JPH07271372A - 電子楽器 - Google Patents

電子楽器

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JPH07271372A
JPH07271372A JP6085288A JP8528894A JPH07271372A JP H07271372 A JPH07271372 A JP H07271372A JP 6085288 A JP6085288 A JP 6085288A JP 8528894 A JP8528894 A JP 8528894A JP H07271372 A JPH07271372 A JP H07271372A
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read
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tone
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JP6085288A
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Fumiaki Ota
文章 太田
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Kawai Musical Instrument Manufacturing Co Ltd
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Kawai Musical Instrument Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、波形読出し方式の電子楽器におい
て、音質を損なうことなく波形メモリの容量を小さくで
き、したがって装置を安価に構成することのできる電子
楽器を提供することを目的とする。 【構成】 本発明は、押下された鍵盤の鍵域や押下速
度、設定されたパネルスイッチの状態を検出する検出手
段と、検出結果を分類区分し、該分類結果を読出制御手
段に送出する制御手段と、送出された分類結果に基づ
き、読み出すべき波形を特定する波形割当てテーブル
と、送出された分類結果に基づき波形割当てテーブルを
読み取り、読み出すべき波形を特定する読出制御手段
と、読取り結果に基づき読み出される波形を周波数分割
して記憶する記憶手段とで構成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えばシンセサイザ、
電子ピアノ、電子オルガン、シングルキーボードなどの
電子楽器に関し、特に楽音波形読出し方式で発音する電
子楽器において、メモリの必要個数を低減させた電子楽
器に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の電子オルガンや、電子ピアノ、シ
ングルキーボード、シンセサイザなどの電子楽器に用い
られる楽音発生装置(音源回路)には、種々の音色に応
じた複数の楽音波形データを記憶する波形メモリと、発
音源としてデイジタル・コントロールオシレータ(以
下、「DCO」という)を複数個備えている。
【0003】そして、これらのDCOを組み合わせて、
例えばパネルスイッチで指定された音色に応じた楽音波
形データを選択し、これを鍵盤で指定された音高に応じ
た速度で読み出すことにより楽音波形を発生し、この楽
音波形を音響回路に供給することにより放音するように
なっている。
【0004】これら従来の電子楽器は、近年、PCM波
形読出し方式が一般的である。このような波形読出し方
式の電子楽器においては、波形を分割せずに保持し音色
を付けるためにデジタル制御増幅器(以下DCAとい
う)やデジタル制御フィルタ(以下DCFという)を使
用する方法がある。
【0005】しかしながら、周波数や音域に拘わらず一
括してDCFでフィルタリングすると、微調整が効かず
タッチの変化を表現しにくく、また、メモリも多く必要
とするという欠点がある。
【0006】例えば、ピアノなどの減衰音は、音の立ち
上がり時には高次スペクトル成分を多く含んでいるが、
高次成分は減衰が速いため時間の経過と共に急速に減少
する。
【0007】しかしながら、音の立ち上がり部の最高次
のスペクトルを表現できるように波形のサンプリングレ
ートを定めると、時間がある程度経過し、定常的になっ
た部分の波形に対しても同じサンプリングレートが用い
られる。
【0008】このため、定常的になった部分の波形に対
しても、本来必要のない高いサンプリングレートが用い
られ、波形のサンプル数が増え、波形メモリのサイズが
大きくなるという問題があった。
【0009】そこで最近は、タッチによる音色変化をよ
り良く付けるために、1つの楽音波形をそのまま記憶せ
ずにいくつかの周波数帯域に分割して記憶し、タッチに
