JP2528883B2 - ミルベマイシン誘導体、その製法、および有害生物防除剤 - Google Patents

ミルベマイシン誘導体、その製法、および有害生物防除剤

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JP2528883B2 JP62164112A JP16411287A JP2528883B2 JP 2528883 B2 JP2528883 B2 JP 2528883B2 JP 62164112 A JP62164112 A JP 62164112A JP 16411287 A JP16411287 A JP 16411287A JP 2528883 B2 JP2528883 B2 JP 2528883B2
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、新規な式(I)の13β−ミルベマイシン誘
導体、その製法、有害生物を防除するためのその使用、
ならびに有効物質として少なくともこの化合物のうちの
一種類を含有する有害生物防除剤(pesticide)に関す
るものである。新規な化合物の一般式は以下の式(I)
に示す通りであり、 その場合に R1は水素、シリル基、またはアシル基であり、 R2はメチル、エチル、イソプロピル、または第二ブチ
ルであり、 Rは水素、置換もしくは非置換の直鎖状もしくは分枝
鎖状C1−C18−アルキル、置換もしくは非置換の3個か
ら10個の炭素原子を含有する環式脂肪族基、置換もしく
は非置換のC2−C6−アルケニル、置換もしくは非置換の
C2−C6−アルキニル、置換もしくは非置換のフェニル、
または置換もしくは非置換のベンジル基である。
上記のRのうちでも好ましいのが、非置換もしくはハ
ロゲン化C1−C8−アルキル、非置換もしくは1個または
数個のメチル基で置換されているC3−C6−シクロアルキ
ル、非置換もしくはハロゲン化されているC2−C6−アル
コニル、およびC2−C6−アルキニルである。
アルキル、シクロアルキル、アルケニル、およびアル
キニルにおける適当な置換基は、たとえば1個から7個
までのハロゲン原子または1個から6個までのC1−C6
アルコキシであり、フェニルとベンジルにおける適当な
置換基は、ハロゲン原子、C1−C6−アルキル、C1−C6
アルコキシ、C1−C4−アルキルチオ、フェニル、または
ニトロのうちから選択される1個から3個までの置換基
である。ベンジル基は環式基も脂肪族基も置換が可能
で、たとえばα−メチルベンジル基や、α,α−ジメチ
ルベンジル基となりうる。さらにRはアルキルともな
り、その場合には下記の置換基のうちの1個を有してい
る。すなわち非置換フェノキシか、たとえば1個から3
個までのハロゲン原子によって置換されているハロゲン
化フェノキシ、C1−C4−アルキルチオ、C1−C4−アルキ
ルカルボニル、あるいは1個または数個のメチルによっ
て置換されているC3−C6−シクロアルキルである。カル
ボニルチオ基と直接結合したシクロアルキル基の置換基
は、上記の各置換基のほかにC1−C4−アルキルである。
芳香環の置換基としては、さらにハロゲンC1−C4−アル
キルとアミンが可能であり、その場合の各置換基は同種
でも異種でもよく、あるいは置換基が一個だけ存在する
場合もあり、さらにフェニル基もジフルオルメチレンジ
オキシで置換されていることもあり、その場合には二個
の酸素原子が隣接した二個の環状炭素原子の所に位置し
ている。
置換基または置換基の一部分としてのアルキル基は、
炭素原子の数に依存して、例えば次のような基となりう
る。すなわちメチル、エチル、プロピル、ブチル、ペン
チル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル
であり、また例えばイソプロピル、イソブチル、第二ブ
チル、またはイソペンチルのような各種異性体もこれに
属する。一個から数個までのハロゲンによってハロゲン
化されたアルキル置換基としては、例えばCHCl2,CHF2,C
H2Cl,CCl3,CF3,CH2F,CH2CH2Cl,CHBr2が挙げられる。こ
の明細書を通じてハロゲンとは、フッ素、塩素、臭素、
またはヨウ素のことであり、フッ素、塩素、または臭素
が好ましい。環式脂肪族基は、単環式から四員環式基、
例えばシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチ
ル、シクロヘキシル、デカリン、ヒドリンダン、ビシク
ロヘプタン、ビシクロオクタン、ノルボルナン、ボルナ
ン、またはアダマンチルである。前記環式脂肪族基は、
多くの場合置換されてないか、または1個から数個まで
のメチル基によって置換されている。アルケニルは、少
なくとも1個の二重結合C=Cによって特徴付けられる
脂肪族非環式炭化水素基、例えばビニル、プロペニル−
(1)、アリル、ブテニル−(1)、ブテニル(2)、
またはブテニル−(3)である。従ってハロゲンアルケ
ニル基は、一箇所または数箇所がハロゲン化されている
アルケニル基である。アルキニルは、直鎖状または分枝
鎖状炭素化合物で、少なくとも一個の三重結合C≡Cに
よって特長付けられる。典型的な代表例は、例えばエチ
ニル、プロピニル−(1)、プロパルギル、またはブチ
ニル−(1)である。アルコキシアルキルは、中間に一
個の酸素原子の入った直鎖状もしくは分枝鎖状アルキル
基で、たとえばCH2OCH3,CH2CH2OCH3,CH2CH(CH3)OCH3,CH
2OC2H5,C(CH3)2OCH3,CH2OC3H7−iまたはCH2CH2CH2OCH3
である。前記エーテル基のOをSで交換するとアルキル
チオアルキル基となる。
置換フェニルは、たとえば2,4−ジクロルフェニル、
2,3,6−トリクロルフェニル、p−ブロムフェニル、2,4
−キシリル、3−ニトロフェニル、o−(トリフルオル
メチル)−フェニル、4−クロル−2−メチルフェニ
ル、4−メチル−2−メトキシフェニル、2,4,6−トリ
メトキシフェニル、p−アミノフェニル、またはp−メ
チル−チオフェニルである。
Rの例は次の通りであるが、これらに限定されない:
水素、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n−
ブチル、第二ブチル、ネオペンチル、クロルメチル、ト
リフルオルメチル、トリクロルメチル、トリクロルエチ
ル、トリクロル−第三ブチル、1,2,2,2−テトラクロル
エチル、1,3,3,3−テトラクロルプロピル、3−クロル
プロピル、エテニル、プロペニル、プロピニル、メトキ
シメチル、イソプロポキシメチル、1−メチル−1−メ
トキシエチル、2,2−ジメチルビニル、1,2,2−トリクロ
ルビニル、1,3,3,3−テトラクロルプロピル、1,1−ジク
ロル−2,2,2−トリフルオルエチル、1,3−ペンタジエニ
ル、エチニル、1−プロピニル、1−ブチニル、クロロ
プロピル、2,2−ジメチルシクロプロピル、1−メチル
シクロプロピル、2,2−ジメチル−3−(2,2−ジクロル
ビニル)−シクロプロピル、シクロブチル、シクロペン
チル、シクロヘキシル、アダマンチル、フェニル、ベン
ジル、p−トリル、p−クロルフェニル、2,6−ジクロ
ルフェニル、2,4−ジニトロフェニル、または4−フル
オルフェノキシメチルである。
式(I)の化合物においては、R1が水素の化合物が好
ましい。アシル基やシリル基のR1は、一般的に保護基と
理解される。その場合の適当なアシル基は、例えばR5
C(O)−基であり、ここでR5はC1−C10アルキル、C1
−C10ハロアルキル、非置換フェニルとベンジル、また
はハロゲン、C1−C3アルキル、C1−C3ハロアルキル、C1
−C3アルコキシ、C1−C3ハロアルコキシ、シアノ、およ
びニトロによって置換されているフェニルおよびベンジ
ルであり、特にR5はC1−C6アルキル、C1−C6ハロアルキ
ル、非置換フェニルであり、またハロゲン、C1−C3アル
キル、CF3またはニトロによって置換されているフェニ
ルである。特に好ましいのはアセチルである。アシル化
合物の例は、5−O−アセチル−13β−ホルミルチオ−
ミルベマイシンA4である。また適当なR1シリル基は、−
Si(R6)(R7)(R8)基であり、ここでR6,R7,R8は好ましくは
互いに独立であり、C1−C4−アルキル、ベンジルまたは
フェニルから構成され、その結果それらは例えばトリメ
チルシリル、ジフェニル−第三ブチルシリル、ビス(イ
ソプロピル)メチルシリル、またはトリフェニルシリ
ル、または好ましくは第三ブチルジメチルシリルであ
る。
本発明は式(I)からなる化合物の各ジアステレオマ
ーとジアステレオマーの混合物にも関する。
この明細書を通じて、R2が第二ブチルの化合物は、た
とえそれが一般的にアベルメクチンの誘導体の系統から
誘導されたものであっても、ミルベマイシンの誘導体に
属すると見なすであろう。しかしながらアベルメクチン
のアグリコン(13α位にOH基を有する)は、米国特許第
4,173,571号によれば、ミルベマイシン誘導体に転化す
ることができる。
天然に産生するミルベマイシン(R1=H;R2=CH3,C2H5
またはイソ−C3H7)においては、式(I)からなる本発
明の化合物のエステルの代わりに13位に水素が入ってお
り、以下の式で示される。
R2=CH3 ミルベマイシンA3 (米国特許第3,950,360号) R2=C2H5 ミルベマイシンA4 (米国特許第3,950,360号) R2=イソC3H7 ミルベマイシンD (米国特許第4,346,171号) R=第二C4H913−デオキシ−22,23−ジヒドロ−C−076
−Bla−アグリコン (米国特許第4,173,57号、英国特許第1,573,955号、西
ドイツ特許第2,717,040号)。
しかしながら、アベルメクチン類は13位にα−L−オ
レアンドロジル−α−L−オレアンドロース基を所有
し、それは酸素原子を介してα立体配位のもとにマクロ
ライド分子と結合している。その上アベルメクチン類
は、構造的に23−OH基や、Δ22,23−二重結合や、一般
的にR2=第二C4H9を有することで、ミルベマイシン類と
は区別される。アベルメクチン類の糖残基を加水分解す
ることによって、容易にアベルメクチン類のアグリコン
を得ることができ、その場合には二重結合C=Cの隣位
に13α−ヒドロキシ基を所有する。アベルメクチンアグ
リコン類は、前述のようにミルベマイシン同族体に転化
されうる。本発明のミルベマイシン誘導体に於ては、Δ
22,23−二重結合は常に水素添加された形態で存在し、1
3位の置換基は常にβ位となっている。
有害生物防除作用と殺昆虫作用に優れているために
は、式(I)の化合物の以下の下位群が好ましい。
グループ Ia:R1に水素が入り、R2にはメチル、エチ
