JP2014141354A - プレミックスセメント用粉体状減水剤及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】プレミックスモルタル用粉体状減水剤は、(1) (a)式(1)で示される単量体(ア)50〜99質量%、式(2)で表されるマレイン酸に基づく構成単位(イ)1〜50質量%、式(3)で示される単量体(ウ)0.1〜5質量%の組成を有する中和度が90%以上の共重合体、および(b)シリカおよび石灰粉体から選ばれる一種以上の無機粉体を、(a):(b)=96:4〜99:1の質量比で含有する。
【選択図】 なし
Description
(1) (a)下記式(1)で示される単量体(ア)50〜99質量%、下記式(2)で表されるマレイン酸に基づく構成単位(イ)1〜50質量%、下記式(3)で示される単量体(ウ)0.1〜5質量%の組成を有する中和度が90%以上の共重合体、および
(b)シリカおよび石灰粉体から選ばれる一種以上の無機粉体を、(a):(b)=96:4〜99:1の質量比で含有することを特徴とする、プレミックスセメント用粉体状減水剤である。
(式(1)において、R1、R2およびR3は、それぞれ独立に、水素原子またはメチル基を表し、A1Oは、炭素数2〜4のオキシアルキレン基の1種または2種以上で、2種以上の場合はブロック状でもランダム状でも良く、R4は、水素原子または炭素数1〜4の炭化水素基であり、q=1〜2、p=30〜140、r=0または1である。)
(式(2)において、Xは、水素原子またはアルカリ金属である。)
(式(3)において、R5およびR6は、それぞれ独立に、炭素数2〜5のアルケニル基を表し、A2Oは、炭素数2〜3のオキシアルキレン基の1種または2種以上で、50モル%以上が炭素数2のオキシアルキレン基で、2種以上の場合はブロック状でもランダム状でも良く、s=60〜280である。)
(b)シリカおよび石灰粉体から選ばれる一種以上の無機粉体を、(a):(b)=96:4〜99:1の質量比で含有するスラリーまたは水溶液を噴霧乾燥することによって、プレミックスセメント用粉体状減水剤を製造する方法である。
(式(1)において、R1、R2およびR3は、それぞれ独立に、水素原子またはメチル基を表し、A1Oは、炭素数2〜4のオキシアルキレン基の1種または2種以上で、2種以上の場合はブロック状でもランダム状でも良く、R4は水素原子または炭素数1〜4の炭化水素基であり、q=1〜2、p=30〜140、r=0または1である。)
(式(2)において、X は、水素原子またはアルカリ金属である。)
(式(3)において、R5およびR6は、それぞれ独立に、炭素数2〜5のアルケニル基を表し、A2Oは、炭素数2〜3のオキシアルキレン基の1種または2種以上で、50モル%以上が炭素数2のオキシアルキレン基で、2種以上の場合はブロック状でもランダム状でも良く、s=60〜280である。)
本発明のプレミックスセメント用粉体状減水剤は、(a)一般式(1)で示される単量体(ア)50〜99質量%、一般式(2)で表されるマレイン酸に基づく構成単位(イ)1〜50質量%、一般式(3)で示される単量体(ウ)0.1〜5質量%の組成を有する中和度が90%以上の共重合体を必須成分とする。
中和度(%)=
(中和反応に使用した水酸化アルカリ金属のモル数)/
{(共重合体中に存在するマレイン酸のモル数)×2}×100
本発明のプレミックスセメント用粉体状減水剤に使用される(b)シリカおよび石灰粉体から選ばれる一種以上の無機粉体としては、多孔質シリカ、シリカヒューム、酸化カルシウム、水酸化カルシウム、および炭酸カルシウムが挙げられる。好ましくは、多孔質シリカ、水酸化カルシウムである。
