JPH0727316A - 焼却機 - Google Patents

焼却機

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JPH0727316A
JPH0727316A JP17055493A JP17055493A JPH0727316A JP H0727316 A JPH0727316 A JP H0727316A JP 17055493 A JP17055493 A JP 17055493A JP 17055493 A JP17055493 A JP 17055493A JP H0727316 A JPH0727316 A JP H0727316A
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JP
Japan
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combustion
combustion cylinder
cylinder
nozzles
temperature
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Pending
Application number
JP17055493A
Other languages
English (en)
Inventor
Takashi Moriwaki
尚 森脇
Tsunemasa Asai
経正 浅井
Takashi Matsuda
隆 松田
Kiyoshi Kishimoto
清志 岸本
Masami Fukumoto
正美 福本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tokyo Sanyo Electric Co Ltd
Sanyo Electric Co Ltd
Original Assignee
Tokyo Sanyo Electric Co Ltd
Tottori Sanyo Electric Co Ltd
Sanyo Electric Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、少なくとも2つのスリットより噴
霧された水の気化熱により燃焼筒内の温度を下げるもの
において、それぞれのスリットにより噴霧される霧が重
なり合うのを防止して燃焼筒内の一部に強い水流が当る
ことなく広範囲かつ均一に温度低下させるものである。 【構成】 被焼却物が収納される燃焼筒と、燃焼筒の側
壁に設けられ燃焼筒内に向けて燃焼炎を放射する燃焼バ
ーナと、燃焼バーナの上方に位置し燃焼筒の側壁に設け
られ、かつ燃焼筒内の温度を下げる様に燃焼筒内に向け
て霧を放出する噴霧装置とを備え、噴霧装置が水が供給
され、略水平方向に互いに離れて位置し各々略水平方向
に開口した少なくとも2つのノズルを有し、かつ各々の
ノズルの噴霧角度が上下方向に異なる様に設けるもので
ある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、一般の生ゴミやプラス
チックや発泡ウレタン等の種々の被焼却物の焼却機に関
する。
【0002】
【従来の技術】燃焼筒内に投入した被焼却物を燃焼バー
ナによって燃焼させる焼却機は、例えば特開昭63−6
318号公報に見られるように筒型の燃焼筒内に向けて
設置したバーナーの燃焼炎を被焼却物に当てて焼却する
ようにしている。被焼却物はその材料によって着火後に
は燃焼筒内の高温度によって自然に燃焼する所謂自燃性
の高いものと、着火が悪く着火しても自然に燃焼しない
自燃性の低いものとがある。そして燃焼筒内に自燃性の
高いもの、例えばABS樹脂を投入すると火勢が強くな
り鉄製の燃焼筒の側壁材料が熱変形する危険がある。そ
こで、燃焼筒の側壁の色や輻射熱を見ながら燃焼筒内が
高温と判断した場合は、前述の公報には開示されていな
いが、燃焼筒の側壁に設けた放水装置によって被焼却物
に直接水をかけて消火し燃焼筒内の温度を下げるように
している。
【0003】また、燃焼筒内の高さの異なる位置に燃焼
バーナと焼却バーナを配置し、被焼却物の種類や含水
量、自燃性の高低に応じて上側の焼却バーナの点火の要
