JPH07266660A - プリンタ装置 - Google Patents

プリンタ装置

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Publication number
JPH07266660A
JPH07266660A JP6329194A JP6329194A JPH07266660A JP H07266660 A JPH07266660 A JP H07266660A JP 6329194 A JP6329194 A JP 6329194A JP 6329194 A JP6329194 A JP 6329194A JP H07266660 A JPH07266660 A JP H07266660A
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JP
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platen
paper
motor
gap
gap adjusting
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JP6329194A
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Inventor
Toshiaki Maejima
俊彰 前島
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TEC CORP
Original Assignee
TEC CORP
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明の目的は、静かにギャップ調節動作がで
きると共に、用紙検知部を適正な力でプラテンに押当て
るための調整が容易で、しかも、印字ヘッド回りの部品
に高い剛性が要求されないプリンタ装置を得ることにあ
る。 【構成】印字ヘッド24と用紙検知部25とが設けられたヘ
ッドキャリア23をプラテン2 に接離する方向に移動させ
て、プラテン2 に装填された用紙10と印字ヘッド24との
間のギャップを、用紙10の厚みに拘らず一定値に設定す
るギャップ調節手段を具備する。この手段のパルスモー
タ製のギャップ調節モータ26に連動してヘッドキャリア
23を移動力させる動力伝達系22,27 〜30と、固定のサイ
ドフレーム1bとに渡ってコイルスプリング42を取付け、
このスプリング42で用紙検知部25をプラテン2 に押付け
る方向に動力伝達系を常に付勢して、ギャップ調節動作
の際にギャップ調節モータ26の脱調を伴わないようにし
たことを特徴としている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、厚みが異なる複数種の
用紙に対して例えばドットインパクトタイプの印字ヘッ
ドを用いて印字をする伝票発行機等のプリンタ装置に係
り、特に、用紙の厚みに応じて印字ヘッドが自動的に適
正位置に調節されるギャップ調節手段を備えたプリンタ
装置を関する。
【0002】
【従来の技術】例えばドットプリンタ装置の中には、プ
ラテンに装填された用紙と印字ヘッドとの間のギャップ
を用紙の厚みに拘らず一定値に設定するギャップ調節手
段を備えたものが知られている(特開平2−11397
9号公報参照)。
【0003】この公報に記載のプリンタ装置では、印字
ヘッドを搭載したヘッドキャリアをプラテンに対して前
後方向に移動自在に設けている。そして、このキャリア
をギャップ調節手段が備えるギャップ調節モータとして
のパルスモータの動力で前進させて、ヘッドキャリアに
設けた用紙検知部を用紙が装填されていない状態のプラ
テンに押付けた状態から、ヘッドキャリアをプラテンか
ら所定寸法だけ離れた退避位置に後退させ、この後退移
動時に前記パルスモータに印加された駆動パルスの数を
制御器で計測する。
【0004】次に、プラテンに用紙を装填した状態にお
いてヘッドキャリアを再び前進させて、用紙検知部を用
紙に押当て、この状態から再びヘッドキャリアを前記退
