JPH07270695A - 画像形成装置の走査光学装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】レーザビームスポット径の調整を迅速かつ容易
に行えるようにする。 【構成】レーザ光を平行光線とするコリメータレンズ１
２を含むレンズユニット１２Ｕと、所定のスキュー角を
有しコリメータレンズ１２で平行光線とされたレーザ光
を絞るスリット１３と、スリット１３を通過したレーザ
光を感光体上ドラムに走査する回転多面鏡（ポリゴンミ
ラー）とが設けられた筐体２を備え、スリット１３をレ
ンズユニット１２Ｕと別体とし筐体２に固定的に設け
た。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、レーザプリンタ，複写
機およびファクシミリ等の画像形成装置に使用される走
査光学装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】通常、画像形成装置では、走査光学装置
によって走査されたレーザ光が感光体を露光して静電潜
像が形成され、この静電潜像が現像された後、用紙上に
転写・定着される。

【０００３】図４〜図７に、走査光学装置の従来構成を
示す。これらの図において、２は筐体、１１はレーザダ
イオード等からなるレーザ発光源、１２Ｕはレンズユニ
ットである。レンズユニット１２Ｕは、コリメータレン
ズ１２と，コリメータレンズ１２を保持するためのレン
ズホルダ１２Ｈとを含み構成されている。また、１３は
スリット、１５Ａ，１５Ｂは集光レンズ、１６Ａ，１６
Ｂは反射ミラー、１７は回転多面鏡としてのポリゴンミ
ラー，１８はポリゴンモータである。

【０００４】印字データに基づきレーザ発光源１１から
照射されたレーザ光Ｂは、レンズユニット１２Ｕのコリ
メータレンズ１２によって平行光線とされた後、反射ミ
ラー１６Ａ等を介して光路が変更されポリゴンミラー１
７に導かれる。そして、レーザ光Ｂは、所定方向に回転
されるポリゴンミラー１７によって偏光走査された後、
反射ミラー１６Ｂ等を介して感光体５の周面上に結像し
て、微少なビームスポットを形成する。こうして、感光
体５上に多数形成されたビームスポットによって静電潜
像が形成される。

【０００５】上記走査光学装置では、感光体５の周面上
に結像されるレーザビームスポットが印字有効領域内に
入るように絞る必要がある。そこで、コリメータレンズ
１２のレンズホルダ１２Ｈに、図５および図６に示す如
く、スリット１３をホルダ１２Ｈの軸心を中心として回
動可能に取りつけるとともに、集光レンズ１５Ａ，１５
Ｂをレーザ光路上の所定位置に配設して、レーザ光Ｂを
絞っている。なお、図４において、θは設定スキュー角
である。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】ところで、上記した従
来の走査光学装置では、図４に示す設定スキュー角θと
図７に示すスリット１３のスキュー角θ１とが一致しな
いと、感光体５の周面上に走査されたレーザビームのス
ポット径がばらついてしまう。

【０００７】そこで、従来は、感光体５周面上の各位置
でビームスポット径を測定し、ばらつきがある場合に
は、スリット１３をコリメータレンズホルダ１２Ｈに対
して微少回動させてスキュー角θ１を目分量で調整する
とともに、コリメータレンズホルダ１２Ｈを軸心方向に
移動させてピント調整した後、ビームスポット径を測定
し、測定値にばらつきがなくなるまで上記した調整動作
を行っている。しかし、かかる調整作業は、熟練したサ
ービスマンでも非常に手間が掛かる。

【０００８】本発明の目的は、上記事情に鑑み、レーザ
ビームスポット径の調整を迅速かつ容易に行うことがで
きる画像形成装置の走査光学装置を提供することにあ
る。

【０００９】

【課題を解決するための手段】本発明に係る走査光学装
置は、レーザ光を平行光線とするコリメータレンズを含
むレンズユニットと、所定のスキュー角を有しコリメー
タレンズで平行光線とされたレーザ光を絞るスリット
と、スリットを通過したレーザ光を感光体ドラム上に走
査する回転多面鏡とが設けられた筐体を備え、前記スリ
ットを、前記レンズユニットと別体とし前記筐体に固定
的に設けたことを特徴とする。

【００１０】

【作用】上記構成による本発明では、レーザ光はコリメ
ータレンズで平行光線とされた後、所定のスキュー角を
有するスリットで絞られる。そして、絞られたレーザ光
は、回転多面鏡で走査されて感光体ドラムの周面上に結
像される。ここにおいて、感光体周面上に走査されたレ
ーザビームスポット径がばらつく場合には、コリメータ
レンズをレーザ光の光路に沿って適宜移動してピント調
整を行う。この際、スリットは、設定したスキュー角と
なるように筐体に固定的に設けられているので、スキュ
ー角の調整は不要となる。

【００１１】したがって、レーザビームスポット径の調
整を迅速かつ容易に行うことができる。

【００１２】

【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照して説明
する。 （第１実施例）本走査光学装置は、画像形成装置に組込
まれており、図１および図２に示す如く、基本的構成
（筐体２，レンズユニット１２Ｕ等）が従来例（図４〜
図６）と同一とされているが、スリット１３をレンズユ
ニット１２Ｕと別体とし筐体２に固定的に設けて、レー
ザビームスポット径の調整を迅速かつ容易に行えるよう
に構成されている。なお、従来例（図４〜図６）と共通
する構成要素については同一の符号を付し、その説明を
簡略化または省略する。また、集光レンズ，反射ミラ
ー，ポリゴンミラーおよびポリゴンモータについては、
それぞれ対応する従来例の構成要素（１５Ａ，１５Ｂ，
１６Ａ，１６Ｂ，１７，１８）と同一であるので図示を
省略する。

