JPH07266269A - ロボットの力制御による加工方法 - Google Patents

ロボットの力制御による加工方法

Info

Publication number
JPH07266269A
JPH07266269A JP5621794A JP5621794A JPH07266269A JP H07266269 A JPH07266269 A JP H07266269A JP 5621794 A JP5621794 A JP 5621794A JP 5621794 A JP5621794 A JP 5621794A JP H07266269 A JPH07266269 A JP H07266269A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
tool
force
teaching
force control
robot
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP5621794A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoichi Kimura
洋一 木村
Takashi Murata
隆志 村田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Proterial Ltd
Original Assignee
Hitachi Metals Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Metals Ltd filed Critical Hitachi Metals Ltd
Priority to JP5621794A priority Critical patent/JPH07266269A/ja
Publication of JPH07266269A publication Critical patent/JPH07266269A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Manipulator (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 形状の複雑な曲面のバリを取る力制御ロボッ
トの、ワーク表面に正確な法線方向となる力制御方向を
求めること。 【構成】 工具および力センサーを有するロボット本体
と、第1段階では粗教示後仕上げモデルワークに対して
工具の送り方向には位置制御し、同じく工具のワークへ
の力制御方向には押付け力制御して、工具の仕上教示点
および力制御方向を作成記憶し、第2段階の加工作業で
は、この仕上教示データに基づいて工具の送り方向には
位置制御し、工具のワークへの力制御方向には力制御し
て仕上加工するロボットのバリ取り方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は教示再生型ロボット装置
による鋳物のバリ取り、または面取り等の加工に関し、
特に力制御による加工方法の力制御方向の指定方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来の教示再生型力制御ロボットの力制
御方向の指定方法は、特開平2−272738号公報に
記載されている。教示時に教示点間の任意の場所でワー
クと工具を接触させ、その時の力センサの検出値から力
の方向余弦を求め、その力の方向余弦を教示点間全体の
力制御方向とするのである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】この従来の力制御ロボ
ットによる力制御方向の指定方法では、特に形状の複雑
不規則な曲面に発生しているバリを取る場合において次
のような問題がある。 1)教示点が粗くなると工具の力制御方向が正確にワー
ク表面の法線方向に一致しなくなるため力制御の精度が
低下し、一様な仕上がりが得られない。 2)工具の力制御方向を正確に指定するためには教示点
が多くなり、教示に時間がかかる。 本発明の目的は、特に形状の複雑な曲面のバリを取る場
合であっても、力制御方向の教示操作を多くすることな
く、ワーク表面に正確な法線方向となる力制御方向の得
