JP3446772B2 - 載置台および減圧処理装置 - Google Patents

載置台および減圧処理装置

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JP3446772B2
JP3446772B2 JP16995694A JP16995694A JP3446772B2 JP 3446772 B2 JP3446772 B2 JP 3446772B2 JP 16995694 A JP16995694 A JP 16995694A JP 16995694 A JP16995694 A JP 16995694A JP 3446772 B2 JP3446772 B2 JP 3446772B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、減圧処理装置に関し、
たとえば、枚葉式CVD装置等における被処理体の加熱
構造に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体製造工程において、半導体ウェハ
などの被処理体の表面に絶縁膜やシリコンの薄膜を形成
する薄膜形成装置として枚葉式CVD装置が用いられて
いる。このような枚葉式CVD装置は、減圧雰囲気で成
膜を行うべく気密に構成された処理室を有しており、そ
の処理室内にはウェハを保持するための載置台が設けら
れている。そして、この載置台の載置面には、適当な保
持手段、たとえば静電力を利用して半導体ウェハを吸着
保持可能な静電チャック手段により、被処理体を保持す
ることが可能である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところでCVD装置に
は、成膜の均一性を確保するために、被処理体の面内均
一性、すなわち、被処理体の処理面内の温度分布の均一
性が求められている。かかる均一加熱を達成するため
に、従来より、被処理体の加熱構造として、被処理体の
載置面に、たとえば、渦巻き状の発熱抵抗体による加熱
パターンを形成したものや、載置台内部に発熱抵抗体を
配置した構造が提案されている。前者の加熱方式では、
載置された被処理体の裏面に直接発熱部を接触させて被
処理体を加熱すること可能であり、また、後者の加熱方
式では、載置台自体を加熱することで載置台をヒーター
として用いる構造となっている。
【0004】しかしながら、前者の加熱方式では被処理
体の裏面に発熱抵抗体の加熱パターンに対応する箇所が
優先的に加熱されるため、加熱パターンが加熱むらとし
て被処理体に転写され、均一加熱が行えないおそれがあ
る。また、後者の加熱方式では、被処理体の裏面におい
て一様な加熱が行なえるものの、載置台周辺からの放熱
によって載置面での温度分布が一様にならなくなるおそ
れがある。また発熱体の厚みを厚くすることにより均熱
特性を高める試みもなされているが、厚みの増加に従っ
て側方からの放熱も増加するため、満足な面内均一温度
を達成することはできなかった。しかも、被処理体自体
の周縁部からも放熱が生じるため、被処理体Wの中央部
と周縁部とで温度の不均一化がさらに進展する。以上の
ように、従来の加熱方式では、被処理体の面内均一性を
確保することは困難であった。
【0005】また、被処理体の面内均一性を損ねる要因
のひとつに、載置台の表面温度を検知するために設けら
れている熱電対からなる温度センサの存在がある。つま
り、温度センサは、載置面での温度を検知するためのも
のであることから、被処理体の載置面に近づけた状態、
換言すれば、上部載置台の下面から載置面に接近させる
ことができる程度に埋設されている。したがって、載置
面での熱は温度サンサを伝わって外部に放熱されること
になり、これによって、載置面での温度分布の均一性が
損ねられるとともに正確な温度の検知が行なえなくな
る。
【0006】一方、図6に示すような枚葉式のCVD装
置において、シャワーヘッドの底面の多孔板に穿設され
た孔を介して、処理室内に所定の処理ガス、たとえはS
iH4などを均一な流量で導入した場合に、処理ガスは
矢印で示すような流れを示し、半導体ウェハW上の処理
ガスの流速uはウェハの半径rの関数となり、図に示
すように、ウェハ外周に向かうほど流速が速くなる分布
を示す。ここで、成膜物質の移動量に大きな関係を有す
る処理ガスの濃度境界層の厚さδは処理ガスの流速uの
関数なので、この濃度境界層の厚さの半導体ウェハW表
面に対する分布は、図に示すように、中央部ほど厚
く、端部に向かうほど薄くなることが知られている。そ
の結果、シャワーヘッドのガス吹出面から均一に処理ガ
スを処理室内に供給したとしても、必ずしも、被処理体
Wの反応表面に処理ガスを均一な濃度で分布させること
は困難であり、したがって、成膜レートが不均一になる
おそれがあった。
【0007】本発明は、従来の減圧処理装置が有する上
記のような問題点に鑑みてなされたものであり、したが
って、その目的とするところは、半導体ウェハの加熱に
関する制御パラメータを増やすことにより、成膜のレー
ト、成膜の均一性および膜質などをハード的により正確
に制御することが可能な新規かつ改良された加熱装置を
備えた載置台および減圧処理装置を提供することであ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明のある観点によれば、被処理体を載置するた
めの載置面を有する載置部材と、前記被処理体を加熱す
るための加熱手段とを具備して成る載置台において、前
記加熱手段は、前記載置部材の載置面と反対側の面に設
けられた中央加熱体と、前記載置部材の側部に設けられ
た側部加熱体とを有し、前記載置部材は、その下面の周
縁部から下方に突出したリング状の脚部を有し、前記側
部加熱体は、前記載置部材の脚部に設けられていること
を特徴とする載置台が提供される。
【0009】上記課題を解決するため、本発明の別の観
点によれば、被処理体を載置するための載置面を有する
載置部材と、前記被処理体を加熱するための加熱手段と
を具備して成る載置台において、前記加熱手段は、前記
載置部材の載置面と反対側の面に設けられた中央加熱体
と、前記載置部材の側部に設けられた側部加熱体とを有
し、さらに前記載置部材には温度検出部材が挿入され、
前記載置部材の温度検出部材が挿入される部分は、その
表面から突出するように設けられた筒部を有することを
特徴とする載置台が提供される。
【0010】上記課題を解決するため、本発明の別の観
点によれば、被処理体を載置するための載置面を有する
載置部材と、前記被処理体を加熱するための加熱手段と
を具備して成る載置台において、前記加熱手段は、前記
載置部材の載置面と反対側の面に設けられた中央加熱体
と、前記載置部材の側部に設けられた側部加熱体とを有
し、前記中央加熱体は、前記載置部材の基材の載置面と
反対側の面に所定間隔で設けられた螺旋状または同心状
の加熱体を有し、前記基材の厚さは、前記加熱体の間隔
よりも大きく設定されていることを特徴とする載置台が
提供される。
【0011】また、上記側部加熱体は、前記載置部材の
側面に設けられていてもよく、前記載置部材の側面およ
びその載置面の周縁部に設けられていてもよい。
【0012】上記課題を解決するため、本発明の別の観
点によれば、被処理体を載置するための載置面を有する
載置部材と、前記載置部材の載置面に設けられ、前記被
処理体を吸着させるための静電吸着手段と、前記被処理
体を加熱するための加熱手段とを具備して成る載置台に
おいて、前記載置部材は、基材と、該基材の表面に形成
された第1の絶縁層と、前記第1の絶縁層上に設けられ
た第2の絶縁層とを有し、前記載置部材の載置面側にお
ける前記第1の絶縁層と前記第2の絶縁層との間には、
導電層を有し、前記静電吸着手段は、前記第1の絶縁層
と前記第2の絶縁層と前記導電層とによって構成され、
前記加熱手段は、前記載置部材の載置面と反対側の面側
における第1の絶縁層と第2の絶縁層との間に設けられ
た中央加熱体と、前記載置部材の側面に設けられた側部
加熱体とを有することを特徴とする載置台が提供され
る。
【0013】上記課題を解決するため、本発明の別の観
点によれば、被処理体を載置するための載置面を有する
載置部材と、前記載置部材の載置面に設けられ、前記被
処理体を吸着させるための静電吸着手段と、前記被処理
体を加熱するための加熱手段とを具備して成る載置台に
おいて、前記載置部材は、基材と、該基材の表面に形成
された絶縁層とを有し、前記載置部材の載置面側におけ
る前記基材と前記絶縁層との間には、導電層を有し、前
記静電吸着手段は、前記基材と前記絶縁層と前記導電層
とによって構成し、前記加熱手段は、前記載置部材の載
置面と反対側の面側における前記基材と絶縁層との間に
設けられた中央加熱体と、前記載置部材の側面に設けら
れた側部加熱体とを有することを特徴とする載置台が提
供される。
【0014】
【0015】上記課題を解決するため、本発明の別の観
点によれば、減圧雰囲気にて被処理体の処理を行う処理
室と、前記処理室内に設けられ、前記被処理体を載置す
るための載置面を有する載置部材と、前記被処理体を加
