かきま
ぜる。次に、ジエチルエーテル80mlを加え、混合物をシ
リカゲル20g上で過し、液を濃縮すると、5−O−
t−ブチルジメチルシリル−14,15−エポキシ−ミルベ
マイシンD2.65g(100%)が得られる。1 H-NMR(300MHz.,溶媒CDCl3.,δ値はSi(CH3)4=TMSに基
づく) 0.12ppm(s)(CH3)2Si-O-; 0.92ppm(s)(t-C4H9)Si-O-; 1.23ppm(広s)(C14CH3.,すなわち14位のCH3基の信
号); 2.56ppm(d;J=9)(C15H,すなわち、15位のプロトン
の信号)。
同様の方法により、トリメチルシリルトリフルオロメタ
ンスルホネートとの反応によって、相当する5−O−ト
リメチルシリル−14,15−エポキシミルベマイシンD
(融点92〜97℃)を調製することができる。
製造例S4:5−O−t−ブチルジメチルシリル−15−ヒド
ロキシ−Δ13,14−ミルベマイシンD(式(IIb)〕の調
製 無水テトラヒドロフラン7ml中のトリエチルアルミニウ
ム4.97mlおよび無水ジエチルエーテル中のHN3(21.9ミ
リモル)の2.39モル溶液9.15mlの溶液から調製した。HN
3/Et3Al複合体試薬の溶液を、無水テトラヒドロフラン
約20ml中の5−O−t−ブチルジメチルシリル−14,15
−エポキシミルベマイシンD5.0g(7.29ミリモル)の溶
液中に、アルゴン下で加え、混合物を還流下で15時間加
熱する。次に、エーテル250ml、メタノール2ml、そして
最後にNa2SO4・10H2O10gとセライト10gとの混合物を、室
温で加える。混合物を過し、濃縮し、粗生成物をシリ
カゲル160gを通すクロマトグラフィー(ヘキサン中の酢
酸エチル0〜30%で溶出)にかけると、5−O−t−ブ
チルジメチルシリル−15−ヒドロキシ−Δ13,14−ミル
ベマイシンD2.37g(47%)が得られる。1 H-NMR(300MHz,CDCl3):1.59ppm(d;J=1)(C14C
H3);4.06ppm(dd;J1=11;J2=4)(C15H);5.15ppm
(d;J=8)(C13H)。
更に、13β−アジド−5−O−t−ブチルジメチルシリ
ル−ミルベマイシンD109mg(2%)が得られる。
製造例S5:14,15−エポキシミルベマイシンA4(R2=C
2H5)〔式(VII)〕の調製 2塩化メタン70ml中のm−クロロ過安息香酸2.43g(14.
08ミリモル)の溶液を、2塩化メタン140mlとNaHCO30.5
モル溶液120mlとの中にミルベマイシンA45.7g(10.5ミ
リモル)の溶液中に、室温で滴下する。混合物を室温で
1時間激しくかきまぜ、2塩化メタン300mlで希釈す
る。有機相をNaHCO3水溶液で洗い、Na2SO4上で乾かし、
濃縮すると、エポキシド5.7gが粗生成物として得られ
る。
製造例S6:5−O−t−ブチルジメチルシリル−14,15−
エポキシミルベマイシンA4〔式(VII)〕の調製 14,15−エポキシ−ミルベマイシンA45.7gを乾燥ジメチ
ルホルムアミド10ml中に溶かす。次に、イミダゾール0.
63g(9.16ミリモル)とt−ブチルジメチルクロロシラ
ン1.4g(9.34ミリモル)とを室温で加える。混合物を室
温で1時間かきぜ、シリカゲル150gを通すクロマトグラ
フィー(ヘキサン/エーテルの4:1混合物で溶出)にか
けると、シリル化されたエポキシ誘導体2.84g(ミルベ
マイシンA4に基づいて理論量の40%)が得られる。
製造例S7:5−O−t−ブチルジメチルシリル−15−ヒド
ロキシ−Δ13,14−ミルベマイシンA4〔式(IIb)〕の調
製 複合体試薬HN3/Al(エチル)を以下のようにして調製
する。
無水テトラヒドロフラン4ml中のAl(C2H5)32.8ml(12.2
ミリモル)の中へ、無水ジエチルエーテル中のHN310%
溶液5.28ml(20.4ミリモル)を、約−20℃で、アルゴン
下において、徐々に加える。この溶液の中へ、前記製造
例S6で得られた化合物2.84g(4.25ミリモル)の溶液
を、アルゴン下で加え、こうして得られた混合物を還流
下で4時間加熱する。次に、ジエチルエーテル500mlとN
a2SO4・10H2O10gとセライト10gとを室温下で加える。混
合物を過し、液を濃縮する。粗生成物を、シリカゲ
ル100gを通すクロマトグラフィー(ヘキサン/ジエチル
エーテルの7:2混合物で溶出)で処理すると、標題に記
載した化合物1.72g(理論量の60%)が得られる。1 H-NMR(300MHz,CDCl3):1.59ppm(広s)(C14CH3);
4.05(広s)(C15H);5.15ppm(d;J=6)(C13H)。
更に、13β−アジド−5−O−t−ブチルジメチルシリ
ル−ミルベマイシンA40.1gが得られる。
製造例S8:15−ヒドロキシ−Δ13,14−ミルベマイシンA4
〔式(IIb)〕の調製 前記製造例S7の標題に記載した化合物5mgを、メタノー
ル中の1%p−トルエンスルホン酸1mlによって加水分
解し、5%炭酸水素ナトリウム溶液によってジエチルエ
ーテル中で仕上げると、本例の標題に記載の化合物が得
られる。
製造例S9:14,15−エポキシミルベマイシンA3(R2=C
H3)〔式(VII)〕の調製 前記製造例S1に記載の方法に従って、2塩化メタン5ml
中のミルベマイシンA3220mgと2塩化メタン5ml中の過安
息香酸320mgとを、−2℃〜+5℃において1.5時間反応
させ、シリカゲルカラムを通して精製すると、14,15−
エポキシミルベマイシンA3190mgが得られる。
製造例S10:5−O−t−ブチルジメチルシリル−14,15−
エポキシミルベマイシンA3〔式(VII)〕の調製 前記製造例S3に記載の方法に従って、14,15−エポキシ
ミルベマイシンA3190mgとt−ブチルジメチルクロロシ
ラン120mgとを、イミダゾールの存在下で反応させる
と、本例の標題に記載した化合物217mgが得られる。
製造例S11:5−O−t−ブチルジメチルシリル−15−ヒ
ドロキシ−Δ13,14−ミルベマイシンA3〔式(IIb)〕の
調製 前記製造例S4に記載のエポキシ開裂の方法に従って、無
水ジエチルエーテル中の5−O−t−ブチルジメチルシ
リル−14,15−エポキシミルベマイシンA3210mgから、ア
ルゴン下で複合体試薬HN3/Et3Alを使用し、そして精製
を行なうことにより、本例の標題に記載した化合物203m
gが得られる。1 H-NMR(300MHz,CDCl3):1.58ppm(広s)(C14CH3);
4.05ppm(広s)(C15H);5.15ppm(d;J=6)(C
13H)。
製造例S12:15−ヒドロキシ−Δ13,14−ミルベマイシンA
3〔式(IIb)〕の調製 前記製造例S1に記載の方法に従って、試薬HN3/Al(C
2H5)3を新たに調製し、乾燥ジエチルエーテル7ml中の1
4,15−エポキシミルベマイシンA3830mg(3.05ミリモ
ル)の溶液中に、−10℃で滴加する。仕上げ処理後、15
−ヒドロキシ−Δ13,14−ミルベマイシンA3385mgと14−
アジド−15−ヒドロキシミルベマイシンA392mgとが得ら
れる。
製造例S13:13−デオキシ−14,15−エポキシ−22,23−ジ
ヒドロアベルメクチン−Bla−アグリコン(R2=s−C4H
9)〔式(VII)〕の調製 前記製造例S5に記載の方法によって、13−デオキシ−2
2,23−ジヒドロアベルメクチン−Bla−アグリコン〔Tet
rahedron Letters,Vol.24,No.48,5333〜5336頁(198
3)〕520mgと2塩化メタン20ml中のm−クロロ過安息香
酸210mgとから、本例の標題に記載の化合物510mgが得ら
れる。
製造例S14:5−O−t−ブチルジメチルシリル−13−デ
オキシ−14,15−エポキシ−22,23−ジヒドロアベルメク
チン−Bla−アグリコン〔式(VII)〕の調製 前記製造例S6に記載の方法に従って、前記製造例S13の
標題に記載の化合物220mgとt−ブチルジメチルジクロ
ロシラン55mgとから、乾燥ジメチルホルムアミド5ml中
のイミダゾール25mgの存在下で、本例の標題に記載の化
合物108mgが得られる。
