JP2571590B2 - 光ビーム走査装置 - Google Patents

光ビーム走査装置

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JP2571590B2
JP2571590B2 JP63000854A JP85488A JP2571590B2 JP 2571590 B2 JP2571590 B2 JP 2571590B2 JP 63000854 A JP63000854 A JP 63000854A JP 85488 A JP85488 A JP 85488A JP 2571590 B2 JP2571590 B2 JP 2571590B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (技術分野) 本発明は光ビーム走査装置に関し、より詳細には、レ
ーザープリンタ、ディジタル複写機、ファクシミリ等に
おける光書込み系に適用しうる光ビーム走査装置に関す
るものである。
(従来技術) 従来、被走査面(例えば感光体)上に画像形成に必要
な所要スポット径を以てビームを結像させるために、結
像レンズ以前の光路上にビーム整形用のスリットを設け
ておき、該スリット通過後のビームを偏向器の反射面に
その法線方向に対して傾けて入射させ、その反射光を入
射ビームとして上記結像レンズに入射させるようにして
いる光ビーム走査装置が知られている。
例えば、第5図、第6図、第10図において光源たる半
導体レーザー32より発散したビームはコリメータレンズ
32により平行光化されてからスリット34により整形され
て半導体レーザーユニット21より出射される。
そして、このビームは第1ミラー22により、偏向器23
の反射面を構成する円柱を斜めに裁断した如き反射面の
ピラミダルミラー24の回転軸に略そって入射される。
かかる状態の下でピラミダルミラー24が回転すると、
これに伴ない偏向されてfθレンズ25に進み、等速化さ
れて第2ミラー26の反射部37にて光軸を曲げられ、トロ
イダルレンズ27を通り、感光体ドラム1の外周面に結像
される。
なお、fθレンズ25と第2ミラー26との間に配置され
た光ファイバー35は、フォトセンサー36に導かれており
これらは書出し位置を決定する同期光を取り出すための
ものである。
このような光学系において、偏向器23以前におけるビ
ーム整形に係るスリット34はレーザーユニット21と一体
的に不動部材に固定されており、かかる構成により以下
の問題を生じていた。
第7図に示す如く、スリット34(第10図参照)で整形
された楕円の入射ビームLNが、第1ミラー22により反転
されて、ピラミダルミラー24に入射する訳である。
ここで、第7図に示す如く、ピラミダルミラー24のあ
る回転位置では入射ビームLNの径aは反射後、反射ビー
ムLOの径が主走査方向であるx軸方向に長軸を有する径
aの楕円のビームとなる。しかし、入射角が法線方向に
対して傾いているためピラミダルミラー24が90゜回転す
ると第8図に示す如く反射ビームLOの径が主走査方向と
直交する副走査方向たるy軸方向に長軸を有する径aの
楕円ビームとなる。
勿論、楕円ビームにおいて、長軸方向に直交する短軸
方向についての径も上記座標軸方向についてそれぞれ変
化し、その結果、ピラミダルミラー24が90゜回転する間
に偏向ビームは感光体1上で回転し、90゜回転したとこ
ろで丁度、主走査方向と副走査方向とで長軸と短軸の位
置が逆転してしまう。
fθレンズ25とトロイダルレンズ27等の結像光学系
は、通常、レンズに入射するビームの径により結像径が
決定されるし、又、レンズに入射する入射ビームの径
は、主走査方向、副走査方向で異なるため、上記の如く
偏向ビームの径が変化すると感光体面上の最終スポット
径がばらばらに異なり、画像品質が劣悪となるのであ
る。
すなわち、楕円ビームを偏向器の反射面法線方向と有
限のある角度で入射させ、これを偏向させるようなビー
ム走査装置において、特に入射角と反射角とが約45゜を
なす光学的配置をとる場合には偏向される楕円ビームが
