JPH0726991Y2

JPH0726991Y2 - 電気エアーポットのベローズポンプ装置

Info

Publication number: JPH0726991Y2
Application number: JP11963589U
Authority: JP
Inventors: 邦博星加; 裕策疋田; 善一川田
Original assignee: Zojirushi Corp
Current assignee: Zojirushi Corp
Priority date: 1989-10-12
Filing date: 1989-10-12
Publication date: 1995-06-21
Anticipated expiration: 2004-10-12
Also published as: JPH0358245U

Description

【考案の詳細な説明】（産業上の利用分野）本考案は電気エアーポットのベローズポンプ装置に関す
るものである。

（従来の技術）従来の電気エアーポットは、第３図に示すように、本体
１に蓋体２がヒンジピン３を中心に回動自在に取り付け
られている。この蓋体２には、ベローズポンプ４が内蔵
され、該ベローズポンプ４の下板５に蒸気ケース６と、
内蓋９が取り付けられている。蒸気ケース６は下板５の
吐出孔5aの周囲に取り付けられ、内蓋９は外周に装着し
た内蓋パッキン７を介して内容器８の上端に圧接するよ
うに取り付けられている。内蓋９と下板５の間には、内
蓋パッキン７によりシールされた空間が形成されてい
る。また、内蓋９の中央の凹部9aと蒸気ケース６との間
の空間は、シールパッキン10でシールされている。ま
た、この蓋体２には、前記内蓋９に設けた通気口11か
ら、蒸気ケース６の底面及び側面にそれぞれ設けた通気
穴12,蒸気穴13を通り、下板５と内蓋９の間の空間及び
蒸気パイプ14を経て、外面に設けた蒸気口15に至る蒸気
通路Ａが形成されている。

前記ベローズポンプ４の内部には、ロッド16とベローズ
スプリング17が収容されるとともに、上板18に設けた吸
気口19に吸気弁20が取り付けられている。ロッド16は通
気穴21を有する円筒状で、その下端は下板５に設けた吐
出孔5aを貫通して蒸気ケース６内に突入し、上端は上板
18から垂下したガイド筒22に摺動可能に嵌合するととも
に、ロッドスプリング23により下方に付勢されて、ガイ
ド筒22の下端に係止している。また、このロッド16の下
端には、蒸気ケース６の通気穴12の周囲に圧接可能なロ
ッドパッキン24が取り付けられている。なお、25は転倒
時に通気穴12を閉塞して漏水を防止する弁体である。

この電気エアーポットにおいて、加熱時に発生する蒸気
は内蓋２の通気口11から蒸気通路Ａを通って蒸気口15か
ら流出する。また、ベローズポンプ４を押圧すると、ガ
イド筒22とロッド16の係合が解除され、ロッド16はロッ
ドスプリング23に押されて下方に移動し、ロッドパッキ
ン24が通気穴12の周囲に圧接する。この結果、蒸気通路
Ａが閉じられ、ベローズ内の空気はロッド16の内部及び
通気穴12を通って通気口11から内容器８内に送り込まれ
る。これにより、内容器８内が加圧されて内部のお湯は
揚水管26を経て注口27から吐出する。

（考案が解決しようとする課題）このように、従来のベローズポンプ装置は、吐出操作時
に加圧された空気が蒸気通路Ａを通って外に漏れないよ
うに、ベローズポンプ４の押下げ動作に連動してロッド
16が蒸気通路Ａを閉塞する機構が採用されている。

この機構では、ベローズポンプ４が押し下げられるに伴
い、ロッド16とガイド筒22が互いに重なり合うようにな
っている。このため、ロッド16の上端から上板18までの
寸法ａは、ロッド16が上板18に当接しないように定める
必要があり、また、ガイド筒22の下端から下板５までの
寸法ｂも、ガイド筒22が下板５に当接しないように定め
る必要があった。この結果、ベローズポンプ４の上板18
の中央部を上方に突出させて圧縮代以上の厚みのある形
状にせざるを得なかった。

また、蒸気通路閉鎖時にロッド16が内圧で押し上げられ
ないように、上板18とロッド16の間にロッドスプリング
23を介在させているため、ベローズポンプ４の押下げ力
が大きい等の問題があった。

本考案はかかる問題点に鑑みてなされたもので、コンパ
クトで自由な形状にすることができるうえ、押下げ力が
小さくて操作が容易な電気エアーポットのベローズポン
プ装置を提供することを目的とする。

