JPH0726522B2 - 弁リフト可変制御装置 - Google Patents

弁リフト可変制御装置

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JPH0726522B2
JPH0726522B2 JP7243486A JP7243486A JPH0726522B2 JP H0726522 B2 JPH0726522 B2 JP H0726522B2 JP 7243486 A JP7243486 A JP 7243486A JP 7243486 A JP7243486 A JP 7243486A JP H0726522 B2 JPH0726522 B2 JP H0726522B2
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cam
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Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明はエンジンの運転状態に応じて吸・排気弁のリフ
ト特性を可変制御する弁リフト可変制御装置に関する。
〈従来の技術〉 この種の弁リフト可変制御装置としては、本出願人によ
り、例えば特開昭60−26109号,特開昭60−224909号で
提案しているように、ロッカアームと接触してロッカア
ームの支点を形成するレバーを、このレバーに係合して
その揺動位置を変化させることによりロッカアームの支
点位置を変化させる複数個のカム面を有するリフト制御
カムとを設けて、リフト制御カムの段階的変化に応じて
吸・排気弁のリフト特性を可変とする吸・排気弁リフト
可変機構を構成し、エンジンの回転数,絞り弁開度など
のエンジンの運転状態を検出して、運転状態のエリアに
応じて所定のカム面を選択するようリフト制御カムを切
換制御するようにしたものがある。
したがって、それを吸気弁に適用した場合、例えばアイ
ドリング運転時には吸気弁のリフト特性を小リフト量,
小作動角とすることにより安定した燃焼を得て、燃費を
大巾に節約でき、高速高負荷運転時には吸気弁のリフト
特性を大リフト量,大作動角とすることにより高充填効
率を得て、エンジンの出力を向上させることができる。
〈発明が解決しようとする問題点〉 しかしながら、このような弁リフト可変制御装置にあっ
ては、エンジンの運転状態が略静的な状態にあるときは
所期の効果を得ることができるものの、過渡状態、例と
してエンジンの回転数が急激に変化するような状態にあ
るときは、エンジンの運転状態のエリアが変わってこれ
に基づいてリフト特性を切換えても、切換えが完了した
時点ではエンジンの回転数はすでに大きく変化して、他
のエリアに移っており、十分には弁リフト可変制御の効
果が発揮されず、静的な状態に較べて出力が低下するな
ど、レスポンスの面で問題点があった。
本発明は、このような問題点に鑑み、過渡状態において
も弁リフト可変制御の効果を十分に発揮させることがで
きるようにすることを目的とする。
〈問題点を解決するための手段〉 このため、本発明は、第1図に示すように、吸・排気弁
のリフト特性を段階的に切換えて可変とする吸・排気弁
リフト可変機構aと、少なくともエンジンの回転数をパ
ラメータとしてエンジンの運転状態を検出する運転状態
検出手段bと、少なくともエンジンの回転数に関し予め
設定された切換値を境界として複数に区分けされたエン
ジンの運転状態に対応させて吸・排気弁のリフト特性を
定めた特性図に基づき、前記運転状態検出手段によって
検出されたエンジンの運転状態に対応するリフト特性を
得るように前記吸・排気弁リフト可変機構を制御する制
御手段cとを設ける他、エンジンの回転数の増大側への
変化量が大きいときに、前記特性図におけるエンジン回
転数に関する切換値を低回転側に変更する切換条件変更
手段dを設ける構成としたものである。
〈作用〉 上記の構成においては、少なくともエンジンの回転数に
関し予め設定された切換値を境界として複数に区分けさ
