JPH07261366A - 露光マスク - Google Patents

露光マスク

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JPH07261366A
JPH07261366A JP7001158A JP115895A JPH07261366A JP H07261366 A JPH07261366 A JP H07261366A JP 7001158 A JP7001158 A JP 7001158A JP 115895 A JP115895 A JP 115895A JP H07261366 A JPH07261366 A JP H07261366A
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JP
Japan
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image
exposure mask
layer
dye
receiving layer
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Pending
Application number
JP7001158A
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English (en)
Inventor
Shigeru Mano
茂 間野
Takahiro Ogawa
隆宏 小川
Toshihisa Takeyama
敏久 竹山
Ichiro Maeda
一郎 前田
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Konica Minolta Inc
Original Assignee
Konica Minolta Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 写真画像と文字やイラストが自由なレイアウ
トで編集され、しかも耐久性、保存性、取扱い性に優れ
た露光マスクを提供する。 【構成】 ハロゲン化銀カラー写真感光材料への画像焼
付け用露光マスクであって、露光マスクの画像が昇華型
感熱転写方式により受像層に熱移行せしめた色素と受像
層中の金属イオンとのキレート色素から成ることを特徴
とする露光マスク。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ハロゲン化銀カラー写
真感光材料へ画像を焼き付けるための露光マスクに関
し、更に詳しくは昇華型感熱転写方式により得られ、耐
久性、保存性、取扱い性に優れた露光マスクに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、印画紙に画像を焼付け露光するた
めの露光マスクとしては、銀塩写真方式のものが使われ
ている。一般的には、裏から照明を当てて画像を見るた
めのハロゲン化銀感光材料(例えばコニカ,クリア,ク
リアーQA)が使用されている。しかし、ハロゲン化銀感
光材料では階調が硬いために、印画紙に焼き付けた画像
において、イラスト、文字の表現には対応できるが、自
然画の画質を満足することができず、自然画に適した階
調性を持つハロゲン化銀感光材料を使った露光マスクを
別に用意する必要がある。又、印画紙に焼き付けた時の
画像が設計通りの色にならないという問題があった。
【0003】更には、ハロゲン化銀感光材料での露光マ
スクの作成工程は、原画を3色分解し、それぞれの色画
像のマスクを作成し、光源を変えて3回焼き付けて現像
するという非常に手間の掛かるものであった。
【0004】本発明者らは、デジタル方式の昇華型熱転
写で露光マスクを作成することにより、画質、色を自由
にコントロールし、自然画と文字、イラストが自由なレ
イアウトで編集された露光マスクを即時に出力できるこ
とを見い出した。
【0005】しかし、従来、昇華型転写方式で形成され
た画像は、高温下での保存、手油などで画像が劣化(濃
度低下)したり、色素染料が表面に浮き出てくる現象
(ブリードアウト)がある等の問題を有している。印画
紙への画像焼付け用露光マスクは、多量の焼付け、繰り
返しの焼付けを投影露光だけでなく密着露光でも行うた
めに、取扱い性、画像耐久性、画像保存性に従来より優
れた性能が要求される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従って本発明の目的
は、写真画像と文字やイラストが自由なレイアウトで編
集された露光マスクを提供することにあり、更には耐久
性、保存性、取扱い性に優れた露光マスクを提供するこ
とにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は、以
下の様な構成により達成される。
【0008】(1)ハロゲン化銀カラー写真感光材料への
画像焼付け用露光マスクにおいて、露光マスクの画像が
昇華型感熱転写方式により受像層に熱移行せしめた色素
と受像層中の金属イオンとのキレート色素から成る露光
マスク。
【0009】(2)ハロゲン化銀カラー写真感光材料への
画像焼付け用露光マスクにおいて、露光マスクの画像が
昇華型感熱転写方式により受像層に熱移行せしめた色
素、又は受像層中の金属イオンとのキレート色素から成
り、かつ露光マスクの画像形成後、露光マスクに加熱処
理を施す露光マスク。
【0010】(3)加熱処理が加熱装置を用いて加熱する
(2)記載の露光マスク。
【0011】(4)加熱処理が色素を受像層に熱移行せし
める記録素子又は同じ構造の素子を用いて加熱する(2)
記載の露光マスク。
【0012】(5)加熱処理がサーマルヘッドを用いて加
熱する(2)記載の露光マスク。
【0013】(6)ハロゲン化銀カラー写真感光材料への
画像焼付け用露光マスクにおいて、露光マスクの画像は
昇華型感熱転写方式により受像層に熱移行せしめた色
素、又は受像層中の金属イオンとのキレート色素から成
り、かつ画像形成後、受像層上に保護層を形成する露光
マスク。
【0014】(7)保護層形成方式が、ラミネート方式、
