JPH0725918B2 - 発泡用塩化ビニル系樹脂組成物 - Google Patents

発泡用塩化ビニル系樹脂組成物

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JPH0725918B2
JPH0725918B2 JP5254789A JP5254789A JPH0725918B2 JP H0725918 B2 JPH0725918 B2 JP H0725918B2 JP 5254789 A JP5254789 A JP 5254789A JP 5254789 A JP5254789 A JP 5254789A JP H0725918 B2 JPH0725918 B2 JP H0725918B2
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宏之 保井
秀行 高橋
泰弘 島
英雄 辻本
末徳 中下
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【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 この発明は発泡用塩化ビニル系樹脂組成物に係わり、詳
しくは耐熱性に優れ、平滑な表面を有する発泡体を得る
のに好適で、しかも発泡の立ち上がりが良い発泡用塩化
ビニル系樹脂組成物に関する。
〈従来の技術〉 塩化ビニル系樹脂の発泡体は、安価で、弾性、耐水性、
耐薬品性などに優れるため、壁材、家具、発泡レザーな
どに汎用されており、表面が印刷されて美的処理が施さ
れたものも上市されている。
ところで、塩化ビニル系樹脂は100℃以上の温度に長時
間さらすと熱により脱塩酸反応を起こして劣化するが、
塩化ビニル系樹脂の加工温度は、軟質塩化ビニル系樹脂
の場合で150〜170℃、硬質塩化ビニル系樹脂の場合で16
0〜200℃にも及ぶ。
このため、塩化ビニル系樹脂の発泡体の製造において
は、化学発泡剤とともに樹脂の熱分解を防止するための
熱安定剤が用いられている。すなわち、塩化ビニル系樹
脂の発泡体は、一般に、塩化ビニル系樹脂に熱安定剤、
発泡剤、必要に応じて可塑剤、充填剤などを配合した組
成物を混練し比較的低温にてゲル化させ、次いで加熱に
より昇温して発泡剤を熱分解によりガス化し空孔を多数
形成することによって製造される。
このように、発泡用塩化ビニル系樹脂組成物は、工業化
実施可能な程度に発泡の立ち上がりが良好なことは勿論
のこと、得られる発泡体が耐熱性に優れたものでなけれ
ばならず、またしわができにくく、施色し模様付けする
場合などにあっては、さらにインクのりが良いことが要
求される。
しかして、塩化ビニル系樹脂の発泡体を得る場合、熱分
解による樹脂の劣化を有効に防止し均一なセル構造を有
する発泡体を工業化に適した短時間に得るために、従
来、種々の安定剤が開発、検討されており、例えば金属
セッケン系の一種単独配合したもの、相乗効果を狙って
二種以上配合したもの、さらには金属セッケン系と非金
属セッケン系とを併用したものなどが知られている。
〈発明が解決しようとする課題〉 しかしながら、従来の発泡用組成物は、 (1)発泡が開始されるまでに時間がかかったり(立ち
上がりが悪いといわれる)、 (2)加熱した場合の、耐熱性が未だ十分でなかった
り、 (3)得られる発泡体の表面が平滑性を欠くため、イン
クのりが悪かったりするものが多かった。
鋭意研究を行った結果、本発明者等は酢酸亜鉛と液状カ
ルボン酸カリウムとを所定の割合で配合してなる安定剤
を所定量含有させた塩化ビニル系樹脂組成物を発泡用原
料として用いれば、上記課題を解決し得ることを見出し
た。
本発明はかかる知見に基づきなされたものであって、そ
の目的とするところは、発泡の立ち上がりが良好で、そ
れより得られる発泡体が耐熱性に優れ、しかも平滑な表
面を有する発泡用塩化ビニル系樹脂組成物を提供するに
ある。
〈課題を解決するための手段〉 上記目的を達成するための本発明に係る発泡用塩化ビニ
ル系樹脂組成物は、酢酸亜鉛と液状カルボン酸カリウム
とが重量比1:5〜5:1の割合で配合されてなる安定剤を塩
化ビニル系樹脂100重量部に対して0.3〜10.0重量部含有
するものである。
本発明に係る組成物において、酢酸亜鉛と液状カルボン
酸カリウムとの重量比が1:5〜5:1の範囲に特定されるの