否を選択して燃焼する焼却機も開発されている。そして
自燃性の低いものついては燃焼バーナを点火し、自燃性
の高いものついては焼却バーナのみに点火している。更
に、被焼却物を燃焼することにより一次燃焼室内から排
出する未燃焼ガスを二次燃焼室に導いて、二次燃焼室内
で再燃焼して完全燃焼した排気ガスを外気中に放出する
ようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、前述の放水
装置による燃焼筒内の温度低下は、単に1つのノズル孔
から水を勢い良く放出するだけであるため、広範囲に広
がる霧を噴霧しないので燃焼筒内の温度を急速に下げる
ことができない欠点がある。この対策として、1つのノ
ズルであってもその孔径を大きくすれば多量の水が燃焼
筒の側壁に当って燃焼筒内の温度を急速に下げることが
できるが、水がまとまって放出され燃焼筒の内壁面の一
部に集中して当り、燃焼筒の内壁が多量の水で陥没した
り、最悪の場合には燃焼筒の壁材が急激に冷却され熱シ
ョックにより脆くなり亀裂を生ずる危険がある。
【0005】また別の対策として、ノズルを複数個設け
水を複数個のノズルを通す分だけ広範囲に拡散し燃焼筒
内に分散して当てるようにすることが考えられる。この
場合にはそれぞれのノズルを単に水平方向に離間しただ
けであり、それぞれのノズルから噴出される霧の内側の
部分が重なり合って勢いのある水流となる。そのためこ
の水流が被焼却物に直接触れて多量の煙が発生し外気中
に放出されて空気汚染を生じる危険がある。
【0006】更に、焼却バ−ナを有する燃焼筒により構
成した一次燃焼室内の未燃焼ガスを無煙化バ−ナを有す
る二次燃焼室に導いて、二次燃焼室内で再度燃焼して完
全燃焼した排気ガスを外気中に放出するものにおいて
は、前述のような放水装置によって消火時に生ずる多量
の煙が二次燃焼室内に入り込み、二次燃焼室の処理能力
を超えて多量の煙や未燃焼ガスが外気中に放出し大気汚
染の原因となる。そこで本発明は、少なくとも2つのス
リットより噴霧された水の気化熱により燃焼筒内の温度
を下げるものに於て、それぞれのスリットにより噴霧さ
れる霧が重なり合うのを防止する事により、燃焼筒内の
一部に強い水流が当ることなく広範囲かつ均一に温度低
下させるものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上述の課題を解決するた
めに第1の本発明は、被焼却物が収納される燃焼筒と燃
焼筒の側壁に設けられ燃焼筒内に向けて燃焼炎を放射す
る燃焼バーナと、燃焼バーナの上方に位置し燃焼筒の側
壁に設けられ、かつ燃焼筒内の温度を下げる様に燃焼筒
内に向けて霧を放出する噴霧装置とを備え、噴霧装置は
水が供給され、略水平方向に互いに離れて位置し各々略
水平方向に開口した少なくとも2つのノズルを有し、か
つ各々のノズルの噴霧角度が上下方向に異なる様に設け
るものである。
【0008】第2の本発明は、被焼却物が収納される燃
焼筒と、燃焼筒の側壁に設けられ燃焼筒内に向けて燃焼
炎を放射する燃焼バーナと、燃焼筒内に向けて霧を放出
する様に設けられた噴霧装置と、燃焼筒に連通する処理
筒と、処理筒内の未燃焼ガスを燃焼する処理バーナとを
備え、噴霧装置が略水平方向に互いに離れて位置し各々
略水平方向に開口し各々噴霧角度が上下に異なる複数の
ノズルを有し、かつ処理筒内の温度が所定値以上になる
と霧を放出し燃焼筒内の温度を下げる様に噴霧装置を制
御するものである。
【0009】本発明は望ましくは、噴霧装置が燃焼筒内
に向けて上下方向に湾曲した凸面が形成されたノズル本
体を有し、その凸面に設けられた複数のノズルが各々の
上下位置を異なる様に設けるものである。
【0010】本発明は更に望ましくは、燃焼筒の側壁と
処理筒が排気ダクトによって連通され、ノズルから放出
される霧の噴霧角度が排気ダクトと燃焼筒の連結部より
低い位置に向けて設けるものである。
【0011】
【作用】上述の様に第1の本発明は、被焼却物が収納さ
れる燃焼筒の側壁に設けられ燃焼筒内に向けて噴霧する
噴霧装置から噴霧された水の気化熱により、燃焼筒内の
温度を下げて被焼却物の燃焼温度を低下するものにおい
て、噴霧装置は、水が供給され左右に隣接して離れかつ
略水平方向に開口した少なくとも2つのノズルを設け、
