JPH07259643A - ピストンとコンロッドの連結装置 - Google Patents

ピストンとコンロッドの連結装置

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JPH07259643A
JPH07259643A JP6049298A JP4929894A JPH07259643A JP H07259643 A JPH07259643 A JP H07259643A JP 6049298 A JP6049298 A JP 6049298A JP 4929894 A JP4929894 A JP 4929894A JP H07259643 A JPH07259643 A JP H07259643A
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needle bearing
connecting rod
needle
bearing
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    • F16C19/00Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement
    • F16C19/50Other types of ball or roller bearings
    • F16C19/502Other types of ball or roller bearings with rolling elements in rows not forming a full circle
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    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16CSHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 耐久信頼性に優れたピストンとコンロッドの
連結装置を提供する。 【構成】 ピストン1のクラウン部2の内側に、円弧状
の凸面32を有する軸状突起3を設けると共に、この軸状
突起3とピストン1に接続するコンロッド7の小端部8
に形成した円弧状の凹面9との間に第1のニードルベア
リング5を介装し、この凹面9の裏側に形成した円弧状
の凸面10とピストン1の内周面に取り付ける支持部材15
に形成した凹面14との間に第2のニードルベアリング12
を介装し、第1のニードルベアリング5と第2のニード
ルベアリング12に、それぞれコンロッド7又は支持部材
15との位置ずれを防止する係止部を設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、内燃機関のピストンと
コンロッドの小端部との連結装置に関し、特に摺動部の
円滑性を高めることによって、耐久・信頼性を向上させ
たピストンとコンロッドの連結装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】近年はエンジン本体の寸法を出来る限り
小型化しながらも、一方ではエンジン出力向上の要求が
高まっている為、本発明者は、コンロッドの長さを短縮
せず、ピストンの揺動中心をピストン頂部に近づけるこ
とによって、その分だけクランク軸の腕の長さを長くし
て排気量を大きくとれるようにしたエンジンを発明し、
特願平 2− 85663号(特開平 3−288065号)として出願
した。
【0003】これは、ピストンのクラウン部の内側に形
成した断面半円形の凸部に、コンロッドの小端部に形成
した断面半円形の凹部を摺動可能に係合し、この凹部の
背面に形成した凸部を、ピストンのスカート部に取り付
けた支持部材の凹部に摺動可能に係合したものであり、
通常のピストンピンを使用せずに、仮想のピストンピン
の中心をピストン頂部に近づけたものである。
【0004】更に、本発明者はこの装置を改良して、円
滑な軸受けが可能となるように、ピストンのクラウン部
の内側に形成した凸部とコンロッドの小端部に形成した
凹部との間、及びコンロッドの凸部と支持部材の凹部と
の間に、それぞれニードルベアリングを配設したものを
発明し、特願平 2−232934号(特開平 4−112953号)と
して出願した。
【0005】しかしながら、実験を重ねる内に、このニ
ードルベアリングを設けたものは、ピストンが燃焼圧力
を受けた状態で揺動を繰り返すうちに、ニードルを外側
と内側から挟持するシェルの間から、そのニードルが脱
落する恐れがある事が判明した為、本発明者は更に改良
を施し、シェルの間からニードルが脱落しないようにし
て軸受け性能を改善したものを、特願平 5−280530号と
して出願した。
【0006】これは、図8及び図9に示すように、ピス