られる方法を提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は力制御バリ取り
ロボットの力制御方向の指定方法、および前記力制御方
向を用いて加工する方法であって、ワークに直接に接触
する工具、この工具を掴む工具ホルダー、この工具ホル
ダーに固定した力センサ、この力センサに固定したロボ
ットハンド、これらを駆動するためのサーボモータ、パ
ルスエンコーダを有するロボット本体、および制御装置
で構成される教示再生型のロボットにおいて、教示段階
では前記工具の前記ワークに対する概略通過点および前
記概略通過点間の力制御方向を粗教示したあと、仕上げ
済みモデルワークに対して前記工具の送り方向には位置
制御し、前記工具の前記ワークへの力制御方向には押付
け力一定制御で再生して、再生動作中における前記パル
スエンコーダのパルス値からなる位置データと、前記力
センサで検出される反力の向きとは逆向きの単位ベクト
ル成分を力制御方向データとして前記制御装置内のメモ
リに記憶することにより、前記工具の仕上げ教示データ
を生成することを特徴とするロボットの力制御による加
工方法である。また、加工段階では前記教示段階で得ら
れた仕上げ教示データを読みだし、前記工具の送り方向
には位置制御し、前記工具のワークへの力制御方向には
押し付け力一定制御とスティフネス制御の両者を含んだ
力制御にて仕上げ加工するロボットの力制御による加工
方法である。
【0005】
【実施例】本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
この実施例ではアルミホィールのデザイン窓を力制御仕
上げするバリ取りロボットを対象とした。図1は本実施
例を説明するための、アルミホィール、およびそのバリ
取りロボット装置の全体構成図である。
【0006】アルミホィール30はほぼ円筒上のリム部
31とこの内周側に形成したディスク部32とから一体
でなり、このディスク部32には貫通する窓部33が例
えば6個所あいている。これらの窓部33は互いに同形
状で、アルミホィール30の中心位置より等距離の位置
で、かつ等間隔に配置されている。アルミホィールは美
観を重視するものであることから、仕上げではバリの除
去だけでなく、窓形状に合わせての一様幅の面取りを行
う必要がある。窓部33は複雑な3次元曲線からなる形
状をしており、従来の教示再生型のロボットでは対応が
困難なものである。
【0007】図2にアルミホィール窓部の断面図を、図
3にアルミホィール30の窓部33の1個所を示す平面
図を示す。図2および図3に示す窓部33の内周部に形
成されたものがバリAである。本実施例は図2、図3に
示すようなアルミホィール30の窓部33内周部に発生
したバリAを取除くための力制御バリ取りロボットの、
力制御方向の指定方法に関するものである。
【0008】次に図1を参照して説明する。アルミホィ
ール30は割出台上(図示していない)に載置され、固
定されている。ある1つの窓部33Aのバリ取りを終了
すると割出台がアルミホィール30中心位置を中心にし
て例えば360°/6=60°回転する。この割出台の
回転により、窓部33Aの隣にあって、バリ取りを終了
していない窓部33Bが、この回転する前の窓部33A
の位置に来る。この回転、および各窓部33のバリ取り
を繰返し行い、アルミホィール30の窓部例えば6ヶ所
について全てバリ取りを行う。
【0009】バリ取りロボット装置はロボット本体10
とこれを教示、および再生をするためのロボット制御装
置20とからなる教示、再生型ロボット装置である。ロ
ボット本体10はロボット制御装置20に接続する動力
線13および信号線14を有している。
【0010】ロボット本体10は、アルミホィール30
に直接に触しバリ取り加工および教示をするための工具
T1、この工具T1を掴む工具ホルダー12、これら工
具T1を回転するためのサーボモータM1、同じくひね
るためのサーボモータM2、同じく曲げるためのサーボ
モータM3、同じく前後進するためのサーボモータM
4、同じく上下降するためのサーボモータM5、同じく
旋回するためのサーボモータM6を有しており、さらに
工具ホルダー12には後で説明する力制御をするための
力センサ11を取付け、力センサ11はロボット本体1
0の先端部のロボットハンド15に取付けられている。
また、各々のサーボモータM1〜M6には各々の減速機