ル、イソプロピル、または第二ブチルが入り、Rには下
記の置換基が入っている式(I)の化合物。
−水素;置換されていないか、1個から4個までのハ
ロゲン分子かC1−C4−アルコキシによって置換されてい
るC1−C6−アルキル;C2−C4−アルコニル;C2−C4−ア
ルキニル;C3−C6−シクロアルキル; −置換されていないか、1個から3個までのハロゲン
やC1−C4−アルキル、C1−C4−アルコキシ、C1−C4−ア
ルキルチオ;またはニトロによって置換されているフェ
ニル。
グループ Ib:R1に水素が入り、R2にメチル、エチル、
イソプロピル、または第二ブチルが入り、Rには下記の
置換基が入っている式(I)の化合物。
−水素;置換されていないか、1個から4個までの塩
素原子、フッ素原子、またはメトキシによって置換され
ているC1−C4−アルキル;C2−C3−アルケニル;C2−C3
−アルキニル;C3−C6−シクロアルキル。
−置換されていないか、塩素、フッ素、C1−C2−アル
キル、C1−C2−アルコキシ、C1−C2−アルキルチオ、ま
たはニトロによって置換されているフェニル。
グループ Ic:R1に水素が入り、R2にメチル、エチルが
入り、Rには下記の置換基が入っている式(I)の化合
物。
−水素;置換されていないか1個から4個までの塩素
原子またはフッ素原子またはメトキシによって置換され
ているC1−C4−アルキル;C2−C3−アルケニル;C2−C3
−アルキニル;C3−C6−シクロアルキル。
−置換されていないか塩素、フッ素、C1−C2−アルキ
ル、C1−C2−アルコキシ、C1−C2−アルキルチオ、また
はニトロによって置換されているフェニル。
グループ Id:R1に水素が入り、R2にイソプロピルまた
は第二ブチルが入り、Rには下記の置換基が入っている
式(I)の化合物。
−水素;置換されていないか、1個から4個までの塩
素原子、フッ素原子、またはメトキシによって置換され
ているC1−C4−アルキル;C2−C3−アルケニル;C2−C3
−アルキニル;C3−C6−シクロアルキル。
−置換されていないか、塩素、フッ素、C1−C2−アル
キル、C1−C2−アルコキシ、C1−C2−アルキルチオ、ま
たはニトロによって置換されているフェニル。
グループ Ie:R1に水素が入り、R2にメチル、エチル、
イソプロピル、または第二ブチルが入り、Rには下記の
置換基が入っている式(I)の化合物。
−水素;置換されていないか、1個から3個までの塩
素原子、フッ素原子、またはメトキシによって置換され
ているC1−C4−アルキル;C2−C3−アルケニル;C2−C3
−アルキニル;C3−C6−シクロアルキル。
−置換されていないか、塩素、フッ素、C1−C2−アル
キル、C1−C2−アルコキシ、C1−C2−アルキルチオ、ま
たはニトロによって置換されているフェニル。
グループ If:R1に水素が入り、R2にメチル、エチルが
入り、Rには下記の置換基が入っている式(I)の化合
物。
−水素;置換されていないか、1個から3個までの塩
素原子、フッ素原子、またはメトキシによって置換され
ているC1−C4−アルキル;C2−C3−アルケニル;C2−C3
−アルキニル;C3−C6−シクロアルキル。
グループ Ig:R1に水素が入り、R2にイソプロピル、ま
たは第二ブチルが入り、Rには以下の置換基が入ってい
る式(I)の化合物。
−水素、置換されていないか、1個から3個までの塩
素原子、フッ素原子、またはメトキシによって置換され
ているC1−C4−アルキル;C2−C3−アルケニル;C2−C3
−アルキニル;C3−C6−シクロアルキル。
グループ Ih:R1に水素が入り、R2にはエチル、イソプ
ロピルが入り、Rには以下の置換基が入っている式
(I)の化合物。すなわち水素;置換されていないか、
C1−C4−アルコキシによって1ケ所が置換されている
か、1個から3個までのハロゲンによってハロゲン化さ
れているフェノキシによって1ケ所が置換されている
か、あるいは1個から5個までのハロゲン原子によって
置換されているC1−C8−アルキル;置換されていない
か、C1−C4−アルキル、ハロゲン、またはC2−C4−アル
ケニルによって1個から数個まで置換されている単員環
から四員環までの脂肪族基で、環骨格中に3個から10個
までの炭素原子を有するもの;1か所から3か所までハロ
ゲン化されているC2−C4−アルケニル;C3−C4−アルキ
ニル;またはハロゲン、C1−C4−アルキル、およびニト
ロによって1か所まで置換されているフェニル。
グループ Ii:R1に水素が入り、R2にはエチル、イソプ
ロピルが入り、Rには下記の置換基が入っている式
(I)の化合物。すなわち水素;置換されていないか、
塩素、フッ素から構成される置換基によって1か所から
3か所まで置換されているC1−C8−アルキル;フルオル
フェノキシメチル;置換されていないか、1個のメチル
基によって置換されているC3−C4−シクロアルキル;ア
ダマンテル;トリクロルビニル;またはモノクロルフェ
ニル。
グループ Ik:R1に水素が入り、R2にはメチル、エチル
が入り、Rには下記の置換基が入っている式(I)の化
合物。C1−C7−アルキル;クロル、フルオル、メトキ
シ、メチルチオ、ジメチルシクロヘキシル、またはアセ
チルによって1か所が置換されているC1−C4−アルキ
ル;トリフルオルメチルによって1か所が置換されてい
るか、両酸素原子が隣接する環炭素原子に位置している
−O−CF2−O−によって1か所が置換されているフェ
ニル;クロルとメチルによって1〜3か所が置換された
フェニル;置換されていないか、アミノ、ハロゲン、C1
−C6−アルキル、C1−C6−アルコキシ、C1−C4−アルキ
ルチオ、フェニル、およびニトロによって1〜3か所が
置換されているα−メチル−α,α−ジメチルベンジ
ル。
グループ Il:R1に水素が入り、R2にはメチルとエチル
のうちでも好ましくはエチルが入り、Rには下記の置換
基が入っている式(I)の化合物。置換されていない
か、ハロゲンやC1−C4−アルコキシによって1か所が置
換されているC1−C7−アルキル;トリフルオルメチルに
よって1か所が置換されているか、両酸素原子が隣接す
る環炭素原子に位置している−O−CF2−O−によって
1か所が置換されているフェニル;またはα−メチル
−、α,α−ジメチルベンジル。
グループ Im:R1に水素が入り、R2にはメチルとエチル
のうちでも好ましくはエチルが入り、Rには下記の置換
基が入っている式(I)の化合物。C1−C7−アルキル;
クロル、フルオル、またはメトキシによって1か所が置
換されているC1−C4−アルキル;トリフルオルメチルに
よって1か所が置換されているか、両酸素原子が隣接す
る環炭素原子に位置している−O−CF2−O−によって
1か所が置換されているフェニル;またはα−メチル
−、α,α−ジメチルベンジル。
グループ In:R1とR2には上記の置換基が入り、Rには
パラ位がイソブチル、1−シクロ−ヘキセン−1−イ
ル、フェニル、またはベンゾイルで置換されているα−
メチルベンジルか、あるいはα−メチル−3−フルオル
−4−フェニルベンジルが入っている式(I)の化合
物。
式(I)の化合物の5−OH−誘導体で好ましい化合物
の例は下記の通りである。
13β−ホルミルチオ−ミルベマイシンD 13β−アセチルチオ−ミルベマイシンD 13β−ピバロイルチオ−ミルベマイシンD 13β−ホルミルチオ−ミルベマイシンA3 13β−アセチルチオ−ミルベマイシンA3 13β−ピバロイルチオ−ミルベマイシンA3 13β−ホルミルチオ−ミルベマイシンA4 13β−アセチルチオ−ミルベマイシンA4 13β−(2′−メトキシ−2′−メチルプロピオニルチ
オ)−ミルベマイシンD 13β−(2′−メトキシ−2′−メチルプロピオニルチ
オ)−ミルベマイシンA4 13β−トリクロルアセチルチオ−ミルベマイシンA4 13β−(4′−クロル−ブタノイルチオ)−ミルベマイ
シンA4 13β−トリクロルアクリロイルチオ−ミルベマイシンA4 13β−シクロプロパンカルボニルチオ−ミルベマイシン
A4 13β−シクロブタンカルボニルチオ−ミルベマイシンA4 13β−ヘプタノイルチオ−ミルベマイシンA4 13β−(3′−クロル−2′,2′−ジメチル−プロピオ
ニルチオ)−ミルベマイシンA4 13β−(3′−クロル−2′,2′−ジメチル−プロピオ
ニルチオ)−ミルベマイシンA3 13β−(1′−メチル−シクロプロパンカルボニルチ
オ)−ミルベマイシンA4 13β−(1′−メチル−シクロプロパンカルボニルチ
オ)−ミルベマイシンA3 13β−(1−アダマンタンカルボニルチオ)−ミルベマ
イシンA4 13β−(p−フルオルフェノキシアセチルチオ)−ミル
ベマイシンA4 13β−(2′−クロル−2′−メチル−プロピオニルチ
オ)−ミルベマイシンA4 13β−(2′,2′−ジクロルプロピオニルチオ)−ミル
ベマイシンA4 13β−(2′,2′−ジメチルブタノイルチオ)−ミルベ
マイシンA4 13β−(3′,3′−ジメチルブタノイルチオ)−ミルベ
マイシンA4 13β−(2′,2′,3′,3′−テトラメチルブタノイルチ
オ)−ミルベマイシンA4 13β−(p−クロルベンゾイルチオ)−ミルベマイシン
A4 13β−(3′,3′,3′−トリフルオルプロピオニルチ
オ)−ミルベマイシンA4 13β−クロルアセチルチオ−ミルベマイシンA4 13β−(2′−クロル−3′,3′,3′−トリフルオルプ
ロピオニルチオ)−ミルベマイシンA4 13β−〔o−(トリフルオルメチル)−ベンゾイルチ
オ〕−ミルベマイシンA4 13β−(α,α−ジメチルベンゾイルチオ)−ミルベマ
イシンA4 13β−(2−n−プロピル−n−バレロイルチオ)ミル
ベマイシンA4 13β−〔(2,3−ジフルオルメチレンジオキシ)−ベン
ゾイルチオ〕−ミルベマイシンA4 特に 13β−ピバロイルチオ−ミルベマイシンA4 13β−(α−メチルベンジルカルボニルチオ)−ミルベ
マイシンA4 13β−(メトキシアセチルチオ)−ミルベマイシンA4
式(I)の化合物の5−OH−基に保護基を有する化合
物のうちで、好ましい化合物の例は下記の通りである。
5−O−tert−ブチルジメチルシリル−13β−ホルミル
チオ−ミルベマイシンD 5−O−tert−ブチルジメチルシリル−13β−アセチル
チオ−ミルベマイミンD 5−O−tert−ブチルジメチルシリル−13β−ピバロイ
ルチオ−ミルベマイシンD 5−O−tert−ブチルジメチルシリル−13β−ホルミル
チオ−ミルベマイシンA3 5−O−tert−ブチルジメチルシリル−13β−アセチル
チオ−ミルベマイシンA3 5−O−tert−ブチルジメチルシリル−13β−ピバロイ
ルチオ−ミルベマイシンA3 5−O−tert−ブチルジメチルシリル−13β−ホルミル
チオ−ミルベマイシンA4 5−O−tert−ブチルジメチルシリル−13β−アセチル