製造例S15:13−デオキシ−15−ヒドロキシ−Δ13,14−2
2,23−ジヒドロアベルメクチン−Bla−アグリコン〔式
(IIb)〕の調製 前記製造例S2に記載の方法に従って、前記製造例S14の
標題に記載の化合物220mgと、乾燥ジエチルエーテル合
計量16ml中のAl(C2H5)3320mgおよび6.96%HN3溶液110mg
からなる複合体試薬とを反応させて、本例の標題に記載
した化合物112mgが得られる。更に、13−デオキシ−14
−アジド−15−ヒドロキシ−22,23−ジヒドロアベルメ
クチン−Bla−アグリコン61mgが得られる。
製造例S16:5−O−t−ブチルジメチルシリル−13β−
ヒドロキシミルベマイシンDおよび13β−ヒドロキシミ
ルベマイシンD〔式(IIa)〕の調製 ジメチルホルムアミド(DMF)3ml中の5−O−t−ブチ
ルジメチルシリル−15−ヒドロキシ−Δ13,14−ミルベ
マイシンD286mg(0.41ミリモル)およびピリジニウムジ
クロメート(PDC)209mg(0.56ミリモル)の溶液を室温
で30分間攪拌する。次に、イソプロパノール1mlを加
え、混合物を5分間攪拌し、続いてエーテル50mlで希釈
する。更に10分後、混合物をシリカゲルに通して過
し、液を濃縮する。シリカゲル20gに粗生成物を通し
てクロマトグラフィー(エーテルとヘキサンとの1:2混
合物で溶出)で処理すると、5−O−t−ブチルジメチ
ルシリル−13β−ヒドロキシミルベマイシンD165mg(57
%)が得られる。1 H-NMR(300MHz;CDCl3;TMS):1.59ppm(広スペクトル)
(C14CH3)3.70ppm(d;J=10)(C13H)。
こうして得られる化合物105mg(0.153ミリモル)をメタ
ノール中の1%p−トルエンスルホン酸溶液1ml中で室
温において1時間攪拌する。混合物をエーテル20mlで希
釈し、シリカゲルに通して過し、液を濃縮する。残
渣をシリカゲル約10gに通してクロマトグラフィー(ア
セトンと2塩化メタンとの1:4混合物で溶出)で処理す
ると13β−ヒドロキシミルベマイシンD73mg(83%)が
得られる。1 H-NMR(300MHz;CDCl3;TMS):1.58ppm(広スペクトル)
(C14CH3)3.71ppm(d;J=10)(C13H)。
式(I)の最終生成物の調製 製造例P1:13β−メトキシミルベマイシンDの調製 1%メタノール性トルエンスルホン酸5ml中の5−O−
t−ブチルジメチルシリル−15−ヒドロキシ−Δ13,14
−ミルベマイシンD106mg(0.155ミリモル)の溶液を還
流下で4時間加熱する。溶媒を蒸発させ、残渣をジエチ
ルエーテル中に取り、得られる溶液をシリカゲルに通し
て過する。粗生成物(95mg)をシリカゲル20gに通し
てクロマトグラフィー(酢酸エチルとヘキサンとの2:3
混合物で溶出)で処理すると以下の分光分析データをも
つ13β−メトキシミルベマイシンD33mg(36%)が得ら
れる。1 H-NMR(300MHz;CDCl3;TMS): 1.48ppm(s)(C14CH3) 1.87ppm(s)(C4CH3) 3.10ppm(d;J=9.8)(C13H) 3.15ppm(s)(OCH3) 質量スペクトルm/s:586(M+,0.7%,C34H50O7),568,55
4,514,458,426,325,307。
製造例P2:5−O−t−ブチルジメチルシリル−13β−メ
トキシミルベマイシンDおよび13β−メトキシミルベマ
イシンDの調製 1%硫酸のジエチルエーテル溶液3ml中の5−O−t−
ブチルジメチルシリル−15−ヒドロキシ−Δ13,14−ミ
ルベマイシンD344mg(0.501ミリモル)の溶液中に、ト
リメチルオルトホルミエート0.419ml(406mg;3.83ミリ
モル)を室温で滴加する。10分後に、反応混合物を5%
NaHCO3水溶液およびジエチルエーテルで仕上げる。粗生
成物(327mg)をシリカゲル20mgに通してクロマトグラ
フィー〔アセトンと2塩化メタンとの1:100混合物(100
ml)および続いてアセトンと2塩化メタンとの1:50の混
合物(250ml)で溶出〕で処理すると、5−O−t−ブ
チルジメチルシリル%13β−メトキシミルベマイシンD1
07mg(31%)が得られ、これを40%HF/アセトニトリル
(5:95)水溶液2ml中で1時間室温で攪拌する。次に、
反応混合物を5%NaHCO3水溶液およびジエチルエーテル
で仕上げる。粗生成物(75mg)をシリカゲル12gに通し
てクロマトグラフィー〔酢酸エチルとヘキサンとの2:3
混合物で溶出)で処理すると、前記製造例P1で示した分
光分析データをもつ13β−メトキシミルベマイシンD71m
gが得られる。
前記製造例P2と同様の方法により、以下の製造例P2a〜P
2cの化合物が調製される。
製造例P2a:13β−メトキシミルベマイシンA4 1 H-NMR(300MHz,CDCl3,TMS) 3.16(s)(CH3O) 3.10(d;J=10Hz)(C13H) 質量スペクトル(FD)m/e:572(M+,C33H48O8) FD=フィールドディソープション 製造例P2b:13β−(9′−ヒドロキシ−1′,4′,7′−
トリオキサノニル)ミルベマイシンD1 H-NMR(300MHz,CDCl3,TMS) 1.49(s)(C14CH3) 1.87(s)(C4CH3) 5.18(m)(C15H) 製造例P2c:13β−(1′,4′,7′,10′−テトラオキサ
ウンデシル)ミルベマイシンD1 H-NMR(300MHz,CDCl3;TMS) 3.37(s)(CH3O) 5.17(m)(C15H) 質量スペクトルm/e:718(M+C40H62O11),700,646,590,5
86,567,554,536,439。
製造例P3:5−O−t−ブチルジメチルシリル−13β−エ
トキシミルベマイシンDおよび13β−エトキシミルベマ
イシンDおよび15−エトキシ−Δ13,14−ミルベマイシ
ンDの調製 (a)1%硫酸/ジイソプロピルエーテル溶液0.5mlと
ジエチルエーテル1mlの中の5−O−t−ブチルジメチ
ルシリル−15−ヒドロキシ−Δ13,14−ミルベマイシンD
265mg(0.385ミリモル)の溶液中に、トリエチルオルト
アセテート0.2ml(225mg;1.39ミリモル)を室温で滴加
する。2分後に、反応混合物を5%NaHCO3水溶液および
ジエチルエーテルで仕上げる。粗生成物(230mg)をシ
リカゲル20gに通してクロマトグラフィー(ジエチルエ
ーテルとヘキサンとの16:84混合物で溶出)で処理する
と、5−O−t−ブチルジメチルシリル−13β−エトキ
シミルベマイシンD164mg(61%)および5−O−t−ブ
チルジメチルシリル−15−エトキシ−Δ13,14−ミルベ
マイシンD34mg(13%)が得られる。
5−O−t−ブチルジメチル−15−エトキシ−Δ13,14
−ミルベマイシンDの1 H-NMR(300MHz:CDCl3:TMS) 1.50ppm(s)(C14CH3) 1.78ppm(s)(C4CH3) 3.56ppm(dd,J=4.3および11.1),(C15H) 5.08ppm(dds,J=1.1および9.3),C13H)。
(b)前記工程(a)で調製した5−O−t−ブチルジ
メチルシリル−13β−エトキシミルベマイシンD164mg
(0.230ミリモル)をメタノール中の1%p−トルエン
スルホン酸溶液で1時間室温で処理する。ジエチルエー
テルおよび5%水性NaHCO3で仕上げ、シリカゲル20gに
通してクロマトグラフィー(酢酸エチルとヘキサンとの
2:3混合物で溶出)で処理すると、以下の分光分析デー
タをもつ13β−エトキシミルベマイシンD136mg(99%)
が得られる。1 H-NMR(300MHz,CDCl3;TMS) 1.49ppm(s)(C14CH3) 1.87ppm(s)(C4CH3) 3.21ppm(d,J=9.8),(C13H) 3.29ppm(AB−系,J=9.5;A=3.17,qに解離;J=7.0;δ
=3.40;qに解離;J=7.0),(OCH 2CH3)。
製造例P4:13β−フェニルチオミルベマイシンDの調製 攪拌下において、2塩化メタン0.3mlおよびH2SO4/ジイ
ソプロピルエーテル(1:9)0.1ml中のトリフェノール0.
