JP2000191354A - セメント組成物のポンプ圧送用助剤、およびポンプ圧送用セメント組成物の製造方法 - Google Patents
セメント組成物のポンプ圧送用助剤、およびポンプ圧送用セメント組成物の製造方法Info
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- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C04—CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
- C04B—LIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
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- C04B24/04—Carboxylic acids; Salts, anhydrides or esters thereof
- C04B24/06—Carboxylic acids; Salts, anhydrides or esters thereof containing hydroxy groups
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- C04B—LIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
- C04B2111/00—Mortars, concrete or artificial stone or mixtures to prepare them, characterised by specific function, property or use
- C04B2111/00034—Physico-chemical characteristics of the mixtures
- C04B2111/00146—Sprayable or pumpable mixtures
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- Materials Engineering (AREA)
- Structural Engineering (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 セメント組成物のポンプ圧送工法において、
セメント組成物の流動性低下および配管内の閉塞を防止
し、円滑なポンプ圧送を可能とするポンプ圧送用助剤を
提供する。 【解決手段】 セメント組成物のポンプ圧送用助剤が、
粒状ないしフレーク状のオキシカルボン酸(塩)、好ま
しくはグルコン酸(塩)からなる。又、ポンプ圧送用セ
メント組成物の製造方法が、ポンプ圧送の直前に該助剤
をセメント組成物に添加、混合する工程を含むことを特
徴とする。
セメント組成物の流動性低下および配管内の閉塞を防止
し、円滑なポンプ圧送を可能とするポンプ圧送用助剤を
提供する。 【解決手段】 セメント組成物のポンプ圧送用助剤が、
粒状ないしフレーク状のオキシカルボン酸(塩)、好ま
しくはグルコン酸(塩)からなる。又、ポンプ圧送用セ
メント組成物の製造方法が、ポンプ圧送の直前に該助剤
をセメント組成物に添加、混合する工程を含むことを特
徴とする。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポンプ圧送工法に
使用されるセメント組成物の施工性を著しく改善するこ
とを目的としたポンプ圧送用助剤に関するものである。
特にセメント組成物をポンプ圧送した際に発生する流動
性の低下および配管内のコンクリートの閉塞を防止し、
円滑なポンプ圧送を可能とするセメント組成物のポンプ
圧送用助剤を提供するものである。また、この助剤を用
いた長距離ポンプ圧送用セメント組成物の製造方法を提
供するものである。
使用されるセメント組成物の施工性を著しく改善するこ
とを目的としたポンプ圧送用助剤に関するものである。
特にセメント組成物をポンプ圧送した際に発生する流動
性の低下および配管内のコンクリートの閉塞を防止し、
円滑なポンプ圧送を可能とするセメント組成物のポンプ
圧送用助剤を提供するものである。また、この助剤を用
いた長距離ポンプ圧送用セメント組成物の製造方法を提
供するものである。
【0002】
【従来の技術】ポンプ施工は、ポンプを用いてセメント