避位置まで後退移動させ、その際にパルスモータに印加
された駆動パルスの数を制御器で計測する。そして、制
御器により前記両計測パルス数の差の結果から用紙の厚
みを求め、それに応じて紙送りの際および印字ヘッドを
プラテンの軸方向に沿って移動させる際におけるヘッド
キャリアの後退量を自動的に設定している。
【0005】このような後退量の自動設定をするギャッ
プ調節動作により、前記公報に記載のプリンタ装置で
は、プラテンに装填された用紙と印字ヘッドとの間のギ
ャップを、用紙の厚さに拘らず一定に保つことができ
る。
【0006】そして、このプリンタ装置において、用紙
検知部をプラテンおよびこれに装填された用紙に押当て
る力は、パルスモータの動力で得ており、その押当て状
態の検知は、プラテンに用紙検知部が当接するに伴って
パルスモータに対する負荷が過負荷になることを利用し
て、このパルスモータを脱調させることで行う構成とな
っている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】このように従来は、用
紙の厚みに応じて印字ヘッドを適正位置に配置するギャ
ップ調節動作時に、パルスモータを脱調させるから、そ
の際に脱調を原因としてパルスモータが異音を発生する
だけでなく、このモータに連動する動力伝達系(通常歯
車列からなる)でのびびり音が発生する。しかも、パル
スモータが脱調するまで用紙検知部をプラテンに押当て
るため、その押当て力が強く、押当てに伴う当接音も大
きい。したがって、従来は、ギャップ調節動作時におけ
る騒音が大きいという問題がある。
【0008】また、従来は、パルスモータの動力で用紙
検知部をプラテンに押当てるために、その押当て力を簡
単に調整できないという問題がある。
【0009】さらに、従来は、パルスモータが脱調する
まで押当てるので、押当て力が強すぎる傾向があり、そ
れに伴い、用紙が複写紙の場合には、用紙検知部が押当
てられた跡がはっきりと付き易い。しかも、強い押当て
力やその反力を受けるプラテン、ヘッドキャリア、およ
びフレーム等の印字ヘッド回りの部品が容易に変形する
場合には、その変形量が前記ギャップの精度の影響する
ので、従来においては、印字ヘッド回りの部品が高い剛
性をもつように作らなければならないという問題があ
る。
【0010】本発明の目的は、静かにギャップ調節動作
ができるとともに、用紙検知部を適正な力でプラテンに
押当てるための調整が容易で、しかも、印字ヘッド回り
の部品に高い剛性を要求されることがないプリンタ装置
を得ることにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、プラテンに対
向する印字ヘッドが搭載され、前記プラテンに対して接
離する方向に移動自在に設けられたヘッドキャリアと、
このヘッドキャリアに設けられて前記ヘッドキャリアの
移動に伴い前記プラテンに接離される用紙検知部と、前
記ヘッドキャリアを移動させるパルスモータからなるギ
ャップ調節モータと、このモータに印加された駆動パル
スの数に基づき前記プラテンに装填された用紙の厚みを
検出し、その検出厚みをもとに前記用紙と前記印字ヘッ
ドとの間のギャップを前記用紙の厚みに拘らず一定値に
設定するギャップ制御部とを有するギャップ調節手段を
具備したプリンタ装置に適用される。
【0012】そして、前記目的を達成するために、前記
ギャップ調節モータに連動して前記ヘッドキャリアに移
動力を与える動力伝達系と固定部とに渡って前記用紙検
知部が前記プラテンに押付ける方向に前記動力伝達系を
常に付勢するスプリングを取付け、このスプリングの付
勢力で前記ギャップ調節モータへの通電停止時に前記用
紙検知部を前記プラテンまたはこのプラテンに装填され
た用紙に押付け保持するものである。
【0013】
【作用】前記構成においては、スプリングが常に動力伝
達系を付勢しているので、ギャップ調節モータがそれへ
の通電が断たれて停止している時には、スプリングの付
勢力でヘッドキャリアがプラテンに近付くように移動さ
れ、用紙検知部がプラテンまたはこれに装填された用紙
に押当てられる。
