JPH07268494A - マイクロ波照射による鉱石の塊成化方法 - Google Patents
マイクロ波照射による鉱石の塊成化方法Info
- Publication number
- JPH07268494A JPH07268494A JP8114194A JP8114194A JPH07268494A JP H07268494 A JPH07268494 A JP H07268494A JP 8114194 A JP8114194 A JP 8114194A JP 8114194 A JP8114194 A JP 8114194A JP H07268494 A JPH07268494 A JP H07268494A
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- Japan
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- ore
- raw material
- microwave irradiation
- sintering
- microwave
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- Manufacture And Refinement Of Metals (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 SOx及びNOxを発生させずに塊成鉱を製
造する。 【構成】 焼結用原料を原料ホッパー1から充填層2に
積み付け高さ50mm以上300mm以下で装入する。
充填層2の表層上100mm以上300mm以下の位置
から、1kW超30kW以下のマイクロ波を5分超20
分以下照射して、塊成鉱を製造する。
造する。 【構成】 焼結用原料を原料ホッパー1から充填層2に
積み付け高さ50mm以上300mm以下で装入する。
充填層2の表層上100mm以上300mm以下の位置
から、1kW超30kW以下のマイクロ波を5分超20
分以下照射して、塊成鉱を製造する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高炉製鉄法の原料であ
る焼結鉱の製造方法に関する。
る焼結鉱の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】製鉄原料である焼結鉱は、従来以下のよ
うに製造されていた。まず、原料は1〜10mmの鉱石
と1mm以下の鉱石、石灰石、珪石および蛇紋岩とを造
粒し、擬似粒子をつくる。この時の造粒水分は6〜7%
である。これを、焼結機ベット層内に1.8t/m3 程
度に充填し、上方から点火し下方に吸引して焼結鉱を製
造する。この時の熱源は1〜5mm粉コークスを用い
る。焼結鉱を製造する際の温度は1250〜1400℃
の高温域であるため、熱源としては現在コークスの他に
はない。しかし、コークスの粒度変化あるいは原料装入
時の偏析により焼結鉱の成品歩留は75%と低い値にな
っている。また、焼結鉱を製造するには、焼結鉱1t当
り約50kgのコークスが必要であり、コークスの燃焼
によって発生するSOx及びNOxガス濃度は150〜
200ppmであり、大気汚染が問題となっていた。そ
の対策として脱硫、脱硝設備によりこれらのガスを回収
しており、回収率はSOxはほぼ100%、NOxは4
0%程度である。
うに製造されていた。まず、原料は1〜10mmの鉱石
と1mm以下の鉱石、石灰石、珪石および蛇紋岩とを造
粒し、擬似粒子をつくる。この時の造粒水分は6〜7%
である。これを、焼結機ベット層内に1.8t/m3 程
度に充填し、上方から点火し下方に吸引して焼結鉱を製
造する。この時の熱源は1〜5mm粉コークスを用い
る。焼結鉱を製造する際の温度は1250〜1400℃
の高温域であるため、熱源としては現在コークスの他に
はない。しかし、コークスの粒度変化あるいは原料装入
時の偏析により焼結鉱の成品歩留は75%と低い値にな
っている。また、焼結鉱を製造するには、焼結鉱1t当
り約50kgのコークスが必要であり、コークスの燃焼
によって発生するSOx及びNOxガス濃度は150〜
200ppmであり、大気汚染が問題となっていた。そ
の対策として脱硫、脱硝設備によりこれらのガスを回収
しており、回収率はSOxはほぼ100%、NOxは4
0%程度である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、熱源である
コークスを使用しないことで、SOx及びNOxを発生
させずに焼結鉱を高い歩留で製造することを目的とす
る。
コークスを使用しないことで、SOx及びNOxを発生
させずに焼結鉱を高い歩留で製造することを目的とす
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、焼結原料にマ
イクロ波を照射し、1250〜1400℃に加熱して塊
成化することを特徴とするマイクロ波照射による鉱石の
塊成化方法である。
イクロ波を照射し、1250〜1400℃に加熱して塊
成化することを特徴とするマイクロ波照射による鉱石の
塊成化方法である。
【0005】
【作用】図1に示すように、原料ホッパー1から充填層
2に鉱石、石灰石及び珪石を装入する。従来は上層のコ
ークスに着火させブロワーで下方へ吸引しながら上層か
ら下層へ焼結させて行くため、ある程度空気の通り道を