熱するための加熱手段と、前記処理室に被処理体を処理
するための処理ガスを供給する処理ガス供給手段とを備
える減圧処理装置において、前記加熱手段は、前記載置
部材の載置面と反対側の面に設けられた中央加熱体と、
前記載置部材の側部に設けられた側部加熱体とを有し、
前記載置部材は、その下面の周縁部から下方に突出した
リング状の脚部を有し、前記側部加熱体は、前記載置部
材の脚部に設けられていることを特徴とする減圧処理装
置が提供される。
【0016】上記課題を解決するため、本発明の別の観
点によれば、減圧雰囲気にて被処理体の処理を行う処理
室と、前記処理室内に設けられ、前記被処理体を載置す
るための載置面を有する載置部材と、前記被処理体を加
熱するための加熱手段と、前記処理室に被処理体を処理
するための処理ガスを供給する処理ガス供給手段とを備
える減圧処理装置において、前記加熱手段は、前記載置
部材の載置面と反対側の面に設けられた中央加熱体と、
前記載置部材の側部に設けられた側部加熱体とを有し、
さらに前記載置部材には温度検出部材が挿入され、前記
載置部材の温度検出部材が挿入される部分は、その表面
から突出するように設けられた筒部を有することを特徴
とする減圧処理装置が提供される。
【0017】
【0018】
【作用】本発明では、被処理体の裏面に発熱抵抗体の加
熱パターンが転写されることなく被処理体への均一加熱
が行なえる。つまり、被処理体の加熱源は、直接被処理
体に接触する位置に設けられるのではなく、載置台の放
熱が生じ易い位置にそれぞれ中央加熱源および側部加熱
源として配置されている。しかも、その加熱源は、載置
面周辺での放熱を補う熱量を供給することができるの
で、被処理体の面内での温度分布の均一性を確保するこ
とが可能となる。
【0019】さらに、本発明では、載置面に対する断熱
効率を上げることができる。つまり、伝熱面積を小さく
するリング状の脚部を設け、しかも、その脚部間の空間
内を真空状態に維持することで、載置面からの伝熱量の
低減および真空断熱を行なうことができる。
【0020】また、本発明では、リング状脚部が接触す
ることで伝熱経路が形成された場合に生じる温度勾配の
影響を載置面に及ぼさないようにすることができる。つ
まり、一部が設置部と接触する載置台では、載置面と接
触位置との間で伝熱による温度勾配が発生するが、リン
グ状脚部の長さを長くすることで、熱保有部を広くする
ことにより、温度勾配を緩やかにして温度勾配の影響が
載置面に及ぶのを抑制することができる。
【0021】そして本発明によれば、載置面での温度検
知に用いられる温度センサでの伝熱による載置面での温
度分布の変化および温度の誤検出を防止することができ
る。つまり、温度センサが挿入される箇所には、温度サ
ンサを加熱することのできる筒部が形成されている。こ
のため、伝熱による放熱量を補う熱量を筒部において供
給することができるので、載置面での温度低下を防止で
き、しかも、載置面での温度と実際に検出される温度と
の間で誤差が生じてしまうのを防止することができる。
【0022】また本発明によれば、載置台に実装された
複数の加熱手段により、載置台の載置面上において略同
心円状に展開する複数の異なる領域を、その領域に対応
して設けられた温度検出手段からの信号に応じて、それ
ぞれ所望の温度に加熱し、その伝熱により被処理体の処
理面に対して略同心円状の温度分布をもたせることがで
きる。その結果、図4に示すような処理ガスの濃度境界
層の分布を相殺するように、例えば中央部が周辺部に比
較して高温になるように被処理体の反応面を加熱するこ
とができる。また、本発明によれば、載置台に載置され
た被処理体の裏面に伝熱媒体を供給する伝熱媒体供給手
段についても、上記複数の異なる領域に対応して設けら
れた温度検出手段からの信号に応じて制御することがで
きるので、被処理体の反応面の温度制御の制御精度を向
上させることができる。その結果、処理ガスの濃度境界
層の分布にかかわらず、所望の成膜レートで均一かつ高
品質の成膜を形成することができる。
【0023】さらに本発明によれば、上述の効果に加え
て、基材の厚みを加熱体の間隔よりも大きく設定するこ
とにより、螺旋状または同心状に形成される発熱体のパ
ターンが被処理体に及ぼす影響をより一層軽減し、ウェ
ハWを均一に加熱し、ウェハWに対して均一な成膜処理
を施すことができる。
【0024】
【実施例】以下に添付図面を参照しながら本発明に基づ
いて構成された載置台を枚葉式CVD装置に適用した実
施例について詳細に説明する。まず図1〜図5を参照し
ながら、本発明に基づいて構成された減圧処理装置の第
1の実施例について説明する。
【0025】図1は、本発明による減圧処理装置に用い
られる載置台の構造を模式的に示したものであり、同図
において載置台10は、たとえば、窒化ボロン(BN)
によって構成されていて、上面に半導体ウエハ等の被処
理体12を載置するための載置面10Aが形成されてい
る。載置面10Aには、図示しない静電チャックが配置
され、載置された被処理体を静電的に吸着保持できるよ
うになっている。
【0026】一方、載置台10の下面は、その外周縁か
ら下方に突出したリング状の脚部10Bが設けられてお
り、この脚部10B間はで囲繞されるように空間10C
が形成されている。そして、脚部10bの下面が下方に
位置する下部載置台Bの上面に載置されるようになって
いる。この下部載置台Bと脚部10Bとで囲繞された空
間10Cは、図示しない排気機構によって真空状態に維
持されるようになっている。従って、載置台10が下部
載置台Bと接触する領域は、当然に載置台10の下面が
全て下部載置台に接触する領域よりも小さく構成される
ことになる。
【0027】また上記載置台10の下面には中央加熱源
14が設けられ、その外側部には側部加熱源16が設け
られている。
【0028】中央加熱源14および側部加熱源16は、
たとえば、導電性の発熱抵抗体で構成されている。そし
て、これら加熱源のうち、中央加熱源14は、載置台1
0の下面の載置面10Aと対向する部分に、つまり、空
洞部10Cの天井面において、被処理体12をその全面
に亘って加熱することのできる大きさで設定されてい
る。また、側部加熱源16は、載置台10の上面のうち
載置面10Aの周辺に相当する領域および載置台10の
側面に設けられている。従って、載置台10は、その表
面の載置面10Aを除く領域のほぼ全部に加熱源が設け
られていることになる。
【0029】なお、上記加熱源において、脚部10Bの
内側には、必ずしも設置する必要はない。これは、空洞
部10C内が真空状態に維持されて、所謂、真空断熱状
態とされている関係上、内側への放熱がさほど起こらな
いことに起因する。従って、脚部10Bの側部に設けら
れる加熱源として必須なのは、載置台10からの放熱が
顕著となる側面である。また、載置台10の上面の載置
面10Aを除く領域に、加熱源16を設置することが好
ましい。
【0030】このような加熱源の設置構造によれば、被
処理体12への加熱は、主に載置台10の下面に位置す
る中央加熱源14によって行なわれることになる。この
場合には、載置台を介して被処理体12を加熱するた
め、載置台10の載置面10Aに加熱源の加熱パターン
が現れることが実質的に防止される。従って、加熱源の
加熱パターンが被処理体12の裏面に転写されてしまう
ようなことがない。しかも、載置台10の外周縁は、側
部加熱源16によって加熱され、所謂、熱の補充が行な
われていることになるので、放熱が抑えられ、載置台1
0の表面での温度分布の均一性が保たれることになる。
【0031】一方、載置台10の下面には脚部10Bが
設けられ、その外側面または内側面に加熱源が位置して
いるので、接触する伝熱部を小さくして伝熱による熱損
失が抑えられ、しかも、脚部10Bが一定の長さを有し
ていることから、熱保有量が急激に低減することが防止
される。これにより、載置面での温度分布の変化を防止
することができる。
【0032】つまり、脚部10Bにおける放熱部までの
距離が短い場合に比べ、放熱位置までの距離を長くし
て、かつその位置までの放熱量を補うように加熱するこ
とで、放熱位置に至るまでの温度低下、換言すれば、温
度勾配を緩やかにすることができる。このため、載置面
への放熱の影響を小さくすることが可能となり、載置面
での温度分布の変化を小さくすることができる。しか
も、このような温度変化を緩やかにすることで、温度の
急変部をなくして機器の熱的な破損を防止することもで
きる。
【0033】ところで、載置台10には、図2(A)に
示すように加熱源への通電制御に用いられる温度センサ
18が設けられている。図2(A)は、上記した温度サ
ンサのうち載置台10の中央部に設けられたものの取付
け構造を模式的に示す図であり、同図において温度セン
サ18は、たとえば、石英チューブ内に熱電対を配置し
た構造となっている。このような温度センサ18は、後
述するように載置台10の中心部以外の位置にも配置さ
れている。載置台10における温度センサ18の取り付
け部分には、その下面から突出するように筒部10Dが
形成されており、この筒部10Dに温度センサ18の頭
