JPH07257950A - セメント組成物用のシリカスラリー - Google Patents

セメント組成物用のシリカスラリー

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JPH07257950A
JPH07257950A JP8082994A JP8082994A JPH07257950A JP H07257950 A JPH07257950 A JP H07257950A JP 8082994 A JP8082994 A JP 8082994A JP 8082994 A JP8082994 A JP 8082994A JP H07257950 A JPH07257950 A JP H07257950A
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智 岡沢
Takao Furusawa
孝男 古沢
Akitomo Tamai
章友 玉井
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 輸送性、取扱い性及び計量容易性に適した低
粘性を有し、かつ長期に渡り安定した粘性状態を保ち、
さらに、セメント組成物に混和した場合に、流動性、空
気連行性および圧縮強度等に悪影響を及ぼすことのない
スラリーを提供する。 【構成】 超微粉末、脂肪族スルホン酸と不飽和カルボ
ン酸の共重合体(A)、および水を含有することを特徴
とするシリカスラリー、ならびに、超微粉末、ポリアク
リル酸塩(成分a)とナフタリンスルホン酸ホルマリン
縮合物塩,メラミンスルホン酸ホルマリン縮合物塩,リ
グニンスルホン酸塩から選ばれた1種または2種以上
(成分b)との混合物(B)、および水を含有すること
を特徴とするシリカスラリー。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、セメント組成物、例え
ば、セメントペースト、グラウト、モルタル及びコンク
リート等に混和される非晶質のシリカを主成分とする超
微粉末(以下、超微粉末と略す。)のシリカスラリー
(以下、単に、スラリーと略記する。)に関する。 詳
しく言えば、本発明のスラリーは、輸送性、取扱い性及
び計量容易性に優れた低い粘度を有すると共に貯蔵安定
性が良好で、かつ、セメント組成物に混和した場合、セ
メント組成物の流動性、空気連行性、圧縮強度及びその
他の諸物性に悪影響を与えることがないスラリーを提供
するものである。
【0002】
【背景技術】従来からシリカフューム等の粉末状の非晶
質シリカ分を主成分とする超微粉末は、セメント組成物
のポンプ圧送性、強度及び耐久性等を改善する目的で利
用されている。しかしながら、これらの超微粉末は、極
めて微細な粉末であり、その嵩比重が大きいために、輸
送や取扱い及び計量に難があり、また、作業時に発生す
る粉塵による作業環境の悪化、さらに、セメント組成物
への均一な混合が困難である等の問題があった。
【0003】一方、上記の問題を解決する手段として、
シリカフュームを水性スラリーとして使用する方法が提
案されている。すなわち、特開昭59−111963号
公報には、ヒドロキシル化カルボン酸塩、リグニンスル
ホン酸塩、ナフタリン誘導体、メラミン誘導体等の減水
剤や高性能減水剤を配合したスラリーが提案されている
が、ヒドロキシル化カルボン酸塩やリグニンスルホン酸
塩は、セメント組成物の凝結時間を遅延するという性質
を有するために、その配合量には限界があり、また、ナ
フタリン誘導体を配合したスラリーは、貯蔵安定性には
優れているものの、所望の低粘度を得るための配合量が
多く、スラリー濃度を大きくすると粘性が大きくなり輸
送性及び取扱い性に劣り、メラミン誘導体は、配合量を
増加しても所望の低粘度を得ることができない等の欠点
がある。
【0004】特開昭61−117143号には、ポリカ
ルボン酸塩を配合したスラリーが提案されているが、こ
のものは、スラリー製造時の粘性が小さく輸送性や取扱
い性に優れるものの、長期間保存すると粘性が増加して
ゲル化するために貯蔵安定性に劣り実用的でない。
【0005】特開昭63−147849号公報には、ポ
