JPH06270078A - アルミホィールのバリ取りロボット装置およびアルミホィールのバリ取り方法 - Google Patents

アルミホィールのバリ取りロボット装置およびアルミホィールのバリ取り方法

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JPH06270078A
JPH06270078A JP5982293A JP5982293A JPH06270078A JP H06270078 A JPH06270078 A JP H06270078A JP 5982293 A JP5982293 A JP 5982293A JP 5982293 A JP5982293 A JP 5982293A JP H06270078 A JPH06270078 A JP H06270078A
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force
aluminum wheel
robot
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JP5982293A
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Yoichi Kimura
洋一 木村
Takashi Murata
隆志 村田
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Proterial Ltd
Original Assignee
Hitachi Metals Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 工具の送り速度を比較的高くしても、工具に
過大な荷重をかけずに、アルミホィールの大きなバリを
取り除くこと。 【構成】 力センサーを有するロボット本体と、このロ
ボット本体の工具の送り方向には位置制御し、同じく工
具のアルミホィールへの押付け方向には押付け制御し
て、工具の教示データを作成し、この教示データに基づ
く再生の第1段階では、工具の送り方向には位置制御
し、工具のアルミホィールへの押付け方向にはスティフ
ネス力制御して粗加工し、同じく前記再生の第2段階で
は、工具の送り方向には位置制御し、工具のアルミホィ
ールへの押付け方向には押付け力制御して仕上げ加する
ロボット制御装置とからなるアルミホィールのバリ取り
ロボット装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は教示再生型ロボット装置
による鋳物のバリ取りに関する。
【0002】
【従来の技術】従来の教示再生型ロボット装置による鋳
物のバリ取りに関するものとし、特開平04−3067
04号公報に開示された「力制御ロボットにおけるバリ
及び面取り方法」がある。この方法は次に説明する力制
御ロボットにより、鋳物のバリ及び面取りを行うもので
ある。力制御ロボットは、先端に工具を有し、この工具
を把持する工具ホルダー、この工具ホルダーに固定した
力センサー、この力センサーに固定したロボットアー
ム、工具を回転・ひねりなどをするためのサーボモー
タ、およびパルスエンコーダを有するロボット本体と、
このロボット本体を教示および再生するための記憶装
置、演算装置などを有するロボット制御装置とからな
る。
【0003】そしてこの力制御ロボットにより、まず工
具の移動経路、ルートを教示する。この教示は、粗加工
用の工具の移動経路教示と、仕上げ加工用の工具の移動
経路教示とがある。次に教示された工具の移動経路に基
づいて再生し、加工する。この加工も、粗加工用の移動
経路教示を再生する粗加工と、仕上げ加工用の移動経路
教示を再生する仕上げ加工とがある。
【0004】ここで粗加工は、工具を教示された粗加工
用移動経路に沿わして再生する位置制御をする。そして
仕上げ加工は、工具の送り方向には教示された仕上げ加
工用移動経路方向とする位置制御とし、工具のワークへ
の押付け方向には押付け力を一定とする力制御をして再
生する。このようにしてバリおよび面取りを一緒に行う
ものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】この従来の力制御ロボ
ットによるバリおよび面取り方法では、特に大きなバリ
や、形状の不規則な大きなバリを取る場合に、特に粗加
