JPH07263530A - 真空処理装置およびそれに用いる載置台 - Google Patents

真空処理装置およびそれに用いる載置台

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JPH07263530A
JPH07263530A JP16616594A JP16616594A JPH07263530A JP H07263530 A JPH07263530 A JP H07263530A JP 16616594 A JP16616594 A JP 16616594A JP 16616594 A JP16616594 A JP 16616594A JP H07263530 A JPH07263530 A JP H07263530A
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淳一 荒見
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洋一 出口
Atsuo Kawada
敦雄 川田
Isao Yanagisawa
勲 柳沢
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 静電チャックと加熱装置を一体化するととも
に、この静電チャックに吸着保持された被処理体を、均
一にかつ効率よく加熱する。 【構成】 基材22を第1の絶縁層23で被覆し、この
第1の絶縁層23の上面には静電チャックの電極を構成
する導電体24、25を設けるとともに、下面には、発
熱体26aを渦巻状に配したヒータ26を一体に設け
る。さらにこれらの表面に第2の絶縁層27を設ける。
基材22の厚みHを、発熱体26aの半径方向の間隔d
よりも大きくする。 【効果】 ヒータの熱は基材を介して伝導で伝わるので
熱伝達効率がよく、しかも所定の厚みを有する基材が介
在しているので、ヒータの発熱体のパターンが被処理体
の裏面に発現されず、被処理体は均一に加熱される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、被処理体を静電吸着す
る載置部を備えた真空処理装置およびそれに用いる載置
台に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、半導体ウエハ製造工程での各種
薄膜形成装置のひとつにCVD装置があり、このCVD
装置における構造の一つとして、枚葉式を採用したもの
がある。
【0003】このようなCVD装置では、真空雰囲気中
に配置されている載置台上に載置された被処理体を処理
温度まで加熱し、この状態で処理ガスを供給することに
より被処理体表面に所定の成膜処理を施すようになって
いる。
【0004】一方、被処理体を載置固定するための載置
台の構造としては、静電気力を用いた静電チャックが知
られている。
【0005】静電チャックは、クーロン力またはジョン
セン−ラーベック力を用いて被処理体を電気的に吸着保
持することができるものであり、その力の作用は、絶縁
体の体積固有抵抗に依存することが知られている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、被処理体を
処理温度まで加熱するためにはそれ相応の温度を設定で
きる加熱装置が必要であるが、載置台が配置されている
処理室内は、例えば10-6Torr程度の真空度が設定
され、かつ、不純物の混入を避けるために清浄雰囲気が
求められる。この関係上、被処理体に直接接触して加熱
を行うことはできず、一例としては、静電チャックの下
面側に、適宜なスペースを確保して加熱装置を別体とし
て配置し、加熱装置の発熱体の熱は放射によって上側の
静電チャックに伝えられるようになっていた。また、外
部に加熱源を配置する場合もあった。
【0007】このため、被処理体への伝熱効率がきわめ
て悪く、成膜処理のスループットが悪いのが現状であっ
た。しかも、静電チャックとは別に加熱装置が設けられ
る構造では、部品点数の増加や組立工数の増加を招き、
コスト上昇の原因にもなる。
【0008】また、スループットを改善するために、加
熱装置を被処理体に近づけることも考えられるが、この
場合には、加熱装置における発熱体の配置パターンの影
響が被処理体表面に及びやすくなる。このため、被処理
体の面内での均一な温度分布を設定することが困難とな
り、生成される膜厚も不均一なものとなって製品として
の歩留りが悪化する原因にもなっていた。
【0009】一方、静電チャックとして作用するクーロ
ン力またはジョンセン−ラーベック力は、絶縁体の体積
固有抵抗に影響されるものであり、例えば、約1014Ω
・cm以上であれば、図15において模式的に示すよう
に、クーロン力(F)による静電吸着力が発生し、約1
14Ω・cm未満であればジョンセン−ラーベック力に
よる静電吸着力が発生する。
【0010】ここで、図16および17において、ジョ
ンセン−ラーベック力による静電チャックについて模式
的に説明する。
【0011】図16において、絶縁層Iの表面とこの表
面上に載置された半導体ウエハ等の被処理体Wの載置面
には、ミクロ的にいって凹凸が存在している。このた
め、接触部と非接触部とがランダムに存在していること
になる。そして、体積固有抵抗値が、1014Ω・cm未
満という具合にあまり大きくない場合に、絶縁層Iを介
して被処理体Wに電流iを流すと、絶縁層Iと被処理体
Wとの接触点において、接触抵抗Rcのために局部的に
大きな電圧降下を生じ、その両側のきわめて小さな間隔
を隔てて対向する面(一種のコンデンサを形成)に正負
の電荷が蓄積されて著しく高い電界が発生する。このよ
うな電界の発生による強力なマックスウェルのひずみ力
の結果、電気的吸着力が生じる。このような現象がジョ
ンセンーベーラック効果であるとされ、この際に生じる
電気的吸着力がジョンセン−ラーベック力である。
【0012】このジョンセン−ラーベック力は、図17
において模式的に示すように、接触抵抗Rcに起因する
電圧降下V′の関数として表される。
【0013】ここで、印加電圧をVとし、絶縁層の体積
固有抵抗をRsとし、被処理体Wと絶縁層との間の距離
をd′とするとともに、被処理体Wと電極との間の距離
をdとした場合、電圧降下V′は、 V′=V・Rc/(Rc+Rs) で求められ、ジョンセン−ラーベック力(F)は、 F=(1/8π)・(V′/d' )2 で表される。
【0014】このような静電吸着力に影響を及ぼす体積
固有抵抗は、セラミックス等の絶縁体でいうと、温度が
上昇するに従って指数関数的に低下することが知られて
おり、被処理体を加熱した場合には必然的に絶縁体の温
度が上昇するので体積固有抵抗も低下する。このため、
このような温度上昇によって体積固有抵抗が1014Ω・
cm未満の抵抗値に達した場合には、ジョンセン−ラー
ベック力による静電気力が上昇し、これに伴って絶縁層
と被処理体との間に流れるリーク電流も増加するので、
被処理体上に形成されている半導体回路が破壊されてし
まう虞れがある。
【0015】さらに、静電チャックおよび加熱装置に対
して給電構造が必要となるが、この給電構造に用いられ
る配線部を真空雰囲気下にさらすと配線および配線が接
合されている電極の間で放電が起こりやすくなる。この
ため、配線は、真空雰囲気との遮断構造が必要になるこ
とからいっても前記した場合と同様に、コスト高を招く
ことになる。
【0016】そこで、本発明の目的は、被処理体への熱
の伝達効率を改善するとともに載置台上に載置されて処
理される際の被処理体の均熱性を向上させることができ
る真空処理装置を提供することにある。
【0017】また本発明の別の目的は、高温雰囲気中に
おいても絶縁体および被処理体との間のリーク電流の発
生を抑制することができる真空処理装置を提供すること
にある。
【0018】さらに本発明の他の目的は、被処理体の加
熱部に向け電力を供給するために設置されている給電部
が真空雰囲気内で放電が起こりにくい構成とすること
で、真空雰囲気内での配線構造の設置を可能にすること
ができる真空処理装置を提供することにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、請求項1記載の発明は、真空下で被処理体の処理を
行う処理室と、前記処理室内に設けられ、前記被処理体
を載置するための載置面を有する載置部材と、前記載置
面に設けられた、前記被処理体を吸着させるための静電
吸着手段と、前記被処理体を加熱するための加熱手段
と、前記処理室に被処理体を処理するための処理ガスを
供給する処理ガス供給手段と、を備え、前記載置部材
は、基材と、該基材の表面に形成された第1の絶縁層
と、第1の絶縁層の上に設けられた第2の絶縁層とを有
し、前記載置部材の前記載置面側における第1の絶縁層
と第2の絶縁層との間に導電層を有し、前記第1の絶縁
層と、前記第2の絶縁層と、前記導電層とによって前記
静電吸着手段を構成し、前記加熱手段は、前記載置部材
の載置面と反対側の面側における第1の絶縁層と第2の
絶縁層との間に設けられた加熱体を有する、ことを特徴
としている。
【0020】請求項2記載の発明は、請求項1におい
て、前記載置部材の第1の絶縁層およびまたは第2の絶
縁層は化学蒸着(CVD)膜であることを特徴としてい