れたエンジンの運転状態に対応させて吸・排気弁のリフ
ト特性を定めた特性図に基づき、実際に検出されたエン
ジンの運転状態に対応するリフト特性を得るように吸・
排気弁リフト可変機構を制御するが、エンジンの運転状
態が急激に変化、具体的には、エンジンの回転数が急激
に増大すると、前記特性図におけるエンジン回転数に関
する切換値が低回転側に変更されるので、通常より低回
転側でリフト特性が切換えられ、エンジンの回転数の急
激な増大に伴って、早め早めに切換えられる。これによ
り、レスポンスが改善される。
〈実施例〉 以下に本発明の一実施例を第2図〜第9図に基づいて説
明する。
先ず吸・排気弁リフト可変機構の構成を説明する。
第2図に示すように、機関回転に周期して回転する吸・
排気弁駆動カム11と、吸・排気弁12のステムエンドとに
両端を当接させて、ロッカアーム13が設けられる。そし
て、ロッカアーム13の湾曲形成された背面13aと支点接
触すると共に、ロッカアーム13の両側壁から突出するシ
ャフト13bを保持部材14を介して凹溝15a内に保持するレ
バー15が設けられる。レバー15に形成されたスプリング
シート15bと保持部材14との間には、ロッカアーム13を
第2図中下方向に付勢するバネ定数小のスプリング16が
介装される。
また、シリンダヘッド17に取付けられたブラケット18に
嵌挿保持された油圧ピボット19の球状の下端面がレバー
15の吸・排気弁12のステムエンド側の端部頂壁に形成さ
れた凹陥部15cに嵌合して、該嵌合部を中心としてレバ
ー15を摺動自由に支持すると共に、ブラケット18に対し
て後述する如く回転自由に取付けられたリフト制御カム
20がレバー15の吸・排気弁駆動カム11側の端部頂壁に当
接してレバー15の摺動位置を規制している。
前記油圧ピボット19は、下端面がレバー15の凹陥部15c
に嵌合すると共に周面がブラケット18の取付孔18a内に
摺動自由に嵌挿された外筒19aと、該外筒19aに嵌挿され
る内筒19bとを備え、かつ、両者の間に形成された油圧
室19cにチェックバルブ19dを備えている。そして、ブラ
ケット18内部に形成された油圧供給通路18bから内筒19b
内部及びチェックバルブ19dを介して油圧を油圧室19cに
供給してバルブクリアランスを一定に保つようになって
いる。
前記リフト制御カム20は、外周面に吸・排気弁12のリフ
ト量を段階的に変えるように略平らな6つのカム面20a
〜20fを有すると共に、中心部に後述するカム制御軸21
を挿通する孔20gを有する。また、リフト制御カム20の
両側から突出して形成された円筒部20hの外周面は、第
3図及び第4図に示すように、ブラケット18に形成され
た下部円弧溝18cと、ブラケット18上にボルト22で締結
された一対のキャップ23に形成された上部円弧溝23aと
の間に回動自由に保持される。
そして、気筒数個設けたリフト制御カム20の中心部を貫
通して形成された孔20gに一本のカム制御軸21を通し、
第3図に示すように、カム制御軸21の各リフト制御カム
20両側部分にそれぞれ嵌挿した捩りコイルスプリング24
の一端をカム制御軸21の外周面にねじ込んだ止めビス21
aに係止すると共に、捩りコイルスプリング24の他端を
リフト制御カム20の円筒部20hの端面に形成した孔に嵌
挿して係止する。
前記カム制御軸21の一端は、第3図に示すように、継手
25を介してアクチュエータ(例えばステッピングモー
タ)26の駆動軸26aに連結されている。アクチュエータ2
6は制御回路27からの駆動信号SKにより駆動されカム制
御軸21を回動するようになっている。
尚、第2図中28はバルブスプリングである。
次に、第5図に基づいて、制御回路27の構成を説明す
る。制御回路27は制御手段としての機能を有しており、
主にCPU30,ROM31,RAM32及びI/Oポート33により構成され
ている。CPU30はクロック34により規則的に作動し、ROM
31に書込まれているプログラムに従ってI/Oポート33よ
り必要とする外部データを取込んだり、またRAM32との
間でデータの授受をバスライン35を介して行ったりしな