ノズルのそれぞれは噴霧角度を上下方向に異ならせて設
けるので、それぞれのノズルから噴霧される霧が水平方
向及び上下方向に重なり合うことがなく、燃焼筒内の広
範囲に均一に噴霧される。
【0012】また第2の本発明は、被焼却物が収納され
る燃焼筒と連通して燃焼筒内の未燃焼ガスを燃焼する処
理筒とを備え、この処理筒が所定温度以上の時に作動し
て燃焼筒に設けた少なくとも2つのノズルから噴霧され
た水の気化熱により燃焼筒内の温度を下げて被焼却物の
燃焼速度を低下するものにおいて、2つのノズルは水が
供給され左右に隣接して離れ、略水平方向に開口すると
ともに噴霧角度を上下方向に異ならせて設けるため、前
述と同様にそれぞれのノズルから噴霧される霧が重なり
合うことがなく燃焼筒内の広範囲に均一に噴霧される。
【0013】更に本発明は望ましくは、噴霧装置が処理
筒に向けて上下方向に湾曲した凸面が形成されたノズル
本体を有し、凸面に設けられた複数のノズルが各々の上
下位置を異なる様に設けられるので、ノズル本体の厚み
が薄くとも高さを異ならすことによって、それぞれのノ
ズルから噴霧される霧が重なり合うことがない。
【0014】そして本発明は望ましくは、燃焼筒の側壁
と処理筒とを排気ダクトにより連通し、ノズルの噴霧角
度を排気ダクト燃焼筒の側壁の連結部よりも若干下方に
向けて偏位して配設するため、霧が排気ダクト内に入り
込むことがない。
【0015】
【実施例】以下に本発明の実施例を図1乃至図4に従い
説明する。図1は本実施例に係る焼却機の概略説明図、
図2は本焼却機に用いられる噴霧装置の平面図、図3は
その噴霧装置の正面図、図4はその噴霧装置のノズルの
取り付け角度を示す側面から見た断面図である。焼却機
1は以下の部材から構成されている。燃焼筒2は上部に
被焼却物Wの投入口3を有した円筒状で厚みのあるもの
で、一次燃焼室4を形成する。燃焼バーナ5は燃焼筒2
の側壁の下方に位置して設けられ、燃焼筒2内に向けて
燃焼炎を放射するものである。焼却バーナ6は燃焼筒2
の側壁の上方に位置し、燃焼バーナ5よりも高い位置に
設けられ、燃焼筒2内に向けて燃焼炎を放射している。
噴霧装置7は燃焼筒2の側壁に設けられ、焼却バーナ6
よりも高い位置に設けられ、所定温度以上の時に燃焼筒
2内に向けて霧を噴霧し、燃焼筒2内の温度を下げて、
例えば燃焼筒2の壁材が熱変形したり、焼却機1の周囲
が過熱されるのを防止するものである。
【0016】以下にその噴霧装置7の詳細構造を図2乃
至図4により説明する。ノズル本体8は燃焼筒2の側壁
に固定され、図4の様に側面から見れば一次燃焼室4内
に向けて上下方向に湾曲した凸面9が形成されている。
そしてノズル本体8は平面形状が扇形であり、水源(水
道や給水ポンプ)に連結する通水口10が形成されてい
る。左右に隣接して離れて位置し、かつ略平方向に開口
したスリット11、11を有する2つのノズル12、1
2がノズル本体8に固定されている。ノズル12、12
の取り付け位置は、図3の様にそれぞれの高さ(H)を
約5mm異ならして配置されかつ左右に設けられてい
る。そしてノズル12、12は図4に示す様に、スリッ
ト11、11の一方の噴霧角度(角度A)が一点鎖線に
示す水平線に対して約30度下方に向けられており、他
方の噴霧角度(角度B)は約35度下方に向けられてい
る。前述のスリット11、11の噴霧角度(角度A、
B)はそれぞれのノズル12、12から噴霧される霧
が、一次燃焼室4の側壁と後述する二次燃焼室18とを
連結する第3排気ダクト22との連結部23よりも若干
下方に向くように設けられている。これは霧が連結部2
3より第3排気ダクト22内に侵入するのを防止すると
ともに、直接被焼却物Wに降り注がれるのを防止するた
めである。ノズル12、12の取り付け位置の高さ
(H)を約5mm異ならせる理由は、それぞれのスリッ
ト11、11の噴霧角度を異ならせる場合に、下側に位
置するノズルの噴霧角度がさほど大きくならないため、
ノズル本体8内に流入した水は乱流を発生することなく
円滑に噴霧できるからである。
【0017】再び図1に於て、火格子13は燃焼筒2の
底部で燃焼バーナ5よりも下方に設置されたものであ
り、適所に焼却後の灰を通過させ燃焼筒2の底部に落下