る。
【0021】請求項3記載の発明は、請求項1におい
て、前記載置部材の第1の絶縁層およびまたは第2の絶
縁層は、パイロレテック窒化ホウ素(P−BN)、酸化
ケイ素(SiO2 )、窒化アルミニウム(AlN)、ア
ルミナ(Al2 3 )および窒化ケイ素(SiN)から
選択された材料を含むことを特徴としている。
【0022】請求項4記載の発明は、真空下で被処理体
の処理を行う処理室と、前記処理室内に設けられ、前記
被処理体を載置するための載置面を有する載置部材と、
前記載置部材の載置面に設けられた、前記被処理体を吸
着させるための静電吸着手段と、前記被処理体を加熱す
るための加熱手段と、前記処理室に被処理体を処理する
ための処理ガスを供給する処理ガス供給手段と、を具備
し、前記載置部材は、絶縁性の基材と、該基材の表面に
形成された絶縁層とを有し、前記載置部材の前記載置面
側における基材と絶縁層との間に導電層を有し、前記基
材と、前記絶縁層と、前記導電層とによって前記静電吸
着手段を構成し、前記加熱手段は、前記載置部材の載置
面と反対側の面側における基材と絶縁層との間に設けら
れた加熱体を有する、ことを特徴としている。
【0023】請求項5記載の発明は、請求項4におい
て、前記載置部材の絶縁性の基材は、窒化ホウ素(B
N)を含むことを特徴としている。
【0024】請求項6記載の発明は、真空下で被処理体
を処理する処理室と、前記処理室内に設けられ、前記被
処理体を載置するための載置面を有する載置部材と、前
記被処理体を加熱するための加熱手段と、前記処理室に
被処理体を処理するための処理ガスを供給する処理ガス
供給手段とを具備し、前記載置部材は、基材と、該基材
の表面に形成された絶縁層とを有し、前記加熱手段は、
前記載置部材の基材の載置面と反対側の面に所定間隔で
設けられた螺旋状または同心状の加熱体を有し、前記基
材の厚さは、前記加熱体の配置間隔よりも大きく設定さ
れていることを特徴としている。
【0025】請求項7記載の発明は、請求項1または6
において、前記載置部材の基材は、窒化ホウ素(BN)
またはカーボン(C)を含むことを特徴としている。
【0026】請求項8記載の発明は、請求項4または6
において前記載置部材の絶縁層は、化学蒸着(CVD)
膜であることを特徴としている。
【0027】請求項9記載の発明は、請求項6におい
て、前記載置部材の載置面に前記被処理体を吸着させる
ための静電吸着手段を有することを特徴としている。
【0028】請求項10記載の発明は、請求項6におい
て、前記絶縁層は2層構造を有し、前記加熱体は、これ
ら2層の絶縁層の間に設けられていることを特徴として
いる。
【0029】請求項11記載の発明は、真空下で被処理
体の処理を行う処理室と、前記処理室内に設けられ、前
記被処理体を載置するための載置面を有する載置部材
と、前記処理室に被処理体を処理するための処理ガスを
供給する処理ガス供給手段と、を具備し、前記静電吸着
手段は、高電圧が印加される電極と、電極と被処理体と
の間に介装される絶縁層とを有し、前記絶縁層は、前記
被処理体の処理中に体積固有抵抗が106 〜1012Ω・
cmであり、その吸着面の表面粗さRaが0.2〜3.
1μmであることを特徴としている。
【0030】請求項12記載の発明は、請求項11にお
いて、前記絶縁層は、前記被処理体の処理中に体積固有
抵抗が1010〜1011Ω・cmであることを特徴として
いる。
【0031】請求項13記載の発明は、請求項11にお
いて、前記絶縁層は、その吸着面の表面粗さRaが0.
8〜1.0μmであることを特徴としている。
【0032】請求項14記載の発明は、請求項4、6ま
たは11のうちのひとつにおいて、前記絶縁層は、パイ
ロレテック窒化ホウ素(P−BN)、酸化ケイ素(Si
2 )、窒化アルミニウム(AlN)、アルミナ(Al
2 3 )および窒化ケイ素(SiN)から選択された材
料を含むことを特徴としている。
【0033】請求項15記載の発明は、真空下で被処理
体の処理を行う処理室と、前記処理室内に設けられ、前
記被処理体を載置するための載置面を有する載置部材
と、被処理体の処理に際して電力が供給される被給電部
と、有底開口部と、その基端側に設けられた接点と、そ
の開口端側に形成された絶縁被膜とを有し、前記被給電
部に電気的に接続されるレセプタクル端子と、該レセプ
タクル端子に圧入可能であって、圧入された際に前記接
点に接触するプラグ端子と、を具備することを特徴とし
ている。
【0034】請求項16記載の発明は、請求項15にお
いて、前記被給電部は、前記載置部材に設けられた加熱
体であることを特徴としている。
【0035】請求項17記載の発明は、請求項15にお
いて、前記被給電部は、前記載置部材の載置面に設けら
れた、前記被処理体を吸着するための静電チャックであ
ることを特徴としている。
【0036】請求項18記載の発明は、請求項15にお
いて、前記レセプタクル端子は、前記被給電部が設けら
れる部材に螺合していることを特徴としている。
【0037】請求項19記載の発明は、請求項15にお
いて、前記レセプタクル端子の前記開口において、前記
接点以外の領域に絶縁性コーティング層が施されている
ことを特徴としている。
【0038】請求項20記載の発明は、被処理体を載置
するための載置面を有する載置部材と、前記載置部材の
載置面に設けられた、前記被処理体を吸着させるための
静電吸着手段と、前記被処理体を加熱するための加熱手
段と、を具備し、前記載置部材は、基材と、該基材の表
面に形成された第1の絶縁層と、第1の絶縁層の上に設
けられた第2の絶縁層とを有し、前記載置部材の前記載
置面における第1の絶縁層と第2の絶縁層との間に導電
層を有し、前記第1の絶縁層と、前記第2の絶縁層と、
前記導電層とによって前記静電吸着手段を構成し、前記
加熱手段は、前記載置部材の載置面と反対側の面側にお
ける第1の絶縁層と第2の絶縁層との間に設けられた加
熱体を有する、ことを特徴としている。
【0039】請求項21記載の発明は、請求項20にお
いて、前記載置部材の第1の絶縁層および第2の絶縁層
は化学蒸着(CVD)膜であることを特徴としている。
【0040】請求項22記載の発明は、請求項20にお
いて、前記第1の絶縁層およびまたは前記第2の絶縁層
は、パイロレテック窒化ホウ素(P−BN)、酸化ケイ
素(SiO2 )、窒化アルミニウム(AlN)、アルミ
ナ(Al2 3 )および窒化ケイ素(SiN)から選択
された材料を含むことを特徴としている。
【0041】請求項23記載の発明は、被処理体を載置
するための載置面を有する載置部材と、前記載置部材の
載置面に設けられた、前記被処理体を吸着させるための
静電吸着手段と、前記被処理体を加熱するための加熱手
段と、を具備し、前記載置部材は、絶縁静の基材と、該
基材の表面に形成された絶縁層とを有し、前記載置部材
の前記載置面側における基材と絶縁層との間に導電層を
有し、前記基材と、前記絶縁層と、前記導電層とによっ
て前記静電吸着手段を構成し、前記加熱手段は、前記載
置部材の載置面と反対側の面側における基材と絶縁層と
の間に設けられた加熱体を有することを特徴としてい
る。
【0042】請求項24記載の発明は、請求項23にお
いて、前記載置部材の絶縁性の基材は、窒化ホウ素(B
N)を含むことを特徴としている。
【0043】請求項25記載の発明は、被処理体を載置
するための載置面を有する載置部材と、前記載置部材の
載置面に設けられた、前期比処理体を吸着させるための
静電吸着手段と、前記被処理体を加熱するための加熱手
段とを具備し、前記載置部材は、基材と、該基材の表面
に形成された絶縁層とを有し、前記加熱手段は、前記載
置部材の基材の載置面と反対側の面に所定間隔で設けら
れた螺旋状または同心状の加熱体を有し、前記基材の厚
さは、前記加熱体の配置間隔よりも大きく設定されてい
ることを特徴としている。
【0044】請求項26記載の発明は、請求項20また
は25において、前記載置部材の基材は、窒化ホウ素
(BN)またはカーボン(C)を含むことを特徴として
いる。
【0045】請求項27記載の発明は、請求項23また
は25において、前記載置部材の絶縁層は、化学蒸着
(CVD)膜であることを特徴としている。
【0046】請求項28記載の発明は、請求項23また
は25において、前記載置部材の絶縁層は、パイロレテ
ック窒化ホウ素(P−BN)、酸化ケイ素(Si
2 )、窒化アルミニウム(AlN)、アルミナ(Al
2 3 )および窒化ケイ素(SiN)から選択された材
料を含むことを特徴としている。
【0047】請求項29記載の発明は、請求項25にお
いて、前記絶縁層は、2層構造を有し、前記加熱体は、
これら2層の絶縁層の間に設けられていることを特徴と
している。
【0048】請求項30記載の発明は、請求項25にお
いて、前記絶縁層は、前記被処理体の処理中に体積固有
抵抗が106 〜1012Ω・cmで有り、その吸着面の表
面粗さRaが0.2〜0.3μmであることを特徴とし
ている。
【0049】請求項31記載の発明は、請求項25にお
いて、前記絶縁層は、前記被処理体の処理中に体積固有
抵抗が1010〜1011Ω・cmであることを特徴として
いる。
【0050】請求項32記載の発明は、請求項25にお
いて、前記絶縁層は、その吸着面の表面粗さRaが0.
