JPH07267809A - 蒸散性殺虫剤 - Google Patents

蒸散性殺虫剤

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JPH07267809A
JPH07267809A JP8393594A JP8393594A JPH07267809A JP H07267809 A JPH07267809 A JP H07267809A JP 8393594 A JP8393594 A JP 8393594A JP 8393594 A JP8393594 A JP 8393594A JP H07267809 A JPH07267809 A JP H07267809A
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JP
Japan
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ddvp
weight
insecticide
solvent
gelling agent
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Yasuhiro Maeda
恭宏 前田
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SDS Biotech Corp
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 O,O−ジメチル−O−(2,2−ジクロロ
ビニル)ホスフェート(DDVP)(10〜40重量
%)と昇華性物質(25〜88重量%)、と所望により
DDVPの分解防止剤(7重量%まで)を溶剤ゲル(2
〜70重量%)中に含有する蒸散性殺虫剤。 【効果】 本発明の蒸散性殺虫剤は、効力持続性である
こと、製剤自体が十分な強度を有するため使用時に特別
の容器を使用する必要がないこと、有効成分の揮散と共
に製剤中の他の成分も揮散消失し容器の回収作業が不要
であること、省力的かつ環境保護の点で優れていことな
どの特長を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、常温で蒸散性を有する
殺虫剤およびその製造方法に関する。さらに詳しくは、
浄化槽に発生する蠅や蚊、あるいは倉庫、温室、樹木等
に発生する甲虫類や蛾類などの衛生および不快害虫を駆
除するための、効力持続性でかつ有効成分消散後に容器
回収処理などが不要な蒸散性殺虫剤に関する。
【0002】
【従来技術とその課題】近年、浄化槽の普及に伴って、
浄化槽からの蚊や蠅類などの衛生害虫および不快害虫の
発生が問題となっている。浄化槽では一定期間(3か
月)ごとの保守点検が義務づけられており、従来、O,
O−ジメチル−O−(2,2−ジクロロビニル)ホスフ
ェート(DDVP)などを有効成分とする各種剤型の殺
虫剤が使用されている。
【0003】例えば、揮発性の大きいDDVPの剤形を
整えつつ効力を持続性とする目的で、DDVPを塩化ビ
ニル樹脂、酢酸ビニル樹脂、塩素化ポリエチレン樹脂等
の熱可塑性樹脂および可塑剤等と共に混練した後成形し
たプレート、あるいは前記の樹脂類の成形プレートにD
DVPを含浸したものを浄化槽内に吊着し害虫を駆除す
る方式があるが、このDDVPプレートではDDVPの
蒸散が早すぎて効力持続性が十分でないこと、プレート
内部には揮散しないDDVPが残存し全DDVPを有効
利用できないこと、効力の終点が目視により確認できな
いこと、使用後に樹脂プレートを回収しなければならな
いこと等の問題がある。
【0004】特開昭 59-134704号には、p−ジクロロベ
ンゼン、ナフタレン、ヘキサクロロエタン、樟脳などの
昇華性物質と、DDVP成分を加熱して溶融混合した後
に冷却固化するか、昇華性物質を打錠成形したものにD
DVP成分を含浸担持させた製剤が開示されている。し
かしながら、この製剤ではDDVPを10%以上含有さ
せると製剤表面からDDVPが滲み出して効力持続の効
