JPH07264968A - 即殺魚の神経抜き方法及び神経抜き装置 - Google Patents

即殺魚の神経抜き方法及び神経抜き装置

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JPH07264968A
JPH07264968A JP5922094A JP5922094A JPH07264968A JP H07264968 A JPH07264968 A JP H07264968A JP 5922094 A JP5922094 A JP 5922094A JP 5922094 A JP5922094 A JP 5922094A JP H07264968 A JPH07264968 A JP H07264968A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】即殺した活魚の鮮度を長時間にわたって保持す
る。 【構成】活魚1を即殺して、魚1の背骨3(脊髄)を尾
椎後部3″において切断し、この切断箇所から背骨3の
神経弓門12内に流体を噴出することにより、背骨3内
の神経13と延髄・脳部6とを瞬時に破壊する。中枢神
経13が完全に破壊されることにより、筋肉収縮運動の
エネルギー物質であるアデノシン3燐酸の消費量を大幅
に抑制して、魚体の自己消化を大幅に抑制できる。従っ
て、魚体の肉質の変化が殆ど起こらず、魚1を生きた状
態と同じ状態に長時間にわたって保持できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、即殺した魚の鮮度を長
時間にわたって維持するために、当該即殺した魚の神経
(脊髄)を抜く(破壊する)方法及びその装置に関する
ものである。
【0002】
【発明の背景】生簀からあげた活魚は、自然に死なせる
よりも即殺した(締めた)ほうが身が締まって美味であ
ることは周知の通りである。この場合、即殺した魚にお
ける脊髄の付け根部を切断することにより、心臓に近い
部位の動脈と一部の静脈とを切断すると共に、背骨内に
通っている神経や延髄、脳等から成る中枢神経を瞬時に
破壊することにより、魚の鮮度を長時間にわたって維持
できることが知られている。
【0003】このように即殺魚における脊髄、延髄及び
脳等の中枢神経を破壊することによって鮮度を長時間に
わたって維持できる理由は、中枢神経の破壊による抹消
神経の機能停止により、毛細血管内への血液の供給が停
止し、当該毛細血管が空っぽの状態になり、その結果、
筋肉収縮運動の消費エネルギーを表す物質、アデノシン
3燐酸(ATP)の消費を大幅に押さえることができ
て、肉質の変化が抑制されるためである。
【0004】つまり、即殺した魚の血管内に血液が溜ま
ったままであると、前記アデノシン3燐酸が消費され続
ける自己消化が進行するため、肉質を軟化させて鮮度を
低下させてしまうことになり、従って鮮度低下を防止す
るためには血抜きを確実にすることが必要であるが、魚
のような下等脊椎動物は、単に脊髄を切断することによ
って大動脈の血液を抜いても、体内に張り巡らされた毛
細血管内の血液を処理することができず、即殺魚の自己
消化を大幅に抑制することができない。
【0005】そこで、脊髄を切断して大動脈からの血抜
きをすることに加えて、脊髄、延髄及び脳等の中枢神経
を瞬時に破壊することによって毛細血管を空っぽの状態
にするようにしたものであり、毛細血管内が空っぽの状
態になると、前記した筋肉収縮運動のエネルギー物質で
あるアデノシン3燐酸の消費を大幅に抑制することがで
き、その結果、即殺魚を生きている状態と殆ど変わらな
い鮮度で長い時間にわたって維持できるのである。
【0006】この場合、魚体における毛細血管の機能は
主として背骨内の神経弓門内に通っている神経によって
制御されていることから、この背骨の神経弓門内の神経
を破壊することが鮮度維持手段として最も効果的であ
る。
【0007】
【従来の技術】そして、背骨の神経弓門内に通っている
神経を破壊する手段として、従来は、図17に示すよう
に、一端を尖らせ他端に握り部A1を折り曲げ形成した
ピアノ線製の針Aが利用されていた。つまり、活魚1の
頭のうち目5′の上の部位に手鉤等を突き刺すことによ
って活魚1′を即殺して(締めて)から、鰓9′をこじ
空けて脊髄の付け根部を包丁で切断することにより、神