3ml(323mg;2.93ミリモル)および5−O−t−ブチル
ジメチルシリル−15−ヒドロキシ−Δ13,14−ミルベマ
イシンD162mgの溶液中に、トリエチルオルトアセテート
0.086ml(77mg;0.472ミリモル)を室温下で滴加する。
2分後に反応混合物を5%NaHCO3水溶液およびジエチル
エーテルで仕上げる。粗生成物をシリカゲル3gに通して
クロマトグラフィー〔ヘキサン(40ml)、ジエチルエー
テルとヘキサンとの1:4混合物(25ml)および続いてジ
エチルエーテルとヘキサンとの2:3混合物(25ml)で溶
出〕で処理すると、粗生成物110mgが得られ、続いてこ
れを1%p−トルエンスルホン酸のメタノール溶液2ml
中において室温で1時間攪拌する。反応混合物を5%Na
HCO3水溶液およびジエチルエーテルで仕上げる。シリカ
ゲル20gに通してクロマトグラフィー(2塩化メタンと
アセトンとの9:1混合物で溶出)で処理すると、以下の
分光分析データをもつ13β−フェニルチオミルベマイシ
ンD33mg(21%)および13β−エトキシミルベマイシンD
9mg(5%)が得られる。1 H-NMR(300MHz;CDCl3;TMS): 1.58ppm(s)(C14CH3) 1.87ppm(s)(C4CH3) 3.33ppm(d;J=11.0)(C13H) 4.78ppm(ddd;J=1.1;5.3および11.3)(C15H) 7.2−7.4ppm(m)(フェニル) 質量スペクトルm/e:664(M+,C39H52O7S)646,555,554,
537,385,293,275,210,209。
製造例P5:13β−フェニルチオミルベマイシンDの調製 攪拌下およびアルゴン下において、2塩化エタン5ml中
のチオフェノール0.080ml(86mg;0.782ミリモル)およ
び5−O−t−ブチルジメチルシリル−15−ヒドロキシ
−Δ13,14−ミルベマイシンD139mg(0.203ミリモル)の
溶液中に、三フッ化ホウ素エチルエーテラート0.060ml
(68mg;0.478ミリモル)を、−10℃において滴加する。
10分後に、反応混合物を5%NaHCO3水溶液およびジエチ
ルエーテルで仕上げる。粗生成物をシリカゲル20gに通
してクロマトグラフィー〔酢酸エチルとヘキサンとの1:
9混合物(100ml)および続いて酢酸エチルとヘキサンと
の3:7混合物(250ml)で溶出〕で処理すると、前記製造
例P4で示して分光分析データをもつ13β−フェニルチオ
ミルベマイシンD37mg(27%)が得られる。
製造例P5と同様の方法により、以下の製造例P5a〜P5hの
化合物を調製することができる。
製造例P5a:13β−エチルチオミルベマイシンD1 H-NMR(250MHz,CDCl3,TMS) 2.27(q,J=5Hz)(CH2−s) 3.05(d,J=10Hz)(C13H) 質量スペクトル(FD)m/e:616(M+,C35H52O7S) 製造例P5b:13β−イソプロピルチオミルベマイシンD1 H-NMR(250MHz,CDCl3,TMS) 2.55(m)〔(CH3)2−S〕 3.05(d,J=10Hz)(C13H) 質量スペクトル(FD)m/e:630(M+,C36H54O7S) 製造例P5c:13β−t−ブチルチオミルベマイシンD1 H-NMR(300MHz,CDCl3,TMS) 1.29(s)(S−t−ブチル) 1.59(s)(C14CH3) 1.87(s)(C4CH3) 3.12(d,J=10Hz)(C13H) 質量スペクトルm/e:644(M+,C37H56O7S),210,209,18
1,151。
製造例P5d:13β−t−ブチルチオミルベマイシンA4 1 H-NMR(250MHz,CDCl3,TMS) 1.62(s)(S−t−ブチル) 3.15(d,J=10Hz)(C13-H) 質量スペクトル(FD)m/e:630(M+,C36H54O7S) 製造例P5e:13β−(2′−エトキシエチルチオ)ミルベ
マイシンD1 H-NMR(250MHz,CDCl3,TMS) 2.52(m)(CH2-S) 3.07(d,J=10Hz)(C13H) 3.54(m)(CH 2-O-CH 2) 製造例P5f:13β−エチルチオミルベマイシンA4 1 H-NMR(250MHz,CDCl3,TMS) 2.36(m)(CH2-S) 3.04(d,J=10Hz)(C13-H) 質量スペクトル(FD)m/e:602(M+,C34H50O7S) 製造例P5g:13β−(2′−ヒドロキシ)エチルチオミル
ベマイシンDおよび副生成物としての13β−(2′−メ
ルカプトエトキシ)ミルベマイシンD* 1 H-NMR(250MHz,CDCl3,TMS) 2.57(m)(CH2-S) 3.04(d,J=10Hz)(C13H) 3.54(m)(CH 2-OH)* 2.66(m)(CH 2-SH)* 3.24(d,J=10Hz)(C13H)* 3.28および3.45(2m)(CH 2-OH) 製造例P5h:13β−(2′−メルカプトエトキシ)エチル
チオミルベマイシンD1 H-NMR(250MHz,CDCl3,TMS) 2.53(m)(C13-S-CH2) 2.69(m)(CH2-SH) 3.24(d,J=10Hz)(C13H) 3.56(m)(CH 2OCH 2) 質量スペクトルm/e:692(M+,C37H56O8S2),674,656,56
4,537,415,413。
製造例P6:13β−p−クロロフェノキシカルボニルチオ
ミルベマイシンDおよび5−O−t−ブチルジメチルシ
リル−13β−p−クロロフェノキシカルボニルチオミル
ベマイシンDの調製 (a)攪拌下およびアルゴン下で、2塩化メタン3ml中
の5−O−t−ブチルジメチルシリル−15−ヒドロキシ
−Δ13,14−ミルベマイシンD151mg(0.220ミリモル)と
ピリジン0.089ml(87mg;1.10ミリモル)との溶液中に、
p−クロロフェニルクロロチノオホルミエート0.036ml
(50mg;0.242ミリモル)を−10℃で滴加する。100分間
室温で攪拌した後、p−クロロフェニルクロロチオノホ
ルミエート0.036mlを更に滴加する。更に1時間たって
から、反応混合物を5%NaHCO3水溶液およびジエチルエ
ーテルで仕上げる。粗生成物をシリカゲル20gに通して
クロマトグラフィーで処理すると粗製の5−O−t−ブ
チルジメチルシリル−13β−p−クロロフェノキシカル
ボニルチオミルベマイシンD211mgが得られる。
(b)前記工程(a)で調製した粗生成物140mgを40%
水性HF/アセトニトリル(5:95)溶液1ml中で、1時間室
温で攪拌する。ジエチルエーテルおよび5%NaHCO3水溶
液で仕上げ、シリカゲル20gに通してクロマトグラフィ
ー(酢酸エチルとヘキサンとの2:3混合物で溶出)で処
理すると、以下の分光分析データを持つ13β−p−クロ
ロフェノキシカルボニルチオミルベマイシンD69mg(67
%)が得られる。1 H-NMR(300MHz;CDCl3;TMS) 1.87ppm(s)(C4CH3) 3.83ppm(d,J=11.7),(C13H) 7.0−7.4ppm(m)(フェニル) 質量スペクトルm/e:742(M+,C40H51O9SCl)614,555,42
7,277,209,181,151。
製造例P7:13β−メルカプトミルベマイシンDおよび5
−O−t−ブチルジメチルシリル−13β−メルカプトミ
ルベマイシンDの調製 (a)攪拌下およびアルゴン下において、2塩化メタン
3ml中のピリジン0.012ml(120mg;1.52ミリモル)および
5−O−t−ブチルジメチルシリル−Δ13,14−ミルベ
マイシンD209mg(0.305ミリモル)の溶液中に、トリク
ロロエチルクロロチオノホルミエート0.1ml(157mg;0.6
