JPH0726585Y2 - ガススプリング装置 - Google Patents

ガススプリング装置

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JPH0726585Y2
JPH0726585Y2 JP1988104086U JP10408688U JPH0726585Y2 JP H0726585 Y2 JPH0726585 Y2 JP H0726585Y2 JP 1988104086 U JP1988104086 U JP 1988104086U JP 10408688 U JP10408688 U JP 10408688U JP H0726585 Y2 JPH0726585 Y2 JP H0726585Y2
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JP
Japan
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side chamber
piston
gas spring
gas
spring device
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好一 茅野
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は、自動車における後部ドアの開閉用ステーダ
ンパ等への利用に最適な反発力調整式のガススプリング
装置に関する。
〔従来の技術〕
ステーダンパ等への利用に最適なガススプリング装置と
して従来から提案されているものには、例えば、第6図
に示す構造のものがある。
すなわち、外部からシリンダ体1内に亙ってロッド体2
を摺動自在に挿入すると共に、該ロッド体2の基端(図
中左方)にピストン3を連接し、このピストン3をシリ
ンダ体1の内壁に摺接させることによって該シリンダ体
1内をピストン側室Aとロッド側室Bとに区画してい
る。
上記ロッド体2と摺接するシリンダ体1の端部はシール
部材4によって密封されており、かつ、ベアリング部材
5でロッド体2の摺動性を保証している。
また、ピストン3にはポート3aが設けられていて、該ポ
ート3aによりピストン側室Aとロッド側室Bを相互に連
通している。
かくして、シリンダ体1へと圧力ガスを封入することに
より、ピストン3におけるピストン側室Aの受圧面積が
ロッド側室Bの受圧面積よりもロッド体2の断面積分だ
け大きいために、これら両面に作用する封入ガス圧力に
よる押圧力の差でピストン3がロッド体2を伴いつつシ
リンダ体1内を、該ロッド体2がシリンダ体1から抜け
出る方向に摺動し、ガススプリング装置が伸長方向に作
動することになる。
〔考案が解決しようとする問題点〕
しかしながら、上記した従来のガススプリング装置にあ
っては、シリンダ体1内に封入した圧力ガスのガス圧力
によって反発力が決定されるにも拘らず、組立後にあっ
てはこのガス圧力を変更し得ないことから、以下に述べ
るような不都合を生じる。
すなわち、ガススプリング装置の反発力は封入ガス圧力
によって一義的に決定され、該ガススプリング装置のス
トロークに対応して一定の特性を示すことになる。した
がって、負荷が変わって封入ガス圧力に変化をきたすと
当然のことながら反発力も変わり、そのために、伸縮動
作の際のフィーリングに変化をきたすという不都合があ
る。
また、ガススプリング装置の使用環境に大きな温度差が
あると、封入ガスの熱膨張或いは収縮によって封入ガス
圧力に大きな変化が生じ、これによっても反発力が変わ
ってフィーリングに変化をきたすという不都合があっ
た。
そこで、上記のような不都合を除去するために、例え
ば、特開昭53−85272号公報や実開昭59−160930号公報
にみられるように、ガススプリング装置の反発力特性を
外部から調整し得るようにしたものもある。
しかし、これらのものは、特に図示はしないが、構造が
複雑になるとか調整操作が面倒となり、特に、高反発力
に調整したときの最圧縮時の反発力が大きくなり過ぎて