塗布方式、テープ貼り方式、転写箔方式のいずれかであ
る(6)記載の露光マスク。
【0015】(8)保護層形成の接着剤の主材がガラス転
移温度50℃以上の樹脂から成る(7)記載の露光マスク。
【0016】(9)ハロゲン化銀カラー写真感光材料への
画像焼付け用露光マスクにおいて、露光マスクの画像は
昇華型感熱転写方式により受像層に熱移行せしめた色
素、又は受像層の金属イオンとのキレート色素から成
り、かつ露光マスクの受像層裏面に粘着性層を設ける露
光マスク。
【0017】(10)粘着性層上に剥離可能な層を設ける
(9)記載の露光マスク。
【0018】(11)ラミネート保護層がポリエチレンテレ
フタレート支持体上に共重合体を主成分とする接着剤を
形成したものである(7)記載の露光マスク。
【0019】(12)転写箔が、支持体上に保護樹脂層と接
着剤層を積層して形成されたものである(7)記載の露光
マスク。
【0020】(13)保護層が露光マスクの画像形成面と物
理的に接着していない形で画像面を覆う透明材料で形成
される(7)記載の露光マスク。
【0021】(14)(1)〜(13)の何れか1項に記載の露光
マスクを用いてハロゲン化銀感光材料に画像を形成する
画像形成方法。
【0022】上記構成により、それぞれ以下の様な特長
あるいは効果がある。
【0023】(1)は露光マスクの色素画像の定着性に優
れる。(2)は色素と金属イオンとのキレートを促進した
り、受像層上層近傍に存在する色素を受像層に均一に拡
散せしめ定着性に優れる。(3)、(4)、(5)は加熱の手
段である。(6)は露光マスクの擦過性を向上させ、又、
色素の再昇華を防止する。(7)は保護層の形成方法であ
り、露光マスクの耐久性を助長する。(8)は保護層形成
時の接着剤主成分として特に好ましい物化性を示す。
(9)は露光マスクを焼き枠等に固定するためのもので、
テープ貼り等の作業を省略できる。(10)は粘着層のカバ
ーを設けることであり、必要に応じカバーを剥離し露光
マスクを焼枠等に固定できる。(11)、(12)は露光マスク
の耐久性を助長し、しかも接着強度に優れ、保存におけ
る色系滲みなどの画像劣化がない。(13)は装置を必要と
せず、保存における画像劣化のない露光マスクの保護機
能を有する。(14)は(1)〜(13)の何れかの露光マスクを
用いたハロゲン化銀カラー写真感光材料への画像形成方
法を提供する。
【0024】以下、本発明をより具体的に説明する。
【0025】昇華型熱転写方式による色素画像形成方法
とは、支持体上に昇華性色素と樹脂を主成分とする色材
層(インク層)を設けた熱転写媒体(インクシート)の
色材層と、支持体上に樹脂を主成分とする受像層を設け
た受像体(受像シート)の受像層とを対面させて、サー
マルヘッドあるいはレーザー等により熱パルスを熱転写
媒体の裏側からイメージワイズに印加し、熱パルス量に
応じた色素移行量によって受像層中に階調を持った色素
画像を形成させることである。受像層に形成される色素
がイエロー、マゼンタ、シアンであればフルカラー画像
が得られる。
【0026】次に、本発明の概要を図面を用いて説明す
る。
【0027】図1は透明支持体上に画像を記録するため
のサーマルヘッドを使った熱転写記録装置の概念図を示
す。
【0028】まず、インクシート供給ロール1より引き
出された、イエロー、マゼンタ、シアンの熱拡散性染料
が面順次に塗布されたインクシート2のインク塗布面
と、透明受像シート6の受像層側とを重ね合わせてサー
マルヘッド4とプラテンローラ5の間に挿入し、サーマ
ルヘッドの熱印加によりインク中の熱拡散性染料を画像
データに従って透明受像シートの受像層に移行させ、カ
ラー画像を形成する。3は使用されたインクシートを巻
き取る巻取ロールである。インクシートにブラックが加
わっていてもよい。
【0029】次に、本発明の露光マスク作成に用いる受
像シート及びインクシートについて述べる。
【0030】≪受像シート≫受像シートは、透明支持体
上の少なくとも片面に色素受容層を有するものであれ
ば、OHP用に市販されているものでも、以下後述する材
料を組み合わせることにより新たに作成してもよい。
【0031】新たに作成する場合の、透明支持体として
は、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリエチレンテレ
フタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレ
ンナフタレート、ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポ
リカーボネート、ポリエーテルエーテルケトン、ポリア
リレート、ポリスルホン、ポリエーテルスルホンなどの
樹脂からなる各種プラスチックフィルムを挙げることが
でき、この中で、寸法安定性に優れる2軸延伸フィルム
が好ましく、更に焼付け原稿として使用する場合に、熱
拡散性色素の色濁りを無くすために、透過光として400
〜750nmの波長の光の透過率が90%以上のものが好まし
く、このような物としては、ポリエチレンテレフタレー
ト、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタ
レートが、より好ましい。なお、支持体の厚みは通常20
〜300μm、好ましくは50〜200μmであり、このような範
囲の中から適宜に選定される。
【0032】又、熱拡散性色素転写における受像層とし
ては、熱拡散性色素を十分受容できるものであれば特に
制限なく用いることができ、そのような熱拡散性色素転
写に適した受像層は、バインダー樹脂と必要に応じた各
種添加剤により形成することができる。
【0033】バインダー樹脂としては、従来から受像シ
ートの受像層に用いられている公知の樹脂を使用でき、
例えばポリエステル系樹脂、ポリビニルアセタール系樹
脂、ウレタン系樹脂、アミド系樹脂、セルロース系樹
脂、オレフィン系樹脂、塩化ビニル系樹脂、アクリル系
樹脂、スチレン系樹脂、ポリカーボネート、ポリビニル
アルコール、ポリビニルピロリドン、ポリスルホン、ポ
リカプロラクトン樹脂、ポリアクリロニトリル樹脂、尿