(図示していない)、およびその回転位置を検出する各
々のパルスエンコーダPE1〜PE6(図4に図示して
いる)が取付られている。
【0011】ロボット制御装置20は、この全体構成図
を図4に示し、主制御CPU21と力センサCPU22
とをマルチバスにて接続したマルチCPUシステムであ
る。主制御CPU21は以後に説明する演算処理を行う
装置である。力センサCPU22は力センサ11の検出
値に、工具T1の重量等の補償をして、工具T1の座標
系値に変換処理する装置である。サーボカウンター23
はパルスエンコーダPEからのパルス信号をカウントと
し、マルチバスに接続され工具T1の現在位置を示すた
めのものである。
【0012】D/A変換器24はマルチバスに接続さ
れ、主制御CPU21、力センサCPU22、メモリ2
6、ティーチングボックス27などで指令されるサーボ
モータM1〜M6の回転目標位置と現在位置の差分を定
数倍した値をD/A変換してサーボアンプ25に出力す
るものである。サーボアンプ25はD/A変換器24か
らの信号を増幅してサーボモータMに速度指令信号とし
て発信するものである。メモリ26は工具T1の教示デ
ータとしてサーボカウンタ値をそのまま、あるいはこれ
を工具T1の位置と姿勢の成分値に加工したもの、およ
び同位置における力センサ11の検出値から工具座標系
に演算した力制御方向ベクトルの成分値などを記憶する
装置である。
【0013】ティーチングボックス27は、工具T1の
概略通過点(粗教示点)を教示する場合に、ロボット本
体10の工具T1をリモート誘導するときに用いるもの
である。操作パネル28は力制御のパラメータ設定や、
ロボット本体10の動作モード切り換えを行うためのも
ので、スイッチ類およびディスプレイを有している。F
/V変換器29はパルスエンコーダPEからのパルス信
号を速度制御ループ用の信号に変換してサーボアンプ2
5に与えるものである。
【0014】次に以上説明したバリ取りロボット装置に
より、本発明を用いた力制御方向の指定方法を用いて力
制御でアルミホィール30の窓部33のバリ取りを行う
操作、手順について説明する。図5はバリ取り操作、手
順の概要を示すフローチャートであり、以下詳細に説明
する。このバリ取り作業は第1段階の教示データの作成
と、第2段階のこの教示データに基づいて工具T1を再
生する第2段階の加工作業とに別けることができる。
【0015】第1段階の教示データの作成は、図2およ
び図3に示すアルミホィール30の窓部33にバリAの
ないもの、すなわち、仕上がった形状のアルミホィール
30の窓部33(モデル窓部)について行い、粗教示と
仕上げ教示とを行って作成する。粗教示は、まず図3に
示すように粗教示点P1P6(以後下線付きの文字は
ベルトルを表わす)をモデル窓部の内周面より少し内周
側に離れた点に決める。ここで粗教示点とは、仕上教示
データを作成するために、従来の教示再生型ロボットと
同様に予めティーチングボックス27等を用いて手動操
作にてロボット各軸を誘導して教示した点のことであ
る。そして、これらの点におけるサーボモータM1〜M
6のサーボモータのサーボカウンタ23からの値を粗教
示点P1P6としてロボット制御装置のメモリ26に
入力し記憶させる。
【0016】また、仕上げ教示にて粗教示点P1P6
の各々の間を移動中の工具T1が、アルミホィール30
のモデル窓部33の内周面に押し付ける粗力制御方向
F6を次のようにメモリ26に入力し、記憶させ
る。まず、粗教示点P1P2間の粗力制御方向F1
は、粗教示点P1P2間のほぼ中間点に工具T1を持
って来て、直接モデル窓部の内周面に押付ける。このと
き、力センサ11で検出される反力から、反力とは逆向
き単位ベクトルの方向余弦(α、β、γ)を数1で演算
し、これらの値を粗力制御方向F1を表す成分とする。
【数1】α=−Ftx/|F| β=−Fty/|F| γ=−Ftz/|F| |F|=√(Ftx2+Fty2+Ftz2) ここでFtx、Fty、Ftzは、力センサに加わる直
交する3軸方向の力3成分と、それらの軸まわりのモー
メントの合計6成分の検出値から座標変換により求めた
工具T1先端の座標系の3軸方向の力成分である。
【0017】この後、粗教示点P2P3間について
も、粗教示点P1P2間と同様にして、粗力制御方向
F2の成分を演算し、メモリ26に記憶させる。この後
