JPH10194814A - 吹付材料及びそれを用いた吹付工法 - Google Patents
吹付材料及びそれを用いた吹付工法Info
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- JPH10194814A JPH10194814A JP9001409A JP140997A JPH10194814A JP H10194814 A JPH10194814 A JP H10194814A JP 9001409 A JP9001409 A JP 9001409A JP 140997 A JP140997 A JP 140997A JP H10194814 A JPH10194814 A JP H10194814A
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- C04B28/02—Compositions of mortars, concrete or artificial stone, containing inorganic binders or the reaction product of an inorganic and an organic binder, e.g. polycarboxylate cements containing hydraulic cements other than calcium sulfates
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- C04B2103/12—Set accelerators
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- C04B2111/00155—Sprayable, i.e. concrete-like, materials able to be shaped by spraying instead of by casting, e.g. gunite
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 初期強度及び長期強度が良好な吹付材料及び
吹付工法の提供。 【解決手段】 セメントとセッコウを主成分とするセメ
ントモルタル、カルシウムアルミネートや凝結促進剤を
主成分とする急結剤、及びポリオキシアルケニルエーテ
ル−無水マレイン酸共重合体のカルシウム塩を含有する
吹付材料。急結剤はセッコウを含有してもよく、吹付材
料は凝結遅延剤、粉塵低減剤、超微粉、及び繊維といっ
た混和材を含有してもよい。ポリオキシアルケニルエー
テルの中ではビニルエーテルやアリルエーテルが好まし
い。
吹付工法の提供。 【解決手段】 セメントとセッコウを主成分とするセメ
ントモルタル、カルシウムアルミネートや凝結促進剤を
主成分とする急結剤、及びポリオキシアルケニルエーテ
ル−無水マレイン酸共重合体のカルシウム塩を含有する
吹付材料。急結剤はセッコウを含有してもよく、吹付材
料は凝結遅延剤、粉塵低減剤、超微粉、及び繊維といっ
た混和材を含有してもよい。ポリオキシアルケニルエー
テルの中ではビニルエーテルやアリルエーテルが好まし
い。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、道路、鉄道、及び
導水路等のトンネルにおいて露出した地山面へ吹付ける
吹付材料及びそれを用いた吹付工法に関する。
導水路等のトンネルにおいて露出した地山面へ吹付ける
吹付材料及びそれを用いた吹付工法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、トンネル掘削等露出した地山の崩
落を防止するために急結剤をコンクリートに配合した急
結コンクリートの吹付工法が行われている(特公昭52
−4149号公報)。この工法は、通常、掘削工事現場
に設置した、セメント、骨材、及び水の計量混合プラン
トで吹付コンクリートを作り、それをアジテータ車で運
搬し、コンクリートポンプで圧送し、途中に設けた合流
管で、他方から圧送した急結剤と混合し、急結性吹付コ
ンクリートとして地山面に所定の厚みになるまで吹付け
る工法である。この工法では、地山に付着せずに落下す
る量と吹付ける量との割合であるリバウンド(跳ね返
り)率が15〜30重量%と大きく、粉塵も多く作業環
境が悪いために塵肺等の影響が心配されていた。そのた
めに、リバウンド率や粉塵のより少ない工法が求められ