は、重量比1:5未満の場合、発泡倍率が低下してしまう
からであり、重量比5:1を越えた場合、耐熱性、平滑性
が悪くなってしまうからである。
カルボン酸カリウムを液状のものに特定したのは、塩化
ビニル系樹脂への分散性に優れ、発泡剤の分解を促進
し、発泡の越ち上がりを良くするとともに、均一なセル
を有する発泡倍率の高い発泡体を得るためである。
液状のカルボン酸カリウム塩としては、例えば、2−メ
チルヘキシル酸カリウム、3−エチルペンチル酸カリウ
ム、2,2−ジメチルペンチル酸カリウム、2,2,3−トリメ
チルブタン酸カリウム、オクタン酸カリウム、2−メチ
ルヘプチル酸カリウム、3−エチルヘプチル酸カリウ
ム、2−エチルヘキシル酸カリウム、3−エチルヘキシ
ル酸カリウム、2,2−ジメチルヘキシル酸カリウム、2,3
−ジメチルヘキシル酸カリウム、2,2,3−トリメチルペ
ンチル酸カリウム、ノナン酸カリウム、2−メチルオク
チル酸カリウム、3−メチルオクチル酸カリウム、4−
メチルオクチル酸カリウム、2,5−ジメチルヘプチル酸
カリウム、2−ブチルペンチル酸カリウム、デカン酸カ
リウム、2−メチルノナン酸カリウム、3−メチルノナ
ン酸カリウム、4−メチルノナン酸カリウム、5−メチ
ルノナン酸カルウム、2,7−ジメチルオクチル酸カリウ
ム、2,2−ジエチルヘキシル酸カリウムなどのイソデカ
ン酸カリウム、ネオデカン酸カリウム、ナフテン酸カリ
ウム、2,2−ジエチルヘキシル酸カリウム、2,2−ジブチ
ルヘキシル酸カリウムが例示される。
本発明において、安定剤の含有量が塩化ビニル系樹脂10
0重量部に対して0.3〜10.0重量部に特定されるのは、0.
3重量部未満の場合、有意な添加効果が得難いからであ
り、10.0重量部を越えた場合、増量に相応した添加効果
が得られず不経済だからである。
本発明に係る組成物は、塩化ビニル系樹脂に前記安定剤
成分、化学発泡剤、その他必要に応じてジオクチルフタ
レート、ジブチルフタレートなどの可塑剤、炭酸カルシ
ウムなどの充填剤、酸化チタンなどの着色剤、界面活性
剤、溶媒などをブレンドすることにより製造される。
本発明において、塩化ビニル系樹脂としては、ポリ塩化
ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル
−ウレタン共重合体などが挙げられ、これらのうち、特
に乳化重合法で重合したポリ塩化ビニル(ペーストレン
ジ)が好ましく用いられる。
本発明において、化学発泡剤としては、アゾジカルボン
アミド(ADCA)、ジニトロソ・ペンタメチレン・テトラ
ミン(DPT)、オキシビスベンゼン・スルホニルヒドラ
ジド(OBSH)、p−トルエンスルホニルアジドなどが挙
げられる。
化学発泡剤の組成比率は、用いる添加剤の種類及び所望
する発泡体の特性に応じて適宜に設定し得るが、一般的
には、塩化ビニル系樹脂100重量部に対して、発泡剤4
〜6重量部、可塑剤60〜80重量部、充填剤90〜110重量
部程度である。
なお、本発明に係る組成物は、その他必要に応じて防カ
ビ剤、難燃剤、プレートアウト防止剤、帯電防止剤、酢
酸亜鉛以外の他の亜鉛化合物、減粘剤などを含有するも
のであってもよい。
〈実施例〉 以下、本発明を実施例に基づいてより詳細に説明する
が、本発明は下記実施例に何等限定されるものではな
い。
(実施例1) 下記に示す配合比率の混合物を難燃紙の上にコートし、
200℃の温度で30秒間予備発泡させ、厚さ0.15mmの樹脂
シートを作製した。次いで、この樹脂シートを220℃に
昇温したギャーオーブンに収容して、40秒経過後、60秒
経過後、80秒経過後及び100秒経過後の樹脂シートの厚
みを測定し、これより各時点における発泡倍率を算出し
た。また、220℃の温度に180秒間保持した場合の発泡体
の着色情況をもとに耐熱性の良否を調べた。さらに、22
0℃の温度に100秒間保持した後の樹脂シート表面の平滑
性の良否を手触りによって調べた。またさらに、カラー
コンピュータにてLabWのW値を測定し、白色度を測定し
た。結果を表に示す。
配合組成: ペースト用塩化ビニル樹脂(PVC) 100重量部 ジオクチルフタレート(DOP) 70重量部 炭酸カルシウム 100重量部 アゾジカルボンアミド(ADCA) 5重量部 酢酸亜鉛 2重量部 オクチル酸カリウム 2重量部 (実施例2) 酢酸亜鉛2重量部及びオクチル酸カリウム2重量部に代
