JPH07267854A - 外用薬剤組成物 - Google Patents

外用薬剤組成物

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JPH07267854A
JPH07267854A JP8096595A JP8096595A JPH07267854A JP H07267854 A JPH07267854 A JP H07267854A JP 8096595 A JP8096595 A JP 8096595A JP 8096595 A JP8096595 A JP 8096595A JP H07267854 A JPH07267854 A JP H07267854A
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diclofenac
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Kazuto Irimoto
和人 入本
Yasuhisa Okuyama
泰久 奥山
Tetsuo Kaneko
哲男 金子
Shuichi Kasai
收一 笠井
Akira Iwasa
曜 岩佐
Yoichi Sawayanagi
洋市 沢柳
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DOUJIN IYAKU KAKO KK
SSP Co Ltd
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DOUJIN IYAKU KAKO KK
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 ジクロフェナクまたはその塩と、ゲル化剤を
アルキルアミンで中和して得られるゲル基剤とを含有す
る外用薬剤組成物。 【効果】 展着性及び展延性があり、かつベトツキ感が
ない等の使用感に優れ、更にジクロフェナクまたはその
塩の良好な皮膚透過性、経皮吸収性を示すので、外用消
炎鎮痛剤として優れたものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、経皮吸収性の良好なジ
クロフェナクまたはその塩を含有する外用薬剤組成物に
関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】ジクロ
フェナク及びその塩は、非ステロイド系の優れた消炎・
鎮痛剤であり、現在、経口剤あるいは坐剤として市場に
供されている。しかし、経口あるいは直腸に投与した場
合、副作用として胃腸、腎臓、肝臓障害が知られてお
り、特に胃腸に関してはしばしば重篤な副作用を呈する
ことから、胃腸管を通らずに局所または全身に作用せし
めることを目的とし、ジクロフェナクまたはその塩を活
性成分とした種々の外用薬剤組成物が考案されている。
しかし、それらはいずれも経皮的に吸収され難いため、
いまだ市場に供されておらず、経皮吸収性の良好なジク
ロフェナクまたはその塩を含有する外用剤、特に使用感
の良好なゲル剤が望まれている。
【0003】
【課題を解決するための手段】かかる実情において、本
発明者らはジクロフェナクまたはその塩を含有するゲル
外用剤の経皮吸収促進に関し鋭意研究を行った結果、ゲ
ル化に用いる中和剤を選択することによってジクロフェ
ナクの経皮吸収が向上することを見出した。また、これ
に更にメントールを加えればジクロフェナクの経皮吸収
はより向上することを見出した。
【0004】従って、本発明の目的は、ジクロフェナク
またはその塩と、ゲル化剤をアルキルアミンで中和して
得られるゲル基剤とを含有する外用薬剤組成物を提供す
ることである。
【0005】また、本発明の他の目的は、上記外用薬剤
組成物に更にメントールを配合した外用薬剤組成物を提
供することである。
【0006】本発明において用いるジクロフェナクの塩
としては、種々の薬学的に許容し得る無機及び有機塩が
挙げられ、例えばナトリウム、カリウム、カルシウム、
アンモニウム、ジメチルアミン、ジエチルアミン、トリ
メチルアミン、トリエチルアミン、モノエタノールアミ
ン、ジエタノールアミン、ジイソプロパノールアミン、
トリエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン等
のアルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニア、第1
級、第2級若しくは第3級のアルキルアミンまたは第1
級、第2級若しくは第3級のアルカノールアミンとの塩
が好適に使用される。
【0007】このうち、特に好ましいものとしては、ナ
トリウム塩、アンモニウム塩及びジメチルアミン、ジエ
チルアミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン等の
第1〜第3級アルキルアミン塩が挙げられる。
【0008】また本発明に用いられるゲル基剤は、ゲル
化剤のほか、一般には水、低級アルコール及び共溶媒に
より構成されるものであり、このうち、ゲル化剤として
は、カルボキシビニル重合体、ポリアクリル酸、ポリア
クリル酸ナトリウム、ポリビニルアルコール等が挙げら
れる。これらゲル化剤は単独でまたは二種以上組み合わ
せて用いられ、これらの中で特にカルボキシビニル重合
体が好適に用いられる。市販品例としては、和光純薬工
業(株)製のハイビスワコー103、同104、同10
5、米国グッドリッチケミカル社製のカーボポール93
4、940、941等が挙げられる。
【0009】また低級アルコールとしては、メタノー
ル、エタノール、プロパノール、イソプロパノール等が
挙げられ、更に共溶媒としては、水及びアルコールと混
和するものであればいずれであっても良く、グリセリ
ン、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、
1,3−ブチレンジオール等が挙げられる。
【0010】本発明の外用薬剤組成物においては、ゲル
化剤を中和するための中和剤の選択が、経皮吸収を向上
させるために重要である。
【0011】本発明の目的を達成することのできる中和
剤としては、第1級、第2級または第3級のアルキルア
ミン類、例えば、ジメチルアミン、ジエチルアミン、ト
