JPH07266110A - 工作機械の工具保持構造 - Google Patents
工作機械の工具保持構造Info
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- JPH07266110A JPH07266110A JP6319294A JP6319294A JPH07266110A JP H07266110 A JPH07266110 A JP H07266110A JP 6319294 A JP6319294 A JP 6319294A JP 6319294 A JP6319294 A JP 6319294A JP H07266110 A JPH07266110 A JP H07266110A
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- tapered
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 工具のテーパー部及び主軸のテーパー部の磨
耗を抑制する。 【構成】 本発明に係る工作機械の工具保持構造は、工
作機械の主軸12の先端に形成されたテーパー部12t
に対し、工具14の背面に形成されたテーパー部14s
を係合させることにより、主軸12に対して工具14を
位置決めし、さらに、工具14を連結部材16により主
軸12の側に引きつけることにより、その主軸12に対
して工具14を固定する工作機械の工具保持構造におい
て、工具14が主軸12に対して固定された状態で、工
具14のテーパー部14sの周囲に形成された受け面1
4uが主軸12の先端面12dに面接触するとともに、
主軸12のテーパー部12tと工具14のテーパー部1
4sとの間には所定のクリアランスが設けられている。
これによって、加工中、工具14に対して曲げモーメン
ト等が加わった場合でも、この力が工具14の受け面1
4uで受けられる。
耗を抑制する。 【構成】 本発明に係る工作機械の工具保持構造は、工
作機械の主軸12の先端に形成されたテーパー部12t
に対し、工具14の背面に形成されたテーパー部14s
を係合させることにより、主軸12に対して工具14を
位置決めし、さらに、工具14を連結部材16により主
軸12の側に引きつけることにより、その主軸12に対
して工具14を固定する工作機械の工具保持構造におい
て、工具14が主軸12に対して固定された状態で、工
具14のテーパー部14sの周囲に形成された受け面1
4uが主軸12の先端面12dに面接触するとともに、
主軸12のテーパー部12tと工具14のテーパー部1
4sとの間には所定のクリアランスが設けられている。
これによって、加工中、工具14に対して曲げモーメン
ト等が加わった場合でも、この力が工具14の受け面1
4uで受けられる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、工作機械の主軸の先端
に形成されたテーパー部に対し、工具の背面に形成され
たテーパー部を係合させることにより、前記主軸に対し
て前記工具を位置決めし、さらに、前記工具を連結部材
により前記主軸側に引き付けることにより、その主軸に
対して前記工具を固定する工作機械の工具保持構造に関
する。
に形成されたテーパー部に対し、工具の背面に形成され
たテーパー部を係合させることにより、前記主軸に対し
て前記工具を位置決めし、さらに、前記工具を連結部材
により前記主軸側に引き付けることにより、その主軸に
対して前記工具を固定する工作機械の工具保持構造に関
する。
【0002】
【従来の技術】これに関連する従来の技術が特開平5−
77129号公報に記載されており、この概要が図3に
示されている。一般的に、多種類のワークの加工を行う
ラインでは、工具の取り替えが頻繁に行われる。このた
め、工具を工作機械に保持する構造は、工具の取り替え
が簡単に、かつ、自動的に行える構造が要求される。図
3に示される従来の工具保持構造は、工具の高速自動取
り替えを可能にするための構造であり、工作機械の主軸
2にはその中央にテーパー凹部2tが形成されている。
一方、工具4の背面には、主軸2のテーパー凹部2tと
等しい傾きを有するテーパーシャンク部4sが形成され
ており、このテーパーシャンク部4sが前記主軸2のテ
ーパー凹部2tに係合することにより、前記主軸2に対
する工具4の位置決めが行なわれる。また、前記主軸2
の内部軸方向にはドローバー(図示されていない)が軸