がら演算処理し、必要に応じてデータをI/Oポート33へ
出力する。RAM32は外部データの一時記憶等を行う。
一方、エンジンの回転数NEは例えばクランク角センサか
らなる回転数センサ36により検出されて回転数信号とし
て、また絞り弁の開度CVは絞り弁開度センサ37により検
出されてA/D変換器38によりデジタル信号に変換された
後絞り弁開度信号として、それぞれI/Oポート33に入力
される。また、変速機のギヤのニュートラル位置はニュ
ートラルスイッチ39により検出されてニュートラル信号
として、またクラッチの踏込みはクラッチスイッチ40に
より検出されてクラッチ踏込み信号として、それぞれI/
Oポート33に入力される。また、カム制御軸21の回動位
置はポテンショメータ41(位置検出用スイッチでも良
い)により検出されてA/D変換器42でデジタル信号に変
換された後回動位置信号VposとしてI/Oポート33に入力
される。さらに、アクチュエータ26の作動・非作動を検
出する作動・非作動信号SAが駆動回路43を介してI/Oポ
ート33に入力される。前記回転数センサ36,絞り弁開度
センサ37,ニュートラルスイッチ39及びクラッチスイッ
チ40は全体としてエンジンの運転状態検出手段を構成し
ており、制御回路27は運転状態検出手段からの各信号,
アクチュエータ26からの作動・非作動信号SA及びカム制
御軸21の回動位置信号Vposに基づいて、制御値(カム制
御軸21の回動量,回動方向)を演算し、カム面20a〜20f
のうちから所定のカム面を選択するように駆動回路34を
介して駆動信号SKをアクチュエータ26に出力する。
次に作用を説明する。
第6図はROM31に書込まれているリフト制御カム20を切
換制御する制御プログラムを示すフローチャートであ
り、図中P1〜P30はフローチャートの各ステップを示し
ている。このプログラムは例えばエンジン1回転毎に実
行される。
先ず、P1〜P10からなる運転状態判別フローUHFでエンジ
ンの運転状態を判別する。P1〜P10ではそれぞれ次のよ
うな条件を判別する。
P1:絞り弁が全閉か P2:クラッチペダルが踏込まれたか P3:ギヤがニュートラル位置にあるか P4:回転数NEが例えば600±300rpmのアイドル回転域にあ
るか P5:エンジンが回転しているか P6:アクチュエータ26が作動中か P7:回転数NEが所定値E3(例えば4000rpm)以上か P8:回転数NEが所定値E2(例えば3000rpm)以上か P9:回転数NEが所定値E1(例えば2000rpm)以上か P10:絞り弁開度CVが所定値T0(例えば40゜)以上か そして、これらの判別結果からエンジンの運転状態が次
に示す(I)〜(V)の何れの状態に該当するかを判別
し、カム面選択フローKSFへ進む。
(I)アイドル状態 P1で絞り弁が全閉である、P2でクラッチペダルが踏込ま
れていない、P3でギヤがニュートラル位置にある、P4
回転数NEがアイドル回転域にある、という条件を満たし
ているとき、アイドル状態にあると判別し、P11でフラ
グFposを1にセットしてカム面選択フローKSFへ進む。
(II)停止状態 非アイドル状態(すなわち、P1で絞り弁37が全閉でな
い、またはP1を経てP2でクラッチペダルが踏込まれてい
る、またはP1〜P2を経てP3でギヤがニュートラル位置に
ない、またはP1〜P3を経てP4で回転数NEがアイドル回転
域でないとき)であって、P5でエンジンが回転していな
いときは、車両が停止状態にあると判別し、P13でフラ
グFposを0にセットしてカム面選択フローKSFへ進む。
(III)発進操作状態 P1〜P4(非アイドル状態)を経てP5でエンジンが回転中
である、P6でアクチュエータ26が非作動である、P7で回
転数NEが4000rpm未満である、P8で回転数NEが3000rpm未
満であるとき、P9で回転数NEが2000rpm未満であると
き、またはP9で回転数NEが2000rpm以上であっても、P10
で絞り弁開度CVが40゜未満であるときは、車両が発進操
作状態に入ったと判別し、P14でフラグFposを2にセッ