チオ−ミルベマイシンA4 5−O−tert−ブチルジメチルシリル−13β−ピバロイ
ルチオ−ミルベマイシンA4 5−O−tert−ブチルジメチルシリル−13β−(2′−
メトキシ−2′−メチルプロピオニルチオ)−ミルベマ
イシンD 5−O−tert−ブチルジメチルシリル−13β−(2′−
メトキシ−2′−メチルプロピオニルチオ)−ミルベマ
イシンA4 5−O−tert−ブチルジメチルシリル−13β−トリクロ
ルアセチルチオ−ミルベマイシンA4 5−O−tert−ブチルジメチルシリル−13β−(4′−
クロル−ブタノイルチオ)−ミルベマイシンA4 5−O−tert−ブチルジメチルシリル−13β−トリクロ
ルアクリロイルチオ−ミルベマイシンA4 5−O−tert−ブチルジメチルシリル−13β−シクロプ
ロパンカルボニルチオ−ミルベマイシンA4 5−O−tert−ブチルジメチルシリル−13β−シクロブ
タンカルボニルチオ−ミルベマイシンA4 5−O−tert−ブチルジメチルシリル−13β−ヘプタノ
イルチオ−ミルベマイシンA4 5−O−tert−ブチルジメチルシリル−13β−(3′−
クロル−2′,2′−ジメチル−プロピオニルチオ)−ミ
ルベマイシンA4 5−O−tert−ブチルジメチルシリル−13β−(3′−
クロル−2′,2′−ジメチル−プロピオニルチオ)−ミ
ルベマイシンA3 5−O−tert−ブチルジメチルシリル−13β−(1′−
メチル−シクロプロパンカルボニルチオ)−ミルベマイ
シンA4 5−O−tert−ブチルジメチルシリル−13β−(1′−
メチル−シクロプロパンカルボニルチオ)−ミルベマイ
シンA3 5−O−tert−ブチルジメチルシリル−13β−(1−ア
ダマンタンカルボニルチオ)−ミルベマイシンA4 5−O−tert−ブチルジメチルシリル−13β−(p−フ
ルオルフェノキシアセチルチオ)−ミルベマイシンA4 5−O−tert−ブチルジメチルシリル−13β−(2′−
クロル−2′−メチル−プロピオニルチオ)−ミルベマ
イシンA4 5−O−tert−ブチルジメチルシリル−13β−(2′,
2′−ジクロルプロピオニルチオ)−ミルベマイシンA4 5−O−tert−ブチルジメチルシリル−13β−(2′,
2′−ジメチルブタノイルチオ)−ミルベマイシンA4 5−O−tert−ブチルジメチルシリル−13β−(3′,
3′−ジメチルブタノイルチオ)−ミルベマイシンA4 5−O−tert−ブチルジメチルシリル−13β−(2′,
2′,3′,3′−テトラメチルブタノイルチオ)−ミルベ
マイシンA4 5−O−tert−ブチルジメチルシリル−13β−(p−ク
ロルベンゾイルチオ)−ミルベマイシンA4 5−O−tert−ブチルジメチルシリル−13β−(3′,
3′,3′−トリフルオルプロピニルチオ)−ミルベマイ
シンA4 5−O−tert−ブチルジメチルシリル−13β−クロルア
セチルチオ−ミルベマイシンA4 5−O−tert−ブチルジメチルシリル−13β−(2′−
クロル−3′,3′,3′−トリフルオルプロピニルチオ)
−ミルベマイシンA4 5−O−tert−ブチルジメチルシリル−13β−(3′,
3′,3′−トリフルオルプロピオニルチオ)−ミルベマ
イシンA4 5−O−tert−ブチルジメチルシリル−13β−(α−メ
チルベンジルカルボニルチオ)−ミルベマイシンA4 5−O−tert−ブチルジメチルシリル−13β−(メトキ
シアセチルチオ)−ミルベマイシンA4 5−O−tert−ブチルジメチルシリル−13β−〔o−
(トリフルオルメチル)−ベンゾイルチオ〕−ミルベマ
イシンA4 5−O−tert−ブチルジメチルシリル−13β−(α,α
−ジメチルベンゾイルチオ)−ミルベマイシンA4 5−O−tert−ブチルジメチルシリル−13β−(2−n
−プロピル−n−バレロイルチオ)−ミルベマイシンA4 5−O−tert−ブチルジメチルシリル−13β−〔(2,3
−ジフルオルメチレンジオキシ)−ベンゾイルチオ〕−
ミルベマイシンA4 式(I)の化合物のうちで、特に関心が持たれる化合
物は、Rが第三ブチルであり、R1とR2が式(I)につい
て定義した置換基からなる化合物であり、その中でも特
別に関心が持たれるのはR1が水素であり、R2がメチル、
エチル、またはイソプロピルの化合物である。
また本発明はミルベチン誘導体、または13−デオキシ
−22,23−ジヒドロアベルメクチンアグリコン誘導体の1
3位に、β−アシルチオ基を選択的に導入し、その結果
有効性に優れた式(I)の殺寄生虫剤と殺昆虫剤が得ら
れ、それと同時に他の誘導体の製成にも利用されうる方
法に関するものである。
RCOSがβ−位にある、式(I)のチオエステルの製造
のためには、式(II)の化合物から出発し、 その化合物のAは以下の基a,bまたはcであり R1とR2は式(I)について定義された置換基から構成さ
れている。
R1が保護基であり、R2が式(I)について定義された
置換基から構成されている式(II)の化合物にを、13β
−チオエステル基の導入または形成に適した試薬で処理
する。もし遊離5−OH化合物を希望する場合には、保護
基R1に加水分解が実施される。
この明細書を通じて、A基がaである式(II)の化合
物を式(IIa)の化合物と呼び、A基がbである式(I
I)の化合物を式(IIb)の化合物と呼び、そしてA基が
cである式(II)の化合物を式(IIc)の化合物と呼
ぶ。
13β−チオエステル基を式(IIa)と式(IIb)の化合
物に導入するために適する試薬の例は、次の通りであ
る: (a)式(III) RCOSH (III) のチオカルボン酸、 (b)式(IV) RCSN(アルキル)2 (IV) (式中、アルキル部分は炭素原子1〜4個を含有し、好
ましくはメチルである) のチオアミド、 (c)式(V) RCOhal (V) (式中halはハロゲン、好ましくは塩素または臭素であ
る) の酸ハライド、 (d)式(VI) (RCO)2O (VI) の酸無水物。
前記のチオカルボン酸類およびチオアミド類は式(II
a)と式(IIb)の化合物のすべてについて適するが、好
ましくは式(IIb)の化合物について使用し、酸ハライ
ドと酸無水物は式(IIc)の化合物について使用する。
上の式(III)−(VI)において、Rは式(I)につ
いて定義した通りである。
R1が保護基である式(I)の化合物は、簡単な、例え
ば、加水分解的な、保護官能基の除去により、高度に活
性な遊離5−OH誘導体(R1=H)に転化することがで
き、それゆえ中間体として作用する。しかしながらこれ
らの生物学的活性は保護基により低下しない。
この方法は一般に反応に対して不活な溶媒中で、ある
いは反応成分が液体である場合には、反応成分の1種類
中で実施される。適当な溶媒の例は次のとおりである:
エーテルおよびエーテル化合物、例えばジアルキルエー
テル(ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、第
三ブチルメチルエーテル、ジメトキシエタン、ジオキサ
ン、テトラヒドロフランまたはアニソール):ハロゲン
化炭化水素、例えばシクロロベンゼン、塩化メチレン、
塩化エチレン、クロロホルム、四塩化炭素、またはテト
ラクロロエチレン:またはスルホキシド、例えばジメチ
ルスルホキシド:ならびに芳香族または脂肪族炭化水
素、ベンゼン、トルエン、キシレン、石油エーテル、リ
グロインまたはシクロヘキサン。ある場合においては、
反応を不活性気体(例えばアルゴン、ヘリウムまたは窒
素)中および/または無水溶媒中で実施すると有利であ
る。必要に応じて最終生成物は、普通の方法で、例えば
洗浄、浸漬、抽出、再結晶またはクロマトグラフィーに
より精製することができる。
式(IIa)または(IIb)の化合物と、式(III)のチ
オカルボン酸または式(IV)のチオアミドとの反応は、
オルトエステルの存在下、かつ触媒量のそれ以外の酸の
存在下で実施する。反応の触媒に適する酸は、プロトン
酸またはルイス酸である。このような酸の例は、次の通
りである。無機酸、例えばハロゲン化水素酸、例えば塩
酸、臭化水素酸またはヨウ化水素酸、過塩素酸および硫
酸:および有機酸、例えば酢酸、トリフルオロ酢酸、ト
リクロロ酢酸、プロピオン酸、シュウ酸、ギ酸、ベンゼ
ンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸またはメタスル
ホン酸、ならびにルイス酸、例えばBF3,AlCl3またはZnC
l2。特に好ましい酸は、p−トルエンスルホン酸(また
TsOHと呼ぶ)である。
この反応に必要なオルトエステルは、式(VII) R3C(OR4)3 (VII) (式中、R3は水素、C1−C4アルキル、好ましくはメチル
であり、そしてR4はC1−C4アルキル、好ましくはメチ
ル,またはエチルである)を有する。
式(I)の化合物の製造に式(III)のチオカルボン
酸,または式(IV)のチオアミドを使用するとき、反応
温度は一般に0℃〜150℃、好ましくは20℃〜130℃の範
囲である。
式(IIc)の化合物と式(V)の酸ハライド,または
式(VI)の酸無水物との反応は、通常上記の不活性溶媒
中で、−20℃〜100℃で、好ましくは0℃〜70℃の温度
範囲において実施する。反応中に副生成物として生成す
る酸を中和するために、反応を中和剤の存在下で実施す
ると便利である。
適当な中和剤は有機塩基、例えば第三アミン、例えば
トリアルキルアミン(トリメチルアミン、トリエチルア
ミン、ジイソプロピルメチルアミンまたはトリプロピル
アミン)、ピリジンおよびピリジン塩基(4−ジメチル
アミノピリジンまたは4−ピロジリルアミノピリジン)
であり、ピリジンが好ましい。中和剤は、出発物質に基
づいて、通常少なくとも等モル量である。
オルトエステル、および触媒的に有効な酸の存在下
で、式(IIb)の化合物を式(III)のチオカルボン酸、
または式(IV)のチオアミドと反応させるとき、式
(I)の化合物に加えて、式(VIII) (式中、R1,R2およびRは式(I)について上に定義し
た通りである) の化合物が副生成物として生成されることがある。
このようにして得られる反応生成物は、普通の分離法
により、例えば分別結晶化やクロマトグラフィーにより
分離できる。クロマトグラフィーは、カラム、厚い層ま
たは薄い層のクロマトグラフィーならびに、好ましくは
鉱物固定相、例えばシリカゲルまたは有機交換樹脂を用
いる高圧液体クロマトグラフィーを意味するものと理解
される。
ここに記載する方法により、本発明の式(I)の化合
物を製造するために必要とする式(IIa)の出発物質
は、式(IIb)の化合物をクロム酸イオン、ハロクロム
酸イオンまたはジクロム酸イオンと、特にジクロム酸ピ
リジニウム〔=(Pyr)2+Cr2O7〕とまたクロロクロム酸
ピリジニウム〔=(Pyr)+ClCrO3〕と反応させること