装着物に無理な力を加えるという問題があった。
そこで、この考案は、前記した事情に鑑みて、徒に構造
の複雑化や調整操作の煩雑さをもたらすことなく、簡単
な回動操作でまたは自動的に反発力特性を適正に変化さ
せ得るようにしたガススプリング装置を新たに提供する
ことを目的とする。
〔問題点を解決するための手段〕
上記目的を達成するために、この考案にあっては、ガス
スプリング装置の構成を、シリンダ体内にピストンで区
画され、かつ、該ピストンに配設された減衰バルブを介
して相互に連通されるピストン側室とロッド側室とを有
しているガススプリング装置において、ピストン側室を
隔壁部材によって該ピストン側室とそれに隣接したリザ
ーバ室とに区画すると共に、該隔壁部材にピストン側室
とリザーバ室を相互に連通する通路を形成し、この通路
中にピストン側室のガス圧力が設定値を越えたときにガ
ス圧力で押されて開き、ピストン側室からリザーバ室へ
のガスの流入を自動的に許容する開閉バルブを配設し、
かつ、この開閉バルブを隔壁部材の外周に回動自在に配
置した操作リングの回動操作によっても強制的に開放保
持可能にしたことを特徴とするものである。
そして、上記開閉バルブを、スプリングの付勢力でロッ
ド側室からピストン側室に向って通路を閉じるスチール
ボールと、隔壁部材の外周に配置した操作リングの回動
操作に伴ってスチールボールを進退させるプッシュロッ
ドとで構成し、通常は、スチールボールをスプリングに
より前進方向に付勢して開閉バルブを閉鎖状態に保つと
共に、ピストン側室のガス圧力が設定値を越えたとき
に、ピストン側室のガス圧力によりスチールボールをス
プリングに抗して後退方向に動作させ、開閉バルブを自
動的に開いてピストン側室からリザーバ室への封入ガス
の流通を許容するようにしたのである。
〔作用〕
これにより、開閉バルブを操作リングで強制的に開いた
状態にしてシリンダ体のガス注入口から圧力ガスをリザ
ーバ室に注入してやると、ピストン側室とロッド側室に
対するピストンの受圧面積差により該ピストンが押され
て伸長方向に摺動し、ガススプリング装置が最伸長状態
になる。
ここで、シリンダ体のガス注入口を閉じてやれば、その
ときの封入ガス圧力がシリンダ体内の内圧として設定さ
れる。
そして、ガススプリング装置が圧縮動作を始めると、シ
リンダ体内の容積がロッド体の侵入に伴いその侵入体積
分の増加に応じて減少することから、この容積の減った
分だけシリンダ体の内圧が上昇し、反発力は圧縮側に向
って大きくなる特性を示すことになる。
しかも、この圧縮動作時に当って予め開閉バルブを操作
リングで強制的に閉じておけば、該圧縮動作に伴うロッ
ド体のシリンダ体内への侵入によりピストン側室とロッ
ド側室の合計容積が減少してその内圧が上昇したとして
も、この内圧の上昇が開閉バルブでカットされてリザー
バ室には及ばないので、ロッド体がシリンダ体内全体の
容積に比べてリザーバ室の容積だけ小さいピストン側室
とロッド側室の合計容積のみを圧縮してシリンダ体内に
侵入し、したがって、このときのガススプリング装置と
しての反発力特性は、比較的ガスばね常数の高いかたち
で上昇する特性を示す。
そして次に、そのままの状態即ち開閉バルブが閉じたま
までガススプリング装置が伸長動作すると、ピストン側
室とロッド側室の合計容積のみが増大して該伸長動作が
行われるので、反発力特性は圧縮時と同様に比較的ガス
ばね常数の高いかたちで下降するが、上記伸長動作が始
まる前に予め開閉バルブを開いてやってそのまま伸長動
作したとすると、開閉バルブの開放時にピストン側室か
らリザーバ室に圧力ガスが流入してこれらピストン側室
とロッド側室のガス圧力が低下し、しかも、伸長動作に
際してはピストン側室とロッド側室に加えリザーバ室も
膨脹することになるので、このときの反発力特性は、先
の場合よりも全体的に低い且低いガスばね常数をもって
下降していくことになる。
それに対し、圧縮動作時に当って予め開閉バルブを操作
リングで強制的に開いておいてやれば、シリンダ体内へ
のロッド体の侵入に伴いピストン側室とロッド側室に加