ペースト、モルタルおよびコンクリートなどのセメント
組成物を所定の場所に移動させる方法である。近年、地
下鉄、下水道あるいは光ファイバーケーブル埋設杭など
のシールド工事のインバート部分あるいは二次復工のコ
ンクリート打設に際し、コンクリートを水平換算長で4
00m以上圧送するケースが増加している。このような
長距離圧送の場合、現在は搬送能力の大きなポンプや径
の大きな配管を使用するなど設備面で対応しているが、
コンクリートの配合、環境、施工条件などにより、配管
内の閉塞や流動性低下による施工性の悪化等を招き、施
工上あるいは品質管理上大きな問題となっている。
ペースト、モルタルおよびコンクリートなどのセメント
組成物を所定の場所に移動させる方法である。近年、地
下鉄、下水道あるいは光ファイバーケーブル埋設杭など
のシールド工事のインバート部分あるいは二次復工のコ
ンクリート打設に際し、コンクリートを水平換算長で4
00m以上圧送するケースが増加している。このような
長距離圧送の場合、現在は搬送能力の大きなポンプや径
の大きな配管を使用するなど設備面で対応しているが、
コンクリートの配合、環境、施工条件などにより、配管
内の閉塞や流動性低下による施工性の悪化等を招き、施
工上あるいは品質管理上大きな問題となっている。
【0003】ポンプ圧送によりコンクリートの流動性が
低下する原因は、現在明確にされていないが、コンクリ
ートをポンプ圧送する際に、コンクリートに高圧が作用
した状態で流動することにより、セメント粒子および骨
材同士の接触や摩擦が増加し、セメント組成物の水和反
応が促進される結果、セメント粒子の凝集が時間の経過
と共に進行し、セメント組成物の流動性が低下するため
と推察される。従来よりコンクリート構成材料の分離を
防止する目的で、メチルセルロース、ヒドロキシエチル
セルロースあるいは高分子量ポリエチレンオキサイドな
どの水溶性高分子がポンプ圧送助剤として知られてい
る。また特開平6−64956号公報には、ポリカルボ
ン酸系分散剤とポリエチレングリコールを必須成分とす
るポンプ圧送助剤が提案されているが、このような助剤
はコンクリートの粘性を増加させるため、コンクリート
ポンプの初期圧力の増大を引き起こし、またポンプ圧送
後の流動性低下を防止することができない。
低下する原因は、現在明確にされていないが、コンクリ
ートをポンプ圧送する際に、コンクリートに高圧が作用
した状態で流動することにより、セメント粒子および骨
材同士の接触や摩擦が増加し、セメント組成物の水和反
応が促進される結果、セメント粒子の凝集が時間の経過
と共に進行し、セメント組成物の流動性が低下するため
と推察される。従来よりコンクリート構成材料の分離を
防止する目的で、メチルセルロース、ヒドロキシエチル
セルロースあるいは高分子量ポリエチレンオキサイドな
どの水溶性高分子がポンプ圧送助剤として知られてい
る。また特開平6−64956号公報には、ポリカルボ
ン酸系分散剤とポリエチレングリコールを必須成分とす
るポンプ圧送助剤が提案されているが、このような助剤
はコンクリートの粘性を増加させるため、コンクリート
ポンプの初期圧力の増大を引き起こし、またポンプ圧送
後の流動性低下を防止することができない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従って本発明が解決し
ようとする課題は、コンクリートをポンプ圧送した際
に、コンクリートの粘性を増加させずに優れた流動性を
保持、および良好なポンプ圧送性を有し、円滑なコンク
リート施工を可能とするポンプ圧送工法に用いるセメン
ト組成物のポンプ圧送用助剤を提供することにある。さ
らにこの助剤を用いた長距離ポンプ圧送用セメント組成
物の製造方法を提供するものである。
ようとする課題は、コンクリートをポンプ圧送した際
に、コンクリートの粘性を増加させずに優れた流動性を
保持、および良好なポンプ圧送性を有し、円滑なコンク
リート施工を可能とするポンプ圧送工法に用いるセメン
ト組成物のポンプ圧送用助剤を提供することにある。さ
らにこの助剤を用いた長距離ポンプ圧送用セメント組成
物の製造方法を提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記に示
された従来技術における問題点を解決するために鋭意研
究を重ねた結果、優れたポンプ圧送性および流動性保持
効果を有する、ポンプ圧送工法に用いるセメント組成物
の製造を可能にするポンプ圧送用助剤を提供することに