も同様にして粗教示点P6、P1間までについて行い、
粗力制御方向F3F6の成分を演算し、メモリ26に
記憶させる。
【0018】本実施例の場合は、粗教示点P1P6
び粗力制御方向F1F6は図3に示すようになる。ま
た、力制御の目標押し付け力Fdおよび工具T1の送り
速度Vも操作パネル28に入力し、メモリ26に記憶さ
せる。以上で教示データ作成のうちの粗教示は終了す
る。
【0019】次に行う仕上げ教示は、前記粗教示のデー
タに基づき、押し付け力制御の自動再生を利用して行
う。すなわち、工具T1を駆動しない状態で、粗教示点
P1P6を基にモデル窓部の内周面に沿って自動再生
して移動させる。このとき、モデル窓部の内周面への粗
力制御方向F1F6を用いて、目標の押付け力Fdな
るよう、工具T1を力制御する。このときの工具T1の
送り速度は、工具がワークの曲面に正しく追従するよう
に、例えば教示した工具の送り速度Vの20%と遅くす
る。この力制御自動再生の間、ロボット制御装置20の
サーボ制御のサンプリング周期に同期して、工具T1の
移動位置を制御しているサーボモータ各々のパルスエン
コーダの回転目標位置と、力センサの検出値から工具か
らの反力方向とは逆向きの力方向成分を演算し、それら
をメモリ26に記憶させる。
【0020】前記仕上げ教示データの作成過程の詳細
を、図3を用いて以下に説明する。まず、工具T1の退
避点(図示せず)から粗教示点P6まで再生した後、粗
教示点P1のデータをメモリ26から読み出す。次に工
具T1を粗教示点P6から粗教示点P1に移動させ、さ
らに粗教示点P1からモデル窓部の内周面に接触するま
で移動させる。この移動は一つ前の粗教示点P6から粗
教示点P1までの送り方向と同じ方向に、力センサ11
の検出値から工具T1のモデル窓への接触を監視しなが
ら低速で行う。工具T1の接触が確認されると、仕上げ
教示データ作成のプログラムがスタートし、次の粗教示
P2と粗力制御方向F1のデータをメモリ26から読
み出す。このときの工具T1の接触点をC0とする。
【0021】次に接触点C0と粗教示点P2間の仕上げ
教示データの作成を行うが、この作成のためのサンプリ
ング周期Tsは、例えばTs=10msecなどとし、
ロボット制御装置20のサンプリング周期に同期させ
る。この接触点C0、粗教示点P2間の仕上げ教示デー
タの作成については、さらに図6および図7を参照して
説明する。工具T1を接触点C0から粗教示点P2への
方向には、粗教示で入力された送り速度Vの20%の低
速Vtで移動させる。この方向を位置制御方向とする。
【0022】そして、あるサンプリングタイミング時点
での現在位置Cn(n=0,1,2,・・・n)から位
置制御方向の次の点、すなわち位置制御方向のTs後の
点までの増分を△Cnpとする。従って、△Cnpの大
きさは工具T1の送り速度VtにTsを乗算したもので
ある。
【0023】次に力センサ11の検出値を読みだして、
粗力制御方向F1の力Faを演算する。次いで現在位置
Cnから粗力制御方向F1の次の点すなわち、粗力制御
方向のTs後の点までの増分△Cnfを求める。この粗
力制御方向の増分△Cnfの大きさは、粗力制御方向
の制御速度VfをもとにVf×Tsとして与えられ
る。ここで、制御速度Vfは、粗教示のとき入力し記憶
された目標押付け力Fdと工具T1とモデル窓部の内周
面とに生ずる実際の押付け力、すなわち力センサ11で
検出される粗力制御方向F1の力Faとの差に比例する
ようにする。すなわち、Vf=Kf(Fd−Fa)で表
わされ、粗力制御方向F1に押付け力制御される。ここ
で、Kf=力制御ゲイン係数(比例定数)である。
【0024】そして、現在位置Cnからの、上記のよう
にして得られた位置制御方向増分△Cnpと力制御方向
増分△Cnfとを用い、ベクトル合成演算して、次のサ
ンプリング周期後(Ts後)の位置Cn+1を算出す
る。すなわち、次の位置Cn+1Cn+1Cn+△
Cnp+△Cnfで表わされる。次に求められた次の位
Cn+1について逆座標変換の演算により、各サーボ
モータM1〜M6軸の各パルスエンコーダPE1〜PE
6の回転目標位置θi,n+1(i=1〜6)として求
める。
【0025】そしてここで、現在位置Cnにおける位置
と力制御方向の仕上げ教示データを、次ぎのようにメモ
リ26に記憶する。まず、現在位置Cnに至るときに求
めていた各サーボモータM1〜M6軸のパルスエンコー