【0014】そして、ギャップ調節手段によりプラテン
に装填された用紙と印字ヘッドとの間のギャップを、用
紙の厚みに拘らず一定に調節するには、まず、用紙検知
部がプラテンに直に押当てられた基準位置から、ギャッ
プ調節モータの駆動により、印字ヘッドがプラテンから
所定寸法離れた退避位置までヘッドキャリアを移動させ
るとともに、この時にギャップ調節モータに印加された
駆動パルスを計測し、また、前記退避位置に印字ヘッド
およびヘッドキャリアが保持されるようギャップ調節モ
ータに対する通電を維持する。
【0015】この後、プラテンと印字ヘッドとの間に用
紙を通してから、ギャップ調節モータへの通電を切っ
て、スプリングの付勢力でヘッドキャリアをプラテン側
に移動させて用紙検知部をプラテンに装填された用紙に
押当てる。
【0016】次に、ギャップ調節モータを再び駆動しヘ
ッドキャリアとともに印字ヘッドを前記退避位置まで移
動させるとともに、この時にギャップ調節モータに印加
された駆動パルスを計測し、そして、前記両駆動パルス
の差から用紙の厚みを求める。
【0017】こうして求められた用紙の厚み応じて、紙
送りの際および印字ヘッドをプラテンの軸方向に沿って
移動させる際におけるヘッドキャリアのプラテンからの
後退量、言い換えれば、プラテンに装填された用紙と印
字ヘッドとの間のギャップが設定される。
【0018】したがって、ギャップ調節モータの脱調を
伴うことなく、プラテンに装填された用紙と印字ヘッド
との間のギャップを、用紙の厚さに拘らず一定に保つこ
とができる。
【0019】しかも、ギャップ調節モータへの通電を断
った状態では、そのロータはディテント位置に静止され
ているので、スプリングの付勢力によるヘッドキャリア
のプラテン側への移動は、ディテントトルクに抗しなが
ら行われる。したがって、ギャップ調節モータをダンパ
ーとして利用できるから、用紙検知部が急激にプラテン
またはこれに装填された用紙に当たることを防止でき
る。
【0020】また、用紙検知部をプラテンまたはこれに
装填された用紙に対して押当て力を与えるものとしてス
プリングを利用したから、ばね定数が異なるものに交換
したり或いは長さを代えるだけで、用紙検知部を適正な
力でプラテンに押当てるための調整を容易に実施でき
る。
【0021】
【実施例】以下、図1〜図3を参照して本発明の一実施
例を説明する。図2は本実施例に係るドットプリンタ装
置の要部の構成を示す斜視図であって、同図中1a、1
bは所定間隔を存して互いに平行に配置されるとともに
前後方向に延びるサイドフレームで、これらの後部には
例えばローラからなるプラテン2および用紙ガイドロー
ラ3(図1参照)が夫々が回転自在に横架されている。
用紙ガイドローラ3はプラテン2よりも後方に配置され
ている。
【0022】図1に示されるようにプラテン2の回転軸
2aの一端部には被動タイミングプーリ4が固定されて
いる。また、図1中5は紙送り時に動作されるパルスモ
ータからなる正逆回転可能なプラテンモータで、その出
力軸に固定された駆動タイミングプーリ6と前記プーリ
4とに渡ってタイミングベルト7が巻き掛けられてい
て、プラテンモータ5の駆動によりプラテン2が回転駆
動されるようになっている。
【0023】サイドフレーム1a、1b間にはプラテン
2の下部周面に沿って近接する用紙ガイド8が配置され
ている。また、サイドフレーム1a、1b間にはプラテ
ン2と用紙ガイドローラ3との間に位置して紙送り用ト
ラクタ9が配置されている。トラクタ9は左右一対(図
1において一方のみ図示)設けられている。これらトラ
クタ9は、連続用紙(ファンフォールド紙)10の幅方
向両端部に夫々一定間隔で設けられた係合孔10aに係
合する多数のピン(図示しない)を有し、これらのピン
を係合孔10aに係合させた状態で駆動されることによ
り、連続用紙10をプラテン2と用紙ガイド8との間を
通して後述の印字部に搬送する動作を営む構成となって
いる。
【0024】トラクタ9の入力軸9aに固定された被動
タイミングプーリ11と、トラクタ9の下方に配置され
たパルスモータからなる正逆回転可能な紙送り用モータ