素樹脂、エポキシ樹脂、フェノキシ樹脂などを挙げるこ
とができ、これらの樹脂は、1種単独で使用してもよい
し、2種以上併用してもよい。
【0034】なお、前記記載のバインダー樹脂は、受像
層形成組成物中、通常20〜99重量であることが好まし
く、50〜95重量%がより好ましい。
【0035】受像層には、剥離剤、酸化防止剤、紫外線
吸収剤、光安定剤、フィラー(無機微粒子、有機樹脂粒
子)、顔料、帯電防止剤を添加してもよい。又、増感剤
として可塑剤、熱溶剤などを添加してもよい。
【0036】後述の熱拡散性色素画像形成の際に、イン
クシートとの融着を防止する意味で、受像層には剥離剤
を含有するのが好ましい。このような剥離剤としては、
シリコーンオイル、シリコーン樹脂、固型ワックス類、
界面活性剤、ポリオレフィン系樹脂が挙げられ、バイン
ダーとの相溶性を向上させるために、変性シリコーンオ
イル及び/又は変性シリコーン樹脂を用いるのが好まし
い。なお、剥離剤の添加量は、その種類に応じて様々に
変化することがあるから一律に決定することができない
が、一般的には通常、受像層形成組成物中0.01〜30重量
%であり、好ましくは0.1〜20重量%である。
【0037】又、インクシートと対面する層をポリエチ
レンワックス、アミドワックス、テフロンパウダー等の
固型ワックス類又はポリエチレン樹脂、ポリプロピレン
樹脂等のポリオレフィン系樹脂を主成分とする層で形成
してもよい。
【0038】酸化防止剤としては、特開昭59-182785
号、同60-130735号、同61-159644号、特開平1-127387
号、「11290の化学商品」化学工業日報社,862〜868頁
等に記載の化合物、及び写真その他の画像記録材料にお
ける画像耐久性を改善するものとして公知の化合物を挙
げることができる。
【0039】紫外線吸収剤及び光安定剤としては、特開
昭59-158287号、同63-74686号、同63-145089号、同59-1
96292号、同62-229594号、同63-122596号、同61-283595
号、特開平1-204788号、「11290の化学商品」化学工業
日報社,869〜875頁等などに記載の化合物;蛍光増白剤
としては、特開昭61-237693号、同63-122596号、同63-1
47166号などに記載の化合物、及びその他の画像記録材
料における画像耐久性を改善するものとして公知の化合
物を挙げることができる。
【0040】フィラーとしては、無機微粒子や有機樹脂
粒子を挙げることができる。この無機微粒子としてはシ
リカゲル、炭酸カルシウム、酸化チタン、酸性白土、活
性白土、アルミナ等を挙げることができ、有機微粒子と
しては弗素樹脂粒子、グアナミン樹脂粒子、アクリル樹
脂粒子、シリコン樹脂粒子等の樹脂粒子などを挙げるこ
とができる。又、顔料としては、チタンホワイト、炭酸
カルシウム、酸化亜鉛、硫酸バリウム、シリカ、タル
ク、クレー、カオリン、活性白土、酸性白土などを挙げ
ることができる。
【0041】帯電防止剤、可塑剤としては、「11290の
化学商品」化学工業日報社,875〜876頁、同843〜857頁
などに記載の化合物を挙げることができる。
【0042】又、熱溶融性物質としては、アルコール
類、アミド類、エステル類、エーテル類、ケトン類、ア
ルデヒド類、炭化水素類、脂肪酸類、ワックス類、ロジ
ン誘導体、フェノール樹脂、ケトン樹脂、ジアリルフタ
レート樹脂、テルペン樹脂、脂肪族系炭化水素樹脂、シ
クロペンタジエン樹脂、ポリオレフィンオキサイドなど
を挙げることができ、本発明においては、上記記載の熱
溶融性物質の融点あるいは軟化点が10〜150℃のものが
好ましい。
【0043】≪熱拡散性色素転写用インクシート≫熱拡
散性色素転写用インクシートは(以下、単にインクシー
トという)、基本的に支持体上に熱拡散性色素を含有す
るインク層を積層して成る。
【0044】支持体としては、寸法安定性が良く、感熱
ヘッドでの記録の際の熱に耐えるものならば、何でもよ
いが、コンデンサー紙、グラシン紙のような薄葉紙、ポ
リエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレー
ト、ポリアミド、ポリイミド、ポリカーボネート、ポリ
スルホン、ポリビニルアルコールセロファン、ポリスチ
レンのような耐熱性のプラスチックフィルムを用いるこ
とができる。
【0045】支持体の厚さは2〜10μmが好ましい。
【0046】インク層は、熱拡散性色素とバインダー樹
脂を必須成分として構成される。熱拡散性色素として
は、従来から用いられているシアン色素、マゼンタ色
素、イエロー色素及び黒色色素をそのまま用いることが
できる。
【0047】そのようなシアン色素としては、従来から
公知のナフトキノン系色素、アントラキノン系色素、ア
ゾメチン系色素、インドアニリン系色素など、マゼンタ
色素としては、アントラキノン系色素、アゾ色素、アゾ
メチン系色素など、イエロー色素としては、メチン系色
素、アゾ系色素、キノフタロン系色素、アントライソチ
アゾール系色素が挙げられる。
【0048】又、特開昭59-78893号等に記載されたキレ
ート化された色素で定着性等に優れる画像を形成する画
像形成方法に用いられるキレート化可能な色素、特開平
3-83685号等に記載のフェノール性水酸基を有する色素
を用いて、受像層中に含有される媒染剤と該色素との反
応により形成される色素による画像を形成する方法に用
いられる色素、更に特開平5-96868号等記載の含窒素有
機塩基と塩を形成してなる色素を用い、受像層中に含有
される媒染剤と該色素との塩交換反応により画像を形成
する方法に用いられる色素なども、それぞれの方法に適
した形で適時用いることができる。
【0049】色素は、インク層形成組成物中、通常10〜
80重量%、より好ましくは30〜70重量%である。
【0050】インク層のバインダーとしては、セルロー
スエステル、セルロースエーテル等のセルロース系樹
脂;ポリビニルアルコール、ポリビニルホルマール、ポ
リビニルアセトアセタール、ポリビニルブチラール等の
ポリビニルアセタール樹脂、ポリビニルピロリドン、ポ
リ酢酸ビニル、ポリアクリルアミド、スチレン系樹脂、