トン1のクラウン部2の背面に、断面半円形でいわゆる
蒲鉾形の軸状突起(スライディングピース)3を設け、
このスライディングピース3に内側シェル4が摺接する
第1のニードルベアリング5を設けると共に、この第1
のニードルベアリング5の外側シェル6が摺接するよう
に、コンロッド7の小端部8に形成した円弧状の凹面9
を当接し、更に、この小端部8に形成した円弧状の凸面
10に内側シェル11が摺接する第2のニードルベアリング
12を設けると共に、この第2のニードルベアリング12の
外側シェル13に摺接する円弧状の凹面14を形成した支持
部材15を、ピストン1のスカート部16内側に固定し、更
に、上述した第1のニードルベアリング5の内側シェル
4にはニードル17の軸方向の移動を制限する折曲部18を
形成すると共に、外側シェル6にはニードル17の配列方
向の移動を制限する折曲部19を形成し、それとは逆に、
第2のニードルベアリング12の内側シェル11にはニード
ル20の配列方向の移動を制限する折曲部21を形成すると
共に、外側シェル13にはニードル20の軸方向の移動を制
限する折曲部22を形成したものである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この装
置においても、実験を繰り返すうちになお問題があるこ
とが判明した。それは、蒲鉾形のスライディングピース
3を中心として、燃焼圧力を受けた状態でピストン1が
回動することの繰り返しによって、ニードルベアリング
5,12が左右いずれかの方向にせり上がり、クラウン部
2の背面に嵌合したインナースリーブ23に当接する状態
となり、その結果、ニードル17,20は転がらずに滑るよ
うになり、フリクションが急激に増加して、ニードル1
7,20の焼き付きが発生し、最悪の場合にはニードルベ
アリング5,12の破損に至るという問題である。
【0008】本発明は以上の問題点に鑑みて、ニードル
ベアリングの焼き付きを防止して、ピストンとコンロッ
ドの連結部分を円滑に摺動させ、以て、耐久・信頼性に
優れたピストンとコンロッドの連結装置を提供すること
を目的とするものである。また、本発明の別の目的は、
連結部分に使用するニードルベアリングの部品点数を減
少させることにより、部品コストの低減を図ることがで
きると共に、組み付け作業の簡略化を図り得るピストン
とコンロッドの連結装置を提供することを目的とするも
のである。
【0009】更に、本発明の別の目的は、ニードルベア
リングに潤滑油を供給することによって摩擦を低減し、
ニードルベアリングの磨耗を可及的に減少させることが
できるピストンとコンロッドの連結装置を提供すること
を目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
の本発明に係るピストンとコンロッドの連結装置は、ピ
ストンのクラウン部の内側に、円弧状の凸面を有する軸
状突起を設けると共に、この軸状突起と前記ピストンに
接続するコンロッドの小端部に形成した円弧状の凹面と
の間に第1のニードルベアリングを介装し、この凹面の
裏側に形成した円弧状の凸面と前記ピストンの内周面に
取り付ける支持部材に形成した凹面との間に第2のニー
ドルベアリングを介装し、前記第1のニードルベアリン
グと第2のニードルベアリングに、それぞれ前記コンロ
ッド又は支持部材との位置ずれを防止する係止部を設け
たものである。
【0011】また、ニードルベアリングの位置ずれを防
止するために係止部を設ける際に、従来品の部品形状か
らの変更が少なく、設備投資がかからないような手段と
して、例えば、前記第1のニードルベアリングと第2の
ニードルベアリングに、それぞれニードルを挟持する内
側シェルと外側シェルを設け、これらの内側シェルと外
側シェルにニードルの脱落を防止する係止部を形成する
と共に、第1のニードルベアリングの外側シェルと第2
のニードルベアリングの内側シェルに、コンロッドの小
端部に係止させる爪部を形成すると好ましい。
【0012】更に、ニードルベアリングの位置ずれを防
止するために係止部を設ける際に、構造を簡略化し、部
品コストの低減や組み付け作業性の向上を図るために
は、前記第1のニードルベアリングと第2のニードルベ
アリングに、それぞれニードルを保持する外側シェルを
設け、これらのニードルベアリングのニードルを、それ
ぞれ前記軸状突起の凸面とコンロッドの小端部の凸面に
直接接触させ、第1のニードルベアリングの外側シェル
に、前記コンロッドの小端部に係止させる爪部を形成す
ると共に、第2のニードルベアリングの外側シェルに、
前記支持部材に係止させる爪部を形成すると好ましい。
この場合、ニードルが直接当接することになるピストン
クラウン部の背面の軸状突起の接触面と、コンロッド小
端部の凸面側の接触面の硬度と加工精度を高めると更に
好ましい。
【0013】また、ニードルベアリングの摩擦を軽減し