部が挿入され、温度センサ18が支持されるように構成
されている。
【0034】通常、温度センサ18は、図2(B)に示
すように、載置面10Aに頭部を接近させた状態で挿入
されているが、このような取付け構造によると、載置面
10Aでの熱は、温度センサ18の伝熱により放熱され
やすくなる。したがって、載置面10Aの面内では、温
度サンサが位置する箇所での温度が低下することで面内
での温度分布が変化してしまうことになる。しかも、温
度センサ自体も頭部での温度が載置面と異なることにも
なり正確な温度検知ができなくなる。そこで、本実施例
では、温度センサ18の頭部を支持する位置に筒部10
Dを設けることで、伝熱による放熱量を補うことができ
る熱量を筒部10Dによって供給するようになってい
る。したがって、筒部10Dにより温度センサ18の頭
部を支持するホルダとしての機能をもたせるとともに温
度センサ18の伝熱による熱損失を補うことで載置面で
の熱が奪われるのを防ぐことができる。このため、載置
面10Aでの温度分布の変化が防止されるとともに、温
度センサ自体の温度低下による載置面温度と検出温度と
の間の誤差の発生を防止することができる。
【0035】次に図3を参照しながら、上述した加熱構
造を備えた載置台が実装された減圧処理装置30の構成
について説明する。
【0036】図示の減圧処理装置30は、気密空間を構
成する略円筒状の処理室32を備えている。
【0037】この処理室32の上面には、シャワーヘッ
ド34が気密状態で設けられている。シャワーヘッド3
4は、半導体ウエハ等の被処理体へのプロセスガスを供
給する部分であり、空間部上面にはプロセスガス導入管
34Aが、そして空間部下面には被処理体と対向するガ
ス吐出口34Bが多数形成されている。シャワーヘッド
34では、例えば、プロセスガス導入口34Aから空間
内に導入されたプロセスガス、一例として、SiH4
シラン)+H2の混合ガスが多数の吐出口34Bを介
して処理室32内に向け均等に吐き出される。
【0038】処理室32には、底部近傍に排気管36が
設けられており、この排気管36が真空ポンプ38など
の排気装置に接続されている。このため、処理室32
は、真空ポンプ38の作動によって、所定の減圧雰囲
気、たとえば、10-6Torrに設定されかつ維持され
るようになっている。
【0039】一方、処理室32の底部には、円筒状に形
成された断熱材40の下面によって支持されている下部
載置台20が設けられている。この下部載置台20は、
先に説明したように、図示しない冷却媒体循環部を備
え、外部との間での熱的な影響を及ぼさないようになっ
ている。そして、この下部載置台20の上面には、断熱
40を介して載置台10が設けられている。
【0040】載置台10は、図1において説明したよう
に、載置10Aを除いた外表面に中央加熱部14およ
び側部加熱部16を備えており、そして、外周縁に位置
するリング状脚部10Bの底面を断熱材40に接触させ
た状態で固定されている。なお、図3に示した構成で
は、側部加熱源16が、載置台10における外周壁およ
び載置面を除く上面を加熱するとともに載置台10の下
面の一部から脚部内周壁面に亘る範囲を加熱するように
ブロック化されている。また、載置台10の下面におけ
る中央部およびこれ以外の箇所、たとえば、被処理体1
2の外周縁に対向する位置には、図2において説明した
構造によって取付けられた温度センサ18が設けられて
いる。温度センサ18は、被処理体12の周方向に沿っ
て複数箇所設けることが、被処理体全域での温度を監視
する上で好ましいが、温度センサ18での熱伝導により
載置台10の載置面10Aの温度分布が変化してしまう
ことを防止するためには、必要最小限の数、例えば、図
示するように、被処理体12の中央部と外周縁近傍の2
箇所とすることが好ましい。
【0041】一方、載置台10の載置面10Aの側方に
は、載置面10Aを除く上面に加熱源16と接触しない
状態で近接するバッフル板50が配置されている。この
バッフル板50は、例えば、内側部を石英あるいはSi
Cによって形成され、外側部がセラミックスにより形成
された円盤であり、外側部には、図4に示すように、厚
さ方向に貫通する複数の排気口が形成されている。この
排気口は、シャワーヘッドのガス吐出口34Bから吐き
出されたプロセスガスを回収する機能を有し、このた
め、図3に示した排気管36が接続されている側に位置
するほど、口径の小さいものとされ、周方向で均一にプ
ロセスガスの回収が行なえるようになっている。
【0042】このような構成からなる減圧処理装置30
においては、例えば、加熱源に対して温度制御が行なわ
れるようになっている。これは、被処理体12に対する
載置台10側からの加熱状態、換言すれば、載置台10
の中央部に比較して放熱量が多い周辺部での熱量を補う
ことで所定温度に維持し、成膜厚を均一にすることを目
的として実行される。このため、上記した中央加熱源1
4と側部加熱源16とは、それぞれ個別の電源回路に接
続されることで、独自に加熱制御される。つまり、中央
加熱部14および側部加熱部16には、図示しない電源
からの電路が接続されており、後述するサイリスタ位相
制御部によって発熱量を制御されるようになっている。
つまり、サイリスタ位相制御部60は、図5に示すよう
に、温度センサ18からの温度情報に関する入力信号に
応じて各加熱源14、16への通電制御を行なって所定
温度に維持するようになっている。
【0043】また、このような温度制御は、径方向での
プロセスガスの流速に影響される成膜レートを均一化す
ることをも目的として実行される。
【0044】つまり、プロセスガスの流速は被処理体1
2の径方向外周側の方が速くなり、これによって、プロ
セスガスの濃度を径方向で均一にすることができないこ
とが実験等で確認されている。そこで、プロセスガスと
の接触時間に影響される成膜厚さを径方向で均一にする
ために、径方向外周側での流速を流速に作用する載置台
での温度勾配を調整することにより被処理体の面内での
流速を一定としてプロセスガスと被処理体との接触時間
を一定化するようになっている。
【0045】一方、上記した減圧処理装置30には、被
処理体12のリフトアップ/リフトダウン機構が設けら
れ、載置台10に対して被処理体12をロード/アンロ
ードするようになっている。すなわち、リフトアップ/
リフトダウン機構は、被処理体12の曲率に合わせた複
数のリング状の載置部材72を備え、これら載置部材7
2の内周縁に形成された段部に被処理体12の外周縁が
載置される。そして、載置部材72は下面に支持ロッド
74の先端が連結されている。この支持ロッド74は、
処理室32の下面に設けられている閉塞部材76を貫通
して昇降自在に設けられており、図示しないモータ等の
駆動源により載置台10への被処理体12のロード/ア
ンロード動作を行なう。
【0046】また、処理室32における側壁の一方、つ
まり、排気管36が位置する壁部と反対側の壁部にはゲ
ートバルブ80を介して気密室からなるロードロック室
82が接続されており、図示しない搬送アームによっ
て、被処理体12をロード/アンロード動作が行なわれ
るようになっている。
【0047】以上のように本発明に基づいて構成された
載置台を実装した減圧処理装置は構成されている。次に
この減圧処理装置の作用について説明する。
【0048】図示しない搬送アームによってロードロッ
ク室82から処理室32に搬入された被処理体12は、
リフトアップ/リフトダウン機構に受け渡されたうえで
載置台10の載置面10Aに載置される。
【0049】このような被処理体12の載置に先立ち、
載置台10は、中央加熱源14および側部加熱源16に
よって所定温度に加熱され、そしてその温度に維持され
る。つまり、中央加熱源14および側部加熱源16は、
制御部60により通電制御が行なわれる。このため、制
御部60では、温度センサ18からの温度情報に基づ
き、各加熱源への電路中に配置されたスイッチをオンオ
フ制御することで、各加熱源での発熱量を調整するよう
になっている。従って、載置台10は、その外表面が所
定温度に設定維持されることになる。つまり、中央加熱
源14により載置面10Aが所定温度に、そして、側部
加熱源16により載置面以外の外表面、特に、側面から
の放熱により減少する熱量を補われることで温度低下を
抑えられる。また、載置台10の脚部10Bは、下端面
が小さな領域でのみ断熱材40と接触し、かつ、載置台
10の載置面10Aからの放熱位置までの距離を長く設
定するとともに放熱位置に至るまでの間での放熱量を補
うことにより、図1において説明したように、温度勾配
を緩やかにして放熱位置での放熱の影響が載置面10A
に及ぶのを制御することができる。さらに、温度センサ
18が挿入されている載置台10の下面では、筒部10
Dにより温度センサ18の頭部が支持されるとともに、
温度センサ18の伝熱による熱損失を補うことができる
ので、載置面10Aからの熱が奪われてしまう事態を防
止するとともに、載置面での温度と温度センサでの検出
温度とが一致しないという事態を招かないようにするこ
とができる。