方向に変位できるように収納されており、そのドローバ
ーの先端に前記テーパーシャンク部4sのフランジ部4
fを把持するチャック6が装着されている。この構造に
より、前記チャック6がテーパーシャンク部4sのフラ
ンジ部4fを把持した状態で、ドローバーが前記工具4
を主軸2の方向に引き込むと、前記主軸2のテーパー凹
部2tと工具4のテーパーシャンク部4sとが密着状態
で面接触し、工具4は主軸2に対して位置決めされた状
態で堅固に固定される。
77129号公報に記載されており、この概要が図3に
示されている。一般的に、多種類のワークの加工を行う
ラインでは、工具の取り替えが頻繁に行われる。このた
め、工具を工作機械に保持する構造は、工具の取り替え
が簡単に、かつ、自動的に行える構造が要求される。図
3に示される従来の工具保持構造は、工具の高速自動取
り替えを可能にするための構造であり、工作機械の主軸
2にはその中央にテーパー凹部2tが形成されている。
一方、工具4の背面には、主軸2のテーパー凹部2tと
等しい傾きを有するテーパーシャンク部4sが形成され
ており、このテーパーシャンク部4sが前記主軸2のテ
ーパー凹部2tに係合することにより、前記主軸2に対
する工具4の位置決めが行なわれる。また、前記主軸2
の内部軸方向にはドローバー(図示されていない)が軸
方向に変位できるように収納されており、そのドローバ
ーの先端に前記テーパーシャンク部4sのフランジ部4
fを把持するチャック6が装着されている。この構造に
より、前記チャック6がテーパーシャンク部4sのフラ
ンジ部4fを把持した状態で、ドローバーが前記工具4
を主軸2の方向に引き込むと、前記主軸2のテーパー凹
部2tと工具4のテーパーシャンク部4sとが密着状態
で面接触し、工具4は主軸2に対して位置決めされた状
態で堅固に固定される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記した従来の工具保
持構造は、主軸2のテーパー凹部2tに対して工具4の
テーパーシャンク部4sを面接触させることにより、そ
の工具4を主軸2に固定する構造である。このため、前
記工具4を主軸2に対して確実に固定するためには、主
軸2の先端面2dと工具4の把持部4hの上面4uとの
間に隙間Dを設ける必要がある。しかしながら主軸2の
先端面2dと工具4の把持部4hの上面4uとの間に隙
間Dがあると、例えば、加工により工具4に対して曲げ
モーメント、即ち、軸に対して交差する方向の力による
モーメントMが加わった場合に、この力を全てテーパー
シャンク部4sの側面Nで受けることになる。このた
め、工具4に大きな負荷をかけた状態で切削を継続させ
た場合等は、経時的にテーパーシャンク部4sおよび主
軸2のテーパー凹部2tに磨耗が生じて、主軸2に対す
る工具4の位置決め精度が低下する。また、主軸2の先
端面2dと工具4の把持部4hの上面4uとの間に隙間
Dがあることによって、前記曲げモーメントM等に起因
した振動が生じやすく、加工精度が低下する。本発明の
技術的課題は、工具のテーパーシャンク部の周囲面と主
軸の先端面とが面接触するようにして、これらの面で工
具に加わる曲げモーメントMを受けるようにすることに
より、テーパーシャンク部および主軸のテーパー凹部に
力が加わり難くしてテーパーシャンク部等の磨耗を低減
させること、さらに、工具の振動も抑制しようとするも
のである。
持構造は、主軸2のテーパー凹部2tに対して工具4の
テーパーシャンク部4sを面接触させることにより、そ
の工具4を主軸2に固定する構造である。このため、前
記工具4を主軸2に対して確実に固定するためには、主
軸2の先端面2dと工具4の把持部4hの上面4uとの
間に隙間Dを設ける必要がある。しかしながら主軸2の
先端面2dと工具4の把持部4hの上面4uとの間に隙
間Dがあると、例えば、加工により工具4に対して曲げ
モーメント、即ち、軸に対して交差する方向の力による
モーメントMが加わった場合に、この力を全てテーパー
シャンク部4sの側面Nで受けることになる。このた
め、工具4に大きな負荷をかけた状態で切削を継続させ
た場合等は、経時的にテーパーシャンク部4sおよび主
軸2のテーパー凹部2tに磨耗が生じて、主軸2に対す
る工具4の位置決め精度が低下する。また、主軸2の先
端面2dと工具4の把持部4hの上面4uとの間に隙間
Dがあることによって、前記曲げモーメントM等に起因
した振動が生じやすく、加工精度が低下する。本発明の