リメチルアミン、トリエチルアミン等が挙げられ、これ
らは単独でまはた2種以上組み合わせて使用することが
できる。
【0012】この中和剤の使用量については、製剤が中
性付近、すわなち、pH5.5〜8になるよう調整し得る
量であれば良く、特に限定されないが一般的には製剤中
0.1〜15重量%(以下「%」で示す)の範囲となる
量である。
【0013】本発明の外用薬剤組成物には、必要に応じ
てメントールを経皮吸収促進剤として配合することもで
きる。配合するメントールとしてはl体及び/またはdl
体が使用される。
【0014】次に本発明の外用薬剤組成物の配合例を示
す。
【0015】
【表1】
【0016】本発明の外用薬剤組成物の製法は、特に限
定されるものではないが、ジクロフェナクまたはその塩
を溶解した低級アルコール溶液に、ゲル化剤の水溶液及
び共溶媒を加え、更に他の成分を添加し良く攪拌した
後、中和剤を加え、製剤のpHを5.5〜8にすることに
より製造される。
【0017】本発明の外用薬剤組成物には、その他必要
に応じて溶解補助剤、界面活性剤、増粘剤、安定化剤、
着香剤、着色剤等を加えることもできる。
【0018】
【発明の効果】かくして得られた本発明の外用薬剤組成
物は展着性及び展延性があり、かつベトツキ感がない等
の使用感に優れ、更に、ジクロフェナクまたはその塩の
良好な皮膚透過性、経皮吸収性を示すので、外用消炎鎮
痛剤として優れたものである。また、メントールを配合
した外用薬剤組成物においては、メントールを含有しな
い製剤に比べ2〜50倍のジクロフェナク経皮吸収性を
示すので、外用消炎鎮痛剤として極めて優れたものであ
る。
【0019】
【実施例】以下に実施例を挙げて更に具体的に本発明を
説明するが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。
【0020】実施例1 下記組成により、常法に従ってpHが約7の経皮吸収性の
良好なジクロフェナクナトリウムのゲル軟膏を得た。
【0021】
【表2】 ジクロフェナクナトリウム 1.0g プロピレングリコール 5.0g イソプロピルアルコール 20.0g ハイビスワコー105(和光純薬(株)製) 2.0g ジエチルアミン 1.5g 精製水にて全量 100g
【0022】実施例2 下記組成により、常法に従ってpHが約7の経皮吸収性の
良好なジクロフェナクナトリウムのゲル軟膏を得た。
【0023】
【表3】 ジクロフェナクナトリウム 1.0g プロピレングリコール 5.0g イソプロピルアルコール 20.0g ハイビスワコー105(和光純薬(株)製) 2.0g トリエチルアミン 2.2g 精製水にて全量 100g
【0024】実施例3 下記組成により、常法に従ってpHが約7の経皮吸収性の
良好なジクロフェナクジエチルアンモニウムのゲル軟膏
を得た。
【0025】
【表4】 ジクロフェナクジエチルアンモニウム 1.0g プロピレングリコール 5.0g イソプロピルアルコール 20.0g ハイビスワコー105(和光純薬(株)製) 2.0g ジエチルアミン 1.5g 精製水にて全量 100g
【0026】比較例1 下記組成により、常法に従ってpHが約7のジクロフェナ
クナトリウムのゲル軟膏を得た。
【0027】
【表5】 ジクロフェナクナトリウム 1.0g プロピレングリコール 5.0g イソプロピルアルコール 20.0g ハイビスワコー105(和光純薬(株)製) 2.0g モノエタノールアミン 1.8g 精製水にて全量 100g
【0028】比較例2 下記組成により、常法に従ってpHが約7のジクロフェナ
クナトリウムのゲル軟膏を得た。
【0029】
【表6】 ジクロフェナクナトリウム 1.0g プロピレングリコール 5.0g イソプロピルアルコール 20.0g ハイビスワコー105(和光純薬(株)製) 2.0g ジエタノールアミン 2.2g 精製水にて全量 100g
【0030】比較例3 下記組成により、常法に従ってpHが約7のジクロフェナ
クナトリウムのゲル軟膏を得た。
【0031】
【表7】 ジクロフェナクナトリウム 1.0g プロピレングリコール 5.0g イソプロピルアルコール 20.0g ハイビスワコー105(和光純薬(株)製) 2.0g トリエタノールアミン 2.8g 精製水にて全量 100g
【0032】試験例1 実施例1〜3及び比較例1〜3の薬物皮膚吸収量をヘア
レスマウス摘出皮膚を用いて以下のように測定した。す
なわち、pH7.2リン酸緩衝液を満たしたガラス製透過
セルにヘアレスマウス摘出皮膚を表皮が上になるように
取り付け、表皮面にゲル製剤を塗布し、16時間後に真
皮へ移行した薬物及び緩衝液中に透過した薬物を高速液
体クロマトグラフィーにて定量した。この結果を表8に
示す。
【0033】
【表8】
【0034】以上のように本発明の外用薬剤組成物は良
好な皮膚透過性を示した。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A61K 47/18 Z 47/32 F //(A61K 31/19 31:045) (72)発明者 金子 哲男 千葉県成田市玉造2−23−7 (72)発明者 笠井 收一 千葉県成田市吾妻2−2−11−102 (72)発明者 岩佐 曜 千葉県四街道市鹿渡886−16 (72)発明者 沢柳 洋市 東京都渋谷区広尾1−7−8

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ジクロフェナクまたはその塩と、ゲル化
    剤をアルキルアミンで中和して得られるゲル基剤とを含
    有する外用薬剤組成物。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の外用薬剤組成物に更にメ
    ントールを配合した外用薬剤組成物。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2003286161A (ja) * 2002-03-29 2003-10-07 Kobayashi Pharmaceut Co Ltd フェニル酢酸誘導体類及びメントール類を含有する消炎鎮痛剤及び消炎鎮痛作用増強方法
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