【0050】そして、処理室32内に搬入された被処理
体12は、リフトアップ/リフトダウン機構によって載
置台10の載置面10Aに載置され、載置面10Aに形
成されている静電チャックによって吸着保持される。こ
の状態で、シャワーヘッド34からのプロセスガスの供
給により被処理体12の成膜処理が実行される。
【0051】一方、シャワーヘッド34からの供給され
たプロセスガスは、バッフル板50を通過して排気管3
6により排出されるが、バッフル板50は、排気管36
側および排気管36から遠ざかる位置とで回収するため
の孔の形状および個数が異ならせてあるので、周方向で
均一な排出量を確保することができる。
【0052】以上、本実施例によれば、被処理体のロー
ド/アンロード時での面内均一成を確保することができ
る。つまり、被処理体12を載置台にロード/アンロー
ドするために用いられるリフトアップ/リフトダウン機
構は、被処理体12の外周縁のみを載置保持するだけの
構造であるので、面内での中央付近を付き上げるような
構造と違って、成膜領域での温度分布を変化させること
がない。
【0053】また、本実施例によれば、被処理体の処理
面に供給されるプロセスガスの排気を、面内で均一な流
量を以て実行することができる。つまり、バッフル板5
0に形成されている排気口は、真空ポンプに近い側と遠
ざかる側とで形状寸法および個数を異ならせ、特に、真
空ポンプの影響が小さくなる位置である遠ざかる位置で
大量の排出量が得られるようにして、面内での排出量を
均一化することができる。このため、真空ポンプによっ
て吸引されることにより発生するプロセスガスの流れ
は、被処理体の面内で均一となるので、プロセスガスと
被処理体表面との接触状態を均一化することで被処理体
の成膜厚さが偏ったものとなるのを防ぐことができる。
【0054】次に図6〜図10を参照しながら、本発明
に基づいて構成された載置台を実装した減圧処理装置の
別の実施例について説明する。
【0055】図示のように、第2実施例にかかる枚葉式
CVD装置100は気密に構成された略円筒状の処理室
105を有している。この処理室105の上面には、略
中空形状のシャワーヘッド102が気密に設けられてお
り、さらにそのシャワーヘッド102の上部には処理ガ
ス導入管106が設けられており、処理ガス源107か
らマスフローコントローラ108を介して所定の処理ガ
ス、例えばSiH2+H2との混合ガスを上記シャワー
ヘッド102の中空部に導入することが可能である。
【0056】また上記シャワーヘッド102の下方面、
すなわち上記処理室105内に設けられている載置台1
09との対向面にはガス吐出孔104が多数設けられた
多孔板103が設置されており、処理ガス導入管106
から導入される処理ガスは、上記シャワーヘッド102
の中空部から上記ガス吐出孔104を通じて、上記処理
室105内の載置台109に向けて均等に吐出されるよ
うに構成されている。
【0057】上記処理室105の底部近傍には、真空ポ
ンプなどの排気手段110に通ずる排気管111が設け
られ、その排気手段110を作動させることにより、上
記処理室105を所定の減圧雰囲気、例えば10−6T
orrに真空引きすることが可能なように構成されてい
る。
【0058】上記処理室105の底部は、略円筒状の支
持体112によって支持された底板113によって構成
され、さらにこの底板113の内部には冷却水溜114
が設けられており、冷媒源115から冷却水パイプ1
16によって供給される冷却水が、上記冷却溜114内
を循環するように構成されている。
【0059】さらに上記底板113の上面には断熱材1
15を介して本発明に基づいて構成された載置台109
が設置されている。この載置台109には、載置される
被処理体Wの裏面に対して所定の伝熱媒体源151から
伝熱媒体、例えばHeを供給可能な伝熱媒体供給手段1
50が設けられている。この伝熱媒体供給手段150に
より上記被処理体Wの裏面に供給される伝熱媒体の供給
量は制御装置119からの制御信号により所定値に制御
することが可能なように構成されている。さらに上記底
板113の上面には断熱材115を介して本発明に基づ
いて構成された載置台119が設置されている。この載
置台119には、載置される被処理体Wの裏面に対して
所定の伝熱媒体源151から伝熱媒体、例えばHeを供
給可能な伝熱媒体供給手段150が設けられている。こ
の伝熱媒体供給手段150により上記被処理体Wの裏面
に供給される伝熱媒体の供給量は制御装置119からの
制御信号により所定値に制御することが可能なように構
成されている。
【0060】また、上記載置台109の内部には略同心
円状に配置された第1、第2および第3の加熱手段11
6、117、118が設置されている。これらの加熱手
段116、117、118は制御器119からの制御信
号により対応するスイッチ120、121、122をオ
ンオフ制御することにより、独立して制御することが可
能なように構成されている。なお図示の例では、3つの
加熱手段116、117、118を略同心円状に配置す
る構成を採用しているが、本発明装置はかかる構成に限
定されず、任意の数の加熱手段を任意のレイアウトで載
置台に実装し、載置台表面の複数の所望の領域を所望の
温度に別個独立に加熱保温可能な構成とすることが可能
である。
【0061】さらに、本発明に基づいて構成された載置
台には、各加熱手段116、117、118により加熱
領域に対応して複数の温度検出手段152、153、1
54が設けられており、これらの複数の温度検出手段1
52、153、154からの検出値が上記制御器119
に送られ、その制御器119からの制御信号に応じて、
上記伝熱媒体供給手段150に供給される伝熱媒体の供
給量および上記各加熱手段116、117、118の出
力を制御することができるように構成されている。
【0062】このように構成することにより、図7に示
すように、上記載置台109の載置面の温度分布を略同
心円状に3つの領域123、124、125に分割する
ことが可能となる。それに応じて、その載置面に吸着保
持される半導体ウェハWの裏面から表面に伝熱される温
度分布もそれに対応して略同心円状に3つの領域12
6、127、128に分割されることになる。その結
果、例えば処理ガスの濃度境界層の厚さが薄い半導体周
囲の領域128の温度をその濃度境界層の厚さが厚い半
導体中央の領域126よりも低温に設定することがで
き、図9に示すような濃度境界層分布の存在にもかかわ
らず、成膜レートの均一化を図ることが可能となる。
【0063】すなわち、図6に示すような枚葉式CVD
装置100において、シャワーヘッド102の底面の多
孔板103に穿設された孔104を介して、処理室10
5内に所定の処理ガス、たとえばSiH4などを均一な
流量で導入した場合に、処理ガスは矢印で示すような流
れを示し、半導体ウェハW上の処理ガスの流速uはウェ
ハの半径rの関数となり、図8に示すように、外周に向
かうほど流速が速くなる分布を示す。ここで、成膜物質
の移動量に大きな関係を有する処理ガスの濃度境界層の
厚さδは処理ガスの流速uの関数なので、この濃度境界
層の厚さの半導体W表面に対する分布は、図9に示すよ
うに、中央部ほど厚く、端部に向かうほど薄くなり、そ
の結果、温度は中央部から端部に向かうほど高くなる。
したがって、処理ガスの濃度境界層の薄い半導体ウェハ
周囲の領域128の温度をその濃度境界層の厚さが厚い
半導体ウェハ中央の領域126よりも低温に設定するこ
とにより、均一に成膜することが可能となる。
【0064】なお、以上のように構成されている上記処
理室105の外方には、処理室の一方の側壁に設けられ
たゲートバルブ129を介して気密に構成されたロード
ロック室130が設けられており、その底部に設けられ
た排気管131およびその排気管131に連通する真空
ポンプなどの排気手段132を介して、上記ロードロッ
ク室130内を、所定の減圧雰囲気、例えば10-6To
rrに真空引きすることが可能なように構成されてい
る。
【0065】さらに、このロードロック室130の内部
には、図示しないゲートバルブを介して隣接している図
示しないカセット収納室内のカセットと、上記処理室1
05内の載置台109との間で半導体ウェハWを搬送さ
せる搬送アーム133を備えた搬送装置134が設けら
れている。
【0066】図6〜図10に示す第2実施例にかかる枚
葉式CVD装置100は以上のように構成されており、
次にその動作を説明すると、上記搬送アーム133によ
り図示しないカセット収納室から上記ロードロック室1
30内に搬入された成膜処理される半導体ウェハWは、
上記処理室105と上記ロードロック室130とが同一
減圧雰囲気になった時点で開放されるゲートバルブ12
9を介して、上記処理室105内の載置台109の上に
載置され、図示しない固定手段、例えば静電チャックに
より上記載置台109の載置面に吸着保持される。
【0067】その後、上記制御器119からの制御信号
に基づいて上記スイッチ120、121、122がオン
され上記第1、第2および第3の加熱手段116、11
