JPH0726121A - 光機能素子封止樹脂組成物 - Google Patents

光機能素子封止樹脂組成物

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JPH0726121A
JPH0726121A JP17560093A JP17560093A JPH0726121A JP H0726121 A JPH0726121 A JP H0726121A JP 17560093 A JP17560093 A JP 17560093A JP 17560093 A JP17560093 A JP 17560093A JP H0726121 A JPH0726121 A JP H0726121A
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JP
Japan
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filler
resin
resin composition
functional element
refractive index
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Pending
Application number
JP17560093A
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English (en)
Inventor
Masaaki Obata
正明 小畑
Taku Kawasaki
卓 川崎
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Denka Co Ltd
Original Assignee
Denki Kagaku Kogyo KK
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Publication date
Application filed by Denki Kagaku Kogyo KK filed Critical Denki Kagaku Kogyo KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高光透過性かつ低熱応力性であり、光機能素
子を封止する際、ボンディングワイヤ等の損傷を著しく
低減することができる樹脂組成物の提供。 【構成】 透明エポキシ樹脂とその硬化剤を含んでなる
樹脂分と充填材からなるものであって、上記充填材は、
SiO2 と網目修飾酸化物の2成分系ガラス粒子であっ
て可視光域に光吸収性のあるイオンを含まず、しかも上
記樹脂分との屈折率の差が±0.001以下であること
を特徴とする光機能素子封止樹脂組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光機能素子封止樹脂組
成物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、発光ダイオード(LED)、レー
ザーダイオード(LD)、フォトダイオード等の光機能
素子は、GaAs、InPを初めとする化合物半導体に
より構成されており、機械的、熱的、電気的衝撃や雰囲
気変化に対して非常に敏感であるので容易に損傷してし
まう欠点がある。これを解決するために、透明エポキシ
樹脂等の樹脂で光機能素子を封止することが行われてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】近年、LEDは、自動
車用ハイマウントストップランプや各種の表示板等とし
て屋外で使用されており、輝度の増大にともなう発熱量
の増加や、外気温の変化、湿気の多い雰囲気での使用な
ど従来よりも厳しい環境下で使用されつつある。このた
め、透明エポキシ樹脂単味による封止では、熱応力によ
る断線、吸湿水分による光機能素子の損傷が生じやすく
なっている。
【0004】この問題を解消するため、樹脂に充填材を
含有させる提案があるが、樹脂の透明性を損なわせない
ようにするには、充填材は、ガラス等の光学的等方性物
質であってしかも屈折率が樹脂と極めてよく一致してい
ることが必要である。このような充填材としては、種々
のガラスが知られている(例えば、特開平3−2965
19号公報、特開平4−85346号公報、特開平4−
222855号公報)が、これらのガラス組成はいずれ
も3成分系又はそれ以上の多成分系であるため、わずか
な組成の変動によって屈折率が変化して透明性が損なわ
れ、高信頼性が要求される光機能素子封止樹脂用充填材
としては適切ではなかった。
【0005】一方、これらの問題の少ない2成分系ガラ
スとして、SiO2 −TiO2 系ガラスがあるが(特開
平3−232370号公報、特開平3−232741号
公報、特開平5−24882号公報)、このものは、近
紫外域にTiO2 に由来する吸収帯が存在するため、淡
黄色に着色しやすく、青色系統の短波長光の透過率が低
くなる欠点がある。また、通常のガラスと同様に溶融法
でそれを製造すると、高温下でTi4+よりも低価数のT
3+の安定性が増し、冷却後もこのTi3+が一部残留し
てガラスが青色に着色しやすくなるという問題がある。
これらを防止するには、ゾルゲル法など比較的低温の製
造プロセスの適用が有効であるが、金属アルコキシド等
