JPH0726036A - レトルト用フイルム - Google Patents
レトルト用フイルムInfo
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- JPH0726036A JPH0726036A JP16787393A JP16787393A JPH0726036A JP H0726036 A JPH0726036 A JP H0726036A JP 16787393 A JP16787393 A JP 16787393A JP 16787393 A JP16787393 A JP 16787393A JP H0726036 A JPH0726036 A JP H0726036A
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Abstract
ン系ランダム共重合体(A)が95〜80重量%と、ス
チレン系モノマ7〜45重量%とブタジエン93〜55
重量%とからなるスチレン系共重合体の水素添加物
(B)が5〜20重量%の混合物に対して、滑剤(C)
を500〜6000ppm添加した組成物からなること
を特徴とするレトルト用フイルム。 【効果】透明性および低温での耐衝撃性に優れ、しかも
安定した低温度ヒートシール特性および開封性を有する
セミレトルト用包装フイルムを得ることができた。
Description
に関するものである。
トシール層として用いるエチレン・プロピレン共重合体
を主体とした熱可塑性フイルムに関し、透明性および低
温での耐衝撃性に優れ、しかも安定した低温ヒートシー
ル性および開封性を有するレトルト用包装フイルムに関
するものである。
点から調理済みの食品やレトルト食品が市場で著しい伸
びを示している。特に常温長期保存を前提としたレトル
ト食品はカレーや豆類をはじめとして種々の食品に利用
されてきている。レトルト処理とは、包装食品の加熱殺
菌を内容物の味覚、風味、外観などを損なわないように
行う殺菌処理のことであり、包装材の最内層のシーラン
ト層としてはポリプロピレン系フイルムを用いた複合フ
イルムがこの分野の主流となりつつある現状にある。
は、160℃付近に融点を持つエチレン・プロピレンブ
ロック共重合体を主樹脂としたハイレトルト用(130
〜135℃における殺菌処理)タイプとエチレン・プロ
ピレンランダム共重合体を主樹脂としたセミレト用(1
20℃付近における殺菌処理)タイプに大別することが
できる。ハイレトルト用フイルムはエチレン・プロピレ
ンブロック共重合体を使用していることから、低温での
耐衝撃性および耐熱性に優れるが、フイルム自身が不透
明であるためにレトルトパウチなどの透明性を要求され
る用途には使用できないこと、また実用ヒートシール温
度域が狭く安定したヒートシールを得るには温度管理が
難しいなどの欠点を有している。これに比べセミレト用
フイルムは、透明性を有するが低温下(−5〜5℃付
近)での耐衝撃強度が急激に低下するため、このフイル
ムを用いたレトルトパウチを寒冷地で使用した場合には
落袋により破袋を生じる危険性が大きいという欠点を有
していることが一般的に知られている。 これらの問題
点を一挙に解決するため、特開昭59−115312に
みられるような柔軟樹脂の共重合化あるいは特開昭62
−3951にみられるような複合製膜化が行われてい
る。しかし、これらの問題点を一挙に解決して全ての点
で満足して取扱えるレトルト用フイルムとすることは難
しい現状にある。
下での耐衝撃強度を改良するため種々の柔軟樹脂の添加
が検討されている。しかし、透明性、低温ヒートシール
性およびレトルト前後の開封性を維持しつつ低温下での
耐衝撃強度を向上するには相反する特性を同時に満足す
る必要があり限界があった。
ルト用フイルムとしての機能を失うことなく、上記欠点
を解消せしめたセミレト用フイルムを提供せんとするも
のである。
る問題点は次の手段によって解決される。
ピレン系ランダム共重合体(A)が95〜80重量%
と、スチレン系モノマ7〜45重量%とブタジエン93
〜55重量%とからなるスチレン系共重合体の水素添加
物(B)が5〜20重量%の混合物に対して、滑剤
(C)を500〜6000ppm添加した組成物からな
ることを特徴とするレトルト用フイルム。
であり、その有機滑剤/無機滑剤の比率が1.25〜
0.25であることを特徴とするレトルト用フイルムで
ある。
レン系ランダム共重合体とは、コモノマーとしてプロピ
レンモノマを主成分とするプロピレンモノマとエチレン
モノマのランダム共重合体である。共重合モノマとして