89ミリモル)を、−10℃において滴加する。1時間室温
で攪拌した後、反応混合物を5%NaHCO3水溶液およびジ
エチルエーテルで仕上げる。粗生成物をシリカゲル20g
に通してクロマトグラフィー(酢酸エチルとヘキサンと
の1:4混合物)で処理すると、部分的に不純物を含む5
−O−t−ブチルジメチルシリル−13β−トリクロロエ
トキシカルボニルチオミルベマイシンD282mgが得られ
る。
ジエチルエーテル0.5mlと90%酢酸水溶液2mlとHCl(1
M)3滴との中の前記粗生成物227mgの溶液中の亜鉛粉末
320mg(4.9ミリモル)の懸濁液をアルゴン下で室温にお
いて16時間攪拌する。混合物をジエチルエーテルで希釈
し、セライトを通して過し、液をMgSO4上で乾燥し
濃縮する。粗生成物をシリカゲル20gに通してクロマト
グラフィー(酢酸エチルとヘキサンとの12:88混合物で
溶出)で処理すると5−O−t−ブチルジメチルシリル
−13β−メルカプトミルベマイシンD72mg(40%)が得
られる。
(b)前記の精製生成物を1%p−トルエンスルホン酸
/メタノール溶液2ml中で2時間室温で攪拌する。5%N
aHCO3水溶液およびジエチルエーテルで仕上げ、粗生成
物をシリカゲル20gに通してクロマトグラフィー(酢酸
エチルとヘキサンとの2:3混合物で溶出)で処理すると
以下の分光分析データをもつ13β−メルカプトミルベマ
イシンD54mg(89%)が得られる。
1H−NMR(300MHz;CDCl3;TMS) 1.61ppm(s)(C14CH3) 1.87ppm(s)(C4CH3) 3.31ppm(dd;J=5.4および10.9),(C13H) 質量スペクトルm/e:588(M+,C33H48O7S)460,309,277,
209,181。
製造例P8:13β−メチルチオミルベマイシンDの調製 (a)攪拌下およびアルゴン下で、5−O−t−ブチル
ジメチルシリル−15−ヒドロキシ−Δ13,14−ミルベマ
イシンD422mg(0.615ミリモル)とN−メチルチオスク
シンイミド178mg(1.23ミリモル)とトリフェニルホス
フィン323mg(1.23ミリモル)とをジメチルジスルフィ
ド3ml中に室温で溶かす。10分後に、メタノール0.4mlを
加え、溶媒を蒸発させる。粗生成物をシリカゲル20gに
通してクロマトグラフィー〔酢酸エチルとヘキサンとの
1:9混合物(200ml)および続いて酢酸エチルとヘキサン
との2:3混合物(250ml)で溶出〕で処理すると、5−O
−t−ブチルジメチルシリル−13β−メチルチオミルベ
マイシンD223mg(53%)、および副生成物としての5−
O−t−ブチルジメチルシリル−13β−ヒドロキシミル
ベマイシンD36mg(9%)と5−O−t−ブチルジメチ
ルシリル−15−スクシンイミド−Δ13,14−ミルベマイ
シンD28mg(7%)とが得られる。
(b)こうして得られる5−O−t−ブチルジメチルシ
リル−13β−メチルチオミルベマイシンD160mg(0.223
ミリモル)を、メタノール中の1%p−トルエンスルホ
ン酸によって室温で1時間処理する。5%NaHCO3水溶液
およびジエチルエーテルで仕上げ、シリカゲル20gに通
してクロマトグラフィー(酢酸エチルとヘキサンとの2:
3混合物で溶出)で処理すると以下の分光分析データを
もつ13β−メチルチオミルベマイシンD119mg(89%)が
得られる。1 H-NMR(300MHz;CDCl3;TMS) 1.56ppm(s)(C14CH3) 1.88ppm(s)(C4CH3およびSCH3) 2.90ppm(d;J=11.0)(C13H) 質量スペクトルm/e:602(M+,C34H50O7S),474,325,32
3,275,210,209。
製造例P8と同様の方法により、以下の製造例P8aの化合
物を調製することができる。
製造例P8a:13β−メチルチオミルベマイシンA4 1 H-NMR(250MHz;CDCl3;TMS) 1.88(s)(CH3S) 2.92(d;J=10Hz)(C13H) 質量スペクトルm/e:588(M+,C33H48O7S),570,530,52
3,461,460,413,311,309。
製造例P9:13β−(2′−メトキシエトキシメトキシ)
−ミルベマイシンDの調製 攪拌下で、2塩化メタン0.5ml中の5−O−t−ブチル
ジメチルシリル−13β−ヒドロキシミルベマイシンD150
mg(0.218ミリモル)とN,N−ジイソプロピルエチルアミ
ン225μl(170mg;1.312ミリモル)との溶液中に、2−
メトキシエトキシメチルクロライド75μl(82mg;0.656
ミリモル)を室温で加える。室温で3日たってから、反
応混合物をジエチルエーテルおよび5%NaHCO3水溶液で
仕上げる。ジエチルエーテル層をマグネシウム上で乾燥
し、過し、そして液を濃縮する。油状の粗生成物
を、40%HF/アセトニトリル(5:95)水溶液2mlで1時間
室温で攪拌し、反応混合物を再び5%NaHCO3水溶液およ
びジエチルエーテルで仕上げる。収量は13β−(2′−
メトキシエトキシメトキシ)−ミルベマイシンD125mgで
ある。1 H-NMR(250MHz,CDCl3,TMS) 3.38(s)(CH3O) 3.55(m)(OCH 2CH2O) 4.62(AB−系,δ=4.56;δ=4.68,J=7Hz)(OCH 2
O) 質量スペクトル(FD)m/e:660(M+,C37H56O11)。
製造例P9a:13β−メトキシエトキシミルベマイシンA4 製造例P9と同様の方法により、調製する。1 H-NMR(250MHz,CDCl3,TMS) 3.33(s)(CH3O) 3.63(d,J=10Hz)(C13H) 4.42および4.60(2d,J=7Hz)(OCH 2O) 質量スペクトル(FD)m/e:602(M+,C34H50O9)。
製造例P9b:13β−イソブチルチオ−ミルベマイシンA4 製造例P9と同様の方法により調製する。1 H-NMR(300MHz;CDCl3,TMS) 1.55(m)〔(CH3)2C-S〕 3.05(d,J=10Hz)(C13H) 質量スペクトル(FD)m/e:654(M+,C35H52O7) 前記の各製造例と同様の方法により、以下に記載の式
(I)の化合物を調製する。
前記の表は限定を意味するものではない。
式(I)の活性成分の調合例 (以下の記載において、%は重量に基づく) 活性成分を前記補助剤と充分に混合し、その混合物を適
当なミル中で充分に粉砕すると湿潤性粉末が得られる。
これから、水で希釈して所望濃度の懸濁液を得ることが
できる。
乳濁性濃縮物 化合物1.1〜1.61 10% オクチルフェノールポリエチレン グリコールエーテル 3% (エチレンオキシド4〜5モル) ドデシルベンゼンスルホン酸 3% カルシウム ヒマシ油ポリグリコールエーテル 4% (エチレンオキシド36モル) シクロヘキサノン 30% キシレン混合物 50% 前記の濃縮物を水で希釈することにより、任意所望の濃
度の乳濁液を得ることができる。
ダスト (a) (b) 化合物1.1〜1.61 5% 8% タルカム 95% − カオリン − 92% 活性成分をキャリアと混合し、その混合物を適当なミル
中で粉砕することによって、すぐに使えるダストを得る
ことができる。
押出顆粒 化合物1.1〜1.61 10% リグノスルホン酸ナトリウム 2% カルボキシメチルセルロース 1% カオリン 87% 活性成分を補助剤と混合粉砕し、その混合物を続いて水
で湿らせる。その混合物を押出し、空気流中で乾かす。
錠剤及び巨丸剤 (I)化合物1.1〜1.61 33.0% メチルセルロース 0.80% 高分散ケイ酸 0.80% トウモロコシデンプン 8.40% メチルセルロースを水中で攪拌して膨潤させる。ケイ酸