ポリ(メタ)アクリル酸系エステル、ポリ(メタ)アク
リル酸、(メタ)アクリル酸共重合体などのビニル系樹
脂、ゴム系樹脂、アイオノマー樹脂、オレフィン系樹
脂、ポリエステル樹脂等が挙げられる。
【0051】バインダーは、インク層形成組成物中、通
常20〜90重量%、より好ましくは70〜30重量%である。
【0052】更に前記インク層には、各種の添加剤を適
宜に添加することができる。
【0053】添加剤としては、例えばシリコン(変性)
樹脂、弗素樹脂、界面活性剤およびワックス類等の剥離
性化合物、金属微粉末、金属酸化物、カーボンブラッ
ク、及び樹脂粉末等のフィラー、バインダー成分と反応
可能な硬化剤(例えばイソシアナート類)、帯電防止
剤、更に又、転写を促進するための熱溶融性物質、例え
ばワックスや高級脂肪酸エステル等、特開昭59-106997
号等に記載の化合物などを挙げることができる。
【0054】なお、添加剤の量は、インク層形成組成物
中、通常0〜30重量%、より好ましくは0〜20重量%であ
る。
【0055】インクシートは、支持体とインク層とから
なる2層構成に限られず、その他の層が形成されていて
もよい。例えば、受像シートとの融着や色素の裏移り
(ブロッキング)を防止する目的で、特開昭59-48188
号、同60-224590号等に記載されているように、インク
層の表面にオーバーコート層を設けてもよい。
【0056】又、支持体には、インク層との接着性の改
良や、色素の支持体側への転写、染着を防止する目的
で、特開昭59-124890号、同60-232996号、同61-261090
号等に記載されているような下引層を有していてもよ
い。
【0057】更に、支持体の裏面(インク層と反対側)
には、走行安定性、耐熱性、帯電防止などの目的で、特
開昭60-82387号、同60-94390号、同60-115486号、同60-
184883号、同60-219094号等に記載の如きバッキング層
を設けてもよい。
【0058】このオーバーコート層、下引層及びバッキ
ング層の厚みは、通常0.1〜1μmである。
【0059】色素画像がキレート色素画像を形成するた
めには、受像層に移行した色素と受像層中に存在する銅
(2価)、ニッケル(2価)、亜鉛(2価)、白金(2
価)、パラジウム(2価)、アルミニウム(3価)、コ
バルト(2価)等の多価金属イオンとキレートを形成す
ることであり、特開昭59-78893号、同59-109394号、特
開平3-81195号、同4-241994号、同5-4457号等には多価
金属イオンを供給する塩や錯体が記載されており、キレ
ート色素形成可能な色素としては特開平4-82786号、同4
-164689号、同4-235093号、同4-62092号、同4-82784
号、同4-89290号、同4-65294号、同4-73191号、同4-652
93号、同4-62094号、同4-82787号、同4-89288号、同4-8
2784号、同4-82785号、同4-78584号、同4-89289号、同4
-212888号、同4-267194号、同5-177958号、同5-185751
号等に記載されている。
【0060】露光マスクの画像形成後の後加熱方法とし
ては、画像形成に用いたサーマルヘッド等の発熱記録素
子やホットスタンプ、加熱ローラ、ヒーター、赤外線ラ
ンプ、恒温槽などが使用され、好ましくは80〜180℃で1
0分以内である。
【0061】露光マスクの画像形成後の受像層上への保
護層形成方法としては、支持体上に熱可塑性樹脂を設け
たラミネート材料により熱ローラでラミネートする方
法、樹脂の溶液又は分散物をスプレー塗布やグラビア塗
布による塗布方法、粘着テープを貼る方法、転写箔を設
ける方法が好ましく、更に紫外線硬化や熱硬化を行って
もよい。
【0062】ラミネート保護層は、ポリエチレンテレフ
タレート(PET)支持体上に接着剤層を積層して成り、P
ET支持体は可視光線の透過率が80%以上であれば特に制
限なく用いることができ、PET支持体の厚みは一般に6.0
〜100μm、好ましくは10〜50μmの範囲で適宜選択して
用いられる。
【0063】接着剤層を形成する樹脂としては、100〜1
50℃でヒートシール性があり、かつ色素が拡散しない樹
脂であれば特に制限なく用いることができ、このような
樹脂としては、ヒートシール性を稼ぐ部位と色素拡散を
抑制する部位をポリマー内に有する共重合体が好まし
く、交互共重合体、ランダム共重合体、ブロック共重合
体等の何れであってもよい。具体的にはエチレン-酢酸
ビニル、エチレン-エチルアクリレート、エチレン-スチ
レン、スチレン-ブタジエン、スチレン-イソプレン、ス
チレン-アクリル、フタル酸-ネオペンチルグリコール、
塩化ビニル-酢酸ビニル、塩化ビニル-アクリル、塩化ビ
ニル-アリールグリシジルエーテル、塩化ビニル-アルキ
ルビニルエーテル等の共重合体などが挙げられ、好まし
くはガラス転移温度が40℃以上あるいは軟化点が70℃以
上のものである。なお、色素が拡散しない範囲であれ
ば、ガラス転移温度が40℃以下あるいは軟化点が70℃以
下の樹脂を併用してもよい。
【0064】転写箔としては、支持体上に保護樹脂層と
接着剤層を積層した構成であり、支持体としては、ポリ
エチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、
ポリアミド、ポリイミド、ポリカーボネート、ポリスル
ホン、ポリビニルアルコールセロファン、ポリスチレン
のような耐熱性プラスチックフィルムを用いることがで
きる。
【0065】支持体の厚さは4.5〜25.0μmが好ましい。
【0066】保護樹脂層を形成する樹脂としては、色素
が拡散しない樹脂であれば特に制限なく用いることがで
き、例えばガラス転移点が80℃以上、あるいは加熱変形
温度が80℃以上のものが好ましく、具体的にはポリエチ
レン、スチレン-アクリロニトリル共重合体、スチレン-
エチレンプロピレンゴム-アクリロニトリル共重合体、
スチレン-アクリルゴム-アクリロニトリル共重合体等の
スチレン系樹脂、ビスフェノールA型やビスフェノール
Z型のポリカーボネート、ポリアリレート、フェノキシ