成功した。
された従来技術における問題点を解決するために鋭意研
究を重ねた結果、優れたポンプ圧送性および流動性保持
効果を有する、ポンプ圧送工法に用いるセメント組成物
の製造を可能にするポンプ圧送用助剤を提供することに
成功した。
【0006】
【発明の実施の形態】すなわち、本発明は、粒状ないし
フレーク状のオキシカルボン酸、ないしその塩を含有す
ることを特徴とするセメント組成物のポンプ圧送用助剤
を提供するものである。本発明におけるオキシカルボン
酸(塩)としては、クエン酸(塩)、グルコン酸
(塩)、グルコヘプトン酸(塩)、酒石酸(塩)、リン
ゴ酸(塩)などが挙げられ、好ましくはグルコン酸
(塩)である。これらの金属塩としてはアルカリ金属塩
またはアルカリ土類金属塩が挙げられる。これらは1種
あるいは2種以上の混合物として使用することができ
る。
フレーク状のオキシカルボン酸、ないしその塩を含有す
ることを特徴とするセメント組成物のポンプ圧送用助剤
を提供するものである。本発明におけるオキシカルボン
酸(塩)としては、クエン酸(塩)、グルコン酸
(塩)、グルコヘプトン酸(塩)、酒石酸(塩)、リン
ゴ酸(塩)などが挙げられ、好ましくはグルコン酸
(塩)である。これらの金属塩としてはアルカリ金属塩
またはアルカリ土類金属塩が挙げられる。これらは1種
あるいは2種以上の混合物として使用することができ
る。
【0007】粒状ないしフレーク状のオキシカルボン酸
(塩)は、従来の製造法で製造された粉体を分級するこ
と、あるいはオキシカルボン酸(塩)の水溶液を噴霧乾
燥または流動層造粒することにより得られる。粒状ない
しフレーク状のオキシカルボン酸(塩)の粒度分布とし
ては、目開き寸法100μmのふるいでふるい分けした
際にふるい上に残存する量(ふるい残量)が50重量%
以上、目開き寸法1000μmのふるい残量が50重量
%以下が好ましい。より好ましくは150μmのふるい
残量が60重量%以上、600μmのふるい残量が20
%以下である。このように、粉体あるいは水溶液の形態
と異なり、比較的粒子径の大きい粒状ないしフレーク状
のオキシカルボン酸(塩)は、コンクリートに添加・混
合された際には均一に分散しているが完全には溶解せず
に、コンクリートがポンプ圧送された際に徐々に溶解し
て流動性を保持し、かつコンクリートの粘性が低い状態
で配管の中を流動するため、ポンプ圧送による流動性低
下、あるいは配管内の閉塞を防止すると考えられる。
(塩)は、従来の製造法で製造された粉体を分級するこ
と、あるいはオキシカルボン酸(塩)の水溶液を噴霧乾
燥または流動層造粒することにより得られる。粒状ない
しフレーク状のオキシカルボン酸(塩)の粒度分布とし
ては、目開き寸法100μmのふるいでふるい分けした
際にふるい上に残存する量(ふるい残量)が50重量%
以上、目開き寸法1000μmのふるい残量が50重量
%以下が好ましい。より好ましくは150μmのふるい
残量が60重量%以上、600μmのふるい残量が20
%以下である。このように、粉体あるいは水溶液の形態
と異なり、比較的粒子径の大きい粒状ないしフレーク状
のオキシカルボン酸(塩)は、コンクリートに添加・混
合された際には均一に分散しているが完全には溶解せず
に、コンクリートがポンプ圧送された際に徐々に溶解し
て流動性を保持し、かつコンクリートの粘性が低い状態
で配管の中を流動するため、ポンプ圧送による流動性低
下、あるいは配管内の閉塞を防止すると考えられる。
【0008】本発明のポンプ圧送用助剤は他のセメント
混和剤と併用あるいは配合して使用することができる。
例えば、セメント分散剤、増粘剤、スランプ保持剤、空
気量調整剤、乾燥収縮低減剤、早強剤、凝結促進剤、消
泡剤、防錆剤、急結剤などが例示できる。セメント分散
剤としては一般的に市販されているもので、ポリカルボ
ン酸、アミノスルホン酸、ナフタレンスルホン酸ホルマ
リン縮合物、メラミンスルホン酸ホルマリン縮合物、ポ
リスチレンスルホン酸、リグニンスルホン酸またはそれ
らの金属塩などが挙げられ、これらの金属塩としてはア
ルカリ金属塩またはアルカリ土類金属塩が挙げられる。
増粘剤としては重量平均分子量が5000〜10000
0のポリエチレングリコール、B型粘度計により測定さ
れた2%水溶液の粘度が0.3〜10Pa・sのセルロ
ース誘導体などが挙げられる。またスランプ保持剤とし
ては、炭素数2〜8のオレフィンとエチレン性不飽和ジ
カルボン酸無水物の共重合物であり、例えば重量平均分