ダPE1〜PE6の回転目標位置θi,n(i=1〜
6)を、現在位置Cnに対応した教示点データとして、
メモリ26に入力、記憶する。図7ではθ1,n〜θ
6,nが該当する。次いで、先に力センサ11の検出値
を基に工具座標系に変換していた力成分Ftx、Ft
y、Ftzから数1により、現在位置Cnにおけるモデ
ル窓部から工具に作用している反力Rnとは逆向きの単
位ベクトルの方向余弦(α、β、γ)を演算し、現在位
Cnに対応する力制御方向として、教示点データに続
けてメモリ26に入力、記憶する。図7ではαn〜γn
である。反力Rnは工具の送り速度を遅くし、後述する
ように工具とワーク間の摩擦抵抗を小さくする教示用工
具を使用すれば、ほぼ正確にワーク窓の内周面の法線方
向になる。以上で現在位置Cnに対応した仕上げ教示デ
ータの作成が終わる。
【0026】そして、各サーボモータM1〜M6軸をθ
i,n+1(i=1〜6)へ位置制御することにより、
工具T1を次の位置Cn+1に移動させる。以上説明し
た処理をサンプリング周期Ts毎に行い、粗教示点P2
付近に工具T1が来るまで、すなわち工具T1位置Cn
(n=0,1,2,・・・a)まで行い、各工具T1位
Cnにおける仕上げ教示データを作成、記憶する。
【0027】次に、工具T1位置Cnが粗教示点P2付
Caからは、粗力制御方向F2、および位置制御方向
を工具T1位置Caと粗教示点P3方向で、工具T1位
Caまでと同様のやり方で、粗教示点P3付近の工具
T1位置Cn(n=a+1,a+2,・・・b)まで行
い、やはり各工具T1位置Cnの仕上げ教示データを作
成、記憶する。このやり方を繰り返し、工具T1の位置
が元の位置であるC0に達するまで行う。
【0028】以上で仕上げ教示が終了し、モデルワーク
に対する教示点および力制御方向データの作成が終了す
る。すなわちモデルワークの窓に沿った仕上げ教示点
および力制御方向−Riを作成することができる。こ
の仕上げ教示データの作成のとき、工具T1はワークの
加工を行わないので、モデル窓に対して正確な法線方向
となる反力を得るために、外径が仕上げ工具と同じで刃
がなく摩擦の少ない、例えばベアリングを装着した円柱
状の教示用工具にするとよい。
【0029】次に図5のフローチャートに示すように、
第1段階で作成されたモデルワークの教示データに基づ
いて第2段階のワークの加工作業を行い、バリAのある
アルミホィール30の窓部33を仕上げる。加工作業は
工具T1の送り方向(仕上げ教示点を結ぶ方向)には位
置制御を行い、工具T1の窓部33への力制御方向−
にはスティフネス力制御を含んだ力制御を行う。
【0030】スティフネス力制御とは工具T1がバネで
支持されているように制御することである。スティフネ
ス力制御を含んだ力制御は、力制御方向−Riに工具T
1が移動する制御速度Vsとして与えられ、この制御速
度Vsは数2で表される。
【数2】Vs=Kf[Ks・△Xf+Fd−Fa] ここで Vs=力制御方向の制御速度 Kf=力制御ゲイン係数 Ks=スティフネス係数 △Xf=基準経路からの変位成分 Fd=設定されたモデルワークへの押付け力 Fa=力センサに検出される値 数2にてKs・△Xfがスティフネス力制御の項であ
り、基準経路からの変位成分△Xfに比例した押し付け
力を発生する。つまり、ソフトウェアでバネの作用を実
現する。本実施例では仕上げ教示点Ciを結ぶ経路が基
準経路となる。
【0031】次に、第1段階で作成された仕上げ教示デ
ータを用いて工具T1の送り方向には位置制御を行い、
力制御方向−Riにはスティフネス力制御を含んだ力制
御を適用して、アルミホィール30の窓部33のバリA
を取る加工作業について、図8のフローチャートを用い
て説明する。
【0032】まず開始にあたり、スティフネス係数Ks
および目標押し付け力Fdを設定し入力、記憶させる。
また、力制御ゲイン係数Kfについては、既に仕上げ教
示の際に入力し、記憶したものを用いる。自動再生をス
タートさせると、最初ロボット10は、工具T1がアル
ミホィール30の窓部33に接近し、粗教示点P1に到
達するまで粗教示データで動作する。粗教示点P1に到
達すると、仕上げ教示の際の接触点位置データC0をメ
モリ26から読み出し、力センサ11の検出値で接触を
監視しながら位置C0に向かって移動させる。そして接