技術的課題は、工具のテーパーシャンク部の周囲面と主
軸の先端面とが面接触するようにして、これらの面で工
具に加わる曲げモーメントMを受けるようにすることに
より、テーパーシャンク部および主軸のテーパー凹部に
力が加わり難くしてテーパーシャンク部等の磨耗を低減
させること、さらに、工具の振動も抑制しようとするも
のである。
【0004】
〔課題を解決するための請求項1に係る手段〕上記した
課題は、以下の特徴を有する工作機械の工具保持構造に
よって解決される。即ち、請求項1に係る工作機械の工
具保持構造は、工作機械の主軸の先端に形成されたテー
パー部に対し、工具の背面に形成されたテーパー部を係
合させることにより、前記主軸に対して前記工具を位置
決めし、さらに、前記工具を連結部材により前記主軸側
に引きつけることにより、その主軸に対して前記工具を
固定する工作機械の工具保持構造において、前記工具が
前記主軸に対して固定された状態で、前記工具のテーパ
ー部の周囲に形成された受け面が前記主軸の先端面に面
接触するとともに、主軸のテーパー部と工具のテーパー
部との間には所定のクリアランスが設けられる。なお、
前記クリアランスは加工誤差が生じない範囲の値に設定
されている。 〔請求項1に記載された発明の作用〕本発明によると、
工具が主軸に対して固定された状態で、工具のテーパー
部の周囲に形成された受け面と、主軸の先端面とは面接
触する。このため、例えば、加工により工具に対して曲
げモーメント、即ち、軸に対して交差する方向の力によ
るモーメントが加わった場合でも、この曲げモーメント
に起因した力が工具の受け面及び主軸の先端面で受けら
れる。さらに、主軸のテーパー部と工具のテーパー部と
の間には所定のクリアランスが設けられているために、
前記曲げモーメントに起因した力は工具のテーパー部及
び主軸のテーパー部には加わることはない。このため、
前記テーパー部が経時的に磨耗することはほとんどな
い。さらに、工具の受け面はテーパー部の周囲に形成さ
れており、この面が主軸の先端面に面接触している。即
ち、前記工具の背面は中心から半径方向に離れた部位が
主軸の先端面によって支持されており、かつ、主軸の先
端面と工具の背面との間には隙間がない。このために、
前記曲げモーメント等に起因した工具の振動が抑制され
る。また、工具が主軸に対して固定された状態で、主軸
のテーパー部と工具のテーパー部との間には所定のクリ
アランスが設けられるために、両テーパー部が工具の受
け面と主軸の先端面との面接触を妨げることはない。な
お、両テーパー部の間にクリアランスが設けられていて
も、工具の受け面と主軸の先端面とは面接触しているた
めに、加工中に工具が位置ずれを起こすことはない。 〔請求項1に記載された発明の効果〕本発明によると、
工具のテーパー部及び主軸のテーパー部が経時的に磨耗
することがないために、工具の位置決め精度が低下する
ことはない。また、加工中に工具の振動が抑制されるた
めに、加工精度が向上する。
課題は、以下の特徴を有する工作機械の工具保持構造に
よって解決される。即ち、請求項1に係る工作機械の工
具保持構造は、工作機械の主軸の先端に形成されたテー
パー部に対し、工具の背面に形成されたテーパー部を係
合させることにより、前記主軸に対して前記工具を位置
決めし、さらに、前記工具を連結部材により前記主軸側
に引きつけることにより、その主軸に対して前記工具を
固定する工作機械の工具保持構造において、前記工具が
前記主軸に対して固定された状態で、前記工具のテーパ
ー部の周囲に形成された受け面が前記主軸の先端面に面
接触するとともに、主軸のテーパー部と工具のテーパー
部との間には所定のクリアランスが設けられる。なお、
前記クリアランスは加工誤差が生じない範囲の値に設定
されている。 〔請求項1に記載された発明の作用〕本発明によると、
工具が主軸に対して固定された状態で、工具のテーパー
部の周囲に形成された受け面と、主軸の先端面とは面接
触する。このため、例えば、加工により工具に対して曲
げモーメント、即ち、軸に対して交差する方向の力によ
るモーメントが加わった場合でも、この曲げモーメント
に起因した力が工具の受け面及び主軸の先端面で受けら
れる。さらに、主軸のテーパー部と工具のテーパー部と
の間には所定のクリアランスが設けられているために、
前記曲げモーメントに起因した力は工具のテーパー部及
び主軸のテーパー部には加わることはない。このため、
前記テーパー部が経時的に磨耗することはほとんどな