子量5000〜50000のイソブチレンと無水マレイ
ン酸の共重合物、重量平均分子量2000〜50000
のスチレンと無水マレイン酸の共重合物などが挙げられ
る。特にポリエチレングリコール、および/あるいはオ
レフィンとエチレン性不飽和ジカルボン酸無水物の共重
合物との併用が好ましく、オキシカルボン酸(塩)に対
し、各10〜50重量%配合することが好ましい。
混和剤と併用あるいは配合して使用することができる。
例えば、セメント分散剤、増粘剤、スランプ保持剤、空
気量調整剤、乾燥収縮低減剤、早強剤、凝結促進剤、消
泡剤、防錆剤、急結剤などが例示できる。セメント分散
剤としては一般的に市販されているもので、ポリカルボ
ン酸、アミノスルホン酸、ナフタレンスルホン酸ホルマ
リン縮合物、メラミンスルホン酸ホルマリン縮合物、ポ
リスチレンスルホン酸、リグニンスルホン酸またはそれ
らの金属塩などが挙げられ、これらの金属塩としてはア
ルカリ金属塩またはアルカリ土類金属塩が挙げられる。
増粘剤としては重量平均分子量が5000〜10000
0のポリエチレングリコール、B型粘度計により測定さ
れた2%水溶液の粘度が0.3〜10Pa・sのセルロ
ース誘導体などが挙げられる。またスランプ保持剤とし
ては、炭素数2〜8のオレフィンとエチレン性不飽和ジ
カルボン酸無水物の共重合物であり、例えば重量平均分
子量5000〜50000のイソブチレンと無水マレイ
ン酸の共重合物、重量平均分子量2000〜50000
のスチレンと無水マレイン酸の共重合物などが挙げられ
る。特にポリエチレングリコール、および/あるいはオ
レフィンとエチレン性不飽和ジカルボン酸無水物の共重
合物との併用が好ましく、オキシカルボン酸(塩)に対
し、各10〜50重量%配合することが好ましい。
【0009】本発明のポンプ圧送用助剤は、コンクリー
ト製造時、すなわち、レディーミクスト工場で使用され
る他の材料と同時に添加することも可能であるが、ポン
プ圧送直前、例えば、レディーミクスト工場で製造され
たコンクリートが現場に到着した際に添加、混合した
後、ポンプ圧送することにより最大の性能を発揮する。
この際のコンクリートの調合は特に限定されない。コン
クリートの製造に使用される化学混和剤は特に限定され
るものではなく、市販のAE剤、AE減水剤、高性能減
水剤、および高性能AE減水剤が使用できる。また、コ
ンクリートに使用される結合材には、普通ポルトランド
セメント、高炉セメント、低発熱セメント、中庸熱セメ
ント、フライアッシュセメントなどが広く使用でき、混
和材も特に制限されるものではなく、高炉スラグ、フラ
イアッシュ、シリカフューム、石粉、石膏等も適宜混合
することができる。圧送用助剤の混合は、0.5〜2分
間程度の撹拌で、均一に分散される。また、ポンプ圧送
直前にセメント組成物の流動性増加の目的で流動化剤を
併用することも可能である。併用する流動化剤としては
ポリカルボン酸、アミノスルホン酸、ナフタレンスルホ
ン酸ホルマリン縮合物、メラミンスルホン酸ホルマリン
縮合物、ポリスチレンスルホン酸およびその塩などが挙
げられるが、流動化剤自身に骨材分離抵抗性を有するポ
リスチレンスルホン酸およびその塩が望ましい。
ト製造時、すなわち、レディーミクスト工場で使用され
る他の材料と同時に添加することも可能であるが、ポン
プ圧送直前、例えば、レディーミクスト工場で製造され
たコンクリートが現場に到着した際に添加、混合した
後、ポンプ圧送することにより最大の性能を発揮する。
この際のコンクリートの調合は特に限定されない。コン
クリートの製造に使用される化学混和剤は特に限定され
るものではなく、市販のAE剤、AE減水剤、高性能減
水剤、および高性能AE減水剤が使用できる。また、コ
ンクリートに使用される結合材には、普通ポルトランド
セメント、高炉セメント、低発熱セメント、中庸熱セメ
ント、フライアッシュセメントなどが広く使用でき、混
和材も特に制限されるものではなく、高炉スラグ、フラ
イアッシュ、シリカフューム、石粉、石膏等も適宜混合
することができる。圧送用助剤の混合は、0.5〜2分
間程度の撹拌で、均一に分散される。また、ポンプ圧送
直前にセメント組成物の流動性増加の目的で流動化剤を
併用することも可能である。併用する流動化剤としては
ポリカルボン酸、アミノスルホン酸、ナフタレンスルホ
ン酸ホルマリン縮合物、メラミンスルホン酸ホルマリン
縮合物、ポリスチレンスルホン酸およびその塩などが挙
げられるが、流動化剤自身に骨材分離抵抗性を有するポ
