JPH0727423U - 注湯口形成用の接合部を有するコーヒー粉末入り濾紙袋 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 余分な包装または補助的な材料の使用を極力
少なくし、さらには取扱が簡単で、迅速に客の要請を満
たすことができる注湯口を開封形成するコーヒー粉末入
り濾紙袋を提供することにある。 【構成】 コーヒー粉末を濾紙袋に一定量封入し閉封し
ておき使用時に一部を開放して注湯口を形成するコーヒ
ー粉末入り濾紙袋である。濾紙を畳んで縁４ａ，４ｂを
接合して袋状にし、コーヒー粉末を一定量充填し閉封す
る接合線３ａ，３ｂの外側にその接合線に直角方向に引
き開いて開封するための両耳部２ａ，２ｂを残して接合
して構成されている。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、コーヒー粉末を予め所定の量濾紙袋内に入れておいて、必要時に給 湯してコーヒーを入れるコーヒー粉末入り濾紙袋、さらに詳しく言えば使用時に 注湯口を簡単に形成することができるコーヒー粉末入り濾紙袋に関する。

【０００２】

【従来の技術】

濾紙を用いる漉し器、コーヒー粉末を予め所定の量濾紙袋内に入れておいて、 必要時に給湯してコーヒーを入れるコーヒー粉末入り濾紙袋等については、多く の提案がなされている。 実公平４−３０９７８号〜実公平４−３０９８１号に係る考案はいずれも中央部 に注湯口を設けた厚紙の載置枠板と漉し袋を一体に設け、漉し袋に所望の量のコ ーヒー粉末をいれ、前記載置枠板を載架体で支持して下方にコーヒーカップ等を 配置してコーヒーを入れる形式の考案に係るものである。 実公平５−３１７１号に係る漉し器の考案は、上下端を開口した筒状に形成さ れていると共に偏平状に折り畳み可能な厚紙製の支持筒体（ホルダ）の内部に上 端を開口し下端が狭くなっている漉し袋を格納する形式のものであり、ホルダを 直接コーヒーカップに載置できるから前記の載架体に相当する構成は不必要であ る。 また本件出願人の出願に係る実願平４−７４９６４号に示されている漉し器を 兼ねる包装容器の考案は、前記実公平５−３１７１号に係る漉し器の内部に所定 量のコーヒーを入れて閉封しておき、何らかの方法で前記折り畳み可能な厚紙製 の支持筒体を開いて漉し袋を開封して使用する形式のものである。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

前述した各漉し器等は取扱が簡単であることから家庭で簡単にコーヒーを入れ るのに適しており、普及している。 最近ファミリーレストランなどで簡単に良質なコーヒーを提供したいという要請 がある。 しかし、前記厚紙製の支持筒体（ホルダ）の内部に上端を開口し下端が狭くなっ ている漉し袋を格納する形式のものや、これにあらかじめ所定量のコーヒー粉末 をいれておく形式のものは使用後に多量のゴミ（濾紙と厚紙の筒体）がでること および、一杯当たりの原価が高くなるという問題がある。 ティーバック形式のように袋を開かないで熱湯に浸してコーヒーを入れることも 考えられるが、直接コーヒー粉末に注湯するものに比較して味が落ちるという問 題がある。 本考案の目的は余分な包装または補助的な材料の使用を極力少なくし、さらに は取扱が簡単で、迅速に客の要請を満たすことができる注湯口を開封形成するコ ーヒー粉末入り濾紙袋を提供することにある。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

前記目的を達成するために本考案による注湯口を開封形成するコーヒー粉末入 り濾紙袋は、 コーヒー粉末を濾紙袋に一定量封入し閉封しておき使用時に一部を開放して注 湯口を形成するコーヒー粉末入り濾紙袋において、 濾紙を畳んで縁を接合して袋状にし、 コーヒー粉末を一定量充填し閉封する接合線の外側にその接合線に直角方向に 引き開いて開封するための両耳部を残して接合して構成されている。