により得られる。
溶媒は不活性の無水溶媒、好ましくは極性溶媒、例え
ばジメチルホルムアミド(=DMP)を使用する。この反
応は−10℃から+60℃、好ましくは+10℃から+40℃の
温度範囲において実施する。
式(IIb)の化合物については、英国特許第147,852号
に記載されている。
式(IIc)の化合物は式(IIb)の化合物を式(IX) (式中R9はC1−C10アルキル、C1−C10ハロアルキルまた
は非置換フェニル基およびベンジル基、またはハロゲ
ン、C1−C3アルキル、C1−C3ハロアルキル、C1−C3アル
コキシ、C1−C3ハロアルコキシ、シアノおよび/または
ニトロで置換されたフェニル基とベンジル基である)の
ハロチオノホルメートと反応させ、得られた生成物を続
いて還元することによって得られる。
式(IIb)の化合物に式(IX)のハロチオノホルメー
トを反応させるには、一般的に前述の反応不活性溶媒
中、または式(IX)のハロチオノホルメート自身の中で
実施する。好ましくは縮合剤の存在下で反応を行わせ
る。この縮合剤の例は有機および無機塩基であり、例え
ばトリアルキルアミン(トリメチルアミン、トリエチル
アミン、トリプロピルアミンなど)のような第三アミ
ン、ピリジンおよびピリジン塩基(4−ジメチルアミノ
ピリジン、4−ピロリジルアミノピリジンなど)であ
り、好ましくはピリジンである。縮合剤は一般的に原料
物質に関して、少なくとも等モル量を使用する。この反
応時の反応温度は一般的に−50℃から+150℃であり、
好ましくは−20℃から+100℃である。この反応で生成
される式(I)のチオカルボネート(R=OR9)は簡単
な還元、例えば氷酢酸中の亜鉛によって式(IIc)の13
β−メルカプト化合物に転化される。この還元反応は好
ましくは一般的な反応不活性溶媒中、0℃から50℃で、
好ましくは20℃から50℃の温度で実施する。
5−OH基をアシル化、またはシリル化することによ
り、R1が水素以外の意味を有する(R1=OH保護基)式
(I)、(IIa),(IIb)および(IIc)のすべての誘
導体が生成される。アシル基の導入は通常対応するアシ
ルハライド、またはアシル無水物を用いて実施し、そし
て好ましくは前述のR5C(O)−基を導入するために用いら
れる。シリル化には、式Y−Si(R6)(R7)(R8)(式中R6,R
7およびR8の各々は上に示した基である)のシランを使
用することが便利である。アシルハライドという用語は
塩化アシルまたは臭化アシルを意味し、そしてYはシリ
ルの離脱基である。シリル離脱基Yの例は、ブロマイ
ド、クロライド、シアナイド、アシド、アセタミド、ト
リフルオロアセテート、またはトリフルオロメタンスル
フォネートである。この例挙は限定を構成せず、それ以
上の典型的なシリル離脱基は、専門家の知るところであ
る。
5−o−アシル化、および5−o−シリル化は無水溶
媒中で、好ましくは不活性溶媒中で、もっとも好ましく
は、非プロトン溶媒中で実施する。この反応は便利には
0℃〜80℃、好ましくは+10℃〜+40℃の温度範囲にお
いて実施される。この場合に有機塩基を加えることが好
ましい。適当な塩基の例は、第三アミン、例えば、トリ
エチルアミン、トリエチレンジアミン、トリアゾールお
よび、好ましくは、ピリジン、イミダゾールまたは1、
8−ジアザビシクロ〔5.4.0〕−ウンデク−7−エン(D
BU)である。
5−位におけるこれらのシリル基およびアシル基の除
去は、緩和な選択的加水分解(→R1=H)により、例え
ば、アルコール溶液中でアリルスルホン酸を用いて、あ
るいはこの分野において知られている他の方法により実
施する。
式(I)の化合物の前述の製造法は、そのすべての部
分的過程において、本発明の目的を構成する。
式(I)の化合物は、動物および植物の有害生物(動
物の外部寄生虫を包含する)を防除するのに最適であ
る。前記の最後に述べた有害生物は、ダニ目(Acarin
a)、特にマダニ科(Ixodidae)、サシダニ科(Dermany
ssidae)、ビゼンダニ科(Sarcoptidae)、キュウセン
ヒゼンダニ科(Psoroptidae);ハジラミ目(Mallophag
a)、ノミ目(Siphonaptera)、シラミ目(Anoplura)
〔例えば、ブタジラミ科(Haematopinidae)〕;並びに
双翅目(Diptera)、特にイエバエ科(Muscidae)、オ
オクロバエ科(Calliphoridae)、ヒツジバエ科(Oeste
rrridae)、アブ科(Tabanidae)、シラミバエ科(Hipp
oboscidae)及びウマバエ科(Gastrophilidae)有害生
物からなる。
式(I)の化合物は、衛生上の有害生物、特には双翅
目〔ニクバエ科(Sarcophagidae)、アノフイリダエ科
(Anophilidae)、およびカ科(Culicidae)〕;直翅目
(Orthoptera)、ジクチオプテラ目(Dictyoptera)
〔例えば、ゴキブリ科(Blattidae)〕、ならびに膜翅
目(Hymenoptera)〔例えば、アリ科(Formicidae)〕
のものに対しても使用することができる。
式(I)の化合物は、植物の寄生虫である昆虫および
ダニに対して、持続作用も有している。ダニ目のクモダ
ニの防除に使用する場合には、前記化合物はハダニ科
(Tetranychidae)〔テトラニチャス(Tetranychus)種
およびパノニスチャス(Panonychus)種〕の卵、幼虫お
よび成虫に対しても有効である。前記化合物は、同翅亜
目(Homoptera)の吸液性虫、特にアリマキ科(Aphidid
ae)、ウンカ科(Delphacidae)、ヒメヨコバエ科(Cic
adellidae)、キジラミ科(Payllidae)、コシダエ科
(Coccidae)、マルカイガラムシ科(Diaspididae)、
フシダニ科(Eriophyidae)、〔例えば、柑橘類植物上
のサビダニ(rustmite)〕の害虫;半翅目(Hemipter
a)、異翅目(Heteroptera)、および総翅目(Thysanop
tera)の害虫;鱗翅目(Lepidoptera)、鞘翅目(Coleo
ptera)、双翅目(Diptera)および直翅目(Orthopter
a)の植物有害生物に対しても優れた活性を有してい
る。
式(I)の化合物は、作物例えば穀物、綿、稲、トウ
モロコシ、大豆、じゃがいも、野菜、果物、タバコ、ホ
ップ、柑橘類、アボガド等における、すべての発育段階
の吸液性虫、および食性虫に対して有効である。
式(I)の化合物は、メロイドジネ種(Meloidogyn
e)、ヘテロデラ種(Heterodera)、プラチレンチャス
種(Pratylinchus)、ジチレンチャス種(Ditylenchu
s)、ラドルパス種(Radolphus)、リゾグリパス種(Rh
izoglyphus)などの植物線虫に対しても有効である。
さらに式(I)の化合物は、腸内寄生虫に対しても作
用する。腸内寄生虫の中において、内部寄生性線虫は、
哺乳類および鳥類、例えばヒツジ、ブタ、ヤギ、ウシ、
ウマ、ロバ、イヌ、ネコ、モルモット、篭に飼う鳥にお
いて大きな病気の原因となりうる。この性向を有する代
表的な線虫は、捻転胃虫(Haemonchus)、毛様線虫(Tr
ichostrongylus)、オステルタギア(Ostertagia)、ネ
マトジラス(Nematodirus)、コオペリア(Cooperi
a)、カイチュウ(Ascaris)、ブノストムム(Bunostom
um)、オエスファゴストムム(Oesphagostomum)、キャ
ベルテア(Chabertia)、鞭虫(Trichuris)、円虫(St
rongulus)、トリコネマ(Trichonema)、ジクチオカウ
ルス(Dictyocaulus)、毛細線虫(Cappillaria)、カ
イチュウ(Heterakis)、犬カイチュウ(Toxocara)、
アスカリジア(Ascarkdia)、ウマギョウチュウ(Oxyur
is)、ズビニ鉤虫(Ancylostoma)、極東鉤虫(Uncinar
ia)、トキサスカリス(Toxascaris)およびウマカイチ
ュウ(Parascaris)である。式(I)の化合物の特別の
利点は、ベンズイミダゾールに基づく殺寄生虫剤に対し
て耐性の寄生虫に対する活性である。
ネマトジルス(Nematodirus)、クーペリア(Cooperi
a)およびエソファゴストムム(Oesophagostomum)属の
ある種は、宿主動物の腸管を攻撃し、これに対してヘモ
ンクス(Haemonchus)およびオステルタジア・パラシチ
シセ(Ostertagia parasiticise)種の他のものは、胃
に存在し、そしてジクチオカウルス(Dictyocaulus)種
の他のものは肺組織中に存在する。フィラリダエ(Fila
riidae)およびセタリイダエ(Setariidae)族の寄生虫
は、内部の細胞組織および内部の器官中に、例えば心
臓、血管、リンパ管中におよび皮下組織中に存在する。
これに関して、特にイヌの糸状虫、ジロフィラリア・イ
ミチス(Dirofilaria)を述べることができる。式
(I)の化合物はこれらの寄生虫に対して高度に有効で
ある。
式(I)の化合物はまた人間における病原性寄生虫の
防除に適し、これらの寄生虫にうちで、消化管中に存在
する典型的な代表として、鈎虫属(Ancylostoma)、鉤
虫属(Necator)、回虫属(Ascaris)、ストロンギロイ
デス属(Strongyloides)、トリキネラ属(Trichinell
a)、カピラリア(Capillaria)、鞭虫(Trichuris)お
よびぎょう虫(Eeterobius)を述べることができる。本
発明の化合物は、また血液、組織および種々の器官中に
存在するフィラリイダエ(Filariidae)族のフィラリア
(Wuchereria)、ブルギア(Brugia)、糸状虫(Onchoc
erca)およびロア糸状虫(Loa)種の寄生虫に対して、
およびさらにドラクンクルス属(Dracunculus)および
特に胃腸管に寄生するストロンギロイデス(Stronguloi
des)およびトリキネラ(Trichinella)種の寄生虫に対
して効果がある。
式(I)の化合物は変形しない形で、または好ましく
は調合物の業界で通常使用する補助剤(またはアジュバ
ンド)と共に使用する。従って公知の方法で乳濁性濃縮
物、直接スプレー可能なまたは希釈可能な溶液、希釈乳
濁剤、湿潤性粉末、可溶性粉末、微粉末、顆粒、および
例えばポリマー物質製のカプセル剤に調合する。剤形の
選択と同様に、目的とする対象および全般的状況に応じ
て、適用方法例えばスプレーイング、アトマイジング、
ダスティング、スキャタリングまたは注入を選択する。
式(I)の化合物は、温血動物に対して体重あたり0.