えて同時にリザーバ室も圧縮されることになるので、ガ
ススプリング装置としての反発力特性は、先の場合より
もガスばね常数の低いかたちで上昇することになる。
しかも、この開閉バルブが開いたままでガススプリング
装置が伸長動作したとすると、ピストン側室とロッド側
室およびリザーバ室の合計容積が増大して該伸長動作が
行われるために、反発力特性は圧縮時と同様に比較的ガ
スばね常数の低いかたちで下降するが、上記伸長動作が
始まる前に予め開閉バルブをを閉じてやって伸長動作し
たとすると、リザーバ室の容積分だけ小さいピストン側
室とロッド側室の合計容積の膨脹によって該伸長動作が
行われることになるので、このときの反発力特性は、ガ
スばね常数の高いかたちで下降することになる。
それ故に、該ガススプリング装置が使用される周囲の状
況に応じて開閉バルブの開閉操作と開閉時期を選択して
やることにより、反発力特性を各種のパターンに変更し
てそれぞれの場合に適応した反発力特性を得ることが可
能になるのである。
また、開閉バルブを閉じた状態でのガススプリング装置
の伸長動作時において、ピストン側室のガス圧力が設定
値を越えたときに該ガス圧力によりスチールボールをス
プリングに抗して押し開き、開閉バルブを自動的に開い
てピストン側室の圧力ガスをリザーバ室側に逃がすこと
こともできるので、開閉バルブの設定如何によってもそ
れに応じて種々の反発力特性を得ることができる。
〔実施例〕
以下、図示した実施例に基いて、この考案を詳細に説明
する。
第1図に示すように、この考案に係るガススプリング装
置は、外部からシリンダ体1の内部に亙ってロッド体2
を摺動自在に挿入すると共に、該ロッド体2の基端(図
中右方端)にピストン3を連接し、このピストン3をシ
リンダ体1の内壁に摺接させることによって、該シリン
ダ体1内をピストン3の下方(図中右方)に位置するピ
ストン側室Aと反対側のロッド側室Bとに区画してい
る。
上記ロッド体2と摺接するシリンダ体1の端部はシール
部材4によって密封されており、かつ、ベアリング部材
5でロッド体2の摺動性を保証すると共に、シリンダ体
1から外部に突出したロッド体2の先端(図中左方端)
にはブラケット6が連接してある。
前記ピストン側室Aを区画形成するシリンダ体1の基端
部(図中右方端)はボトム部1aとして閉じられており、
該ボトム部1aの外側には前述したロッド体2側のブラケ
ット6に対応するもう一方のブラケット7が連接してあ
り、かつ、ボトム部1aの中央には、シリンダ体1内への
圧力ガス注入後にガス注入口を塞ぐ封止栓8が圧入され
ていて、この封止栓8をブラケット7で永久的に閉じる
ようにしてある。
上記ボトム部1aと前記ピストン3との間には隔壁部材9
が配設してあり、この隔壁部材9でシリンダ体1内のピ
ストン側室Aを該ピストン側室Aとそれに連接するリザ
ーバ室Cとに区画している。
これらピストン側室Aとリザーバ室Cは、隔壁部材9に
形成した通路Lによって相互に連通されており、この通
路L中に開閉バルブ10が配設されていて、該開閉バルブ
10の開閉操作でピストン側室Aとリザーバ室Cの連通を
断続するようにしてある。
ここで、上記通路Lと開閉バルブ10について少し詳しく
説明すると、通路Lは、ピストン側室Aに一端が開口す
る透孔9aと、リザーバ室Cに一端が開口する透孔9cと、
これら透孔9a,9cを連通しつつ且内部に開閉バルブ10を
配設した空部9bとからなっている。
また、開閉バルブ10は、通路Lの空部9b内において移動
し、該移動に伴って透孔9a,9bの連通を開閉するスチー
ルボール10aと、該スチールボール10aを閉じ方向に付勢
すると共に、ピストン側室A内のガス圧力が設定値を越
えたときにスチールボール10aに押されて撓み、該スチ
ールボール10aの開き方向への自動的な移動を許容する
スプリング10bと、該スプリング10bの反対側からスチー
ルボール10aを押して該スチールボール10aを強制的に開
き方向に移動させるプッシュロッド10cと、隔壁部材9
の外周に回動自在に介装されてそれ自身の回動操作に伴