12の出力軸に固定した駆動タイミングプーリ13とに
渡ってタイミングベルト14が巻き掛けられている。し
たがって、このモータ12を駆動することにより、トタ
クタ9を動作させて連続用紙10の紙送りができる。
【0025】なお、左右一対のトラクタ9は、連続用紙
10の幅に応じて位置を調整できるようにサイドフレー
ム1a、1b間において左右方向に移動可能に設けられ
ている。また、図1中15は上面開放の箱等からなる給
紙ストッカであり、これに収納された連続用紙10が用
紙ガイドローラ3を経由してトラクタ9に導かれるよう
になっている。さらに、図1中16はプラテン2の上部
前側に転接し、かつ接離可能な排出ローラであり、これ
とプラテン2との間を通して連続用紙10の印字済み部
分が後方に向けて排出されるようになっている。また、
図1中45は用紙ガイド8とプラテン2との間を通る連
続用紙10の先端を検出するために用紙ガイド8に取付
けられた用紙センサである。
【0026】図1および図2に示されるようにサイドフ
レーム1a、1b間には、プラテン2の前側に位置し
て、このプラテン2と平行な前部案内軸21および後部
案内軸22が夫々横架されている。前部案内軸21はサ
イドフレーム1a、1bの前端部に回動不能に固定され
ている。後部案内軸22は、その軸方向両端部に夫々偏
心軸端部22aを有し、これらの軸端部22aをサイド
フレーム1a、1bに夫々回動可能に支持させて設けら
れている。なお、図1中eは両偏心軸端部22a間の軸
主部の軸線と偏心軸端部22aの軸線との間の偏心寸法
を示している。
【0027】サイドフレーム1a、1b間にはヘッドキ
ャリア23が配設されている。ヘッドキャリア23は、
その前端部に形成された二股状嵌合部23aを前部案内
軸21に摺動自在に嵌合するとともに、後部に形成され
た筒状嵌合部23bを後部案内軸22に摺動自在に嵌合
して、前後案内軸21、22間に渡って支持されてい
る。このヘッドキャリア23は図示しないキャリア駆動
装置により前後案内軸軸21、22を摺動しながら左右
方向に移動自在に設けられている。
【0028】ヘッドキャリア23は、その筒状嵌合部2
3bを後部案内軸22に摺動自在に嵌合しているから、
後部案内軸22が回動されることに伴って前後方向、言
い換えれば、プラテン2に接離する方向に移動自在に設
けられている。この移動量は最大で前記偏心寸法eの2
倍相当の範囲である。なお、図1中Eは、二股状嵌合部
23aと前部案内軸21との間に確保された逃げであ
り、この逃げEによりヘッドキャリア23の前後方向の
移動を前部案内軸21が妨げないようになっている。
【0029】ヘッドキャリア23の後部上面にはプラテ
ン2に対向して印字ヘッド24が搭載されている。印字
ヘッド24はプラテン2とともに印字部をなしている。
このヘッド24には例えば多数本の印字ワイヤを有して
複写をとる印字に適するワイヤドットインパクトタイプ
のものが採用されている。
【0030】ヘッドキャリア23の後部上面にはプラテ
ン2に対向して用紙検知部25が設けられている。この
検知部25が有した検知端は、印字待機状態にある印字
ヘッド24の印字ワイヤの先端面よりも僅かにプラテン
2側に突出しているとともに、ヘッドキャリア23の前
後動によりプラテン2ないしは印字部に通された連続用
紙10にその前方から接離されるようになっている。
【0031】なお、本実施例では用紙検知部25をヘッ
ドキャリア23から一体に突設したが、これに代えて、
ヘッドキャリア23上に図示しないインクリボンカセッ
トとともに設けられ、このカセットから繰り出されるイ
ンクリボンを案内するリボンガイドに突起を形成して、
それを用紙検知部として用いてもよい。
【0032】両サイドフレーム1a、1bの内の一方の
サイドフレーム1bには、パルスモータからなるギャッ
プ調節モータ26が取付けられているとともに、このモ
ータ26の出力軸に取付けられた出力歯車27に連動す
る第1、第2の中間歯車28、29が夫々取付けられて
いる。そして、第2中間歯車29は前記後部案内軸22
のサイドフレーム1bを貫通した一方の偏心軸端部22