触が検出された時点で仕上げ教示データに基づく自動再
生に切換え、次ぎのサンプリング周期Ts後の仕上げ教
示点Ci(i=1)と力制御方向−Ri(i=1)のデ
ータを読み出す(ステップ100)。また、そのときの
サーボカウンタ23の値から現在位置Xi(i=0)を
求める(ステップ101)。
【0033】次いで基準経路である工具T1の送り方向
には位置制御を行う。すなわち、現在位置Xi(i=
0,1,2,・・・n)に対応している仕上げ教示点
とサンプリング周期Ts後の仕上げ教示点Ci+1
での増分△Xipを算出する(ステップ102)。この
増分△Xipは基準経路方向の増分である。
【0034】続いて、仕上げ教示点Ciに対応する力制
御方向−Riには力センサ11とサーボカウンタ23か
ら読み出した力と位置の検出値をもとに数2で制御速度
Vsを求め、力制御方向の増分△Xifを算出する(ス
テップ103)。
【0035】そして、次のサンプリング周期Ts後の目
標位置Xi+1を次式で合成演算する(ステップ10
4)。Xi+1Xi+△Xip+△Xif 次ぎにXi+1の逆座標変換の演算により、パルスエン
コーダPE1〜PE6の回転目標位置θi+1(i=1
〜6)を演算し(ステップ105)、回転目標位置θi
+1に位置制御する(ステップ106)。以上の処理、
手続をサンプリング周期Ts毎に、基準経路の最初の位
Coが読みだされるまで(ステップ107)行い、仕
上げ加工が終了する。
【0036】なお、本実施例では仕上げ教示データは教
示送り速度の20%で記憶されているので、100%に
する場合はメモリ内のデータを5つ飛びに読みだす。ま
た、ワークの加工作業の段階において、基準経路からの
変位の大きさに応じて前述の仕上げ動作の再生を複数回
繰り返すことも可能であるがここでは省略する。以上、
アルミホィール30の窓部33の内周部に発生したバリ
を取るロボットについて教示と加工を説明した。
【0037】
【発明の効果】本発明によれば、特に複雑な曲面を有す
るワークのバリを力制御で仕上る場合であっても、第1
段階の力制御の倣い動作による仕上教示データ作成動作
によって、ワーク曲面への法線方向と正確に一致する工
具の力制御方向データを作成し、第2段階の仕上げ加工
再生の力制御に用いるので、手作業による教示を大幅に
簡略化でき、仕上げ精度を向上する効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】アルミホィールおよびそのバリ取りロボット装
置の全体構成図
【図2】アルミホィールの一部断面図
【図3】アルミホィールの窓部正面図
【図4】ロボット制御装置のブロック図
【図5】本実施例のバリ取りの概略を示すフローチャー
【図6】粗教示点間の仕上げ教示を説明するための模式
【図7】仕上げ教示データの構造
【図8】加工作業を示すフローチャート
【符号の説明】
10 ロボット本体 11 力センサ T1 工具 M サーボモータ PE パルスエンコーダ 20 ロボット制御装置 26 メモリ 30 アルミホィール 33 窓部

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ワークに直接に接触する工具、この工具
    を掴む工具ホルダー、この工具ホルダーに固定した力セ
    ンサ、この力センサに固定したロボットハンド、これら
    を駆動するためのサーボモータ、パルスエンコーダを有
    するロボット本体、および制御装置で構成される教示再
    生型のロボットを使用した力制御による加工方法におい
    て、教示段階では前記工具の前記ワークに対する概略通
    過点および前記概略通過点間の力制御方向を粗教示した
    あと、仕上げ済みモデルワークに対して前記工具の送り
    方向には位置制御し、前記工具の前記ワークへの力制御
    方向には押付け力一定制御で再生して、再生動作中にお
    ける位置データと、前記力センサで検出される反力の向
    きとは逆向きの単位ベクトル成分値を力制御方向データ
    として前記制御装置内のメモリに記憶することにより、
    前記工具の仕上げ教示データを生成することを特徴とす
    るロボットの力制御による加工方法。
  2. 【請求項2】 加工段階では教示段階で得られた仕上げ
    教示データを読みだし、工具の送り方向には位置制御