01〜10mg/kgの用量で投与し、そして封鎖された作物領
域に対しては1ヘクタールあたり10-10000gの量で与え
る。それはまた食料品貯蔵所、家畜貯蔵建造物または他
の建造物にも使用される。
式(I)の化合物(有効成分)を含有する調合物、す
なわち組成物または配合物は、公知の方法、例えば有効
成分とエキステンダー、例えば溶媒、固体担体、そして
ある場合には表面活性化合物(界面活性剤)とを均一に
混合および(または)粉砕することによって調製する。
適当な溶媒は、芳香族炭化水素、好ましくは炭素原子
8〜12個を含む分画、例えばキシレン混合物または置換
されているナフタリン、フタル酸エステル、例えばフタ
ル酸ジブチルもしくはフタル酸ジオクチル、脂肪族炭化
水素、例えばシクロヘキサンまたはパラフィン、アルコ
ールおよびグルコールおよびそれらのエーテルおよびエ
ステル、例えばエタノール、エチレングリコールモノメ
チルもしくはモノエチルエーテル、ケトン、例えばシク
ロヘキサノン、強プロトン性溶媒、例えばN−メチル−
2ピロリドン、ジメチルスルホキシドもしくはジメチル
ホルムアミド、さらには植物油またはエポキシド化され
た植物油、例えばエポキシド化されたココナツ油もしく
は大豆油、または水である。
例えば微粉末および分散性粉末用に使用する固体賦形
剤は、通常の天然の鉱石粉末例えば方解石(またはカル
サイト)、タルカム、カオリン、モンモリロン石または
アタパルガイドである。物性を改善するために、高分散
された珪酸または高分散された吸着剤ポリマーを加える
こともできる。適当に顆粒化された吸着性担体は多孔質
形のもの、例えば軽石、粉砕レンガ、セピオライトまた
はベントナイトであり、そして適当な非吸着性賦形剤は
方解石または砂のような材料である。さらに多数の有機
質または無機質の前顆粒化された材料、例えば特にドロ
マイドまたはおがくず(または微粉化された植物残留
物)を使用することができる。
調合すべき有効成分の性質により、適当な表面活性化
合物、すなわち良好な乳濁性、分散性、および湿潤性を
有する非イオン性、カチオン性および(または)アニオ
ン性表面活性剤が使用される。本明細書における表面活
性剤は、表面活性剤の混合物も包含するものと理解され
たい。
適当なアニオン性表面活性剤は、水溶性石鹸と水溶性
合成表面活性剤の両方であることができる。
適当な石鹸は、高級脂肪酸(C10−C22)のアルカリ金
属塩、アルカリ土金属塩または場合によっては置換され
ているアンモニウム塩、例えばオレイン酸、ステアリン
酸、または例えばココナッツ油もしくは牛脂油からうる
ことのできる天然脂肪酸混合物のナトリウム塩もしくは
カリウム塩である。さらに適当な石鹸は、脂肪酸メチル
タウリン塩である。
しかしながら、いわゆる合成表面活性剤、特に脂肪族
スルホネート、脂肪族スルフェート、スルホン化された
ベンズイミダゾール誘導体、またはアルキルアリールス
ルホネートがより頻繁に使用される。
前記の脂肪族スルフォネート、または脂肪族スルフェ
ートは、通常アルカリ金属塩、アルカリ土金属塩、また
は場合によっては置換されているアンモニウム塩の形を
取り、その場合にアシル基のアルキル部分を含んでいる
C8−C22アルキル基を含有している。すなわち例えばリ
グノスルホン酸、ドデシルスルフェート混合物のナトリ
ウム塩、またはカルシウム塩である。前記化合物には、
脂肪族アルコール・エチレンオキシド付加体の硫酸エス
テルおよびスルフォン酸の塩をも包含される。スルホン
化されたベンズイミダゾール誘導体は、好ましくは炭素
原子8〜22個の脂肪酸基1個とスルホン酸基2個とを含
有する。アルキルアリルスルホネートの例としては、ド
デシルベンゼンスルフォン酸、ジブチルナフタリンスル
ホン酸、またはナフタリンスルホン酸ホルムアルデヒド
縮合体のナトリウム塩、カルシウム塩またはトリエタノ
ールアミン塩である。
相当するホスフェート、例えばp−ノニルフェノール
−(4−14)−エチレンオキシド付加体のリン酸エステ
ル塩も適している。
調合物の業界において通常使用されている表面活性剤
については、「1985 International McCutcheon's Emul
sifiers and Detergents」、MC出版社(米国ニュージャ
ージー州グレンロック)に記載がある。
有害生物防除組成物は、通常、式(I)の化合物0.01
〜95%、好ましくは0.1〜80%、固体または液体の補助
剤5〜99.99%および表面活性剤0〜25%、好ましくは
0.1〜25%を含有する。
市販の製品は、濃縮物として調合されていることが多
く、最終ユーザーは通常濃度1-10000ppmの希釈調合物を
使用する。
従って本発明は、有効成分として式(I)の化合物の
少なくとも1種を、慣用の担体および/または分散剤と
いっしょに含有する有害生物防除剤に関するものであ
る。
この組成物は、またそれ以外の成分、例えば安定剤、
消泡剤、粘度調製剤、結合剤、粘着付与剤、肥料、また
は特別の効果を得るための他の成分をも含有しうる。
製造例 1.原料物質および中間体の製造 実施例A1:5−O−tert−ブチルジメチルシリル−13β−
ヒドロキシ−ミルベマイシンDおよび13β−ヒドロキシ
−ミルベマイシンD(式IIa)の製造 ジメチルホルマミド(DMF)3ml中の5−O−tert−ブ
チルジメチルシリル−15−ヒドロキシ−Δ13,14−ミル
ベマイシンD286mg(0.41mmol)とピリジニウムジクロメ
ート(PDC)209mg(0.56mmol)の溶液を30分間室温で攪
拌する。つぎに1mlのイソプロパノールを添加し、さら
に5分間攪拌し、50mlのエーテルで希釈する。10分後に
この混合物をシリカゲルでろ過し濃縮する。粗製物を20
gのシリカゲルのクロマトグラフィーによって精製する
と(エーテル/ヘキサン1:2)、165mg(57%)の5−O
−tert−ブチルジメチルシリル−13β−ヒドロキシ−ミ
ルベマイシンDが得られる。1 H‐NMR(300MHz;CDCl3;TMS)1.59ppm(広い。s)(C
14CH3)3.70ppm(d;J=10Hz)(C13H). このようにして得た化合物の105mg(0.153ミリモル)
を、室温においてメタノール中のp−トルエンスルホン
酸の1%溶液中で1時間攪拌する。この混合物を20mlの
エーテルで希釈し、シリカゲルに通してろ過し、そして
ろ液を濃縮する。残留物を10gのシリカゲルのクロマト
グラフィー(アセトンとジクロロメタン1:4)にかける
と、73ml(83%)の13β−ヒドロキシミルベマイシンD
が得られる。1 H‐NMR(300MHz;CDCl3;TMS)1.58ppm(広い。s)(C
14CH3)3.71ppm(d;J=10Hz)(C13H)。
実施例A2:13β−メルカプト−ミルベマイシンDと5−
O−tert−ブチルジメチルシリル−13β−メルカプトミ
ルベマイシンDの製造 a)ジクロルメタン3ml中の5−O−tert−ブチルジメ
チルシリル−15−ヒドロキシ−Δ13,14ミルベマイシンD
209mg(0.305ミリモル)とピリジン0.012ml(120mg,1.5
2ミリモル)の溶液に、アルゴンの存在下、−10℃で、
攪拌しながら、0.1ml(157mg、0.689ミリモル)のトリ
クロルエチルクロルチオノホルメートを滴下する。室温
で1時間攪拌したのちに、NaHCO3の5%水溶液とジエチ
ルエーテルで処理をする。粗製品のクロマトグラフィー
によって〔20gシリカゲル/展開剤:酢酸エチル/ヘキ
サン(1:4)〕、非精製5−O−tert−ブチルジメチル
シリル−13β−トリクロルエトキシカルボニル−チオ−
ミルベマイシンDの282mgが得られる。
0.5mlのジエチルエーテルと2mlの90%氷酢酸水溶液お
よび3滴のHCl(1M)中227mgの前記粗製物の溶液に、32
0mg(4.9ミリモル)の亜鉛末を懸濁させ、アルゴン下、
室温で16時間攪拌する。この混合物をジエチルエーテル
で希釈し、シリカゲルでろ過し、MgSO4で乾燥させ、濃
縮する。粗製品のクロマトグラフィーによって〔20gシ
リカゲル/展開剤:酢酸エチル/ヘキサン(12:88)〕,
72mg(40%)の5−O−tert−ブチルジメチルシリル−
13β−メルカプト−ミルベマイシンDが得られる。
b)メタノール中1%p−トルオールスルホン酸溶液2m
lで、前記の粗製品を室温下で2時間攪拌する。5%のN
aHCO3水溶液とジエチルエーテルでこの粗製品を処理し
たのちに、クロマトグラフィーにかける〔20gシリカゲ
ル/展開剤:酢酸エチル/ヘキサン(2:3)〕。54mg(8
9%)の13β−メルカプト−ミルベマイシンDが得ら
れ、下記の分光学的データを有する。1 H‐NMR(300MHz;CDCl3;TMS)1.61ppm(s)(C14CH3
1.87ppm(s)(C4CH3)3.31ppm(dd;J=5.4と10.9),
(C13H) 質量スペクトルm/e:588(M+,C33H48O7S)460,309,277,20
9,181。
実施例A3:5−O−tert−ブチルジメチルシリル−13β−
ヒドロキシミルベマイシンA4の製造 5mlのジメチルホルムアミド(DMF)中1.06g(1.59ミ
リモル)の5−O−tert−ブチルジメチルシリル−15−
ヒドロキシ−Δ13,14−ミルベマイシンA4および383mg
(1.02ミリモル)の重クロム酸ピリジニウム(PDC)か
らなる溶液を、室温において30分間攪拌する。引き続い
て1mlのイソプロパノールを加え、この混合物を5分間
攪拌し、次いで50mlのエーテルで希釈する。さらに10分
後、この混合物をシリカゲルに通してろ過し、そしてろ
液を濃縮する。粗製物を20gのシリカゲルのクロマトグ
ラフィー(エーテルとヘキサン1:2)にかけると、625mg
(59%)の5−O−tert−ブチルジメチルシリル−13β
−ヒドロキシミルベマイシンA4が得られる。1 H‐NMR(300MHz;CDCl3;TMS):0.98ppm(t;J=7Hz)(C
H 3CH2)1.95ppm(広いs)(C14CH3)3.69ppm(d;J=9H
z)(C13H)。
実施例A4:5−O−tert−ブチルジメチルシリル−13β−
メルカプトミルベマイシンA4の製造 a)3mlのジクロルメタン中100mg(0.15ミリモル)の5
−O−tert−ブチルジメチルシリル−15−ヒドロキシ−
Δ13,14−ミルベマイシンA4と0.061ml(59mg,0.75ミリ
モル)のピリジンの溶液に、アルゴン下、−10℃で攪拌
しながら0.13ml(205mg,0.9ミリモル)のトリクロルエ
チルクロルチオノフォルミエートを滴下する。室温で30
分間攪拌したのちに、NaHCO3の5%水溶液とジエチルエ
ーテルで処理する。粗製物のクロマトグラフィーによっ
て〔20gシリカゲル/展開剤:酢酸エチル/ヘキサン
(1:12)〕,40mgの5−O−tert−ブチルジメチルシリ
ル−13β−トリクロルエトキシカルボニルチオ−ミルベ
マイシンA4が得られる。1 H‐NMR(300MHz;CDCl3;TMS):3.82ppm(d;J=10Hz)
(CH13H)4.75ppm(d;J=14Hz)と4.86(d;J=14Hz)
(Cl3CCH2) 質量スペクトル(FD)m/e:862(M+,C41H61Cl3O9SSi)。
b)40ml中2.9g(3.36ミリモル)の5−O−tert−ブチ
ルジメチルシリル−13β−トリクロルエトキシカルボニ
ルチオ−ミルベマイシンA4の溶液に、1.05g(16.1ミリ
モル)の亜鉛と20mlのNH4Cl飽和水溶液を加えて、5時
間急速に攪拌する。水とジエチルエーテルで処理を行な
う。粗製物のクロマトグラフィーによって〔シリカゲル
/展開剤:酢酸エチル/ヘキサン(1:9)〕、2.46gの5
−O−tert−ブチルジメチルシリル−13β−メルカプト
ミルベマイシンA4を得た。1 H‐NMR(300MHz;CDCl3;TMS):3.29ppm(dd;J=10と5H
z)(CH13H) 質量スペクトルm/e:688(M+,C38H60O7SSi)。
実施例A5:5−O−tert−ブチルジメチルシリル−13β−
メルカプトミルベマイシンA3の製造 実施例A4の場合と同様に、5−O−tert−ブチルジメ
チルシリル−13β−メルカプトミルベマイシンA3を製造
する。
a)5−O−tert−ブチルジメチルシリル−13β−トリ
クロルエトキシカルボニルチオ−ミルベマイシンA31 H‐NMR(300MHz;CDCl3;TMS):3.84ppm(d;J=10Hz)
(CH13H)4.76ppm(d,J=14Hz)と4.87(d,J=14Hz)