aに固定された最終歯車30に噛み合わされている。し
たがって、これら合成樹脂製の歯車列27〜30を介し
てギャップ調節モータ26の駆動トルクが後部案内軸2
2に伝達されるから、歯車列27〜30および後部案内
軸22は、ギャップ調節モータ26に連動してヘッドキ
ャリア23に移動力を与える動力伝達系をなしている。
【0033】図2に示されるように最終歯車30にはそ
の周方向に沿って延びる長孔等からなる検知孔31が穿
たれている。また、サイドフレーム1bにはセンサ32
が取付けられている。このセンサ32は最終歯車30の
検知孔31が位置する周部が通る凹みを有して、前記周
部をその厚み方向から挟むような凹状に形成されてい
る。
【0034】センサ32は、最終歯車30の一面側に配
置される発光素子と最終歯車30の他面側に配置される
受光素子とを備えている。前記受光素子は発光素子から
放射されて検知孔31を通過する光を受け、その光路か
ら検知孔31が外れた時に、センサ32が信号を出力す
るようになっている。
【0035】検知孔31とセンサ32とは、用紙検知部
25をプラテン2に直に当たるように押付けた状態か
ら、ギャップ調節モータ26に駆動パルスを印加しヘッ
ドキャリア23がプラテン2の前側方向に所定寸法離れ
た退避位置まで移動されたことを検出できる位置に設け
られている。そのために、ヘッドキャリア23が前記退
避位置まで後退移動する間は、前記発光素子から放射さ
れた光が検知孔31を通過して受光素子に入射されると
ともに、ヘッドキャリア23が前記退避位置に達した時
点で、最終歯車30が前記発光素子から放射された光を
遮るようにしてある。
【0036】最終歯車30にはばね受け部41が一体に
突出形成されており、これと固定部例えばサイドフレー
ム1bとの間に渡ってコイルスプリング42が取付けら
れている。図2中43はサイドフレーム1bに切り起こ
されたばね受け部である。コイルスプリング43は図1
において時計回りに最終歯車30を常に付勢し、それに
よって、用紙検知部25をプラテン2に押付ける方向に
前記動力伝達系を常に付勢するように設けられている。
なお、用紙検知部25がプラテン2に押付けられた状態
で、前記センサ32の発光素子および受光素子は検知孔
31に対向されるようになっている。
【0037】センサ32の出力が供給される制御装置3
5は、プラテンモータ制御部36と、ギャップ制御部3
7と、紙送りモータ制御部38とを備えている。プラテ
ンモータ制御部36は、図示しない入力装置を介して制
御装置35に入力される外部入力等にしたがい紙送り運
転モードの際、プラテンモータ5の各巻線を所定の順序
で励磁するプラテンモータ駆動回路(図示しない)に駆
動パルスを与え、この駆動回路を介してプラテンモータ
5の回転を制御するものであって、それにより、印字部
に対する連続用紙10の送り込みまたはバックフィード
が行われるようになっている。紙送りモータ制御部38
は、紙送りモータ12の各巻線を所定の順序で励磁する
紙送りモータ駆動回路(図示しない)に駆動パルスを与
え、この駆動回路を介してパルスモータ12の回転を制
御して、連続用紙10の送り込みまたはバックフィード
をするものである。
【0038】センサ32の出力信号が供給されるギャッ
プ制御部37は、ギャップ調節モードの際に、ギャップ
調節モータ26の各巻線を所定の順序で励磁するギャッ
プ調節モータ駆動回路(図示しない)に駆動パルスを与
え、この駆動回路を介してギャップ調節モータ26の回
転を制御するものであって、それにより、ヘッドキャリ
ア23がプラテン2に対して前後方向に移動される。
【0039】このギャップ制御部37は、連続用紙10
を装填していないプラテン2に押当てられた用紙検知部
25をプラテン2から一定寸法前方に離れた退避位置に
用紙検知部25を移動させた時に、ギャップ調節モータ
26に印加した駆動パルスの数を計測するとともに、プ
ラテン2に装填された連続用紙10に押当てられた用紙
検知部25を前記退避位置に移動させた時に、ギャップ
調節モータ26に印加した駆動パルスの数を計測し、か
つ、これらの両計測数の差から連続用紙10の厚みを求