させる透過孔(図示せず)を有している。蓋体14は燃
焼筒2の投入口3の周辺に枢着され、投入口3を開閉す
るものである。回転ハンドル15の操作によりワイヤ−
16を巻き取って投入口3を開放し、あるいはワイヤ−
16の巻き取りをゆるめて投入口3を閉塞する事が出来
る。
【0018】処理筒17は燃焼筒2よりも上方に設けら
れ、一次燃焼室4より排出した未燃焼ガスを燃焼させる
二次燃焼室18を形成している。温度センサー19は処
理筒17の内壁に取り付けられ、処理筒17内の温度を
検出するものであり、噴霧装置7と電気的接続され、燃
焼筒2内で焼却する被焼却物Wの種類に応じて検出する
ものである。例えば水分を多く含み自燃性の低い連続着
火の必要な生ゴミや、自己燃焼するまでは強制で着火さ
せるゴム等の場合は所定温度として約摂氏700度が設
定され、水分がなく自燃性の高いタイヤやプラスチック
等を燃焼させる場合は所定温度として約摂氏750度が
設定される。
【0019】第1排気ダクト20は燃焼筒2の比較的下
部と処理筒17とを連通するものであり、第2排気ダク
ト21は燃焼筒2の燃焼バーナ5と焼却バーナ6間に連
結し処理筒17とを連通するものであり、第3排気ダク
ト22は燃焼筒2の上部との連結部23により処理筒1
7とを連通するものであり、第4排気ダクト24は蓋体
14と処理筒17とを連通するものである。詳しく図示
されていないが、蓋体14の開閉時には第4排気ダクト
24と蓋体14と分離する構成となっている。処理バー
ナ25は処理筒17の下部に設けられ、処理筒17内に
向けて燃焼炎を噴射するものである。排気筒26は処理
筒17の上部に固定され、その下部が処理筒17内に連
通し上部が外気中に開口している。送気ダクト27は上
端の開口部が排気筒26内に位置している。消臭装置2
8は処理筒17内に設けられ、ブロアー29は送気ダク
ト27内に大風量を送り込むものである。
【0020】次に本焼却機1の動作について述べる。初
めに図1の細線で図示した様に、蓋体14を開放し、投
入口3より燃焼筒2内に比較的水分の多い被焼却物、例
えば生ゴミを入れ、回転ハンドル15の操作によりワイ
ヤ−16を緩め、蓋体14を下げて投入口3を閉塞す
る。この場合の生ゴミWは自燃性が低いため、選択スイ
ッチ(図示せず)によって生ゴミの燃焼に適した燃焼バ
ーナ5を選択する。この場合の燃焼バーナ5を選択する
理由は、生ゴミは水分が多いために下部から燃焼させる
方が燃焼効率がよいためである。前述の燃焼バーナ5の
選択により、温度センサー19の所定温度が約摂氏70
0度に設定されるとともに燃焼筒2内での燃焼が行われ
る。
【0021】一方、前述の被焼却物Wの燃焼動作に伴
い、処理バーナー25に着火し処理筒17内を高温にす
ると共にブロア−29を動作させて処理筒17内を負圧
に近い状態とする。そして、燃焼筒2内の下部、中部、
上部、最上部に充満する未燃焼ガスを、第1排気ダクト
20、第2排気ダクト21、第3排気ダクト22、第4
排気ダクト24のそれぞれのダクトにより吸引し処理筒
17内に送り込む。燃焼筒2内に充満した未燃焼ガス
は、処理筒17内の高温により完全燃焼し無色、無臭と
なった後、ブロア−29により送気ダクト27の下部か
ら吸引され送気ダクト27の上部から外気中に放出され
る。
【0022】一次燃焼室4での燃焼中に於ては、常に温
度センサー19が二次燃焼室18内の温度を検出してい
る。やがて、燃焼筒2内での被焼却物Wの燃焼が安定す
ると燃焼筒2内が高温となるため、再投入された被焼却
物Wも短時間のうちに着火し燃焼することから、被焼却
物Wの連続投入に伴って燃焼筒2内が高温となる。この
ため二次燃焼室18内も高温となり、温度センサー19
が二次燃焼室18内の温度が約摂氏700度に達したこ
とを検出すると、制御回路(図示せず)に入力され噴霧
装置7を作動する。
【0023】作動を開始した噴霧装置7は、ポンプを起
動し各々のノズル12、12のスリット11、11より
燃焼筒2内に向けて噴霧する。この時の霧の水平方向で
の噴射角(θ)は図2の様に約80度となり、ノズル1
2、12の前方付近ではその内側が図1のように上下方
向に空間を形成して重なり合うが、この空間により大粒
の水流とはならない。ノズル12、12から噴霧された