7、118がそれぞれ別個に制御されて、上記載置台
09のそれぞれ対応する載置面123、124、125
をそれぞれ所望の温度、例えば400℃、450℃、5
00℃にまで加熱する。その結果、上記載置面123、
124、125からの伝熱により、それらの載置面に対
応する半導体ウェハWの反応表面126、127、12
8を、それぞれ所望の温度、例えば400℃、450
℃、500℃にまで加熱することが可能である。
【0068】次いで、処理ガス源107からマスフロー
コントローラ108および処理ガス導入口106を介し
て上記シャワーヘッド102内に所定の処理ガス、例え
ばSiH4+H2などが導入され、さらに、そのシャワー
ヘッド102の下面の吹出孔104を介して、上記処理
室105内に上記処理ガスが供給され、上記載置台10
9に載置された被処理体である半導体ウェハW表面に対
する成膜処理が実施される。
【0069】この際、従来の装置においては、上記シャ
ワーヘッド102の下面の吹出孔104からは処理ガス
が均一な流速で上記処理室105内に供給されるが、す
でに説明したように、かかる処理ガスの流速は被処理体
表面に対して、図8に示すような分布を示し、かつその
ガスの濃度境界層の厚さが、図9に示すような分布を示
すので、均一な流速のガス供給によっても、必ずしも被
処理体表面において均一な成膜レートを得ることができ
ない。
【0070】しかしながら、本発明に基づいて構成され
た載置台109によれば、図7に示すように載置台表面
の所望の領域123、124、125を所望の温度に別
個独立に構成することができるので、その載置面に吸着
保持された半導体ウェハWの処理表面の温度もその載置
面領域に応じて所望の温度分布をもたせて加熱すること
が可能なので、図9に示す濃度境界層の分布を相殺する
ように、例えば周囲の温度を中央の温度よりも低めに設
定することにより、被処理体表面において均一な成膜レ
ートで成膜を行い、均一かつ高品質の薄膜を得ることが
できる。
【0071】以上のようにして、成膜が完了した半導体
ウェハWは、処理室105内の残留ガスを上記排気手段
110により排気した後、上記ゲートバルブ129を開
放して、上記搬送アーム133により上記ロードロック
室130、さらには図示しないカセット収納室へと搬出
することが可能であり、かくして一連の処理を終了す
る。
【0072】図10には、図6に関連して説明した処理
装置の載置台109のさらに別の実施例が示されてい
る。なお、図10の実施例の基本的構成は図6に示した
実施例と変わりないため、同じ機能を有する構成部材に
ついて、同一番号を付することにより詳細な説明を省略
することにする。
【0073】図示のようにこの実施例では第4の加熱手
段135が被処理体である半導体ウェハWの周囲を囲む
ように配置され、この第4の加熱手段135について
も、対応して設けられた第4の温度検出手段155から
の信号に応答して制御器119から送られる制御信号に
よりスイッチ136をオンオフ制御することにより、第
1、第2および第3の加熱手段116、117、118
とは別個独立に加熱制御することができるように構成さ
れている。
【0074】かかる構成により、半導体ウェハWの表面
の温度分布を制御する制御パラメータの数を増加させる
ことが可能となり、制御精度を上げることができるとと
もに、特に、半導体ウェハWを常温から処理温度、例え
ば500℃にまで昇温させる際に、周囲に配置された第
4の加熱手段135を設けることにより、その加熱を迅
速かつ効率的に行うことができる。
【0075】次に図11〜図13を参照しながら、上記
のように構成された減圧処理装置に適用可能な載置台の
構成について説明する。
【0076】図示のように、載置台221は基材222
を備えており、この基材222表面全体が第1の絶縁層
223により覆われている。さらに第1の絶縁層223
により覆われた基材の上面には薄い導電体224、22
5が配置され静電チャック用の電極を構成しており、そ
の下面には中央ヒータ226が、さらにその側面には側
部ヒータ231が配置されている。さらに、上記部材が
配置された基材全体が第2の絶縁層227により覆われ
ており、その結果、上記電極224、225、中央ヒー
タ226、側部ヒータ231が、第1の絶縁層223と
第2の絶縁層227との間に挟持される構造を有してい
る。
【0077】上記基材222は、たとえば直径が280
mmで一定の厚さを有する略円盤状の形態を有し、たと
えば、C(カーボン)やBN(ボロンナイトライド)な
どで構成されている。この基材222の表面に設けられ
た第1の絶縁層223は、CVD処理によって形成され
た、たとえばP−BN(パイロテック−ボロンナイトラ
イド)、SiO2、AlN、Al23、SiNなどの薄
膜によって構成されている。
【0078】第1の絶縁層223の上面に設けられた上
記導電体224,225は、図11に示したようにそれ
ぞれ略半円形状を有し、相互に極性の異なった直流高圧
電源228,229に各々独立して接続されており、第
1の絶縁層223および電極224,225によりいわ
ゆる双極型の静電チャックSが構成される。
【0079】一方、第1の絶縁層223の下面に設けら
れた中央ヒータ226は、略帯状の発熱体226aを適
宜の間隔(半径方向の間隔)dをもって渦巻状に配設し
たは熱パターンを有しており、交流電源230によって
所定の温度、たとえば400℃〜1200℃の任意の任
意の温度の熱を発生する。なお、適宜の間隔をもって同
心状に複数の発熱体を配置してもよい。また同様に、第
1の絶縁層223の側面に設けられた側部ヒータ231
も、交流電源232によって所定の温度、たとえば40
0℃〜1200℃の任意の温度の熱を発生し、上述のよ
うに側面からの放熱分を相殺するように作用させること
ができる。
【0080】これらの導電体224、225、中央ヒー
タ226および側部ヒータ231の表面を被覆している
第2の絶縁層227は、第1の絶縁層223と同様に、
CVD処理によって形成された、たとえばP−BN(パ
イロテック−ボロンナイトライド)、SiO2、Al
N、Al23、SiNなどの薄膜によって構成されてい
る。
【0081】また基材222の厚さ(高さ)Dは、上記
中央ヒータ226における発熱体226aの間隔dより
も大きく設定されており、たとえば20〜40mmの厚
さを有している。その結果、渦巻状に形成されている中
央ヒータ226のパターンの影響がウェハWに及ぶ危険
性が軽減され、ウェハWを均一に加熱することが可能で
ある。したがってウェハWに対して、均一な成膜処理を
施すことが可能である。
【0082】さらにまた、上記構成によれば、中央ヒー
タ226および側部ヒータ231が載置台221に組み
込まれて一体化されているため、従来よりも部材数を低
減させることができ、また加熱機構を含めてすべての部
品を処理室内に設置することができる。したがって、ア
センブリも容易であり、上述した部材数の低減と相まっ
て、コストを低下させることが可能である。
【0083】また載置台221の外側の形成された第1
の絶縁層223、第2の絶縁層227は、いずれもCV
D処理によって形成されたものであるから、その層の厚
さが極めて均一化されており、この点からもウェハWの
均熱性を向上させることができる。さらにまた、絶縁層
を構成する材質として、P−BN(パイロテック−ボロ
ンナイトライド)、SiO2、AlN、Al23、Si
Nなどを用いた場合には、これらが耐熱性に優れている
ため、中央ヒータ226および側部ヒータ231を直接
張り付けるように設けても、熱的に何ら支障がない。ま
たこのように構成された載置台221は耐久性にも優れ
ている。
【0084】なお載置台221としては、図11に示さ
れた構造に限らず、たとえば図12に示すように、基材
222をBNから構成するような場合には、第1の絶縁
層223を省略し、基材222の上に直接第2の絶縁層
227を形成するようにしてもよい。また第2の絶縁層
227としては、上記実施例と同様に、たとえばP−B
N(パイロテック−ボロンナイトライド)、SiO2
AlN、Al23、SiNの薄膜を用いることができ
る。このような構造とすることにより、一層耐久性が強
いものとなる。
【0085】また、ウェハWの均熱性、さらにはより精
密な温度制御を可能とするため、たとえば載置台221
内の基材222内に、適宜の冷却媒体の循環路を形成す
ることも可能である。
【0086】なお図11および図12においては、静電
チャックとして2つの導電体224225を電極とし
た双極型のものを用いたが、図13に示すように、電極
として1つの導電体224のみを用いた極型のものを
用いることも可能である。
【0087】次に図14〜図19を参照しながら、上記
のように構成された載置台321に内蔵された、ヒー
タ、静電チャックなどの真空下で給電される被給電部材
に給電するための給電部について説明する。
【0088】なお図14は、上記実施例とほぼ同様の構
造を有する減圧処理装置の給電部を拡大して示すもので
あり、図示のように、半導体ウェハWを載置する載置台
321は支持部材321a、321bを介してベース3