    し、前記工具のワークへの力制御方向には力制御して仕
    上げ加工することを特徴とする請求の範囲第1項記載の
    ロボットの力制御による加工方法。
JP5621794A 1994-03-25 1994-03-25 ロボットの力制御による加工方法 Pending JPH07266269A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5621794A JPH07266269A (ja) 1994-03-25 1994-03-25 ロボットの力制御による加工方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5621794A JPH07266269A (ja) 1994-03-25 1994-03-25 ロボットの力制御による加工方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH07266269A true JPH07266269A (ja) 1995-10-17

Family

ID=13020945

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP5621794A Pending JPH07266269A (ja) 1994-03-25 1994-03-25 ロボットの力制御による加工方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH07266269A (ja)

Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012139789A (ja) * 2011-01-04 2012-07-26 Fanuc Ltd 粗倣い制御を行うロボットの制御装置
JP2012176478A (ja) * 2011-02-28 2012-09-13 Ihi Corp 加工ロボットの軌道追従装置と方法
DE102014108956A1 (de) 2013-06-28 2014-12-31 Fanuc Corporation Vorrichtung zum Entgraten mit visuellem Sensor und Kraftsensor
CN104438922A (zh) * 2014-10-29 2015-03-25 合肥泰禾光电科技股份有限公司 冲床智能上下料机械手
CN104551699A (zh) * 2014-12-31 2015-04-29 华中科技大学 一种高温合金机加工的辅助装置
JP2016221653A (ja) * 2015-06-03 2016-12-28 セイコーエプソン株式会社 ロボット制御装置およびロボットシステム
US9815194B2 (en) 2013-02-20 2017-11-14 Ihi Corporation Force control robot and method for controlling same
WO2018173165A1 (ja) * 2017-03-22 2018-09-27 三菱電機株式会社 教示プログラム、教示方法およびロボットシステム
CN109922931A (zh) * 2016-11-11 2019-06-21 精工爱普生株式会社 机器人控制装置、机器人、机器人系统及机器人控制方法
JP2019202372A (ja) * 2018-05-22 2019-11-28 株式会社Ihi ロボットシステム及びロボットの制御方法
CN111975746A (zh) * 2019-05-24 2020-11-24 精工爱普生株式会社 机器人的控制方法

Cited By (16)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012139789A (ja) * 2011-01-04 2012-07-26 Fanuc Ltd 粗倣い制御を行うロボットの制御装置
JP2012176478A (ja) * 2011-02-28 2012-09-13 Ihi Corp 加工ロボットの軌道追従装置と方法
US9815194B2 (en) 2013-02-20 2017-11-14 Ihi Corporation Force control robot and method for controlling same