偏向器の回転により、回転しながら走査され、結像レン
ズにより被走査面上での集光ビームのスポット径が主走
査方向、副走査方向に対して変化し、ひいては画質に悪
影響を及ぼすという問題があったのである。
(目的) 従って、本発明の目的は偏向器の反射面に対する入射
角、反射角の関係は従来と変えることなく、しかも偏向
される楕円ビームについては被走査面上でのスポット径
が主走査方向、副走査方向に対して変化することのない
光ビーム走査装置を提供することにある。
(構成) 本発明は上記目的を達成させるため、結像レンズへ向
かう入射ビームの主走査方向でのビーム径と、副走査方
向でのビーム径とを整形するスリットが形成されたスリ
ット部材を偏向器の反射面と一体的に設け、上記スリッ
トは光路上、上記反射面以降に位置させ、且つ、上記ス
リット部材は上記偏向器の回転バランスを補正し得るよ
うに回転軸に対し略対称となるように設定したことを特
徴としたものである。
上記においてスリットは円筒形状をしたスリット部材
の外周部に形成されており、該スリット部材の下端は後
述するように斜めに切断され内径寸法で開口している。
以下、本発明の一実施例に基づいて具体的に説明す
る。
第1図、第2図において、偏向器23のピラミダルミラ
ー24には円筒形状をしたスリット部材29が被せてあり、
ピラミダルミラー24と一体的に回転するように取付けら
れている。この取付け手段としては、ピラミダルミラー
24の軸にスリット部材29を接着、圧入、ねじ止めする等
適宜の方法が用いられる。具体的手段は後述する。
このスリット部材29の外周面には本発明に係るスリッ
ト51が形成されている。なお、本例における入射ビーム
28については、従来の如く、スリット34(第10図参照)
が用いられていないレーザーユニットから出射されてく
るビームであることを付記しておく。
スリット51の形成態様は、主走査方向xに対応する必
要ビーム径をaとし、副走査方向yに対応するビーム径
をbとすればその寸法に合わせて形成されており、ま
た、このスリットの円周方向上での形成位置はビームが
ピラミダルミラーに入射し、反射する方向に合わせて固
定されている。第1図乃至第2図に示す如く、ピラミダ
ルミラー24により反射されてから同期スリット51へ向か
う入射ビームは同期スリット51により長軸a、短軸bの
楕円(若しくは長穴状)にカットされてfθレンズ25に
向かうことになる。
而して、偏向器23以後の偏向光は第2図に示す如くビ
ーム径a,bの楕円となり、fθレンズ25等結像レンズに
入射して所望のスポットが感光体ドラム1上に結像され
ることになる。
なお、第1図、第2図において符号28はスリット部材
29へ向かう入射ビームを、第2図において符号31はスリ
ット51を出射後のビーム断面を示す。
以上の如く構成したことにより、ピラミダルミラー24
が任意の初期位置より90゜回転した場合でも常に反射面
と一体的に同期して回動するスリット51によりビームは
主走査方向x,副走査方向yについて整形されてピラミダ
ルミラー24及びスリット部材29が90゜回転する以前と同
様の長軸、短軸方向を主走査方向x,副走査方向yについ
て維持し、偏向器23の90゜以内の回転でも同様のことが
成立するので走査ライン上のいかなる位置においても所
望のスポット径で結像されることとなる。
通常、有効走査画角は±90゜(走査方向の幅で180
゜)以内のため感光体面上、スポット径は均一となり画
像品質も良好となる。
次に、スリット51へ入射する入射ビーム28の大きさ形
状であるが、半導体レーザー32からの発散角は接合面と
平行方向(θ)と直角方向(θ⊥)とで異なり、θ
=8゜〜14゜,θ⊥=20゜〜36゜程度であり、レンズ,
プリズム等を用いても楕円形となってしまう。
そこで、この楕円ビームをスリット51で整形する場
合、有効走査画角だけスリット51を回転しても少くとも
その範囲中は入射ビーム28は該スリット51を十分にカバ
ーするだけの大きさ形状を有していなければならない。
かといって、単純にビーム径を大きくすれば今度は光