ていた。又、従来より使用されている急結剤を含有した
コンクリートは、急結剤を含有していないコンクリート
と比較して初期強度の立ち上がりは良好であるが、長期
強度は急結剤を含有していないコンクリートよりも30
〜50%前後低くなる等強度発現性が悪くなる傾向があ
った。それでも、その初期強度は、従来のNATM工法
において地山の崩落を防止するのにほとんどの場合にお
いて充分な強度であり、かなり不安定な地山において
は、吹付け厚さを大きくとること等で対処されてきた。
落を防止するために急結剤をコンクリートに配合した急
結コンクリートの吹付工法が行われている(特公昭52
−4149号公報)。この工法は、通常、掘削工事現場
に設置した、セメント、骨材、及び水の計量混合プラン
トで吹付コンクリートを作り、それをアジテータ車で運
搬し、コンクリートポンプで圧送し、途中に設けた合流
管で、他方から圧送した急結剤と混合し、急結性吹付コ
ンクリートとして地山面に所定の厚みになるまで吹付け
る工法である。この工法では、地山に付着せずに落下す
る量と吹付ける量との割合であるリバウンド(跳ね返
り)率が15〜30重量%と大きく、粉塵も多く作業環
境が悪いために塵肺等の影響が心配されていた。そのた
めに、リバウンド率や粉塵のより少ない工法が求められ
ていた。又、従来より使用されている急結剤を含有した
コンクリートは、急結剤を含有していないコンクリート
と比較して初期強度の立ち上がりは良好であるが、長期
強度は急結剤を含有していないコンクリートよりも30
〜50%前後低くなる等強度発現性が悪くなる傾向があ
った。それでも、その初期強度は、従来のNATM工法
において地山の崩落を防止するのにほとんどの場合にお
いて充分な強度であり、かなり不安定な地山において
は、吹付け厚さを大きくとること等で対処されてきた。
【0003】しかしながら、吹付け厚さを大きくするこ
とは経済性や作業効率性の点で好ましくない。特に、大
断面トンネルの掘削においては、経済性や作業効率性を
考慮すれば、吹付コンクリートの強度を向上し、吹付け
厚さを小さくし、施工時間を短縮し、掘削サイクルを多
くすることが特に重要なポイントとなった。これまで
に、吹付コンクリートの高強度化を達成するための方法
としては、セッコウとカルシウムアルミネートを予め混
合したものを、吹付コンクリートと混合して吹付ける方
法が提案されている(特開昭50−16717号公報、
特開昭50−16718号公報、及び特開昭50−25
623号公報)。
とは経済性や作業効率性の点で好ましくない。特に、大
断面トンネルの掘削においては、経済性や作業効率性を
考慮すれば、吹付コンクリートの強度を向上し、吹付け
厚さを小さくし、施工時間を短縮し、掘削サイクルを多
くすることが特に重要なポイントとなった。これまで
に、吹付コンクリートの高強度化を達成するための方法
としては、セッコウとカルシウムアルミネートを予め混
合したものを、吹付コンクリートと混合して吹付ける方
法が提案されている(特開昭50−16717号公報、
特開昭50−16718号公報、及び特開昭50−25
623号公報)。
【0004】しかしながら、この方法では、セッコウと
カルシウムアルミネートを混合した急結剤を、セメント
100重量部に対して10重量部以上、より高い急結力
や初期強度を必要とする場合には20重量部以上と多く
添加する必要があった。そのため、吹付け途中で作業を
中断して急結剤を追加する必要が生じたり、粉塵の発生
量が増加したり、吹付け作業中に急結剤がなくなったり
した場合はコンクリートが落下して危険になったりする
等の作業性、安全衛生、及び経済性の点で課題があっ
た。又、このような吹付工法では、吹付コンクリートに
流動性を与えるために、減水性、空気連行性、及び分散
性を有する高性能減水剤を吹付コンクリートを調製する
際に添加することが多い。高性能減水剤としては、ナフ
タレンスルホン酸塩系、メラミンスルホン酸塩系、及び
ポリカルボン酸系等が挙げられる。ナフタレンスルホン
酸塩系やメラミンスルホン酸塩系の高性能減水剤は粉末
として、セメント、急結剤等の粉状セメント混和剤、及
びフライアッシュ等の粉状セメント混和材に混合して吹
付材料に使用できる。又、ポリカルボン酸系の高性能減
水剤は、流動性が経時的に低下しにくいという効果を有
する。
カルシウムアルミネートを混合した急結剤を、セメント
100重量部に対して10重量部以上、より高い急結力
や初期強度を必要とする場合には20重量部以上と多く