の高価な原料が必要となり、製造コストが著しく高くな
る問題があった。
【0006】本発明者らは、上記問題を解消することを
目的とし、2成分系ガラスについてさらに検討を加えて
本発明を完成させたものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、透
明エポキシ樹脂とその硬化剤を含んでなる樹脂分と充填
材からなるものであって、上記充填材は、SiO2 と網
目修飾酸化物の2成分系ガラス粒子であって可視光域に
光吸収性のあるイオンを含まず、しかも上記樹脂分との
屈折率の差が±0.001以下であることを特徴とする
光機能素子封止樹脂組成物である。
【0008】以下、さらに詳しく本発明について説明す
ると、透明エポキシ樹脂とその硬化剤を含んでなる樹脂
分の屈折率は、通常、石英ガラスのそれよりも大きいの
で、本発明で使用される充填材は、石英ガラス構造中
に、SiO2 ガラスよりも高屈折率であり、しかも可視
光域に光吸収性のない網目修飾イオンを均一にドープさ
せることによって製造することができる。このようなイ
オンの例としては、Y、In、Li、Zn、Ca、Sr
等のイオンをあげることができるが、充填材を経済的な
溶融法で製造する場合は、溶融温度の低さ及び溶融状態
における石英ガラスとドープされた上記イオンとの均一
混合の容易性等からLiイオンが最適である。
【0009】本発明で使用される充填材は、溶融法、ゾ
ルゲル法、気相法等によって製造することができるが、
経済性の高い一般的なガラス粉末の溶融法を採用できる
ことが本発明の特徴の一つでもある。溶融法は、珪石、
珪砂等のSiO2 成分と上記イオンの網目修飾酸化物又
は高温で分解して上記イオンの網目修飾酸化物を生成す
るような炭酸化物、水酸化物等とを、所定の屈折率をも
ったガラスが得られるように混合し、それを加熱溶融し
た後急冷し、粉砕・分級する方法である。この場合にお
いて、原料は高純度であることがよく、SiO2 と網目
修飾酸化物の2成分の合計で95重量%以上であること
が望ましい。
【0010】本発明で使用される充填材の屈折率は、上
記イオンのドープ量を変量することによって調節するこ
とができる。本発明においては、充填材と樹脂分との屈
折率が極めてよく一致していなければならず、両者の屈
折率の差として、±0.001以下であることが必要で
ある。
【0011】本発明で使用される充填材の粒径は、小さ
いほど注型時にボンディングワイヤ等を傷つけたり破損
させたりすることが少ないこと及びトランスファー成形
時のゲート詰まりがなくなることから、最大粒径とし
て、500μm以下特に149μm以下さらに74μm
以下であることが好ましい。
【0012】本発明で使用される充填材の粒子形状は、
破砕状、球状、角取り状のいずれであってもよいが、樹
脂組成物の注型時の流動性を改善したり、粉砕時に生じ
る粒子内部の微小な亀裂をなくして光の散乱を防止し透
過率をさらに向上させるためには、球状であることが望
ましい。「球状」とは、表面に凹凸がないかあってもそ
れが少なく、粒子の投影図における(短径)/(長径)
が0.8以上であるものをいい、それは、例えば破砕状
粒子を溶融・球状化し、捕集・分級することによって製
造することができる。
【0013】本発明で使用される透明エポキシ樹脂とし
ては、ビスフェノール型エポキシ樹脂、フェノールノボ
ラック型エポキシ樹脂、脂環型エポキシ樹脂、複素環型
エポキシ樹脂、グリシジルエステル型エポキシ樹脂、グ
リシジルアミン型エポキシ樹脂、ハロゲン化エポキシ樹
脂などであるが、中でも透明エポキシ樹脂が最適であ
る。
【0014】本発明で使用される透明エポキシ樹脂の硬
化剤としては、フェノールノボラック、クレゾールノボ
ラック等のフェノール系硬化剤、無水テトラヒドロフタ
ル酸、無水ヘキサヒドロフタル酸、無水メチルヘキサヒ
ドロフタル酸等の酸無水物系硬化剤などをあげることが
できる。その使用量は、透明エポキシ樹脂100重量部
に対し10〜120重量部であることが好ましい。
【0015】本発明の光機能素子封止樹脂組成物中にお
ける充填材の含有率は、10〜97重量%特に20〜9
0重量%であることが好ましい。充填材の含有率が10
重量%未満であると、樹脂組成物の成形性はよいが、耐
熱衝熱性や耐湿信頼性が低下する。一方、97重量%を
こえると、樹脂組成物の成形性が損われて未充填部やボ
イドが発生し、電気絶縁性や信頼性が低下する。
【0016】
【実施例】以下、実施例、比較例、参考例をあげてさら
に具体的に本発明を説明する。 実施例1〜4 比較例1〜3 溶融シリカと網目修飾酸化物又は網目修飾酸化物を生成
する炭酸化物を表1に示す割合で混合して純度99重量
%の混合物を得、その約100gを黒鉛ルツボに入れ、
高周波炉により空気中で加熱した。溶融状態となった温
度を光高温計で測定し、さらにその温度で10分間保持
した後、溶融物を黒鉛ルツボごと高周波炉より取り出
し、速やかに水中に投下して急冷後、振動ミルで粉砕し
た。
【0017】実施例5 実施例1で得られた粉砕物を、酸素ガスとプロパンガス
とにより形成させた温度1900℃の火炎中に供給し、
(短径)/(長径)の平均が約0.8の球状粒子にし
た。
【0018】実施例1〜5及び比較例1の粉砕物を分級
し、表2に示す最大粒径と平均粒径を有する充填材を製
造した。得られた充填材について、X線回折分析及び光
源にナトリウムランプを用いた液浸法による波長58