工において次のような課題がある。すなわち、工具の送
り速度を極めて遅くしないと工具に過大な荷重がかか
り、工具やロボット本体を破損することがある。本発明
の目的は、特に大きなバリや、不規則なバリを取る場合
であっても、特に粗加工のとき、工具の送り速度を遅く
しなくても、工具に過大な荷重がかからないバリ取りロ
ボット装置を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、アルミホィー
ルのバリ取り装置であって、アルミホィールに直接に接
する工具、この工具を掴む工具ホルダー、この工具ホル
ダーに固定した力センサー、この力センサーに固定した
ロボットハンド、およびこれらを駆動するためのサーボ
モータ、パルスエンコーダを有するロボット本体と、こ
のロボット本体の前記工具の送り方向には位置制御し、
前記工具の前記アルミホィールへの押付け方向には押付
け力制御して、前記工具の教示データを作成し、この教
示データに基づく再生の第1段階では、前記工具の送り
方向には位置制御し、前記工具の前記アルミホィールへ
の押付け方向にはスティフネス力制御して粗加工し、前
記再生の第2段階では、前記工具の送り方向には位置制
御し、前記工具の前記アルミホィールへの押付け方向に
は押付け力制御して仕上げ加工するロボット制御装置と
を有することを特徴とするアルミホィールのバリ取りロ
ボット装置である。
【0007】
【作用】本発明のバリ取りロボット装置によれば、アル
ミホィールに特に大きなバリや、不規則な大きなバリを
取る場合であって、工具の送り速度を比較的高くして
も、粗加工において工具のアルミホィールへの押付け方
向にはスティフネス力制御を行っているので、工具に大
きな荷重がかかることがなく、ロボット本体が破損する
こともない。
【0008】スティフネス力制御を行うと、工具がアル
ミホィールの特に大きなバリなどに当たったとき、力セ
ンサーが力を検出し、この力の大きさから決まる制御速
度で、工具がアルミホィールの基準経路から離れる。そ
して、この離れることにより基準経路からの変位が表わ
れ、この変位に比例した戻り力が発生する。この戻り力
で特に大きなバリなどを取ることになる。従って、工具
の送り速度を比較的高くしても、アルミホィールの特に
大きなバリなどに当たっても工具が逃げるので、工具や
ロボット本体が破損することがない。
【0009】
【実施例】本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
図2は本実施例を説明するための、アルミホィール、お
よびそのバリ取りロボット装置の全体構成図である。ア
ルミホィール30は図2〜図5に示すようにほぼ円筒上
のリム部31とこの内周側に形成したディスク部32と
から一体でなり、このディスク部32には貫通する窓部
33が例えば6個所あいている。これらの窓部33は互
いに同形状で、アルミホィール30の中心位置より等距
離の位置で、かつ当間隔に配置されている。
【0010】そして、図3のアルミホィール断面図に示
すようにディスク部32はリム部31軸方向に対し、中
心ではなくズレた位置に(図3においては上部に)形成
されている。本実施例は図3、図4に示すようなアルミ
ホィール30の窓部33内周部に発生したバリAを取除
く、バリ取りロボット装置、およびバリ取り方法に関す
るものである。
【0011】ここでアルミホィール30は強度上など機
能的に問題ないことは勿論、重要であるが、さらにキズ
などのない、あるいはバリの取り残しをきれいになくす
など外観上の見栄え、すなわち美観が重要である。これ
はアルイホィールが鉄製ホィールなどより高価であるた
めの宿命的なことである。特にアルミホィールの窓部3
3付近については、これを車体に装着したとき、車外か
ら見えることもあり加工の仕上げ許容精度が緩むことな
く、キズなどを見落とせない、美観の重要なところであ
る。そして、このようなアルミホィール30の窓部33
をデザイン窓と呼ぶこともある。
【0012】次に図2を参照して説明する。アルミホィ
ール30は割台上(図示していない)に載置され、固定
されている。ある1つの窓部33Aのバリ取りを終了す
ると割出台がアルミホィール30中心位置を中心にして
例えば360°/6=60°回転する。この割出台の回
転により、窓部33Aの隣にあって、バリ取りを終了し
ていない窓部33Bが、この回転する前の窓部33Aの
位置に来る。この回転、および各窓部33のバリ取りを
