JPH0726792U - 時計の防水リューズ構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本考案は、組み込み易く加工容易な、時計の
防水リューズ構造を提供するものである。 【構成】 リューズ１０は内面にネジ部１０ａが形成さ
れた外筒体１０ｂと、リューズ芯１１が摺動する中心穴
１０ｃと異形内径部１０ｅを有するツバ部１０ｆとが形
成された内筒体１０ｄとよりなり、リューズ芯１１は内
端より弾性リング１２が装着される周状溝１１ａと異形
外径部１ｃと巻真ネジ穴１１ｂとがそれぞれ形成されて
おり、周状溝１１ａに弾性リング１２を装着したまま、
リューズ１０にリューズ芯１１を挿入出来るように構成
したものである。 【効果】 リューズ１０とリューズ芯１１を容易に組み
込むことが出来る。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、時計に使用するネジロック式の防水リューズ構造に関するものであ る。

【０００２】

【従来の技術】

従来この種のリューズ構造として図２の要部断面に示す物があった。

【０００３】 この図１の構造は、リューズ１又は胴７に固定された巻真パイプ４に配設され た防水パッキン５で防水が確保され、前記巻真パイプ４の外面のネジ部４ａに前 記リューズ１を螺着する時計の防水リューズ構造となっている。

【０００４】 リューズ１は、内面にネジ部１ｄが形成された外筒体１ａと、リューズ芯２が 摺動する中心穴１ｃが形成された内筒体１ｂとよりなり、リューズ芯２は、外端 よりツバ部２ｂと異形部２ａと巻真ネジ穴２ｃとがそれぞれ形成されている。前 記リューズ１の中心穴１ｃに弾性部材６と前記リューズ芯２のツバ部２ｂを挿入 すると共に、前記リューズ芯２の異形部２ａが摺動する異形穴を有する抜け止め Ｃリング３を前記内筒体１ｂの端部に固定している。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、前記リューズの中心穴に弾性部材と前記リューズ芯のツバ部を 挿入した後、前記抜け止めＣリングを前記内筒体の端部に固定することは、極め て組み立てにくい。その上、異形穴を有する抜け止めＣリングやリューズ芯のツ バ部等の加工を必要とし、加工上の問題があった。本考案の目的は、上記問題点 を解決し、抜け止めＣリングが必要なく、組み込み易く、加工容易な、時計の防 水リューズ構造を提供するものである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】 上記目的を達成するため本考案の構成は下記の通りである。

【０００７】 リューズ又は胴に固定されたパイプに配設された防水パッキンで防水が確保さ れると共に、前記リューズが前記パイプに螺着する時計の防水リューズ構造にお いて、前記リューズは、内面に前記パイプのネジ部と螺合するネジ部が形成され た外筒体と、リューズ芯の一部と前記リューズ芯を外方に付勢する弾性部材とが 収容される中心穴が形成された内筒体とよりなり、前記中心穴の外端には、異形 内径部を有するツバ部が形成され、前記ツバ部の外端の内側には斜面が形成され ており、前記リューズ芯には、一端に巻真ネジ穴と他端に周状溝と前記ツバ部の 異形内径部と静合する筒状の異形外径部とがそれぞれ形成され、且つ、前記周状 溝には弾性リングが装着されており、前記弾性リングを前記ツバ部の異形内径部 に圧入すことにより、前記リューズ芯を前記リューズの中心穴に摺動可能に固定 したものである。

【０００８】

【実施例】

以下図面により本考案の一実施例を詳述する。図２は本考案の時計の防水リュ ーズ構造を示す要部断面図である。

【０００９】 リューズ１０は、内面にネジ部１０ａが形成された外筒体１０ｂと、リューズ 芯１１が摺動する中心穴１０ｃが形成された内筒体１０ｄとよりなっている。前 記中心穴１０ｃの外端には、異形内径部１０ｅを有するツバ部１０ｆが形成され 、前記ツバ部１０ｆの外端の内側には、斜面１０ｇが形成されている。リューズ 芯１１には、一端に巻真が螺着される巻真ネジ穴１１ｂと他端に弾性リング１２ が装着される周状溝１１ａと前記異形内径部１０ｅと静合する筒状の異形外径部 １１ｃとがそれぞれ形成されている。