（課題を解決するための手段）前記目的を達成するため、第１考案は、ベローズポンプ
の吐出孔の周囲に取り付けた蒸気ケースに通気穴と蒸気
穴を設けて、蓋体の内面に取り付けた内蓋の通気口から
蒸気ケース内部を経て蓋体の外面に開口する蒸気口に至
る蒸気通路を形成するとともに、蒸気ケース内部に、前
記通気穴の周辺部に圧接して蒸気通路を閉鎖可能で、か
つ、蒸気通路閉鎖時に吐出孔と通気穴とを連通する貫通
孔を有する閉鎖弁を収容して、該閉鎖弁を通気穴の周辺
部に圧接する方向に付勢するとともに、ベローズポンプ
の伸長時に当該通気穴の周辺部から離隔して蒸気通路を
開くように、閉鎖弁をベローズポンプの上板に柔軟性を
有する吊部材で吊設したものである。

第２考案は、蓋体の内面に取り付けた内蓋の通気口か
ら、ベローズポンプの吐出孔及びベローズポンプの内部
を通り、ベローズポンプの下板に設けた蒸気孔を経て蓋
体の外面に開口する蒸気口に至る蒸気通路を形成すると
ともに、前記蒸気孔に、ベローズポンプ内側から当該蒸
気孔を閉じて前記蒸気通路を閉鎖可能な閉鎖弁を設け
て、ベローズポンプの伸長時に当該蒸気孔から離隔して
蒸気通路を開くように、閉鎖弁をベローズポンプの上板
に柔軟性を有する吊部材で吊設したものである。

（実施例）次に、本考案の実施例を添付図面に従って説明する。

以下、第１図，第２図に示す各実施例においては、第３
図に示す従来のものと相違する部分のみについて説明
し、実質同一部分については同一符号を付して説明を省
略する。

ｉ）第１考案の実施例第１図は、第１考案に係る実施例を示し、ベローズポン
プ30は、第３図に示す従来のベローズポンプ４よりロッ
ド16,ガイド筒22及びロッドスプリング23を除去すると
ともに、蒸気ケース６に閉鎖弁31を新たに収容したもの
である。

この閉鎖弁31は、貫通孔32を有し、外周に弁パッキン33
を装着したもので、弁パッキン33の外周より延設した蛇
腹部34の端部を蒸気ケース６と下板５の間に固定して、
ベローズポップ30の伸縮方向と同方向に移動可能に支持
されている。さらに、この閉鎖弁31は、下板５の吐出孔
5aの周囲に設けたスプリング収容溝35内の弁スプリング
36により、弁パッキン33が通気穴12の周辺部に圧接する
方向に付勢されるとともに、ベローズポンプ30の伸長時
に弁パッキン33が通気穴12の周辺部から離隔するよう
に、上板18よりワイヤ37で吊設されている。

このベローズポンプ装置において、ベローズポンプ30を
操作しないときには、閉鎖弁31がワイヤ37により弁スプ
リング36の付勢力に抗して吊り上げられ、弁パッキン33
が通気穴12の周辺部より離隔しているため、蒸気通路Ａ
が開かれている。これにより、加熱時に発生する蒸気
は、内蓋９の通気口11から蒸気通路Ａを通って蒸気口15
より流出する。

また、ベローズポンプ30を押し下げ始めると、閉鎖弁31
はワイヤ37に吊り下げられた状態で弁スプリング36の付
勢力により降下し、その弁パッキン33が通気穴12の周辺
部に圧接する。これにより、通気穴12と蒸気穴13とが弁
パッキン33の蛇腹部34で隔絶されるので、蒸気通路Ａは
閉じられる。

従って、ベローズポンプ30をさらに押し下げれば、ベロ
ーズ内の空気は吐出孔5a,閉鎖弁31の貫通孔32及び通気
穴12を通って通気口11から内容器内に送り込まれる。こ
の結果、内容器内が加圧されて内部のお湯は外部に吐出
する。なお、ベローズポンプ30の操作中、ワイヤ37は第
１図中２点鎖線で示すように撓むため、操作の邪魔にな
らない。

ii）第２考案の実施例第２図は第２考案に係る実施例を示し、このベローズポ
ンプ40は、第３図に示す従来のベローズポンプ４より、
ロッド16,ガイド筒22,ロッドスプリング23及び蒸気ケー
ス６を除去するとともに、下板５の吐出孔5aより通気管
41を内蓋９の凹部9aまで延設し、さらに下板５に蒸気孔
42を設けて、該蒸気孔42に閉鎖弁43を設けたものであ
る。

通気管41の下端には通気孔44が設けられるとともに、弁
体25を保持するガイド片45が延設されている。また、通
気管41と内蓋９の凹部9aとの間はシールパッキン46でシ
ールされている。そして、内蓋９の通気口11から、通気
孔44,通気管41内部、吐出孔5a,ベローズポンプ40の内
部，蒸気孔42,下板５と内蓋９の間の隙間及び蒸気管14
を通って蒸気口15に至る蒸気通路Ａが形成されている。

前記閉鎖弁43は、蒸気孔42に上下動可能に嵌入され、当
該蒸気孔42をベローズポンプ40の内側から閉じて蒸気通
路Ａを閉鎖可能になっている。また、この閉鎖弁43は、
ベローズの伸長時に蒸気孔42が開くように、ベローズポ
ンプ40の上板18よりワイヤ47で吊設されている。