経を切断すると共に大動脈及び大静脈を切断し、次い
で、背骨3′のうち尾椎後部3″を切断し(切断箇所を
符号18′で示す)、この切断箇所18′から背骨3′
の神経弓門内に前記針Aを突き刺して、その状態で針A
を何回も軸方向に動かすことにより、神経弓門内の神経
及び延髄を破壊するようにしたものであった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかし、この従来の手
段では、背骨3′内の神経を針Aでこすって傷付けるに
過ぎず、神経弓門内の神経を完全に破壊することはでき
ないため、即殺魚1′の鮮度低下抑制に限界があった。
また、背骨3′の神経弓門内に差し込んだ針Aが背骨
3′の中途部位から突き抜けることがあり、このため、
魚体を傷付けて商品価値が低下したり、針Aが延髄まで
到達したことを確認できなかったりする点も問題であっ
た。
【0009】更に、作業者は即殺魚1′の背骨3′内に
突き刺した針Aを何回も動かす操作をしなければならな
いため、作業に手間がかかって能率が悪いばかりか、作
業者の負担も大きいと言う問題があった。本発明は、魚
体を傷つけることなく即殺魚の中枢神経を能率良くしか
も確実に破壊することにより、即殺魚の鮮度を長時間に
わたって維持できるようにすること、及び、作業者の負
担を軽減することを目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
請求項1では、活魚の頭における脳部を刃物で突き刺す
ことにて当該活魚を即殺すると共に、脊髄の付け根部を
切断してから、前記即殺した魚の脳部及び背骨における
神経弓門内の神経のうち何れか一方又は両方を、空気や
水等の流体の圧力によって破壊するか、又は、真空吸引
にて抜き取る構成にした。
【0011】また、請求項2では、請求項1の発明をよ
り好適に具体化すべく、活魚の頭における脳部を刃物で
突き刺すことにて当該活魚を即殺してから、脊髄の付け
根部を切断すると共に、背骨のうち尾椎後部を切断し、
次いで、即殺した魚における背骨の神経弓門内に、前記
尾椎後部の切断箇所から流体を噴出することにより、少
なくとも背骨における神経弓門内の神経を抜き取る構成
にした。
【0012】更に、請求項3では、請求項2に記載した
即殺魚の神経抜き方法に使用する装置として、人の手で
持ち得る大きさの本体を備え、この本体に、前記即殺し
た魚における背骨の神経弓門内に前記尾椎後部の切断箇
所から突き刺し得るようにした針状のノズルを設け、こ
のノズルの先端から流体を噴出させる構成した。なお、
本発明において「神経を抜く」とは、字義通り神経を体
外に完全に又は部分的に抜き去ることのみでなく、神経
の機能が停止する程に破壊することも含む概念である。
【0013】また、本発明において「魚の頭部に刃物を
突き刺す」とは、頭のうち脳部を部分的に切り込むこと
によって即殺することも含む概念である。なお、刃物を
突き刺す箇所としては延髄の後部が最も効果的である。
更に本発明における「流体」には、空気又は酸素等の気
体や、真水又は海水等の液体などが含まれる。また、流
体を噴出させる手段としては、流体が気体の場合には、
例えばボンベ内に充填された酸素等の圧縮ガスや圧縮空
気を利用したりすることができ、流体が液体の場合に
は、例えば水道水をそのまま利用したり、ポンプで加圧
した海水又は真水を利用したりすることができる。
【0014】
【発明の作用・効果】請求項1の構成にすると、空気や
水等の流体の圧力によって即殺魚の中枢神経を破壊する
か、又は、中枢神経を真空吸引して魚体から抜きするも
ので、適宜の装置を使用して流体を噴出したり、真空吸
引具を魚体に当てて中枢神経を吸引抜きするだけで良
く、中枢神経の破壊又は抜去を瞬間的に行うことができ
るから、従来のようにピアノ線製の針を即殺魚の背骨に
突き刺す方法に比べて、作業能率を格段に向上できると
共に作業者の負担も軽減することができる。また、魚体
を傷つけることもない。
【0015】請求項2の方法によると、背骨の神経弓門
内に通っている神経が流体によって背骨の付け根箇所か
ら背骨外に吹き飛ばされる。また、延髄と脳とは背骨の
付け根の箇所に位置しているから、背骨内の神経と延髄
及び脳とから成る中枢神経の大部分は、魚を即殺するた
めに頭部に形成された傷穴から体外に抜き出されること