を入れて攪拌し、均質懸濁液を得る。式(I)の化合物
とトウモロコシデンプンとを混合する。水性懸濁液とそ
の混合物とをブレンドし、混練してペースト状にする。
このペーストをふるい(メッシュ寸法12M)に通して顆
粒化し、乾かす。
(II)クラトース(結晶) 22.50% トウモロコシデンプン 17.00% 微結晶セルロース 16.50% ステアリン酸マグネシウム 1.00% 前記の4成分を充分に混合する。
相(I)と相(II)とを混合し、圧縮成形して錠剤また
は巨丸剤とする。
式(I)の化合物または前記化合物を含む組成物を、家
畜例えばウシ、ヒツジ、ヤギ、ネコおよびイヌの中の内
部寄生性線虫、条虫および吸虫の防除に使用する場合に
は、前記化合物または組成物を、単独殺与量および繰返
し投与量で動物に投与することができる。動物の種に依
存して、各適用量を0.1〜10mg/kg体重の範囲の量で投与
することが好ましい。より良好な作用は、持続性投与に
より往々にして達成され、あるいはより少ない合計適用
量でも充分である。前記化合物または前記化合物を含む
組成物は、食餌および飲食中に加えることもできる。簡
単に調製した食餌は、活性成分を好ましくは0.005〜0.1
重量%の濃度で含有する。前記組成物は、溶液、乳濁
液、懸濁液、粉末、錠剤、巨丸薬、またはカプセルの形
で、経口的に、動物に投与することができる。
溶液または乳濁液の物理的および毒物的性質が差しつか
えない限り、式(I)の化合物またはそれらの化合物を
含む組成物を、例えば皮下注射によって動物に注入する
か、反すう胃から投与するか、または注ぎ込み(pour-o
n)法によって動物の体に与えることができる。ソール
トリック(saltlick)または糖蜜ブロックによる投与も
可能である。
生物学的実施例 B1:スポドプテラ・リットラリスに対する殺虫性胃毒作
用 供試化合物3ppm、12.5ppmまたは50ppmをアセトン/水中
に含む溶液を、5葉段階のハチ植えの綿植物にスプレー
した。スプレー被覆の乾燥後、スポドプテラ・リットラ
リス(Spodoptera littoralis)の幼虫(Li段階)約30
匹を前記植物に植えつけた。各供試化合物および供試種
について植物2株を使用した。試験は、約24℃におい
て、60%の相対湿度において実施した。24時間、48時間
および72時間後において、死滅害虫、幼虫の生成及び飼
育の損傷について評価および中間的評価を行った。
6ppmの濃度において、前記製造例に記載の式(I)の化
合物は24時間後に完全な殺虫効果を示した。化合物1.6,
1.38,1.41,1.47および1.48は3ppmにおいてさえ、完全な
殺虫効果を示した。
B2:植物破壊性ダニ:OP−感受性テトラニカス・ウルチカ
エに対する活性 試験開始の16時間前に、豆植物〔ファセオラス・ヴルガ
リス(Phaseolus vulgaris)〕の一次葉を、テトラニカ
ス・ウルチカエ(Tetranychus urticae)の集団培養か
らの感染葉片によって感染させた。前記葉片を除去する
際に、すべての段階のダニで感染させた植物を、供試化
合物0.4ppmまたは1.6ppmを含む溶液で、滴下する点ま
で、スプレーした。室温コンパートメント内の温度は約
25℃であった。
7日後に、立体顕微鏡下で、移動(mobile)段階のもの
(成虫及び幼虫)並びに卵の百分率を出した。前記式
(I)の化合物(1.38または1.47の化合物)は0.4ppmの
濃度において、完全な殺虫効果を示した。
B3:ヒロズキンバエの(L1)幼虫に対する作用供試化合
物の水性懸濁液1mlを特別の幼虫培地3mlと約50℃で混合
し、250ppmまたは125ppm含有の均一組成物を得た。活性
成分を含む各試験管中に、ヒロズキンバエ(Lucilia se
ricata)の幼虫(L1)約30匹を入れた。4日後に、死亡
率を計数した。
250ppmの濃度において、前記製造例に記載の化合物は完
全な殺虫効果を示し、100ppmの低い濃度において化合物
1.2,1.6,1.31,1.37,1.38,1.41,1.43,1.49および1.51は
完全は殺虫効果を示した。
B4:オウシマダニ(ビアラ株)に対する殺ダニ作用 完全飽食のメスのオウシマダニ(Boophilusmicroplus)
のマダニ〔ビアラ株(Biarra strain)〕10匹を、接着
テープにそれらの背部で順々に一列に固定することがで
きるように、PVC板を垂直に横切って前記接着テープを
与えた。ポリエチレングリコールとアセトンとの1:1混
合物(この混合物中にはマダニ当り1μg、0.1μgま
たは0.01μgの供試化合物の特定量が溶解している)を
含む液体1μlを注射針から各マダニに注射した。対照
用マダニは、供試化合物を含まない液体を注射した。こ
の処理の後で、マダニを前記支持体から離し、約28℃お
よび相対湿度80%の虫飼育場に入れ、そして産卵が起こ
り、対照用マダニの卵から幼虫がかえるまで保った。供
試化合物の活性はIR90によって決定した。すなわち、10
匹中9匹(90%)のメスのマダニが30日間も抱いた卵か
ら幼虫がかえることのできない有効適用量を決定した。
化合物1.3,1.6,1.7,1.11,1.23,1.31,1.37,1.38,1.41お
よび1.49は0.5μgのIR90を示した。
B5:線虫〔ハエモンクス・コンコルツスおよびトリコス
トロンギルス・コルブリホルミス(Trichotrongylus cp
lubriformis)〕に感染したヒツジについての実験 ハエモンクス・コンコルツス(Haemonchus concortus)
および毛様線虫(Trichostrongylus)で人為的に感染さ
せたヒツジに対し、胃プローブによりまたは反すう胃内
注入により、供試化合物を懸濁液の形で投与した。各適
用量に対して1〜3頭の動物を使用した。各ヒツジにつ
いて、1回だけ、単独適用量すなわち1mgまたは0.2mg/k
g体重で処理した。前記処理の前後における、ヒツジの
ふとん中に排泄される虫の卵の数を比較することによっ
て、評価を行なった。同時におよび同じ方法で感染さ
せ、処理をしなかったヒツジを対照用として使用した。
感染非処理の対照用群と比較して、前記式(I)の化合
物の1種を1mg/kgで処理したヒツジにおいては、線虫の
インフェステーションがなかった(すなわち、フン中の
虫の卵の完全な減少)。化合物1.3,1.6,1.7,1.11,1.15,
1.27,1.31および1.37は0.2mg/kgにおいても前記の活性
を示した。
B6:エイフィス・クラッシボラ(Aphis craccivora)に
対する接触活性 各生育段階のアリマキに感染させた豆植物に、乳濁性濃
厚体から調製した供試化合物溶液(活性成分50ppm、25p
pmまたは12.5ppm含有)をスプレーした。3日後に、死
んだアリマキまたは植物から落下したアリマキが80%以
上のものを計数した。この段階の活性を示すものが有効
とされる組成物である。
12.5ppmの濃度において、化合物1.2,1.6,1.7,1.37,1.41
等は完全殺虫(=100%)の効果を示した。
B7:アーエデス・アーエジプティ(Aedes aegypti)に対
する殺幼虫作用 アセトン中の0.1%供試化合物溶液を、ビーカー中の水1
50mlの表面上にピペットで落して、濃度10ppm、3.3ppm
および1.6ppmとした。アセトンを蒸発させてから、生後
3日のアーエデスの幼虫約30〜40匹を各ビーカー中に入
れ、1日後、2日後および5日後に死滅数を計数した。
前記製造例に記載の化合物(1.3,1.11,1.27,1.37,1.38,
1.41,1.47および1.48の各化合物)は、この試験におい
て、1.6ppmの濃度で1日後に、全幼虫の完全な殺虫効果