て磨滅を防ぐためには、前記コンロッドの内部に、潤滑
油が循環する油路を形成すると共に、この油路を前記第
1のニードルベアリングと第2のニードルベアリングに
接続すると好ましい。
【0014】
【作 用】本発明に係るピストンとコンロッドの連結装
置は以上の構成を有しているため、ニードルベアリング
に形成した係止部により、ニードルベアリングの取り付
け位置がコンロッドまたは支持部材に対して不変となる
ため、ニードルベアリングのせり上がり現象の発生が防
止され、ピストンとコンロッドとの相対的な位置関係が
どのように変化しても、常に円滑に軸受けされることに
なる。
【0015】また、第1のニードルベアリングと第2の
ニードルベアリングを、外側シェルと内側シェルと、こ
れらの間に挟持されるニードルによって構成し、第1の
ニードルベアリングの外側シェルと第2のニードルベア
リングの内側シェルに、コンロッドの小端部に係止させ
る爪部を形成すると、従来品からの部品形状の変更が少
なく、設備投資がかからずに済む。
【0016】更に、第1のニードルベアリングと第2の
ニードルベアリングに、それぞれニードルを保持する外
側シェルを設け、第1のニードルベアリングの外側シェ
ルに、コンロッドの小端部に係止させる爪部を形成する
と共に、第2のニードルベアリングの外側シェルに、支
持部材に係止させる爪部を形成すると、簡単な構造とな
り、部品コストの低減や組み付け作業性の向上を図るこ
とができる。
【0017】また、コンロッドの内部に、潤滑油が循環
する油路を形成すると共に、この油路を前記第1のニー
ドルベアリングと第2のニードルベアリングに接続する
と、ニードルベアリングに潤滑油を供給することによっ
て摩擦を低減し、ニードルベアリングの磨耗を可及的に
減少させることができる。
【0018】
【実施例】次に図面を参照して本発明のピストンとコン
ロッドの連結装置の実施例を説明する。先ず、図1には
実施例1におけるピストン1とコンロッド7の接続構造
を断面図で示している。ピストン1にはクラウン部2の
頂面に、ピストン1の中心に対して非対称なピストンキ
ャビティ24を形成して、その内側を燃焼室25としてお
り、クラウン部2の外周面には複数のピストンリング溝
26を設けている。クラウン部2の中央部はピストンキャ
ビティ24を囲むように下方へ突出し、その下面27は平坦
に形成している。また、ピストンキャビティ24とピスト
ンリング溝26の間のクラウン部2には、燃焼室25を囲む
環状の冷却空洞28を形成している。
【0019】ピストン1のスカート部16の内側には、逆
カップ形のインナースリーブ23を嵌合しており、このイ
ンナースリーブ23の上面29を前記クラウン部2の下面27
に押し当てている。また、このインナースリーブ23の天
壁30に形成した溝31には、クランク軸方向に沿った断面
半円形のいわゆる蒲鉾形に形成した軸状突起(スライデ
ィングピース)3を設け、その表面を円弧状の凸面32に
形成している。
【0020】コンロッド7の小端部8には、前記スライ
ディングピース3に合わせてクランク軸方向に突出する
腕部33を一体的に形成しており、この腕部33の上面は連
続した円弧状の凹面9を形成している。そして、この腕
部33の凹面9と上述したスライディングピース3の凸面
32との間に、第1のニードルベアリング5を介装してお
り、また、腕部33の下面に形成した円弧状の凸面10と、
スナップリング34によって抜け止めされ、インナースリ
ーブ23へ嵌挿される支持部材(リテイニングシート)15
に形成した凹面14との間に、第2のニードルベアリング
12を介装している。
【0021】なお、前記スナップリング34はインナース
リーブ23の内周壁に形成した環状溝35に嵌入しており、
リテイニングシート15の上面60がインナースリーブ23の
中間段部36に押し当てられた状態で、リテイニングシー
ト15の外周壁に形成した環状溝37の部分で係止するよう
になっている。また、リテイニングシート15にはコンロ
ッド7を貫通するためにクランク軸に交差する方向に細
長い開口部38を形成している。
【0022】そして、コンロッド7の小端部8に形成し
た腕部33は、逆カップ形のインナースリーブ23の内部
で、半円柱形ないし蒲鉾形のスライディングピース3と
リテイニングシート15との間で揺動自在に支持される。
上記した第1のニードルベアリング5は、ニードル17
と、このニードル17を挟持する内側シェル4及び外側シ
ェル6から構成されており、図2に示すように、内側シ
ェル4は円筒の一部を成すような円弧状に湾曲した軸受
部39と、ニードル17の脱落を防止するためにその軸方向
両端部を包み込むように形成した、前記軸受部39の両側
から円弧の外方へ突出する折曲部40から成っている。ま
た、外側シェル6は前記同様に円筒の一部を成すような
円弧状に湾曲した軸受部41と、ニードル17の脱落を防止