繰返し行い、アルミホィール30の窓部例えば6ヶ所に
ついて全てバリ取りを行う。
【0013】バリ取りロボット装置はロボット本体10
とこれを教示、および再生をするためのロボット制御装
置20とからなる教示、再生型ロボット装置である。ロ
ボット本体10はロボット制御装置20に接続する動力
線13および信号線14を有している。
【0014】ロボット本体10は、アルミホィール30
に直接に触しバリ取り加工あるいは教示をするための工
具T1、この工具T1を掴む工具ホルダー12、これら
工具T1などを回転するためのサーボモータM1、同じ
くひねるためのサーボモータM2、同じく曲げるための
サーボモータM3、同じく前後進するためのサーボモー
タM4、同じく上下降するためのサーボモータM5、同
じく旋回するためのサーボモータM6を有しており、さ
らに工具ホルダー12には後で説明する力制御をするた
めの力センサー11を取付け、力センサー11はロボッ
ト本体10の先端部のロボットハンド15に取付けられ
ている。また、各々のサーボモータM1〜M6には各々
の減速機(図示していない)、およびその回転位置を検
出する各々のパルスエンコーダPE1〜PE6(図5に
図示している)が取付られている。
【0015】ロボット制御装置20は、この全体構成図
を図5に示し、主制御CPU21と力センサーCPU2
2とをマルチバスにて接続したマルチCPUシステムで
ある。 主制御CPU21は以後に説明するような演算
処理を行う装置である。力センサーCPU22は力セン
サー11の検出値に、工具T1の重量等の補償をして、
工具T1の座標係値に変換処理する装置である。サーボ
カウンター23はパルスエンコーダPEからのパルス信
号をカウントとし、マルチバスに接続され工具T1の現
在位置を示すためのものである。
【0016】D/A変換器24はマルチバスに接続さ
れ、主制御CPU21、力センサーCPU22、メモリ
26、ティーチングボックス27などの信号をD/A変
換してサーボアンプ25に発信するものである。サーボ
アンプ25はD/A変換器24からの信号を増幅してサ
ーボモータMに速度指令信号として発信するものであ
る。メモリ26は工具T1の教示データのサーボカウン
タ値をそのまま、あるいはこれを工具T1の位置姿勢の
成分値に加工したものなどを記憶する装置である。
【0017】ティーチングボックス27は工具T1の位
置、移動経路を教示する場合に、ロボット本体10の工
具T1をリモート誘導するときに用いるものである。操
作パネル28は力制御のパラメータ設定や、ロボット本
体10の動作モード切り換えを行うためのもので、スイ
ッチ類およびディスクプレイを有している。F/V変換
器29はパルスエンコーダPEからのパルス信号を速度
制御ループ用の信号に変換してサーボアンプ25に与え
るものである。
【0018】次に以上説明したバリ取りロボット装置、
すなわち教示再生型ロボット装置により、アルミホィー
ル30の窓部33のバリ取りを行う操作、手順について
説明する。図4はアルミホィール30の窓部33、1個
所を示し、この内周部に形成されたものがバリAであ
り、図3にもバリAを示す。本実施例はこのバリAを取
るロボット装置、あるいはそのバリ取り方法である。
図1はバリ取り操作、手順の概要を示すフローチャート
である。このバリ取り作業は工具T1の移動経路、基準
経路を決める教示データの作成と、この教示データに基
づいて工具T1を再生する加工作業とに別けることがで
きる。
【0019】教示データの作成は、図3および図4に示
すアルミホィール30の窓部33におけるバリAのない
もの、すなわちモデルワーク、モデル窓部、あるいは仕
上がった形状のアルミホィール30窓部33について行
い、粗教示と仕上げ教示とを行って作成する。粗教示は
まず図4に示すように粗教示点P1〜P6(以後ゴシッ
ク文字はベルトルを表わす)をモデル窓部の内周面より
少し内周側に離れた点に決める。そして、ここにティー
チングボックス27の操作にて力センサー11の固定さ
れた工具T1を誘導して、その位置を粗教示点P1〜P
6としてロボット制御装置のメモリ26に入力し記憶さ
せる。
【0020】また、粗教示点P1〜P6間を移動中の工
具T1がアルミホィール30のモデル窓部内周面にそれ
ぞれ押付ける押付け方向F1〜F6、およびその押付け
力Fdを次のように演算し、メモリ26に入力し、記憶
させる。まず、粗教示点P1、P2間の押付け方向F