リアクリル酸塩を配合したスラリーが提案されている
が、ポリアクリル酸塩は、スラリー製造時の粘性を小さ
くするためにその配合量を増加した場合には、長期間保
存すると粘性が増加してゲル化するという問題があるた
めに、ポリアクリル酸塩の配合量に限界がある。
【0006】更に、一般にコンクリート等のセメント組
成物は、種々の用途・目的に応じて、主成分の異なる各
種の混和剤(リグニンスルホン酸塩、オキシカルボン酸
塩、オリゴ糖類、ポリサッカライド、天然高分子多糖類
ポリマー[カードラン、ウエランガム、ザンタンガム
等]、ナフタリンスルホン酸ホルマリン縮合物塩、メラ
ミンスルホン酸ホルマリン縮合物塩、ポリカルボン酸
塩、芳香族アミノスルホン酸塩、セルロース誘導体等)
が使用されている。
【0007】これらの混和剤の内、例えば、ポリカルボ
ン酸塩を主成分とする混和剤は、ナフタリンスルホン酸
ホルマリン縮合物塩やメラミンスルホン酸ホルマリン縮
合物塩、あるいはポリサッカライド等と併用した場合に
は、セメント組成物を凝集させて流動性を低下させるこ
とが知られている。従って、スラリーの粘性を低下させ
る目的で配合する分散剤(以下、単に、分散剤という)
は、セメント組成物に使用された混和剤との相性が良
く、セメント組成物の流動性の低下、過大な空気の連
行、凝結時間の遅延、圧縮強度の低下やその他の諸性質
に悪影響を及ぼさないもの、あるいは、セメント組成物
の諸性質に悪影響を及ぼさない程度の少量の配合量でも
低粘性でかつ安定したスラリーが得られるものが望まれ
ている。
【0008】しかしながら、現時点では、輸送性、取扱
い性及び計量容易性に適した低粘性を有し、かつ長期に
渡り安定した粘性状態を保ち、さらに、セメント組成物
に混和した場合に、流動性、空気連行性、圧縮強度及び
その他の諸物性に悪影響を与えることがないスラリー
は、未だ実用化されていない。
【0009】本発明者らは、上記の如き従来技術におけ
る諸種の問題点を解決するために、鋭意研究を重ねた結
果、超微粉末、特定の分散剤、pH調整剤および水とを
含有するスラリーとすることにより、輸送性、取扱い性
及び計量容易性に適した低粘性を有し、かつ長期に渡り
安定した粘性状態を保ち、さらに、セメント組成物に混
和した場合に、流動性の低下、空気連行性、圧縮強度及
びその他の諸物性に悪影響を与えることがないスラリー
を提供することに完成した。
【発明の開示】
【0010】すなわち、本発明は、非晶質のシリカを主
成分とする超微粉末、脂肪族スルホン酸と不飽和カルボ
ン酸の共重合体(A)、pH調整剤および水を含有し、
かつ、共重合体(A)が超微粉末重量に対して0.01
重量%を越えて0.5重量%以下の配合割合で含有され
ていることを特徴とするセメント組成物用シリカスラリ
ーを提供するものであり、さらに本発明は、非晶質のシ
リカを主成分とする超微粉末、ポリアクリル酸塩(成分
a)とナフタリンスルホン酸ホルマリン縮合物塩,メラ
ミンスルホン酸ホルマリン縮合物塩,リグニンスルホン
酸塩から選ばれた1種または2種以上(成分b)との混
合物(B)、pH調整剤および水を含有し、かつ、混合
物(B)中の(成分a)と(成分b)との混合割合が重
量比で成分a:成分b=80%:20%〜20%:80
%であり、混合物(B)が前記の超微粉末重量に対して
0.05重量%を越えて0.5重量%以下の配合割合で
含有されていることを特徴とするセメント組成物用シリ
カスラリーを提供するものである。
【0011】以下に、本発明を詳細に説明する。本発明
における非晶質のシリカ分を主成分とする超微粉末と
は、粒径5Å〜10μmの無機固体粒子であり、例示す
れば、フェロシリコン、金属シリコン及びケイ素金属を
製造する際に電気炉から発生する非晶質のシリカ質を主
成分とする超微粉末であるシリカフューム、あるいは、
フライアッシュ、スラグ等を高温処理して製造した非晶
質のシリカ超微粉末(例えば、商品名:ネオフューム)
等である。
【0012】本発明における超微粉末のスラリー中の濃
度は、40〜60重量%である。スラリー中の超微粉末
濃度が40重量%未満では、スラリーの粘度は小さくな
るが、スラリー中の水量が過大となるために、スラリー
からコンクリート等のセメント組成物に導入される水の