添加する必要があった。そのため、吹付け途中で作業を
中断して急結剤を追加する必要が生じたり、粉塵の発生
量が増加したり、吹付け作業中に急結剤がなくなったり
した場合はコンクリートが落下して危険になったりする
等の作業性、安全衛生、及び経済性の点で課題があっ
た。又、このような吹付工法では、吹付コンクリートに
流動性を与えるために、減水性、空気連行性、及び分散
性を有する高性能減水剤を吹付コンクリートを調製する
際に添加することが多い。高性能減水剤としては、ナフ
タレンスルホン酸塩系、メラミンスルホン酸塩系、及び
ポリカルボン酸系等が挙げられる。ナフタレンスルホン
酸塩系やメラミンスルホン酸塩系の高性能減水剤は粉末
として、セメント、急結剤等の粉状セメント混和剤、及
びフライアッシュ等の粉状セメント混和材に混合して吹
付材料に使用できる。又、ポリカルボン酸系の高性能減
水剤は、流動性が経時的に低下しにくいという効果を有
する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ナフタ
レンスルホン酸塩系の高性能減水剤は、セルロース系の
粉塵低減剤やリバウンド防止剤と併用すると、減水性、
空気連行性、及び分散性がなくなってしまうという課題
があった。ナフタレンスルホン酸塩系とメラミンスルホ
ン酸塩系の高性能減水剤はともに強度低下を起こすおそ
れがあるという課題もあった。さらに、調製した吹付コ
ンクリートを練り置いた場合には、スランプの経時的変
化が大きく、吹付装置の機械的・電気的トラブル等によ
り吹付コンクリートを練り置く必要が生じたときにコン
クリートが硬くなってしまい、圧送性に悪影響を及ぼし
たり、急結剤と混合しにくくなったりして、品質的に不
均一な急結性吹付コンクリートとなり、トンネル表面か
らコンクリートが崩落する等の危険が生じるという課題
があった。ポリカルボン酸系の高性能減水剤は液状であ
るために、粉末のセメント、粉状セメント混和剤、及び
粉状セメント混和材とのプレミックス製品を作ることが
できなかった。そのために、吹付作業において、セメン
ト、粉状セメント混和剤、及び粉状セメント混和材と、
減水剤とを現場でわざわざ別々に計量・添加しなければ
ならず、作業性が著しく低下してしまうという課題があ
った。
レンスルホン酸塩系の高性能減水剤は、セルロース系の
粉塵低減剤やリバウンド防止剤と併用すると、減水性、
空気連行性、及び分散性がなくなってしまうという課題
があった。ナフタレンスルホン酸塩系とメラミンスルホ
ン酸塩系の高性能減水剤はともに強度低下を起こすおそ
れがあるという課題もあった。さらに、調製した吹付コ
ンクリートを練り置いた場合には、スランプの経時的変
化が大きく、吹付装置の機械的・電気的トラブル等によ
り吹付コンクリートを練り置く必要が生じたときにコン
クリートが硬くなってしまい、圧送性に悪影響を及ぼし
たり、急結剤と混合しにくくなったりして、品質的に不
均一な急結性吹付コンクリートとなり、トンネル表面か
らコンクリートが崩落する等の危険が生じるという課題
があった。ポリカルボン酸系の高性能減水剤は液状であ
るために、粉末のセメント、粉状セメント混和剤、及び
粉状セメント混和材とのプレミックス製品を作ることが
できなかった。そのために、吹付作業において、セメン
ト、粉状セメント混和剤、及び粉状セメント混和材と、
減水剤とを現場でわざわざ別々に計量・添加しなければ
ならず、作業性が著しく低下してしまうという課題があ
った。
【0006】本発明者は、吹付けコンクリートに高強度
を付与する際の課題を種々検討した結果、ある特定の吹
付材料を使用し吹付けを行うことにより前記課題が解決
できる知見を得て本発明を完成するに至った。
を付与する際の課題を種々検討した結果、ある特定の吹
付材料を使用し吹付けを行うことにより前記課題が解決
できる知見を得て本発明を完成するに至った。
【0007】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は、セメン
ト、セッコウ、及びポリオキシアルキレンアルケニルエ
ーテル−無水マレイン酸共重合体カルシウム塩を含有し
てなることを特徴とするセメント組成物であり、セメン
トとセッコウを主成分とするセメントモルタル、カルシ
ウムアルミネート及び/又は凝結促進剤を主成分とする
急結剤、及びポリオキシアルキレンアルケニルエーテル
−無水マレイン酸共重合体カルシウム塩を含有してなる
ことを特徴とする吹付材料であり、さらに、急結剤がセ
