JPH0726462U - 組立て屋根板における前枠の取付け構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 躯体側に基端部が取付けられる左右の屋根ブ
ラケツトの先端部上面間に前枠を固定するにあたり、前
枠を屋根ブラケツトに仮保持できるようにして、固定作
業を一人で作業できるようにする。 【構成】 左右ブラケツト３の先端部に取付け面部３ｂ
上方に突出する係止辺３ｃを形成する一方、前枠５にフ
ツク状の係合部５ｅを形成して、左右ブラケツト３の係
止辺３ｃに前枠５の係合部５ｅを上側から外嵌係合させ
て、前枠５を左右ブラケツト３に仮保持せしめ、この状
態で左右ブラケツト３への固定ができるように構成した
組立て屋根板における前枠の取付け構造。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、テラス、バルコニー、カーポート等の屋根の組立て屋根板における 前枠の取付け構造に関するものである。

【０００２】

【従来技術及び考案が解決しようとする課題】

一般に、この種屋根の中には、強化ガラス、強化プラスチクス等の透光性の有 る板材を屋根板として組込むことが有り、この様な場合に、躯体側に基端部が一 体的に固定された左右ブラケツトの先端部に前枠を一体的に取付け固定する必要 が有る。ところでこの前枠は、屋根部有効面積を広く確保すると共に、雨樋を兼 ねるものもあつて、左右ブラケツトの先端から突出するオーバーハング状態とな るが如く可及的に左右ブラケツトの最先端部に取付けることが好ましい。

【０００３】 しかるに従来、前枠は、ブラケツト先端部に形成される取付け面に単に載置し た後、ボルト固定する構成となつたにすぎず、このため、前枠の支持が不安定で 安定性に欠け、特にオーバーハング状態で載置するものにあつては、その重心が 取付け面より前側に位置するものがあり、この様なものは、手を離すだけで前の めり状態となつて落下するという問題があり、この結果、前枠を保持する作業者 と、前枠をブラケツトに固定する作業者の少なくとも二人作業が強いられること になつて作業性に劣るという問題が有る。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案は、上記の如き実情に鑑みこれらの欠点を一掃することができる組立て 屋根板における前枠の取付け構造を提供することを目的として創案されたもので あつて、躯体側に基端部が取付けられる左右の屋根ブラケツトの先端部上面間に 、前枠を一体的に取付けるにあたり、前記屋根ブラケツトの先端部上面に、前枠 を載置するための載置面と、該載置面から上方に向けて突出する係止辺とを形成 する一方、前枠には、前記係止辺が上側から外嵌係合して仮保持するための係合 部が形成されていることを特徴とするものである。

【０００５】 そして本考案は、この構成によつて、前枠を、一人作業で簡単に取付けること ができるようにしたものである。

【０００６】

【実施例】

次に、本考案の一実施例を図面に基づいて説明する。図面において、１は本考 案が実施されたバルコニー用ルーフであつて、バルコニー屋根として躯体２側か ら片持ち状に突出するよう建付けられるものであるが、該バルコニー用ルーフ１ を構成する左右ブラケツト３の基端部が、躯体側から突出する複数の支持ボルト ４に一体的に取り付けられるようになつている。この場合に、支持ボルト４のう ち、最上位置のものは、残りのものよりも突出量が多くなつてる。そしてブラケ ツト３の基端部に穿設される取付け孔３ａに支持ボルト４を貫通させるにあたり 、先ず突出量の大きい最上位置の支持ボルト４を対応する取付け孔３ａに貫通さ せて仮保持し、この状態で残りの支持ボルト４を対応する取付け孔３ａに貫通で きるように配慮されていて、ブラケツト３の支持ボルト貫通作業の作業性を改善 する工夫がなされている。さらにブラケツト３の先端部には、後述する前枠５を 取付けるための取付け面部３ｂが略水平状に形成されるが、該取付け面部３ｂの 基端側部位には、上方に向けて突出する係止辺３ｃが一体形成されている。尚、 ３ｄは係止辺３ｃに左右方向から切欠き形成した切欠き溝、３ｅは取付け面部３ ｂに左右方向から切欠き形成された切欠き溝である。