量が過剰となり、またスラリーの輸送面からも経済的で
はなく、また、60重量%を越えると、スラリーの粘性
が大きくなり、輸送、取扱い及び計量上好ましくない。
【0013】一般的に、超微粉末は、セメント組成物の
ポンプ圧送性、強度及び耐久性等を改善する目的で、セ
メント重量に対して5〜20重量%の範囲で使用されて
いる。また、例えば、高強度または超高強度コンクリー
トと称されるコンクリートは、40%以下の水セメント
比、単位水量が140〜175kg/m程度のものが
製造されている。コンクリートの練り混ぜ水は、設計さ
れた単位水量から使用骨材の表面水の量やスラリーから
導入される水の量等を差し引いた量が配合される。従っ
て、単位水量の少ないコンクリートを製造する場合、ス
ラリーからコンクリートに導入される水の量も制限され
ることとなる。スラリー中の超微粉末濃度が40重量%
末満では、スラリー中の水含有量が過大となり汎用性に
劣り好ましくない。
【0014】本発明における前記の脂肪族スルホン酸と
不飽和カルボン酸の共重合体(A)は、具体的には特開
平2−71832号公報に記載されたものであり、例示
すれば、イソプレンスルホン酸とアクリル酸の共重合体
のアルカリ金属塩があげられる。共重合体(A)の配合
量は、スラリー中の超微粉末重量に対して0.01重量
%を越えて0.5重量%以下であることが好ましい。共
重合体(A)の配合量が0.01重量%以下の場合、ス
ラリーは所望の低い粘度が得られず、0.5重量%を越
えて配合しても顕著な粘度の低下はなく経済的でない。
【0015】本発明における前記の混合物(B)は、前
記の(成分a)と(成分b)との混合割合が重量比で成
分a:成分b=80%:20%〜20%:80%であ
る。混合物(B)中の(成分a)の混合量が80%を越
えると長期間保存したスラリーがゲル化する傾向を示し
好ましくなく、また、(成分b)の混合量が80%以上
になると、セメント組成物の流動性を低下させる傾向を
示すために好ましくはない。
【0016】本発明におけるポリアクリル酸塩(成分
a)としては、重量平均分子量が5,000のアルカリ
金属塩が好ましい。重量平均分子量が5,000を越え
て大きくなるとスラリーの粘度が増加する傾向を示し好
ましくない。また、本発明におけるナフタリンスルホン
酸ホルマリン縮合物塩、メラミンスルホン酸ホルマリン
縮合物塩及びリグニンスルホン酸塩(成分b)として
は、一般的にセメント分散剤、AE減水剤、高性能減水
剤と称される慣用のものが使用できる。
【0017】本発明における前記の混合物(B)の配合
量は、超微粉末重量に対して0.05重量%を越えて
0.5重量%以下であることか好ましい。混合物(B)
の配合量は、スラリー中の超微粉末重量に対して、0.
05重量%以下では所望の低粘度が得られず、0.5重
量%を越えて配合しても顕著な粘度の低下がなく経済的
でない。
【0018】本発明のスラリーのpHは、無機酸および
/または有機酸を用いて、5〜9の範囲に調整するのが
よい。無機酸としては、硫酸、塩酸、硝酸および燐酸が
例示されるが、硫酸が特に好ましく、有機酸としては、
クエン酸、グルコン酸等のカルボン酸、スルホン酸およ
びスルフイン酸等を例示することができる。スラリーの
pHが5未満では、スラリー中のシリカが析出したり、
貯蔵容器や計量設備類の腐食上、取扱い安全性の面から
も好ましくなく、pHが9を越えるとスラリーの粘度が
大きくなったり、ゲル化する傾向を示す。また、スラリ
ーのpHは、製造後の経時に伴い、大きくなる傾向を示
すので、スラリー製造時のpHは、無機酸および/また
は有機酸を用いて8未満に調整するのがよい。
【0019】本発明のスラリーの粘度は、製造後4週間
において500cp以下であるのが好ましく、300c
p以下であることが特に好ましい。スラリーの粘度が5
00cpを越えた場合、ポンプによる輸送、取り扱い及
び計量が困難となり好ましくない。
【0020】本発明のスラリーのセメント組成物への混
和量は、使用するセメント組成物に応じて適宜、定めら
れるが、基本的にはセメント組成物に所望のワーカビリ
チー、強度、および耐久性等の品質を付与する量であれ
ばよく、例えば、通常は、セメント組成物中に含まれる