エチレン以外の他のα−オレフィンたとえばブテン−
1、ヘキセン−1,4−メチルペンテン−1、オクテン
−1などを目的を損なわない範囲で5重量%未満共重合
していてもよい。また、目的を損なわない範囲でポリプ
ロピレンおよびポリエチレンなどのオレフィン系ポリマ
を含有していてもよい。
の融点は135〜155℃、好ましくは140〜150
℃である。融点が135℃未満であるとセミレトルト処
理後の開封性が悪化するし、融点が155℃を越えると
低温度ヒートシール特性を満足しない。
体の水素添加物とは、スチレン系モノマ7〜45重量
%、好ましくは7〜35重量%とブタジエン93〜55
重量%、好ましくは93〜65重量%との共重合体の水
素添加物である。スチレン系モノマ量が7重量%未満に
なると樹脂としての取扱い性が悪くなるし、スチレン系
モノマ量が45重量%を越えると透明性が低下するとと
もに低温下での衝撃強度向上が望めない。さらに、共重
合体の水素添加率は95%以上、好ましくは97%以上
である。また、これらの樹脂には重合方法によりブロッ
ク型のタイプとランダム型のタイプがある。本発明にお
いてはブロック型タイプあるいはランダム型のタイプお
よびそれらの混合物のいずれも使用できる。しかし、ラ
ンダム型のタイプが特に好ましい。
型タイプとはスチレンあるいはα−メチルスチレンとブ
タジエンのブロック共重合体を水素添加したものであ
る。スチレンとブタジエンのブロック共重合体を水素添
加したものは通称SEBS(スチレン・エチレン・ブチ
レン・スチレン)樹脂と呼ばれる。また、スチレン系共
重合体の水素添加物のランダム型タイプとはポリスチレ
ンあるいはα−メチルポリスチレンのブロック(a)と
スチレンあるいはα−メチルスチレンとブタジエンのラ
ンダム共重合体ブロック(b)、必要に応じてスチレン
あるいはα−メチルスチレンとブタジエンのテーパーブ
ロック(c)からなり、これらがブロック的に結合した
ブロック共重合体のことである。
とスチレン系共重合体の水素添加物の混合割合は、エチ
レン・プロピレン系ランダム共重合体95〜80重量
%、好ましくは92〜85重量%と、スチレン系共重合
体の水素添加物が5〜20重量%、好ましくは8〜15
重量%である。スチレン系共重合体の水素添加物が5重
量%未満であると低温下での衝撃強度向上が望めない
し、低温ヒートシール性も満足しない。また20重量%
を越えるとレトルト後の開封性が悪化する。
は、無機滑剤として一般に使用されているシリカ系、ゼ
オライト系などの無機滑剤が使用できる。無機滑剤の平
均粒子径としては滑り性とフイルム外観の点から2〜1
0μmが好ましい。また、有機滑剤としては一般に使用
されているオレイン酸アミド、エルカ酸アミド、ステア
リン酸アミドなどの有機滑剤を使用することができる。
滑剤(C)はフイルムの滑り性および袋にしてからの開
封性の点から有機滑剤と無機滑剤の混合物であることが
好ましく、その比率は有機滑剤/無機滑剤で1.25〜
0.25の範囲、好ましくは1.10〜0.25、さら
に好ましくは1.05〜0.30である。有機滑剤/無
機滑剤の比率が0.25未満になると、有機滑剤のブリ
ードアウト量が少なくなり過ぎるためかフイルムの滑り
性が悪くなるし、有機滑剤/無機滑剤の比率が1.25
を超えると有機滑剤のブリードアウト量が多くなるため
か低温ヒートシール性が低下する。滑剤(C)の添加量
は500〜6000ppm、好ましくは800〜500
0ppmである。添加量が500ppm未満であるとフ
イルムの滑り性が劣るためフイルムとしての取扱い性お
よび開封性がわるいし、6000ppmを超えるとヒー
トシール性が低下する。
法について説明するが、これに限定されるものではな
い。
トに滑剤を配合した後、押出機にて溶融混合してペレッ
ト化する。その滑剤を含むペレットとエチレン・プロピ
レン系ランダム共重合体樹脂およびスチレン系共重合体
の水素添加樹脂を配合した後、Tダイを有する押出機に
供給し溶融押出した後、Tダイより吐出しドラム上で冷
却固化させてフイルムを巻き取る。
られるフイルムの透明性および低温衝撃力の点から40
℃以下であることが好ましい。
ト用フイルムとしてまた一般包装材として広く使用する
ことができる。
した。
し、0℃におけるインパクトを測定した。
フイルムを用い、130mm×170mmの形状のパウ
チを作成し、水とサラダ油を50/50にブレンドした
液を150ml充填封入してから、0℃の雰囲気下にお
いて1.2mの高さからコンクリート面へ垂直落下させ
そのときの破袋率で示した。
フイルムを作成し、CPP面を内側として150℃×1