【０００７】 一方、前記前枠５は、円弧状に湾曲する前板部５ａ、該前板部５ａの内周面か ら躯体側に突出する横板部５ｂ、前板部５ａの下端縁から躯体側に突出する下板 部５ｃ、横板部５ｂと下板部５ｃとの躯体側先端部のあいだを結ぶ縦板部５ｄの 各板部を基準として一体形成されるものであるが、本実施例では、縦板部５ｄと 横板部５ｃとのあいだに形成されるコーナー部からフツク状の係合部５ｅが突出 形成されている。そして、前枠５をブラケツト３に取付ける場合に、係合部５ｅ を係止辺３ｃに上側から外嵌せしめて係合するようにして前枠５を取付け面部３ ｂに載置することで前枠５の倒れ止め状の仮保持ができるようになつている。 因みに、実施例のものでは、下板部５ｃと縦板部５ｄとのそれぞれにボルト頭 を嵌合係止する蟻溝状の係止溝５ｆ、５ｇが形成されるが、縦板部側係止溝５ｇ に係止したボルト６を係止辺３ｃに形成した切欠き３ｄに、下板部側係止溝５ｆ に係止したボルト７を取付け面部３ｂに形成した切欠き３ｅに、それぞれ切欠き 開口側から嵌合させ、ナツト６ａ、７ａをそれぞれ螺入して緊着することで、前 枠５が左右ブラケツト３に取付けられるようになつている。

【０００８】 叙述のごとく構成された本考案の実施例において、左右ブラケツト３の先端部 に形成される取付け面部３ｂに前枠５を載置するにあたり、前述したように、前 枠５側の係合部５ｅが、ブラケツト３側の係止辺３ｃに上側から外嵌係合するよ うにして載置させれば良く、これによつて前枠５から手を離しても、前枠５が前 倒れ状に倒れてしまうことが回避され、前記仮保持状態での前枠５のボルト緊締 ができることになる。

【０００９】 このように、本考案が実施されたものにおいては、前枠５は、左右ブラケツト ３に仮保持した状態でボルト緊締作業ができることになり、もつて、一人作業が 可能になつて、安全性と作業性の大幅な改善が計れる。 そのうえ、このものでは、前枠５は、背面側と底面側とがボルト緊締される取 付け構造となるため、強固な取付けが可能となつて、強度アツプに多いに寄与で きることになる。

【００１０】

【作用効果】

以上要するに、本考案は叙述の如く構成されたものであるから、左右の屋根ブ ラケツトの上面間に前枠を取付ける場合に、前枠は、前枠の係合部が屋根ブラケ ツトの係止辺に上側から外嵌係合した状態で屋根ブラケツトの取付け面部に載置 されることになるため、この載置状態で前枠から手を離しても前枠が前倒れ状に 倒れてしまうことがなくなり、この仮保持状態で前枠を屋根ブラケツトに螺着す る等して一体化することができることになり、もつて、一人作業が可能になつて 安全性と作業性の大幅な改善が計れる。

【図面の簡単な説明】

【図１】バルコニー用ルーフの全体平面図である。

【図２】バルコニー用ルーフの全体正面図である。

【図３】バルコニー用ルーフの全体側面図である。

【図４】前枠取付け状態を示す一部切欠き側面断面図で
ある。

【図５】左右ブラケツトの側面図である。

【図６】左右ブラケツトの平面図である。

【図７】左右ブラケツト先端部の正面図である。

【図８】前枠の側面断面図である。

【図９】左右ブラケツトの躯体取付け状態を示す説明側
面図である。

【符号の説明】

１ バルコニー用ルーフ ２ 躯体 ３ 左右ブラケツト ３ａ 取付け孔 ３ｂ 取付け面部 ３ｃ 係止辺 ３ｄ 切欠き溝 ３ｅ 切欠き溝 ４ 支持ボルト ５ 前枠 ５ａ 前板部 ５ｂ 横板部 ５ｃ 下板部 ５ｄ 縦板部 ５ｅ 係合部 ５ｆ 下板側係止溝 ５ｇ 縦板部側係止溝 ６ ボルト

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 躯体側に基端部が取付けられる左右の屋
   根ブラケツトの先端部上面間に、前枠を一体的に取付け
   るにあたり、前記屋根ブラケツトの先端部上面に、前枠
   を載置するための載置面と、該載置面から上方に向けて
   突出する係止辺とを形成する一方、前枠には、前記係止
   辺が上側から外嵌係合して仮保持するための係合部が形
   成されていることを特徴とする組立て屋根板における前
   枠の取付け構造。