樹脂、ポリメチルメタクリレート、ポリスルホン、ポリ
エーテルスルホン等が挙げられる。又、色素が拡散しな
い範囲で、ガラス転移点が80℃以下、あるいは加熱変形
温度が80℃以下の樹脂を併用してもよい。
【0067】更に、エポキシ、アクリル系の熱硬化性又
は電離放射線硬化性のモノマーを開始剤や架橋剤などに
より硬化させたものも好適に用いられる。
【0068】接着剤層は、ラミネート保護層に用いられ
る接着剤層と同じものを適宜選択して用いることができ
る。
【0069】露光マスクの裏面に設けられる粘着層とし
ては、酢酸ビニル樹脂やフェノール樹脂、ロジン樹脂等
の低いTgを有する樹脂が挙げられ、又、粘着層上の離型
可能な層としては、シリコン樹脂や弗素樹脂等の離型層
を有する離型紙や離型フィルムが好ましい。
【0070】図2は印画紙に画像を焼付け露光するため
の露光マスクの断面図と印画紙への画像焼付けの概念図
を示す。
【0071】7は印画紙、上記の如く作成された露光マ
スク8(透明支持体9上にカラー画像が形成された受像
層10がある)の片面から入射した連続光は、マスクにお
いて画像パターンに合わせた光を吸収し、透過した光が
印画紙7に入射し印画紙上に画像を形成する。
【0072】図3に露光マスクを作成するためのブロッ
ク図と、作成した露光マスクを使用して印画紙に焼き付
ける時の機器構成を示した。
【0073】画像データ入力部11でスキャナー、ビデオ
カメラ等を使用して入力されたデータは、画像編集部12
(コンピュータ、データメモリ及び編集プログラム等か
ら構成される)で編集される。編集されたデータは出力
プリンタ13より露光マスクとして出力される。出力プリ
ンタとしては昇華型熱転写プリンタを用いることが可能
である。
【0074】印画紙の階調表現能力を引き出すために
は、使用する露光マスクのイエロー、マゼンタ、シアン
各色の透過濃度が使用する印画紙のレギュラー、オル
ソ、パンクロの各分光感度の最大値の波長において1.5
以上あることが必要である。
【0075】図4に焼付けプリンタの概略図を示す。14
は印画紙供給ロール、15は焼付け後の印画紙を巻き取る
印画紙巻取ロール、16は印画紙、17は主露光ユニット
で、銀塩写真ネガ又はスライドを用いて、その画像を印
画紙に焼き付けることができる。18は副露光ユニット
で、本発明の露光用マスクをセットして、その画像を印
画紙に焼き付けることができる。焼付けは、主露光と副
露光を両方用いて合成画像を印画紙に焼き付けることも
できるし、副露光のみを使用して印画紙に焼き付けても
よい。自然画の面積が大きくなる時は画像情報量が多量
になるため、コンピュータでの画像処理の時間が掛かっ
たり、多量のメモリ装置のため装置価格が高額になるの
で、扱うデータによって使い分けることが好ましい。焼
き付けられた印画紙は現像され画像形成を終了する。
【0076】図4で示すような投影方式の他に、露光マ
スクと印画紙を密着させて露光する密着焼方式の焼付け
プリンタも使用される。その構成を図10に示す。
【0077】この場合、光源は平行光になっていないも
のが多いため、画像面と印画紙面の距離が離れている
と、印画紙上に焼き付けられた画像がぼける。又、印画
紙の乳剤面と露光マスクが密着した状態で印画紙が搬送
されるため、露光用マスクの画像には優れた擦過性が要
求される。印画紙に焼き付けられた画像がぼけないため
には、印画紙乳剤面と露光マスク画像面間の距離が15μ
m以下、好ましくは10μm以下が必要である。
【0078】
【実施例】以下、実施例により本発明を説明するが、本
発明の態様はこれに限定されるものではない。
【0079】実施例1 (キレート色素形成可能な色素を含む昇華型インクシー
トの作成)裏面に融着防止層を設けた6μmのポリエチ
レンテレフタレート(PET)支持体上に、以下に示すイ
エロー層、マゼンタ層、シアン層を面順次に設け、昇華
型インクシートを作成した。各層中の素材量は全て重量
部である。
【0080】イエロー層:色素(Y−1)50部とポリビ
ニルブチラール50部をメチルエチルケトン200部に溶解
した塗布液を、乾燥重量が3g/m2となるよう塗布・乾
燥した。
【0081】マゼンタ層:色素(M−1)50部とポリビ
ニルブチラール50部をメチルエチルケトン200部に溶解
した塗布液を、乾燥重量が3g/m2となるよう塗布・乾
燥した。
【0082】シアン層:色素(C−1)50部とポリビニ
ルブチラール50部をメチルエチルケトン200部に溶解し
た塗布液を、乾燥重量が3g/m2となるよう塗布・乾燥
した。
【0083】(金属イオンを含む受像シートの作成)10
0μmの透明PET支持体上に、下記受像層を設け受像シー
トを作成した。
【0084】受像層:ニッケル錯体(MS−1)30部、シ
リコンオイル1部及び塩化ビニル樹脂60部をメチルエチ
ルケトン300部に溶解した塗布液を、乾燥重量が15g/m
2となるよう塗布・乾燥した。
【0085】
【化1】
【0086】(露光マスクの出力)原稿写真プリントを
スキャナーで読み取りコンピュータに入力し、その画像
データに文字やイラストを付加して画像編集した後、ネ
ガ画像の出力を上記の昇華型熱転写媒体と受像体を用
い、図1に示すような昇華プリンターで出力し、ネガ型
の露光マスクを作成した。なお、サーマルヘッドの印字
密度は300dpiである。又、露光マスクの透過濃度の最大
値は、青色光、緑色光、赤色光で、それぞれ1.90、1.9
0、1.90の階調を持つネガ画像である。透過濃度の測定
は、Xライト社の濃度計XライトによりステータスMモ
ードで行った。
【0087】(印画紙への焼付け及び現像)上記のよう
に作成した露光マスクを、ネガ型印画紙(コニカカラー
タイプQA:コニカ製)に焼付けプリンタ(コニカ5N3:
コニカ製)で焼き付け、所定の現像処理を行い、目的の
写真と文字やイラストの画像を有する合成写真を得た。
【0088】(露光マスクの環境保存試験)露光マスク
を55℃・80%RHの雰囲気で7日間保存し、透過濃度の残
存率及び受像層表面への色素のブリードアウトを評価し
た。
【0089】実施例2 露光マスクの出力後、恒温槽中で後加熱処理(100℃、