を示した。

Claims (32)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】式 〔式中、R1は水素原子または保護基であり、R2はメチル
    基、エチル基、イソプロピル基またはs−ブチル基であ
    り、Rは酸素原子またはイオウ原子を介して結合する基
    R3であって、R3はC1−C10アルキル基、C1−C10ハロアル
    キル基、C1−C10ヒドロキシアルキル基、C1−C10メルカ
    プトアルキル基、C2−C10アルコキシアルキル基、C3−C
    10アルコキシアルコキシアルキル基、ヒドロキシ置換も
    しくはメルカプト置換C3−C10アルコキシアルコキシア
    ルキル基、C4−C15アルコキシアルコキシアルコキシア
    ルキル基、ヒドロキシ置換もしくはメルカプト置換C4
    C15アルコキシアルコキシアルコキシアルキル基、C2−C
    10アルケニル基、C2−C10ハロアルケニル基、C2−C10
    ルキニル基、C2−C10ハロアルキニル基、フェニル基
    (これは置換されていないかまたはハロゲン原子、C1
    C3アルキル基、C1−C3ハロアルキル基、C1−C3アルコキ
    シ基、C1−C3ハロアルコキシ基、シアノ基および/また
    はニトロ基で置換されているものとする)およびベンジ
    ル基(これは置換されていないかまたはハロゲン原子、
    C1−C3アルキル基、C1−C3ハロアルキル基、C1−C3アル
    コキシ基、C1−C3ハロアルコキシ基、シアノ基および/
    またはニトロ基で置換されているものとする)から成る
    群から選んだものであるか、あるいはRは−SH基または
    -S-C(O)OR4基のいずれかであり、そしてR4はC1−C10
    ルキル基、C1−C10ハロアルキル基、またはフェニル基
    もしくはベンジル基(これらは置換されていないかまた
    はハロゲン原子、C1−C3アルキル基、C1−C3ハロアルキ
    ル基、C1−C3アルコキシ基、C1−C3ハロアルコキシ基、
    シアノ基および/またはニトロ基で置換されているもの
    とする)である〕 で表わされる化合物。
  2. 【請求項2】前記式(I)において、R1が水素原子また
    は保護基であり、R2がメチル基、エチル基、イソプロピ
    ル基またはs−ブチル基であり、Rが酸素原子またはイ
    オウ原子を介して結合する基R3であって、R3がC1−C10
    アルキル基、C1−C10ハロアルキル基、C2−C10アルコキ
    シアルキル基、C3−C10アルコキシアルコキシアルキル
    基、C2−C10アルケニル基、C2−C10ハロアルケニル基、
    C2−C10アルキニル基、C2−C10ハロアルキニル基、フェ
    ニル基(これは置換されていないかまたはハロゲン原
    子、C1−C3アルキル基、C1−C3ハロアルキル基、C1−C3
    アルコキシ基、C1−C3ハロアルコキシ基、シアノ基およ
    び/またはニトロ基で置換されているものとする)およ
    びベンジル基(これは置換されていないかまたはハロゲ
    ン原子、C1−C3アルキル基、C1−C3ハロアルキル基、C1
    −C3アルコキシ基、C1−C3ハロアルコキシ基、シアノ基
    および/またはニトロ基で置換されているものとする)
    から成る群から選んだものであるか、あるいはRが−SH
    基または-S-C(O)OR4基のいずれかであり、そしてR4がC1
    −C10アルキル基、C1−C10ハロアルキル基、またはフェ
    ニル基もしくはベンジル基(これらは置換されていない
    かまたはハロゲン原子、C1−C3アルキル基、C1−C3ハロ
    アルキル基、C1−C3アルコキシ基、C1−C3ハロアルコキ
    シ基、シアノ基および/またはニトロ基で置換されてい
    るものとする)である特許請求の範囲第1項記載の化合
    物。
  3. 【請求項3】前記式(I)において、R1が水素原子であ
    るかまたは基R4-C(O)もしくは基-Si(R5)(R6)(R7)のいず
    れかであり、R5とR6とR7とは相互に独立にC1−C4アルキ
    ル基、ベンジル基またはフェニル基であり、R2,R,R3
    よびR4は前記式(I)で与えた意味である特許請求の範
    囲第2項記載の化合物。
  4. 【請求項4】前記式(I)において、R1が水素原子であ
    り、R2がメチル基、エチル基、イソプロピル基またはs
    −ブチル基であり、Rが酸素原子またはイオウ原子を介
    して結合する基R3であって、R3がC1−C4アルキル基、C2
    −C4アルケニル基、フェニル基(これは置換されていな
    いかまたはフッ素原子、塩素原子、臭素原子、メチル
    基、CF3基、メトキシ基、シアノ基および/またはニト
    ロ基によって置換されているものとする)およびベンジ
    ル基(これは置換されていないかまたはフッ素原子、塩
    素原子、臭素原子、メチル基、CF3基、メトキシ基、シ
    アノ基および/またはニトロ基によって置換されている
    ものとする)から成る群から選んだものであるか、ある
    いはRが−SH基または-S-C(O)OR4基のいずれかであり、
    R4がC1−C4アルキル基、C1−C4ハロアルキル基、または
    フェニル基もしくはベンジル基(これらは置換されてい
    ないかまたはフッ素原子、塩素原子、臭素原子、メチル
    基、CF3基、メトキシ基、シアノ基および/またはニト
    ロ基によって置換されているものとする)である特許請
    求の範囲第3項記載の化合物。
  5. 【請求項5】前記式(I)において、R1が水素原子であ
    り、R2がメチル基、エチル基、イソプロピル基またはs
    −ブチル基であり、Rが酸素原子またはイオウ原子を介
    して結合する基R3であって、R3がC1−C4アルキル基およ
    びC2−C4アルケニル基から成る群から選んだものである
    か、あるいはRが−SH基または-S-C(O)OR4基のいずれか
    一方であり、R4がC1−C4アルキル基、C1−C4ハロアルキ
    ル基またはフェニル基(これは置換されていないかまた
    はフッ素原子、塩素原子、臭素原子、メチル基、CF
    3基、メトキシ基、シアノ基および/またはニトロ基に
    よって置換されているものとする)である特許請求の範
    囲第4項記載の化合物。
  6. 【請求項6】前記式(I)において、R1が水素原子であ
    り、R2がメチル基、エチル基、イソプロピル基またはs
    −ブチル基であり、Rが酸素原子またはイオウ原子を介
    して結合する基R3であって、R3がC1−C4アルキル基およ
    びC2−C4アルケニル基から成る群から選んだものである
    か、またはRが−SH基または-S-C(O)OR4基のいずれかで
    あり、R4がC1−C4アルキル基またはC1−C4ハロアルキル
    基である特許請求の範囲第5項記載の化合物。
  7. 【請求項7】前記式(I)において、R1が水素原子であ
    り、R2がエチル基またはイソプロピル基であり、そして
    Rが酸素原子またはイオウ原子を介して結合する基R3
    あって、R3がC1−C2アルキル基であるか、あるいはRが
    −SH基または-S-C(O)OR4基のいずれかであり、そしてR4
    がC1−C2アルキル基またはC1−C2ハロアルキル基である
    特許請求の範囲第6項記載の化合物。