するためにその配列方向両端部を包み込むように形成し
た、前記軸受部41の両側から円弧の内方へ突出する折曲
部42と、コンロッド7の小端部8に引っかけて位置決め
するために、ニードル17の配列方向両端部において、前
記折曲部42とは反対方向へ折り曲げられて形成した一対
の爪部43から成っている。
【0023】また、上記第2のニードルベアリング12
は、前記第1のニードルベアリング5と同様に、ニード
ル20と、このニードル20を挟持する内側シェル11及び外
側シェル13から構成されており、図3に示すように、内
側シェル11は円筒の一部を成すような円弧状に湾曲した
軸受部44と、ニードル20の脱落を防止するためにその配
列方向両端部を包み込むように形成した、前記軸受部44
の両側から円弧の外方へ突出する折曲部45と、コンロッ
ド7の小端部8に引っかけて位置決めするために、ニー
ドル20の配列方向両端部において、軸受部44の延長方向
へ延ばされた一対の爪部46から成っている。また、外側
シェル13は円筒の一部を成すような円弧状に湾曲した軸
受部47と、ニードル20の脱落を防止するためにその軸方
向端部の移動を規制するように形成した、前記軸受部47
の片側から円弧の内方へ突出する折曲部48と、リテイニ
ングシート15に引っかけるように円弧の外方へ突出する
折曲部49から成っている。
【0024】この実施例では、第1のニードルベアリン
グ5の外側シェル6と、第2のニードルベアリング12の
内側シェル11に、ニードル17,20の配列方向にニードル
ベアリング5,12自体が位置ずれしないように、それぞ
れコンロッド7に引っかけて係止するための爪部43,46
を形成しているため、ピストン1に燃焼圧力が作用して
ニードルベアリング5,12に押圧力が作用した状態でピ
ストン1が揺動しても、もはやニードルベアリング5,
12は位置ずれすることなく、所定の位置に留まることに
なるので、ニードルベアリング5,12が左右いずれかの
方向にせり上がるような現象が起こらなくなり、常に確
実に円滑な軸受け作用を得ることができる。
【0025】なお、この実施例では、ピストンキャビテ
ィ24を取り巻くように形成された冷却空洞28に、図示し
ていないオイルジェットから噴射されるオイルを供給す
る場合に、リテイニングシート15に形成した油路50及
び、この油路50に連続してインナースリーブ23に形成し
た油路51を通って供給し、クラウン部2を冷却しつつ半
周した後、図示していないインナースリーブ23の油路と
リテイニングシート15の油路を通ってクランク室へ戻
す。
【0026】なお、コンロッド7の内部にも別の油路52
を形成しており、ここから上述した第1のニードルベア
リング5及び第2のニードルベアリング12にオイルを供
給する際には、図2及び図3に示すように、第1のニー
ドルベアリング5の外側シェル6の中央部に開口した油
穴53と、第2のニードルベアリング12の内側シェル11の
中央部に開口した油穴54を通して供給する。
【0027】次に、図4には本発明の実施例2における
ピストン1とコンロッド7の接続構造を断面図で示して
いる。この図は図1に対して直交する方向に断面にした
ものであり、ニードルベアリング5,12以外の部分は全
て上述した実施例1と共通しているので、ニードルベア
リング5,12以外の部分の構造の説明は省略し、以下に
実施例2におけるニードルベアリング5,12の構造につ
いてのみ説明する。
【0028】図5及び図6に示すように、実施例2にお
ける第1のニードルベアリング5は、ニードル17と、こ
のニードル17の軸部55を両側から抱え込むように保持す
る外側シェル6とから構成しており、内側シェルを使用
せず、直接スライディングピース3の凸面32にニードル
17を当接させるようにしている。この外側シェル6は円
筒の一部を成すような円弧状に湾曲した軸受部41と、ニ
ードル17の脱落を防止するためにその軸方向への移動を
規制するように両端部を直角に折り曲げて形成した側壁
部56と、この側壁部56から更に直角に折り曲げて形成し
たガイド部57から成り、このガイド部57によってニード
ル17の軸部55が外れないように規制している。
【0029】また、この側壁部56の両端には、それぞれ
内側に窪ませて変形させたノッチ58を形成しており、ニ
ードル17の配列方向への移動を規制して、この配列方向
への脱落を防止している。そして、軸受部41の両端に
は、コンロッド7の小端部8に引っかけて係止するため
に、外側に折り曲げて形成した爪部43を設けている。一
方、本実施例における第2のニードルベアリング12はニ
ードル20と、このニードル20の軸部を両側から抱え込む
ように保持する外側シェル11とから構成しており、内側
シェルを使用せず、直接コンロッド7の小端部8の凸面
10にニードル20を当接させ、更に、リテイニングシート