作っておく必要があり、充填密度は1.8t/m3 程度
に調整していたが、本法では吸引をしないため装入密度
の調整は必要としない。原料の装入が終了したら、充填
層2をマイクロ波照射装置3の下まで移動させる。マイ
クロ波照射部の面積は充填層2の面積に合わせることが
好ましい。これは、図2に示すように、照射効率を最大
にするためである。また、照射位置は充填層2の表層上
100mm以上300mm以下が望ましい。これは、図
3に示すように、照射効率が100〜300mmの位置
で最大となり、100mm未満又は300mm超では照
射効率が低下するためである。次に、原料の積み付け高
さは50mm以上300mm以下が良い。50mm未満
ではマイクロ波がすぐに底面まで到達し、照射エネルギ
ーのロスが生じ、又300mm超になるとマイクロ波が
充填層の下部まで到達しなくなるためである。照射出力
は、1kW/t−ore超30kW/t−ore以下が
望ましい。図4に示すように、1kW/t−ore以下
では焼結は起きず、30kW/t−ore超では短時間
で焼結が進行するため焼けむらを起こし、歩留が低下し
てしまうからである。照射時間は5分/t−ore超2
0分/ore−t以下が好ましい。5分/t−ore以
下では焼結が起こらず、20分/t−oreで焼結が終
了するからである。
2に鉱石、石灰石及び珪石を装入する。従来は上層のコ
ークスに着火させブロワーで下方へ吸引しながら上層か
ら下層へ焼結させて行くため、ある程度空気の通り道を
作っておく必要があり、充填密度は1.8t/m3 程度
に調整していたが、本法では吸引をしないため装入密度
の調整は必要としない。原料の装入が終了したら、充填
層2をマイクロ波照射装置3の下まで移動させる。マイ
クロ波照射部の面積は充填層2の面積に合わせることが
好ましい。これは、図2に示すように、照射効率を最大
にするためである。また、照射位置は充填層2の表層上
100mm以上300mm以下が望ましい。これは、図
3に示すように、照射効率が100〜300mmの位置
で最大となり、100mm未満又は300mm超では照
射効率が低下するためである。次に、原料の積み付け高
さは50mm以上300mm以下が良い。50mm未満
ではマイクロ波がすぐに底面まで到達し、照射エネルギ
ーのロスが生じ、又300mm超になるとマイクロ波が
充填層の下部まで到達しなくなるためである。照射出力
は、1kW/t−ore超30kW/t−ore以下が
望ましい。図4に示すように、1kW/t−ore以下
では焼結は起きず、30kW/t−ore超では短時間
で焼結が進行するため焼けむらを起こし、歩留が低下し
てしまうからである。照射時間は5分/t−ore超2
0分/ore−t以下が好ましい。5分/t−ore以
下では焼結が起こらず、20分/t−oreで焼結が終
了するからである。
【0006】本発明で使用するマイクロ波の周波数は2
450MHzであり、一般に使用されている電子レンジ
と同様である。
450MHzであり、一般に使用されている電子レンジ
と同様である。
【0007】本発明によれば、10mm以下の焼結配合
原料(T.Fe=55%、CaO=10%、SiO2 =
5%及びMgO=2%)をSOx及びNOxを発生させ
ず焼結でき、(成品焼結鉱重量/原料重量)×100で
表す歩留(%)の値が高い。
原料(T.Fe=55%、CaO=10%、SiO2 =
5%及びMgO=2%)をSOx及びNOxを発生させ
ず焼結でき、(成品焼結鉱重量/原料重量)×100で
表す歩留(%)の値が高い。
【0008】なお、鉱石類にマイクロ波を照射する技術
としては、特願平5−325760号明細書に記載され
ているように、鉄鉱石中の結合水を脱水させるためにマ
イクロ波を照射するものがある。しかし、これは300
〜500℃の結合水分解温度まで鉱石を加熱するもので
あり、焼結するものではない。
としては、特願平5−325760号明細書に記載され
ているように、鉄鉱石中の結合水を脱水させるためにマ
イクロ波を照射するものがある。しかし、これは300
〜500℃の結合水分解温度まで鉱石を加熱するもので
あり、焼結するものではない。
【0009】
【実施例】図1に示す装置を用い、焼結用原料(T.F
e=55%、CaO=10%、SiO2 =5%及びMg
O=2%)に、2450MHzのマイクロ波を10分/
t−ore一定とし、出力を変化させて照射したときの
結果を図4に示す。この時の照射位置は原料面から30
0mm、原料層の面積は0.785m2 (1mφ)であ
り、積み付け高さを300mmとした。また、原料の充
填密度は実機に近似させ、1.8t/m3 とした。歩留
は照射出力が1kW付近から上昇し、30kW/t−o
reでほぼ100%になった。
e=55%、CaO=10%、SiO2 =5%及びMg
O=2%)に、2450MHzのマイクロ波を10分/
t−ore一定とし、出力を変化させて照射したときの
結果を図4に示す。この時の照射位置は原料面から30
0mm、原料層の面積は0.785m2 (1mφ)であ
り、積み付け高さを300mmとした。また、原料の充
填密度は実機に近似させ、1.8t/m3 とした。歩留
は照射出力が1kW付近から上昇し、30kW/t−o
reでほぼ100%になった。
【0010】同一の焼結原料から従来の製造法(比較
例)で焼結鉱を製造した時の品質および操業成績と比較
して表1に示す。比較例では焼結用原料に対し4.5%