い。さらに、工具の受け面はテーパー部の周囲に形成さ
れており、この面が主軸の先端面に面接触している。即
ち、前記工具の背面は中心から半径方向に離れた部位が
主軸の先端面によって支持されており、かつ、主軸の先
端面と工具の背面との間には隙間がない。このために、
前記曲げモーメント等に起因した工具の振動が抑制され
る。また、工具が主軸に対して固定された状態で、主軸
のテーパー部と工具のテーパー部との間には所定のクリ
アランスが設けられるために、両テーパー部が工具の受
け面と主軸の先端面との面接触を妨げることはない。な
お、両テーパー部の間にクリアランスが設けられていて
も、工具の受け面と主軸の先端面とは面接触しているた
めに、加工中に工具が位置ずれを起こすことはない。 〔請求項1に記載された発明の効果〕本発明によると、
工具のテーパー部及び主軸のテーパー部が経時的に磨耗
することがないために、工具の位置決め精度が低下する
ことはない。また、加工中に工具の振動が抑制されるた
めに、加工精度が向上する。
【0005】〔課題を解決するための請求項2に係る手
段〕上記した課題は、以下の特徴を有する工作機械の工
具保持構造によって解決される。即ち、請求項2に係る
工作機械の工具保持構造は、請求項1に記載された工作
機械の工具保持構造において、前記連結部材は、前記主
軸の内部軸方向に収納された棒状部材であってその先端
部には鉤部が形成されており、一方、工具の背面にも鉤
部が形成されており、前記連結部材が前記工具に対して
軸回りに所定角度だけ相対回動することにより、その連
結部材の鉤部と前記工具の鉤部とが係合する。 〔請求項2に記載された発明の作用〕本発明によると、
連結部材が工具に対して軸回りに所定角度だけ相対回動
することにより連結部材の鉤部と工具の鉤部とが係合し
て、前記連結部材と工具とが鉤部を介して連結される。
このため、従来のチャック方式のように、爪部を半径方
向に拡開させるための空間が不要になり、比較的小さな
空間で大型の連結部材を収納することが可能になる。し
たがって、主軸のサイズが同じであれば、従来よりも大
型の連結部材を装着することが可能になり、強力な引き
つけ力で工具を主軸に固定することができるようにな
る。 〔請求項2に記載された発明の効果〕本発明によると、
従来よりも工具の引きつけ力が向上するために、前記工
具に大きな負荷を加えることが可能になる。
段〕上記した課題は、以下の特徴を有する工作機械の工
具保持構造によって解決される。即ち、請求項2に係る
工作機械の工具保持構造は、請求項1に記載された工作
機械の工具保持構造において、前記連結部材は、前記主
軸の内部軸方向に収納された棒状部材であってその先端
部には鉤部が形成されており、一方、工具の背面にも鉤
部が形成されており、前記連結部材が前記工具に対して
軸回りに所定角度だけ相対回動することにより、その連
結部材の鉤部と前記工具の鉤部とが係合する。 〔請求項2に記載された発明の作用〕本発明によると、
連結部材が工具に対して軸回りに所定角度だけ相対回動
することにより連結部材の鉤部と工具の鉤部とが係合し
て、前記連結部材と工具とが鉤部を介して連結される。
このため、従来のチャック方式のように、爪部を半径方
向に拡開させるための空間が不要になり、比較的小さな
空間で大型の連結部材を収納することが可能になる。し
たがって、主軸のサイズが同じであれば、従来よりも大
型の連結部材を装着することが可能になり、強力な引き
つけ力で工具を主軸に固定することができるようにな
る。 〔請求項2に記載された発明の効果〕本発明によると、
従来よりも工具の引きつけ力が向上するために、前記工
具に大きな負荷を加えることが可能になる。
【0006】
【実施例】以下、図1、図2に基づいて、本発明の一実
施例に係る工作機械の工具保持構造について説明する。
ここで、図1は、主軸12に切削工具14が固定された
状態の縦断面図、図2は、図1のII-II 矢視図であり、
切削工具14と連結部材であるドローバー16との関係
を表す平面図である。前記切削工具14は、図1に示さ
れるように、先端面及び内側面に複数の刃14cを備え
る平面円形の多刃工具であり、その切削工具14の背面
には縁の部分に一定の幅でリング状の受け面14uが形
成されている。また、前記受け面14uの半径方向内側
には、同じくリング状に所定の傾きでテーパー凸部14
sが同軸に形成されている。さらに、前記テーパー凸部
14sの半径方向内側には、花弁部14fが形成されて