リスチレンスルホン酸およびその塩が望ましい。
【0010】本発明のポンプ圧送用助剤の包装形態は特
に限定されないが、特開平3−272808号公報に記
載されているような、セメント組成物中のアルカリで容
易に溶解、あるいは崩壊する包装材料に充填・密封した
ものを使用すると、粒状ないしはフレーク状の助剤が飛
散することなく、添加の作業性、計量誤差などが軽減で
きる。本発明のポンプ圧送用助剤の使用量は、使用する
セメント組成物の材料や配合、環境条件、施工条件に応
じて適宜決定され、基本的にはセメント組成物に対して
施工に必要な流動性保持、およびポンプ圧送性を付与す
るのに十分な量であればよく、例えば通常はセメント組
成物中のセメント量に対して0.02〜0.5重量%添
加、混合するのが適量であるが、この範囲に限定される
ものではない。以下に、本発明のポンプ圧送用助剤をコ
ンクリートに使用した場合の具体例を示すが、本発明は
これらの実施例に限定されるものではない。
に限定されないが、特開平3−272808号公報に記
載されているような、セメント組成物中のアルカリで容
易に溶解、あるいは崩壊する包装材料に充填・密封した
ものを使用すると、粒状ないしはフレーク状の助剤が飛
散することなく、添加の作業性、計量誤差などが軽減で
きる。本発明のポンプ圧送用助剤の使用量は、使用する
セメント組成物の材料や配合、環境条件、施工条件に応
じて適宜決定され、基本的にはセメント組成物に対して
施工に必要な流動性保持、およびポンプ圧送性を付与す
るのに十分な量であればよく、例えば通常はセメント組
成物中のセメント量に対して0.02〜0.5重量%添
加、混合するのが適量であるが、この範囲に限定される
ものではない。以下に、本発明のポンプ圧送用助剤をコ
ンクリートに使用した場合の具体例を示すが、本発明は
これらの実施例に限定されるものではない。
【0011】
【実施例】(1)供試サンプルの調製 表1に実施例および比較例に使用したサンプルの粒度お
よび混合割合を示す。使用した混和剤は次のようにして
調製した。市販のオキシカルボン酸ないしその塩を水に
溶解させ、流動層造粒装置により種々の粒度を有する粒
状ないしフレーク状のオキシカルボン酸(塩)を得た。
ポリエチレングリコールには、PEG−1(分子量10
000)およびPEG−2(分子量20000)を使用
し、オレフィンとエチレン性不飽和ジカルボン酸無水物
の共重合体には、イソブチレンと無水マレイン酸の共重
合体(PCU−1,モル比1:1,分子量12000)
およびスチレンと無水マレイン酸の共重合物(PCU−
2,モル比1:1,分子量6000)を合成して得た粗
粒重合体スラリーを粉砕したものを使用した。また、ポ
リエチレングリコールおよびオレフィンとエチレン性不
飽和ジカルボン酸無水物の共重合体は粉末のままオキシ
カルボン酸ないしその塩と所定の混合比でリボンミキサ
にて混合して使用した。
よび混合割合を示す。使用した混和剤は次のようにして
調製した。市販のオキシカルボン酸ないしその塩を水に
溶解させ、流動層造粒装置により種々の粒度を有する粒
状ないしフレーク状のオキシカルボン酸(塩)を得た。
ポリエチレングリコールには、PEG−1(分子量10
000)およびPEG−2(分子量20000)を使用
し、オレフィンとエチレン性不飽和ジカルボン酸無水物
の共重合体には、イソブチレンと無水マレイン酸の共重
合体(PCU−1,モル比1:1,分子量12000)
およびスチレンと無水マレイン酸の共重合物(PCU−
2,モル比1:1,分子量6000)を合成して得た粗
粒重合体スラリーを粉砕したものを使用した。また、ポ
リエチレングリコールおよびオレフィンとエチレン性不
飽和ジカルボン酸無水物の共重合体は粉末のままオキシ
カルボン酸ないしその塩と所定の混合比でリボンミキサ
にて混合して使用した。
【0012】
【表1】
【0013】(2)コンクリートの配合および製造 静的加圧試験に供したコンクリートは、表2に示した配
合で室内で製造した。コンクリートは公称容量0.15
m3の強制練りミキサを用いて、練り混ぜ量が0.05
m3になるように計量された材料を全て投入した後12
0秒練り混ぜて製造した。この際、所定の初期流動性を
得るため、AE減水剤としてリグニンスルホン酸系のポ
ゾリスNo.70(ポゾリス物産(株)製)を練り水に
混ぜて添加した。配合2では練り上がりスランプが12
cmであったため、練り上がり後にポリスチレンスルホ
ン酸系流動化剤(レオパックS−200、ライオン