の利用効率が低下して必要なパワーが得られなくなるた
め限度がある。
従って、両者の兼ね合いで、所要のビーム形状、大き
さを定めることが肝要である。
次にスリット部材29をモーター軸一体のピラミダルミ
ラー24に対して取付ける具体的手段について第3図、第
4図により説明する。
第3図に示す如く、ピラミダルミラー24の軸にはその
円周方向に抜け止め用の溝24−a及び回転位置決め用の
凹部24−bが形成されている。
一方、スリット部材29には、上記溝24−aに係合し得
る突起29−aが筒の内側に設けてあり、且つ、上記凹部
24−bに係合し得る凸部29−bが形成されている。
スリット部材29は第4図に示される如くピラミダルミ
ラー24の軸に挿入されて突起29−aが溝24−aに係合
し、且つ凸部29−bが凹部24−bに係合して取付けられ
る。なお、挿入時の可撓性を助長するべく、スリット部
材29には軸方向に適宜の間隔で溝29−cを形成する。
本発明の他の実施例として、上記例の如く円筒状のス
リット部材29を用いずにコの字状に折り曲げた板材の背
の部分にスリットを形成したものを用い、これを反射面
に被せる如くしてピラミダルミラーの回転軸に固定して
もよい。
ここで、ピラミダルミラー24は前述の如く、円柱を斜
めに裁断した如き反射面を有しているため、回転軸に対
して非対称となっていて回転時におけるバランスがとれ
ていない。
そこで、スリット部材29の形状を工夫することにより
ピラミダルミラーの回転バランス不良を補正するように
することができる。
第1図ないし第3図におけるスリット部材29の形状は
上記工夫の一例を示したもので、該スリット部材29に関
してもその下端部を斜めに裁断した如き形状とし、回転
軸に対し略対称となるように組合せて固定するのであ
る。
このようにすれば、入射されたビームに対し、ピラミ
ダルミラー24が90゜回転した場合でも、スリット51によ
り主走査方向、副走査方向共に成形することが可能とな
り且つ、回転バランスも均一にすることができる。
次に、本発明の実施例に好適なレーザープリンタにつ
いて第9図、第10図により説明する。
第9図において、感光体ドラム1の周面には、矢印で
示すその回転方向の順に、帯電器2、現像ユニット3、
転写チャージャ4、クリーニングユニット5が配置され
ており、帯電器2と現像ユニット3との間の位置6で感
光体ドラム1に書込み光線が入射して露光するように書
込光学ユニット7が設けられている。
この実施例の装置では、帯電器2、光書込み位置6は
感光体ドラム1の下側に配置され、光書込ユニット7は
感光体ドラム1、現像ユニット3、クリーニングユニッ
ト5の下位に設けられている。又、転写チャージャ4は
感光体ドラム1の上側に配置されている。転写チャージ
ャ4と感光体ドラム1との間の転写部に転写紙を給紙す
る給紙カセット8は光書込ユニット7の更に下部に設け
られ、転写紙はフィードローラ9とこれに圧接するフリ
クションパッド10により重送を避けるべく分離されて1
枚ずつ送り出され、現像ユニット3の側方で大きくUタ
ーンし、現像ユニット3の上方に設けられたレジストロ
ーラ対11,12により感光体ドラム1上に形成された画像
と位置が整合するようにタイミングを合せて転写部に給
紙される。転写後の転写紙径路には定着ユニット13が設
けられ、その排出側には排紙トレイ14が設けられてい
る。
書込光学ユニット7は、第9図乃至第10図に示され
る。図において、レーザーユニット21から発した画像情
報信号に応じて点滅する光は第1ミラー22で反射されて
スキャナモータで駆動される偏向器23の軸に一体に取付
けられたミラーとしてのピラミダルミラー24に入射し、
一定の角度範囲を繰返し偏向する。偏向光はfθレンズ
25により感光体ドラム1上の入射位置6で直線上に結像
し等速度で投影点が移動するように補正され、第2ミラ
ー26、トロイダルレンズ27を介して感光体ドラム1に入
射し、入射光の偏向により主走査が行なわれ、感光体ド
ラム1の回転により副走査が行なわれ、画像情報信号に
応じた画像が書込まれ、静電潜像が形成される。書込光