のコークスを配合し、6%の水分を添加し、5分間ドラ
ムミキサーで造粒して焼結層内に充填密度1.8t/m
3 、原料層厚300mmで充填した。この原料表面に点
火バーナーで着火し、下方からブロワーで吸引し焼結鉱
を製造した。
例)で焼結鉱を製造した時の品質および操業成績と比較
して表1に示す。比較例では焼結用原料に対し4.5%
のコークスを配合し、6%の水分を添加し、5分間ドラ
ムミキサーで造粒して焼結層内に充填密度1.8t/m
3 、原料層厚300mmで充填した。この原料表面に点
火バーナーで着火し、下方からブロワーで吸引し焼結鉱
を製造した。
【0011】
【表1】
【0012】表1から、明らかにマイクロ波照射による
効果が現れていることが分かる。
効果が現れていることが分かる。
【0013】
【発明の効果】本発明により、コークスを使用せずに歩
留を100%として焼結し、SOx、NOxガスの生成
を完全に抑制することができる。
留を100%として焼結し、SOx、NOxガスの生成
を完全に抑制することができる。
【図1】本発明を実施するための装置の例の概要を示す
図である。
図である。
【図2】充填層の面積とマイクロ波照射効率の関係を示
す図である。
す図である。
【図3】マイクロ波照射位置とマイクロ波照射効率の関
係を示す図である。
係を示す図である。
【図4】マイクロ波照射出力と焼結歩留の関係を示す図
である。
である。
【図5】マイクロ波照射時間と焼結歩留の関係を示す図
である。
である。
1 原料ホッパー 2 充填層 3 マイクロ波照射装置
Claims (1)
- 【請求項1】 焼結原料にマイクロ波を照射し、125
0〜1400℃に加熱して塊成化することを特徴とする
マイクロ波照射による鉱石の塊成化方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8114194A JPH07268494A (ja) | 1994-03-29 | 1994-03-29 | マイクロ波照射による鉱石の塊成化方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8114194A JPH07268494A (ja) | 1994-03-29 | 1994-03-29 | マイクロ波照射による鉱石の塊成化方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07268494A true JPH07268494A (ja) | 1995-10-17 |
Family
ID=13738137
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8114194A Withdrawn JPH07268494A (ja) | 1994-03-29 | 1994-03-29 | マイクロ波照射による鉱石の塊成化方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07268494A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011105975A (ja) * | 2009-11-13 | 2011-06-02 | Kashima Senko Kk | 鉄原料の塊成方法およびその塊成設備 |
CN102345011A (zh) * | 2011-10-08 | 2012-02-08 | 昆明理工大学 | 一种以碳酸铅矿微波加热生产铅烧结块的方法 |
WO2015081372A3 (en) * | 2013-12-02 | 2015-10-15 | Technological Resources Pty. Limited | Heap leaching |
JPWO2023112403A1 (ja) * | 2021-12-16 | 2023-06-22 |
-
1994
- 1994-03-29 JP JP8114194A patent/JPH07268494A/ja not_active Withdrawn
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011105975A (ja) * | 2009-11-13 | 2011-06-02 | Kashima Senko Kk | 鉄原料の塊成方法およびその塊成設備 |
CN102345011A (zh) * | 2011-10-08 | 2012-02-08 | 昆明理工大学 | 一种以碳酸铅矿微波加热生产铅烧结块的方法 |
WO2015081372A3 (en) * | 2013-12-02 | 2015-10-15 | Technological Resources Pty. Limited | Heap leaching |
JPWO2023112403A1 (ja) * | 2021-12-16 | 2023-06-22 | ||
WO2023112403A1 (ja) * | 2021-12-16 | 2023-06-22 | Jfeスチール株式会社 | 焼結鉱の製造方法 |
KR20240105430A (ko) | 2021-12-16 | 2024-07-05 | 제이에프이 스틸 가부시키가이샤 | 소결광의 제조 방법 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20010605 |