8〜1.0μmであることを特徴としている。
【0051】
【作用】請求項1、4、20、23記載の発明では、載
置部材の基材における被処理体載置面側に位置する2層
の絶縁層の間(請求項1、20では第1の絶縁層と第2
の絶縁層の間であり、請求項4、23では絶縁性基材と
絶縁層との間)に導電層を位置させているので、導電層
に通電することにより通常の静電チャックを構成するこ
とができる。
【0052】また、加熱手段が載置部材における被処理
体載置面と反対側の前述と同様の2層の絶縁層間に設け
た加熱体によって構成されているので、加熱体からの熱
が直接基材を介して伝達される。これにより、放射の場
合に比べて熱伝達効率を向上させることができる。
【0053】請求項6、25の発明では、基材厚み(高
さ)は、加熱体の配置間隔よりも大きく設定されている
ので、螺旋状または同心円状に形成されている加熱体の
パターンの影響を殆どなくすことができる。これによ
り、被処理体Wを均一に加熱することができる。
【0054】請求項11、30記載の発明では、体積固
有抵抗が1011Ω・cm以下に低下する高温領域、例え
ば、400℃で処理する場合においても、接触抵抗Rc
を上昇させ、リーク電流の発生を抑制することができ
る。
【0055】つまり、図14は、アルミナを鏡面仕上し
たサンプル1、同材料を粗面仕上したサンプル2、およ
びアルミナを粗面仕上したサンプル3を絶縁層として用
い、これらの温度を変化させて体積固有抵抗を変化さ
せ、その際に得られる静電気力をプロットした結果を示
している。
【0056】図14から明らかなように、1014Ω・c
m以上の領域は、図17に示す直列抵抗(絶縁層の体積
固有抵抗Rsと接触抵抗Rc)のうち、体積固有抵抗R
sが支配的となるために電圧降下(V′)の値が小さく
なり、これにより、静電気力が弱くなる。
【0057】これに対し、1011Ω・cm以下の領域で
は、接触抵抗Rcが支配的となるために静電気力が強く
なる。また、その中間領域では、体積固有抵抗Rsと接
触抵抗Rcとが桔抗して作用するために、静電気力が中
間的な値となる。
【0058】この結果から、接触抵抗を高くすることに
より、換言すれば、絶縁層の表面粗さを大きくすること
により、体積固有抵抗の低下を抑えてリーク電流の増加
を防止することができる。
【0059】そして請求項15記載の発明では、被給電
部に有底開口として形成されたレセプタクル端子の底部
側表面が導電性の接点とされ、この接点以外の開口端側
が絶縁層により被覆されている。これにより、有底開口
の奥側に相当する位置に接点が設けられていることにな
る。また、レセプタクル端子内にプラグ端子が圧入され
ると、接点から開口端に至る範囲では殆ど隙間がない状
態とされ、給電の際に接点から放出された電子の衝突頻
度が制約されることにより電子なだれ現象が抑止されて
放電が防止できる。
【0060】
【実施例】以下、図に示す実施例によって本発明の詳細
を説明する。
【0061】図1は、本発明による真空処理装置のひと
つである枚葉式のコールドウォール型CVD装置1の断
面を模式的に示したものであり、このCVD装置1は、
気密空間を構成する略円筒状の処理室2を備えている。
【0062】処理室2の上面には、シャワーヘッド3が
気密状態で設けられている。シャワーヘッド3は、半導
体ウェハ等の被処理体へのプロセスガスを供給する部分
であり、上面にプロセスガス導入管4が、そして下面に
は被処理体と対向するガス吐出口5が多数形成されてい
る。シャワーヘッド3では、例えば、プロセスガス導入
管4から空間内に導入されたプロセスガス、一例とし
て、SiH4 (シラン)+H2 の混合ガスが多数の吐出
口5を介して処理室2内の載置台21に向け均等に吐き
出されるようになっている。
【0063】処理室2には、底部近傍に、真空ポンプ等
の排気手段6に連通する排気管7が設けられている。こ
れにより、処理室2は、排気手段6の作動によって、所
定の減圧雰囲気、例えば10-6Torrに設定されかつ
維持されるようになっている。
【0064】一方、処理室2の底部には、円筒状の支持
体8によって支持されている底板9が設けられている。
この底板9の内部には、冷却水溜10が設けられてお
り、冷却水パイプ11によって供給される冷却水が循環
できるようになっている。
【0065】そして、載置台21は、底板9の上面に配
置されている。この載置台21は、図2および図3に示
すように、中心部をなす基材22と、この基材22の表
面に形成された第1の絶縁層23と、この第1の絶縁層
における被処理体の載置面側に位置する一対の導電体2
4、25と、第1の絶縁層23の下面に直接設けたヒー
タ26と、最外層に被覆された第2の絶縁層27とを備
えている。
【0066】基材22は、例えば直径が280mmに設
定された厚みのある略円盤状の形態を有し、例えば、カ
ーボン(C)やBN(ボロンナイトライド)で構成され
ている。
【0067】なお、載置台21の構成としては、図4に
示すように、基材22を窒化ホウ素(BN)等の絶縁性
材質を用いた場合には、前記した第1の絶縁層23を省
略して、基材22の載置面側に静電チャック用の導電体
24、25を、そしてこの面と反対側の面にはヒータ2
6の発熱体26aを配置するようにしてもよい。
【0068】また、基材22の表面に形成された図1に
示す第1の絶縁層23は、CVD処理によって形成され
た、例えば、P−BN(パイロレテック−ボロンナイト
ライド)、SiO2 (酸化ケイ素)、AlN(窒化アル
ミニウム),Al2 3 (アルミナ)及びSiN(窒化
ケイ素)等の薄膜によって形成されている。
【0069】第1の絶縁層23の上面に設けられた導電
体24、25は、図3に示すように中央部を除いて略半
円形状をなし、処理室2の外部に設置されて相互に極性
が異なる直流高圧電源28、29(図2参照)にそれぞ
れ独立して接続されている。このような電極部24、2
5を備えた構造は、双極型の静電チャックを構成してい
ることになる。
【0070】ヒータ26は、例えば、帯状の発熱体26
aを適宜の間隔(半径方向の間隔)dを以って渦巻き状
に配設した発熱パターンが設定されており、処理室2の
外部に設置された交流電源30(図2参照)により所定
の温度、例えば、400〜2000℃までの範囲で発熱
するようになっている。
【0071】帯状の発熱体26aの間隔dを挙げたの
は、基材22の厚さを設定するためであり、この間隔を
基準とした場合、基材22の厚さ(高さ)Hは、その間
隔dよりも大きく設定されており、例えば、30〜40
mmの厚さの設定されている。これにより、発熱体26
aの発熱パターンが被処理体にまで及ぶことがないよう
にすることができる。なお、発熱パターンとしては、渦
巻き状に限らず同心状としてもよい。
【0072】一方、第2の絶縁層27は、第1の絶縁層
23と同様にCVD処理により形成された、PーBN
(パイロレテック−ボロンナイトライド)、SiO
2 (酸化ケイ素)、SiN(窒化ケイ素)及びAl2
3 (アルミナ)等の薄膜により構成されている。また、
第2の絶縁層27の構成として、上記各材質の薄膜を多
層構造とするようにしてもよい。図4に示す絶縁層27
も、上記と同様に構成することができる。
【0073】第2の絶縁層27は、上記の材質にて構成
されることでヒータ26により高温、例えば、800℃
にまで加熱された場合に、その体積固有抵抗値が1011
Ω・cm以下を示す。そして、第2の絶縁層27の表面
粗さ(Ra)は、1.6Raとなるように表面加工が施
されている。これにより、図16、17において説明し
たように、処理時にジョンセン−ラーベック力により被
処理体を吸着した場合、絶縁層27の温度が上昇し、そ
の体積固有抵抗値が下がったとしても、接触抵抗Rcが
高い値を示すので、リーク電流の発生を効果的に抑制す
ることができる。