学ユニット7の構成要素は装置のベースカバー280に直
接取付けられている。
感光体ドラム1上に形成された静電潜像は、現像ユニ
ット3により現像されてトナー像が形成され、レジスト
ローラ対11,12により給紙されて転写紙に転写チャージ
ャ4の作用により転写される。転写後感光体ドラム1よ
り分離された転写紙は定着ユニット13により定着され、
排紙トレイ14に排出される。
一方、転写後感光体ドラム1上に残留したトナーはク
リーニングユニット5によりクリーニングされ、次回の
作像に備えられる。
光ビームを偏向させる手段としては従来、回転多面鏡
やホロスキャナーが知られている。これら回転多面鏡や
ホロスキャナーでは、多面鏡やホロディスクが1回転す
る間に、光ビームは、複数の鏡面ないしは複数のホログ
ラム格子により、複数回偏向せしめられる。このよう
に、回転多面鏡やホロスキャナーでは、光ビームの偏向
に複数の鏡面やホログラム格子で関与するところから、
所謂面倒れの問題として知られている問題が発生し、こ
の面倒れを補正するために、光学系が複雑化したりする
問題があった。
このような問題に鑑みて、回転可能な反射媒体の鏡面
を、回転軸に対して傾け、偏向させるべき光ビームを、
回転軸に沿って入射させ、上記鏡面により反射せしめ、
反射媒体の回転により、反射ビームを360度偏向する偏
向手段が提案されつつある。かかる偏向手段における上
記反射媒体は前記実施例で紹介した如く、ピラミダルミ
ラーと呼ばれている。
なお、ピラミダルミラーを用いる偏向方式では、光ビ
ームの偏向に、ただひとつの鏡面が関与するのみである
ので、前述した面倒れの問題は原理的に解決されてい
る。
(効果) 本発明によれば、走査ライン上での楕円ビームの回転
によるビームスポット径の変化が解消され、被走査面上
に均一なビームスポットを結像することができ、以て画
像品質の向上を図ることができると共に偏向器の回転バ
ランスも補正され、好都合である。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例を説明した光ビーム走査装置
の分解斜視図、第2図は同上図の部分断面図、第3図は
スリット部材の取付け方法の説明図、第4図はスリット
部材の取付け状態での部分断面図、第5図、第6図はそ
れぞれ光ビーム走査装置の光学系の配置を説明した図、
第7図はピラミダルミラーの任意の回転位置における偏
向態様を説明した図、第8図は同上図の状態よりも90゜
回転させたときの偏向態様を説明した図、第9図は本発
明の実施に好適なレーザープリンタの説明図、第10図は
レーザーユニットと偏向器の配置を説明した図である。 23……偏向器、24……ピラミダルミラー、29……スリッ
ト部材、51……スリット。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】被走査面上に画像形成に必要な所要スポッ
    ト径を以てビームを結像させるために、結像レンズ以前
    の光路上にビーム整形用のスリットを設けておき、該ス
    リット通過後のビームを偏向器の反射面にその法線方向
    に対して傾けて入射させ、その反射光を入射ビームとし
    て上記結像レンズに入射させるようにしている光ビーム
    走査装置において、 結像レンズへ向かう入射ビームの主走査方向でのビーム
    径と、副走査方向でのビーム径とを整形するスリットが
    形成されたスリット部材を上記反射面と一体的に設け、
    上記スリットは光路上、上記反射面以降に位置させ、且
    つ、上記スリット部材は上記偏向器の回転バランスを補
    正し得るように回転軸に対し略対称となるように設定し
    たことを特徴とする光ビーム走査装置。
JP63000854A 1988-01-06 1988-01-06 光ビーム走査装置 Expired - Lifetime JP2571590B2 (ja)

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