霧は一次燃焼室4内の上部から下部にかけて落下し被焼
却物Wに注がれる。このため、この噴霧された水の気化
熱により燃焼筒2内の温度が急激に下がり、被焼却物W
の燃焼速度が低下する。この時の霧発生量は、燃焼バー
ナの熱量(19,000kcal/時)よりも大きい気
化熱量になるような量(例えば45,000kcal/
時)に設定される。
【0024】この様にこの噴霧により、燃焼筒2内の気
化熱が奪われる事により急激に温度が下がり、温度セン
サー19が二次燃焼室18内の温度が約摂氏650度ま
で低下したことを検出すると、温度センサー19の出力
により噴霧装置7の作動が停止される。その後は再度、
燃焼筒2内に被焼却物Wを投入することにより燃焼を再
開し前述と同様な動作を行う。
【0025】ところで水分のないプラスチック等の被焼
却物Wの場合には、自燃性が高いため、選択スイッチ
(図示せず)によってプラスチックの燃焼に適した焼却
バーナ6のみを選択する。この場合の焼却バーナ6を選
択する理由は、プラスチックは水分がないために上部か
ら燃焼させる方が燃焼効率がよいためである。即ち、仮
に下部から燃焼させた場合には、燃焼筒2内の上部のプ
ラスチックに比べて下部のプラスチックの方が燃焼が早
くなることから、上部のプラスチックが次々と落下して
燃焼部を覆い不完全燃焼を生ずるからである。前述の焼
却バーナ6の選択により、温度センサー19の所定温度
が約摂氏750度に設定される共に、燃焼筒2内での燃
焼が行われる。
【0026】この場合の燃焼動作は前述と同様であり、
処理バーナー25に着火して二次燃焼室18内を高温に
すると共に、ブロア−29を動作させ一次燃焼室4での
燃焼中に於ては、常に温度センサー19が二次燃焼室1
8内の温度を検出している。やがて、二次燃焼室18内
が高温となり、温度センサー19により温度が約摂氏7
50度に達したことを検出すると、制御回路(図示せ
ず)に入力して噴霧装置7を作動する。作動を開始した
噴霧装置7は、前述の様に各々のノズル12、12より
燃焼筒2内の焼却バーナ6の上方から水平方向に噴霧さ
れ、被焼却物Wに注がれる。この噴霧された霧の気化熱
により燃焼筒内の温度が急激に下がり、温度センサー1
9により、二次燃焼室18内の温度が約摂氏700度ま
で低下した事を検出すると、温度センサー19の出力に
より噴霧装置7の作動を停止する。
【0027】尚、本発明では、燃焼バーナ5と焼却バー
ナ6を別々に選択したが、例えば極度に水分の多い被焼
却物Wの場合は、燃焼バーナ5と焼却バーナ6を同時に
点火し被焼却物Wを高温により加熱して燃焼させること
もできる。また、2つのノズル12、12を設けたが、
例えば一次燃焼室4の内容積が大きなものにあっては3
つ、あるいは4つ以上設けてもよい。
【0028】また他の実施例として、前述の実施例の焼
却機1に於ける処理筒17や処理バーナ25やブロアー
29や送気ダクト27がなく、煙突が燃焼筒に固定され
た焼却機についても本発明は適用できる。この焼却機で
は、燃焼筒内に設けられた温度センサーにより燃焼筒内
の温度が検出され、その検出温度が所定値に達すると達
したという信号が制御回路に入力され、噴霧装置が作動
する様に制御されている。
【0029】
【発明の効果】上述の様に第1の本発明は、各々のノズ
ルを略水平方向に離れて配置しかつ各々のノズルの噴霧
角度を上下方向に異ならせて配置するので、各々のノズ
ルから噴霧される霧が水平方向及び上下方向に重なり合
うことがない。故に、燃焼筒内の広範囲に均一に噴霧す
ることができ、燃焼筒内をムラなく温度低下することが
できる。従って、勢いのある水流が被焼却物に当って被
焼却物の再燃焼を妨げたり、高温となっている燃焼筒の
一部に多くの水が当って、燃焼筒に急激な温度低下に伴
う熱ショックを与えて脆くするといった欠点がなくな
る。
【0030】また第2の本発明は、被焼却物を焼却する
一次燃焼室内の未燃焼ガスを二次燃焼室内で燃焼するも
のに於ても、前述と同様に各々のノズルから噴霧される
霧が重なり合うことがなく、燃焼筒内の広範囲に均一に
噴霧される。
【0031】更に望ましくは、ノズル本体に取り付けた
2つのノズルの各々の高さを異ならせて配置する事によ
り、ノズル本体の厚みが薄くとも、各々のノズルから噴