【０００５】

【実施例】

以下図面等を参照して本考案をさらに詳しく説明する。 図１は本考案による注湯口を開封形成するコーヒー粉末入り濾紙袋の実施例を 示す正面図、図２は前記実施例の濾紙を展開して示した展開図（接合前の状態） である。 濾紙として、植物繊維（たとえばクラフトパルプを原料としたもの）１００％ のもの植物性繊維および合成繊維を混ぜたもの合成繊維１００％の不織布の いずれを用いてもよい。 図２に示すように台形部１ｂ，切片２ｂ（耳部）からなる扇形部と、台形部１ａ ，切片２ａ（耳部）からなる扇形部は折り曲げ線５に沿って折り畳まれる。 切片２ａ（耳部）の中央部には両方の耳２ａ，２ｂの分離を容易にするためにわ ずかに凹部を設ける。なお、一方の耳の高さを他方に比較してわずかに短くする などの種々の変形が考えられる。要するに耳の外形線を異ならせることにより、 分離を容易にするのであるがあまり深い切り込みは注湯の妨げになる。 図２において４ａ，４ｂは濾紙袋形成用の接合部分を示す。 また３ａ，３ｂは濾紙袋の閉封用の接合部（この部分を開いて注湯口を形成する ）を示す。まず、４ａ，４ｂを接合して漏斗状の袋を形成する。 接合方法として、この接合は熱可塑性素材の物性を利用して接合部分の濾紙と 濾紙とを熱圧着により接合するか素材に熱可塑性がない場合には、加熱加圧絞 りにより接合することもできる。

【０００６】 次に自動充填装置等によりコーヒー粉末６を充填する。 次に前記コーヒー粉末が充填された濾紙袋を、３ａ，３ｂの部分を前述と同様な 接合方法により接合する。なお接合方向に沿ってミシン目を入れた別の濾紙を用 意して接合部を構成することも可能である。 図３は前述のようにして閉封した状態を図１のＡ−Ａ線に沿って切断した状態を 示す。

【０００７】 前記注湯口形成用の接合部を有するコーヒー粉末入り濾紙袋を利用してコーヒ ーを入れるときは、図３において耳部２ａ，２ｂを左右に開く。 そしてこの耳部２ａ，２ｂを図中矢印Ｂ−Ｂの示す方向すなわち図１（図２）に 示す接合線３ａ（３ｂ）に直角方向に引き広げて開封する。 図４は前記開封したコーヒー粉末入り濾紙袋を濾紙受け容器８に載置した状態を 示している。濾紙受け容器８は受け容器の台８ａでコーヒーカップ１０上に配置 される。濾紙受け容器８の底部には１または３個の孔８ｂが設けられている。 矢印１１の示す方向からコーヒー粉末６に給湯していわゆるドリップコーヒーを 得る。

【０００８】

【考案の効果】

以上詳しく説明したように本考案による注湯口形成用の接合部を有するコーヒ ー粉末入り濾紙袋は、コーヒー粉末を濾紙袋に一定量封入し閉封しておき使用時 に一部を開放して注湯口を形成するコーヒー粉末入り濾紙袋において、 濾紙を畳んで縁を接合して袋状にし、 コーヒー粉末を一定量充填し閉封する接合線の外側にその接合線に直角方向に 引き開いて開封するための両耳部を残して接合して構成されている。 したがって、前記耳部を前記接合線に直角方向に引き開いて開封することによ り容易に注湯口を形成することができ、顧客の要求に迅速に対応できる。 濾紙袋を開封して注湯口を形成するための特別の紐等や袋を支持するための筒 等は一切不要であり、製造原価を大幅に引き下げることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案による注湯口を開封形成するコーヒー粉
末入り濾紙袋の実施例を示す正面図である。

【図２】前記実施例の濾紙を展開して示した展開図であ
る。

【図３】図１に示した実施例の側断面（Ａ−Ａ）断面図
である。

【図４】本考案による注湯口を開封形成するコーヒー粉
末入り濾紙袋の使用状態を示す断面図である。

【符号の説明】

１ａ，１ｂ 濾紙袋の面を形成する台形部分 ２ａ，２ｂ 濾紙袋の耳の部分 ３ａ，３ｂ 濾紙袋の開封用の接合部分 ４ａ，４ｂ 濾紙袋形成用の接合部分 ５ 折り曲げ線 ６ コーヒー粉末 ８ 濾紙受け容器 ８ａ 受け容器の台 ８ｂ 受け容器の孔 １０ コーヒーカップ １１ 注湯方向を示す矢印

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 コーヒー粉末を濾紙袋に一定量封入し閉
   封しておき使用時に一部を開放して注湯口を形成するコ
   ーヒー粉末入り濾紙袋において、 濾紙を畳んで縁を接合して袋状にし、 コーヒー粉末を一定量充填し閉封する接合線の外側にそ
   の接合線に直角方向に引き開いて開封するための両耳部
   を残して接合して構成したことを特徴とする注湯口形成
   用の接合部を有するコーヒー粉末入り濾紙袋。