9.29nmにおける屈折率(nD )を25℃で測定し
た。その結果を表2に示す。比較例2と比較例3で得ら
れたものは、結晶化しており、充填材としては不適切で
あった。
【0019】次いで、透明液状エポキシ樹脂(実施例1
及び5では油化シェルエポキシ社製商品名「エピコート
827」、実施例2〜4では「エピコート190P」、
比較例1及び4では「エピコート5050T60」を用
いた)、硬化剤(4−メチルヘキサヒドロ無水フタル
酸)及び硬化促進剤(2−エチル−4−メチルイミダゾ
ール)を表2に示すように種々の割合で配合し、上記充
填材との屈折率差が±0.001以下である樹脂分を調
整した。この樹脂分の屈折率は、金型を用いて正三角柱
のプリズム型を成形し、温度120℃で24時間保持し
て硬化させて得られたプリズムを用い、波長589.2
9nmにおける屈折率を測定することにより行った。
【0020】この樹脂分100重量部に充填材100重
量部を混合して樹脂組成物となし、それを金型に注型
し、温度120℃で24時間保持して硬化させた後冷却
・離型して厚さ1mmの成形体を製造した。この成形体
を波長400nm、600nm及び800nmにおける
透過率を分光光度計で測定した。その結果をT400 、T
600 及びT800 として表2に示す。
【0021】比較例4 実施例1で得られた充填材を用い、その割合を表2に示
すようにして樹脂分と充填材との屈折率の差が0.00
5である樹脂組成物としたこと以外は、比較例1と同様
にして成形体を製造し透過率を測定した。その結果を表
2に示す。
【0022】
【表1】
【0023】
【表2】
【0024】実施例6 実施例1で得られた樹脂組成物にGaAlAs赤色LE
D素子を浸して注型法により成形した後、温度120℃
で24時間保持して硬化させ、100個のLED素子を
封止した。これらのLED素子の全てについて、−50
〜+100℃の急冷・急加熱を100回繰り返し行い、
その後通電して点灯させた。この時、点灯しなかったL
ED素子の数を不良率(%)として測定したところ、4
%であった。
【0025】参考例1 樹脂組成物のかわりに充填材を含まない樹脂分を用いた
こと以外は、実施例6と同様にしてLED素子を封止し
その不良率を求めたところ、36%であった。
【0026】
【発明の効果】本発明の光機能素子封止樹脂組成物は、
高光透過性かつ低熱応力性であり、発光ダイオード(L
ED)、レーザーダイオード(LD)、フォトダイオー
ド等の光機能素子を封止する際、ボンディングワイヤ等
の損傷を著しく低減することができる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透明エポキシ樹脂とその硬化剤を含んで
    なる樹脂分と充填材からなるものであって、上記充填材
    は、SiO2 と網目修飾酸化物の2成分系ガラス粒子で
    あって可視光域に光吸収性のあるイオンを含まず、しか
    も上記樹脂分との屈折率の差が±0.001以下である
    ことを特徴とする光機能素子封止樹脂組成物。
JP17560093A 1993-07-15 1993-07-15 光機能素子封止樹脂組成物 Pending JPH0726121A (ja)

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JP17560093A JPH0726121A (ja) 1993-07-15 1993-07-15 光機能素子封止樹脂組成物

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JP17560093A JPH0726121A (ja) 1993-07-15 1993-07-15 光機能素子封止樹脂組成物

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JPH0726121A true JPH0726121A (ja) 1995-01-27

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ID=15998929

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JP (1) JPH0726121A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7132154B2 (en) * 2002-01-25 2006-11-07 Sumitomo Bakelite Co., Ltd Transparent composite composition
JP2010001496A (ja) * 2009-10-05 2010-01-07 Nitto Denko Corp 光半導体素子封止用エポキシ樹脂組成物および光半導体装置
WO2014073212A1 (ja) * 2012-11-09 2014-05-15 出光興産株式会社 反射材用組成物及びこれを用いた光半導体発光装置

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WO2014073212A1 (ja) * 2012-11-09 2014-05-15 出光興産株式会社 反射材用組成物及びこれを用いた光半導体発光装置

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