になる。他方、脊髄の付け根部を切断するのに伴って大
動脈及び大静脈が数本切断され、かなりの量の血液を抜
くことができる。
【0016】従って請求項2の構成によると、即殺魚の
中枢神経が瞬時に且つ確実に破壊されて抹消神経の機能
が停止することにより、毛細血管への血液の供給が停止
することになり、大動脈及び大静脈から血液が抜かれる
ことに加えて、毛細血管内が空っぽの状態になるから、
魚体の筋肉収縮物質のエネルギー物質であるアデノシン
3燐酸の消費量を大幅に抑制することができ、換言する
と魚の自己消化を抑制することができ、その結果、肉質
の軟化を大幅に抑制して即殺魚を生きた状態と同様の鮮
度で長時間にわたって維持することができる。また、流
体で神経を破壊するものであるから、神経の破壊に際し
て魚体を傷付けることもない。
【0017】更に請求項3によると、ノズルは背骨の神
経弓門に突き刺し得るように形成されているから、背骨
の神経弓門の流体の噴出を至極容易に行うことができ、
しかも、流体の圧力で中枢神経を瞬間的に抜去すること
ができるから、背骨から神経を破壊することを確実に実
現することができることに加えて、作業能率を格段に向
上することができると共に作業者の負担を軽減すること
ができる。
【0018】
【実施例】次に、本発明の実施例を図面(図1〜図1
6)に基づいて説明する。図1〜図5は請求項2に係る
第1の実施例であり、図において符号1で示すマダイ等
の魚は、頭骨2から背骨3が延びており、頭4の内部の
うち目5の上部には、背骨3内の神経に連続した延髄と
脳が位置している(延髄と脳とを符号6で総称する)。
背骨3の付け根から下方に隔てた部位に心臓7が位置し
ており、心臓から延びる大動脈と大静脈(共に符号8a
で示す)の一部は、背骨3の付け根(換言すると脊髄の
付け根)を通って体内に延びており、大動脈8a及び大
静脈8aからは無数の毛細血管8bが延びている。符号
9は鰓、符号3″は尾椎後部である。
【0019】図2に示すように、背骨3は多数本の椎体
3aからなっており、各椎体3aは図3に示すような断
面構造になっている。すなわち、略中心に脊稍11が通
っており、脊稍11を挟んだ上方には神経弓門12が開
口しており、その内部には脊髄液と共に神経13が通っ
ている(狭義にはこの神経13を脊髄と言う)。神経1
3は前記延髄6に繋がっている。
【0020】背骨3のうち脊稍11を挟んだ下方の部位
には血道弓門14が開口しており、その内部には尾静脈
15が通っている。本発明においては、先ず、活魚1の
頭部4のうち目5の上方の部位に位置する課髄6後部に
手鉤等の刃物を突き刺して、脳及び延髄6を破壊するこ
とにより活魚1を即殺する(刃物によって頭部3にでき
た傷穴を符号16で示す)。
【0021】次いで、図4に示すように、鰓9をこじ空
けて包丁17を差し込み、脊髄(神経)13をその付け
根において切断すると共に、脊髄の付け根部に位置する
数本の大動脈8a及び大静脈8aを切断する。次いで、
図1及び図5に示すように、魚体のうち尾椎後部3″に
包丁等にて部分的に切り込み18を入れることにより、
背骨3をその端部において切断し、この切断箇所から背
骨3の神経弓門12内に、詳しくは後述する神経抜き装
置20におけるノズル24を差し込んで、ノズル24の
先端から流体を噴出する。
【0022】すると、神経弓門12内の神経13が脊髄
液と一緒に背骨3外に排出されると共に、背骨3から排
出された神経13と延髄及び脳6は、頭部4に空けられ
た傷穴16から外部に排除される(抜き出される)こと
になり、これにより、即殺した魚1の中枢神経が完全に
破壊される。そして、中枢神経が瞬時に破壊されること
によって毛細血管8bの機能が停止し、当該毛細血管8
b内は空っぽの状態になるから、魚体の筋肉収縮運動の
エネルギー物質であるアデノシン3燐酸の消費量が大幅
に抑制されて、魚体の自己消化による肉質の軟化を防止
できるのであり、その結果、魚1を生きた状態と殆ど変
わらない鮮度で長時間維持することができるのである。
【0023】なお、本発明者の実験によると、上記の方
法で神経13を破壊した魚1は10時間程度経過しても
活魚と状態と殆ど鮮度が変わらず、従来のピアノ線製の
針Aにて神経13を傷付けた魚に比べて鮮度低下が著し
く抑制されることが実証された(いずれの場合も即殺し