おり、その花弁部14fの中心側に、図2に示されるよ
うに、内鉤部14kと切欠き部14aとが周方向に45°
間隔で交互に設けられている。
施例に係る工作機械の工具保持構造について説明する。
ここで、図1は、主軸12に切削工具14が固定された
状態の縦断面図、図2は、図1のII-II 矢視図であり、
切削工具14と連結部材であるドローバー16との関係
を表す平面図である。前記切削工具14は、図1に示さ
れるように、先端面及び内側面に複数の刃14cを備え
る平面円形の多刃工具であり、その切削工具14の背面
には縁の部分に一定の幅でリング状の受け面14uが形
成されている。また、前記受け面14uの半径方向内側
には、同じくリング状に所定の傾きでテーパー凸部14
sが同軸に形成されている。さらに、前記テーパー凸部
14sの半径方向内側には、花弁部14fが形成されて
おり、その花弁部14fの中心側に、図2に示されるよ
うに、内鉤部14kと切欠き部14aとが周方向に45°
間隔で交互に設けられている。
【0007】前記主軸12は、前記切削工具14を回転
させる部材であり、図1に示されるように、中央軸方向
に貫通孔12hが形成されている。さらに、前記主軸1
2の先端部分では、貫通孔12hの壁部が面取りされ
て、前記切削工具14のテーパー凸部14sと等しい傾
きのテーパー凹部12tがリング状に形成されている。
ここで、主軸12のテーパー凹部12tは、前記切削工
具14のテーパー凸部14sと等しい径及び等しい幅で
形成されている。また、主軸12には、テーパー凹部1
2tの周囲に所定の幅でリング状の先端面12dが形成
されている。この構造により、切削工具14のテーパー
凸部14sが主軸12のテーパー凹部12tに係合し、
切削工具14の受け面14uが主軸12の先端面12d
に面接触した状態で、前記切削工具14は主軸12に対
して同軸に位置決めされる。ここで、切削工具14の受
け面14uが主軸12の先端面12dに面接触した状態
で、切削工具14のテーパー凸部14sと主軸12のテ
ーパー凹部12tとの間には約 20 μm のクリアランス
が設けられる。
させる部材であり、図1に示されるように、中央軸方向
に貫通孔12hが形成されている。さらに、前記主軸1
2の先端部分では、貫通孔12hの壁部が面取りされ
て、前記切削工具14のテーパー凸部14sと等しい傾
きのテーパー凹部12tがリング状に形成されている。
ここで、主軸12のテーパー凹部12tは、前記切削工
具14のテーパー凸部14sと等しい径及び等しい幅で
形成されている。また、主軸12には、テーパー凹部1
2tの周囲に所定の幅でリング状の先端面12dが形成
されている。この構造により、切削工具14のテーパー
凸部14sが主軸12のテーパー凹部12tに係合し、
切削工具14の受け面14uが主軸12の先端面12d
に面接触した状態で、前記切削工具14は主軸12に対
して同軸に位置決めされる。ここで、切削工具14の受
け面14uが主軸12の先端面12dに面接触した状態
で、切削工具14のテーパー凸部14sと主軸12のテ
ーパー凹部12tとの間には約 20 μm のクリアランス
が設けられる。
【0008】前記主軸12の貫通孔12hの内部には、
その主軸12と同軸に円柱形のドローバー16が軸方向
に変位可能な状態で収納されている。前記ドローバー1
6の基端部は図示されていない動作機構に連結されてお
り、その動作機構の働きにより所定のタイミングで軸回
りに回動されるとともに軸方向に変位できるようになっ
ている。また、ドローバー16の先端部には、周方向に
90°間隔で四個の花弁状の外鉤部16kが設けられてい
る。前記ドローバー16の外鉤部16kは、図2(B)
に示されるように、切削工具14の花弁部14fに形成
された切欠き部14aよりも一回り小さく成形されてい
る。このため、前記外鉤部16kの位相が切削工具14
の切欠き部14aの位相と一致すると、ドローバー16
は切削工具14と無関係に軸方向に移動できるようにな
る。また、ドローバー16の先端が切削工具14の花弁
部14fの内部に収納された状態で軸回りに45°回動し
て、図2(A)に示されるように、外鉤部16kの位相
が切削工具14の内鉤部14kの位相と一致すると、ド
ローバー16が図1中上方に変位する際に外鉤部16k
と切削工具14の内鉤部14kとが当接し、前記切削工
具14はドローバー16に連結される。これによって、
ドローバー16はその切削工具14を主軸12の側に引