US9724801B2 (en) 2013-06-28 2017-08-08 Fanuc Corporation Deburring device including visual sensor and force sensor
DE102014108956A1 (de) 2013-06-28 2014-12-31 Fanuc Corporation Vorrichtung zum Entgraten mit visuellem Sensor und Kraftsensor
DE102014108956B4 (de) * 2013-06-28 2016-12-15 Fanuc Corporation Vorrichtung zum Entgraten mit visuellem Sensor und Kraftsensor
CN104438922A (zh) * 2014-10-29 2015-03-25 合肥泰禾光电科技股份有限公司 冲床智能上下料机械手
CN104551699A (zh) * 2014-12-31 2015-04-29 华中科技大学 一种高温合金机加工的辅助装置
CN104551699B (zh) * 2014-12-31 2016-08-17 华中科技大学 一种高温合金机加工的辅助装置
JP2016221653A (ja) * 2015-06-03 2016-12-28 セイコーエプソン株式会社 ロボット制御装置およびロボットシステム
CN109922931A (zh) * 2016-11-11 2019-06-21 精工爱普生株式会社 机器人控制装置、机器人、机器人系统及机器人控制方法
WO2018173165A1 (ja) * 2017-03-22 2018-09-27 三菱電機株式会社 教示プログラム、教示方法およびロボットシステム
JPWO2018173165A1 (ja) * 2017-03-22 2019-03-28 三菱電機株式会社 教示プログラム、教示方法およびロボットシステム
JP2019202372A (ja) * 2018-05-22 2019-11-28 株式会社Ihi ロボットシステム及びロボットの制御方法
CN111975746A (zh) * 2019-05-24 2020-11-24 精工爱普生株式会社 机器人的控制方法
CN111975746B (zh) * 2019-05-24 2023-04-18 精工爱普生株式会社 机器人的控制方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH07266269A (ja) ロボットの力制御による加工方法
JP2805119B2 (ja) 非円形ワーク加工用数値制御装置
JP2919754B2 (ja) 球面又は円弧面加工時におけるバックラッシュ計測補正装置
JPH07136904A (ja) バリ取りロボット制御方法
JPH08243909A (ja) アルミホイールのバリ取り装置及び位置決め治具
JPH08243910A (ja) ロボットの力制御による加工方法
JPS5919605A (ja) 非真円形状切削加工装置
JPH06270078A (ja) アルミホィールのバリ取りロボット装置およびアルミホィールのバリ取り方法
JPH06262562A (ja) 加工ロボットの動作教示方法
JPS6377638A (ja) 数値制御工作機械
JPH0751989A (ja) 自由曲面加工装置
JP2000141167A (ja) 工作機械の数値制御装置
JPH07308879A (ja) ロボットの自動教示法
JPH0276673A (ja) はり取りロボット
JP2922617B2 (ja) 力制御ロボットにおける押付力方向の指定方法
JPH05265537A (ja) ロボットの自動教示法
JPH0573124A (ja) ロボツトの自動教示法
JPH08152911A (ja) 加工しろに応じてロボット動作を制御する方法
JPH06114765A (ja) 力制御ロボットにおける押し付け方向の算出方法
JPH0412482B2 (ja)
JP2553384B2 (ja) 複合工作機械の周速一定同期制御方法とその装置
JP2686844B2 (ja) 薄肉工作物の加工方法
JPH06289923A (ja) ロボットの自動教示法
JPS5811454Y2 (ja) チヤツク
JPH0347766Y2 (ja)