29に載せられている。また、載置台321の下方のそ
の周縁部に対応する部分には、載置台321と一体に、
たとえばBN製の筒状の支持部材321cが配設されて
いる。
【0089】図示のように、載置台321には、上記実
施例と同様に、静電チャック用の導電体324、32
5、中央ヒータ326、側部ヒータ331などの被給電
部が設けられており、これら被給電部に給電するための
給電部300が、これらとこれらの電源との間に設けら
れている。本実施例の場合、給電部としては電電体32
4、325および中央326、側部ヒータ331に対し
て、それぞれ同じ構造のものが用いられている。
【0090】給電部300は、載置台321側に設けら
れたレセプタクル端子302と、これと嵌合可能なプラ
グ端子304を備え、これらがその主要部を構成してい
る。レセプタクル端子302は、有底開口のひとつであ
る下向きの開口を有するキャップ状部材で構成されてい
て、たとえば、載置台321と一体に設けられている前
記支持部材321cの底部に埋設されている。
【0091】このレセプタクル端子302には表面処理
が施されている。この表面処理について図15〜図17
を参照して説明する。レセプタクル端子302が支持部
材321cに埋設された段階では、図15に示すように
内底部近傍が下向き開口の内径よりも小さくされた段部
が形成されている。
【0092】このような形状のレセプタクル端子302
は、まず、導電層としてのカーボン層302AがCVD
処理によってコーティングされる。このカーボン層30
2Aは、レセプタクル端子302においてのみコーティ
ングされるのでなく、この端子302の位置から電極部
324、325あるいは中央ヒータ326、側部ヒータ
331に向けて延長されることで、各導電体間での配線
部を構成することができる。そして、このカーボン層3
02Aの上面に、たとえばP−BN(パイロレテック−
ボロンナイトライド)がCVD処理によってコーティン
グされて絶縁層302Bが形成され、図16に示す状態
となる。
【0093】このような表面処理は、図11〜図13に
関連して説明した載置台321の表面に形成された第2
の絶縁層と同様な処理であるので、載置台321を形成
する段階でレセプタクル端子302を埋設しておくこと
で載置台321側の処理と同時に実行することができ
る。
【0094】そして、図17に示すように、絶縁層30
2Bが形成されたレセプタクル端子302においては、
内底部近傍に位置する段部の内周面を機械加工により切
削されることによって絶縁層302Bが除去され、カー
ボンの導電層が露出するが、その位置がプラグ端子30
4との接点302Cとされる。
【0095】つまり、レセプタクル端子302での導電
部は、内底部に近い奥側のみに形成されることになる。
この例の場合、内底部近傍の側面が切削されることで絶
縁層302Bの内定と接点302Cの内径とは略同一に
構成されている。
【0096】このような側面を接点とした場合には、プ
ラグ端子側での熱膨張が生じて軸方向にプラグ端子30
4が膨張変形した場合でもプラグ端子との接触を維持す
ることができる。なお、絶縁層302Bを除去して接点
302Cを形成する代わりに、上記段部を予め露出さ
せ、接点302Cに相当する位置以外をコーティングす
ることも可能である。
【0097】また図18に示すように、支持部材321
cのレセプタクル端子302が挿入される凹部および支
持部材21cの外側に導電層302Dを形成し、この導
電層302Dの凹部内側の垂直部分にねじを形成し、こ
のねじにカーボンなどで形成された導電性キャップ30
2EおよびBNなどで形成された絶縁性キャップ302
Fを螺合させて、これら導電性キャップ302Eおよび
絶縁性キャップ302でレセプタクル端子302を構成
している。そして、導電性キャップ302Eの部分を除
いて図16と同様にP−BNなどからなる絶縁層302
Bが形成される。この場合に、接点302Cは導電性キ
ャップ302Eの内側部分に形成される。
【0098】一方、プラグ端子304は、導電部304
Aと支持部304Bとを備えている。導電部304A
は、例えば、レセプタクル端子302の接点302Cの
内径よりも僅かに大きい外径を持ち、高温雰囲気下にお
いてもある程度の弾性力を維持することができるタング
ステンで形成されている。そして、導電部304Aは、
図19に示すように、その頭部から軸方向に沿って複数
のスリット304A1が形成されているとともに、この
スリット304A1が支持部材21cの底部よりも下方
に終端を位置させている。このため、プラグ端子304
がレセプタクル端子302内に圧入された際には、撓に
変形した際の復元力を利用してレセプタクル端子302
の接点302Cから下向き開口に至る絶縁層302Bの
間で密着することが可能である。
【0099】しかも、スリット304A1が支持部材3
21c下方位置まで延長されているので、レセプタクル
端子302内の圧力とレセプタクル端子外部の圧力とを
均衡させることができ、これによって、圧入の際の余分
な抵抗をなくすことができる。
【0100】また、レセプタクル端子302内に圧入さ
れたプラグ端子304は、図17に示すように、導電部
304Aの頭部とレセプタクル端子302の内定部との
間に僅かな隙間(l)が設定されている。これにより、
後述する支持部304Bに発生する熱膨張を吸収するこ
とができる。なお、プラグ端子304の導電部304A
は、レセプタクル端子302との間の寸法差による密着
特性を得るようにするために、予め、スリット間の片部
を外側に膨らませたものを適用してもよい。
【0101】また、導電部304Aは、図19におい
て、レセプタクル端子302の接点302Cに接触する
位置304A2以外の表面には、例えば、SiI、Si
2等を用いたCVD処理によって絶縁層が形成されて
いる。これにより、隣り合うプラグ端子間での放電が阻
止される。
【0102】一方、支持部304Bは、導電部304A
を固定するための部材であり、本実施例では、ニッケル
合金からなるコバールで構成されている。また支持部3
04Bは、セラミック管304Cで被われている。そし
て、支持部304Bの先端、つまり、導電部304Aと
対抗する端部には、図19に示すように、円柱状の突起
304B1が形成されており、この突起304B1を導電
部304Aの底部の形成された孔304A3に対してし
まり嵌めすることで支持部304Bが導電部304Aと
一体化されている。このようなしまり嵌めを行うこと
で、仮に、ヒータ側に近接する先端側での温度が上昇し
て突起304B1に熱膨張が発生した場合には、さらに
強固な結合状態を得ることができる。
【0103】また、支持部304Bは下端を配線接続部
とされ、その途中をベース309に固定されるようにな
っている。すなわち、ベース309の下面にはセラミッ
クス製の支持体308が取付けられており、この支持体
308の下部内面に支持部304Bがろう付けにて固定
されている。支持体308をセラミックス製としてある
のは、支持部304Bと外部との絶縁の他に、支持部3
04Bに用いられているコバールとの間の熱膨張率が近
接していることによってろう付け部304Dの剥離を防
止するためでもある。なお、ベース309と支持体30
8との対向面にはOリング310が配置されている。
【0104】また、支持部304Bの軸方向途中には、
軸そのものを螺旋状に形成した切込み部304B2が形
成されており、この切込み部304B2によって導電部
304Aと、ろう付けされた支持部304Bとの軸線が
ずれていた場合でも導電部304Aがレセプタクル端子
302に整合させ得るようになっている。
【0105】さらに支持部304Bは、先端から後述す
る冷却部に対向する位置まで、換言すれば、減圧雰囲気
に接触する範囲の表面に、導電部304Aと同様に、S
iO2、SiNを用いたCVD処理によって絶縁層が形
成されており、この絶縁層の存在によって金属部分が露
出するのを防止している。従って、減圧雰囲気下に位置
する部分での導電体からの放電が防止される。
【0106】一方、支持部304Bにおけるろう付け部
304Dの周囲には冷却構造が設けられている。すなわ
ち、このような冷却構造は、ろう付け部304Dでの熱
剥離や大気中に位置する支持部304Bが高温にさらさ
れる危険を防止するために設けられている。このため、
支持体308を挟んでろう付け部304Dと対抗する位
置には、周方向に沿った水冷ジャケット312が設けら
れ、この水冷ジャケット312には、冷却水を循環させ
るための給水、排水パイプ314、316がそれぞれ接
続されている。そして、ここでは、この冷却構造によっ
て、ろう付け部304Dでの温度が、例えば、500℃
程度に維持されている。このような冷却構造は、ヒータ
への給電部に多くの電流を流すことを要求されるプラグ
端子304においては、温度上昇によるろう付け部の破
損を抑えることにも有効である。
【0107】次に上記のように構成された給電部の作用
について説明する。載置台201には、その製造過程に
おいて、静電チャックの電極部324、325および中