きつけることができるようになる。ここで、ドローバー
16の引き込み力は約 2トン〜4 トンに設定されてい
る。即ち、前記ドローバー16等が本発明の連結部材に
相当する。
その主軸12と同軸に円柱形のドローバー16が軸方向
に変位可能な状態で収納されている。前記ドローバー1
6の基端部は図示されていない動作機構に連結されてお
り、その動作機構の働きにより所定のタイミングで軸回
りに回動されるとともに軸方向に変位できるようになっ
ている。また、ドローバー16の先端部には、周方向に
90°間隔で四個の花弁状の外鉤部16kが設けられてい
る。前記ドローバー16の外鉤部16kは、図2(B)
に示されるように、切削工具14の花弁部14fに形成
された切欠き部14aよりも一回り小さく成形されてい
る。このため、前記外鉤部16kの位相が切削工具14
の切欠き部14aの位相と一致すると、ドローバー16
は切削工具14と無関係に軸方向に移動できるようにな
る。また、ドローバー16の先端が切削工具14の花弁
部14fの内部に収納された状態で軸回りに45°回動し
て、図2(A)に示されるように、外鉤部16kの位相
が切削工具14の内鉤部14kの位相と一致すると、ド
ローバー16が図1中上方に変位する際に外鉤部16k
と切削工具14の内鉤部14kとが当接し、前記切削工
具14はドローバー16に連結される。これによって、
ドローバー16はその切削工具14を主軸12の側に引
きつけることができるようになる。ここで、ドローバー
16の引き込み力は約 2トン〜4 トンに設定されてい
る。即ち、前記ドローバー16等が本発明の連結部材に
相当する。
【0009】次に、切削工具14を主軸12に固定する
手順を説明する。先ず、図示されていないオートツール
チェンジャーの工具把持アームが切削工具14の外周部
を把持して、その切削工具14のテーパー凸部14sを
主軸12のテーパー凹部12tに係合させるとともに、
受け面14uを主軸12の先端面12dに面接触させ
る。この状態で、ドローバー16が軸回りに所定角度だ
け回動されて、ドローバー16の外鉤部16kの位相が
切削工具14の切欠き部14aの位相に合わせられる。
次に、前記ドローバー16が所定量だけ主軸の先端側に
移動して、その外鉤部16kが切削工具14の切欠き部
14aを通過し、ドローバー16の先端が花弁部16f
の内側に収納される。この状態から、ドローバー16が
軸回りに約45°回動されることにより、外鉤部16kの
位相が切削工具14の内鉤部14kの位相に合わせられ
てドローバー16と切削工具14とが連結される。そし
て、前記ドローバー16が約 2トン〜4 トンの力で切削
工具14を主軸12の方向に引き込むことにより、前記
切削工具14は主軸12に対して位置決めされた状態で
固定される。前記切削工具14が主軸12に対して固定
された状態では、切削工具14の受け面14uは主軸1
2の先端面12dに密着状態で面接触し、切削工具14
のテーパー凸部14sと主軸12のテーパー凹部12t
との間には約 20 μm のクリアランスが設けられる。ま
た、切削工具14を主軸12から取り外すには、上記と
逆の手順でドローバー16を動作させる。
手順を説明する。先ず、図示されていないオートツール
チェンジャーの工具把持アームが切削工具14の外周部
を把持して、その切削工具14のテーパー凸部14sを
主軸12のテーパー凹部12tに係合させるとともに、
受け面14uを主軸12の先端面12dに面接触させ
る。この状態で、ドローバー16が軸回りに所定角度だ
け回動されて、ドローバー16の外鉤部16kの位相が
切削工具14の切欠き部14aの位相に合わせられる。
次に、前記ドローバー16が所定量だけ主軸の先端側に
移動して、その外鉤部16kが切削工具14の切欠き部
14aを通過し、ドローバー16の先端が花弁部16f
の内側に収納される。この状態から、ドローバー16が
軸回りに約45°回動されることにより、外鉤部16kの
位相が切削工具14の内鉤部14kの位相に合わせられ
てドローバー16と切削工具14とが連結される。そし
て、前記ドローバー16が約 2トン〜4 トンの力で切削
工具14を主軸12の方向に引き込むことにより、前記
切削工具14は主軸12に対して位置決めされた状態で
固定される。前記切削工具14が主軸12に対して固定
された状態では、切削工具14の受け面14uは主軸1
2の先端面12dに密着状態で面接触し、切削工具14