【0074】このような表面粗さに関して、次のような
条件を満足させることを前提としている。
【0075】すなわち、体積固有抵抗が温度の上昇に伴
い低下するのを防止するには、前記したように、絶縁層
の表面粗さを大きくしてリーク電流を小さくすることが
必要である。ちなみに、図18は、絶縁層として体積固
有抵抗が1011Ω・cm以下のSiC(厚さ1mm、表
面粗さRa:0.24および0.90)を用い、図17
の状態で常温にて印加電圧Vを変化させた場合のリーク
電流をプロットした図である。この図から明らかなよう
に、表面粗さRaが粗い方がリーク電流が小さくなって
いる。
【0076】一方、吸着力に関しては図19に結果が示
されている。この図から明らかなように、吸着力に関し
ていうと、表面粗さが小さい方が大きくなる結果が得ら
れる。
【0077】このようにリーク電流と静電吸着力(静電
気力)とは相反する関係にあるため、絶縁層の体積固有
抵抗が低い場合に、絶縁層の表面粗さを、適度な吸着力
を維持しながらリーク電流が小さくなるような値にする
必要がある。
【0078】具体的には、絶縁層の体積固有抵抗が10
6 〜1012Ω・cmの場合に、絶縁層の表面粗さRaを
0.2〜3.1(単位:μm)の範囲で調節することに
より、適度な吸着力を維持しながらリーク電流が小さく
することができる。
【0079】絶縁層の体積固有抵抗が106 Ω・cm未
満の場合には、表面粗さを上記した範囲にしてもリーク
電流を充分小さなものとすることができず、1012Ω・
cmを越えた場合には、リーク電流の影響が小さいの
で、このようなことを考慮するまでもない。より有効な
のは、絶縁層の体積固有抵抗が1010〜1011Ω・cm
の場合である。
【0080】絶縁層の表面粗さRaが0.2μm未満で
あるとリーク電流を有効に低減することができず、ま
た、表面粗さRaが3.1μmを越えると静電気力が小
さくなりすぎる。好ましい表面粗さRaは、0.8〜
1.0μmである。
【0081】なお、このような条件設定は、絶縁層が加
熱されてその体積固有抵抗が上記範囲に含まれた場合に
も、常温で体積固有抵抗が上記範囲である材質を絶縁層
として使用する場合にも適用可能である。この場合の絶
縁層の材料も、前記した場合と同様に、化学記号でいう
と、P−BN、SiO2 、AlN、Al2 3 、SiN
等である。
【0082】一方、上記基材22には、マッチング用コ
ンデンサ125aを介して高周波電源125が接続され
ており、この高周波電源125より、例えば、13.5
6MHzの高周波を下部電極を構成する載置台21に印
加することにより、対向電極に相当するシャワーヘッド
3との間に誘電プラズマを発生させることができるよう
になっている。
【0083】また、底板9の中心部には底板9を貫通し
た伝熱媒体供給管31に連通する流路32が設けられて
おり、一例として、Heガス等の伝熱媒体が載置台21
上の被処理体裏面に供給されて一様な温度分布を設定す
るようになっている。
【0084】さらに載置台21の基材22中には、温度
センサ33の検知部33aが位置しており、基材22の
温度を逐次検出するようになっている。この検出結果に
応じてヒータ26への供給電力あるいは伝熱媒体の流量
等がフィードバック制御されて載置台21の載置面の温
度を所定温度に設定しかつ維持するようになっている。
【0085】底板9上に載置された載置台21の側面外
周には、短筒状の隔壁34が設けられている。この隔壁
34と底板9の側面および底板9を支持する支持体8の
側面と、処理室2の側壁2aの内面とによって形成され
る環状の空間内には、載置台21の載置面に載置される
被処理体Wをリフトアップ/リフトダウンさせるための
リフタ41が設けられている。
【0086】リフタ41は、図5に示すように、被処理
体Wの曲率に適合した一対の半割リング状の載置部材4
2、43とこれら載置部材の下面に先端が連結された支
持柱44、45とで構成されている。
【0087】載置部材42、43には、その内周縁に弧
状の係止部42a、43aが形成されており、被処理体
Wの周縁部を載置できるようになっている。これによ
り、被処理体Wは、係止部42a、43aに周縁部を載
置された状態で昇降することができ、各動作においてロ
ード/アンロード動作が行われるようになっている。こ
のため、支持柱44、45は、図1において、処理室2
の気密空間の下面を塞ぐ閉塞部材46を貫通して昇降自
在に設けられており、図示しないモータ等の駆動源によ
り載置台21ロード位置およびアンロード位置にそれぞ
れ移動することができるようになっている。なお、この
ようなリフタ41における上部構成としては、例えば、
図6に示すように、載置部材42、43の内周に、それ
ぞれ係止突起42b、43bを数箇所にわたって設ける
ようにしてもよい。
【0088】さらに、支持板46と支持柱44、45と
の貫通箇所には、それぞれベローズ47、48が設けら
れることにより、処理室2内の気密性を維持するように
なっている。
【0089】また、処理室2の外方には、ゲートバルブ
51を介して気密に構成されたロードロック室52が設
けられている。ロードロック室52は底部に連結された
排気管53により真空引きされ、処理室2と同様な減圧
雰囲気を設定されるようになっている。この場合の減圧
雰囲気とは、10-6Torrとされている。
【0090】ロードロック室52の内部には、搬送アー
ム54を備えた搬送装置55が設けられている。この搬
送装置55は、ゲートバルブを介して隣接するカセット
収納室(図示されず)内のカセットと処理室2との間で
被処理体Wの受け渡しを行うようになっている。
【0091】一方、静電チャックを構成する導電体2
4、25およびヒータ26等の被給電部と各電源との間
には、図7において符号60で示す給電部が設けられて
いる。なお、給電部60が用いられる真空処理装置の基
本構造は図1に示した装置と同様であるので、図1に示
した構成部品と同じものは同符号とし、その詳細な説明
を省く。
【0092】図7に示す載置台21は、上記給電部を設
置するために分割支持体21a、21bを介して底板9
の上面に載置固定されている。載置台21の下方におい
てその周縁部に対応する箇所には載置台21と一体に、
一例としてBN(ボロンナイトライド)製の筒状支持部
材21cが配設されている。
【0093】給電部60は、本実施例の場合、導電体2
4、25およびヒータ26に対して同じ構造が用いら
れ、図8に示すように、静電チャック用の導電体24、
25に給電する部分60Aとヒータ26に給電する部分
60Bとが載置台21の周方向に沿って並べられてい
る。
【0094】図9は、給電部60の詳細を示す断面図で
あり、この給電部60は、載置台21側に設けられたレ
セプタクル端子62と、これと嵌合可能なプラグ端子6
4とを備え、これらが主要部を構成している。レセプタ
クル端子62は、有底開口のひとつである下向きの開口
を有するキャップ状部材で構成されていて、例えば、載
置台21と一体に設けられているBN(ボロンナイトラ
イド)製の支持部材66の底部に埋設されている。
【0095】このレセプタクル端子62には、図10に
示す表面処理が施されている。すなわち、筒状支持部材
21cに埋設された段階では、図10(A)に示すよう
に、内底部近傍が下向き開口の内径よりも小さくされた
段部が形成されている。このような形状のレセプタクル
端子62は、まず、導電層としてのカーボン層62Aが
CVD処理によってコーティングされる。このカーボン
層62Aは、レセプタクル端子62においてのみコーテ
ィングされるのでなく、この端子62の位置から導電体
24、25あるいはヒータ26に向けて延長されること
で、各導電体間での配線部を構成することができる。そ
して、このカーボン層62Aの上面に、例えば、P−B