(Cl3CCH2) 質量スペクトル(FD)m/e:848(M+,C40H59Cl3O9SSi)。
b)5−O−tert−ブチルジメチルシリル−13β−メル
カプトミルベマイシンA31 H‐NMR(300MHz;CDCl3;TMS):3.29ppm(dd;J=10と5H
z)(CH13H) 質量スペクトルm/e:674(M+,C37H58O7SSi)。
2.最終生成物の製造 実施例H1:13β−ピバロイルチオ−ミルベマイシンA4
製造 トルエン4ml中の280mg(0.416ミリモル)の5−O−t
ert−ブチルジメチルシリル−15−ヒドロキシ−Δ13,14
−ミルベマイシンA4と0.4mのオルト酢酸トリメチルエス
テルと10.4mlのチオピバリン酸の溶液を6時間60℃で加
熱する。NaHCO3の5%水溶液とジエチルエーテルで処理
する。シリカゲルのクロマトグラフィーによって〔酢酸
エチル/ヘキサン(1:6)〕、61mgの5−O−tert−ブ
チルジメチルシリル−13β−ピバロイルチオ−ミルベマ
イシンA4の製造が得られる。
前記の物質をHFとアセトニトリル(5:95)の40%水溶
液2mlで、室温下2時間処理をする。その後にNaHCO3
5%水溶液を含有するジエチルエーテルで処理をし、シ
リカゲルのクロマトグラフィー〔酢酸エチル/ヘキサン
(1:2)〕にかけると、21mgの13β−ピバロイルチオ−
ミルベマイシンA4が得られる。1 H‐NMR(250MHz;CDCl3;TMS):1.25ppm(s)〔(CH3)
3C〕3.97ppm(J=10Hz)(CH13H)4.01ppm(J=6Hz)
(C6H) 実施例H2:13β−アセチルチオ−ミルベマイシンA4の製
造 実施例H1と同様にして、13β−アセチルチオ−ミルベ
マイシンA4を製造する。1 H‐NMR(300MHz;CDCl3;TMS):2.32ppm(s)(CH3CO
S)3.96ppm(d,J=6Hz)(C6H)4.03ppm(d,J=10Hz)
(CH13H) 実施例H3:5−O−tert−ブチルジメチルシリル−13β−
(2−n−プロピル−n−バレロイルチオ)−ミルベマ
イシンA4と13β−(2−n−プロピル−n−バレロイル
チオ)−ミルベマイシンA4の製造 a)5mlの無水クロロホルムと2mlのピリジン中の110mg
(0.154ミリモル)の5−O−tert−ブチルジメチルシ
リル−13β−メルカプト−ミルベマイシンA4の溶液に、
アルゴン下、0℃で攪拌しながら、0.2mlの2−n−プ
ロピル−n−バレロイルクロリドを添加する。室温で7
時間の攪拌の後に、氷冷した希釈HCl液、希釈NaHCO
3液、およびジエチルエーテルで処理する。粗製物のク
ロマトグラフィーにより〔10gシリカゲル/展開剤:酢
酸エチル/ヘキサン(1:5)〕、92mgの5−O−tert−
ブチルジメチルシリル−13β−(2−n−プロピル−n
−バレロイルチオ)−ミルベマイシンA4が得られる。
b)上記の精製生成物を、メタノール中1%p−トルオ
ールスルフォン酸溶液1mlと共に、室温で3時間攪拌す
る。NaHCO3の5%水溶液を含有するジエチルエーテルで
粗製物を処理した後に、クロマトグラフィーにかける
〔10gシリカゲル/展開剤:酢酸エチル/ヘキサン(1:
3)〕。下記の分光学的データを有する49mgの13β−
(2−n−プロピル−n−バレロイルチオ)−ミルベマ
イシンA4が得られる。1 H‐NMR(300MHz;CDCl3;TMS):3.95ppm(d,J=6Hz)(C
6H)3.97ppm(d,J=10Hz)(CH13H)MS(FD)m/e:700
(M+,C40H60O8S) 以下に記載する実施例H4からH16までは、実施例H3に
記載した方法に準ずる。
実施例H4:13β−アセチルチオ−ミルベマイシンA4 MS(FD)m/e:616(M+,C34H48O8S) 実施例H5:13β−(2−トリフルオルメチルベンゾイ
ル)ミルベマイシンA4 1 H‐NMR(300MHz;CDCl3;TMS):3.97ppm(d,J=6Hz)(C
6H)4.21ppm(d,J=10Hz)(CH13H)7.48-7.76ppm
(m)(4芳香族H)MS(FD)m/e:746(M+,C40H49O8SF
3) 実施例H6−13β−〔(R/S)−2−フェニルプロピオニ
ルチオ〕−ミルベマイシンA4ジアステレオマー混合物1 H‐NMR(300MHz;CDCl3;TMS):3.75と3.83ppm(2q,J=6
Hz)(C′2H)3.82と3.93ppm(2d,J=6Hz)(C6H)3.8
1と3.94ppm(2d,J=10Hz)(CH13H)7.11-7.37ppm
(m)(5芳香族H) 実施例H7:13β−(2,2−ジメチルブチリルチオ)−ミル
ベマイシンA4 1 H‐NMR(300MHz;CDCl3;TMS):3.91ppm(d,J=10Hz)
(CH13H)3.95ppm(d,J=6Hz)(C6H)MS(FD)m/e:672
(M+,C38H56O8S) 実施例H8:13β−(3−クロル−2,2−ジメチルプロピオ
ニルチオ)−ミルベマイシンA4 1 H‐NMR(300MHz;CDCl3;TMS):3.93ppm(d,J=10Hz)
(CH13H)3.96ppm(d,J=6Hz)(C6H)3.60ppm(AB系、
J=13Hz;A部分:3.57ppm,B部分:3.63ppm)(CH2Cl) 実施例H9:13β−(2−メチル−2−フェニルプロピオ
ニルチオ)−ミルベマイシンA4 1 H‐NMR(300MHz;CDCl3;TMS):3.89ppm(d,J=10Hz)
(CH13H)3.93ppm(d,J=6Hz)(C6H)7.19-7.37(m)
(5芳香族H) 実施例H10:13β−(3−フルオル−2,2−ジメチルプロ
ピオニルチオ)−ミルベマイシンA4 1 H‐NMR(300MHz;CDCl3;TMS):3.94ppm(d,J=6Hz)(C
6H)3.98ppm(d,J=10Hz)(CH13H)4.37ppm(d,J=47H
z)(CH2F)MS(FD)m/e:676(M+,C37H53FO8S)。
実施例H11:13β−メトキシアセチルチオ−ミルベマイシ
ンA4 1 H‐NMR(300Hz;CDCl3;TMS):3.94ppm(d,J=6Hz)(C6
H)4.03ppm(d,J=10Hz)(CH13H)3.45ppm(s)(CH 3
OCH2)4.04ppm(s)(CH3OCH 2)MS(FD)m/e:646(M+,
C35H50O9S)。
実施例H12:13β−〔(S)−2−フェニルプロピオニル
チオ〕−ミルベマイシンA4 1 H‐NMR(300MHz;CDCl3;TMS):3.83ppm(q,J=6Hz)
(C′2H)3.93ppm(d,J=6Hz)(C6H)3.94ppm(d,J=
10Hz)(CH13H)7.18-7.37(m)(5芳香族H)。
実施例H13:13β−〔(R)−2−フェニルプロピオニル
チオ〕−ミルベマイシンA4 1 H‐NMR(300MHz;CDCl3;TMS):3.75ppm(q,J=6Hz)
(C′2H)3.81ppm(d,J=10Hz)(CH13H)3.82ppm(d,
J=6Hz)(C6H)7.11-7.26(m)(5芳香族H)。
実施例H14:13β−〔2,3−(ジフルオルメチレンジオキ
シ)−ベンゾイルチオ〕−ミルベマイシンA4 1 H‐NMR(300MHz;CDCl3;TMS):3.95ppm(d,J=6Hz)(C
6H)4.25ppm(d,J=10Hz)(CH13H)7.12ppm(dd,J=8
と8Hz)(C′5H)7.23ppm(dd,J=2と8Hz)(C′
4H)7.63ppm(dd,J=2と8Hz)(C′6H) 実施例H15:13β−クロルアセチルチオ−ミルベマイシン
A4 1 H‐NMR(300MHz;CDCl3;TMS):3.94ppm(d,J=6Hz)(C
6H)4.02ppm(d,J=10Hz)(CH13H)4.03と4.16(2s)
(CH2Cl)。
実施例H16:13β−ピバロイルチオ−ミルベマイシンA3 1 H‐NMR(300MHz;CDCl3;TMS):1.24ppm(s)〔(CH3)
3C〕:3.97ppm(d,J=10Hz)(CH13H)4.03ppm(d,J=6H
z)(C6H) 上の実施例の化合物と一緒に列挙する式(I)の次の
化合物は、また記載した手順に類似する手順にしたがっ
て製造される。
前記の表の内容は例を示したものであり、限定を意味
するものではない。
式(I)の有効成分の配合例 (以下の記載において、百分率は重量による) 有効成分を前記補助剤と充分に混合し、その混合物を
適当なミル中で充分に粉砕すると、湿潤性粉末が得られ
る。これから、水で希釈して所望濃度の懸濁液を得るこ
とができる。
F2.乳濁性濃縮物 表1の化合物 10% オクチルフェノールポリエチレングリコールエーテル
(エチレンオキシド4〜5モル) 3% ドデシルベンゼンスルフォン酸カルシウム 3% ヒマシ油ポリグリコールエーテル(エチレンオキシド36
モル) 4% シクロヘキサノン 30% キシレン混合物 50% 前記濃縮物を水で希釈することにより、任意所望の濃
度の乳濁液を得ることができる。
F3.微粉末 (a) (b) 表1の化合物 5% 8% タルク 95% − カオリン − 92% 有効成分を担体と混合し、その混合物を適当なミル中
で粉砕することによって、すぐに使える微粉末を得るこ
とができる。
F4.押出顆粒 表1の化合物 10% リグノスルホン酸ナトリウム 2% カルボキシメチルセルロース 1% カオリン 87% 有効成分を補助剤と混合粉砕し、その混合物を続いて
水で湿らせる。その混合物を押出し、空気流の中で乾か
す。
F5.タブレットまたはペレット I 表1の化合物 33.00% メチルセルロース 0.80% 高度分散したケイ酸 0.80% トウモロコシでんぷん 8.40% メチルセルロースを水中で攪拌して、膨潤させる。ケ
イ酸を混入攪拌して均質な懸濁液を形成する。有効物質
およびトウモロコシでんぷんを混合し、水性懸濁液をこ
の混合物に加え、これを混練してペーストにする。この
ペーストを12メッシュのふるいに通して造粒し、乾燥さ
せる。
II 結晶乳糖 22.50% トウモロコシでんぷん 17.00% 微結晶性セルロース 16.50% ステアリン酸マグネシウム 1.00% 4種類の補助剤のすべてをよく混合する。相Iおよび
IIを混和し、圧縮してタブレットまたはペレットにす
る。
式(I)の化合物、またはそれを含有する組成物を家
畜類、例えばウシ、ヒツジ、ネコ、およびイヌにおける
体内寄生性線虫、条虫、および吸虫網の生物の防除に使
用する場合、それらは単回使用および反復使用が可能で
ある。動物の種類に応じて、1回量は好ましくは0.1〜1
0mg/kg体重の範囲とする。継続的使用によって、多くの
場合により優れた効果を得ることができ、全体的な使用
量を低く押えることができる。有効物質またはそれを含
有する組成物は、飼料および飲料水に加えることもでき
る。調製済飼料は、好ましくは0.005〜0.1重量%濃度の
有効成分を含有する。薬剤は溶液、乳濁液、懸濁液、粉
末、錠剤、ペレット、大粒の丸薬、またはカプセル剤の
形で経口的に投与することができる。溶液または乳濁液
の物理的および毒物学的性質によっては、式(I)の化
合物またはそれを含有する組成物は動物に例えば皮下注
射やこぶ胃内適用をすることも可能で、またpour-on法
によっても適用することができる。さらにリックソルト
(食塩)、または砂れき岩ブロックによる投与も可能で
ある。
生物学的実施例 B1 ヒロズキンバエの(L1)幼虫に対する作用 試供品の水性懸濁液1mlを特殊幼虫培地3mlと約50℃で
混和し、250ppm又は100ppm含有の均質液とした。有効成
分を含む各試験管中に、ヒロズキンバエ(Lucilia seri
cata)の幼虫(L1)約30匹を入れた。4日後に、死亡率
を計数した。式Iの化合物は250ppmにおいて、完全な殺
虫効果を示した。また例えば化合物1.6,2.6,2.20,2.34,
2.37,および2.38を使用した場合には、より低用量でも
この効果が得られ、これらの化合物はLucilia cuprina
に対しても、少なくとも等しい程度の有効性を示した。
B2 ブーフィルス・ミクロプルス(ビアラ系統)に対す
る殺ダニ作用 接着テープをPVC板上に平行に固定し、10匹の完全に
飽食した雌のプーフィルス・ミクロプルス(Boophilus
microplusマダニ〔ビアラBiarra系統)〕の背部を並列
状に接着テープに付着させた。注射針で各マダニに1μ
lの液体を注射したが、その場合の液体としては、1,0.