果が低減する。そこで、シリカゲル等の賦形剤(副資
材)および樹脂や金属製の容器を使用することによって
DDVPを20%程度まで含有せしめることができる
が、その場合には使用後に容器を回収しなければなら
ず、また副資材の使用量が多くなると製造コストに問題
が生じてくる。
【0005】また、流動パラフィン、大豆油、灯油、ト
ルエン等の溶媒にDDVPを分散させ、アミノ酸系油ゲ
ル化剤、ひまし硬化脂肪酸、ジベンジリデンシオルビト
ール(DBS)等のゲル化剤を加熱溶融し、容器に入れ
て冷却固化した効力持続性製剤が提案されている(特開
昭63-222104 号公報、特開平2-207003号公報等)。この
製剤ではDDVPを製剤中に20%程度まで含有せしめ
ることができるが、ゲル化剤を加熱溶融できる上限の1
0%程度までの量使用しても強いゲルが得られないため
に容器の使用が不可欠となり、そのため容器回収の問題
がある。またゲル化剤を多量に使用すると製剤表面がべ
とつくため、取り扱いにくく、またDDVPや溶媒が揮
散した後、ゲル化剤の残渣が残存するため、その処理が
必要となる。
【0006】さらに、殺虫成分を界面重合法や複合コア
セルベーション法により粒径5〜100μmのマイクロ
カプセルとし、シート状の紙、樹脂などに接着して使用
するマイクロカプセル化製剤もあるが、この製剤では使
用後のシートの回収、および製法が複雑でコストがかか
るという問題がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、現在、浄化槽で保守点検が義務づけられている少な
くとも3か月間程度の期間は効力が持続し、使用後に容
器回収の問題のない、効力持続型の蒸散性殺虫剤を提供
することにある。さらに、本発明の目的は、DDVPの
配合濃度が高く、副資材(賦形剤)等他の材料の使用量
が低減化でき、製造コストの軽減されたDDVP含有蒸
散性殺虫剤を提供することにある。さらに、本発明の他
の目的は、浄化槽以外の倉庫、温室、樹木等に発生する
甲虫類や蛾類などの衛生および不快害虫を駆除するため
にも有効な、効力持続性でかつ有効成分消散後に容器回
収処理などが不要な蒸散性殺虫剤を提供することにあ
る。
【0008】
【課題を解決する手段】本発明者らは、鋭意検討を重ね
た結果、DDVPと昇華性物質とを溶剤ゲル中に含有せ
しめた製剤により前記の目的を達成し得ることを見出
し、本発明を完成するに至った。
【0009】すなわち、本発明は、以下の蒸散性殺虫剤
を提供する。 1)O,O−ジメチル−O−(2,2−ジクロロビニ
ル)ホスフェートと昇華性物質を溶剤ゲル中に含有する
ことを特徴とする蒸散性殺虫剤。 2)さらに、O,O−ジメチル−O−(2,2−ジクロ
ロビニル)ホスフェートの分解防止剤を含有する前記1
に記載の蒸散性殺虫剤。 3)O,O−ジメチル−O−(2,2−ジクロロビニ
ル)ホスフェート10〜40重量%、昇華性物質25〜
88重量%、ゲル化剤1〜10重量%、および溶剤1〜
60重量%からなる前記1に記載の蒸散性殺虫剤。 4)O,O−ジメチル−O−(2,2−ジクロロビニ
ル)ホスフェートの分解防止剤を7重量%まで含有する
前記2に記載の蒸散性殺虫剤。 5)昇華性物質が、ナフタレンまたはp−ジクロロベン
ゼンである前記1に記載の蒸散性殺虫剤。
【0010】6)ゲル化剤がN−アシルアミノ酸誘導体
またはひまし硬化脂肪酸であり、溶剤が酢酸ブチル、フ
タル酸ジブチル、ベンゼン、トルエン、キシレン、およ
び流動パラフィンの1種以上より選ばれる前記3に記載
の蒸散性殺虫剤。 7)ゲル化剤がジベンジリデンソルビトールであり、溶
剤がジメチルスルホキシド、N,N−ジメチルホルムア
ミド、N−メチルピロリドンおよびN,N−ジメチルア
セトアミドの1種以上より選ばれる前記3に記載の蒸散
性殺虫剤。
【0011】本発明において使用する昇華性物質は、常
温で昇華性であり、溶媒のゲル化に悪影響を及ぼさない
物質であればよい。具体的には従来防虫剤として使用さ
れているナフタレンおよびp−ジクロロベンゼンが好ま