N(パイロレテック−ボロンナイトライド)がCVD処
理によってコーティングされて絶縁層62Bが形成さ
れ、図10(B)に示す状態となる。
【0096】このような表面処理は、図1において説明
した載置台21の表面に形成された第2の絶縁層27と
同様な処理であるので、載置台21を形成する段階でレ
セプタクル端子62を埋設しておくことで、載置台28
側と同時に実行することができる。
【0097】そして、図10(C)に示すように、絶縁
層62Bが形成されたレセプタクル端子62において
は、内底部近傍に位置する段部の内周面を機械加工によ
り切削されることによって絶縁層62Bが除去され、カ
ーボンの導電層が露出するが、その位置が接点62Cと
される。
【0098】つまり、レセプタクル端子62での導電部
は、内底部に近い奥側のみに形成されることになる。本
実施例の場合、内底部近傍の側面が切削されることで絶
縁層62Bと接点62Cとの内径は略同一とされてい
る。
【0099】このような側面を接点とした場合には、プ
ラグ端子側での熱膨張が生じて軸方向にプラグ端子64
が膨張変形した場合でもプラグ端子との接触を維持する
ことができる。なお、絶縁層62Bを除去して接点62
Cを形成する代りに、上記段部を予め露出させ、接点6
2Cに相当する位置以外をコーティングすることも可能
である。
【0100】また、図11に示すように、筒状支持部材
21cのレセプタクル端子62が挿入される凹部および
筒状支持部材21cの外側に導電層62Dを形成し、こ
の導電層62Dの凹部内側の垂直部分にねじを形成しな
がら、カーボン等で形成された導電性キャップ62Eお
よびBN製の絶縁性キャップ62Fを螺合させて、これ
ら導電性キャップ62Eおよび絶縁性キャップ62Fと
によりレセプタクル端子62を構成することも可能であ
る。そして、導電性キャップ62Eの部分を除いて図1
0(B)と同様にP−BN等からなる絶縁層62Bが形
成される。この場合に、接点62Cは導電性キャップ6
2Eの内側部分に形成される。
【0101】一方、プラグ端子64は、図12に示すよ
うに、導電部64Aと支持部64Bとを備えている。導
電部64Aは、例えば、レセプタクル端子62の接点6
4Cの内径よりも僅かに大きい外径をもち、高温雰囲気
下においてもある程度の弾性力を維持することができる
タングステンで形成されている。そして、導電部64A
は、図12に示すように、その頭部から軸方向に沿って
複数のスリット64A1が形成されているとともに、こ
のスリット64A1が支持部材66の底部よりも下方に
終端を位置させている。このため、レセプタクル端子6
2内に圧入された際には、撓み変形した際の復元力を利
用して、レセプタクル端子62の接点62Cから下向き
開口に至る絶縁層62Bの間で密着させることが可能で
ある。
【0102】しかも、スリット64A1が筒状支持部材
21cの下方位置まで延長されているので、レセプタク
ル端子62内の圧力とレセプタクル端子外部の圧力とを
均衡させることができ、これによって、圧入の際の余分
な抵抗をなくすことができる。
【0103】また、レセプタクル端子62内に圧入され
たプラグ端子64は、図10(C)に示すように、導電
部64Aの頭部とレセプタクル端子62の内底部との間
に僅かな隙間(l)を設定されている。これにより、後
述する支持部64Bに発生する熱膨張を吸収することが
できる。なお、プラグ端子64の導電部64Aは、レセ
プタクル端子62との間の寸法差による密着特性を得る
ようにするために、予め、スリット間の片部を外側に膨
らませたものを適用してもよい。
【0104】また、導電部64Aは、図12において、
レセプタクル端子62の接点62Cに接触する位置64
A2以外の表面には、例えば、SiN、SiO2 等を用
いたCVD処理によって絶縁層が形成されている。これ
により、隣り合うプラグ端子間での放電が阻止されるよ
うになっている。
【0105】一方、支持部64Bは、導電部64Aを固
定するための部材であり、本実施例では、ニッケル合金
からなるコバールで構成されている。この支持部64B
は、セラミックス管64Cによって覆われている。そし
て、支持部64Bの先端、つまり、導電部64Aと対向
する端部には、図12に示すように、円柱状の突起64
B1が形成されており、この突起64B1を導電部64
Aの底部に形成された孔64A3に対して締り嵌めする
ことで支持部64Bが導電部64Aと一体化されてい
る。このような締り嵌めを行なうことで、仮に、ヒータ
側に近接する先端側での温度が上昇して突起64B1に
熱膨張が発生した場合には、さらに強固な結合状態を得
ることができる。
【0106】また、支持部64Bは下端を配線接続部と
され、図9に示すように、その途中を底板9に固定され
るようになっている。すなわち、底板9の下面にはセラ
ミックス製の支持体68が取付けられており、この支持
体68の下部内面に支持部64Bがろう付けにて固定さ
れている。支持体68をセラミックス製としてあるの
は、支持部64Bと外部との絶縁の他に、支持部64B
に用いられているコバールとの間の熱膨張率が近接して
いることによってろう付け部64Dの剥離を防止するた
めでもある。なお、底板9と支持体68との対向面には
Oリング70が配置されて減圧雰囲気と大気との連通を
阻止している。
【0107】さらに支持部64Bは、先端から後述する
冷却部に対向する位置まで、換言すれば、減圧雰囲気に
接触する範囲の表面に、導電部64Aと同様に、SiO
2 、SiNを用いたCVD処理によって絶縁層が形成さ
れており、この絶縁層の存在によって金属部分が露出す
るのを防止している。従って、減圧雰囲気下に位置する
部分で導電体からの放電の発生が防止される。
【0108】一方、支持部64Bにおけるろう付け部6
4Dの周囲には冷却構造が設けられている。すなわち、
このような冷却構造は、ろう付け部64Dでの熱剥離や
大気中に位置する支持部64Bが高温にさらされる危険
を防止するために設けられている。このため、支持体6
8をはさんでろう付け部64Dと対向する位置には、周
方向に沿った水冷ジャケット72が設けられ、この水冷
ジャケット72には、冷却水を循環させるための給水、
排水パイプ74、76がそれぞれ接続されている。そし
て、本実施例では、この冷却構造によるろう付け部64
Dでの温度が、一例として、500℃程度に維持されて
いる。
【0109】本実施例は以上のような構成であるから、
処理室2は、その製造過程において載置台21の静電チ
ャックの導電体24、25およびヒータ26への給電部
60が組み込まれる。
【0110】すなわち、給電部60を組み込むにあた
り、載置台21側にレセプタクル端子62を埋設する。
そして、レセプタクル端子62に対して表面処理を実施
することになるが、この表面処理において導電層を構成
するカーボン層62AをCVD処理によって形成する場
合には、各レセプタクル端子62のうち、静電チャック
の電極部24、25に給電する部分60A(図8参照)
に相当するものおよびヒータ38に給電する部分60B
(図8参照)に相当するものがともに処理されるもので
あり、コーティング時またはその後のパターニングの際
に纏めて配線部として形成される。この配線は、図9に
おいて、二点鎖線により導電体24、25に向かう配線
として、また、一点鎖線によってヒータ26に向かう配
線として示してある。なお、図9では、両方の配線を便
宜上、同じレセプタクル端子62から引き出して示して
いるが、実際には、上記した給電部に対応したレセプタ
クル端子62から引き出されているこというまでもな
い。
【0111】このようにしてカーボン層62Aが形成さ
れると、この層の上に、P−BN(パイロレテック−ボ
ロンナイトライド)がCVD処理によってコーティング
されて絶縁層62Bが形成される。この場合の表面処理