トしてカム面選択フローKSFへ進む。
(IV)走行状態 P1〜P7を経てP8で回転数NEが3000rpm以上であるとき、
あるいはP1〜P9を経てP10で絞り弁開度CVが40゜以上で
あるときは、車両が走行状態にあると判別し、P15でフ
ラグFposを3にセットしてカム面選択フローKSFへ進
む。
(V)高速走行状態 P1〜P6を経てP7で回転数NEが4000rpm以上であるとき
は、車両が高速走行状態にあると判別し、P16でフラグF
posを4にセットしてカム面選択フローKSFへ進む。
尚、非アイドル状態であって、P6でアクチュエータ26が
作動中であるときはP1へ戻る。
ここで、前記フラグFpos=1〜4は、前述したようにし
て設定されるが、これを図解的に示すと、第7図のよう
に主にエンジンの回転数NEと絞り弁開度CVとの関係から
それぞれ各エリアが設定される。この場合、絞び弁開度
CVの代わりに吸入空気量,吸入負圧等のエンジンの負荷
状態を示すものに置換えても良い。
次に、カム面選択フローKSFでは、P12でフラグFposのセ
ット値(0〜4)を判別する。すなわち、Fpos=4であ
るときはP17へ、Fpos=3であるときはP18へ、Fpos=2
であるときはP19へ、Fpos=1であるときはP20へそれぞ
れ進み、Fpos=0であるときはP21でアクチュエータ26
の回動を停止する。P17〜P20ではフラグFposのセット値
(1〜4)に対応してカム制御軸21に取付けたポテンシ
ョメータ41からのA/D変換器42を介して入力される回動
位置信号Vposを判別する。ここで、このVposは、リフト
量の最も大きなカム面20aから順次リフト量の最も小さ
なカム面20f迄それぞれのカム面20a〜20fに対応した各
所定値(6〜1)となるように設定されている。すなわ
ち、カム面20aのときVpos=6、カム面20bのときVpos=
5、順次同様にカム面20fのときVpos=1となるように
それぞれ設定されている。
P17ではVposが1〜5のいずれかに該当するときはP22
フラグFthを1にセットしてP23へ進み、Vposが6(リフ
ト量が最も大きなカム面30aに対応している)のときはP
21へ進んでアクチュエータ26の回動を停止する。P18
はVposが1〜4のいずれかに該当するときはP24でフラ
グFthを1にセットしてP23へ進み、Vposが6のときはP
25でフラグFthを0にセットしてP23へ進み、またVposが
5のときはP21でアクチュエータ26の回動を停止する。P
19ではVposが1〜3のいずれかに該当するときはP26
フラグFthを1にセットしてP23へ進み、Vposが5または
6のいずれかに該当するときはP27でフラグFthを0にセ
ットしてP23へ進み、またVposが4のときはP21でアクチ
ュエータ26の回動を停止する。さらに、P20ではVposが
2〜6のいずれかに該当するときはP28でフラグFthを0
にセットしてP23へ進み、またVposが1のときはP21でア
クチュエータ26の回動を停止する。
P23ではフラグFthが0または1であるか否かを判別し、
フラグFthが0のときはP29でアクチュエータ26(その駆
動軸26a)を左方向に回転させ、フラグFthが1のときは
P30でアクチュエータ26を右方向に回動させる。
したがって、例えばエンジンがアイドル状態にあるとき
は、P11でフラグFposを1にセットし、P20でVposを判別
する。このとき、Vposが最もリフト量の大きいカム面20
aに対応した6であるとすると、P28でフラグFthが0に
セットされて、P29でアクチュエータ26の駆動軸26aは左
方向に回動する。これによりVposが5,4,3,2と順次変化
し、Vposが1(最もリフト量が小さいカム面20fに対応
した値)になると、P21でアクチュエータ26の駆動軸26a
の回動が停止され、要求カム面20fが選択される。
このようにして、制御カム20がリフト量が小さいカム面
20fでレバー15に当接すると、レバー15の吸・排気弁駆
動カム11側の端部は凹陥部15cを支点とした揺動によっ