  8. 【請求項8】前記式(I)において、R1が水素原子であ
    り、R2がエチル基またはイソプロピル基であり、そして
    Rが酸素原子またはイオウ原子を介して結合する基R3
    あって、R3がメチル基であるか、あるいはRが−SH基ま
    たは-S-C(O)OR4基のいずれかであり、そしてR4がメチル
    基である特許請求の範囲第7項記載の化合物。
  9. 【請求項9】前記式(I)において、R1が水素原子であ
    り、R2がエチル基またはイソプロピル基であり、そして
    Rが酸素原子またはイオウ原子を介して結合する基R3
    あって、R3が直鎖状または分枝状のC1−C4アルキル基で
    ある特許請求の範囲第6項記載の化合物。
  10. 【請求項10】13β−メトキシミルベマイシンDであ
    る、特許請求の範囲第2項記載の式(I)の化合物。
  11. 【請求項11】13β−エトキシミルベマイシンDであ
    る、特許請求の範囲第2項記載の式(I)の化合物。
  12. 【請求項12】13β−フェニルチオミルベマイシンD、
    13β−p−クロロフェノキシカルボニルチオミルベマイ
    シンD、13β−メルカプトミルベマイシンD及び13β−
    メトキシメトキシミルベマイシンA4から成る群から選ん
    だ特許請求の範囲第2項記載の式(I)の化合物。
  13. 【請求項13】13β−メチルチオミルベマイシンDであ
    る、特許請求の範囲第2項記載の式(I)の化合物。
  14. 【請求項14】13β−tert−ブチルチオミルベマイシン
    Dである、特許請求の範囲第2項記載の式(I)の化合
    物。
  15. 【請求項15】13β−メチルチオミルベマイシンA4であ
    る、特許請求の範囲第2項記載の式(I)の化合物。
  16. 【請求項16】13β−tert−ブチルチオミルベマイシン
    A4である、特許請求の範囲第2項記載の式(I)の化合
    物。
  17. 【請求項17】13β−メトキシミルベマイシンA4であ
    る、特許請求の範囲第2項記載の式(I)の化合物。
  18. 【請求項18】13β−エチルチオミルベマイシンA4であ
    る、特許請求の範囲第2項記載の式(I)の化合物。
  19. 【請求項19】13β−エトキシミルベマイシンA4であ
    る、特許請求の範囲第2項記載の式(I)の化合物。
  20. 【請求項20】5−O−tert−ブチルジメチルシリル−
    13β−メトキシミルベマイシンDである、特許請求の範
    囲第2項記載の式(I)の化合物。
  21. 【請求項21】5−O−tert−ブチルジメチルシリル−
    13β−エトキシミルベマイシンDである、特許請求の範
    囲第2項記載の式(I)の化合物。
  22. 【請求項22】5−O−tert−ブチルジメチルシリル−
    13β−メルカプトミルベマイシンDである、特許請求の
    範囲第2項記載の式(I)の化合物。
  23. 【請求項23】5−O−tert−ブチルジメチルシリル−
    13β−メチルチオミルベマイシンDである、特許請求の
    範囲第2項記載の化合物。
  24. 【請求項24】式 〔式中、R1は水素原子または保護基であり、R2はメチル
    基、エチル基、イソプロピル基またはs−ブチル基であ
    り、Rは酸素原子またはイオウ原子を介して結合する基
    R3であって、R3はC1−C10アルキル基、C1−C10ハロアル
    キル基、C1−C10ヒドロキシアルキル基、C1−C10メルカ
    プトアルキル基、C2−C10アルコキシアルキル基、C3−C
    10アルコキシアルコキシアルキル基、ヒドロキシ置換も
    しくはメルカプト置換C3−C10アルコキシアルコキシア
    ルキル基、C4−C15アルコキシアルコキシアルコキシア
    ルキル基、ヒドロキシ置換もしくはメルカプト置換C4
    C15アルコキシアルコキシアルコキシアルキル基、C2−C
    10アルケニル基、C2−C10ハロアルケニル基、C2−C10
    ルキニル基、C2−C10ハロアルキニル基、フェニル基
    (これは置換されていないかまたはハロゲン原子、C1
    C3アルキル基、C1−C3ハロアルキル基、C1−C3アルコキ
    シ基、C1−C3ハロアルコキシ基、シアノ基および/また
    はニトロ基で置換されているものとする)およびベンジ
    ル基(これは置換されていないかまたはハロゲン原子、
    C1−C3アルキル基、C1−C3ハロアルキル基、C1−C3アル
    コキシ基、C1−C3ハロアルコキシ基、シアノ基および/
    またはニトロ基で置換されているものとする)から成る
    群から選んだものであるか、あるいはRは−SH基または
    -S-C(O)OR4基のいずれかであり、そしてR4はC1−C10
    ルキル基、C1−C10ハロアルキル基、またはフェニル基
    もしくはベンジル基(これらは置換されていないかまた
    はハロゲン原子、C1−C3アルキル基、C1−C3ハロアルキ
    ル基、C1−C3アルコキシ基、C1−C3ハロアルコキシ基、
    シアノ基および/またはニトロ基で置換されているもの
    とする)である〕 で表わされる化合物の製造方法であって、 式 〔式中、Aは式 または で表わされる基であり、R1は保護基であり、そしてR2
    前記式(I)で与えた意味をもつ〕で表わされるアリル
    アルコールを13β−エーテル基または13β−チオエーテ
    ル基の導入に適した試薬で処理するかあるいは13β−メ
    ルカプト基を導入するためにはハロチオノホルミエート
    で処理し、続いて得られる生成物を還元し、そして遊離
    ヒドロキシ化合物を所望する場合には保護基R1を加水分
    解によって除去することを含んでなる、前記式(I)で
    表わされる化合物の製造方法。
  25. 【請求項25】式(IIb)の化合物中への13β−エーテ
    ル基または13β−チオエーテル基の導入に適した試薬と
    して式 R3XH (III) 〔式中、R3は前記式(I)で与えた意味をもち、そして
    Xは酸素原子またはイオウ原子である〕 で表わされるアルコールまたはチオールを使用するか、
    または式(IIb)の化合物中へのβ−チオエーテル基の
    導入に適した試薬として式 〔式中、R4は前記式(I)で与えた意味をもち、そして
    Halはハロゲン原子である〕 で表わされるハロチオノホルミエートを使用するか、ま
    たは式(IIb)の化合物中へのβ−チオエーテル基の導
    入に適した試薬として式 R3−SS−R3 (V) 〔式中、R3は前記式(I)で与えた意味をもつ〕 で表わされるジスルフィドを使用することを含んで成る
    特許請求の範囲第24項記載の方法。
  26. 【請求項26】式(III)の化合物との反応を、温度範
    囲−50℃〜+150℃において、触媒量の酸および式 R10C(OR3)3 (VI) 〔式中、R3は前記式(I)で与えた意味をもち、そして
    R10は水素原子またはC1−C6アルキル基である〕 で表わされるオルトエステルの存在下で実施するか、あ
    るいは触媒量の酸の存在下で実施する特許請求の範囲第
    25項記載の方法。
  27. 【請求項27】式(IV)の化合物との反応を、塩基の存
    在下において、温度範囲−50℃〜+150℃で式(IV)の
    試薬中であるいは不活性溶媒中で実施する特許請求の範
    囲第25項記載の方法。
  28. 【請求項28】前記式(I)〔ここでRは-S-C(O)OR4