める演算処理を行う。また、ギャップ制御部37は、紙
送りの際および印字ヘッド24をプラテン2の軸方向
(長手方向)に沿って移動させる際において、ギャップ
調節モータ26の駆動を制御して印字ヘッド24が用紙
の邪魔にならないようにヘッドキャリア23をプラテン
2の前方の所定位置に移動させる。
【0040】前記ギャップ制御部37と、前後案内軸2
1、22と、ヘッドキャリア23と、用紙検知部25
と、ギャップ調節モータ26と、歯車列27〜30と、
センサ32と、コイルスプリング42とは、プラテン2
に装填された連続用紙10の厚みを検知して、この用紙
10と印字ヘッド24との間のギャップを用紙の厚みに
拘らず一定値に設定するギャップ調節手段を形成してい
る。
【0041】次に、前記構成のドットプリンタ装置の作
用を説明する。このプリンタ装置に電源が投入されてい
ない状態では、コイルスプリング42のばね力により前
記動力伝達系の最終歯車30が図1中時計回りに付勢さ
れているから、ヘッドキャリア23はプラテン2に近付
けられるように移動されている。したがって、連続用紙
10が装填されていないプラテン2に用紙検知部25が
当接した基準位置に、印字ヘッド24および用紙検知部
25とともにヘッドキャリア23が配置されている。こ
の状態でセンサ32の発光素子と受光素子とは最終歯車
30の検知孔31に対向している。
【0042】そして、電源が投入されると、図3に示さ
れるように制御装置35のギャップ制御部37により、
まず、ギャップ調節モータ26に対し所定時間aの間駆
動パルスが印加され、したがって、このモータ26が回
転動作して、歯車列27〜30を介して後部案内軸22
が図1中反時計回りに回動される。
【0043】そうすると、コイルスプリング42の付勢
力に抗してヘッドキャリア23が前方に移動されて、プ
ラテン2から印字ヘッド24および用紙検知部25が離
間される。この動作は、最終歯車30がセンサ32の光
路を遮るまで、すなわち、印字ヘッド24がプラテン2
の前方に所定寸法離された退避位置に達するまで続けら
れる。そして、この時ギャップ制御部37は、前記基準
位置から退避位置に至るまでにギャップ調節モータ26
に印加した駆動パルスの数を計測する。また、駆動パル
スの印加は前記a時間で終了するが、その後においても
ギャップ調節モータ26への通電は継続され、それによ
り、コイルスプリング42の付勢力に抗して印字ヘッド
24が前記退避位置に保持される。
【0044】次に、図3に示されるように制御装置35
は、そのプラテンモータ制御部36によりプラテンモー
タ5を駆動すると同時に、モータトルク制御手段38に
より紙送りモータ12を駆動するから、トラクタ9にセ
ットされた連続用紙10が印字部に向けて搬送される。
【0045】そして、この用紙搬送の途中において、図
3に示されるように用紙センサ45が搬送される連続用
紙10の先端を検出する。この後、所定時間bが経過し
て、前記印字部に連続用紙10が通過してプラテン2に
装填された時点で、制御装置35は前記各モータ5、1
2、26に対する通電が夫々断つ。
【0046】そうすると、退避位置に対するヘッドキャ
リア23の保持力が消失するので、コイルスプリング4
2のばね力により、最終歯車30が図1中時計回りに回
動される。したがって、ヘッドキャリア23がプラテン
2に近付けられるように移動されて、用紙検知部25が
プラテン2に装填された連続用紙10にこれをプラテン
2との間に挟んで押当てられる。
【0047】次に、前記通電停止から所定時間cの経過
後に、制御装置35はそのギャップ制御部37により、
ギャップ調節モータ26に対し駆動パルスを印加して、
このモータ26を回転動作させる。そのため、歯車列2
7〜30を介して後部案内軸22がコイルスプリング4
2の付勢力に抗して図1中反時計回りに回動される。
【0048】それによりプラテン2から印字ヘッド24
および用紙検知部25が離間されるようにヘッドキャリ
ア23を前方に移動され、この動作は、最終歯車30が
センサ32の光路を遮るまで、すなわち、印字ヘッド2
4が前記退避位置に達するまで続けられる。そして、こ