セメント重量に対して、超微粉末の濃度が50重量%の
スラリーの場合で、10〜40重量%の割合で混和する
のが適量である。しかしながら、使用に当たっては、こ
の混和量に特定されず、その混和量は、目的を達成する
限り、任意の範囲で定めることができる。
【0021】本発明のスラリーに対しては、安定性を改
善する目的で水溶性高分子(例えば、セルロースエーテ
ル類、ポリアクリル酸塩、ポリエチレンオキサイド、カ
ードランやウエランガム、ザンタンガム等の天然多糖
類)、ならびに、キレート剤、テトラポリ燐酸塩、クエ
ン酸塩、グルコン酸塩、pH緩衝剤等を配合することが
できる。
【0022】
【実施例】以下に、本発明の実施例を挙げ、さらに具体
的に本発明を説明する。 1)スラリーの製造 500mlポリ容器を用い、所定量の分散剤を水に溶解
した後、2%硫酸を添加してpHを3.0に調整した分
散剤水溶液300mlを攪拌しながら所定量の超微粉末
を徐々に添加・混合してスラリーとした後、更に、2%
硫酸を添加してスラリーのpHを8未満になるように調
整し製造した。このスラリーは、20℃の実験室内で、
所定の材令まで封緘保存した。なお、実験No.43〜
53は、2%硫酸の添加量を増減して、スラリーのpH
を調整した。
【0023】2)スラリーの試験 a.粘度:20℃に調整したスラリーを、B型回転粘度
計を用いて測定した。 b.pH:20℃に調整したスラリーを、pHメーター
を用いて測定した。 c.外観:目視により観察した。
【0024】3)コンクリートの試験 a.スランプ:JIS A 1101による。 b.空気量 :JIS A 1128による。 c.圧縮強度:JIS A 1108による。
【0025】4)使用材料 [スラリー製造用材料] a.超微粉末:シリカフューム:エルケル社製 マイク
ロシリカ#940(商品名)[SFと略記する。] b.共重合体(A):脂肪族スルホン酸と不飽和カルボ
ン酸の共重合体 日本合成ゴム社製 ダイナフローP1
04(商品名:イソプレンスルホン酸とアクリル酸の共
重合体のナトリウム塩を主成分とする。)[DFPと略
記する。] c.混合物(B):下記の試料を配合してサンプルを製
造した。表1に試験に使用したサンプル名と、成分aと
成分bとの混合割合を示す。 成分a:ポリアクリル酸ナトリウム、重量平均分子量=
5,000[PAAと略記する。] 成分b:・ナフタリンスルホン酸ホルマリン縮合物ナト
リウム[NSFと略記する。] ・メラミンスルホン酸ホルマリン縮合物ナトリウム[M
SFと略記する。] ・リグニンスルホン酸カルシウム[LIGと略記す
る。]d.硫 酸:試薬一級 e.水 :水道水
【0026】[コンクリート用材料] a.セメント:小野田、三菱、住友各社製普通ポルトラ
ンドセメント等量混合物。 [比重=3.16] b.細骨材 :大井川水系陸砂。 [比重=2.61、
吸水率=1.88%、粗粒率=2.76] c.粗骨材 :青梅産硬質砂岩砕石。[比重=2.6
5、MS=15mm] d.混和剤 :下記の3種類の混和物。 ・ポリカルボン酸塩系混和剤 エヌエムビー社製 レオ
ビルドNT−1000 (商品名)[R
NTと略記する。] ・ナフタリンスルホン酸ホルマリン縮合物ナトリウム
[NSFと略記する。] ・メラミンスルホン酸ホルマリン縮合物ナトリウム[M
SFと略記する。] e.練り水:水道水
【0027】
【表1】
【0028】表2には、、配合する分散剤の種類と配合
量を変化させたSF濃度を50重量%のスラリーを調整
し、製造直後から製造4週間後の粘度、pHを測定した
結果を示す。表2中の実験No.1〜16、No.2
2、No.23に比較例を、実験No.17〜21、実
験No.24〜29に実施例を示す。図1には、分散剤
の種類別の配合量とスラリーの粘度との関係を示す。
【0029】実験No.1〜4は、NSFの配合量をS
F×0.2〜2.0%に変化させた場合である。製造直
後のスラリーの粘度は、NSFの配合量がSF×0.5
%の場合(実験No.2)に、最低値(150cp)を
示す。実験No.5〜8は、MSFの配合量をSF×
0.1〜1.0%に変化させた場合である。製造直後の
スラリーの粘度は、MSFの配合量がSF×0.2%の