【００１３】スリット１３は、レンズユニット１２Ｕの
コリメータレンズ１２と対向する筐体２の側壁３部分に
直接所定のスキュー角θ２をもって貫通穿設されてい
る。このスリット１３のスキュー角θ２は、設定スキュ
ー角θ（図４参照）と一致するように形成されている。
このように、筐体２にスリット１３が直接設けられてい
るので、スキュー角調整が不要となるとともに、スリッ
ト１３用の取付部材および固定具が不要となり大幅なコ
スト低減を図ることができる。

【００１４】次に、この第１実施例の作用について説明
する。レーザ光はコリメータレンズ１２で平行光線とさ
れた後、所定のスキュー角θ２（＝θ）を有するスリッ
ト１３で絞られる。そして、レーザ光は、回転多面鏡と
してのポリゴンミラー（１７）で走査されて感光体
（５）周面上に結像される。

【００１５】ここにおいて、感光体（５）周面上に入射
したレーザビームスポット径がばらつく場合には、コリ
メータレンズホルダ１２Ｈ（したがって、コリメータレ
ンズ１２）をレーザ光の光路に沿って適宜移動してピン
ト調整を行う。この際、スリット１３は、筐体２の側壁
３に所定のスキュー角θ２（＝θ）をもって形成されて
いるので、スキュー角の調整は不要となる。したがっ
て、レーザビームスポット径の調整を迅速かつ容易に行
うことができる。

【００１６】しかして、この第１実施例によれば、レー
ザ光を平行光線とするコリメータレンズ１２を含むレン
ズユニット１２Ｕと、所定のスキュー角θ２を有しコリ
メータレンズ１２で平行光線とされたレーザ光を絞るス
リット１３と、スリット１３を通過したレーザ光を感光
体（５）上に走査する回転多面鏡（ポリゴンモータ）と
が設けられた筐体２を備え、スリット１３をレンズユニ
ット１２Ｕと別体とし筐体２の側壁３に直接設けた構成
としたので、コリメータレンズ１２のピント調整をする
だけでレーザビームスポット径を迅速かつ容易に調整す
ることができる。

【００１７】また、スリット１３の取付部材や固定具
（ねじ等）が不要となり、より一層の構成の簡素化およ
びコスト低減を図ることができる。

【００１８】（第２実施例）第２実施例に係る走査光学
装置は、図３に示す如く、スリット１３がコリメータレ
ンズ１２を含むレンズユニット１２Ｕと別体とされてい
るのは第１実施例と同一であるが、筐体２に、取付部４
を設け、この取付部４を用いてスリット１３を固定的に
取付けた構成とされている。なお、第１実施例と共通す
る部分については同一の符号を付し、その説明を簡略化
もしくは省略する。

【００１９】コリメータレンズ１２よりレーザ光進行方
向下流の筐体２部分には、所定のスキュー角（θ２）を
有するスリット１３が形成されたスリット板１３Ｐを取
付けるための取付部４が設けられている。取付部４は、
スリット板１３Ｐの両側端を被嵌して係止可能に設けら
れている。

【００２０】かかる構成により、第１実施例と同様に、
レーザビームスポット径の調整を迅速かつ容易に行える
とともに、格別に設けた取付部４を介してスリット１３
を筐体２に固定する構成としたので、スリット１３を一
段と高精度に加工形成することができ、レーザビームス
ポット径の調整を、より一層高精度に行うことができ
る。

【００２１】

【発明の効果】本発明によれば、レーザ光を平行光線と
するコリメータレンズを含むレンズユニットと、所定の
スキュー角を有しコリメータレンズで平行光線とされた
レーザ光を絞るスリットと、スリットを通過したレーザ
光を感光体ドラム上に走査する回転多面鏡とが設けられ
た筐体を備え、スリットをレンズユニットと別体とし筐
体に固定的に設けた構成としたので、スリットのスキュ
ー角調整が不要となりコリメータレンズのピント調整を
するだけでレーザビームスポット径を迅速かつ容易に調
整することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の第１実施例を説明するための斜視図で
ある。

【図２】同じく、スリットのスキュー角を説明するため
の側面図である。

【図３】本発明の第２実施例を説明するための図であ
る。

【図４】従来走査光学装置の全体構成を説明するための
図である。

【図５】同じく、平面図である。

【図６】同じく、コリメータレンズホルダに装着された
スリットを示す斜視図である。

【図７】同じく、スリットのスキュー角を説明するため
の図である。

【符号の説明】

２ 筐体 ３ 側壁 ４ 取付部 １１ レーザ発光源 １２Ｕ レンズユニット １２ コリメータレンズ １２Ｈ レンズホルダ １３ スリット １７ ポリゴンミラー（回転多面鏡）

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 レーザ光を平行光線とするコリメータレ
   ンズを含むレンズユニットと、所定のスキュー角を有し
   コリメータレンズで平行光線とされたレーザ光を絞るス
   リットと、スリットを通過したレーザ光を感光体ドラム
   上に走査する回転多面鏡とが設けられた筐体を備え、 前記スリットを、前記レンズユニットと別体とし前記筐
   体に固定的に設けたことを特徴とする画像形成装置の走
   査光学装置。