においても、上記したカーボン層62Aと静電チャック
の電極部34、36間あるいはヒータ38間での配線と
同様に、静電チャック側の絶縁層を纏めて形成すること
ができる。そして、レセプタクル端子62の内底部近傍
の内周面が機械加工により切除されることで絶縁層62
Bが除去されて接点62Cが形成される。
【0112】一方、レセプタクル端子62に対するプラ
グ端子64の組込は、支持体68にろう付けされた支持
部64Bの先端に締り嵌めされることで一体化されてい
る導電部64Aをレセプタクル端子62の内部に挿入す
る。このとき、レセプタクル端子62と導電部64Aと
の間の寸法差によって導電部64Aは縮径する方向に撓
みながら挿入され、所謂、圧入されることになり、導電
部64Aの先端とレセプタクル端子62の内底部との間
に適当な隙間(図10(C)で符号lにより示した隙
間)を設けた位置まで圧入される。
【0113】従って、導電部64Aは、撓み変形を復元
する際の力をレセプタクル端子62の接点62Cから開
口に至る範囲に作用させることになる。このため、レセ
プタクル端子62の内表面とプラグ端子64の外表面と
の間の隙間が極めて少ない状態とされる。従って、接点
62Cから放出された電子はその隙間内での衝突頻度を
制約され、所謂、平均自由行程が殆ど得られない状態が
設定されるので、電子なだれ現象を生起することができ
なくなる。これによって、放電現象が防止されることに
なる。
【0114】また、接点62C以外の導電体の上には、
絶縁層が形成され、いわゆる導電体が露出している箇所
がないので、この点からしても放電や金属蒸気の発生が
起こらず、これによって被処理体への重金属汚染が防止
される。
【0115】プラグ端子64は、レセプタクル端子62
への圧入が終了すると、支持体68が底板9に固定され
ることで組込が終了される。
【0116】一方、レセプタクル端子62に圧入された
プラグ端子64からは、静電チャック用の導電体24、
25およびヒータ26への給電が行なわれる。この場合
には、レセプタクル端子62の接点62Cからカーボン
層62Aによる配線を介して各導電体24、25および
ヒータ26に向けた給電が行なわれる。
【0117】上記した放電防止効果は、レセプタクル端
子62の形状によって異なる。このような結果を図13
に基づいて説明する。ここでは、テフロン(商品名)製
のキャップで構成されたレセプタクル端子62の開口部
の深さLと直径Dとを変化させた際における、処理室2
内の真空度と放電開始電圧とを示す。なお、開口部の深
さLとしては、16、20、23mm、直径Dとして
は、6.0、6.2、6.4mmを採用した。また、プ
ラグ端子64の導電部64Aの長さは25mm、その露
出部分の長さは8mm、直径は5.9mmとし、実験は
25℃で行なった。
【0118】図13から明らかなように、Lが大きくD
が小さいほど、すなわち、接点位置が深く開口部の幅が
狭いほど、安定して放電開始電圧が高いこと、つまり、
放電しにくいことがわかる。
【0119】一方、給電部60の組み立てが終了した処
理室2は、被処理体Wを搬入される場合、ロードロック
室52と同一の減圧雰囲気に設定された時点でゲートバ
ルブ51が開放され、搬送装置55の搬送アーム54に
より被処理体Wが載置台21の上方にまで搬入される。
【0120】このとき、リフタ41の載置部材42、4
3は上昇しており、被処理体Wは各載置部材42、43
の係止部42a、43a上に載置される。被処理体Wを
係止部に載置し終わると、搬送アーム54がロードロッ
ク室52内に後退し、ゲートバルブ51が閉鎖される。
【0121】その後、載置部材42、43が下降し、被
処理体Wは載置台21の載置面に載置され、高圧直流電
源28(図1参照)からの直流電圧を導電体24、25
に印加されることにより、この際に生じる静電吸着力に
よって載置面に吸着保持される。
【0122】この後、ヒータ26による加熱によって被
処理体Wを所定の処理温度、例えば、800℃に設定す
るとともに、ガス導入管4から処理ガスの一例である、
SiH4 (シラン)+H2 を処理室2内に導入して被処
理体Wの成膜処理が実施される。
【0123】この場合のヒータ26からの熱は、載置台
21の基材22を介した伝導により被処理体Wに直接伝
達されるので、従来の放射による熱伝達に比べて熱伝達
効率が向上しており、その結果、従来よりも低い電力で
同一の温度まで加熱させることができる。
【0124】しかも、基材22の厚み(高さ)Hは、ヒ
ータ26における発熱体26aの間隔よりも大きく設定
されているので、渦巻き状に形成されている発熱体26
aのパターンの影響を殆どなくすことができる。これに
より、被処理体Wを均一に加熱することができるととも
に、均一の厚さの成膜を形成することが可能になる。
【0125】さらに、被処理体Wが加熱される際に絶縁
層の温度が上昇し、絶縁層の体積固有抵抗が低下した場
合においても、吸着面の粗さが界面抵抗を存在させるこ
とのできる1.6Ra程度に仕上げられているので、リ
ーク電流の発生が抑制される。
【0126】以上ような実施例によれば、ヒータ26が
載置台21内に組込まれているので、従来よりも部品点
数が少なくなっており、、そのうえ、このヒータ26を
処理室2内に配置することができる。これにより、従来
の放射による熱伝達に比べて伝達効率がよい加熱構造を
容易に得ることができる。
【0127】また、第1、第2の絶縁層23、27がい
ずれもCVD処理により形成されたものであるので、そ
の層の厚さがきわめて正確にかつ均一に形成されること
になり、これによっても被処理体への均一加熱が可能に
なる。
【0128】さらに、絶縁体でのリーク電流の防止は、
載置面の表面粗さのみで抑止することができるので、加
工および組み立てコストを上昇させることなく絶縁破壊
を防止することができる。
【0129】そしてまた、給電部に用いられるレセプタ
クル端子に設けられた導電層が被給電部である静電チャ
ックの導電体あるいはヒータの電極部とともにコーティ
ングすることができるので、各部同士をコーティング時
あるいはその後に実施されるパターニング時に纏めて形
成することができ、加工工程を低減することができる。
また、レセポウタクル端子に対してプラグ端子が圧入さ
れるとその表面間に殆ど放電可能な隙間が存在しなくな
るので、真空雰囲気中においても給電部での放電が抑止
され、これにより、減圧雰囲気下での配線が行えること
になる。しかも、このように真空雰囲気中での給電部の
配線が行えることによって真空雰囲気と大気との間の遮
断構造を不要にすることもできるので、構造の簡素化が
得られる。
【0130】なお、本発明は、上記したCVD装置に限
定されるものではなく、プラズマCVD装置を始めとし
て、酸化、拡散、アニールさらにはエッチングやスパッ
タリングに適用される装置を対象とすることも可能であ
る。
【0131】さらに、静電チャックの形式として導電体
を一対に設けた双極型の静電チャックに限らず、単一の
導電体を設置した単極型の静電チャックを対象とするこ
とも可能である。
【0132】
【発明の効果】以上述べたように、請求項1、4、2
0、23記載の発明によれば、載置部材の基材における
被処理体載置面側に位置する2層の絶縁層の間に導電層
を位置させているので、導電層に通電することにより通
常の静電チャックを構成することができる。これによ
り、静電チャックとともに、同様の構成にて加熱部を構
成することができるので、部品点数や加工手順の低減化
が可能になる。
【0133】しかも、加熱手段が載置部材における被処
理体載置面と反対側の面の2層の絶縁層の間に設けた加
熱体によって構成され、基材を介して直接熱伝達させる
ことができるので、従来の場合と違って、放射の場合に
比べて熱伝達効率を向上させることができる。
【0134】請求項6、25の発明では、基材厚み(高