場合(実験No.6)に、最低値(343cp)を示
す。
【0030】実験No.9〜11は、LIGの配合量を
SF×0.25〜1.0%に変化させた場合である。製
造直後のスラリーの粘度は、LIGの配合量が増加する
に伴い低下する傾向を示し、SF×1.00%の場合
(実験No.11)に、最低値(98cp)を示す。実
験No.12〜15は、PAAの配合量をSF×0.0
5〜0.50%に変化させた場合である。製造直後のス
ラリーの粘度は、PAAの配合量が増加するに伴い低下
する傾向を示す。PAAの配合量がSF×0.20%お
よび0.5%の場合(実験No.14,15)は、いず
れのスラリーも4週間経過後にゲル化した。
【0031】実験No.16〜21は、DFPの配合量
をSF×0.01〜0.50%に変化させた場合であ
る。製造直後のスラリーの粘度は、DFPの配合量がS
F×0.10%の場合(実験No.19)に、最低値
(39cp)を示す。実験No.22〜27は、AN3
の配合量をSF×0.02〜0.50%に変化させた場
合である。製造直後のスラリーの粘度は、AN3の配合
量がSF×0.20%の場合(実験No.26)に、最
低値(29cp)を示す。
【0032】実験No.28は、AM1をSF×0.2
0%配合した場合であり、製造直後のスラリーの粘度
は、39cpを示す。実験No.29は、AL1をSF
×0.20%配合した場合であり、製造直後のスラリー
の粘度は、40cpを示す。
【0033】表2および図1から明らかなように、分散
剤としてDFPまたはAN3を配合したスラリーは、他
の分散剤を配合したスラリーと比較して、少ない配合量
で、低い粘度を有し、かつ長期間安定した粘度を示す。
【0034】
【表2】
【0035】表3には、混合物(B)の(成分a)と
(成分b)との混合割合を変化させたSF濃度を50重
量%のスラリーを調整し、製造直後から製造4週間後ま
での粘度、pHを測定した結果を示す。また、図2は、
成分a(APP)と成分b(NSF)との混合割合と粘
度の関係を示す。表3中の実験No.1、14および実
験No.33に比較例を、実験No.30〜32、及び
実験No.26に実施例を示す。表3および図2より明
らかなように、分散剤のスラリーへの配合量をSF×
0.20%と一定にした場合の粘度は、NSF単味(実
験No.1)で178cp、PAA単味(実験No.1
4)で51cpを示すのに対して、NSFとPAAとの
混合物であるAN1、AN2、AN3、AN4は、相乗
効果により、何れもAPP単味(実験No.14)およ
びNSF単味(実験No.1)で配合したスラリーより
も低い粘度を示し、AN3が29cpと最も低い粘度を
示す。
【0036】
【表3】
【0037】表4には、SF濃度を40〜65重量%に
変化させたスラリーの製造直後から製造4週間後の粘
度、pHを測定した結果を示す。表4中の実験No.3
7、42に比較例を、実験No.34〜36、実験N
o.19、及び実験No.38〜41に実施例を示す。
スラリーの粘度は、SF濃度が増加するに伴い大きくな
り、SF濃度が60重量%を越えると粘度が500cp
以上となり、取り扱いが困難となる。
【0038】
【表4】
【0039】表5に、スラリーのpHを変化させた場合
の粘度、pHを測定した結果を示す。表5中の実験N
o.43、44、47および実験No.48、49、5
3に比較例を、実験No.45、46、19(DF
P)、及び実験No.50〜53(AN3)に実施例を
示す。スラリーの製造直後の粘度は、pHが7付近で最
低の値を示すが、pHを5未満に低下させると、スラリ
ー中にシリカが析出し粘度が増加し、また、pHが8を
越えるとゲル化してスラリーを製造することが不可能で
あった。また、スラリーのpHは、製造後の経時に伴
い、大きくなる傾向を示す。
【0040】
【表5】
【0041】表6に、試験に使用したコンクリートの配
合を、表7には、スラリーをコンクリートに混和した場
合の、スランプ、空気量及び圧縮強度に対する影響を試
験した結果を示す。
【0042】表7に示された結果から見られるように、
本発明のスラリーをコンクリートに使用した場合、スラ
ンプ、空気連行性、圧縮強度に対する影響は、下記のと