のテーパー凸部14sと主軸12のテーパー凹部12t
との間には約 20 μm のクリアランスが設けられる。ま
た、切削工具14を主軸12から取り外すには、上記と
逆の手順でドローバー16を動作させる。
【0010】本実施例によると、切削工具14が主軸1
2に対して固定された状態で、切削工具14のテーパー
凸部14sの周囲に形成された受け面14uと、主軸1
2の先端面12dとは面接触する。このため、加工によ
り切削工具14に対して曲げモーメント、即ち、軸に対
して交差する方向の力によるモーメントが加わった場合
でも、この曲げモーメントに起因した力は切削工具14
の受け面14u及び主軸12の先端面12dで受けられ
る。さらに、主軸12のテーパー凹部12tと切削工具
14のテーパー凸部14sとの間には約 20 μm のクリ
アランスが設けられているために、前記曲げモーメント
に起因した力は切削工具14のテーパー凸部14s及び
主軸12のテーパー凹部12tには加わることはない。
このため、前記テーパー凸部14s及びテーパー凹部1
2tが経時的に磨耗することはほとんどなく、切削工具
14の位置決め精度が低下することはない。さらに、切
削工具14の受け面14uと主軸12の先端面12dと
が面接触しており、主軸12と切削工具14の背面との
間には隙間がないために、前記曲げモーメント等に起因
した切削工具14の振動が抑制されて、加工精度が向上
する。
2に対して固定された状態で、切削工具14のテーパー
凸部14sの周囲に形成された受け面14uと、主軸1
2の先端面12dとは面接触する。このため、加工によ
り切削工具14に対して曲げモーメント、即ち、軸に対
して交差する方向の力によるモーメントが加わった場合
でも、この曲げモーメントに起因した力は切削工具14
の受け面14u及び主軸12の先端面12dで受けられ
る。さらに、主軸12のテーパー凹部12tと切削工具
14のテーパー凸部14sとの間には約 20 μm のクリ
アランスが設けられているために、前記曲げモーメント
に起因した力は切削工具14のテーパー凸部14s及び
主軸12のテーパー凹部12tには加わることはない。
このため、前記テーパー凸部14s及びテーパー凹部1
2tが経時的に磨耗することはほとんどなく、切削工具
14の位置決め精度が低下することはない。さらに、切
削工具14の受け面14uと主軸12の先端面12dと
が面接触しており、主軸12と切削工具14の背面との
間には隙間がないために、前記曲げモーメント等に起因
した切削工具14の振動が抑制されて、加工精度が向上
する。
【0011】また、切削工具14が主軸12に対して固
定された状態で、主軸12のテーパー凹部12tと切削
工具14のテーパー凸部14sとの間にはクリアランス
が設けられるために、両テーパー部12t,14sが切
削工具14の受け面14uと主軸12の先端面12dと
の面接触を妨げることはない。なお、両テーパー部12
t,14sの間にクリアランスが設けられていても、切
削工具14の受け面14uと主軸12の先端面12dと
は 2トン以上の力で面接触しているために、加工中に工
具が位置ずれを起こすことはない。
定された状態で、主軸12のテーパー凹部12tと切削
工具14のテーパー凸部14sとの間にはクリアランス
が設けられるために、両テーパー部12t,14sが切
削工具14の受け面14uと主軸12の先端面12dと
の面接触を妨げることはない。なお、両テーパー部12
t,14sの間にクリアランスが設けられていても、切
削工具14の受け面14uと主軸12の先端面12dと
は 2トン以上の力で面接触しているために、加工中に工
具が位置ずれを起こすことはない。
【0012】さらに、ドローバー16が切削工具14に
対して軸回りに所定角度だけ回動することによりドロー
バー16の外鉤部16kと切削工具14の内鉤部14k
とが係合して、前記ドローバー16と切削工具14とが
外鉤部16k、内鉤部14kを介して連結される。この
ため、従来のチャック方式のように、爪部を半径方向に
拡開させるための空間が不要になり、比較的小さな空間
で大径のドローバー16を収納することが可能になる。
したがって、主軸12のサイズが同じであれば、従来よ
りも大型のドローバー16を装着することが可能にな
り、強力な引きつけ力で切削工具14を主軸12に固定
することができるようになる。このため、切削工具14
に大負荷を加えることが可能になる。
対して軸回りに所定角度だけ回動することによりドロー