さ)は、加熱体の配置間隔よりも大きく設定されている
ので、螺旋状または同心円状に形成されている加熱体の
パターンの影響を殆どなくすことができる。これによ
り、被処理体Wを均一に加熱することができる。
【0135】請求項11、30記載の発明によれば、体
積固有抵抗が1011Ω・cm以下に低下する高温領域、
例えば、400℃で処理する場合においても、界面抵抗
Rcを上昇させ、リーク電流の発生を抑制することがで
きるので、被処理体上の半導体回路が破壊されるのを防
止することが可能になる。
【0136】請求項15記載の発明によれば、被給電部
に有底開口として形成されたレセプタクル端子の底部側
表面が導電性の接点とされ、この接点以外の開口端側が
絶縁層により被覆されているので、有底開口の奥側に相
当する位置に接点が設けられていることになる。これに
より、レセプタクル端子内にプラグ端子が圧入される
と、接点から開口端に至る範囲では殆ど隙間がない状態
とされ、給電の際に接点から放出された電子の衝突頻度
が制約されることにより電子なだれ現象が抑止されて放
電が防止できるので真空雰囲気中での給電部の設置が可
能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による真空処理装置の一例を説明するた
めの模式図である。
【図2】図1に示した装置に適用される載置台の構成を
説明するための模式図である。
【図3】図2に示した載置台の外観斜視図である。
【図4】図2に示した載置台の変形例を示す模式図であ
る。
【図5】図1に示した装置に適用される被処理体用のリ
フタの構成を示す斜視図である。
【図6】図5に示したリフタの変形例を示す斜視図であ
る。
【図7】図1に示した装置における給電構造を説明する
ための模式図である。
【図8】図7に示した給電構造の配置関係を説明するた
めの平面図である。
【図9】図7に示した給電構造の一部を拡大した模式図
である。
【図10】図7に示した給電構造に用いられるレセプタ
クル端子の構成を説明するための図であり、(A)は形
成第1段階の状態を、(B)は形成第2段階の状態を、
(C)は完成時の状態を示している。
【図11】図10に示したレセプタクル端子の変形例を
説明するための模式図である。
【図12】図7に示した給電構造に用いられるプラグ端
子の構成を説明するための斜視図である。
【図13】レセプタクル端子の形状と放電防止効果との
関係を説明するための図で、(A)は放電防止特性図、
(B)はプラグ端子と孔との寸法を説明する寸法図であ
る。
【図14】載置台の載置面粗さによる静電力と体積固有
抵抗との関係を説明するための線図である。
【図15】クーロン力による吸着原理を説明するための
等価回路図である。
【図16】絶縁体表面と被処理体表面との接触状態によ
るジョンセン−ラーベック効果を説明するための模式図
である。
【図17】ジョンセン−ラーベック効果による吸着原理
を説明するための等価回路図である。
【図18】絶縁層の表面粗さと体積固有抵抗との関係を
説明するための線図である。
【図19】絶縁層の表面粗さと静電吸着力との関係を説
明するための線図である。
【符号の説明】
1 真空処理装置の一例であるCVD装置 2 処理室 3 処理ガス供給手段をなすシャワーヘッド 21 載置台 22 基材 23 第1の絶縁体 24、25 静電チャックを構成し、被給電部の一つに
該当する導電体 26 被給電部の他の一つに該当するヒータ 26a 発熱体 27 第2の絶縁体 60 給電部 62 レセプタクル端子 62B 絶縁層 62C 接点 64 プラグ端子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 出口 洋一 東京都新宿区西新宿2丁目3番1号 東京 エレクトロン株式会社内 (72)発明者 川田 敦雄 群馬県安中市磯部2丁目13番1号 信越化 学工業株式会社精密機能材料研究所内 (72)発明者 柳沢 勲 群馬県安中市磯部2丁目13番1号 信越化 学工業株式会社精密機能材料研究所内

Claims (32)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 真空下で被処理体の処理を行う処理室
    と、 前記処理室内に設けられ、前記被処理体を載置するため
    の載置面を有する載置部材と、 前記載置面に設けられた、前記被処理体を吸着させるた
    めの静電吸着手段と、 前記被処理体を加熱するための加熱手段と、 前記処理室に被処理体を処理するための処理ガスを供給
    する処理ガス供給手段と、を備え、 前記載置部材は、基材と、該基材の表面に形成された第
    1の絶縁層と、第1の絶縁層の上に設けられた第2の絶
    縁層とを有し、 前記載置部材の前記載置面側における第1の絶縁層と第
    2の絶縁層との間に導電層を有し、前記第1の絶縁層
    と、前記第2の絶縁層と、前記導電層とによって前記静
    電吸着手段を構成し、 前記加熱手段は、前記載置部材の載置面と反対側の面側
    における第1の絶縁層と第2の絶縁層との間に設けられ
    た加熱体を有する、 ことを特徴とする真空処理装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 前記載置部材の第1の絶縁層およびまたは第2の絶縁層
    は化学蒸着(CVD)膜であることを特徴とする真空処
    理装置。
  3. 【請求項3】 請求項1において、 前記載置部材の第1の絶縁層および/または第2の絶縁
    層は、パイロレテック窒化ホウ素(P−BN)、酸化ケ
    イ素(SiO2 )、窒化アルミニウム(AlN)、アル
    ミナ(Al2 3 )および窒化ケイ素(SiN)から選
    択された材料を含むことを特徴とする真空処理装置。
  4. 【請求項4】 真空下で被処理体の処理を行う処理室
    と、 前記処理室内に設けられ、前記被処理体を載置するため
    の載置面を有する載置部材と、 前記載置部材の載置面に設けられた、前記被処理体を吸
    着させるための静電吸着手段と、 前記被処理体を加熱するための加熱手段と、 前記処理室に被処理体を処理するための処理ガスを供給
    する処理ガス供給手段と、を具備し、 前記載置部材は、絶縁性の基材と、該基材の表面に形成
    された絶縁層とを有し、 前記載置部材の前記載置面側における基材と絶縁層との
    間に導電層を有し、前記基材と、前記絶縁層と、前記導
    電層とによって前記静電吸着手段を構成し、 前記加熱手段は、前記載置部材の載置面と反対側の面側
    における基材と絶縁層との間に設けられた加熱体を有す
    る、ことを特徴とする真空処理装置。
  5. 【請求項5】 請求項4において、 前記載置部材の絶縁性の基材は、窒化ホウ素(BN)を
    含むことを特徴とする真空処理装置。
  6. 【請求項6】 真空下で被処理体を処理する処理室と、 前記処理室内に設けられ、前記被処理体を載置するため
    の載置面を有する載置部材と、 前記被処理体を加熱するための加熱手段と、 前記処理室に被処理体を処理するための処理ガスを供給
    する処理ガス供給手段とを具備し、 前記載置部材は、基材と、該基材の表面に形成された絶
    縁層とを有し、 前記加熱手段は、前記載置部材の基材の載置面と反対側
    の面に所定間隔で設けられた螺旋状または同心状の加熱
    体を有し、 前記基材の厚さは、前記加熱体の配置間隔よりも大きく
    設定されていることを特徴とする真空処理装置。
  7. 【請求項7】 請求項1または6において、 前記載置部材の基材は、窒化ホウ素(BN)またはカー
    ボン(C)を含むことを特徴とする真空処理装置。
  8. 【請求項8】 請求項4または6において前記載置部材
