JPH07267848A - 浴用剤包装体用包材 - Google Patents

浴用剤包装体用包材

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JPH07267848A
JPH07267848A JP6084095A JP8409594A JPH07267848A JP H07267848 A JPH07267848 A JP H07267848A JP 6084095 A JP6084095 A JP 6084095A JP 8409594 A JP8409594 A JP 8409594A JP H07267848 A JPH07267848 A JP H07267848A
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JP
Japan
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water
polymer
bath agent
nonwoven fabric
bath
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JP6084095A
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English (en)
Inventor
Tetsuo Asano
哲男 浅野
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Unitika Ltd
Original Assignee
Unitika Ltd
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Publication date
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  • Nonwoven Fabrics (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 水溶性物質と非水溶性物質とが一緒に配合さ
れた浴用効果の優れる浴用剤を収容でき、かつ取扱いや
すい浴用剤包装体用包材を提供する。 【構成】 芯成分をポリエチレンテレフタレート、鞘成
分をポリエチレンとする単糸繊度3デニールである芯鞘
型複合長繊維からなる嵩密度0.15g/ccである不織
布と、ポリビニルアルコールフィルムとの積層体よりな
る浴用剤包装体用包材。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、袋状のまま使用される
浴用剤包装体用包材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、一般に浴用剤としては、薬草
・香草・樹木等を材料とする比較的粒子の粗い非水溶性
物質と、無水硫酸ナトリウム・炭酸水素ナトリウム・塩
化ナトリウム等の無機塩類を始めとする水溶性物質とが
ある。前者は、不織布製の袋等に収容されて浴用剤包装
体とされ、芳香効果等が損なうことがないようするため
に、アルミニウムをラミネートした包装材で包装されて
(いわゆるアルミパック)製品化されている。後者は、
プラスチック等の容器に収容されたり、また一回の使用
分をアルミパックされて浴用剤として製品化されてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記の水溶性
物質を容器に収容されたものでは、入浴のたびに一回の
使用分を計量しなければならず手間がかかるという問題
があった。それを解消するために一回の使用分をアルミ
パックされたものは、使用時に包装材を破らなければな
らないために、さらに手間がかかるという問題があっ
た。
【0004】非水溶性物質が不織布製の袋に収容されて
いる場合、ジェットバス等の機械的な力に耐えられず破
れて、非水溶性物質が袋からもれるという問題もあっ
た。
【0005】また、水溶性物質と非水溶性物質との両方
の浴用効果を楽しみたいときは、水溶性物質と非水溶性
物質とが別々に収容されているために、それぞれを取り
出して浴槽に入れなければならないために手間がかかる
という問題があった。このため、不織布製の袋に両者を
収容しようとしても、粒子の粗い非水溶性物質は問題な
いが、充填加工時に粒子の細かい水溶性物質が不織布製
の袋からもれてトラブルを生じるという問題があった。
【0006】本発明は、このような問題を解決するもの
で、水溶性物質と非水溶性物質が一緒に配合された浴用
効果の優れる浴用剤を収容でき、かつ取扱いやすい浴用