しい。中でも、融点の高いナフタレンは貯蔵時の製剤の
耐熱性を向上させることから特に好ましい。なお、昇華
性防虫物質として知られている樟脳を用いた場合には、
製剤が固化しないので本発明においては使用するのは不
適当である。
【0012】本発明において使用するゲル化剤は、得ら
れた製剤それ自体が効力持続期間中使用に差支えない程
度に剤形を維持できる強度を付与するためのものであ
る。ゲル化剤としては、アミノ酸系油ゲル化剤、ひまし
硬化脂肪酸、ジベンジリデンソルビトール(DBS)な
どを用いることができる。ここで、アミノ酸系油ゲル化
剤としては、N−アシルアミノ酸のアミド、エステル、
アミン塩などの誘導体であり、その具体例としては、ラ
ウロイルグルタミン酸ジブチルアミド、ラウロイルグル
タミン酸ステアリルアミド、ジカプロイルリジンラウリ
ルアミド、ジカプロイルリジンラウリルアミン塩、ジカ
プロイルリジンラウリルエステル、ラウロイルフェニル
アラニンラウリルアミドなどを挙げることができる。
【0013】ひまし硬化脂肪酸としては、12−ヒドロ
キシステアリン酸等が挙げられる。また、ジベンジリデ
ンソルビトール(DBS)とはD−ソルビトールとベン
ズアルデヒドの1:2脱水縮合物である。本発明におい
て使用する溶剤は、DDVPのゲル形成を助け、得られ
る製剤からのDDVPの滲出を防止するためのものであ
り、DDVPおよび昇華性物質を溶解し、常温でゲル化
剤によりゲル化するものであればよい。
【0014】使用できる溶剤の種類は、ゲル化剤の種類
により異なる。すなわち、ゲル化剤がアミノ酸系油ゲル
化剤およびひまし硬化脂肪酸の場合には、溶剤として酢
酸ブチル、フタル酸ジブチル、ベンゼン、トルエン、キ
シレン、流動パラフィン、あるいはその混合溶剤、好ま
しくはトルエン、キシレンまたは流動パラフィンを用い
ることができる。また、ゲル化剤がDBSの場合は、ジ
メチルスルホキシド(DMSO)、N,N−ジメチルホ
ルムアミド(DMF)、N−メチルピロリドン(NM
P)、N,N−ジメチルアセトアミド(DMAC)、あ
るいはそれらの混合溶剤、好ましくはDMFまたはDM
SOが用いられる。
【0015】また、本発明の薬剤の有効成分であるDD
VPはアルカリ条件下で急速に分解するため、DDVP
の分解防止剤を配合することが好ましい。DDVP分解
防止剤としては、イソプロピルアシッドホスフェート
(PAP)が挙げられる。
【0016】本発明の製剤における各成分の配合割合
は、DDVPは10重量%〜40重量%、好ましくは2
0〜35重量%であり、昇華性物質は25〜88重量
%、好ましくは45〜75重量%であり、ゲル化剤は1
〜10重量%、好ましくは2〜6重量%であり、溶剤は
1〜60重量%、好ましくは1〜15重量%である。D
DVPの配合量が10重量%未満でも製剤化は可能であ
るが、有効成分の含量が少なくなるため効力持続性に欠
け、また、DDVP量が40重量%を超えると製剤表面
からDDVPが滲出することがある。
【0017】昇華性物質の配合割合は、他の成分の配合
量により上記範囲内で適宜調節するが、25重量%未満
だと製剤の強度が低下する。また、88重量%を超える
配合はDDVP量を10重量%未満にすることで可能で
あるが、上述のとおり有効成分量が少なく本発明の目的
に沿わなくなるので好ましくない。
【0018】ゲル化剤の配合量は1重量%未満ではゲル
化剤配合の効果が現れず、10重量%を超えて配合する
と、製剤の成分揮散後に残渣が残ることがある。なお、
ゲル化剤は、DDVPの製剤からの滲出を防ぐために、
DDVPと溶剤との合計100重量部に対して10重量
部以上配合することが好ましい。
【0019】溶剤の配合量は、1重量%未満ではゲルの
形成が不十分であり、またDDVPが滲出する。一方6
0重量%を超える配合は有効成分の濃度を下げることに
なり好ましくない。なお、溶剤はDDVP100重量部
に対して10重量部以上配合することが好ましい。
【0020】また、所望により配合されるDDVPの分
解防止剤は、製剤中7重量%程度まで、好ましくは3〜