の時ギャップ制御部37は、ギャップ調節モータ26に
印加した駆動パルスの数を計測する。また、この時の駆
動パルスの印加はa1(なお、a1<a)時間で終了する
が、その後においてもギャップ調節モータ26への通電
が継続されるから、コイルスプリング42の付勢力に抗
して印字ヘッド24は前記退避位置に保持される。
【0049】この後に、ギャップ制御部37は、ヘッド
キャリア23を、初めに前記退避位置に移動させた際に
計測した駆動パルス数と、その後に前記退避位置に再度
移動させた際に計測した駆動パルス数とをもとに、連続
用紙10の厚みを次式により演算する。t=(AーB)
×C。この演算式において、tは連続用紙10の厚み
(mm)、Aは用紙装填状態で印加した駆動パルスの数、
Bは用紙非装填状態で印加した駆動パルスの数、Cは駆
動パルス一つ当たりのヘッドキャリア23の移動量であ
る。
【0050】そして、このような紙厚検知に基づきギャ
ップ制御部37は、求められた紙厚を考慮して、以後の
紙送りおよびヘッドキャリア23のプラテン2の軸方向
に沿う横移動におけるプラテン2に対するヘッドキャリ
ア23の後退量、言い換えれば、プラテン2に装填され
た連続用紙と印字ヘッド24との間のギャップを、用紙
の厚さに拘らず一定の値に設定して、連続用紙10と印
字ヘッド24との引っ掛かりを防止する。
【0051】以上のようにして連続用紙の厚みを検知で
きるので、その際にギャップ調節モータ26の脱調を伴
うことがない。そのため、脱調を原因とする騒音の発生
をなくすことができる。しかも、ギャップ調節モータ2
6への通電を断った状態では、そのロータはディテント
位置に静止されているので、コイルスプリング42の付
勢力によるヘッドキャリア23のプラテン2側への移動
は、ディテントトルクに抗しながら行われる。そのた
め、ギャップ調節モータ26をダンパーとして利用で
き、用紙検知部25がプラテン2またはこれに装填され
た連続用紙10に急激に衝突することが防止され、用紙
検知部25のプラテン2への当接音を小さくできる。し
たがって、これらの理由により騒音が小さくなり、既述
のギャップ調節動作を静かに行うことができる。
【0052】さらに、用紙検知部25をプラテン2また
はこれに装填された連続用紙10に対して押付ける力を
与えるものとしてコイルスプリング42を利用したか
ら、このスプリング42をばね定数が異なるものに交換
したり或いは長さを代える(長さが異なるものに交換、
または調整ねじを用いて長さを調整する態様を含む。)
だけで、用紙検知部25を適正な力でプラテン2に押当
てるための調整を容易に実施できる。
【0053】しかも、この調整に伴い過不足が少ない適
正な押当て力を得ることができるので、印字ヘッド24
回りの部品に過大な力を作用させることがない。それに
より、印字ヘッド24回りの部品に高い剛性が要求され
ることがなくなり、これらの部品の強度を剛性を低くで
き、したがって、それに応じてコストダウンを図ること
ができる。
【0054】その上、既述のように用紙検知部25がプ
ラテン2に装填された連続用紙10に急激に当たらない
から、複写ができる連続用紙10を使用する場合に、こ
の用紙10に対し前記ギャップ調節動作に伴って用紙検
知部25の押当て跡がはっきりと付くことを防止でき
る。
【0055】また、既述のようにギャップ調節モータ2
6を脱調させないから、このモータ26の出力軸と前記
動力伝達系との間或いは動力伝達系内に、前記モータ2
6への過負荷入力を断つためのクラッチ(なお、従来
は、このクラッチが必要であり、故に、構造および組立
てが複雑であった。)を設ける必要がなく、部品点数を
削減でき、それにより、ギャップ調節手段の機構系の構
造および組立てを簡単にできる。しかも、既述のように
ギャップ調節モータ26の回転方向を一方向にできるの
で、両方向に回転させる必要がある従来に比較して、モ
ータ26の回転制御を簡単にできる。
【0056】なお、本発明は前記一実施例に制約されな
い。例えば、スプリング42は歯車列27〜30の内の
いずれか一つの歯車とサイドフレーム1b等の固定部と