剤包装体用包材を提供することを目的とするものであ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するもので次の構成よりなるものである。すなわち、
本発明は、繊維形成性熱可塑性重合体を芯成分とし、前
記重合体の融点より少なくとも20℃低い融点を有する
繊維形成性熱可塑性重合体を鞘成分とする芯鞘型複合長
繊維からなる不織布と、水溶性フィルムとの積層体より
なることを特徴とする浴用剤包装体用包材を要旨とする
ものである。
【0008】以下、本発明を詳細に説明する。本発明に
用いられる不織布を構成する繊維は、繊維形成性熱可塑
性重合体を芯成分とし、前記重合体の融点より少なくと
も20℃低い融点を有する繊維形成性熱可塑性重合体を
鞘成分とする芯鞘型複合繊維を用いる。この繊維におい
て、芯成分と鞘成分の重合体の融点の差が20℃未満で
あると、繊維をウェブ化して、熱接着処理により繊維間
を熱接着させて不織布化する際に高温で処理すると、繊
維表面の鞘成分の重合体が少なくとも繊維交差点では融
解して繊維同志が接着されるものの、芯成分の重合体が
熱劣化して繊維全体としての引っ張り強度や曲げ強度が
低下する。一方、低温で処理すると芯成分の重合体は熱
劣化しないものの、鞘成分の重合体が繊維交差点で十分
融解しないので繊維同志が接着せず、不織布としての強
度が低下し、極端な場合には、不織布の形態さえ保持さ
れない。したがって、鞘成分の重合体が少なくとも部分
的に融解し、かつ芯成分の重合体が熱劣化しないように
熱接着処理をして強力に優れた不織布を得るには、芯成
分と鞘成分の融点差を少なくとも20℃とすることが必
要である。
【0009】芯成分の重合体、鞘成分の重合体の組み合
わせは、互いに相溶性のあるものが好ましい。具体的な
組み合わせとして、芯成分の重合体としてポリエチレン
テレフタレート系重合体、鞘成分の重合体としてポリエ
チレン系重合体やポリプロピレン系重合体を用いたポリ
エステル系重合体/ポリオレフィン系重合体の芯鞘型構
造、芯成分の重合体としてポリプロピレン系重合体、鞘
成分の重合体としてポリエチレン系重合体を用いたポリ
オレフィン系重合体/ポリオレフィン系重合体の芯鞘型
構造などがある。
【0010】このような組み合わせのうち、芯成分の重
合体として不織布の引っ張り強度や生産性の面からポリ
エチレンテレフタレート系重合体、鞘成分の重合体とし
て熱接着処理により不織布化する際の接着性などの面か
らポリエチレン系重合体やポリプロピレン系重合体を用
いた芯鞘型複合繊維がより好ましい。
【0011】本発明に用いられる不織布を構成する芯鞘
型複合繊維の芯成分の重合体と鞘成分の重合体の断面積
比は、任意にとりうるが、繊維自体の強力と繊維間の熱
接着性の点で7/3〜1/9の範囲が好ましい。
【0012】本発明に用いられる不織布は、前記芯鞘型
複合繊維をウェブ化して熱接着処理により繊維間を熱接
着させて不織布化する。熱接着処理方法としては、熱エ
ンボスロール、熱カレンダーロール、熱風循環ドライヤ
ー、回転ドラム乾燥機等がある。
【0013】本発明に用いられる不織布を構成する繊維
の単糸繊度は、本発明が対象とする用途より1〜7デニ
ールとするのが好ましく、より好ましくは3〜5デニー
ルである。かつ、本発明に用いられる不織布の嵩密度
は、0.05〜0.3g/ccが好ましく、より好ましくは
0.1〜0.2g/ccである。不織布の嵩密度が0.05g
/cc未満であり、かつ不織布を構成する繊維の単糸繊
度が7デニールを越えると、不織布を構成する繊維同士
の隙間が大きくなり、包装体中の非水溶性物質がもれ出
す恐れがあり、包材本来の機能が損なわれるため好まし
くなく、不織布の嵩密度が0.05g/cc未満であり、
かつ不織布を構成する繊維の単糸繊度が1デニール未満
であると、不織布の強力が低下するので好ましくない。
また、不織布の嵩密度が0.3g/ccを越え、かつ不織
布を構成する繊維の単糸繊度が1デニール未満となる
と、不織布を構成する繊維同士の隙間が小さく緻密な不
織布となって、包装体内を水が流通しにくく水溶性物質
の溶出時間が長くなり、また非水溶性物質が抽出されに
くく、浴用効果が減少し、かつコストも上がるので好ま
しくない。
【0014】本発明に用いられる不織布の目付は、本発
明が対象とする用途より10〜50g/m2 であること
が好ましく、より好ましくは15〜30g/m2 である
ことが好ましい。不織布の目付が、10g/m2 未満で
あると不織布を構成している繊維群の量が少なく不織布
の強度が低下する傾向となり、また均一性が低下し、包
装体中の非水溶性物質がもれ出す恐れがあり、包材本来