央ヒータ326、側部ヒータ321に対する給電部30
0が組み込まれる。すなわち、給電部を組み込むにあた
っては、載置台321側にレセプタクル端子302を埋
設する。そして、レセプタクル端子302に対して表面
処理を実施することになるが、この表面処理において導
電層を構成するカーボン層302AをCVD処理によっ
て形成する場合には、コーティング時またはその後のパ
ターニングの際にまとめて配線部として形成される。
【0108】このようにしてカーボン層302Aが形成
されると、この層の上に、P−BN(パイロレテック−
ボロンナイトライド)がCVD処理によってコーティン
グされて絶縁層302Bが形成される。この場合の表面
処理においても、上記したカーボン層302Aと静電チ
ャックの電極部324、325間あるいは中央ヒータ3
26、側部ヒータ331間での配線と同様に、静電チャ
ック側の絶縁層をまとめて形成することができる。そし
て、レセプタクル端子302の内底部近傍の内周面が機
械加工により切除されることで絶縁層302Bが除去さ
れて接点302Cが形成される。
【0109】一方、レセプタクル端子302に対するプ
ラグ端子304の組込は、支持体308にろう付けされ
た支持部304Bの先端にしまり嵌めされることで一体
化されている導電部304Aをレセプタクル端子302
の内部に挿入する。このとき、レセプタクル端子302
と導電部304Aとの間の寸法差によって導電部304
Aは縮径する方向に撓みながら挿入され、所謂、圧入さ
れることになり、導電部304Aの先端とレセプタクル
端子302の内底部との間に適当な隙間(図17Cで符
号lにより示した隙間)を設けた位置まで圧入される。
【0110】従って、導電部304Aは、撓み変形を復
元する際の力をレセプタクル端子302の接点302C
から開口に至る範囲に作用させることになる。このた
め、レセプタクル端子302の内表面とプラグ端子30
4の外表面との間の隙間が極めて少ない状態とされる。
従って、接点302Cから放出された電子はその隙間内
での衝突頻度を制約され、所謂、平均自由工程が殆ど得
られない状態が設定されるので、電子なだれ現象を生起
することができなくなる。これによって、放電現象が防
止されることになる。
【0111】レセプタクル端子302に圧入されるプラ
グ端子304は、仮に、レセプタクル端子302に圧入
される導電部304Aの軸線が支持部304Bの軸線と
一致しない状態にあるときでも、螺旋状の切り込み部3
04B2を介してある程度の軸線をずらした状態で導電
部304Aをレセプタクル端子302の位置に整合させ
ることができる。このため、載置台321側とベース3
09側との組立て誤差が発生していても、導電部304
Aをレセプタクル端子302の位置に整合させて圧入す
ることができる。
【0112】プラグ端子304Aは、レセプタクル端子
302への圧入が終了すると、支持体308がベース3
09に固定されることで組込が終了される。
【0113】一方、レセプタクル端子302に圧入され
たプラグ端子304からは、静電チャック用の電極32
4、325および中央ヒータ326、側部ヒータ331
への給電が行われる。この場合には、レセプタクル端子
302の接点302Cからカーボン層302Aによる配
線を介して各電極324、325および各ヒータ32
6、331に向けた給電が行なわれる。
【0114】本実施例によれば、高圧電源から給電を行
う場合に用いられるプラグ端子と大容量の電力を供給す
る場合に用いられるプラグ端子とを、互いに共通した構
造とすることができる。そのため、給電の内容が異なっ
ている場合でも、それに適合した端子を準備するような
必要がないので、構造を簡略化することができる。
【0115】さらに、プラグ端子に対してレセプタクル
端子側を挿入させる組立て手順を採用することができる
ので、単に上からの装着という簡単な操作によって給電
部の組立てが行え、メンテナンスも容易となる。
【0116】このように本態様によれば、ヒータなどの
被給電部材に有底開口を形成し、その底部側を導電部性
の接点とし、その開口端側を絶縁層とする構造のレセプ
タクル端子を採用し、そこにプラグ端子を差し込んで給
電するようにしたので、簡単な構造でありながらこれら
の接点での電子の衝突の頻度を少なくすることができ
る。このため、接点から放出された電子による電子なだ
れ減少が防止されるので、真空下において配線した場合
でも放電を防止する事が可能になる。また本実施例によ
れば、接点以外のプラグ端子の表面が絶縁層によってコ
ーティングされているので放電をより効果的に防止する
ことが可能である。
【0117】さらに本実施例によれば、レセプタクル端
子に設けられた導電層が被給電部である静電チャックあ
るいはヒータの電極部とともにコーティングすることが
できる。このため、コーティング時またはその後のパタ
ーニングの際にレセプタクル端子の導電層と各部の電極
とをあるいは静電チャックの場合の絶縁層とをまとめて
形成することができる。したがって放電を生じることな
く減圧雰囲気下での配線が行えることにより、真空雰囲
気と大気との間での特別な遮断構造を必要としなくなる
ことで構造をより簡略化することが可能になり、これに
よって、配線コストを低減することができる。
【0118】なお、本実施例において、レセプタクル端
子における接点は、内底部近傍の側面だけでなく、たと
えばプラグ端子の熱膨張がさほどなく、接触状態が変化
しないようであれば、レセプタクル端子の底面に形成す
ることも可能であり、この場合には、底面に対してプラ
グ端子の先端を圧接させる習性をもたせて接触させれば
よい。
【0119】さらに本実施例では、レセプタクル端子と
して、有底開口を備えた形状であればよいので、上記実
施例のごとくキャップを用いるだけでなく、たとえばプ
ラズマエッチング装置の対向電極のように、載置台が導
電体の場合には、載置台に有底開口を形成する凹部を設
けるようにしてもよい。この場合には、有底開口の底部
を接点とし、有底開口の開口端部に絶縁層を形成するこ
とで上記例と同様な作用効果を奏することができる。
【0120】なお以上においては、本発明に基づいて構
成された載置台および減圧処理装置を枚葉式CVD装置
に適用した例に即して説明を行ったが、本発明はかかる
実施例に限定されず、プラズマCVD装置を始めとし
て、その他の半導体処理装置、例えばエッチング装置、
アッシング装置、スパッタ装置に適用することが可能で
ある。さらに被処理体は、半導体ウェハに限るものでは
なく、たとえばLCD基板であってもよい。
【0121】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
被処理体の面内均一を確保することができる。つま
り、被処理体の載置台は、放熱量が大きい範囲での熱補
充が行なえる加熱源を設けることにより、均一な温度分
布を維持されることになる。しかも、この加熱源は、載
置台の放熱が大きい箇所とそうでない箇所とで個別に温
度制御することができるので、より正確に面内均一性を
維持することができる。
【0122】さらに、上記載置台はリング状脚部を形成
することで、伝熱箇所となる接触面積を極力小さくする
とともに、脚部間の空間内を真空とすることにより、伝
熱量を低減するとともに真空断熱を可能にして載置面で
の温度分布のばらつきを防止することができる。
【0123】また、載置台にリング状脚部を設けること
で、脚部が接触する位置と載置面との間に温度勾配が生
じても、脚部による熱保有量を確保することにより温度
勾配を緩やかにして温度勾配の影響が載置面に及ぶのを
防ぐことができる。しかも、このような放熱箇所に対向
する温度センサの支持部においても、温度センサの伝熱
による接損失を抑えることができるので、載置面での温
度分布の変化を防止するとともに、載置面での温度と検
出される温度との間の誤差をなくすることができる。
【0124】さらにまた、本発明によれば、載置台に実
装された複数の加熱手段により、載置台の載置面上にお
いて略同心円状に展開する複数の異なる領域を、その領
域に対応して設けられた温度検出手段からの信号に応じ
て、それぞれ所望の温度に加熱し、その伝熱により被処
理体の処理面に対して略同心円状の温度分布をもたせる
ことができので、図に示すような処理ガスの濃度境界
層の分布を相殺するように、例えば中央部が周辺部に比
較して高温になるように被処理体の反応面を加熱するこ
とができる。
【0125】また、本発明によれば、載置台に載置され
た被処理体の裏面に伝熱媒体を供給する伝熱媒体供給手
段についても、上記複数の異なる領域に対応して設けら
れた温度検出手段からの信号に応じて制御することがで
きるので、被処理体の反応面の温度制御の制御精度を向
上させることができる。その結果、処理ガスの濃度境界
層の分布にかかわらず、所望の成膜レートで均一かつ高
品質の成膜を形成することができる。
【0126】さらに本発明によれば、上述の効果に加え
て、基材の厚みを加熱体の間隔よりも大きく設定するこ
とにより、螺旋状または同心状に形成される発熱体のパ
ターンが被処理体に及ぼす影響をより一層軽減し、ウェ