5重量%程度使用する。7重量%を超える配合は効力上
から意味がなく、またコスト的に不利となる。
【0021】本発明の蒸散性殺虫剤は上記の各成分を所
定の割合で用いて以下のようにして製造される。すなわ
ち、昇華性物質をその融解温度以上で加熱融解し、この
融解液にゲル化剤を溶剤に溶解させた溶液とDDVP
と、さらに所望によりDDVPの分解防止剤を加え、均
一に混合した後冷却固化する。薬剤の成形は冷却固化の
過程で行ってもよいし、あるいは冷却固化した後に所望
の形状に成形してもよい。製剤の形状は特に限定され
ず、球形、アーモンド形、立方体形、円柱形など種々の
形状が可能であるが、シート状や長針状に成形した場合
には製剤の強度が低くなり、また製剤が消失する過程で
複数に割れる可能性があるので好ましくない。
【0022】以上の如くして得られる本発明の製剤はD
DVPの防殺虫力が有効に作用する各種害虫に適用する
ことができる。適用できる害虫の例としては、コクゾ
ウ、ナガシンクイ、コクンウストモドキ、シバンムシ、
マメゾウムシ類やその他甲虫類、ノシメコクガ、チャマ
ダラノメイガ、チャドクガ等の蛾類、アブラムシ類、ニ
セナミハダニ、塵性ダニ類等のダニ類、チョウバエ類、
ノミバエ等のコバエ類、チカイエカ等の蚊類、ゴキブ
リ、シミ、チャタテムシ、トビムシなどが挙げられる。
本発明による製剤化した蒸散性殺虫剤は上記害虫が発生
する場所に適宜の方法にて載置して使用することができ
る。具体的には、浄化槽内の他、倉庫や温室内、さらに
は樹木の害虫駆除にも用いることができる。
【0023】施行量は、上記浄化槽、倉庫、温室などの
閉鎖された場所ではDDVP量として0.3 〜5g/m3
程度、また樹木などに生息する害虫に適用する場合には
樹木1本当りDDVP量として5〜20g程度使用する
ことによて持続的防殺虫効果を得ることができる。
【0024】具体的には、浄化槽に用いる場合には、保
守点検の3か月の期間に合わせた効力持続期間程度とな
るように各成分の配合量を調整して製剤化し、浄化槽内
に吊り下げるなどして使用する。また、倉庫や温室など
で用いる場合には、省力的観点から効力持続期間をその
上限である6か月程度に調整して使用することが好まし
い。
【0025】
【実施例】以下、製造例、実施例および試験例により本
発明を具体的に説明するが、本発明は以下の例に限定さ
れるものではない。
【0026】製造例1〜4 表1に示す割合で、殺虫成分としてのDDVP、昇華性
物質としてのナフタレンまたはp−ジクロロベンゼン、
溶剤としてのDMSOまたはDMF、およびゲル化剤と
してのDBSを用い、ゲル化剤を溶剤に溶解させた溶液
とDDVPとを加熱融解した昇華性物質に加え、均一に
混合した後、冷却固化し、25g/個の球形に成形し
た。
【0027】
【表1】 成 分 製 剤1 製 剤2 製 剤3 製 剤4 DDVP 20.0 20.0 40.0 40.0 ナフタレン 73.0 46.0 p-ジクロロベンゼン 73.0 46.0 DMSO 4.2 8.4 DMF 4.2 8.4 DBS 2.8 2.8 5.6 5.6 単位:重量%
【0028】実施例 40m3 の恒温実験室(温度20℃)に製造例1〜4で
得た製剤1〜4を吊し、各製剤が消失するまでの日数を
測定した。なお、使用したDDVPの量を統一するため
に、製剤1または2は球形25gを4個つなげたもの
(重量100g,DDVP量20g)、製剤3または4
は球形25gを2個つなげたもの(重量50g,DDV
P量20g)について、それぞれ測定した。結果を表2
に示す。
【0029】
【表2】 製 剤1 製 剤2 製 剤3 製 剤4 消失するまでの日数 171日 141日 93日 74日
【0030】試験例1 チャクトガ幼虫(体長 0.8cm程度)の集団を接種したサ
ザンカ(樹高2.5m前後)に製剤1〜4を吊り下げ、その
後1〜2日毎に生存虫数を測定した。比較のため市販の
DDVPプレート(DDVP16%含有,120g)を
用いた比較製剤、および製剤を用いなかった無処理の対