15の上面60(図1参照)に引っかけて係止するために、
外側に折り曲げて形成した爪部を設けている。この第2
のニードルベアリング12の詳細は図示していないが、基
本構造は図5に示すものと同じであり、断面形状も図6
と共通しているので、詳細な説明は省略する。
【0030】この実施例の場合も、上記実施例1と同様
に、第1のニードルベアリング5の外側シェル6と、第
2のニードルベアリング12の外側シェル11に、ニードル
17,20の配列方向にニードルベアリング5,12自体が位
置ずれしないように、それぞれコンロッド7の小端部8
及びリテイニングシート15の上面60に引っかけて係止す
るための爪部43を形成しているため、ピストン1に燃焼
圧力が作用してニードルベアリング5,12に押圧力が作
用した状態でピストン1が揺動しても、ニードルベアリ
ング5,12は位置ずれすることなく、所定の位置に留ま
ることになるので、ニードルベアリング5,12が左右い
ずれかの方向にせり上がるような現象が起こらなくな
り、常に確実に円滑な軸受け作用を得ることができる。
【0031】なお、この実施例の場合は、第1のニード
ルベアリン5の外側シェル6に油穴53を形成しているた
め、第2のニードルベアリング12のみならず、第1のニ
ードルベアリング5にも、コンロッド7の内部に形成し
た油路52を通してオイルを供給することができ、摩擦を
低減してニードルベアリング5,12の磨耗を可及的に減
少させることができる。
【0032】なお、この実施例2のニードルベアリング
5,12の細部を変形した実施例3を図7に示すが、これ
は、ニードル17の配列方向への脱落を防止するために、
ノッチ58を形成する代わりに折曲部59を設けたものであ
り、それ以外の点は実施例2と同じなので、重複する説
明は省略する。なお、実施例2及び実施例3の場合に
は、ニードル17,20がスライディングピース3の凸面32
又はコンロッド7の小端部8の凸面10に直接当接する構
造となっているため、好ましくは、この凸面32と凸面10
の加工精度を高め、その表面に硬化処理を施して、硬度
も高めるようにすると良い。
【0033】
【発明の効果】本発明のピストンとコンロッドの連結装
置は、ピストンのクラウン部の内側に、円弧状の凸面を
有する軸状突起を設けると共に、この軸状突起と前記ピ
ストンに接続するコンロッドの小端部に形成した円弧状
の凹面との間に第1のニードルベアリングを介装し、こ
の凹面の裏側に形成した円弧状の凸面と前記ピストンの
内周面に取り付ける支持部材に形成した凹面との間に第
2のニードルベアリングを介装し、前記第1のニードル
ベアリングと第2のニードルベアリングに、それぞれ前
記コンロッド又は支持部材との位置ずれを防止する係止
部を設けたので、ニードルベアリングに形成した係止部
により、ニードルベアリングの取り付け位置がコンロッ
ド又は支持部材に対して不変となるため、ニードルベア
リングのせり上がり現象の発生が防止され、ピストンと
コンロッドとの相対的な位置関係がどのように変化して
も、常に円滑に軸受けすることができ、以て、耐久・信
頼性に優れたピストンとコンロッドの連結装置を提供す
ることができる。
【0034】また、第1のニードルベアリングと第2の
ニードルベアリングを、外側シェルと内側シェルと、こ
れらの間に挟持されるニードルによって構成し、第1の
ニードルベアリングの外側シェルと第2のニードルベア
リングの内側シェルに、コンロッドの小端部に係止させ
る爪部を形成した場合には、従来品からの部品形状の変
更が少なく、設備投資を節減することができる。
【0035】更に、第1のニードルベアリングと第2の
ニードルベアリングに、それぞれニードルを保持する外
側シェルを設け、第1のニードルベアリングの外側シェ
ルに、コンロッドの小端部に係止させる爪部を形成する
と共に、第2のニードルベアリングの外側シェルに、支
持部材に係止させる爪部を形成した場合には、構造の簡
略化を図ることができ、部品コストの低減や組み付け作
業性の向上を図ることができる。
【0036】また、コンロッドの内部に、潤滑油が循環
する油路を形成すると共に、この油路を前記第1のニー
ドルベアリングと第2のニードルベアリングに接続した
場合には、ニードルベアリングに潤滑油を供給すること
によって摩擦を低減し、ニードルベアリングの磨耗を可
及的に減少させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1におけるピストンとコンロッ
ドの接続装置を示す断面図である。
【図2】図1の接続装置に使用した第1のニードルベア
リングの内側シェルと外側シェルの斜視図である。
【図3】図1の接続装置に使用した第2のニードルベア
リングの内側シェルと外側シェルの斜視図である。
【図4】本発明の実施例2におけるピストンとコンロッ
ドの接続装置を示す断面図である。
【図5】図4の接続装置に使用した第1のニードルベア