1分)を行った他は実施例1と同様にして、印画紙への
焼付け・現像及び保存試験を実施した。
【0090】実施例3 実施例1と同様に露光マスクの出力後、図1に示すもの
と同じ構造のプリンターで4.5μm厚のPETを介してサ
ーマルヘッドにより露光マスクを後加熱した。PETに
は、サーマルヘッドの発熱体が接触する面には耐熱層を
形成し、露光マスクの画像形成面と接触する側には露光
マスクの染料が逆転写しないようゼラチンを塗布してあ
る。サーマルヘッドは300dpiで、パルス周期10msec、印
加パルス幅5msec、印加エネルギー0.2mJ/dotを与え加
熱した。以後は実施例1と同様にして、印画紙への焼付
け・現像及び保存試験を実施した。
【0091】実施例4 実施例1と同様に露光マスクを出力した後、露光マスク
の受像層上に下記のラミネート材料により保護層を設け
た。
【0092】ラミネート材料:厚さ50μmのポリエチレ
ン支持体上に塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体(ユニオ
ンカーバイド製VYHH、分子量20,000、Tg72℃)を10g/
m2設けたもの。
【0093】ラミネートとしてフジプラ製LPC1702を使
用、ラミネート温度100℃で行った。以後は実施例1と
同様にして、印画紙への焼付け・現像及び保存試験を実
施した。
【0094】実施例5 実施例3と同様に出力した露光マスクにサーマルヘッド
で後加熱処理した後、更に実施例4におけると同様の保
護層ラミネートを行った。以後は実施例1と同様にし
て、印画紙への焼付け・現像及び保存試験を実施した。
【0095】実施例6 裏面に融着防止層を設けた6μmのPET支持体上に、以下
に示すイエロー層、マゼンタ層、シアン層を面順次に設
け、昇華型熱転写媒体を作成した。
【0096】イエロー層:色素(Brill. Yellow S-6G
L,Sondoz製)50部とポリビニルブチラール50部をメチ
ルエチルケトン200部に溶解し、乾燥重量が3g/m2
なるよう塗布・乾燥した。
【0097】マゼンタ層:色素(MS Red G,三井東圧
製:Macrolex Red Violet R,バイエル製=1:1)50部
とポリビニルブチラール50部をメチルエチルケトン200
部に溶解し、乾燥重量が3g/m2となるよう塗布・乾燥
した。
【0098】シアン層:色素(Kayaset Blue714,日本
化薬製)50部とポリビニルブチラール50部をメチルエチ
ルケトン200部に溶解し、乾燥重量が3g/m2となるよ
う塗布・乾燥した。
【0099】(受像シートの作成)100μmの透明PET支
持体上に、下記受像層を設け、受像体を作成した。
【0100】受像層:シリコンオイル1部と塩化ビニル
樹脂60部をメチルエチルケトン300部に溶解し、乾燥重
量が15g/m2となるよう塗布・乾燥した。
【0101】(露光マスクの出力)原稿写真プリントを
スキャナーで読み取りコンピュータに入力し、その画像
データに文字やイラストを付加して画像編集した後、ネ
ガ画像の出力を上記の昇華型熱転写媒体と受像体を用
い、実施例1と同じ昇華プリンターで出力し、ネガ型の
露光マスクを作成した(サーマルヘッドの印字密度=30
0dpi)。なお、露光マスクの透過濃度の最大値は、青色
光、緑色光、赤色光で、それぞれ1.90、1.90、1.90の階
調を持つネガ画像である。透過濃度の測定方法は、実施
例1と同じく濃度計XライトによるステータスMモード
である。
【0102】露光マスクの出力後、実施例2と同じ条件
で恒温槽中での後加熱処理を行った。
【0103】(印画紙への焼付け及び現像)上記で作成
した露光マスクを、実施例1と全く同様にしてネガ型印
画紙に焼付けプリンタで焼き付け、現像処理を行うこと
により目的の写真と文字やイラストの画像を有する合成
写真を得た。
【0104】(露光マスクの環境保存試験)露光マスク
は、実施例1と同条件で保存試験を行い、透過濃度の残
存率及び受像層表面への色素のブリードアウトを評価し
た。
【0105】実施例7 実施例6において、恒温槽中での後加熱処理を行った露
光マスクの受像層上に、実施例4におけると同様の保護
層ラミネートを施した。以後は実施例6と同様にして、
印画紙への焼付け・現像及び保存試験を実施した。
【0106】実施例8 実施例1の受像シートにおいて、支持体裏面側にエチレ
ン-酢酸ビニル樹脂の粘着層を設け、表面を弗素樹脂加
工した離型紙を貼り合わせた受像体を作成した。
【0107】露光マスクの出力後、裏面の離型紙を剥が
すことで裏面の粘着層を露出させた。粘着層により焼付
けプリンタ(5N3:前出)の焼枠に固定することがで
き、テープ貼り作業を無くすことができ作業性が向上し
た。図5にその形態を示す。
【0108】比較例1 実施例6において、恒温槽中での後加熱処理を行わない
露光マスクを用い、実施例6と同様にして印画紙への焼
付け・現像及び保存試験を実施した。
【0109】実施例1〜7及び比較例1で得た露光マス
クの保存試験結果を纏めて以下に示す。
【0110】 露光マスクの色素画像の保存性は、画像がキレート色素
から成ることで向上するが、保護層ラミネートや後加熱
処理で更に優れることが判る。これに対し、非キレート
色素の後加熱処理無しでは保存性が大幅に劣っている。
【0111】実施例9 厚さ100μmのPETフィルムに透明受像層を塗布し、透明
受像シートを形成した。
【0112】次に、背面に耐熱処理を施した6μm厚のP
ETフィルムの表面に、それぞれイエロー、シアン、マゼ
ンタの染料を含んだインク組成物を面順次に塗布・乾燥
してインクシートを形成した。
【0113】(露光マスクの出力)図1に示す構造の昇
華型熱転写プリンタに、作成した受像シートとインクシ
ートをセットし、サーマルヘッドでの画像データに合わ
せた加熱により、受像シートの受像層上にインクシート
の各染料を移行拡散させて画像を形成しネガの露光マス
クを作成した。
【0114】透過濃度の最大値は、Y,M,Cそれぞれ
2.3,2.5,2.2であった。透過濃度の測定はXライト濃
度計(Xライト製)のステータスMモードで行った。