よって楽音レベルの比率を変えて、分割した波形のバラ
ンス比により音色変化を出す方法が多く用いられてい
る。
【0010】図3は周波数分割の一例を説明する図であ
り、横軸が周波数軸、縦軸が波形レベルである。図のよ
うに周波数分割においては、1つの元波形(A)を、例
えば高周波帯域(H)、中周波帯域(M)、低周波帯域
(L)に3分割して、それぞれを別々の波形メモリに記
憶する。
【0011】そして、鍵盤が押下されると、該押下され
た鍵盤に応じた鍵域の各周波数帯域の波形が、それぞれ
の波形メモリから読み出され、押下された鍵盤の速度に
応じて、高、中、低周波数帯域のそれぞれの波形にエン
ベロープを付けたりフィルタをかけたりして制御するこ
とにより、豊かな表現力を得るという方法は知られてい
る。
【0012】このように波形を細かく分割し、各波形毎
にキメ細かな制御をすることにより、より明瞭にタッチ
の変化を表現することが可能となる。
【0013】図4は従来の電子楽器の鍵域と読み出され
る波形メモリの割当の関係を説明する図である。
【0014】図4のように、従来の電子楽器において
は、鍵盤を複数の鍵域に分割し、それぞれの鍵域に異な
った元波形が割り当てられている。
【0015】そして、各鍵域に割り当てられた元波形
は、図3に例示する要領で周波数分割される。例えば、
鍵域1には元波形の低周波数帯域の波形を記憶する波形
11、中周波数帯域の波形を記憶する波形12、高周波
数帯域の波形を記憶する波形13等が設けられている。
【0016】そして、例えば、鍵域1のいずれかの鍵盤
が押下されると、該鍵域に割り当てられている波形、即
ち、波形11、波形12及び波形13の波形メモリから
それぞれの波形が読み出され、各DCOを通じ所定のピ
ッチで放音される。
【0017】このため、従来の周波数分割された電子楽
器では、分割された鍵域及び周波数帯域に対応して波形
が記憶されており、膨大な記憶容量を必要とした。
【0018】従って、波形の周波数分割数を増やすと、
増やした数の倍数だけ処理のための波形メモリも必要と
なり、良好な音は得られるが、メモリの所要量はさらに
増大する。
【0019】かかる問題点を解決するため、例えば、各
音色に対応する立ち上がり部の前波形とそれに続く波形
の一部を記憶し、立ち上がり部の波形を一通り読み通し
たあとは一部の波形を繰り返して読み出す(ループ処
理)ことにより音質を損なうことなくメモリ容量の節約
を図る方法がある。
【0020】また、高周波数帯域の音が速やかに減衰す
るように、楽音成分により発音時間の異なる特性を利用
して、発音時間に応じて速やかにループ処理を行い波形
メモリを減らす等の方法や、周波数帯域ごとにサンプリ
ング周波数を変えてメモリを減らす方法もある。
【0021】このような、従来の方法でも確かにより良
い表現力を得られるが、単純に波形を分割し、そのまま
それらの波形を記憶すると、分割する前に比べて分割し
た数の倍数だけ記憶領域が必要になってしまう。
【0022】さらに、普通、音色によって異なった波形
を使用するので、メモリの倍増する量も必然的に大きく
なってしまう。
【0023】そこで、元が同じ波形でも、周波数帯域分
割した波形ごとに記憶領域を変えることなどで記憶領域
を減らす方法もあるが、上記のようなメモリ節約のため
の処理を施しても、分割する前に比べてメモリが増加す
ることは避けられず、製品化時のコストアップにつなが
っている。
【0024】
【発明が解決しようとする課題】このように、従来の電
子楽器では、複数の楽音波形データをそれぞれ記憶する
ため、多数の波形メモリを備えなければならず、莫大な
量のメモリ領域が必要になるという問題点があった。
【0025】本発明は、上記事情に鑑みなされたもの
で、音質を損なうことなく波形メモリの容量を小さくで
き、したがって装置を安価に構成することのできる電子
楽器を提供することを目的とする。
【0026】
【課題を解決するための手段】第1の発明は、押下され
た鍵盤の鍵域や押下速度、設定されたパネルスイッチの
状態を検出する検出手段5と、前記検出手段5の検出結
果を分類区分し、該分類結果を読出制御手段14に送出
する制御手段13と、前記制御手段13より送出された
分類結果に基づき、読み出すべき波形を特定する波形割
当てテーブル15と、前記制御手段13より送出された
分類結果に基づき、前記波形割当てテーブル15を読み
取り、読み出すべき波形を特定する読出制御手段14
と、前記読出制御手段14の読取り結果に基づき読み出
されるべき波形を周波数分割して記憶する記憶手段9と
で構成される。
【0027】第2の発明は、前記第1の発明において、
前記波形割当てテーブル15に記憶されるデータは音色
ごとに異なって構成される。
【0028】
【作用】従来の電子楽器の波形メモリは、上記のように
各音色ごとに鍵盤の分割数(鍵域)と元波形の分割数に
対応して波形メモリが用意されており、膨大な記憶容量
を必要とした。