に渡って設けても、或いは後部案内軸22と固定部とに
渡って設けてもよい。また、スプリング42はコイルス
プリングに限らず、捩じりばね、或いは板ばね等を用い
てもよく、印字をする用紙には連続用紙以外にも単票用
紙を用いることができる。
【0057】
【発明の効果】以上詳記したように本発明のプリンタ装
置によれば、ギャップ調節モータの脱調を伴うことな
く、プラテンに装填された用紙と印字ヘッドとの間のギ
ャップを、用紙の厚さに拘らず一定に保つことができる
とともに、ギャップ調節モータをダンパーとして利用し
て用紙検知部が急激にプラテンまたはこれに装填された
用紙に当たることを防止できるから、静かにギャップ調
節動作ができる。
【0058】さらに、用紙検知部をプラテンまたはこれ
に装填された用紙に対して押付ける力を与えるものとし
てスプリングを利用したから、用紙検知部を適正な力で
プラテンに押当てるための調整を容易に実施できる。し
かも、それに伴い過不足が少ない適正な押当て力を得る
ことができるので、印字ヘッド回りの部品に高い剛性が
要求されず、コストダウンを図るのに有利である。
【0059】その上、既述のように用紙検知部が急激に
プラテンまたはこれに装填された用紙に当たらないよう
にして静音化を図ったから、複写ができる用紙を使用す
る場合に、この用紙にギャップ調節動作に伴って用紙検
知部の押当て跡がはっきりと付くことを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係るドットプリンタ装置の
要部の構成を示す図。
【図2】同一実施例に係るドットプリンタ装置の要部の
構成を示す斜視図。
【図3】同一実施例に係るドットプリンタ装置における
ギャップ調節動作を説明するタイムチャート。
【符号の説明】
1b…サイドフレーム(固定部)、 2…プラテン、 21…前部案内軸(ギャップ調節手段)、 22…後部案内軸(ギャップ調節手段の動力伝達系をな
す部品)、 22a…後部案内軸の偏心軸端部、 23…ヘッドキャリア(ギャップ調節手段)、 24…用紙検知部(ギャップ調節手段)、 26…ギャップ調節モータ(ギャップ調節手段)、 27…出力歯車(ギャップ調節手段の動力伝達系をなす
部品)、 28…第1中間歯車(ギャップ調節手段の動力伝達系を
なす部品)、 29…第2中間歯車(ギャップ調節手段の動力伝達系を
なす部品)、 30…最終歯車(ギャップ調節手段の動力伝達系をなす
部品)、 31…検知孔(ギャップ調節手段)、 32…センサ(ギャップ調節手段)、 35…制御装置(ギャップ調節手段)、 37…ギャップ制御部(ギャップ調節手段)、 42…コイルスプリング(スプリング)。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】プラテンに対向する印字ヘッドが搭載さ
    れ、前記プラテンに対して接離する方向に移動自在に設
    けられたヘッドキャリアと、 このヘッドキャリアに設けられて前記ヘッドキャリアの
    移動に伴い前記プラテンに接離される用紙検知部と、 前記ヘッドキャリアを移動させるパルスモータからなる
    ギャップ調節モータと、 このモータに印加された駆動パルスの数に基づき前記プ
    ラテンに装填された用紙の厚みを検出し、その検出厚み
    をもとに前記用紙と前記印字ヘッドとの間のギャップを
    前記用紙の厚みに拘らず一定値に設定するギャップ制御
    部とを有するギャップ調節手段を具備したプリンタ装置
    において、 前記ギャップ調節モータに連動して前記ヘッドキャリア
    に移動力を与える動力伝達系と固定部とに渡って前記用
    紙検知部が前記プラテンに押付ける方向に前記動力伝達
    系を常に付勢するスプリングを取付け、このスプリング
    の付勢力で前記ギャップ調節モータへの通電停止時に前
    記用紙検知部を前記プラテンまたはこのプラテンに装填
    された用紙に押付け保持することを特徴とするプリンタ
    装置。
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