【0115】ラミネート材としては、12μm厚のPET上に
ポリエステル(東洋紡製:バイロン200)を主成分とし
た接着層を20μm塗布したものを用いた。ラミネーター
はフジプララミパッカーLTD-2301(フジプラスチック
製)を用いた。
【0116】作成した露光マスクを、両面から上記ラミ
ネート材で接着層を露光マスク側にして挟み、上記ラミ
ネーターにて120℃・10mm/秒でラミネートを行った。
図6にラミネートした露光マスクの断面図を示す。
【0117】(印画紙への焼付け及び現像)ネガ印画紙
としてコニカQAペーパーを使用した。QAペーパーのレギ
ュラー、オルソ、パンの各分光感度の最大値の波長は、
それぞれ470nm、550nm、690nmである。測定は常法で行
った。
【0118】図4の構造の焼付プリンタ(コニカ5N3)
にQAペーパーと作成した露光用マスクをセットし、マス
クの画像を印画紙上に焼き付け現像を行った。
【0119】比較として、ラミネートを行わない露光マ
スクと上記ラミネートをした露光マスクを用い、焼付け
プリンタへの露光マスクのセッティング作業と焼付け作
業を100回繰り返したところ、ラミネートしないもので
は傷が付き、印画紙上の画像にもその傷が見られた。
【0120】実施例10 実施例9と全く同様にして、ネガの露光マスク(Y,
M,Cそれぞれの透過濃度の最大値も同じ)を作成し
た。
【0121】転写箔としては、12μmのPET上に、剥離層
としてポリエチレンワックスのトルエン分散物(興洋化
学社製:ミクロフラットCE-150)とエチレン-酢酸ビニ
ル共重合体(三井デュポンポリケミカル製:エバフレッ
クスEV-210)のトルエン溶解物の混合塗工液、保護樹脂
層としてポリメチルメタクリレート(三菱レイヨン製:
ダイアナールBR-87)のメチルエチルケトン溶解物から
成る塗工液、接着剤層として塩化ビニル-酢酸ビニル共
重合体(ユニオンカーバイト製:VYHH)のメチルエチル
ケトン溶解物から成る塗工液を順次塗布・乾燥し、剥離
層、保護樹脂層及び接着層それぞれの厚みが1.0μm、2.
0μm、1.0μmとしたものを用いた。ラミネーターはフジ
プララミパッカーLTD-2301(前出)を用いた。
【0122】作成した露光マスクの画像面側に、上記転
写箔の接着剤層を露光マスク該側にして重ね、上記ラミ
ネーターを用い、120℃・10mm/秒で加圧・加熱を行っ
た。終了後、転写箔のPET支持体を引き剥がした。図7
に保護層形成を終了した露光マスクの断面図を示す。
【0123】比較用として、保護樹脂層の厚さが18μm
のものも作成した。
【0124】(印画紙への焼付け及び現像)実施例9と
同じネガ印画紙を用い、同じ焼付けプリンタに印画紙と
作成した露光マスクをセットし、マスクの画像を印画紙
上に焼き付け現像を行った。
【0125】比較として、保護層を形成しない露光マス
クと上記転写箔を設けた露光マスクの2種を用い、焼付
けプリンタへの露光マスクのセッティング作業と焼付け
作業を100回繰り返した。ラミネートをしたものでは全
く傷が付かなかったが、ラミネートしないものでは傷が
付き、印画紙上の画像にもその傷が焼き込まれていた。
【0126】更に、図10に示す密着焼付け型の焼付けプ
リンタ(コニカ5N2)に、QAペーパーと、作成した転写
箔4μmを保護層として形成した露光マスクをセット
し、印画紙を搬送させながら同一画像を200枚連続で露
光した。
【0127】同様に転写箔20μmを保護層として形成し
た露光用マスクと保護層を形成していない露光マスクを
用いて印画紙上に画像を形成した。
【0128】転写箔4μmのものでは露光マスクには傷
が発生しなかった。又、印画紙上に形成された画像は鮮
鋭性が落ちていなかった。転写箔20μmの接着層のもの
では、露光マスクに傷は無かったが、印画紙に形成され
た画像は鮮鋭性が劣化していた。又、保護層の無いもの
では露光マスクに傷が付き、印画紙に形成された画像に
も傷が焼き込まれていた。
【0129】実施例11 実施例9と全く同様にして、ネガの露光マスク(Y,
M,Cそれぞれの透過濃度の最大値も同じ)を作成し
た。
【0130】図8に示すように、露光マスクの画像面に
は厚さ12μmのPET、裏面からは厚さ12μmのPET上にエチ
レン-酢酸ビニル共重合体(三井デュポンポリケミカル
社製:エバフレックスEV410)を主成分とする接着層を2
0μmに溶融押出し塗布したものを用い、外周部で上面の
PETと接着層が接着することにより保護層を形成した。
【0131】ラミネーターはフジプララミパッカーLTD-
2301(前出)を用い、120℃、10mm/秒でラミネートを
行った。
【0132】(印画紙への焼付け及び現像)実施例9と
同じネガ印画紙を用い、同じ焼付けプリンタに印画紙と
作成した露光マスクをセットし、マスクの画像を印画紙
上に焼き付け現像を行った。
【0133】比較として、ラミネートを行わない露光マ
スクと上記ラミネートをした露光マスクを用い、焼付け
プリンタへの露光マスクのセッティング作業と焼付け作
業を100回繰り返した。ラミネートをしたものでは全く
傷が付かなかったが、ラミネートしないものでは傷が付
き、印画紙上の画像にもその傷が見られた。
【0134】実施例12 実施例9と全く同様にして、ネガの露光マスク(Y,
M,Cそれぞれの透過濃度の最大値も同じ)を作成し
た。
【0135】図9に示すように、厚さ75μmのPETを用い
て枚葉状にし、端面両面テープを設けて作成した露光マ
スクをPETシート中に挟み込んで両面テープで固定し保
護層を形成した。
【0136】(印画紙への焼付け及び現像)実施例9と
同じネガ印画紙を用い、同じ焼付けプリンタに印画紙と
作成した露光マスクをセットし、マスクの画像を印画紙
上に焼き付け現像を行った。
【0137】比較として、ラミネートを行わない露光マ
スクと上記ラミネートをした露光マスクを用い、焼付け
プリンタへの露光マスクのセッティング作業と焼付け作
業を100回繰り返した。ラミネートをしたものでは全く
傷が付かなかったが、ラミネートしないものでは傷が付
き、印画紙上の画像にもその傷が見られた。
【0138】
【発明の効果】本発明により、写真画像と文字、イラス