(株)製)をセメントに対し0.4重量%添加し、目標
の流動性を得た。供試サンプルはコンクリート練り混ぜ
時または練り上がり15分後、30分後に添加、混合し
た。また、コンクリートの練り上がり温度が25℃にな
るように材料および室内を調節した。ポンプ圧送試験に
供したコンクリートは、表3の配合および材料を用い、
レディーミクスト工場で製造されたコンクリートを現場
まで運搬し、そこに本発明のポンプ圧送助剤を添加・混
合して製造した。圧送用助剤の使用量はセメント量の
0.06重量%である。
合で室内で製造した。コンクリートは公称容量0.15
m3の強制練りミキサを用いて、練り混ぜ量が0.05
m3になるように計量された材料を全て投入した後12
0秒練り混ぜて製造した。この際、所定の初期流動性を
得るため、AE減水剤としてリグニンスルホン酸系のポ
ゾリスNo.70(ポゾリス物産(株)製)を練り水に
混ぜて添加した。配合2では練り上がりスランプが12
cmであったため、練り上がり後にポリスチレンスルホ
ン酸系流動化剤(レオパックS−200、ライオン
(株)製)をセメントに対し0.4重量%添加し、目標
の流動性を得た。供試サンプルはコンクリート練り混ぜ
時または練り上がり15分後、30分後に添加、混合し
た。また、コンクリートの練り上がり温度が25℃にな
るように材料および室内を調節した。ポンプ圧送試験に
供したコンクリートは、表3の配合および材料を用い、
レディーミクスト工場で製造されたコンクリートを現場
まで運搬し、そこに本発明のポンプ圧送助剤を添加・混
合して製造した。圧送用助剤の使用量はセメント量の
0.06重量%である。
【0014】
【表2】
【0015】
【表3】
【0016】(3)静的加圧試験 表2に示した配合のコンクリートを、目開き5mmのふ
るいで粗骨材を除去したモルタルを用いて、加圧下およ
び常圧下におけるモルタルのミニスランプ(JIS A
1173)を測定した。加圧条件は、土木学会:コン
クリートのポンプ圧送性指針(案)、加圧ブリーディン
グ試験方法に定める試験容器にモルタルを入れ、25
℃、70kgf/cm2になるように加圧し、所定時間
この圧力を保持したのち圧力を解除しミニスランプを測
定した。
るいで粗骨材を除去したモルタルを用いて、加圧下およ
び常圧下におけるモルタルのミニスランプ(JIS A
1173)を測定した。加圧条件は、土木学会:コン
クリートのポンプ圧送性指針(案)、加圧ブリーディン
グ試験方法に定める試験容器にモルタルを入れ、25
℃、70kgf/cm2になるように加圧し、所定時間
この圧力を保持したのち圧力を解除しミニスランプを測
定した。
【0017】(4)ポンプ圧送試験 表3に示す配合のコンクリートを用い、吐出量一定の条
件で、種々の助剤を添加したコンクリートについて、そ
れぞれ1200m、800m、400m圧送した際の圧
送前後のスランプ(JIS A 1101)、圧送前の
コンクリート温度および圧送時のポンプ圧を測定した。
圧送は、高圧コンクリートポンプ:BSA2109HP
D(プツマイスター社製)、配管:5インチ管(12
5A)、配管長:400〜1200m、吐出量:20m
3/h、気温:25〜35℃の条件で行った。静的加圧
試験の結果を表4に示す。加圧前の流動性と加圧時間3
0分および60分におけるミニスランプ値との比から、
加圧に対する流動性保持が比較例に対し著しく向上して
いることがわかる。また、本発明品を練り混ぜ時に添加
するより、練り上がり後に添加した方が加圧下における
流動性保持に優れていることがわかる。
件で、種々の助剤を添加したコンクリートについて、そ
れぞれ1200m、800m、400m圧送した際の圧
送前後のスランプ(JIS A 1101)、圧送前の
コンクリート温度および圧送時のポンプ圧を測定した。
圧送は、高圧コンクリートポンプ:BSA2109HP
D(プツマイスター社製)、配管:5インチ管(12
5A)、配管長:400〜1200m、吐出量:20m
3/h、気温:25〜35℃の条件で行った。静的加圧
試験の結果を表4に示す。加圧前の流動性と加圧時間3
0分および60分におけるミニスランプ値との比から、
加圧に対する流動性保持が比較例に対し著しく向上して
いることがわかる。また、本発明品を練り混ぜ時に添加
するより、練り上がり後に添加した方が加圧下における
流動性保持に優れていることがわかる。
【0018】ポンプ圧送試験の結果を表5に示す。レデ
ィーミクスト工場で製造されたコンクリートを現場まで