    の絶縁層は、化学蒸着(CVD)膜であることを特徴と
    する真空処理装置。
  9. 【請求項9】 請求項6において、 前記載置部材の載置面に前記被処理体を吸着させるため
    の静電吸着手段を有することを特徴とする真空処理装
    置。
  10. 【請求項10】 請求項6において、 前記絶縁層は2層構造を有し、前記加熱体は、これら2
    層の絶縁層の間に設けられていることを特徴とする真空
    処理装置。
  11. 【請求項11】 真空下で被処理体の処理を行う処理室
    と、 前記処理室内に設けられ、前記被処理体を載置するため
    の載置面を有する載置部材と、 前記処理室に被処理体を処理するための処理ガスを供給
    する処理ガス供給手段と、を具備し、 前記静電吸着手段は、高電圧が印加される電極と、電極
    と被処理体との間に介装される絶縁層とを有し、 前記絶縁層は、前記被処理体の処理中に体積固有抵抗が
    106 〜1012Ω・cmであり、その吸着面の表面粗さ
    Raが0.2〜3.1μmであることを特徴とする真空
    処理装置。
  12. 【請求項12】 請求項11において、 前記絶縁層は、前記被処理体の処理中に体積固有抵抗が
    1010〜1011Ω・cmであることを特徴とする真空処
    理装置。
  13. 【請求項13】 請求項11において、 前記絶縁層は、その吸着面の表面粗さRaが0.8〜
    1.0μmであることを特徴とする真空処理装置。
  14. 【請求項14】 請求項4、6または11において、 前記絶縁層は、パイロレテック窒化ホウ素(P−B
    N)、酸化ケイ素(SiO2 )、窒化アルミニウム(A
    lN)、アルミナ(Al2 3 )および窒化ケイ素(S
    iN)から選択された材料を含むことを特徴とする真空
    処理装置。
  15. 【請求項15】 真空下で被処理体の処理を行う処理室
    と、 前記処理室内に設けられ、前記被処理体を載置するため
    の載置面を有する載置部材と、 被処理体の処理に際して電力が供給される被給電部と、 有底開口部と、その基端側に設けられた接点と、その開
    口端側に形成された絶縁被膜とを有し、前記被給電部に
    電気的に接続されるレセプタクル端子と、 該レセプタクル端子に圧入可能であって、圧入された際
    に前記接点に接触するプラグ端子と、 を具備することを特徴とする真空処理装置。
  16. 【請求項16】 請求項15において、 前記被給電部は、前記載置部材に設けられた加熱体であ
    ることを特徴とする真空処理装置。
  17. 【請求項17】 請求項15において、 前記被給電部は、前記載置部材の載置面に設けられた、
    前記被処理体を吸着するための静電チャックであること
    を特徴とする真空処理装置。
  18. 【請求項18】 請求項15において、 前記レセプタクル端子は、前記被給電部が設けられる部
    材に螺合していることを特徴とする真空処理装置。
  19. 【請求項19】 請求項15において、 前記レセプタクル端子の前記開口において、前記接点以
    外の領域に絶縁性コーティング層が施されていることを
    特徴とする真空処理装置。
  20. 【請求項20】 被処理体を載置するための載置面を有
    する載置部材と、 前記載置部材の載置面に設けられた、前記被処理体を吸
    着させるための静電吸着手段と、 前記被処理体を加熱するための加熱手段と、を具備し、 前記載置部材は、基材と、該基材の表面に形成された第
    1の絶縁層と、第1の絶縁層の上に設けられた第2の絶
    縁層とを有し、 前記載置部材の前記載置面における第1の絶縁層と第2
    の絶縁層との間に導電層を有し、前記第1の絶縁層と、
    前記第2の絶縁層と、前記導電層とによって前記静電吸
    着手段を構成し、 前記加熱手段は、前記載置部材の載置面と反対側の面側
    における第1の絶縁層と第2の絶縁層との間に設けられ
    た加熱体を有する、 ことを特徴とする載置台。
  21. 【請求項21】 請求項20において、 前記載置部材の第1の絶縁層および第2の絶縁層は化学
    蒸着(CVD)膜であることを特徴とする載置台。
  22. 【請求項22】 請求項20において、 前記第1の絶縁層および/または前記第2の絶縁層は、
    パイロレテック窒化ホウ素(P−BN)、酸化ケイ素
    (SiO2 )、窒化アルミニウム(AlN)、アルミナ
    (Al2 3 )および窒化ケイ素(SiN)から選択さ
    れた材料を含むことを特徴とする載置台。
  23. 【請求項23】 被処理体を載置するための載置面を有
    する載置部材と、 前記載置部材の載置面に設けられた、前記被処理体を吸
    着させるための静電吸着手段と、 前記被処理体を加熱するための加熱手段と、を具備し、 前記載置部材は、絶縁静の基材と、該基材の表面に形成
    された絶縁層とを有し、 前記載置部材の前記載置面側における基材と絶縁層との
    間に導電層を有し、前記基材と、前記絶縁層と、前記導
    電層とによって前記静電吸着手段を構成し、 前記加熱手段は、前記載置部材の載置面と反対側の面側
    における基材と絶縁層との間に設けられた加熱体を有す
    ることを特徴とする載置台。
  24. 【請求項24】 請求項23において、 前記載置部材の絶縁性の基材は、窒化ホウ素(BN)を
    含むことを特徴とする載置台。
  25. 【請求項25】 被処理体を載置するための載置面を有
    する載置部材と、 前記載置部材の載置面に設けられた、前記被処理体を吸
    着させるための静電吸着手段と、 前記被処理体を加熱するための加熱手段とを具備し、 前記載置部材は、基材と、該基材の表面に形成された絶
    縁層とを有し、 前記加熱手段は、前記載置部材の基材の載置面と反対側
    の面に所定間隔で設けられた螺旋状または同心状の加熱
    体を有し、 前記基材の厚さは、前記加熱体の配置間隔よりも大きく
    設定されていることを特徴とする載置台。
  26. 【請求項26】 請求項20または25において、 前記載置部材の基材は、窒化ホウ素(BN)またはカー
    ボン(C)を含むことを特徴とする載置台。
  27. 【請求項27】 請求項23または25において、 前記載置部材の絶縁層は、化学蒸着(CVD)膜である
    ことを特徴とする載置台。
  28. 【請求項28】 請求項23または25において、 前記載置部材の絶縁層は、パイロレテック窒化ホウ素
    (P−BN)、酸化ケイ素(SiO2 )、窒化アルミニ
    ウム(AlN)、アルミナ(Al2 3 )および窒化ケ
    イ素(SiN)から選択された材料を含むことを特徴と
    する載置台。
  29. 【請求項29】 請求項25において、 前記絶縁層は、2層構造を有し、前記加熱体は、これら
    2層の絶縁層の間に設けられていることを特徴とする載
    置台。
  30. 【請求項30】 請求項25において、 前記絶縁層は、前記被処理体の処理中に体積固有抵抗が
    106 〜1012Ω・cmで有り、その吸着面の表面粗さ
    Raが0.2〜0.3μmであることを特徴とする載置
    台。
  31. 【請求項31】 請求項25において、 前記絶縁層は、前記被処理体の処理中に体積固有抵抗が
    1010〜1011Ω・cmであることを特徴とする載置
    台。
  32. 【請求項32】 請求項25において、 前記絶縁層は、その吸着面の表面粗さRaが0.8〜
    1.0μmであることを特徴とする載置台。
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