トが自由なレイアウトで編集でき、即時に出力でき、し
かも耐久性、保存性、取扱い性に優れた、ハロゲン化銀
カラー感光材料への焼付けに好適な露光マスクを提供で
きる。又、印画紙上に高画質なデジタル編集画像を形成
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の露光マスクを作成するための熱転写記
録装置の一例を示す概念図。
【図2】本発明の露光用マスクの断面図と印画紙への画
像焼付けを示す概念図。
【図3】露光マスクを作成するためのブロック図と、作
成した露光マスクを使用して印画紙に焼き付ける時の機
器構成。
【図4】露光マスクの作成に用いられる焼付けプリンタ
の一例を示す構成概略図。
【図5】露光マスクの支持体裏面側に粘着層を設ける一
例を示す断面図。
【図6】接着層付きPETで両面ラミネートした露光マ
スクの断面図。
【図7】画像形成層側を転写箔でラミネートした露光マ
スクの断面図。
【図8】画像形成層側をPET、裏面側を接着層付きPETで
ラミネートした露光マスクの断面図。
【図9】枚葉状PETで挟み込み端部を両面テープで固定
した露光マスクの断面図。
【図10】露光マスクの作成に用いられる焼付けプリン
タの別の一例を示す構成概略図。
【符号の説明】
1 インクシート供給ロール 2 インクシート 3 巻取ロール 4 サーマルヘッド 5 プラテンローラ 6 透明受像シート 7 印画紙 8 露光マスク 9 透明支持体 10 カラー画像が形成された受像層 11 画像データ入力部 12 画像編集部 13 露光マスク出力部(出力プリンタ) 14 印画紙供給ロール 15 印画紙巻取ロール 16 印画紙 17 主露光ユニット 18 副露光ユニット 20 露光マスク 21 カラー画像が形成された受像層 22 透明支持体 23 粘着層 24 離型紙 25 焼付けプリンタの枠 31 露光マスク受像層 32 露光マスク支持体 33,36 ラミネート支持体 34,35 ラミネート接着層 37 露光マスク受像層 38 露光マスク支持体 39 転写箔(接着層/保護層/剥離層) 40 露光マスク受像層 41 露光マスク支持体 42 保護層(PET) 43 ラミネート接着層 44 ラミネート支持体 45 露光マスク受像層 46 露光マスク支持体 47 保護層(PET) 48 露光マスク 49 印画紙 50 印画紙供給ロール 51 印画紙巻取りロール
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B41M 7/00 G03C 5/00 B 5/08 9121−2H B41M 5/26 101 K (72)発明者 前田 一郎 東京都日野市さくら町1番地コニカ株式会 社内

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ハロゲン化銀カラー写真感光材料への画
    像焼付け用露光マスクにおいて、露光マスクの画像が昇
    華型感熱転写方式により受像層に熱移行せしめた色素と
    受像層中の金属イオンとのキレート色素から成ることを
    特徴とする露光マスク。
  2. 【請求項2】 ハロゲン化銀カラー写真感光材料への画
    像焼付け用露光マスクにおいて、露光マスクの画像が昇
    華型感熱転写方式により受像層に熱移行せしめた色素、
    又は受像層中の金属イオンとのキレート色素から成り、
    かつ露光マスクの画像形成後、露光マスクに加熱処理を
    施すことを特徴とする露光マスク。
  3. 【請求項3】 加熱処理が加熱装置を用いて加熱するこ
    とを特徴とする請求項2記載の露光マスク。
  4. 【請求項4】 加熱処理が色素を受像層に熱移行せしめ
    る記録素子又は同じ構造の素子を用いて加熱することを
    特徴とする請求項2記載の露光マスク。
  5. 【請求項5】 加熱処理がサーマルヘッドを用いて加熱
    することを特徴とする請求項2記載の露光マスク。
  6. 【請求項6】 ハロゲン化銀カラー写真感光材料への画
    像焼付け用露光マスクにおいて、露光マスクの画像は昇
    華型感熱転写方式により受像層に熱移行せしめた色素、
    又は受像層中の金属イオンとのキレート色素から成り、
    かつ画像形成後、受像層上に保護層を形成することを特
    徴とする露光マスク。
  7. 【請求項7】 保護層形成方式がラミネート方式、塗布
    方式、テープ貼り方式、転写箔方式のいずれかであるこ
    とを特徴とする請求項6記載の露光マスク。
  8. 【請求項8】 保護層形成の接着剤の主材がガラス転移
    温度50℃以上の樹脂から成ることを特徴とする請求項7
    記載の露光マスク。
  9. 【請求項9】 ハロゲン化銀カラー写真感光材料への画
    像焼付け用露光マスクにおいて、露光マスクの画像は昇
    華型感熱転写方式により受像層に熱移行せしめた色素、
    又は受像層の金属イオンとのキレート色素から成り、か
    つ露光マスクの受像層裏面に粘着性層を設けることを特
    徴とする露光マスク。
  10. 【請求項10】 粘着性層上に剥離可能な層を設けるこ
    とを特徴とする請求項9記載の露光マスク。
  11. 【請求項11】 ラミネート保護層がポリエチレンテレ
    フタレート支持体上に共重合体を主成分とする接着剤を
    形成したものであることを特徴とする請求項7記載の露
    光マスク。
  12. 【請求項12】 転写箔が、支持体上に保護樹脂層と接
    着剤層を積層して形成されたものであることを特徴とす
    る請求項7記載の露光マスク。
  13. 【請求項13】 保護層が露光マスクの画像形成面と物
    理的に接着していない形で画像面を覆う透明材料で形成
    されることを特徴とする請求項7記載の露光マスク。
  14. 【請求項14】 請求項1〜13の何れか1項に記載の露
    光マスクを用いてハロゲン化銀感光材料に画像を形成す
    ることを特徴とする画像形成方法。
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