い内周面のカム面でプッシュロッド10cを進退させる操
作リング10dとからなっている。
一方、ピストン3には軸線と平行して貫通するポート3a
が穿設してあり、該ポート3aのロッド側室Bへの開口端
には減衰バルブ3bが配設してあって、これらポート3aと
減衰バルブ3bを通してピストン側室Aとロッド側室Bを
相互に連通し、かつ、減衰バルブ3bの背面側には、該減
衰バルブ3bのリフト量を規制するバルブストッパ3cを設
けたのである。
それ故、以上のように構成されたこの考案に係るガスス
プリング装置は、操作リング10dを回動操作して開閉バ
ルブ10を強制的に開いた状態でシリンダ体1のガス注入
口から圧力ガスをリザーバ室Cに注入してやると、ピス
トン側室Aとロッド側室Cに対するピストン3の受圧面
積差により該ピストン3が押されて伸長方向に摺動し、
ガススプリング装置が最伸長状態になる。
ここで、シリンダ体1のガス注入口を封止栓8で閉じ、
かつ、その上からブラケット7を取り付けてやれば、そ
のときの封入ガス圧力がシリンダ体1内の内圧として設
定される。
そして、ガススプリング装置が圧縮動作を始めると、シ
リンダ体1内の容積がロッド体2の侵入に伴いその侵入
体積分の増加に応じて減少することから、この容積の減
った分だけシリンダ体の内圧が上昇し、反発力は圧縮側
に向って大きくなる特性を示すことになる。
しかも、この圧縮動作時に当って予め操作リング10dを
回動操作して開閉バルブ10を強制的に開いておけば、シ
リンダ体1内へのロッド体2の侵入に伴いピストン側室
Aとロッド側室Bおよびリザーバ室Cの合計容積が圧縮
されることになるので、ガススプリング装置としての反
発力特性は、第2図中のa点からb点に至る緩い上り勾
配の特性、即ちガスばね常数の低い特性(図中I線)を
呈する。
次に、そのままの状態即ち開閉バルブ10を開いたままで
ガススプリング装置が伸長動作すると、ピストン側室A
とロッド側室Bおよびリザーバ室Cの合計容積が膨脹し
て伸長動作が行われるので、そのときの反発力特性は、
上記とは逆向きに第2図中のb点からa点に至る緩い下
り勾配の特性、即ち上記の圧縮時と同様に比較的ガスば
ね常数の低い特性(図中I線)を呈することになる。
それに対し、上記の圧縮動作終了後に操作リング10dを
回動操作して開閉バルブ10を強制的に閉じた状態で伸長
動作が行われると、今度はリザーバ室Cを除くピストン
側室Aとロッド側室Bの合計容積が膨脹して伸長動作が
行われるようになるので、そのときの反発力特性は、第
2図のb点からd点に至る急な下り勾配の特性、即ち全
体的には低く且ガスばね特性の高い特性(図中III線)
を呈することになる。
したがって、上記の状態を保ったままで再び圧縮動作が
行われると、ピストン側室Aとロッド側室Bの合計容積
を圧縮して圧縮動作が行われるので、そのときの反発力
特性は、上記とは逆向きに第2図のd点からb点に至る
急な上り勾配の特性、即ち全体的には低く且ガスばね特
性の高い特性(図中III線)を呈することになる。
また、上記した伸長動作の終了後、再び圧縮動作が行わ
れる前に操作リング10dを操作して開閉バルブ10を強制
的に開いてやれば、リザーバ室C内に蓄積されていた圧
力ガスがピストン側室Aに流入してシリンダ体1内の全
体のガス圧力がd点からa点に上昇して初期の状態に復
帰する。
一方、これまでの説明とは逆に、圧縮動作に当って予め
操作リング10dを回動操作して開閉バルブ10を強制的に
閉じておくと、圧縮動作に伴うロッド体2のシリンダ体
1内への侵入によりピストン側室Aとロッド側室Bの合
計容積が減少してその内圧が上昇したとしても、この内
圧の上昇が開閉バルブ10でカットされてリザーバ室Cに
は及ばないので、ロッド体2がシリンダ体1内容積に比
べてリザーバ室Cの容積だけ小さいピストン側室Aとロ
ッド側室Bの合計容積のみを圧縮してシリンダ体1内に
侵入し、したがって、このときのガススプリング装置と
しての反発力特性は、第2図中のa点からc点に至る急
な上り勾配の特性、即ち比較的ガスばね常数の高い特性