た魚1,1′は氷詰めしたり冷蔵庫に入れたりして、あ
る程度の温度に維持されるもので、鮮度低下は同じ条件
下で比較している)。
【0024】図6〜図15に示す第2実施例以下の実施
例は、上記第1実施例の方法に使用する神経抜き装置に
関するものである。以下、順次説明する。図6に示す第
2実施例は神経抜き装置20をピストル型に形成したも
ので、中空状に形成したピストル型の本体21の下端に
はホース22が接続されており、ホース22から本体2
1内に圧縮ガスや水等の流体が導かれている一方、
(B)に拡大して示すように、本体21の先端には口金
23を介して細い針状のノズル24を着脱自在に取付け
ている。
【0025】また、(A)及び(B)に示すように、本
体21には引き金状のレバー25がピン26にて回動自
在に取付けられている。また、(D)に拡大して示すよ
うに、本体21の中空部27とクロスした状態で延びる
孔28内に、小径部29aを有するロッド29が挿通し
ており、このロッド29を前記レバー25で押し込ん
で、小径部29aを中空部27に位置させることによ
り、流体をノズル24から噴出させるようにしている。
【0026】前記ロッド29はばね30にてレバー25
の方向に向けて付勢されている。また、本体21の上面
には当該本体21を壁等に引っ掛けるための鉤部31を
形成している。なお、神経抜き装置20を使用するに
は、ホース22をエアコンプレッサに接続して圧縮空気
をノズル24から噴出させたり、ホース22を酸素等の
圧縮ガスを充填したボンベに接続して圧縮ガスを噴出さ
せたり、或いは、ホース22を水道の蛇口に接続して、
ノズル24から水道水を噴出させたりするなどしても良
い。
【0027】流体として気体を使用すると、神経抜きの
作業に際して周辺が汚れることを最小限に抑制できる利
点があり、他方、流体として液体を使用すると、神経1
3に対して大きな圧力を作用させることができるから、
神経13の抜きをより確実ならしめることができる利点
がある。図7に示す第3実施例は神経抜き装置20を棒
状に形成したもので、本体21のうち基端寄りのグリッ
プ21aにレバー25をピン26にて回動自在に取付
け、レバー25を本体21に向けて押圧することによ
り、流体をノズル24から噴出させるようにしたもので
ある。
【0028】図8に示す第4実施例は、人の腰に巻くベ
ルト32に小型のガスボンベ33を取付けて、ガスボン
ベ33と神経抜き装置20とをホース22で接続したも
ので、このようにすると作業場所を変えて神経抜き作業
ができるので、使い勝手を向上できる利点がある。図9
に示す第5実施例は、神経抜き装置20の本体21に小
型のガスボンベ33を直接に接続したものである。
【0029】図10に示す第6実施例は、神経抜き装置
20をピストル型に形成してその先端にノズル24を設
けた場合において、本体21のグリップ部21aに充電
式の電池34を内蔵し、本体21の上部のうち基端寄り
部位から先端に向けて順にモータ35と圧縮ポンプ36
と空気室37とを設け、圧縮ポンプ36で圧縮した空気
を空気室37に充填し、空気室37の送気口37aを塞
ぐロッドバルブ38を、引き金式レバー25の回動にて
後退動させることによって圧縮空気をノズル24から噴
出させるようにしたものである。
【0030】このように神経抜き装置20の本体21内
で空気とを圧縮する構造にすると、ハンディでしかもホ
ースが不要になるので使い勝手がより向上する。図11
に示す第7実施例もホースのないハンディタイプのもの
で、ピストル型に形成した本体21の上部をシリンダ室
39に形成し、このシリンダ室39内にフリーピストン
40を内蔵して、フリーピストン40を、磁力の作用で
移動させることによって圧縮空気を製造するようにした
ものである。なお、符号41は弁板であり、符号40a
はゴム等のクッション材である。
【0031】図12に示す第8実施例は、ホースレス又
はホース付きの神経抜き装置において、本体21を円筒
状に形成して、その先端面にノズル24を本体21と同
心状に設けたものである。符号42は流体を噴出させる
ためのプッシュボタンである。図13に示す第9実施例
は、円筒状に形成した神経抜き装置20と持ち運び自在
なエアーコンプレッサ43とをホース22で接続したも
のである。エアーコンプレッサ43は充電式バッテリー
で駆動しても良いし、交流電源にて駆動しても良いし、