バー16の外鉤部16kと切削工具14の内鉤部14k
とが係合して、前記ドローバー16と切削工具14とが
外鉤部16k、内鉤部14kを介して連結される。この
ため、従来のチャック方式のように、爪部を半径方向に
拡開させるための空間が不要になり、比較的小さな空間
で大径のドローバー16を収納することが可能になる。
したがって、主軸12のサイズが同じであれば、従来よ
りも大型のドローバー16を装着することが可能にな
り、強力な引きつけ力で切削工具14を主軸12に固定
することができるようになる。このため、切削工具14
に大負荷を加えることが可能になる。
【図1】本発明の一実施例に係る工作機械の工具保持構
造を表す縦断面図である。
造を表す縦断面図である。
【図2】切削工具と連結部材であるドローバーとの関係
を表す平面図である。
を表す平面図である。
【図3】従来の工作機械の工具保持構造を表す縦断面図
である。
である。
12 主軸 12d テーパー凹部 12d 先端面 14 切削工具 14s テーパー凸部 14u 受け面 14k 内鉤部 16 ドローバー(連結部材) 16k 外鉤部
Claims (2)
- 【請求項1】 工作機械の主軸の先端に形成されたテー
パー部に対し、工具の背面に形成されたテーパー部を係
合させることにより、前記主軸に対して前記工具を位置
決めし、さらに、前記工具を連結部材により前記主軸側
に引きつけることにより、その主軸に対して前記工具を
固定する工作機械の工具保持構造において、 前記工具が前記主軸に対して固定された状態で、前記工
具のテーパー部の周囲に形成された受け面が前記主軸の
先端面に面接触するとともに、主軸のテーパー部と工具
のテーパー部との間には所定のクリアランスが設けられ
るとを特徴とする工作機械の工具保持構造。 - 【請求項2】 請求項1に記載された工作機械の工具保
持構造において、 前記連結部材は、前記主軸の内部軸方向に収納された棒
状部材であってその先端部には鉤部が形成されており、
一方、工具の背面にも鉤部が形成されており、前記連結
部材が前記工具に対して軸回りに所定角度だけ相対回動
することにより、その連結部材の鉤部と前記工具の鉤部
とが係合することを特徴とする工作機械の工具保持構
造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6319294A JPH07266110A (ja) | 1994-03-31 | 1994-03-31 | 工作機械の工具保持構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6319294A JPH07266110A (ja) | 1994-03-31 | 1994-03-31 | 工作機械の工具保持構造 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07266110A true JPH07266110A (ja) | 1995-10-17 |
Family
ID=13222122
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6319294A Pending JPH07266110A (ja) | 1994-03-31 | 1994-03-31 | 工作機械の工具保持構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07266110A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100826333B1 (ko) * | 2003-11-11 | 2008-05-02 | 신닛뽄세이테쯔 카부시키카이샤 | 프레스 성형 가공 장치, 프레스 성형 가공 방법 및 컴퓨터 프로그램을 기록한 기록 매체 |
-
1994
- 1994-03-31 JP JP6319294A patent/JPH07266110A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100826333B1 (ko) * | 2003-11-11 | 2008-05-02 | 신닛뽄세이테쯔 카부시키카이샤 | 프레스 성형 가공 장치, 프레스 성형 가공 방법 및 컴퓨터 프로그램을 기록한 기록 매체 |
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