えて、酢酸亜鉛1重量部、ネオデカン酸カリウム3重量
部用いたこと以外は、実施例1と同様にして樹脂シート
を作製し、この樹脂シートについて経時的発泡倍率、耐
熱性、平滑性、白色度を調べた。結果を表に示す。
(実施例3) 酢酸亜鉛2重量部及びオクチル酸カリウム2重量部に代
えて、酢酸亜鉛3重量部、ネオデカン酸カリウム1重量
部用いたこと以外は、実施例1と同様にして樹脂シート
を作製し、この樹脂シートについて経時的発泡倍率、耐
熱性、平滑性、白色度を調べた。結果を表に示す。
(比較例1) 酢酸亜鉛及びオクチル酸カリウムの配合割合を酢酸亜鉛
3.6重量部、オクチル酸カリウム0.4重量部としたこと以
外は、実施例1と同様にして樹脂シートを作製し、この
樹脂シートについて経時的発泡倍率、耐熱性、平滑性、
白色度を調べた。結果を表に示す。
(比較例2) 酢酸亜鉛及びオクチル酸カリウムの配合割合を酢酸亜鉛
0.4重量部、オクチル酸カリウム3.6重量部としたこと以
外は、実施例1と同様にして樹脂シートを作製し、この
樹脂シートについて経時的発泡倍率、耐熱性、平滑性、
白色度を調べた。結果を表に示す。
(比較例3) 酢酸亜鉛2重量部、オクチル酸カリウム2重量部に代え
て、オクチル酸亜鉛2重量部、オクチル酸カリウム2重
量部を用いたこと以外は、実施例1と同様にして樹脂シ
ートを作製し、この樹脂シートについて経時的発泡倍
率、耐熱性、平滑性、白色度を調べた。結果を表に示
す。
表より明らかなように、本発明に係る発泡用塩化ビニル
系樹脂組成物より得られる発泡体(実施例1〜3)は、
耐熱性及び平滑性に優れ、高い経時的発泡倍率及び白色
度を有することが分る。
これに対して、酢酸亜鉛と液状カルボン酸カリウムとの
組成重量比が5:1を越える組成物より得られる発泡体は
(比較例1)は、耐熱性が極めて悪く(黒化)、平滑性
に劣り、白色度が低い。また、40〜60秒経過後の初期の
発泡倍率は実施例1のものと同程度であるものの、80〜
100秒経過後の中期〜終期の発泡倍率が低いことが分
る。
また、酢酸亜鉛と液状カルボン酸カリウムとの組成重量
比が1:5未満の組成物より得られる発泡体(比較例2)
は、平滑性は実施例1のものと同程度であるものの、発
泡倍率が低く、白色度及び耐熱性(淡黄色)についても
実施例1のものに比べて劣っている。
さらに、酢酸亜鉛に代えてオクチル酸亜鉛を配合した組
成物より得られる発泡体(比較例3)は、100秒経過後
の発泡倍率、平滑性、白色度は実施例1のものと同程度
であるものの、耐熱性が悪く(茶色)、しかも発泡の立
ち上がりが悪いことが分る。
以上の結果から、比較例1〜3における組成物には、一
長一短があるのに対して、実施例1の組成物は、発泡用
組成物として満足のいくものであることが分る。
〈発明の効果〉 本発明に係る発泡用塩化ビニル系樹脂組成物は以上詳述
したように、酢酸亜鉛と液状カルボン酸カリウムとが所
定の割合で配合されてなる安定剤を所定量含有するの
で、発泡の立ち上がりが良く、それより得られる発泡体
は高い発泡倍率を有し、耐熱性に優れ、しかも表面が平
滑である等、本発明は優れた特有の効果を奏する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 辻本 英雄 大阪府堺市戎島町5丁1番地 堺化学工業 株式会社内 (72)発明者 中下 末徳 大阪府堺市戎島町5丁1番地 堺化学工業 株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】酢酸亜鉛と液状カルボン酸カリウムとが重
    量比1:5〜5:1の割合で配合されてなる安定剤を塩化ビニ
    ル系樹脂100重量部に対して0.3〜10.0重量部含有するこ
    とを特徴とする発泡用塩化ビニル系樹脂組成物。
JP5254789A 1989-03-03 1989-03-03 発泡用塩化ビニル系樹脂組成物 Expired - Lifetime JPH0725918B2 (ja)

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JP5424440B2 (ja) * 2008-01-16 2014-02-26 株式会社Adeka 非発泡性塩化ビニル系樹脂組成物
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