或いは両者を併用しても良い。
【0032】図14に示す第10実施例は、本体21内
に外部から流体を引き込むようにした場合において、ノ
ズル24を本体21の長手方向と直交した方向に延びる
ように取付けたもので、この実施例から明らかなよう
に、ノズル24と本体21との関係は自由に設定するこ
とができ、また、本体21の形態も上記の各実施例に限
らず自由に設定することができる。
【0033】図15に示す第11実施例は、圧縮空気源
として足踏み式のポンプ44を利用し、このポンプ44
からホース22で神経抜き装置に圧縮空気を送気するよ
うにしたものである。図16に示すのは請求項1のうち
真空吸引にて中枢神経を抜きすることを具体化した第1
2実施例であり、真空ポンプ等の真空源(図示せず)に
接続したホース22の一端にテーパ状の吸引パッド45
を取付け、即殺した魚1の頭部4の傷穴16を吸引パッ
ド45で覆うことにより、少なくとも脳及び延髄6を吸
着抜きするようにしたものである。
【0034】本発明においては、背骨3内の神経13を
抜きするのが最も効果的であるが、魚1の頭部に空けた
傷穴16内に空気やガス又は流体を噴出することによ
り、中枢神経を破壊・抜去しても良いのである。更に、
上記の各実施例は作業者が手作業で神経抜きを行うよう
にした場合であったが、神経抜きは自動的な装置で行う
ようにしても良いのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】魚の正面図である。
【図2】魚の背骨及び血管の概略を示す図である。
【図3】図2のIII − III視拡大断面図である。
【図4】心臓の周辺の血管を切断している状態を示す図
である。
【図5】背骨内に流体を噴出する状態を示す図である。
【図6】第2実施例を示す図で、(A)は神経抜き装置
全体の正面図、(B)は(A)のB−B視断面図、
(C)は(A)の先端部の拡大断面図、(D)は(A)
のD部の拡大図である。
【図7】第3実施例を示す図である。
【図8】第4実施例を示す図である。
【図9】第5実施例を示す図である。
【図10】第6実施例を示す図である。
【図11】第7実施例を示す図である。
【図12】第8実施例を示す図である。
【図13】第9実施例を示す図である。
【図14】第10実施例を示す図である。
【図15】第11実施例を示す図である。
【図16】第12実施例を示す図である。
【図17】従来例を示す図である。
【符号の説明】
1 魚(活魚、即殺魚) 3 背骨 3″ 尾椎後部 4 頭部 6 延髄及び脳 7 心臓 8a 主要血管 8b 毛細血管 9 鰓 12 神経弓門 13 神経 16 傷穴 18 切り込み 20 神経抜き装置 21 本体 22 ホース 24 ノズル 33 ガスボンベ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】活魚の頭における脳部を刃物で突き刺すこ
    とにて当該活魚を即殺すると共に、脊髄の付け根部を切
    断してから、前記即殺した魚の脳部及び背骨における神
    経弓門内の神経のうち何れか一方又は両方を、空気や水
    等の流体の圧力によって破壊するか、又は、真空吸引に
    て抜き取るようにしたことを特徴とする即殺魚の神経抜
    き方法。
  2. 【請求項2】活魚の頭における脳部を刃物で突き刺すこ
    とにて当該活魚を即殺してから、脊髄の付け根部を切断
    すると共に、背骨のうち尾椎後部を切断し、次いで、即
    殺した魚における背骨の神経弓門内に、前記尾椎後部の
    切断箇所から流体を噴出することにより、少なくとも背
    骨における神経弓門内の神経を抜き取るようにしたこと
    を特徴とする即殺魚の神経抜き方法。
  3. 【請求項3】「請求項2」に記載した即殺魚の神経抜き
    方法に使用する装置であって、人の手で持ち得る大きさ
    の本体を備え、この本体に、前記即殺した魚における背
    骨の神経弓門内に前記尾椎後部の切断箇所から突き刺し
    得るようにした針状のノズルを設け、このノズルの先端
    から流体を噴出させるようにしたことを特徴とする即殺
    魚の神経抜き装置。
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