て上昇し、レバー15の下面も上方に後退する。レバー15
の下面はロッカアーム13が吸・排気弁駆動カム11のリフ
トを吸・排気弁12に伝えるための支点Fとなるが、この
支点Fが吸・排気弁12より遠ざかる側へ移動する。この
結果、第8図の曲線Dに示すように、リフト量が小さ
く、かつ、開弁時期が遅れ、閉弁時期が早まる特性とな
る。この状態ではリフト量と共に作動角も小さくなるた
め、フリクションが低減されると共に燃焼状態が改善さ
れ、燃費を大巾に節約することができる。また、バルブ
メカニズムが発する騒音も低減されて、エンジンの静粛
性を保持できる。
次にクラッチを踏込んで、車両の発進操作を行うと、P
14でフラグFposは2にセットされる。このとき、P19でV
posを判別すると、前述のようにVposは1(カム面20fに
対応した値)となっているので、P26でフラグFthは1に
セットされる。したがって、P30でアクチュエータ26の
駆動軸26aが右方向に順次回転し、P19でVposが4になる
と、駆動軸26aの回転は停止されて所定のカム面20cが選
択される。したがって、レバー15の下面とロッカアーム
13の背面13aとの接触支点Fが、前記リフト量が最も小
さいカム面20fでレバー15が当接している時に比べて吸
・排気弁12側へ移動する。この結果、第8図の曲線Cに
示すように、リフト量が大きくなり、作動角が広がる特
性となり、円滑に加速状態に移行することができる。
次に車両の走行中、例えばエンジンの回転数NEが4000rp
m以上となった場合には、P16でフラグFposは4にセット
される。そして、P17でVposが1〜5のいずれかに該当
するときはP22でフラグFthが1にセットされて、P30
アクチュエータ26の駆動軸26aは順次右方向に回転す
る。その後、Vposが6になると、P21でアクチュエータ2
6の回動が停止されて、リフト量の最も大きいカム面20a
が選択される。したがって、第2図に示すように、リフ
ト制御カム20が最もリフト量の大きいカム面20aでレバ
ー15に当接し、レバー15が吸・排気弁駆動カム11側に最
も押し下げられた状態となる。このため、ロッカアーム
13の背面13aに支点接触されるレバー15の下面も下が
り、支点Fが吸・排気弁駆動カム11側に移動しつつリフ
トが吸・排気弁12に伝達され、第8図の曲線Aに示すよ
うにリフト量が大きく、かつ、開弁時期が早まり、閉弁
時期が遅れる特性となる。その結果、高充填効率を確保
することができるので、エンジンの出力を向上させるこ
とができる。
また、車両走行中で、例えばエンジンの回転数NEが3000
rpm以上の場合にはP15でフラグFposは3にセットされ
る。したがって、P18でVposが5であるとき、P21でアク
チュエータ26の回動が停止され、所定のカム面20bが選
択される。その結果、第8図の曲線Bに示すようなリフ
ト特性が得られ、走行状態に応じた高充填効率を確保す
ることができる。
このようにして、リフト制御カム20を回動してカム面20
a〜20fのいずれかをレバー15に当接させることにより吸
・排気弁12のリフト特性をエンジンの運転状態に応じて
段階的に細かく変化させることができる。
次に、第9図に基づいて、エンジンの運転状態の変化量
に対応した制御について説明する。第9図に示す割込み
プログラムはROM31に書込まれていて、例えば一定時間
毎に実行され、これにより制御回路27に制御手段として
の機能のみならず、切換条件変更手段としての機能を具
備させている。
先ず、P31で別のルーチンでバックグランドジョブとし
て一定時間毎に演算処理されているエンジンの回転数N
E,絞り弁開度CVを読込み、P32で最新のデータをNE1,C
V1、前回のデータをNE2,CV2として、エンジンの回転数
の変化量ΔNE=NE1−NE2と絞り弁開度の変化量ΔCV=CV
1−CV2とを演算する。
次に、P33においてΔCVが所定値T1(変化率で例えば200
deg/s)以上か否かを判別し、以上であればP34へ、未満
であればP39へ進む。P34ではΔCVが所定値T2(変化率で