照についても同様に測定した。なお、揮発DDVP量を
一定にするために、実施例と同様に重量の調整を行なっ
た。結果を表3に示す。
【0031】
【表3】 生存幼虫数調査結果 製 剤1 製 剤2 製 剤3 製 剤4 比較製剤 対 照 処理前 187 195 233 160 208 171 1日後 79 93 133 65 101 170 3日後 16 23 32 17 41 170 5日後 0 0 0 0 0 170 単位:頭
【0032】試験例2 チョウバエおよびノミバエの発生している一般家庭の浄
化槽(日立KR−5,5人槽,1.15t)のスカムが停滞
しない汚水上に製剤1〜4を吊し、それ以後、浄化槽に
生息するチョウバエの成虫の個体数を測定した。比較と
して市販のDDVPプレート(DDVP16%含有,1
20g)を用いた比較製剤についても同様に測定した。
なお、揮発DDVP量を一定にするために、実施例と同
様に重量の調整を行なった。結果を表4に示す。
【0033】
【表4】 経過日数に伴う浄化槽内のチョウバエおよびノミバエ個体数 製 剤1 製 剤2 製 剤3 製 剤4 比較製剤 処理前 ++ ++ ++ ++ ++ 1月後 − − − − − 3月後 − − − − + 6月後 − ± ++ 個体数:++ 成虫が多量いる状態 + 成虫を良く見かける状態 ± 成虫を少し見かける状態 − 成虫のいない状態
【0034】
【発明の効果】本発明の蒸散性殺虫剤は、DDVPを防
殺虫有効成分とする揮散性が長期間持続する製剤であっ
て、有効期間を3〜6か月の範囲で調節することができ
るため種々の用途に適用することができる。本発明の製
剤は有効成分の消失と共に製剤の他の成分も、ほぼ完全
に揮散消失し、また製剤自体が十分な強度を有するため
従来の蒸散性殺虫剤のように樹脂や容器に入れる必要が
なく、従って容器の回収作業は不要であり、省力的な製
剤であり環境保護の点でも優れている。さらに、DDV
Pの配合濃度についても、従来は精々20重量%程度で
あったものを、最大40重量%まで高めることができる
ため賦形剤等の費用や製造コストを軽減化できる利点を
も有する。本発明の蒸散性殺虫剤は、浄化槽だけでな
く、倉庫や温室、樹木等にも使用することができる。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 O,O−ジメチル−O−(2,2−ジク
    ロロビニル)ホスフェートと昇華性物質を溶剤ゲル中に
    含有することを特徴とする蒸散性殺虫剤。
  2. 【請求項2】 さらに、O,O−ジメチル−O−(2,
    2−ジクロロビニル)ホスフェートの分解防止剤を含有
    する請求項1に記載の蒸散性殺虫剤。
  3. 【請求項3】 O,O−ジメチル−O−(2,2−ジク
    ロロビニル)ホスフェート10〜40重量%、昇華性物
    質25〜88重量%、ゲル化剤1〜10重量%、および
    溶剤1〜60重量%からなる請求項1に記載の蒸散性殺
    虫剤。
  4. 【請求項4】 O,O−ジメチル−O−(2,2−ジク
    ロロビニル)ホスフェートの分解防止剤を7重量%まで
    含有する請求項2に記載の蒸散性殺虫剤。
  5. 【請求項5】 昇華性物質が、ナフタレンまたはp−ジ
    クロロベンゼンである請求項1に記載の蒸散性殺虫剤。
  6. 【請求項6】 ゲル化剤がN−アシルアミノ酸誘導体ま
    たはひまし硬化脂肪酸であり、溶剤が酢酸ブチル、フタ
    ル酸ジブチル、ベンゼン、トルエン、キシレン、および
    流動パラフィンの1種以上より選ばれる請求項3に記載
    の蒸散性殺虫剤。
  7. 【請求項7】 ゲル化剤がジベンジリデンソルビトール
    であり、溶剤がジメチルスルホキシド、N,N−ジメチ
    ルホルムアミド、N−メチルピロリドンおよびN,N−
    ジメチルアセトアミドの1種以上より選ばれる請求項3
    に記載の蒸散性殺虫剤。
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