の機能が損なわれるため好ましくない。また、不織布の
目付が50g/m2 を越えると水が流通しにくくなり浴
用剤を構成する水溶性物質の溶出時間が長くなり、非水
溶性物質が抽出されにくく、浴用効果が減少し、かつコ
ストも上がり好ましくない。
【0015】本発明に用いられる水溶性フィルムは、前
記鞘成分を構成する繊維形成性熱可塑性重合体の融点よ
りも高い融点、軟化点及び分解点を有することが望まし
い。水溶性フィルムの融点、軟化点及び分解点と前記鞘
成分を構成する繊維形成性熱可塑性重合体の融点とに差
がないと、前記不織布に水溶性フィルムを積層する際、
水溶性フィルムのポリマーが分解して熱劣化し、前記不
織布と水溶性フィルムとが積層後に剥離する恐れがあ
る。また、製袋するに際し、包装体の外周部を熱接着す
ると、水溶性フィルムが融解してしまい充填シール安定
性に劣り、耳部の前記不織布と水溶性フィルムとが剥離
する恐れがあるため好ましくない。
【0016】該フィルムとしてはポリビニルアルコール
重合体が好ましい。特に、平均分子量が1600〜20
00であるポリビニルアルコール重合体が好ましい。ポ
リビニルアルコール重合体の平均分子量が1600未満
であると、フィルム強度が低下する傾向となり、充填包
装加工時に破れる等により不良品が発生しやすくなり好
ましくない。また、2000を越えると、温水に対する
溶解度が低下するため、使用時に浴用剤の水溶性物質の
溶出、非水溶性物質の抽出が困難となり、浴用効果が得
られないため好ましくない。
【0017】また、ポリビニルアルコール重合体のケン
化度は80〜95モル%の範囲が好ましい。80モル%
未満であると粘着性が増大するため充填包装加工時に機
械にとられ易くなり作業性が悪化するため好ましくな
い。また、95モル%を越えると温水に対する溶解度が
低下するため、使用時に浴用剤の水溶性物質の溶出が困
難となり、浴用効果が得られないため好ましくない。
【0018】不織布と水溶性フィルムを積層する方法
は、常法のヒートローラ等による熱圧着法、ドライラミ
ネート法などが利用でき、不織布を構成する繊維の鞘成
分を融解させることによって不織布と水溶性フィルムと
を一体化させる。
【0019】本発明において、浴用材包装体は、前記不
織布と水溶性フィルムとの積層体を袋状にして中に水溶
性物質と非水溶性物質の浴用剤を収容し、封をすること
によって得られる。袋状および封をする方法は、熱カレ
ンダーロール・超音波融着機・ヒートシール機等を用い
た熱接着方式や糸等による縫合等のステッチ加工方式が
挙げられる。
【0020】前記浴用材包装体に収容される浴用剤とし
ては、浴用効果のあるものであれば特に限定されず、例
えば水溶性物質として無水硫酸ナトリウム・炭酸水素ナ
トリウム・塩化ナトリウム等の無機塩類、非水溶性物質
として薬草・香草・樹木等が挙げられ、水溶性物質と非
水溶性物質の両方一緒に収容することができる。
【0021】
【作用】本発明の浴用剤包装体用包材は、主として芯鞘
型複合繊維からなる不織布と水溶性フィルムとの積層体
からなるので、水溶性物質と非水溶性物質とを一緒に充
填することができる。すなわち、水溶性フィルムがバリ
ヤ層となって、充填包装時等に粒子の細かい水溶性物質
の脱落を防止したり、また浴用剤中の各種成分が上記袋
を通って外部に揮散したり、外部から吸湿したりするこ
とを防止することができる。使用時には、そのまま浴槽
に入れると水溶性フィルムが溶解し、浴用剤が充填され
た不織布の包装体となるので、アルミ等の包装材を破い
て浴用剤を取り出す手間がはぶける。そして、不織布本
来の透水性とフィルター特性により、水溶性物質が速や
かに溶出し、非水溶性物質が抽出され、水溶性物質と非
水溶性物質の両方併用による浴用効果が容易に可能とな
る。また、不織布が芯鞘型複合繊維からなるため、熱処
理により、鞘成分の重合体は少なくとも繊維交差点で部
分的に融解して、各網目状融着結合をするため、不織布
の強力が向上し、しかも芯成分の重合体は熱劣化せずに
繊維構造を保っているため不織布の強力を保つ。よっ
て、不織布は強力に優れるので入浴時にジェットバス等
の水流の衝撃により不織布の包装体が破れて、非水溶性
物質が袋からもれることはない。また、水溶性フィルム
をラミネートするに際して、芯成分の重合体は熱劣化せ
ずに繊維構造を保っているため不織布が熱劣化して強力
を損なうことがない。しかも、製袋するに際し、ヒート
シール部の強力が低下することもないので、耳部が剥離
することがない。
【0022】
〔嵩密度〕
嵩密度(g/cc)=目付(g/m2)/厚さ (μm) 実施例1 芯成分がポリエチレンテレフタレート(融点、265
℃)、鞘成分がポリエチレン(融点、125℃)で、芯