例えば400deg/s)以上か否かを判別し、以上であればP
35へ、未満であればP36へ進む。P35では変速機のギヤが
ニュートラル位置にあるか又はクラッチペダルが踏込ま
れているか否かを判別し、いずれかを検出した場合はP
37へ、そうでなければP36へ進む。P36ではΔNEが所定値
α(変化率で例えば1000rpm/s)以上か否かを判別
し、以上であればP38へ、未満であればP39へ進む。
P37に達した場合、すなわちエンジンのレージング(空
吹かし)の場合は、第6図及び第7図で設定している弁
リフト切換の回転数E1,E2,E3の値をそれぞれE1−ΔE11,
E2−ΔE21,E3−ΔE31と小側に変更する。
P38に達した場合、すなわちエンジンのレーシング以外
でエンジンの回転数の変化量ΔNE,絞り弁開度の変化量
ΔCVが共に大きい場合は、P37と同様に、弁リフト切換
の回転数E1,E2,E3の値をそれぞれE1−ΔE12,E2−ΔE22,
E3−ΔE32と小側に変更する。尚、E11>E12,E21>E22,E
31>E32と設定するのが望ましい。
P39に達した場合、すなわちエンジンの回転数の変化量
ΔNEが小さいか、絞り弁開度の変化量ΔCVが小さい場合
は、弁リフト切換の回転数E1,E2,E3をそれぞれ初期値と
する。
この割込みプログラムによって、エンジンのレーシング
時や、ローギヤで加速する場合に、早め早めに弁リフト
切換を行い、良好な加速性能を得ることができる。尚、
その他のギヤでの加速の場合は、変化が緩やかであるた
め、静的な状態の切換パターンで問題はない。
尚、この実施例にあっては、前述のような効果に加え
て、以下に述べるような効果も得ることができる。
いま、カム制御軸21が回動するタイミングで、吸・排気
弁12がリフト中にある気筒においては、ロッカアーム13
とレバー15との接触支点Fが吸・排気弁駆動カム11側に
移動しているため、バルブスプリング28の大きな反力が
ロッカアーム13,レバー15を介してリフト制御カム20に
作用する。このため、リフト制御カム20は固定されたま
まその両側の捩りコイルスプリング24を捩りつつ、カム
制御軸21のみが回転する。次いで、吸・排気弁駆動カム
11が回転して吸・排気弁12が閉じた後は、ロッカアーム
13とレバー15との接触支点Fは、略吸・排気弁12の上方
近くに位置するため、バルブスプリング28の反力はリフ
ト制御カム20には作用せず、リフト制御カム20に作用す
る力は、ロッカアーム13とレバー15との間に取付けられ
たスプリング16の弱い力のみとなる。したがって、吸・
排気弁12のリフト中に捩りコイルスプリング24に貯えら
れたトルクが前記スプリング16の弱い力に打勝って、リ
フト制御カム20を回動させることができる。このように
一旦捩りコイルスプリング24にトルクを貯えることによ
り吸・排気弁2の閉止中にリフト制御カム20を回動させ
ることができるため、アクチュエータ26に要求される出
力は捩りコイルスプリング24を隣接するカム面の回動角
分だけ捩るに要する小さなもので足りる。したがって、
アクチュエータ26は、小型小容量のものでよく、制御の
ためのエンジンの駆動力損失も少なくて済み、ひいては
燃費の向上につながる。また、出力トルク軽減に伴い、
アクチュエータ26としてステッピングモータを使用する
場合、ステッピングモータの脱調(与えた駆動パルス数
だけモータが回転せず途中で停止してしまう現象)の発
生を抑制できる。
また、この実施例では、リフト制御カム20の孔20gに対
して一本のカム制御軸21をスキマばめの状態で貫通させ
る構成としたため、リフト制御カム20がレバー15により
ロックされている間にカム制御軸21を回転させる場合、
両者のフリクションの発生が抑えられ、孔20gとカム制
御軸21外周面との間に特別な潤滑を行うこともなく、ま
た、コンパクトなレイアウトが可能になり、エンジンの
高さも低く抑えられる利点がある。
また、第3図に示されるように一対の捩りコイルスプリ
ング24のリフト制御カム20との係止位置を180゜反対側