本発明のプレミックスセメント用粉体状減水剤の(a)と(b)との比率は質量比で(a):(b)=96:4〜99:1であり、好ましくは、97:3〜98:2である。ただし、(a)と(b)との合計質量を100として計算する。(b)の質量比が1未満になると、噴霧乾燥性が低下する。また、(b)の質量比が4を超えると、粉体中の減水剤比率が低下するので好ましくない。
本発明のプレミックスセメント用粉体状減水剤の製造方法は噴霧乾燥であり、公知の方法で行うことがでる。噴霧形式は、ノズル式でも、アトマイザーディスク式でもよく、乾燥機の入口温度は150〜300℃、好ましくは、150〜250℃、より好ましくは160〜210℃であり、排風温度は50〜130℃、好ましくは75〜120℃、より好ましくは90〜110℃である。(a)共重合体の水溶液と(b)無機粉体は事前に混合し、溶解しない場合は、攪拌しながら噴霧乾燥することが好ましく、混合液の濃度は15〜60質量%、好ましくは20〜50質量%、より好ましくは25〜35質量%であり、噴霧乾燥機への供給量は、10〜100L/hであり、好ましくは30〜80L/hである。
セメント配合物における混和材の量は、配合用途に応じて定めることができるが、セメント100質量部に対して1〜300質量部が好ましい。
かき混ぜ機、温度計、窒素ガス導入管、滴下ロート、還流冷却器を装着した5リットルフラスコに、ポリオキシエチレン(n=68)モノアリルモノメチルエーテル1,019g(0.34モル) 、無水マレイン酸33g(0.33モル)、ポリオキシエチレン(n=140)ジアリルエーテルを11g(0.002モル)秤取った。窒素ガス雰囲気下、60℃以下で、重合開始剤として2,2‘−アゾビスイソブチロニトリル5.0g(0 .030モル)を添加し、85±2℃に昇温し、8時間反応させた。得られた共重合体の動粘度を測定したところ、100℃で1,152mm2/sであった。その後、イオン交換水2491gを加え、30分攪拌し、目的とする共重合体の30重量%水溶液を得た。
かき混ぜ機、温度計、窒素ガス導入管、滴下ロート、還流冷却器を装着した5リットルフラスコに、ポリオキシエチレン(n=68)モノアリルモノメチルエーテル1,019g(0.34モル) 、無水マレイン酸33g(0.33モル)秤取った。窒素ガス雰囲気下、60℃以下で、重合開始剤として2,2‘−アゾビスイソブチロニトリル5.0g(0 .030モル)を添加し、85±2℃に昇温し、8時間反応させた。得られた共重合体の動粘度を測定したところ、100℃で1,003mm2/sであった。その後、イオン交換水2466gを加え、30分攪拌、混合後、目的とする共重合体の30重量%水溶液を得た。
ポリオキシエチレン(n=68)モノアリルモノメチルエーテルの代わりに、ポリオキシエチレン(n=90)モノアリルモノメチルエーテルを用いた以外は、製造例1と同様に行った。
ポリオキシエチレン(n=68)モノアリルモノメチルエーテルの代わりに、ポリオキシエチレン(n=23)モノアリルモノメチルエーテルを用いた以外は、製造例1と同様に行った。
かき混ぜ機、温度計、還流冷却器を装着した2リットルフラスコに、製造例1の30%水溶液1,000g、30%水酸化ナトリウム水溶液25g(中和度100、製造例1の30%水溶液中に含まれる無水マレイン酸の2当量分の水酸化ナトリウム量)を加え、60±2℃に昇温し、30分間中和した。そこに無機粉体(消石灰)を9g加え(製造例1の30%水溶液中に含まれる共重合体質量と中和に使用したアルカリ金属質量の合計に対して3質量%)、30分間攪拌し、スラリーを得た。このスラリーを噴霧乾燥装置(カルタースプレードライヤー)にて、入口温度:200℃、出口温度100℃に維持し、送液速度15kg/hで噴霧乾燥を行った。噴霧乾燥試験結果を表3に示す。
実施例1と同様の方法で、製造例の種類、中和の有無・中和度、無機粉体の有無・種類を変えたスラリーまたは水溶液を調整し、噴霧乾燥試験を行った。噴霧乾燥試験結果を表3にまとめて示す。