40分で輸送し、現場到着後、本発明品および比較品を
添加したもの、そのままポンプ圧送したものについて、
水平圧送距離1200m、800m、400m時のポン
プ圧送前およびポンプ圧送後のスランプを測定した。比
較例ではポンプ圧送により流動性の低下が著しくコンク
リートの施工性が悪化しているのに対し、本発明品を添
加したコンクリートは1200mの圧送においても流動
性を保持し、良好な施工性が確保されていることがわか
る。また、本発明品を添加したコンクリートのポンプ圧
送において、ポンプ圧が低下しており、優れたポンプ圧
送性を有していることがわかる。
ィーミクスト工場で製造されたコンクリートを現場まで
40分で輸送し、現場到着後、本発明品および比較品を
添加したもの、そのままポンプ圧送したものについて、
水平圧送距離1200m、800m、400m時のポン
プ圧送前およびポンプ圧送後のスランプを測定した。比
較例ではポンプ圧送により流動性の低下が著しくコンク
リートの施工性が悪化しているのに対し、本発明品を添
加したコンクリートは1200mの圧送においても流動
性を保持し、良好な施工性が確保されていることがわか
る。また、本発明品を添加したコンクリートのポンプ圧
送において、ポンプ圧が低下しており、優れたポンプ圧
送性を有していることがわかる。
【0019】
【表4】
【0020】
【表5】
【0021】
【発明の効果】本発明のポンプ圧送用助剤を使用するこ
とにより、従来、ポンプ圧送工法により生じていた流動
性の低下、施工性の悪化が改善され、ポンプ圧送性およ
び流動性保持にきわめて優れた高品質のセメント組成物
を製造することが可能になる。
とにより、従来、ポンプ圧送工法により生じていた流動
性の低下、施工性の悪化が改善され、ポンプ圧送性およ
び流動性保持にきわめて優れた高品質のセメント組成物
を製造することが可能になる。
Claims (2)
- 【請求項1】 粒状ないしフレーク状のオキシカルボン
酸、ないしその塩を含有することを特徴とするセメント
組成物のポンプ圧送用助剤。 - 【請求項2】 セメント組成物の長距離ポンプ圧送にお
いて、圧送の直前に請求項1記載の助剤をセメント組成
物に添加、混合する工程を含むことを特徴とする長距離
ポンプ圧送用セメント組成物の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10378298A JP2000191354A (ja) | 1998-12-25 | 1998-12-25 | セメント組成物のポンプ圧送用助剤、およびポンプ圧送用セメント組成物の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10378298A JP2000191354A (ja) | 1998-12-25 | 1998-12-25 | セメント組成物のポンプ圧送用助剤、およびポンプ圧送用セメント組成物の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000191354A true JP2000191354A (ja) | 2000-07-11 |
Family
ID=18509553
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10378298A Pending JP2000191354A (ja) | 1998-12-25 | 1998-12-25 | セメント組成物のポンプ圧送用助剤、およびポンプ圧送用セメント組成物の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000191354A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014080337A (ja) * | 2012-10-17 | 2014-05-08 | Kao Corp | コンクリートのポンプ圧送方法 |
-
1998
- 1998-12-25 JP JP10378298A patent/JP2000191354A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014080337A (ja) * | 2012-10-17 | 2014-05-08 | Kao Corp | コンクリートのポンプ圧送方法 |
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