に設けてあるので、カム制御軸21の回動時にカム制御軸
21がリフト制御カム20の孔20g内側に片当りしてフリク
ションが増大するのを防止できる。
さらに、リフト制御カム20に設けた円筒部20hをブラケ
ット18とキャップ22との間に支持させ、レバー15から受
ける荷重を支える構成としたため、カム制御軸21には前
記荷重が作用せず、該荷重に伴う孔20gとの摩擦力の発
生を防止することができるため、この面でも、カム制御
軸を回動制御するための必要トルクを軽減することがで
きる。
〈発明の効果〉 以上説明したように本発明によれば、エンジンの回転数
が急激に増大する場合には、エンジン回転数に関する切
換値が低回転側に変更されるので、リフト特性が急激な
運転状態の変化に見合って早め早めに切換えられ、弁リ
フト可変制御のレスポンスが向上して、その所期の効果
を十分に発揮させることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の構成を示す機能ブロック図、第2図は
本発明の一実施例を示す吸・排気弁リフト可変機構の縦
断面図、第3図は同上の要部平面図、第4図はリフト制
御カムの部分の分解斜視図、第5図は制御回路のブロッ
ク図、第6図は制御プログラムのフローチャート、第7
図は運転状態のエリアを示す図、第8図はリフト特性を
示す図、第9図は割込みプログラムのフローチャートで
ある。 11……吸・排気弁駆動カム、12……吸・排気弁、13……
ロッカアーム、15……レバー、20……リフト制御カム、
20a〜20f……カム面、21……カム制御軸、24……捩りコ
イルスプリング、26……アクチュエータ、27……制御回
路、30……CPU、36……回転数センサ、37……絞り弁開
度センサ、39……ニュートラルスイッチ、40……クラッ
チスイッチ、41……ポテンショメータ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】吸・排気弁のリフト特性を段階的に切換え
    て可変とする吸・排気弁リフト可変機構と、少なくとも
    エンジンの回転数をパラメータとしてエンジンの運転状
    態を検出する運転状態検出手段と、少なくともエンジン
    の回転数に関し予め設定された切換値を境界として複数
    に区分けされたエンジンの運転状態に対応させて吸・排
    気弁のリフト特性を定めた特性図に基づき、前記運転状
    態検出手段によって検出されたエンジンの運転状態に対
    応するリフト特性を得るように前記吸・排気弁リフト可
    変機構を制御する制御手段とを備える弁リフト可変制御
    装置において、 エンジンの回転数の増大側への変化量が大きいときに、
    前記特性図におけるエンジン回転数に関する切換値を低
    回転側に変更する切換条件変更手段を設けたことを特徴
    とする弁リフト可変制御装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20180123178A (ko) * 2014-06-10 2018-11-14 자콥스 비히클 시스템즈, 인코포레이티드. 내연 기관의 보조 운동 소스와 주 운동 부하 경로 사이의 링키지

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20180123178A (ko) * 2014-06-10 2018-11-14 자콥스 비히클 시스템즈, 인코포레이티드. 내연 기관의 보조 운동 소스와 주 운동 부하 경로 사이의 링키지
US10626763B2 (en) 2014-06-10 2020-04-21 Jacobs Vehicle Systems, Inc. Linkage between an auxiliary motion source and a main motion load path in an internal combustion engine
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