1、およびその押付け力Fdは、粗教示点P1、P2間
のほぼ中間点に工具T1を持って来て、直接モデル窓部
の内周面に押付け方向F1、押付け力Fdで押付ける。
このとき、力センサー11で検出された3軸方向の各分
力から方向余弦を演算する。
【0021】この後、粗教示点P2、P3間について
も、粗教示点P1、P2間と同様にして、押付け方向F
2、および押付け力Fdを演算し、メモリ26に入力
し、記憶させる。この後も同様にして粗教示点P6、P
1間までについて行い、押付け方向F3〜F6、および
押付け力Fdを演算し、メモリ26に入力し記憶させ
る。ここで押付け方向Fiはモデル窓部の内周面に対し
法線方向にあるいはそれに近い方向になるようにする。
【0022】このようにするためには粗教示点Piの位
置、および個所がほぼ決まって来る。 すなわち、モデ
ル窓部の形状が決まれば、粗教示点Piの位置およびそ
の個所がほぼ決まって来る。本実施例の場合は図4に示
すように粗教示点P1〜P6が6個所で図示されたそれ
らの位置となる。さらに押付け方向F1〜F6も図4に
示すような方向であり、押付け力Fdである。また、工
具T1の送り速度Vもパラメータとして操作パネル28
に入力し、メモリ26に記憶させる。以上で教示データ
作成のうちの粗教示は終了する。
【0023】次に行う仕上げ教示はこの粗教示に基づく
自動生成によって行う。すなわち、工具T1を粗教示点
P1〜P6を基にモデル窓部の内周面に沿って移動させ
る。このとき、モデル窓部の内周面への押付け方向F1
〜F6で、一定の押付け力Fdで、かつ工具T1の送り
速度Vで移動させる。ここで、工具T1の移動した軌跡
をロボット制御装置20のサンプリング周期で、そのメ
モリ26に記憶させる。詳細は図6を用いて次に説明す
る。
【0024】まず、粗教示点P1をメモリ26から読み
出す。次に工具T1を粗教示点P1に移動し、さらに粗
教示点P1からモデル窓部の内周面に接触するまで移動
する。この移動は一つ前の粗教示点P6から粗教示点P
1までの方向と同じ方向に、力センサー11の検出値を
監視しながら低速で行う。この接触が力センサー11に
よって確認されると、仕上げ教示作成のプログラムがス
タートし、次の粗教示点P2と押付け方向F1とのデー
タをメモリ26より読み出す。このときの工具T1の位
置をCn(n=0)とする。
【0025】次に粗教示点P1、P2間のPTP(Po
int to Point)教示を行うが、このサンプ
リング周期間隔Tsは、例えばTs=10msecなど
とし、ロボット制御装置20のサンプリング周期に同期
させる。この粗教示点P1、P2間のPTP教示を図7
に基づいて説明する。まず、工具T1を粗教示点P1か
ら粗教示点P2への方向に移動させて、この方向を位置
制御方向とする。
【0026】そして、現在位置Cn(n=0,1,2,
・・・n)から位置制御方向の次の点、すなわち位置制
御方向のTs後の点までの増分量を△Cnpとする。従
って、△Cnpは工具T1の位置制御方向速度にTsを
乗算したものである。 次に現在位置Cnから押付け方
向F1の次の点すなわち、押付け方向のTs後の点まで
の増分量を△Cnfとする。ここで押付け方向を力制御
方向とも言う。
【0027】この押付け方向の増分量△Cnfについて
は、力センサー11の固定された工具T1がモデル窓部
の内周面に押付けられ、この押付け方向F1に移動する
制御速度Vfとして与えられる。制御速度Vfは、工具
T1とモデル窓部の内周面とに生ずる実際の押付け力、
すなわち力センサー11で検出される力制御方向の力F
xと、粗教示のとき入力し記憶された押付け力Fdとの
差に比例するようにする。すなわち、Vf=Kf(Fx
−Fd)で表わされ、押付け方向F1には押付け力制御
される。ここで、Kf=力制御ゲイン係数(比例定数)
である。
【0028】そして、これらの位置制御方向と押付け方
向(力制御方向)との制御は同時に行うハイブリッド制
御である。このようにして得られた現在位置Cnからの
位置制御方向増分量△Cnpと押付け方向増分量△Cn
fとを用い、ベクトル合成演算し、次の位置サンプリン
グ周期後(Ts後)の位置Cn+1を算出して求める。
次の位置Cn+1はCn+1=Cn+△Cnp+△Cn
pで表わされる。このとき、力センサー11の検出値に
ついてはセンサー座標系であるので、工具座標系にさら
に基準座標系に変換しておく必要がある。
【0029】次に演算して求められた次の位置Cn+1