鞘断面積比5/5、単糸繊度3デニールである芯鞘型複
合長繊維をウェブ化して熱エンボスロール(温度124
℃、ドットパターンが六角点状、圧接面積率16%、線
圧50kg/cm)を用いて部分的熱接着処理を施し繊
維間を熱接着させて得た目付20g/m2 、嵩密度0.1
5g/ccの不織布と、平均分子量1800、ケン化度
90モル%の厚み0.03mmのポリビニルアルコールフ
ィルムとを熱カレンダーロール(温度127℃、線圧3
0kg/cm)による熱圧着により鞘成分を融解させる
ことにより水溶性フィルムと不織布を一体化させて積層
体として本発明の浴用剤包装体用包材を得た。得られた
浴用剤包装体用包材2枚を不織布側を内側にして重ねあ
わせてその周囲3方をヒートシール機を用いて封をし
て、開口部より浴用剤として、水溶性物質は無水硫酸ナ
トリウム・炭酸水素ナトリウム・塩化ナトリウム、非水
溶性物質は香草・樹木を詰めた後、該開口部をヒートシ
ール機を用いて封をして浴用剤製品を得た。得られた浴
用剤製品を入浴時に浴槽にいれると外側のポリビニルア
ルコールフィルムが溶解し、水溶性物質は速やかに溶け
出し、非水溶性物質が抽出され、水溶性物質と非水溶性
物質の両方併用による浴用効果が楽しめた。
【0023】実施例2 実施例1において、単糸繊度を7デニールとする以外は
実施例1と同様にして目付20g/m2 、嵩密度0.05
g/ccの不織布を得た。得られた不織布を用いて実施
例1と同様にして実施例2の浴用剤包装体用包材を得
た。
【0024】実施例3 実施例1において、単糸繊度を1デニールとする以外は
実施例1と同様にして目付20g/m2 、嵩密度0.3g
/ccの不織布を得た。得られた不織布を用いて実施例
1と同様にして実施例3の浴用剤包装体用包材を得た。
【0025】比較例1 実施例1において、熱エンボスロールの圧積面積率を4
%とする以外は実施例1と同様にして目付50g/
2 、嵩密度0.03g/ccの不織布を得た。得られた
不織布を用いて実施例1と同様にして比較例1の浴用剤
包装体用包材を得た。
【0026】比較例2 実施例1において、熱エンボスロールの圧積面積率を3
5%とする以外は実施例1と同様にして目付20g/m
2 、嵩密度0.35g/ccの不織布を得た。得られた不
織布を用いて実施例1と同様にして比較例2の浴用剤包
装体用包材を得た。
【0027】比較例3 実施例1において、単糸繊度0.8デニール、熱エンボス
ロールの圧積面積率を8%とする以外は実施例1と同様
にして目付50g/m2 、嵩密度0.15g/ccの不織
布を得た。得られた不織布を用いて実施例1と同様にし
て比較例3の浴用剤包装体用包材を得た。
【0028】比較例4 実施例1において、単糸繊度10デニール、熱エンボス
ロールの圧積面積率を25%とする以外は実施例1と同
様にして目付20g/m2 、嵩密度0.15g/ccの不
織布を得た。得られた不織布を用いて実施例1と同様に
して比較例4の浴用剤包装体用包材を得た。
【0029】比較例5 実施例1において、芯成分がポリエチレンテレフタレー
ト、鞘成分がテレフタル酸93モル%とイソフタル酸7
モル%の割合で混合したジカルボン酸とエチレングリコ
ールをエステル化反応後、重縮合した共重合ポリエステ
ル(融点250℃)で、芯鞘断面積比5/5、単糸繊度
3デニールである芯鞘型複合繊維を用いて、熱エンボス
ロールの温度を250℃とする以外は実施例1と同様に
して目付20g/m2 、嵩密度0.15g/ccの不織布
を得た。得られた不織布を用いて熱カレンダーロールの
温度を250℃とする以外は実施例1と同様にして比較
例5の浴用剤包装体用包材を得た。
【0030】比較例6 実施例1において、繊度3デニールであるポリエチレン
繊維を用いた以外は実施例1と同様にして目付20g/
2 、嵩密度0.13g/ccの不織布を得た。得られた
不織布を用いて実施例1と同様にして比較例6の浴用剤
包装体用包材を得た。
【0031】実施例2〜3、比較例1〜6で得られた浴
用剤包装体用包材を用いて実施例1と同様にして実施例
2〜3、比較例1〜6の浴用剤製品を得た。得られた浴
用剤製品の浴用効果(もれ防止性、溶・抽出性)を下記
の方法に従って評価し、その結果等を表1に示す。 もれ防止性:上記で得られた浴用剤製品をジェットバス
に入れて入浴後、袋の外へ非水溶性物質のもれの有無を
調べた。 溶・抽出性:上記で得られた浴用剤製品をジェットバス
に入れて入浴時、水溶性物質の溶出性の有無、非水溶性
物質の抽出性の有無を調べた。
【0032】
【表1】
【0033】実施例2〜3の浴用剤製品は、実施例1と
同様、入浴時に浴槽にいれると外側にポリビニルアルコ