秒にてヒートシールしてヒートシール力を測定する。
ヒートシールし、これを120℃×30分のレトルト殺
菌処理を行い、レトルト前後における開封性を調べた。
る。
レン含有量:1.0wt%、3.7wt%、6.2wt
%のTm=157℃、143℃、130℃)およびスチ
レン系共重合体水素添加樹脂として、日本合成ゴム
(株)のDYNARON、シェル化学(株)のクレイト
ン、有機滑剤としてオレイン酸アミドを、無機滑剤とし
て日本エアロジル(株)のエアロジル300を表1、表
2、表3の割合に混合する。これらの混合した樹脂をT
ダイを有する40mmφ押出機に供給し、押出機設定温
度を200〜260℃として溶融混合する。Tダイより
吐出したポリマを35〜40℃の冷却ドラム上にキャス
トし60μm厚みの単層フイルムを得た。
ろ、実施例1〜実施例3は低温衝撃力、低温ヒートシー
ル性、開封性、低温落袋性および透明性に優れたフイル
ムであり、セミレトルト用フイルムとしての必要特性を
供えているものであった。
レンランダム共重合樹脂(EPC)の融点(Tm)が1
30℃と低いため、フイルム同士が融解してしまいレト
ルト後に開封できなかった。これとは逆に157℃と高
融点のEPCを使用した比較例2は低温ヒートシール性
に劣り、低温落袋性が悪かった。
レン成分量の多い比較例3は低温ヒートシール性および
低温落袋性に劣るとともにフイルムの透明性も劣ってい
た。また、スチレン系共重合体水素添加樹脂のブレンド
量が多くかつ滑剤添加量の少ない比較例4は、低温ヒー
トシール性に劣ると共にレトルト前後の開封性に劣って
いた。スチレン系共重合体水素添加樹脂のブレンド量が
少ない比較例5は低温衝撃力、低温落袋性、低温ヒート
シール性に劣っていた。
つ滑剤添加量の少ない比較例6は、レトルト前後の開封
性に劣っていた。また、有機滑剤/無機滑剤の比率が大
きすぎ、かつ滑剤添加量の多すぎる比較例7は、レトル
ト前後の開封性に劣ると共に低温ヒートシール性および
低温落袋性に劣っていた。
撃力および低温落袋性に優れるとともにセミレトルト用
フイルムとしての耐熱性、透明性、低温ヒートシール性
を満足する。
袋のレトルト前後における開封性に優れる。
製膜条件に影響されず安定した製品が得られる。
Claims (2)
- 【請求項1】 融点が135〜155℃のエチレン・プ
ロピレン系ランダム共重合体(A)が95〜80重量%
と、スチレン系モノマ7〜45重量%とブタジエン93
〜55重量%とからなるスチレン系共重合体の水素添加
物(B)が5〜20重量%の混合物に対して、滑剤
(C)を500〜6000ppm添加した組成物からな
ることを特徴とするレトルト用フイルム。 - 【請求項2】 滑剤(C)が有機滑剤と無機滑剤の混合
物であり、その有機滑剤/無機滑剤の比率が1.25〜
0.25であることを特徴とする請求項1に記載のレト
ルト用フイルム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16787393A JP3648714B2 (ja) | 1993-07-07 | 1993-07-07 | レトルト用フイルム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16787393A JP3648714B2 (ja) | 1993-07-07 | 1993-07-07 | レトルト用フイルム |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0726036A true JPH0726036A (ja) | 1995-01-27 |
JP3648714B2 JP3648714B2 (ja) | 2005-05-18 |
Family
ID=15857665
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP16787393A Expired - Lifetime JP3648714B2 (ja) | 1993-07-07 | 1993-07-07 | レトルト用フイルム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3648714B2 (ja) |
-
1993
- 1993-07-07 JP JP16787393A patent/JP3648714B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
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