5,0.1または0.01μg/マダニの有効物質量を溶解させた
ポリエチレングリコールとアセトンの1:1混合液を使用
した。対照マダニには、有効物質を含有しない液体を注
射した。この処理を行なった後に、昆虫飼育場中約28℃
および80%の相対湿度の標準条件下で、産卵が起こり、
かつ対照マダニ卵から幼虫が産まれるまで飼育した。
供試有効物質の活性をIR90で測定した。すなわち、30
日後に10匹の雌のマダニのうちの9匹(90%)が、幼虫
の孵化を伴わない卵を産むことの可能な有効使用量の調
査を行なった。
式(I)の化合物では0.5μgのIR90が得られた。
B3 線虫(ヘモンクス・コンコルツスおよびトリコスト
コロンギルス・コルブリオルミス)に感染したヒツジを
使用した試験 ヘモンクス・コンコルツス(Haemonchus concortus)
およびトリコストロンギルス・コルブリフォルミス(Tr
ichostrongylus colunbriformis)を人工感染させたヒ
ツジに、懸濁液の形で有効物質を、胃カテーテルによ
り、またはこぶ胃内注入により適用した。各試験ごとに
1〜3頭の動物を使用した。すなわち各ヒツジには0.5m
g/kg体重の適用量を1回だけ使用した。処置後および処
置後のヒツジの糞便中の排泄卵の数を比較して評価を行
なった。
同時にかつ同一方法で感染させた未処置のヒツジを対
照として使用した。未処置の感染対照群と比較して、式
(I)の化合物の1種類について、0.5mg/kgの適用量で
処置したヒツジにおいては、線虫による侵襲は認められ
なかった(=糞便中の虫卵の数の完全な減少)。適用量
を0.1から0.2mg/kgの領域に低減させた場合には、例え
ば化合物1.6,1.10,および2.27の場合には、50%以上の
低減が見られ、化合物1.14と2.34の場合には90%以上の
低減が見られた。
B4 エーデス・エジプチに対する殺虫作用 アセトン中有効物質0.1%の溶液を、10ppm,3.3ppmお
よび1.6ppmの濃度となるように、ガラス容器内の150ml
の水の中にピペットで滴下した。アセトンを蒸発させた
後に、孵化後3日経過した30〜40匹のエーデス・エジプ
チ(Aedes aegypti)の幼虫を各ガラス容器内に入れ
た。死亡数の計数を1,2および5日目に実施した。
この試験において、式(I)の化合物は、1.6ppmの濃
度で、すでに1日後にすべての幼虫を完全に死亡させ
た。
B5 Demanyssus gallinaeに対する殺ダニ作用 試験溶液の2-3ml(有効物質100,10,1および0.1ppm)
を、上方の開いたガラス容器に入れ、さらに各種発育段
階の約200匹のダニをこの容器の中に入れた。綿球でガ
ラス容器を密閉し、ダニが完全に湿潤するまで10分間均
等に振とうした。その後に容器を逆さまにして、余剰の
試験溶液を綿球に吸収させた。再び容器を元に戻し、試
験物質の有効性を調査するために、処置マダニを3日間
実験室条件下で観察し、有効性の尺度として死亡率を調
査した。
式(I)の化合物はこの試験において優れた効果を示
した。すなわち例えば化合物1.6,2.6,2.20,2.27,2.34,
2.37,および2.38の場合には、100ppmで完全な効果が得
られた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07F 7/18 C07F 7/18 V

Claims (23)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】式(I) (式中、R1は水素、シリル基、またはアシル基であり、
    R2はメチル、エチル、イソプロピル、または第二ブチル
    であり、Rは水素、置換もしくは非置換の直鎖状もしく
    は分枝鎖状C1−C18−アルキル、置換もしくは非置換の
    3個から10個の炭素原子を含有する環式脂肪族基、置換
    もしくは非置換のC2−C6−アルケニル、置換もしくは非
    置換のC2−C6−アルキニル、置換もしくは非置換のフェ
    ニル、または置換もしくは非置換のベンジル基である)
    で表される化合物。
  2. 【請求項2】Rはアルキル、シクロアルキル、アルケニ
    ルまたはアルキニルであり、この基は1から7個のハロ
    ゲンまたは1から6個のC1−C6−アルコキシで置換され
    ているものとし、あるいはRはフェニルであり、前記フ
    ェニル基はハロゲン原子、C1−C6−アルキル、C1−C6
    アルコキシ、C1−C4−アルキルチオ、フェニル、および
    ニトロからなる群より選択される1から3個の置換基に
    よって置換されているものとし、そしてR1およびR2は特
    許請求の範囲第1項において式(I)について定義した
    通りである、特許請求の範囲第1項記載の式(I)の化
    合物。
  3. 【請求項3】R1は水素であり、R2はメチル、エチル、イ
    ソプロピル、またはsec−ブチルでありそしてRは水
    素、またはRはC1−C6−アルキル、C2−C4−アルケニ
    ル、C2−C4−アルキニル、またはC3−C6−シクロアルキ
    ルであり、各々は置換されていないか、あるいは1から
    4個のハロゲン原子またはC1−C4−アルコキシで置換さ
    れているものとし、あるいはRはフェニルであり、前記
    フェニルは置換されていないか、あるいはハロゲン、C1
    −C4−アルキル、C1−C4−アルコキシ、C1−C4−アルキ
    ルチオおよびニトロからなる群より選択される1から3
    個の置換基で置換されている、特許請求の範囲第1項記
    載の式(I)の化合物。
  4. 【請求項4】R1は水素であり、R2はメチル、またはエチ
    ルであり、そしてRはC1−C7−アルキル;塩素、フッ
    素、メトキシ、メチルチオ、ジメチルシクロヘキシル、
    またはアセチルによってモノ置換されているC1−C4−ア
    ルキル;トリフルオルメチルによってモノ置換されてい
    るフェニル;2個の酸素原子が隣接する2個の環炭素原子
    に位置している−O−CF2−O−基によってモノ置換さ
    れているフェニル;クロルおよびメチルからなる置換基
    によってモノないしトリ置換されているフェニル;置換
    されていないか、アミノ、ハロゲン、C1−C6−アルキ
    ル、C1−C6−アルコキシ、C1−C4−アルキルチオ、フェ
    ニル、およびニトロからなる置換基によってモノないし
    トリ置換されているα−メチルまたはα,α−ジメチル
    ベンジルである、特許請求の範囲第1項記載の式(I)
    の化合物。
  5. 【請求項5】R1は水素であり、R2はメチル、またはエチ
    ルであり、そしてRは置換されていないかハロゲンかC1
    −C4−アルコキシでモノ置換されているC1−C7−アルキ
    ル;トリフルオルメチルでモノ置換されているフェニ
    ル;2個の酸素原子が隣接する2個の環炭素原子に位置し
    ている−O−CF2−O−基でモノ置換されているフェニ
    ル;α−メチルまたはα,α−ジメチルベンジルであ
    る、特許請求の範囲第1項記載の式(I)の化合物。
  6. 【請求項6】R1は水素であり、R2はメチル、またはエチ
    ルであり、そしてRはC1−C7−アルキル;塩素、フッ
    素、又はメトキシでモノ置換されているC1−C4−アルキ
    ル;トリフルオルメチルでモノ置換されているフェニ
    ル;2個の酸素原子が隣接する2個の環炭素原子に位置し
    ている−O−CF2−O−基でモノ置換されているフェニ
    ル;α−メチルまたはα,α−ジメチルベンジルであ
    る、特許請求の範囲第1項記載の式(I)の化合物。
  7. 【請求項7】R1は基−Si(R6)(R7)(R8)であり、ここで
    R6,R7およびR8の各々は独立にC1−C4−アルキル、ベン
    ジルまたはフェニルであり、そしてRおよびR2は特許請
    求の範囲第1項において式(I)について定義した通り
    である特許請求の範囲第1項記載の式(I)の化合物。
  8. 【請求項8】R1はトリメチルシリル、ジフェニル−tert
    −ブチルシリル、ビス(イソプロピル)メチルシリル、
    トリフェニルシリルおよびtert−ブチルジメチルシリル
    からなる群より選択される基である特許請求の範囲第1
    項記載の式(I)の化合物。
  9. 【請求項9】R1は基R5−C(O)−であり、ここでR5
    C1−C10−アルキル、C1−C10−ハロアルキル、フェニル
    またはベンジル基であり、前記フェニルおよびベンジル
    は置換されていないかあるいはハロゲン、C1−C3−アル
    キル、C1−C3−ハロアルキル、C1−C3−アルコキシ、C1
    −C3−ハロアルコキシ、シアノおよびニトロから成る群
    より選択される置換基により置換されており、そしてR
    およびR2は特許請求の範囲第1項において式(I)につ
    いて定義した通りである、特許請求の範囲第1項記載の
    式(I)の化合物。
  10. 【請求項10】13β−ホルミルチオ−ミルベマイシンD 13β−アセチルチオ−ミルベマイシンD 13β−ピバロイルチオ−ミルベマイシンD 13β−ホルミルチオ−ミルベマイシンA3 13β−アセチルチオ−ミルベマイシンA3 13β−ピバロイルチオ−ミルベマイシンA3 13β−ホルミルチオ−ミルベマイシンA4 13β−アセチルチオ−ミルベマイシンA4 13β−ピバロイルチオ−ミルベマイシンA4 13β−(2′−メトキシ−2′−メチルプロピオニルチ
    オ)−ミルベマイシンD 13β−(2′−メトキシ−2′−メチルプロピオニルチ
    オ)−ミルベマイシンA4 13β−トリクロルアセチルチオ−ミルベマイシンA4 13β−(4′−クロル−ブタノイルチオ)−ミルベマイ
    シンA4 13β−トリクロルアクリロイルチオ−ミルベマイシンA4 13β−シクロプロパンカルボニルチオ−ミルベマイシン
    A4 13β−シクロブタンカルボニルチオ−ミルベマイシンA4 13β−ヘプタノイルチオ−ミルベマイシンA4 13β−(3′−クロル−2′,2′−ジメチル−プロピオ
    ニルチオ)−ミルベマイシンA4 13β−(3′−クロル−2′,2′−ジメチル−プロピオ
    ニルチオ)−ミルベマイシンA3 13β−(1′−メチル−シクロプロパンカルボニルチ
    オ)−ミルベマイシンA4 13β−(1′−メチル−シクロプロパンカルボニルチ
    オ)−ミルベマイシンA3 13β−(1−アダマンタンカルボニルチオ)−ミルベマ
    イシンA4 13β−(p−フルオルフェノキシアセチルチオ)−ミル
    ベマイシンA4 13β−(2′−クロル−2′−メチル−プロピオニルチ
    オ)−ミルベマイシンA4 13β−(2′,2′−ジクロルプロピオニルチオ)−ミル
    ベマイシンA4 13β−(2′,2′−ジメチルブタノイルチオ)−ミルベ
    マイシンA4 13β−(3′,3′−ジメチルブタノイルチオ)−ミルベ
    マイシンA4 13β−(2′,2′,3′,3′−テトラメチルブタノイルチ
    オ)−ミルベマイシンA4 13β−(p−クロルベンゾイルチオ)−ミルベマイシン
    A4 13β−(3′,3′,3′−トリフルオルプロピオニルチ
    オ)−ミルベマイシンA4 13β−クロルアセチルチオ−ミルベマイシンA4 13β−(2′−クロル−3′,3′,3′−トリフルオルプ
    ロピオニルチオ)−ミルベマイシンA4 13β−〔o−(トリフルオルメチル)−ベンゾイルチ
    オ〕−ミルベマイシンA4 13β−(α,α−ジメチルベンゾイルチオ)−ミルベマ
    イシンA4 13β−(2−n−プロピル−n−バレロイルチオ)−ミ
    ルベマイシンA4 13β−〔(2,3−ジフルオルメチレンジオキシ)−ベン
    ゾイルチオ〕−ミルベマイシンA4 13β−(α−メチルベンジルカルボニルチオ)−ミルベ
    マイシンA4および 13β−(メトキシアセチルチオ)−ミルベマイシンA4
    らなる群より選択される特許請求の範囲第1項記載の化
    合物。
  11. 【請求項11】5−O−tert−ブチルジメチルシリル−
    13β−ホルミルチオ−ミルベマイシンD 5−O−tert−ブチルジメチルシリル−13β−アセチル
    チオ−ミルベマイシンD 5−O−tert−ブチルジメチルシリル−13β−ピバロイ