【0029】しかしながら、実際の音は音色等の条件に
より類似の程度は異なるが、隣接する鍵域や音域で非常
に良く類似したものがある。
【0030】本発明はかかる点に着目してなされたもの
であり、音の類似した鍵域や音域には同一の波形データ
を割り当てることによりメモリの節減を図るものであ
る。
【0031】このため、ROM2には鍵盤の押下された
鍵域、及びパネルスイッチで指定された音色等に応じて
読み出されるべき波形メモリを指定する波形割当てテー
ブル15を有する。
【0032】制御手段13は鍵盤が押下されると、該押
下された鍵盤の鍵域と、パネル部に設定されている音色
等を読み取り、これらのデータに基づきROM2の波形
割当てテーブル15を読み取り、波形メモリ9から読み
出されるべき波形のアドレスを指定する。
【0033】これに基づき読出制御手段14は該当する
波形を記憶手段9より読出し、トーンジェネレータ8で
楽音を生成しスピーカ12で発音する。
【0034】このため、波形割当てテーブル15には押
下された鍵域及び選択された音色等に応じて類似した波
形は同一のメモリから読み出すように割り当てた波形割
当てテーブル15がROM2に予め用意されている。
【0035】これにより、ある周波数帯域や鍵域の音が
音域によって余り差が無いときには、それらの音域のそ
の周波数帯域の波形を共通化し、一つの波形を割り当て
ることができる。
【0036】従って、記憶手段9には音色や鍵域、周波
数帯域に応じて1対1の対応したテーブルを用意する必
要はなく、波形メモリの大幅な節減が可能となる。
【0037】さらに、記憶手段9の各データの割当てを
音色や分割した波形ごとに変えることによって、記憶領
域を減らすことが可能となる。
【0038】
【実施例】本発明の基本構成は従来の電子楽器とほぼ同
じであるが、読み出される波形は音の類似する音域や鍵
域に応じて個々にデータを共有するものであり、ROM
2には鍵盤の押下位置や音色の指定に応じて読み出すべ
き波形のアドレスまたは波形番号を記録した波形割当て
テーブル15が用意されている点が異なる。
【0039】図1は本発明の電子楽器の全体の概略構成
図である。以下、本発明の実施例について図面を参照し
ながら説明する。
【0040】図において、1は中央処理装置(CPU)
であり、ROM2のプログラムメモリ部16に記憶され
ている制御プログラムに従って当該電子楽器の各部を制
御するものである。
【0041】CPU1に設けられた制御部13及び読出
制御部14はCPU1のソフトウエアで実現されるもの
である。この制御部13は、鍵盤スキャン回路5により
検出されたタッチ速度に応じて、タッチの強さを所定の
段階区分に分類するものである。
【0042】また、読出制御部14は、前記制御部13
により検出された押鍵された鍵盤の位置、タッチの強さ
の区分に応じてROM2上の波形割当てテーブル15を
参照して、波形メモリ9より所定の波形データを読み出
すものである。
【0043】ROM2は電子楽器全体を制御するプログ
ラムを格納するものである。また、このROM2には、
上記制御プログラムの他、本発明に直接関係する音色や
押鍵された鍵域、周波数帯域に応じて読み出される波形
メモリの割当てを行う波形割当てテーブル15が設けら
れている。
【0044】RAM3は演奏用データを一時的に記憶し
たり、装置のステータス情報を記憶したり、あるいはC
PU1の作業用領域として使用されるものである。
【0045】なお、当該電子楽器を制御するための各種
レジスタ、フラグ等は当該RAM3に定義されており、
このRAM3は、CPU1により、システムバスを介し
てアクセスされる。
【0046】鍵盤4は、複数のキーと、これらのキーの
押鍵・離鍵に連動して開閉するキースイッチからなり、
そして鍵盤スキャン回路5で検出された全てのキーのオ
ン/オフ信号が図示しないタッチ検出回路に送られる。
【0047】鍵盤スキャン回路5は、演奏者の押鍵、離
鍵動作、つまり鍵のオン/オフを検出する。検出された
オン/オフ状態はその鍵番号とともにRAM3に記憶さ
れる。CPU1の制御部13は、この記憶のための制御
をするとともに、所定のタイミングになると鍵のオン/
オフ情報等をRAM3より読み出す。
【0048】この記憶されたオン/オフ情報及びキーナ
ンバ、タッチデータは、システムバスを介してCPU1
に送られる。
【0049】パネル部6には、電源スイッチ、モード指
定スイッチ、メロディ選択スイッチ、音色選択スイッ
チ、リズム選択スイッチ、音量コントロールスイッチ等
の各種スイッチが設けられている。
【0050】パネルスキャン回路7は、パネルに設けら
れた各スイッチのセット/リセット状態を調べ、オン
(ON)状態になっているパネルスイッチデータを検出
してCPU1に送出するものである。
【0051】トーンジェネレータ8は、CPU1の読出
制御部14から送られた信号に対応する楽音波形データ