    であり、R4は前記式(I)で与えた意味をもつ〕の化合
    物を温度範囲0℃〜50℃において還元して前記式(I)
    の13β−メルカプト化合物を得ることから、前記式
    (I)〔ここでRはβ−メルカプト基である〕の化合物
    を調製する特許請求の範囲第25項記載の方法。
  29. 【請求項29】前記式(V)のジスルフィドとの反応
    を、温度範囲0℃〜+50℃において、1/10〜3モル量の
    N-〔SR3〕−スルフェンイミド〔ここでR3は前記式
    (I)で与えた意味をもつ〕の存在下でおよび少なくと
    も等モル量の3価ホスフィンの存在下で実施する特許請
    求の範囲第25項記載の方法。
  30. 【請求項30】式 〔式中、R1は水素原子または保護基であり、R2はメチル
    基、エチル基、イソプロピル基またはs−ブチル基であ
    り、Rは酸素原子を介して結合する基R3であって、R3
    C1−C10アルキル基、C1−C10ハロアルキル基、C1−C10
    ヒドロキシアルキル基、C1−C10メルカプトアルキル
    基、C2−C10アルコキシアルキル基、C3−C10アルコキシ
    アルコキシアルキル基、ヒドロキシ置換もしくはメルカ
    プト置換C3−C10アルコキシアルコキシアルキル基、C4
    −C15アルコキシアルコキシアルコキシアルキル基、ヒ
    ドロキシ置換もしくはメルカプト置換C4−C15アルコキ
    シアルコキシアルコキシアルキル基、C2−C10アルケニ
    ル基、C2−C10ハロアルケニル基、C2−C10アルキニル
    基、C2−C10ハロアルキニル基、フェニル基(これは置
    換されていないかまたはハロゲン原子、C1−C3アルキル
    基、C1−C3ハロアルキル基、C1−C3アルコキシ基、C1
    C3ハロアルコキシ基、シアノ基および/またはニトロ基
    で置換されているものとする)およびベンジル基(これ
    は置換されていないかまたはハロゲン原子、C1−C3アル
    キル基、C1−C3ハロアルキル基、C1−C3アルコキシ基、
    C1−C3ハロアルコキシ基、シアノ基および/またはニト
    ロ基で置換されているものとする)から成る群から選ん
    だものである〕 で表わされる13β−エーテル誘導体の製造方法であっ
    て、式 〔式中、Aは式 で表わされる基であり、R1は保護基であり、そしてR2
    前記式(I)で与えた意味をもつ〕 で表わされる13β−アルコールを、アルコールR3−XHま
    たはハライドR3−Hal(これらの式においてR3は前記と
    同じ意味であり、Xは酸素原子であり、そしてHalはハ
    ロゲン原子である)でエーテル化することを含んで成る
    特許請求の範囲第25項記載の方法。
  31. 【請求項31】式 〔式中、R1は水素原子または保護基であり、R2はメチル
    基、エチル基、イソプロピル基またはs−ブチル基であ
    り、Rはイオウ原子を介して結合する基R3であって、R3
    はC1−C10アルキル基、C1−C10ハロアルキル基、C1−C
    10ヒドロキシアルキル基、C1−C10メルカプトアルキル
    基、C2−C10アルコキシアルキル基、C3−C10アルコキシ
    アルコキシアルキル基、ヒドロキシ置換もしくはメルカ
    プト置換C3−C10アルコキシアルコキシアルキル基、C4
    −C15アルコキシアルコキシアルコキシアルキル基、ヒ
    ドロキシ置換もしくはメルカプト置換C4−C15アルコキ
    シアルコキシアルコキシアルキル基、C2−C10アルケニ
    ル基、C2−C10ハロアルケニル基、C2−C10アルキニル
    基、C2−C10ハロアルキニル基、フェニル基(これは置
    換されていないかまたはハロゲン原子、C1−C3アルキル
    基、C1−C3ハロアルキル基、C1−C3アルコキシ基、C1
    C3ハロアルコキシ基、シアノ基および/またはニトロ基
    で置換されているものとする)およびベンジル基(これ
    は置換されていないかまたはハロゲン原子、C1−C3アル
    キル基、C1−C3ハロアルキル基、C1−C3アルコキシ基、
    C1−C3ハロアルコキシ基、シアノ基および/またはニト
    ロ基で置換されているものとする)から成る群から選ん
    だものであるか、あるいはRは−SH基または-S-C(O)OR4
    基のいずれかであり、そしてR4はC1−C10アルキル基、C
    1−C10ハロアルキル基、またはフェニル基もしくはベン
    ジル基(これらは置換されていないかまたはハロゲン原
    子、C1−C3アルキル基、C1−C3ハロアルキル基、C1−C3
    アルコキシ基、C1−C3ハロアルコキシ基、シアノ基およ
    び/またはニトロ基で置換されているものとする)であ
    る〕 で表わされる13β−チオエーテル誘導体の製造方法であ
    って、式(I)〔ここでRは13β−メルカプト基であ
    り、その他の置換基は前記と同じ意味である〕の13β−
    メルカプト誘導体を通常の方法でチオエーテル化するこ
    とを含んで成る特許請求の範囲第25項記載の方法。
  32. 【請求項32】式 〔式中、R1は水素原子または保護基であり、R2はメチル
    基、エチル基、イソプロピル基またはs−ブチル基であ
    り、Rは酸素原子またはイオウ原子を介して結合する基
    R3であって、R3はC1−C10アルキル基、C1−C10ハロアル
    キル基、C1−C10ヒドロキシアルキル基、C1−C10メルカ
    プトアルキル基、C2−C10アルコキシアルキル基、C3−C
    10アルコキシアルコキシアルキル基、ヒドロキシ置換も
    しくはメルカプト置換C3−C10アルコキシアルコキシア
    ルキル基、C4−C15アルコキシアルコキシアルコキシア
    ルキル基、ヒドロキシ置換もしくはメルカプト置換C4
    C15アルコキシアルコキシアルコキシアルキル基、C2−C
    10アルケニル基、C2−C10ハロアルケニル基、C2−C10
    ルキニル基、C2−C10ハロアルキニル基、フェニル基
    (これは置換されていないかまたはハロゲン原子、C1
    C3アルキル基、C1−C3ハロアルキル基、C1−C3アルコキ
    シ基、C1−C3ハロアルコキシ基、シアノ基および/また
    はニトロ基で置換されているものとする)およびベンジ
    ル基(これは置換されていないかまたはハロゲン原子、
    C1−C3アルキル基、C1−C3ハロアルキル基、C1−C3アル
    コキシ基、C1−C3ハロアルコキシ基、シアノ基および/
    またはニトロ基で置換されているものとする)から成る
    群から選んだものであるか、あるいはRは−SH基または
    -S-C(O)OR4基のいずれかであり、そしてR4はC1−C10
    ルキル基、C1−C10ハロアルキル基、またはフェニル基
    もしくはベンジル基(これらは置換されていないかまた
    はハロゲン原子、C1−C3アルキル基、C1−C3ハロアルキ
    ル基、C1−C3アルコキシ基、C1−C3ハロアルコキシ基、
    シアノ基および/またはニトロ基で置換されているもの
    とする)である〕 で表わされる化合物少なくとも1種と常用の担体および
    /または分散剤とを含む、内部寄生虫、外部寄生虫およ
    び昆虫を防除するための有害生物防除剤組成物。
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