(モルタルの調整方法)
JIS R5201(セメントの物理試験方法)記載のモルタルミキサにセメント[普通ポルトランドセメント]600g、細骨材[6号ケイ砂]1,200g、プレミックスセメント用粉体状減水剤0.9g、及び消泡剤(シュドックスDEF−001−CS 日油(株)製)0.1gを秤取り、2分間空練り混ぜ後、水道水274gを加え、1分間練り混ぜ、30秒間練り混ぜを休止し、2分間練り混ぜ、セメント組成物を調製した。調製したセメント組成物の単位容積質量が2,000±50gであること、温度が21±2℃であることを確認した。
フロー試験は、調製したセメント組成物を用いて、JIS R5201(セメントの物理試験方法)に示される、上端内径70mm、下端内径100mm、高さ60mmの円錐形状のフローコーンを使用し、フローテーブルで15回落下運動を与えた後のモルタルの広がりを練り混ぜ開始から5、30、60分後に測定した。フロー試験結果を表4に示す。
Claims (3)
- (a)下記式(1)で示される単量体(ア)50〜99質量%、下記式(2)で表されるマレイン酸に基づく構成単位(イ)1〜50質量%、下記式(3)で示される単量体(ウ)0.1〜5質量%の組成を有する中和度が90%以上の共重合体、および
(b)シリカおよび石灰粉体から選ばれる一種以上の無機粉体
を、(a):(b)=96:4〜99:1の質量比で含有することを特徴とする、プレミックスセメント用粉体状減水剤。
(式(1)において、R1、R2およびR3は、それぞれ独立に、水素原子またはメチル基を表し、A1Oは、炭素数2〜4のオキシアルキレン基の1種または2種以上で、2種以上の場合はブロック状でもランダム状でも良く、R4は、水素原子または炭素数1〜4の炭化水素基であり、q=1〜2、p=30〜140、r=0または1である。)
(式(2)において、Xは、水素原子またはアルカリ金属である。)
(式(3)において、R5およびR6は、それぞれ独立に、炭素数2〜5のアルケニル基を表し、A2Oは、炭素数2〜3のオキシアルキレン基の1種または2種以上で、50モル%以上が炭素数2のオキシアルキレン基で、2種以上の場合はブロック状でもランダム状でも良く、s=60〜280である。) - セメント、骨材、混和材、水および請求項1に記載のプレミックスセメント用粉体状減水剤を含有する、プレミックスセメント組成物。
- (a)下記式(1)で示される単量体(ア)50〜99質量%、下記式(2)で表されるマレイン酸に基づく構成単位(イ)1〜50質量%、下記式(3)で示される単量体(ウ)0.1〜5質量%の組成を有する中和度が90%以上の共重合体、および
(b)シリカおよび石灰粉体から選ばれる一種以上の無機粉体を、(a):(b)=96:4〜99:1の質量比で含有するスラリーまたは水溶液を噴霧乾燥することによって、プレミックスセメント用粉体状減水剤を製造する方法。
(式(1)において、R1、R2およびR3は、それぞれ独立に、水素原子またはメチル基を表し、A1Oは、炭素数2〜4のオキシアルキレン基の1種または2種以上で、2種以上の場合はブロック状でもランダム状でも良く、R4は水素原子または炭素数1〜4の炭化水素基であり、q=1〜2、p=30〜140、r=0または1である。)
(式(2)において、X は、水素原子またはアルカリ金属である。)
(式(3)において、R5およびR6は、それぞれ独立に、炭素数2〜5のアルケニル基を表し、A2Oは、炭素数2〜3のオキシアルキレン基の1種または2種以上で、50モル%以上が炭素数2のオキシアルキレン基で、2種以上の場合はブロック状でもランダム状でも良く、s=60〜280である。)
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