リングの要部斜視図である。
【図6】図4のニードルベアリングの断面図である。
【図7】図4の接続装置に使用する別のニードルベアリ
ングの要部斜視図である。
【図8】従来のピストンとコンロッドの接続装置を示す
断面図である。
【図9】従来のピストンとコンロッドの接続装置を示す
断面図である。
【符号の説明】
1 ピストン 2 クラウン部 3 軸状突起(スライディングピース)4 内側シェル 5 第1のニードルベアリング 6 外側シェル 7 コンロッド 8 小端部 9 凹面 10 凸面 11 内側シェル 12 第2のニー
ドルベアリング 13 外側シェル 14 凹面 15 支持部材(リテイニングシート) 16 スカート部 17 ニードル 20 ニードル 23 インナースリーブ 24 ピストンキ
ャビティ 26 ピストンリング溝 28 冷却空洞 32 凸面 34 スナップリ
ング 40 係止部(折曲部) 42 係止部(折
曲部) 43 係止部(爪部) 45 係止部(折
曲部) 46 係止部(爪部) 48 係止部(折
曲部) 50 油路 51 油路 52 油路

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ピストンのクラウン部の内側に、円弧状
    の凸面を有する軸状突起を設けると共に、この軸状突起
    と前記ピストンに接続するコンロッドの小端部に形成し
    た円弧状の凹面との間に第1のニードルベアリングを介
    装し、この凹面の裏側に形成した円弧状の凸面と前記ピ
    ストンの内周面に取り付ける支持部材に形成した凹面と
    の間に第2のニードルベアリングを介装し、前記第1の
    ニードルベアリングと第2のニードルベアリングに、そ
    れぞれ前記コンロッド又は支持部材との位置ずれを防止
    する係止部を設けたピストンとコンロッドの連結装置。
  2. 【請求項2】 前記第1のニードルベアリングと第2の
    ニードルベアリングに、それぞれニードルを挟持する内
    側シェルと外側シェルを設け、これらの内側シェルと外
    側シェルにニードルの脱落を防止する係止部を形成する
    と共に、第1のニードルベアリングの外側シェルと第2
    のニードルベアリングの内側シェルに、コンロッドの小
    端部に係止させる爪部を形成したことを特徴とする請求
    項1に記載のピストンとコンロッドの連結装置。
  3. 【請求項3】 前記第1のニードルベアリングと第2の
    ニードルベアリングに、それぞれニードルを保持する外
    側シェルを設け、これらのニードルベアリングのニード
    ルを、それぞれ前記軸状突起の凸面とコンロッドの小端
    部の凸面に直接接触させ、第1のニードルベアリングの
    外側シェルに、前記コンロッドの小端部に係止させる爪
    部を形成すると共に、第2のニードルベアリングの外側
    シェルに、前記支持部材に係止させる爪部を形成したこ
    とを特徴とする請求項1に記載のピストンとコンロッド
    の連結装置。
  4. 【請求項4】 前記コンロッドの内部に、潤滑油が循環
    する油路を形成すると共に、この油路を前記第1のニー
    ドルベアリングと第2のニードルベアリングに接続した
    ことを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれか
    に記載のピストンとコンロッドの連結装置。
  5. 【請求項5】 前記ピストンのクラウン部に形成したピ
    ストンキャビティとピストンリング溝との間に、このピ
    ストンキャビティを取り巻く環状の冷却空洞を形成する
    と共に、前記ピストンのスカート部の内側に嵌合する筒
    状のインナースリーブを設け、前記支持部材をこのイン
    ナースリーブにスナップリングで固定すると共に、この
    支持部材と前記インナースリーブに前記冷却空洞に潤滑
    油を循環させるための油路を形成したことを特徴とする
    請求項1から請求項4までのいずれかに記載のピストン
    とコンロッドの連結装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007232135A (ja) * 2006-03-02 2007-09-13 Ntn Corp 揺動軸受
JP2008057736A (ja) * 2006-09-04 2008-03-13 Ntn Corp ころ軸受、カムシャフト支持構造、内燃機関、およびころ軸受の組み込み方法
CN104454983A (zh) * 2014-12-26 2015-03-25 瓦房店轴承集团有限责任公司 带内衬套的调心滚子轴承

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