おりである。 1)スランプ 実験No.54(比較例)との比較で、実験No.5
5、57〜60、63、64(実施例)をみると、いず
れもスランプの低下は認められない。しかし、分散剤と
してNSF単味を配合した実験No.62(比較例)お
よび実験No.61(比較例)は、スランプの低下が認
められた。また、実験No.65(比較例)との比較で
実験No.66、67を、実験No.68(比較例)と
の比較で実験No.69、70をみると、いずれもスラ
ンプの低下は認められない。
【0043】2)空気連行性 実験No.54(比較例)との比較で、実験No.5
5、57〜60、63、64(実施例)をみるとは、い
ずれも空気量の増減はほとんど認められない。また、実
験No.65(比較例)との比較で実験No.66、6
7を、実験No.68(比較例)との比較で実験No.
69、70をみると、いずれも空気量の増減はほとんど
認められない。
【0044】3)圧縮強度 実験No.54(比較例)との比較で、実験No.5
5、57〜60、63、64(実施例)をみるとは、い
ずれも圧縮強度の低下は認められない。また、実験例6
5(比較例)との比較で実験No.66、67を、実験
No.68(比較例)との比較で実験No.69、70
をみると、いずれも圧縮強度の低下は認められない。ま
た、コンクリートに混和した混和剤の主成分が異なって
いても、スランプ、空気連行性および圧縮強度への影響
がないことが確認される。
【0045】
【表6】
【0046】
【表7】
【0047】
【発明の効果】本発明のスラリーは、長期に渡り低粘度
を保つために、スラリーの輸送性、取扱い性及び計量容
易性に優れるとともに、貯蔵安定性にも優れ、かつ、セ
メント組成物に混和した場合に、流動性、空気連行性、
圧縮強度に悪影響を及ぼすことがなく、セメント組成物
の品質を改善することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 分散剤の配合量とスラリーの粘度の関係を示
す図である。
【図2】 混合物(B)における成分aと成分bとの混
合割合とスラリーの粘度の関係を示す図である。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C04B 24/30 D

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 非晶質のシリカを主成分とする超微粉
    末、脂肪族スルホン酸と不飽和カルボン酸の共重合体
    (A)、pH調整剤および水を含有し、かつ、共重合体
    (A)が超微粉末重量に対して0.01重量%を越えて
    0.5重量%以下の配合割合で含有されていることを特
    徴とするセメント組成物用シリカスラリー。
  2. 【請求項2】 非晶質のシリカを主成分とする超微粉
    末、ポリアクリル酸塩(成分a)とナフタリンスルホン
    酸ホルマリン縮合物塩,メラミンスルホン酸ホルマリン
    縮合物塩,リグニンスルホン酸塩から選ばれた1種また
    は2種以上(成分b)との混合物(B)、pH調整剤お
    よび水を含有し、かつ、混合物(B)中の(成分a)と
    (成分b)との混合割合が重量比で成分a:成分b=8
    0%:20%〜20%:80%であり、混合物(B)が
    前記の超微粉末重量に対して0.05重量%を越えて
    0.5重量%以下の配合割合で含有されていることを特
    徴とするセメント組成物用シリカスラリー。
  3. 【請求項3】 前記の超微粉末が40〜60重量%の
    割合で配合されていることを特徴とする請求項1または
    請求項2に記載のシリカスラリー。
  4. 【請求項4】 前記のpH調整剤が無機酸および/ま
    たは有機酸であることを特徴とする請求項1〜請求項3
    のいずれか1項に記載のシリカスラリー。
  5. 【請求項5】 前記シリカスラリーのpHが5〜9の
    範囲のものであることを特徴とする請求項1〜請求項4
    のいずれか1項に記載のシリカスラリー。
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