(図中II線で示す)を呈することになる。
そして次に、そのままの状態即ち開閉バルブ10を閉じた
ままでガススプリング装置が伸長動作すると、ピストン
側室Aとロッド側室Bの合計容積のみが膨脹して伸長動
作が行われるので、そのときの反発力特性は、上記とは
逆方向に第2図中のc点からa点に至る急な下り勾配の
特性、即ち上記の圧縮時と同様に比較的ガスばね常数の
高い特性(図中II線)を呈する。
それに対し、上記の圧縮動作終了後に操作リング10dを
回動操作して開閉バルブ10を強制的に開いてやると、こ
の開閉バルブ10の開放によってピストン側室Aからリザ
ーバ室Cに圧力ガスが流入してこれらピストン側室Aと
ロッド側室Cのガス圧力がc点からb点に低下する。
したがって、この状態から開閉バルブ10を開いたまま伸
長動作すると、ピストン側室Aとロッド側室Bおよびリ
ザーバ室Cの合計容積が膨脹して伸長動作が行われるこ
とになるので、このときの反発力特性は、第2図中のb
点からa点に至る緩い下り勾配の特性、即ちガスばね常
数の低い特性(図中I線)を呈することになる。
しかし、一旦開いた開閉バルブ10を再び操作リング10d
で強制的に閉じた状態で伸長動作すると、今度はリザー
バ室Cを除くピストン側室Aとロッド側室Bの合計容積
が膨脹して伸長動作が行われるようになるので、そのと
きの反発力特性は、第2図のb点からd点に至る急な下
り勾配の特性、全体的には低く且ガスばね特性の高い特
性(図中III線)を呈することになる。
そのために、上記の状態を保ったままで再び圧縮動作が
行われると、ピストン側室Aとロッド側室Bの合計容積
を圧縮して圧縮動作が行われるので、そのときの反発力
特性は、上記とは逆向きに第2図のd点からb点に至る
急な上り勾配の特性、即ち全体的には低く且ガスばね特
性の高い特性(図中III線)を呈することになる。
また、上記した伸長動作の終了後、再び圧縮動作が行わ
れる前に操作リング10dを操作して開閉バルブ10を強制
的に開いてやれば、リザーバ室C内に蓄積されていた圧
力ガスがピストン側室Aに流入してシリンダ体内の全体
のガス圧力がd点からa点に上昇して初期の状態に復帰
する。
かくして、この考案に係るガススプリング装置にあって
は、操作リング10dで開閉バルブ10を強制的に開閉操作
することにより反発力特性を変更し得ると共に、反発力
の始点および終点の基本的な値自体をも高低調整し得る
ことになる。
また、この考案に係るガススプリング装置にあっては、
ピストン側室Aのガス圧力によって開閉バルブ10のスチ
ールボール10aをスプリング10bに抗して自動的開くこと
ができるので、そのときのピストン側室Aのガス圧力を
適宜に設定しておくことにより、例えば、第3図に示す
ように、圧縮動作時における最圧縮近傍(図中e点)で
操作リング10dに関係なく開閉バルブ10が自動的に開
き、反発力特性をそれまでの勾配からさらに緩い勾配に
自動的に変更することが可能になる。
しかも、上記の変更に際しては外部操作を全く必要とせ
ず、したがって、外部操作力の軽減を果たすことができ
る。
また、第4図に示すように、同様にして伸長動作時にお
ける最伸長近傍(図中f点)からの反発力特性を緩い勾
配に変更することもでき、このようにして、開閉バルブ
10の自動開放時のガス圧力を適宜に調整することによ
り、任意の点からの反発力特性を緩い勾配に自動的に変
更し得ることはいうまでもない。
さらに、圧縮側と伸長側とで異なった自動開放時のガス
圧力の設定ができる開閉バルブ10を用いてやれば、第5
図に示すように、前記第3図と第4図の特性を合成し
て、最圧縮近傍(図中e点)および最伸長近傍(図中f
点)からのみ緩い勾配の反発力特性とし、中間をそれよ
りも急な反発力特性にすることもできる。
なお、特に図示はしないが、上記した開閉バルブ10の開
閉関係を上記とは逆に強制操作することにより、最圧縮
近傍および最伸長近傍からのみ急な勾配の反発力特性と
し、中間をそれらよりも緩い勾配の反発力特性になるよ
うにしてもよい。
〔考案の効果〕
以上のように、この考案によれば、作用荷重や使用環境