ハWを均一に加熱し、ウェハWに対して均一な成膜処理
を施すことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に基づいて構成された減圧処理装置の一
実施例の要部構造を説明するための模式図である。
【図2】本発明に基づいて構成された減圧処理装置に用
いられる温度センサ支持構造を説明するための模式的な
断面図であり、(A)は本実施例による構造を、(B)
は従来一般の構造を示している。
【図3】図1に示す載置台が適用されたCVD装置の主
要部を示す略断面図である。
【図4】図3で示した減圧処理装置の概略的な水平断面
図である。
【図5】図3に示した減圧処理装置に用いられる中央加
熱体および側部加熱体の制御系を示すブロック図であ
る。
【図6】本発明に基づいて構成された載置台を実装した
枚葉式CVD装置の一実施例の模式的な断面図である。
【図7】本発明に基づいて構成された載置台の載置面お
よび被処理体の反応表面の温度分布を模式的に示す説明
図である。
【図8】処理室内に均一にガス供給した場合のガス流速
とウェハ位置との関係を示すグラフである。
【図9】処理室内に均一にガス供給した場合の処理ガス
の濃度境界層の厚さとウェハ位置との関係を示すグラフ
である。
【図10】本発明に基づいて構成された載置台の別の実
施例を実装した枚葉式CVD装置の模式的な断面図であ
る。
【図11】本発明に基づいて構成された減圧処理装置に
採用可能な載置台の構造を説明する断面図である。
【図12】図11に示す載置台の変形例を示す断面図で
ある。
【図13】図11に示す載置台のさらに別の変形例を示
す断面図である。
【図14】本発明に基づいて構成された減圧処理装置の
被給電部に給電を行うための給電部を拡大して示す断面
図である。
【図15】図14に示す給電部のレセプタクル端子にお
ける表面処理の工程を説明するための断面図である。
【図16】図14に示す給電部のレセプタクル端子にお
ける表面処理の工程を説明するための断面図である。
【図17】図14に示す給電部のレセプタクル端子にお
ける表面処理の工程を説明するための断面図である。
【図18】本発明に基づいて構成された減圧処理装置に
採用可能なレセプタクル端子の他の例を示す説明図であ
る。
【図19】図14に示す給電部のプラグ端子の構造を説
明するための斜視図である。
【符号の説明】
10 載置台 10A 載置面 10B 脚部 10C 空洞部 10D 筒部 12 被処理体 14 中央加熱源 16 側部加熱源 18 温度センサ 30 減圧処理装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI H01L 21/31 H01L 21/31 E 21/324 21/324 K (72)発明者 川田 敦雄 群馬県安中市磯部2丁目13番1号 信越 化学工業株式会社 精密機能材料研究所 内 (72)発明者 柳沢 勲 群馬県安中市磯部2丁目13番1号 信越 化学工業株式会社 精密機能材料研究所 内 (56)参考文献 特開 平2−185973(JP,A) 特開 平5−102166(JP,A) 特開 平3−83894(JP,A) 特開 平6−177056(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 21/205 C23C 14/50 C23C 16/46 C23C 16/52 H01L 21/203 H01L 21/31 H01L 21/324

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被処理体を載置するための載置面を有す
    る載置部材と、前記被処理体を加熱するための加熱手段
    とを具備して成る載置台において、 前記加熱手段は、前記載置部材の載置面と反対側の面に
    設けられた中央加熱体と、前記載置部材の側部に設けら
    れた側部加熱体とを有し、 前記載置部材は、その下面の周縁部から下方に突出した
    リング状の脚部を有し、 前記側部加熱体は、前記載置部材の脚部に設けられてい
    ることを特徴とする、載置台。
  2. 【請求項2】 被処理体を載置するための載置面を有す
    る載置部材と、前記被処理体を加熱するための加熱手段
    とを具備して成る載置台において、 前記加熱手段は、前記載置部材の載置面と反対側の面に
    設けられた中央加熱体と、前記載置部材の側部に設けら
    れた側部加熱体とを有し、 さらに前記載置部材には温度検出部材が挿入され、前記
    載置部材の温度検出部材が挿入される部分は、その表面
    から突出するように設けられた筒部を有することを特徴
    とする、載置台。
  3. 【請求項3】 被処理体を載置するための載置面を有す
    る載置部材と、前記被処理体を加熱するための加熱手段
    とを具備して成る載置台において、 前記加熱手段は、前記載置部材の載置面と反対側の面に
    設けられた中央加熱体と、前記載置部材の側部に設けら
    れた側部加熱体とを有し、 前記中央加熱体は、前記載置部材の基材の載置面と反対
    側の面に所定間隔で設けられた螺旋状または同心状の加
    熱体を有し、 前記基材の厚さは、前記加熱体の間隔よりも大きく設定
    されていることを特徴とする載置台。
  4. 【請求項4】 前記側部加熱体は、前記載置部材の側面
    に設けられていることを特徴とする、請求項1〜請求項
    3のいずれかに記載の載置台。
  5. 【請求項5】 前記側部加熱体は、前記載置部材の側面
    およびその載置面の周縁部に設けられていることを特徴
    とする、請求項1〜請求項3のいずれかに記載の載置
    台。
  6. 【請求項6】 被処理体を載置するための載置面を有す
    る載置部材と、前記載置部材の載置面に設けられ、前記
    被処理体を吸着させるための静電吸着手段と、前記被処
    理体を加熱するための加熱手段とを具備して成る載置台
    において、 前記載置部材は、基材と、該基材の表面に形成された第
    1の絶縁層と、前記第1の絶縁層上に設けられた第2の
    絶縁層とを有し、 前記載置部材の載置面側における前記第1の絶縁層と前
    記第2の絶縁層との間には、導電層を有し、 前記静電吸着手段は、前記第1の絶縁層と前記第2の絶
    縁層と前記導電層とによって構成され、 前記加熱手段は、前記載置部材の載置面と反対側の面側
    における第1の絶縁層と第2の絶縁層との間に設けられ
    た中央加熱体と、前記載置部材の側面に設けられた側部
    加熱体とを有することを特徴とする、載置台。
  7. 【請求項7】 被処理体を載置するための載置面を有す
    る載置部材と、前記 載置部材の載置面に設けられ、前記被処理体を吸着させ
    るための静電吸着手段と、前記被処理体を加熱するため
    の加熱手段とを具備して成る載置台において、 前記載置部材は、基材と、該基材の表面に形成された絶
    縁層とを有し、 前記載置部材の載置面側における前記基材と前記絶縁層
    との間には、導電層を有し、 前記静電吸着手段は、前記基材と前記絶縁層と前記導電
    層とによって構成し、 前記加熱手段は、前記載置部材の載置面と反対側の面側
    における前記基材と絶縁層との間に設けられた中央加熱
    と、前記載置部材の側面に設けられた側部加熱体と
    有することを特徴とする、載置台。
  8. 【請求項8】 減圧雰囲気にて被処理体の処理を行う処
    理室と、前記処理室内に設けられ、前記被処理体を載置
    するための載置面を有する載置部材と、前記被処理体を
    加熱するための加熱手段と、前記処理室に被処理体を処
    理するための処理ガスを供給する処理ガス供給手段とを
    備える減圧処理装置において、 前記加熱手段は、前記載置部材の載置面と反対側の面に
    設けられた中央加熱体と、前記載置部材の側部に設けら
    れた側部加熱体とを有し、 前記載置部材は、その下面の周縁部から下方に突出した
    リング状の脚部を有し、 前記側部加熱体は、前記載置部材の脚部に設けられてい
    ることを特徴とする、減圧処理装置。
  9. 【請求項9】 減圧雰囲気にて被処理体の処理を行う処
    理室と、前記処理室内に設けられ、前記被処理体を載置
    するための載置面を有する載置部材と、前記被処理体を
    加熱するための加熱手段と、前記処理室に被処理体を処
    理するための処理ガスを供給する処理ガス供給手段とを
    備える減圧処理装置において、 前記加熱手段は、前記載置部材の載置面と反対側の面に
    設けられた中央加熱体と、前記載置部材の側部に設けら
    れた側部加熱体とを有し、 さらに前記載置部材には温度検出部材が挿入され、前記
    載置部材の温度検出部材が挿入される部分は、その表面
    から突出するように設けられた筒部を有することを特徴
    とする、減圧処理装置。
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