霧される霧が重なり合うことがない。
【0032】そして望ましくは、ノズルの噴霧角度を一
次燃焼室と二次燃焼室を連通する排気ダクトの一次燃焼
室の側壁の連結部よりも若干下方に向けて設ける事によ
り、霧が排気ダクト内に入り込みダクトに錆を発生した
り、連結部が熱変形する恐れがなくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係る焼却機の概略説明図であ
る。
【図2】本発明の実施例に係る焼却機に用いられる噴霧
装置の平面図である。
【図3】本発明の実施例に係る焼却機に用いられる噴霧
装置の正面図である。
【図4】本発明の実施例に係る焼却機に用いられる噴霧
装置のノズルの取り付け角度を示す側面から見た断面図
である。
【符号の説明】
2 燃焼筒 4 一次燃焼室 5 燃焼バーナ 6 焼却バーナ 7 噴霧装置 8 ノズル本体 9 凸面 11 スリット 12 ノズル 17 処理筒 18 二次燃焼室 22 排気ダクト(第3) 23 連結部 25 処理バーナ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松田 隆 鳥取県鳥取市南吉方3丁目201番地 鳥取 三洋電機株式会社内 (72)発明者 岸本 清志 鳥取県鳥取市南吉方3丁目201番地 鳥取 三洋電機株式会社内 (72)発明者 福本 正美 鳥取県鳥取市南吉方3丁目201番地 鳥取 三洋電機株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被焼却物が収納される燃焼筒と、その燃
    焼筒の側壁に設けられ燃焼筒内に向けて燃焼炎を放射す
    る燃焼バーナと、その燃焼バーナの上方に位置し前記燃
    焼筒の側壁に設けられ、かつ前記燃焼筒内の温度を下げ
    る様に前記燃焼筒内に向けて霧を放出する噴霧装置とを
    備え、前記噴霧装置は水が供給され、略水平方向に互い
    に離れて位置し各々略水平方向に開口した少なくとも2
    つのノズルを有し、かつ各々のノズルの噴霧角度が上下
    方向に異なっている事を特徴とする焼却機。
  2. 【請求項2】 被焼却物が収納される燃焼筒と、その燃
    焼筒の側壁に設けられ燃焼筒内に向けて燃焼炎を放射す
    る燃焼バーナと、前記燃焼筒内に向けて霧を放出する様
    に設けられた噴霧装置と、前記燃焼筒に連通する処理筒
    と、その処理筒内の未燃焼ガスを燃焼する処理バーナと
    を備え、前記噴霧装置は略水平方向に互いに離れて位置
    し各々略水平方向に開口し各々噴霧角度が上下に異なる
    複数のノズルを有し、かつ前記処理筒内の温度が所定値
    以上になると霧を放出し前記燃焼筒内の温度を下げる様
    に前記噴霧装置が制御される事を特徴とする焼却機。
  3. 【請求項3】 前記噴霧装置は前記燃焼筒内に向けて上
    下方向に湾曲した凸面が形成されたノズル本体を有し、
    その凸面に設けられた複数の前記ノズルは各々の上下位
    置を異なる様に設けられる事を特徴とする請求項1又は
    請求項2に記載の焼却機。
  4. 【請求項4】 前記燃焼筒の側壁と前記処理筒が排気ダ
    クトによって連通され、前記ノズルから放出される霧の
    噴霧角度が前記排気ダクトと前記燃焼筒の連結部より低
    い位置に向けて設けられる事を特徴とする請求項2に記
    載の焼却機。
JP17055493A 1993-07-09 1993-07-09 焼却機 Pending JPH0727316A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN115364264A (zh) * 2022-08-29 2022-11-22 李嘉艺 一种食品安全质量检验用检验物废弃处理装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN115364264A (zh) * 2022-08-29 2022-11-22 李嘉艺 一种食品安全质量检验用检验物废弃处理装置
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