【００１０】 リューズ１０の中心穴１０ｃに弾性部材１３を挿入した後、一端の外側に斜面 を有する弾性リング１２が周状溝１１ａに装着されたリューズ芯１１を挿入する 。この時、リューズ１０の異形内径部１０ｅよりもリューズ芯１１に装着されて いる弾性リング１２の外径（中心穴１０ｃの内径に静合）の方が大きくできてい るが、ツバ部１０ｆに形成されている斜面１０ｇと弾性リング１２の斜面及び弾 性リング１２の弾性変形とにより容易に挿入することができる。また、リューズ １０の中心穴１０ｃに挿入されたリューズ芯１１は、弾性リング１２によりリュ ーズ１０から抜けることがない。これは、ツバ部１０ｆの内端の内側には斜面が ないことと、弾性リング１２の他端の外側には斜面がないこととによるためであ る。また、弾性リング１２は 、後述する防水パッキン１６より硬度が高く（硬 い）なっている。

【００１１】 巻真パイプ１４は、径小部と径大部とよりなり、前記径小部が胴１５の貫通穴 に固定され、前記径大部の外周面には、リューズ１０の外筒体１０ｂの内側に形 成されたネジ部１０ａが螺合されるネジ部１４ａが形成されている。また、リュ ーズ１０の内筒体１０ｄの外周には、環状溝が形成されており、該環状溝には、 防水のための防水パッキン１６が装着されている。このリューズ１０を巻真パイ プ１４に挿入すると、この防水パッキン１６が巻真パイプ１４の内面に圧接され 、防水が確保される。また、リューズ１０を巻真パイプ１４にロックさせるには 、リューズ１０を胴１５内に押し込むと共に、巻真パイプ１４のネジ部１４ａに リューズ１０のネジ部１０ａを螺合させることでなされる。

【００１２】

【考案の効果】

以上の説明で明らかなように、本考案によれば、リューズ芯をリューズの中心 穴に挿入した後に、従来の様な抜け止めＣリングのカシメ等の工程が必要なくな ると共に、リューズとリューズ芯をワンタッチで組み込めるので、著しく組み込 め性が向上する。また異形部を有する抜け止めＣリング加工等の特殊加工が少な く、その上部品点数が少なくなること等より、廉価な商品性の高い時計の防水リ ューズ構造が提供出来る等の効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の実施例で、時計の防水リューズ部の要
部断面図である。

【図２】従来例で、時計の防水リューズ部の要部断面図
である。

【符号の説明】

１０ リューズ １０ａ ネジ部 １０ｂ 外筒体 １０ｃ 中心穴 １０ｄ 内筒体 １０ｅ 異形内径部 １０ｆ ツバ部 １０ｇ 斜面 １１ リューズ芯 １１ａ 周状溝 １１ｂ 巻真ネジ穴 １１ｃ 異形外径部 １２ 弾性リング １３ 弾性部材 １４ 巻真パイプ １４ａ ネジ部 １５ 胴 １６ 防水パッキン

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 リューズ又は胴に固定されたパイプに配
   設された防水パッキンで防水が確保されると共に，前記
   リューズが前記パイプに螺着する時計の防水リューズ構
   造において、前記リューズは、内面に前記パイプのネジ
   部と螺合するネジ部が形成された外筒体と、リューズ芯
   の一部と前記リューズ芯を外方に付勢する弾性部材とが
   収容される中心穴が形成された内筒体とよりなり、前記
   中心穴の外端には、異形内径部を有するツバ部が形成さ
   れ、前記ツバ部の外端の内側には斜面が形成されてお
   り、前記リューズ芯には、一端に巻真ネジ穴と他端に周
   状溝と前記ツバ部の異形内径部と静合する筒状の異形外
   径部とがそれぞれ形成され、且つ、前記周状溝には弾性
   リングが装着されており、前記弾性リングを前記ツバ部
   の異形内径部に圧入することにより、前記リューズ芯を
   前記リューズの中心穴に摺動可能に固定したことを特徴
   とする時計の防水リューズ構造。