及びエンベロープデータを波形メモリ9から読み出し、
読み出された楽音波形データにエンベロープを付加して
楽音信号として出力するものである。
【0052】このトーンジェネレータ8が出力した楽音
信号はD/A変換器10に供給される。このため、トー
ンジェネレータ8には波形データやエンベロープデータ
を記憶する波形メモリ9が接続されている。
【0053】トーンジェネレータ8は、デジタルコント
ロールオシレータ(DCO)17、デジタルコントロー
ルフィルタ(DCF)18、デジタルコントロールアン
プ(DCA)19、効果(EFFECT)20により構
成される。
【0054】デジタルコントロールオシレータ(DC
O)17は、楽音信号を生成するものである。このDC
O17は、例えば弱打から強打まで常に発音をする音を
生成する弱打成分楽音信号生成部や強打の時に大きな音
となる強打音を生成する強打成分楽音信号生成部、打鍵
時の打撃音を生成する打撃成分楽音信号生成部等から構
成されており、CPU1からの制御に応じてそれぞれ弱
打、強打、打撃成分等の楽音成分信号を生成する。
【0055】DCF18はデジタル制御フィルタであ
り、DCO17の出力した楽音波形に対して周波数帯域
変調を加えるものである。また、DCA19はディジタ
ル制御増幅器であり、DCF18から出力された楽音波
形に振幅変調を加えるものである。
【0056】効果(EFFECT)20は、DCA19
から送られた信号にコーラスやリバーブ等の音響効果を
付与するものである。
【0057】9は波形メモリであり、例えばリードオン
リメモリで構成される。この波形メモリ9には、各種音
色や音域に応じた楽音波形データ及びエンベロープデー
タ等が記憶されおり、該波形メモリ9は、トーンジェネ
レータ8によりアクセスされる。
【0058】10はD/A変換器であり、入力されたデ
ジタル楽音信号をアナログ楽音信号に変換するものであ
る。このD/A変換器10で変換されたアナログ楽音信
号は増幅器11に供給されるようになっている。
【0059】11は増幅器であり、D/A変換器10か
ら供給されるアナログ楽音信号を所定の利得で増幅する
ものである。この増幅器11の出力はスピーカ12に供
給されるようになっている。
【0060】スピーカ12は、入力された電気信号とし
てのアナログ楽音信号を音響信号に変換するものであ
る。つまり、発生された楽音信号に応じて楽音を放音す
るものである。
【0061】このスピーカ12により、鍵盤4の鍵の押
下に対応した楽音が放音され、また、押鍵された鍵盤の
速度に応じて音色に変化が与えられて放音される。
【0062】図2は音質の類似した音域の波形メモリの
共有の仕方を説明する図である。
【0063】図2の例では、低周波帯域の鍵域2と鍵域
3の音が非常に良く類似しているので、該鍵域には波形
21を割り当てている。また、中周波帯域の鍵域2と鍵
域3の音も非常に良く類似しているので、該鍵域には波
形22を割り当てている。
【0064】さらに、高周波帯域については鍵域1と鍵
域2の音が非常に良く類似しているので、これらの鍵域
については波形13を割り当てた場合を例示している。
【0065】このように、各音色について良く類似して
いる音には同一の波形メモリを割り当てることにより、
メモリの大幅な削減が可能となる。
【0066】次に、周波数分割と波形の割当てについて
説明する。図3は、メモリ内に周波数分割されて記憶さ
れている波形の一例を示す図である。
【0067】本発明では、まず、元の波形(A)を任意
の数に分割する。本実施例では3分割している。その
際、各々の波形をそれぞれ最適な分割ポイントで分割
し、最適な方法でループを作成する。
【0068】ここでいう最適な分割ポイントとは、音質
を損なうことなく前波形とのループのマッチングが上手
くとれ、しかも、減衰の速い波形は速やかにループ処理
に移行し、最もメモリを節約できる位置でのループを探
すことである。
【0069】また、最適な方法とは、各周波数帯域のル
ープ内に何周期分の波形を持たせるかとか、ループの読
み出しに双方向読み出しを使うか、或いは、一方向読み
出しを用いるかを決定することである。
【0070】さらに、各々の波形でループが作りやすい
ように加工を施すことも可能である。こうして、作成し
た各周波数分割された波形は分割された波形毎に分割ポ
イントを持ち、各々パラメータを制御し、それをまとめ
て発音することにより元の波形を再生する。
【0071】また、分割に際しては、分割した倍音の倍
音音域が変わらないこと、位相データが変わらないよう
にすることに留意する必要がある。さらに、分割ポイン
トは各波形ごとに持ち、分割した波形ごとに範囲を指定
するパラメータを持つ必要がある。
【0072】このパラメータの保持のために波形割当て
テーブル15が使用される。なお、本実施例では波形割
当てテーブル15を使用する場合について説明したが、
該パラメータをプログラムに組み込むように構成しても
よい。