について逆座標変換の演算により、ロボット本体10、
各サーボモータM1〜M6軸の各パルスエンコーダPE
1〜PE6値θn+1として求め、メモリ26に教示デ
ータとして入力し記憶する。そして、各サーボモータM
1〜M6軸をその位置へ制御処理し、工具T1は次の位
置Cn+1に移動させたことになる。以上説明した操
作、処理をサンプリング周期Ts毎に行い、粗教示点P
2付近に工具T1が来るまで、工具T1位置Cn(n=
0,1,2,・・・a)まで行う。
【0030】次に、工具T1位置Cnが粗教示点P2付
近Caからは、押付け方向F2、押付け力Fd、および
位置制御方向を粗教示点P2、P3方向で、工具T1位
置Caまでと同様のやり方で、粗教示点P3付近の工具
T1位置Cn(n=a+1,a+2,・・・b)まで行
う。このやり方を繰り返し、工具T1の位置が元の位置
であるCoに達するまで行う。以上で仕上げ教示が終了
し、モデルワークの教示データの作成が終了する。すな
わちモデルワークの基準経路でPTP教示点Xiとして
作成される。この教示データの作成のとき、工具T1は
切削などワークの加工を行わないので、刃のない例えば
円柱状の教示用工具にするとよい。
【0031】次に図1に示すように作成されたモデルワ
ークの教示データに基づいて自動再生を行い、ワーク、
バリAのあるアルミホィール30の窓部33を加工作業
する。 この加工作業は第1段階で粗加工を行い、第2
段階では仕上げ加工を行う。粗加工は工具T1の送り方
向には作成された教示データの基準経路方向の位置制御
を行い、工具T1の窓部33への押付け方向Fiにはス
ティフネス力制御を行い加工する。スティフネス力制御
とは工具T1がバネで支持されているように制御するこ
とで、本実施例の場合はこれをソフトウエアにて制御す
る。
【0032】スティフネス力制御は、押付け方向Fiに
工具Tiが移動する制御速度Vfとして与えられ、この
制御速度Vfは次式で表わされる。 Vf=Kf(Ks・△Xf−Fa) ここでKf=力制御ゲイン係数(比例定数)、 Ks=スティフネス係数 △Xf=基準経路(教示データとして作成された)から
の変位成分 Fa=力センサー11の力制御方向力検出値 この式について説明すると次のとおりである。
【0033】工具T1が窓部33のバリAに当り、力セ
ンサー11により力Faが検出されると、この力Faと
力制御ゲイン係数Kfとから決まる制御速度Vfで、工
具T1が基準経路より離れる方向に逃げる。この逃げる
ことにより基準経路からの変位成分△Xfが表われ、こ
の変位成分△Xfに比例したKs△Xfの戻り力が発生
して釣合い状態となる。すなわち、押付け方向Fi、力
制御方向には押付け力Ks△Xfでバリ取りをする。つ
まり、ソフトウェアでバネの作用が実現できる。
【0034】次に、工具T1の送り方向には作成された
教示データの基準経路方向の位置制御を行い、工具T1
の窓部33への押付け方向Fi、力制御方向にはスティ
フネス力制御を用いた、アルミホィール30の窓部33
のバリAを取る粗加工について説明する。まず開始にあ
たり、スティフネス係数を設定し入力、記憶させる。ま
た、以前に説明した式におけるKf=力制御ゲイン係数
については、既に仕上げ教示のときに入力し、記憶した
ものを用いる。次に作成された教示データに基づく自動
再生をスタートさせ、その基準経路であるPTP教示点
Xiと押付け方向F1とのデータを読み出す。以下図8
を用いて説明する。
【0035】ここで、工具T1の押付け方向F1は粗教
示のときに入力し、記憶させた押付け方向F1〜F6の
F1である。この押付けけ方向Fiは、基準経路である
PTP教示点Xiに対応し、押付け方向F1〜F6のい
ずれかである。次いで工具T1の送り方向には基準経路
であるPTP教示点Xi方向、基準経路方向の位置制御
を行う。すなわち、現在位置Xiよりロボット制御装置
20のサンプリング周期Ts後のPTP教示点Xi+1
までの増分量△Xipを算出する。この増分量△Xip
は基準経路方向の増分量である。
【0036】続いて、工具T1の窓部33への押付け方
向F1には(現在位置Xiに対応する押付け方向Fi)
力センサー11とパルスエンコーダPE1〜PE6から
読み出した検出値をもとにスティフネス力制御を行い押
付けけ方向の増分量△Xifを算出する。すなわち、基
準経路からの変位成分△Xifを算出する。ここでも、
力センサー11が読み出した検出値は仕上げ教示のとき