    ルチオ−ミルベマイシンD 5−O−tert−ブチルジメチルシリル−13β−ホルミル
    チオ−ミルベマイシンA3 5−O−tert−ブチルジメチルシリル−13β−アセチル
    チオ−ミルベマイシンA3 5−O−tert−ブチルジメチルシリル−13β−ピバロイ
    ルチオ−ミルベマイシンA3 5−O−tert−ブチルジメチルシリル−13β−ホルミル
    チオ−ミルベマイシンA4 5−O−tert−ブチルジメチルシリル−13β−アセチル
    チオ−ミルベマイシンA4 5−O−tert−ブチルジメチルシリル−13β−ピバロイ
    ルチオ−ミルベマイシンA4 5−O−tert−ブチルジメチルシリル−13β−(2′−
    メトキシ−2′−メチルプロピオニルチオ)−ミルベマ
    イシンD 5−O−tert−ブチルジメチルシリル−13β−(2′−
    メトキシ−2′−メチルプロピオニルチオ)−ミルベマ
    イシンA4 5−O−tert−ブチルジメチルシリル−13β−トリクロ
    ルアセチルチオ−ミルベマイシンA4 5−O−tert−ブチルジメチルシリル−13β−(4′−
    クロル−ブタノイルチオ)−ミルベマイシンA4 5−O−tert−ブチルジメチルシリル−13β−トリクロ
    ルアクロイルチオ−ミルベマイシンA4 5−O−tert−ブチルジメチルシリル−13β−シクロプ
    ロパンカルボニルチオ−ミルベマイシンA4 5−O−tert−ブチルジメチルシリル−13β−シクロブ
    タンカルボニルチオ−ミルベマイシンA4 5−O−tert−ブチルジメチルシリル−13β−ヘプタノ
    イルチオ−ミルベマイシンA4 5−O−tert−ブチルジメチルシリル−13β−(3′−
    クロル−2′,2′−ジメチル−プロピオニルチオ)−ミ
    ルベマイシンA4 5−O−tert−ブチルジメチルシリル−13β−(3′−
    クロル−2′,2′−ジメチル−プロピオニルチオ)−ミ
    ルベマイシンA3 5−O−tert−ブチルジメチルシリル−13β−(1′−
    メチル−シクロプロパンカルボニルチオ)−ミルベマイ
    シンA4 5−O−tert−ブチルジメチルシリル−13β−(1′−
    メチル−シクロプロパンカルボニルチオ)−ミルベマイ
    シンA3 5−O−tert−ブチルジメチルシリル−13β−(1−ア
    ダマンタンカルボニルチオ)−ミルベマイシンA4 5−O−tert−ブチルジメチルシリル−13β−(p−フ
    ルオルフェノキシアセチルチオ)−ミルベマイシンA4 5−O−tert−ブチルジメチルシリル−13β−(2′−
    クロル−2′−メチル−プロピオニルチオ)−ミルベマ
    イシンA4 5−O−tert−ブチルジメチルシリル−13β−(2′,
    2′−ジクロルプロピオニルチオ)−ミルベマイシンA4 5−O−tert−ブチルジメチルシリル−13β−(2′,
    2′−ジメチルブタノイルチオ)−ミルベマイシンA4 5−O−tert−ブチルジメチルシリル−13β−(3′,
    3′−ジメチルブタノイルチオ)−ミルベマイシンA4 5−O−tert−ブチルジメチルシリル−13β−(2′,
    2′,3′,3′−テトラメチルブタノイルチオ)−ミルベ
    マイシンA4 5−O−tert−ブチルジメチルシリル−13β−(p−ク
    ロルベンゾイルチオ)−ミルベマイシンA4 5−O−tert−ブチルジメチルシリル−13β−(3′,
    3′,3′−トリフルオルプロピニルチオ)−ミルベマイ
    シンA4 5−O−tert−ブチルジメチルシリル−13β−クロルア
    セチルチオ−ミルベマイシンA4 5−O−tert−ブチルジメチルシリル−13β−(2′−
    クロル−3′,3′,3′−トリフルオルプロピオニルチ
    オ)−ミルベマイシンA4 5−O−tert−ブチルジメチルシリル−13β−(3′,
    3′,3′−トリフルオルプロピニルチオ)−ミルベマイ
    シンA4 5−O−tert−ブチルジメチルシリル−13β−(α−メ
    チルベンジルカルボニルチオ)−ミルベマイシンA4 5−O−tert−ブチルジメチルシリル−13β−(メトキ
    シアセチルチオ)−ミルベマイシンA4 5−O−tert−ブチルジメチルシリル−13β−〔o−
    (トリフルオルメチル)−ベンゾイルチオ〕−ミルベマ
    イシンA4 5−O−tert−ブチルジメチルシリル−13β−(α,α
    −ジメチルベンゾイルチオ)−ミルベマイシンA4 5−O−tert−ブチルジメチルシリル−13β−(2−n
    −プロピル−n−バレロイルチオ)−ミルベマイシンA4 5−O−tert−ブチルジメチルシリル−13β−〔(2,3
    −ジフルオルメチレンジオキシ)−ベンゾイルチオ〕−
    ミルベマイシンA4 から成る群より選択される特許請求の範囲第1項記載の
    化合物。
  12. 【請求項12】式(I) (式中、R1は水素、シリル基またはアシル基であり、R2
    はメチル、エチル、イソプロピルまたはsec−ブチルで
    あり、そしてRは水素、非置換もしくは置換の直鎖状も
    しくは分枝鎖状C1−C18−アルキル、非置換もしくは置
    換の炭素原子3〜10個を含有する環式脂肪族基、非置換
    もしくは置換C2−C6−アルケニル、非置換もしくは置換
    C2−C6−アルキニル、非置換もしくは置換フェニルまた
    は非置換もしくは置換ベンジルである) の化合物の製造方法であって、式(II) 〔式中Aは以下の基(a) (=13β−ヒドロキシ−Δ14,15) であり、R1は保護基であり、そしてR2は式(I)につい
    て定義した通りである〕 の化合物を、13β−チオールエステル基の導入または形
    成に適する試薬で処理し、そして遊離の5−ヒドロキシ
    化合物を必要とする場合には、引き続いて、保護基R1
    除去することを特徴とする、前記の製造方法。
  13. 【請求項13】13β−チオールエステル基を式(II)の
    化合物に導入または形成するための試薬は、 (a)式(III) RCOSH (III) のチオカルボン酸または (b)式(IV) RCSN(アルキル)2 (IV) (式中、アルキル部分は1〜4個の炭素原子を含有する
    ものとし、好ましくはメチルである)のチオアミドであ
    る特許請求の範囲第12項記載の方法。
  14. 【請求項14】式(IIa)の化合物と式(III)のチオカ
    ルボン酸または式(IV)のチオアミドとの反応を、式
    (VII) R3C(OR4)3 (VII) (式中R3は水素またはC1−C4−アルキルであり、そして
    R4はC1−C4−アルキルである) のオルトエステルの存在下に、および、追加的に触媒的
    に活性な酸の存在下に、0℃〜150℃の温度範囲におい
    て実施することからなる特許請求の範囲第13項記載の方
    法。
  15. 【請求項15】式(I) (式中、R1は水素、シリル基またはアシル基であり、R2
    はメチル、エチル、イソプロピルまたsec−ブチルであ
    り、そしてRは水素、非置換もしくは置換の直鎖状もし
    くは分枝鎖状C1−C18−アルキル、非置換もしくは置換
    の炭素原子3〜10個を含有する環式脂肪族基、非置換も
    しくは置換C2−C6−アルケニル、非置換もしくは置換C2
    −C6−アルキニル、非置換もしくは置換フェニルまたは
    非置換もしくは置換ベンジルである) の化合物の製造方法であって、式(II) 〔式中Aは以下の基(b) (=Δ13,14−15−ヒドロキシ) であり、R1は保護基であり、そしてR2は式(I)につい
    て定義した通りである〕 の化合物を、13β−チオールエステル基の導入または形
    成に適する試薬で処理し、そして遊離の5−ヒドロキシ
    化合物を必要とする場合には、引き続いて、保護基R1
    除去することを特徴とする前記の製造方法。
  16. 【請求項16】13β−チオールエステル基を式(II)の
    化合物に導入または形成するための試薬は、 (a)式(III) RCOSH (III) のチオカルボン酸または (b)式(IV) RCSN(アルキル)2 (IV) (式中、アルキル部分は1〜4個の炭素原子を含有する
    ものとし、好ましくはメチルである)のチオアミドであ
    る特許請求の範囲第15項記載の方法。
  17. 【請求項17】式(IIb)の化合物と式(III)のチオカ
    ルボン酸または式(IV)のチオアミドとの反応を、式
    (VII) R3C(OR4)3 (VII) (式中R3は水素またはC1−C4−アルキルであり、そして
    R4はC1−C4−アルキルである) のオルトエステルの存在下に、および、追加的に触媒的
    に活性な酸の存在下に、0℃〜150℃の温度範囲におい
    て実施することからなる特許請求の範囲第16項記載の方
    法。
  18. 【請求項18】式(I) (式中、R1は水素、シリル基またはアシル基であり、R2
    はメチル、エチル、イソプロピルまたはsec−ブチルで
    あり、そしてRは水素、非置換もしくは置換の直鎖状も
    しくは分枝鎖状C1−C18−アルキル、非置換もしくは置
    換の炭素原子3〜10個を含有する環式脂肪族基、非置換
    もしくは置換C2−C6−アルケニル、非置換もしくは置換
    C2−C6−アルキニル、非置換もしくは置換フェニルまた
    は非置換もしくは置換ベンジルである) の化合物の製造方法であって、式(II) 〔式中Aは以下の基(c) (=13β−メルカプト−Δ14,15) であり、R1は保護基であり、そしてR2は式(I)につい
    て定義した通りである〕 の化合物を、13β−チオールエステル基の導入または形
    成に適する試薬で処理し、そして遊離の5−ヒドロキシ
    化合物を必要とする場合には、引き続いて、保護基R1
    除去することを特徴とする前記の製造方法。
  19. 【請求項19】13β−チオールエステル基を式(II)の
    化合物に導入または形成するための試薬は、 (a)式(V) RCOhal (V) (式中halはハロゲン、好ましくは塩素または臭素であ
    る) の酸ハライド、または (b)式(VI) (RCO)2O (VI) の酸無水物〔前記各式中、Rは式(I)について定義し
    た通りである〕 である特許請求の範囲第18項記載の方法。
  20. 【請求項20】式(IIc)の化合物と式(V)の酸塩化
    物もしくは酸臭化物または式(VI)の酸無水物との反応
    を、反応に対して不活性な溶媒中で−20℃〜100℃の温
    度範囲において実施することから成る特許請求の範囲第
    19項記載の方法。
  21. 【請求項21】塩基を中和剤として使用することから成
    る特許請求の範囲第20項記載の方法。
  22. 【請求項22】担体、分散剤、または担体分散剤のほか
    に、有効物質として式(I) (式中、R1は水素、シリル基、またはアシル基であり、
    R2はメチル、エチル、イソプロピル、または第二ブチル
    であり、Rは水素、置換もしくは非置換の直鎖状もしく
    は分枝鎖状C1−C18−アルキル、置換もしくは非置換の
    3個から10個の炭素原子を含有する環式脂肪族基、置換
    もしくは非置換のC2−C6−アルケニル、置換もしくは非
    置換のアルキニル、置換もしくは非置換のフェニル、ま
    たは置換もしくは非置換のベンジル基である)で表され
    る化合物少なくとも1種類を含有する、寄生虫の防除
    剤。
  23. 【請求項23】担体、分散剤、または担体分散剤のほか
    に、有効物質として式(I) (式中、R1は水素、シリル基、またはアシル基であり、
    R2はメチル、エチル、イソプロピル、または第二ブチル
    であり、Rは水素、置換もしくは非置換の直鎖状もしく
    は分枝鎖状C1−C18−アルキル、置換もしくは非置換の
    3個から10個の炭素原子を含有する環式脂肪族基、置換
    もしくは非置換のC2−C6−アルケニル、置換もしくは非
    置換のアルキニル、置換もしくは非置換のフェニル、ま
    たは置換もしくは非置換のベンジル基である)で表され
    る化合物少なくとも1種類を含有する、植物有害生物の
    防除剤。
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