の温度変化等に応じて操作リングを軸線回りに回動操作
し、外部から開閉バルブを強制的に開閉操作して反発力
特性を変更することができ、このようにして、徒に構造
の複雑化をもたらすこともなく、しかも反発力特性の変
更操作に際して特に他の治具等を一切必要としないので
調整操作に煩雑さをもたらすこともない。
したがって、反発力特性の変更操作に当っての作業性が
よいことから、容易に反発力特性を常に適正に変更操作
して作用荷重が変わることによるフィーリングの差や内
圧変化による作動不良等に事前に対処することができる
という利点をもつ。
また、考案によれば、開閉バルブが内圧の変化に対応し
て自動的にも開閉し得るようになっているので、例え
ば、自動車における後部ドアの開閉用のステーダンパと
して使用した場合に、操作リングによる強制的な開閉バ
ルブの開閉操作により反発力特性を変えてその操作性を
向上し得るばかりか、開閉バルブの自動的な開閉時期を
適切に設定してやることにより、後部ドアの開放時にお
ける最伸長状態での反発力即ち保持力を増大させて風な
どによる後部ドアの落下事故を未然に防止したり、或い
は、後部ドアの閉鎖時における最圧縮状態での反発力を
低減させて該後部ドアのヒンジ部に過大な力が加わるの
を防止し得る等、種々の要求に応じられる利点をも有す
る。
しかも、後部ドアに対するステーダンパとしてのガスス
プリング装置の取り付けに当り、反発力特性の変更操作
が操作リングの軸線回りの回動操作によって行われるの
で、取付上からもまたスペース的にも有利であるという
利点をも合わせもつことになるのである。
【図面の簡単な説明】
第1図は、この考案の一実施例に係るガススプリング装
置の縦断正面図、第2図は、操作リングで開閉バルブを
強制的に開閉操作した場合の反発力特性を示す特性線
図、第3図乃至第5図は、開閉バルブの自動的な開閉操
作に伴う場合の各種反発力特性を示す特性線図、第6図
は、従来例としてのガススプリング装置を示す縦断正面
図である。 〔符号の説明〕 A……ピストン側室、B……ロッド側室、C……リザー
バ室 L……通路、1……シリンダ本体、2……ロッド体 3……ピストン、3b……減衰バルブ、9……隔壁部材 10……開閉バルブ、10a……スチールボール、10b……ス
プリング 10c……プッシュロッド、10d……操作リング

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】シリンダ体内にピストンで区画され、か
    つ、該ピストンに配設された減衰バルブを介して相互に
    連通されるピストン側室とロッド側室とを有しているガ
    ススプリング装置において、ピストン側室を隔壁部材に
    よって該ピストン側室とそれに隣接したリザーバ室とに
    区画すると共に、該隔壁部材にピストン側室とリザーバ
    室を相互に連通する通路を形成し、この通路中にピスト
    ン側室のガス圧力が設定値を越えたときにガス圧力で押
    されて開き、ピストン側室からリザーバ室へのガスの流
    入を自動的に許容する開閉バルブを配設し、かつ、この
    開閉バルブを隔壁部材の外周に回動自在に配置した操作
    リングの回動操作によっても強制的に開放保持可能に構
    成したことを特徴とするガススプリング装置。
JP1988104086U 1988-08-08 1988-08-08 ガススプリング装置 Expired - Lifetime JPH0726585Y2 (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPS59160930U (ja) * 1983-04-13 1984-10-27 厚木自動車部品株式会社 ガススプリング

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JPH0225742U (ja) 1990-02-20

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