と同様に工具座標系に変換しておく必要がある。またこ
こでも、工具T1の送り方向の位置制御と工具T1の押
付けけ方向、力制御方向のスティフネス力制御とは同時
に行うハイブリッド制御である。
【0037】そして、次の位置Xi+1を合成演算し、
次式で表わされる。 Xi+1=Xi+△Xip+△Xif ここで、センサ座標系、工具座標系、および基準座標系
各々同志の変換などについて、およびサーボ制御の手順
については仕上げ教示のときと同様に行う。ただし、メ
モリ26への入力、記憶については次のものを行い、工
具T1の移動経路については記憶しない。
【0038】今回の基準経路からの変位成分△Xif
が、今回より一つ前までの変位成分△Xof〜△Xi−
1fの最大のものより大きければ今回の変位成分△Xi
fを記憶する。そして、今回の変位成分△Xifが、今
回の一つ前まで変位成分△Xof〜△Xi−1fより小
さければ、それまでの最大の変位成分△Xmfをそのま
ま記憶しておく。従って、今回までの最大の変位成分△
Xmfが記憶されている。
【0039】この処理、手続をサンプリング周期Ts毎
に行い、基準経路の最初の位置Xoに戻るまで自動で行
い、第1回目の粗加工が終了する。そして、この第1回
目の粗加工における最大の変位成分△Xmfが予め設定
した変位成分△Xsfより小さければ、粗加工は第1回
目で終了する。それが予め設定した変位成分△Xsfよ
り大きければ、もう1度、同様にして第2回目の粗加工
を基準経路の最初の位置Xoより、ここに戻るまで行
う。この第2回目の粗加工における最大の変位成分△X
efは第1回目のそれ△Xmfより勿論小さいが、予め
設定した変位成分△Xsfと比較される。
【0040】そして、この比較において、第2回目の粗
加工における最大の変位成分△Xefが、予め設定した
変位成分△Xsfより小さいと、第2回目の粗加工で粗
加工が終了する。この予め設定した変位成分△Xsfよ
り、そのときの粗加工における最大の変位成分が小さく
なるまで行う。以上でアルミホィール30の窓部33の
加工作業のうち、粗加工は終了し、次に仕上げ加工を行
う。
【0041】この仕上げ加工も、粗加工のときに用いた
教示データに基づき自動再生して行う。この教示データ
はモデル窓部の基準経路であり、PTP教示点Xiであ
る。仕上げ加工は工具T1の送り方向には教示データの
基準経路方向の位置制御を行い、粗加工における工具T
1の送り方向における基準経路方向の位置制御と同様で
ある。
【0042】また、工具T1のアルミホィール30の窓
部33への押付け方向Fiには押付け力制御を行う。こ
の押付け力制御は、モデル窓部、教示データの作成にお
ける仕上げ教示のときの押付けけ制御と同様であり、粗
加工における押付け方向のスティフネス力制御とは異な
る。ただし、仕上げ加工においては仕上げ教示のときと
は異なり、各サーボモータM1〜M6軸のパルスエンコ
ーダ値はメモリ26に記憶しない。
【0043】ここで、押付け方向、すなわち力制御方向
における押付け力制御とスティフネス力制御との関係に
ついて説明する。これらの力制御は、押付け方向に対し
行うので、押付け力方向を力制御方向とも言う。これら
の力制御は、工具T1が押付け方向に次式で表わされる
制御速度Vfで移動することである。 Vf=Kf[Ks・△Xf+Fd−Fa] ここで Vf=制御速度 Kf=力制御ゲイン係数 Ks=スティフネス係数 △Xf=基準経路からの変位成分 Fd=設定されたモデルワークへの押付け力 Fa=力センサーに検出される値
【0044】ここで押付け力制御とは設定されたモデル
ワークへの押付け力Fdを一定値とし、スティフネス係
数を0にしたときの力制御でVf=Kf[Fd−Fa]
で表わされる。また、スティフネス力制御は設定された
モデルワークへの押付け力Fdを0とし、スティフネス
係数Ksを一定値にしたときの力制御で、Vf=Ks△
Xf−Faで表わされる。以上、アルミホィール30の
窓部33の内周部に発生したバリ取りについて説明し
た。
【0045】アルミホィールの窓部、すなわちデザイン
窓の特徴として美観が重要であることを以前に説明し
た。このようなデザイン窓の内周部に発生したバリを取
り除く加工をするには、力センサーを備えたロボット装
置で、工具の押付け方向には力制御して教示、および再
生することによって、よい成果、実績が得られた。すな
わち、力センサーを備えたロボット装置により、工具の