ールフィルムが溶解し、水溶性物質は速やかに溶け出
し、非水溶性物質が抽出され、水溶性物質と非水溶性物
質の両方併用による浴用効果が楽しめた。一方、比較例
1の浴用剤製品を入浴時に浴槽にいれると、外側にポリ
ビニルアルコールフィルムが溶解すると、包装体を構成
する不織布の強力が劣るため、水流の衝撃により包装体
が破れて、非水溶性物質がもれ出して浴槽に広がり、実
用に耐えないものであった。比較例2の浴用剤製品を入
浴時に浴槽にいれると、外側にポリビニルアルコールフ
ィルムが溶解すると、包装体を構成する不織布は、風合
いが硬く、また繊維同士の隙間が小さく緻密であるた
め、包装体内を水が流通しにくく水溶性物質の溶出時間
が長くなり、また非水溶性物質が抽出されにくく、浴用
効果に劣るものものであった。比較例3の浴用剤製品体
を入浴時に浴槽にいれると、外側にポリビニルアルコー
ルフィルムが溶解すると、包装体を構成する不織布は、
繊維同士の隙間が小さく緻密であるため、包装体内を水
が流通しにくく水溶性物質の溶出時間が長くなり、また
非水溶性物質が抽出されにくく、浴用効果に劣るものも
のであった。比較例4の浴用剤製品を入浴時に浴槽にい
れると、外側にポリビニルアルコールフィルムが溶解す
ると、包装体を構成する不織布は、繊維同士の隙間が大
きいため、包装体内の非水溶性物質がもれ出して浴槽に
広がり、実用に耐えないものであった。比較例5の浴用
剤包装体用包材は、不織布に水溶性フィルムを積層する
際、鞘成分を融解させて不織布と水溶性フィルムを一体
化させようしたときに、水溶性フィルムのポリマーが分
解して熱劣化したため、水溶性フィルムが部分的に剥離
していた。また、製袋する際、水溶性フィルムが融解し
てしまい耳部の水溶性フィルムが剥離し、包装体内の水
溶性物質がもれ出し、製品化することができなかった。
比較例6の浴用剤製品を入浴時に浴槽にいれると、外側
にポリビニルアルコールフィルムが溶解すると、包装体
を構成する不織布は熱カレンダーロールを用いた積層処
理時に全面融解してフィルム化しているため、包装体内
を水がほとんど流通せず、水溶性物質の溶出時間が長く
なり、また非水溶性物質が抽出されず、浴用効果に劣る
ものものであった。
【0034】
【発明の効果】本発明の浴用剤包装体用包材によれば、
浴用剤包装体が取り扱いやすく、浴用剤のうち、水溶性
物質と非水溶性物質が一緒に収容できるため、両方併用
による優れた浴用効果が簡便に楽しめる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B65D 85/00 Z 0330−3E // D04H 3/14 A

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 繊維形成性熱可塑性重合体を芯成分と
    し、前記重合体の融点より少なくとも20℃低い融点を
    有する繊維形成性熱可塑性重合体を鞘成分とする芯鞘型
    複合長繊維からなる不織布と、水溶性フィルムとの積層
    体よりなることを特徴とする浴用剤包装体用包材。
  2. 【請求項2】 芯成分を構成する繊維形成性熱可塑性重
    合体がポリエチレンテレフタレート系重合体であり、か
    つ鞘成分を構成する繊維形成性熱可塑性重合体がポリエ
    チレン系重合体あるいはポリプロピレン系重合体である
    請求項1記載の浴用剤包装体用包材。
  3. 【請求項3】 水溶性フィルムが平均分子量1600〜
    2000、ケン化度80〜95モル%のポリビニルアル
    コール重合体である請求項1または請求項2記載の浴用
    剤包装体用包材。
  4. 【請求項4】 芯鞘型複合長繊維の単糸繊度が1〜7デ
    ニールであり、かつ不織布の嵩密度が0.05〜0.3g/
    ccである請求項1または請求項2または請求項3記載
    の浴用剤包装体用包材。
JP6084095A 1994-03-29 1994-03-29 浴用剤包装体用包材 Pending JPH07267848A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6846784B2 (en) * 2003-01-30 2005-01-25 Access Business Group International Llc Water soluble pouch package
US20080035174A1 (en) * 2005-12-07 2008-02-14 L'oreal Soluble foaming article

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