このベローズポンプ装置において、ベローズポンプ40を
操作しないときには、閉鎖弁43がワイヤ47により吊り上
げられて蒸気孔42が開いているため、蒸気通路Ａは開か
れている。これにより、加熱時に発生する蒸気は、この
蒸気通路Ａ、すなわち通気口11からベローズポンプ40の
内部を経て蒸気口15より流出する。

ベローズポンプ40を押し下げてゆくと、閉鎖弁43がワイ
ヤ47に吊り下げられた状態で空気の吐出圧により降下し
て蒸気孔42を閉じるため、蒸気通路Ａは閉じられる。従
って、ベローズポンプ40を押し下げてゆくに従い、ベロ
ーズポンプ40内の空気は吐出孔5a,通気管41,通気孔44を
通って通気口11より内容器内に送り込まれる。この結
果、内容器内が加圧されて内部のお湯は外部に吐出す
る。なお、閉鎖弁43はベローズポンプ40内の内圧により
蒸気孔42の縁に圧接するので、蒸気孔42は確実に閉じら
れる。また、閉鎖弁43が蒸気孔42を閉じた後は、ワイヤ
47は第２図に示すように撓むため、前記第１考案の実施
例と同様、操作の邪魔にはならない。

（考案の効果）以上の説明から明らかなように、請求項1,請求項２に係
る考案によれば、ベローズポンプ内部に従来のようなロ
ッドや該ロッドをガイドするガイド筒が無くて、圧縮代
以上の高さにする必要がないため、ベローズポンプは非
常にコンパクトになり、同一容量でも径や高さを自由に
定めることができる。従って、ベローズポンプの径を小
さくして高さ、すなわちストロークを長くすることによ
り、押下力がさらに軽減され、給湯作業が非常に楽にな
る。また、従来のようなロッドを付勢するロッドスプリ
ングが無いため、ベローズポンプの押下力が小さくて済
み、操作が容易である。

また、閉鎖弁を柔軟性を有する吊部材で吊設しているた
め、ベローズポンプの圧縮の邪魔にならない。

特に、請求項２に係る第２考案によれば、ベローズポン
プの内側から蒸気孔を閉じる閉鎖弁を設けているので、
押下げ時に内圧が高まるに伴って、閉鎖弁が蒸気孔を閉
じる力が大きくなり、蒸気通路は確実にシールされる結
果、空気の漏出が防止され、効率よく給湯操作をするこ
とができる。

【図面の簡単な説明】

第１図，第２図はそれぞれ第１考案，第２考案に係るベ
ローズポンプ装置を備えた電気ポットの蓋体の断面図、
第３図は従来のベローズポンプ装置を備えた電気ポット
の蓋体の断面図である。２……蓋体、5a……吐出孔、６……蒸気ケース、９……
内蓋、11……通気孔、12……通気穴、13……蒸気穴、15
……蒸気口、30……ベローズポンプ、31……閉鎖弁、32
……貫通孔、37……ワイヤ（吊部材）、40……ベローズ
ポンプ、42……蒸気孔、43……閉鎖弁、47……ワイヤ
（吊部材）、Ａ……蒸気通路。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】ベローズポンプの吐出孔の周囲に取り付け
た蒸気ケースに通気穴と蒸気穴を設けて、蓋体の内面に
取り付けた内蓋の通気口から蒸気ケース内部を経て蓋体
の外面に開口する蒸気口に至る蒸気通路を形成するとと
もに、蒸気ケース内部に、前記通気穴の周辺部に圧接し
て蒸気通路を閉鎖可能で、かつ、蒸気通路閉鎖時に吐出
孔と通気穴とを連通する貫通孔を有する閉鎖弁を収容し
て、該閉鎖弁を通気穴の周辺部に圧接する方向に付勢す
るとともに、ベローズポンプの伸長時に当該通気穴の周
辺部から離隔して蒸気通路を開くように、閉鎖弁をベロ
ーズポンプの上板に柔軟性を有する吊部材で吊設したこ
とを特徴とする電気エアーポットのベローズポンプ装
置。
【請求項２】蓋体の内面に取り付けた内蓋の通気口か
ら、ベローズポンプの吐出孔及びベローズポンプの内部
を通り、ベローズポンプの下板に設けた蒸気孔を経て蓋
体の外面に開口する蒸気口に至る蒸気通路を形成すると
ともに、前記蒸気孔に、ベローズポンプ内側から当該蒸
気孔を閉じて前記蒸気通路を閉鎖可能な閉鎖弁を設け
て、ベローズポンプの伸長時に当該蒸気孔から離隔して
蒸気通路を開くように、閉鎖弁をベローズポンプの上板
に柔軟性を有する吊部材で吊設したことを特徴とする電
気エアーポットのベローズポンプ装置。