【0073】このようにして、各波形のDCAバランス
やDCFの状態を、タッチや各種コントローラにより変
更することによって、単に元波形を読み出すだけでは得
られない音色変化が得られる。
【0074】なお、周波数分割した波形の組み合わせ
は、高周波数帯域、中周波数帯域、低周波数帯域、それ
ぞれ異なった元波形の波形を組み合わせることも可能で
あるが、分割した際の元波形を組み合わせることが最も
好ましい。
【0075】次に、本発明の動作について説明する。
【0076】上記の構成において、鍵盤4が押鍵または
離鍵されると鍵盤スキャン回路5が該操作を検出し、図
示しないタッチセンサにより検出されたタッチの強さ等
のデータとともに制御部13の制御のもとRAM3の所
定の領域に記憶される。
【0077】一方、パネルスキャン回路7はパネル部6
をスキャンし、パネルスイッチ群のオン・オフデータを
検出し、RAM3に記憶する。
【0078】そして、所定のタイミングになると制御部
13はRAM3より上記鍵盤のキーナンバやタッチの強
さ、パネルスイッチの設定に関する情報等を読出し、読
出制御部14に送出する。
【0079】読出制御部14は送出されたデータに基づ
きROM2の波形割当てテーブル15を読み取り、波形
メモリ9より読み出すべき波形を特定し(アドレスまた
は波形ナンバ等)、この情報をトージェネレータ8に通
知する。
【0080】トージェネレータ8はこの情報に基づき所
定の波形を鍵盤で指定された音高に応じた速度で読出
し、DCO17で楽音信号を生成し、DCF18やDC
A19でフィルタリングや増幅を行い、図示しない加算
器で合成して、D/A変換器10を通じスピーカ12に
送り発音する。
【0081】なお、同じ音色で所定音高より低い音を放
音する場合は、同じ楽音波形データのピッチをアドレス
間隔より狭くして所定の速度で読み出す。
【0082】一方、同じ音色で所定の音高より高い音を
放音する場合は、同じ楽音波形データを、ピッチをアド
レス間隔より広くして所定の速度で読み出すことにより
実現する。
【0083】このように、波形割当てテーブル15を、
押下された鍵盤の鍵域や読み出される波形の周波数帯域
をパラメータとして読み出されるべき波形を特定するテ
ーブルとして、各音色ごとに用意することにより本発明
は実現される。
【0084】なお、本実施例では鍵域を3分割し、元波
形も高、中、低周波数帯域に3分割した例を説明した
が、本発明はこれに限定されるものではなく、いずれも
任意の数に設定してもよい。
【0085】また、類似した音の波形の割当ては任意に
設定してもよい。
【0086】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
波形を記憶するメモリの量を節減できるので製品化への
コストダウンができる。また、ループを作成する作業量
も減るので製品開発の時間短縮になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電子楽器の概略構成図である。
【図2】本発明の波形メモリの割り当ての一例を説明す
る図である。
【図3】周波数分割を説明する図である。
【図4】従来の電子楽器の波形メモリの割り当てを説明
する図である。
【符号の説明】
1 CPU 2 ROM 3 RAM 4 鍵盤 5 鍵盤スキャン回路(検出手段) 6 パネル部 7 パネルスキャン回路 8 トーンジェネレータ 9 波形メモリ(記憶手段) 10 D/A変換器 11 増幅器 12 スピーカ 13 制御部(制御手段) 14 読出制御部(読出制御手段) 15 波形割当てテーブル 16 プログラムメモリ部 17 楽音信号生成部(DCO) 18 デジタル制御フィルタ(DCF) 19 デジタル制御増幅器(DCA) 20 効果(EFFECT)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 波形読出し方式の電子楽器において、 押下された鍵盤の鍵域や押下速度、設定されたパネルス
    イッチの状態を検出する検出手段と、 前記検出手段の検出結果を分類区分し、該分類結果を読
    出制御手段に送出する制御手段と、 前記制御手段より送出された分類結果に基づき、読み出
    すべき波形を特定するための情報を記憶する波形割当て
    テーブルと、 前記制御手段より送出された分類結果に基づき、前記波
    形割当てテーブルを読み取り、読み出すべき波形を特定
    する読出制御手段と、 前記読出制御手段の読取り結果に基づき読み出される波
    形が周波数分割されて記憶されている記憶手段とを有す
    ることを特徴とする電子楽器。
  2. 【請求項2】 前記波形割当てテーブルに記憶されるデ
    ータは音色ごとに異なることを特徴とする前記請求項1
    記載の電子楽器。
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