モデルデザイン窓への押付け方向には押付け力制御し
て、教示データを作成し、さらにデザイン窓への押付け
方向には押付け力制御して再生、加工することによって
よい成果実績が得られた。
【0046】
【発明の効果】本発明によれば、アルミホィールに特に
大きなバリや、不規則で大きなバリがあっても、比較的
高い工具の送り速度でバリ取り加工ができ、かつ工具に
過大な荷重がかからない効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例のアルミホィールバリ取りの概略を示
すフローチャート
【図2】アルミホィールおよびそのバリ取りロボット装
置の全体構成図
【図3】アルミホィールの一部断面図
【図4】アルミホィールの窓部正面図
【図5】ロボット制御装置のブロック図
【図6】仕上げ教示を示すブロック図
【図7】粗教示点間のPTP教示を説明するための模式
【図8】粗加工を示すブロック図
【符号の説明】
10 ロボット本体 11 力センター 15 ロボットハンド T1 工具 M サーボモータ PE パルスエンコーダ 20 ロボット制御装置 21 主制御CPU 22 力センサCPU 26 メモリ 30 アルミホィール 33 窓部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G05D 15/01 8610−3H // B22D 31/00 C 7011−4E

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルミホィールに直接に触する工具、こ
    の工具を掴む工具ホルダー、この工具ホルダーに固定し
    た力センサー、この力センサーに固定したロボットハン
    ド、およびこれらを駆動するためのサーボモータ、パル
    スエンコーダを有するロボット本体と、このロボット本
    体の前記工具の送り方向には位置制御し、前記工具の前
    記アルミホィールへの押付け方向には押付け力制御し
    て、前記工具の教示データを作成し、この教示データに
    基づく再生の第1段階では、前記工具の送り方向には位
    置制御し、前記アルミホィールへの押付け方向にはステ
    ィフネス力制御して粗加工し、前記再生の第2段階で
    は、前記工具の送り方向には位置制御し、前記工具の前
    記アルミホィールへの押付け方向には押付け力制御して
    仕上げ加工するロボット制御装置とを有することを特徴
    とするアルミホィールのバリ取りロボット装置。
  2. 【請求項2】 アルミホィールに直接接触する工具、こ
    の工具を掴む工具ホルダー、この工具ホルダーに固定し
    た力センサー、この力センサーに固定したロボットハン
    ド、およびこれらを駆動するためのサーボモータ、パル
    スエンコーダを有するロボット本体と、このロボット本
    体の前記工具の送り方向には位置制御し、前記工具の前
    記アルミホィールへの押付け方向には押付け力制御し
    て、前記工具の教示データを作成し、この教示データに
    基づく再生を行うロボット制御装置とを有する教示再生
    型ロボット装置により、前記アルミホィールのデザイン
    窓の内周面に発生したバリを取る方法であって、前記再
    生の第1段階では粗加工し、前記再生の第2段階では、
    前記工具の送り方向には位置制御し、前記工具の前記デ
    ザイン窓の内周面への押付け方向には押付け力制御して
    仕上げ加工することを特徴とするアルミホィールのバリ
    取り方法。
JP5982293A 1993-03-19 1993-03-19 アルミホィールのバリ取りロボット装置およびアルミホィールのバリ取り方法 Pending JPH06270078A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102921934A (zh) * 2012-11-26 2013-02-13 中信戴卡股份有限公司 一种车轮毛坯去飞边装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102921934A (zh) * 2012-11-26 2013-02-13 中信戴卡股份有限公司 一种车轮毛坯去飞边装置

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