ッコウを含有してなることを特徴とする該吹付材料であ
り、さらに、凝結遅延剤、粉塵低減剤、超微粉、及び繊
維からなる群より選ばれた1種又は2種以上の混和材を
含有してなることを特徴とする該吹付材料であり、該吹
付材料を使用してなることを特徴とする吹付工法であ
る。
ト、セッコウ、及びポリオキシアルキレンアルケニルエ
ーテル−無水マレイン酸共重合体カルシウム塩を含有し
てなることを特徴とするセメント組成物であり、セメン
トとセッコウを主成分とするセメントモルタル、カルシ
ウムアルミネート及び/又は凝結促進剤を主成分とする
急結剤、及びポリオキシアルキレンアルケニルエーテル
−無水マレイン酸共重合体カルシウム塩を含有してなる
ことを特徴とする吹付材料であり、さらに、急結剤がセ
ッコウを含有してなることを特徴とする該吹付材料であ
り、さらに、凝結遅延剤、粉塵低減剤、超微粉、及び繊
維からなる群より選ばれた1種又は2種以上の混和材を
含有してなることを特徴とする該吹付材料であり、該吹
付材料を使用してなることを特徴とする吹付工法であ
る。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
なお、本発明では、セメントモルタル、ドライセメント
モルタル、ペースト、及びコンクリートを総称してセメ
ントモルタルという。
なお、本発明では、セメントモルタル、ドライセメント
モルタル、ペースト、及びコンクリートを総称してセメ
ントモルタルという。
【0009】本発明で使用するセメントとしては、通常
市販されている普通、早強、中庸熱、及び超早強等の各
種ポルトランドセメント、これらのポルトランドセメン
トにフライアッシュや高炉スラグ等を混合した各種混合
セメント、並びに、市販の微粒子セメント等が挙げら
れ、各種ポルトランドセメントや各種混合セメントを微
粉末化して使用することも可能である。
市販されている普通、早強、中庸熱、及び超早強等の各
種ポルトランドセメント、これらのポルトランドセメン
トにフライアッシュや高炉スラグ等を混合した各種混合
セメント、並びに、市販の微粒子セメント等が挙げら
れ、各種ポルトランドセメントや各種混合セメントを微
粉末化して使用することも可能である。
【0010】本発明で使用するセッコウとは、セメント
モルタルを高強度化するためにセメントと混合するもの
であり、無水セッコウ、半水セッコウ、及び二水セッコ
ウ等が挙げられ、これらの1種又は2種以上を使用でき
る。これらの中では、強度発現性の点から無水セッコウ
が好ましい。セッコウの粒度は、通常セメント等に使用
される程度が良く、例えば、ブレーン値で3000cm2/
g 程度が好ましく、さらに3000cm2/g を越える程度
に微粉末化することがより好ましい。セッコウの使用量
は、セメント100重量部に対して、1〜25重量部が
好ましく、5〜20重量部がより好ましい。1重量部未
満では長期強度発現性がなく、25重量部を越えると初
期凝結が遅れ、地山に対する接着性が低下したり、長期
間にわたりセメントモルタルが膨張して破壊したりする
おそれがある。
モルタルを高強度化するためにセメントと混合するもの
であり、無水セッコウ、半水セッコウ、及び二水セッコ
ウ等が挙げられ、これらの1種又は2種以上を使用でき
る。これらの中では、強度発現性の点から無水セッコウ
が好ましい。セッコウの粒度は、通常セメント等に使用
される程度が良く、例えば、ブレーン値で3000cm2/
g 程度が好ましく、さらに3000cm2/g を越える程度
に微粉末化することがより好ましい。セッコウの使用量
は、セメント100重量部に対して、1〜25重量部が
好ましく、5〜20重量部がより好ましい。1重量部未
満では長期強度発現性がなく、25重量部を越えると初
期凝結が遅れ、地山に対する接着性が低下したり、長期
間にわたりセメントモルタルが膨張して破壊したりする
おそれがある。
【0011】本発明は急結力が得られる点で、セメント
とセッコウを混合したセメントモルタルを使用すること
が好ましい。本発明で使用するセメントモルタルは、水
と混合しない乾燥状態のドライセメントモルタル、水と
混合したセメントモルタルいずれも使用できる。
とセッコウを混合したセメントモルタルを使用すること
が好ましい。本発明で使用するセメントモルタルは、水
と混合しない乾燥状態のドライセメントモルタル、水と
混合したセメントモルタルいずれも使用できる。
【0012】さらに、本発明では長期強度向上の点で、
後述する急結剤側へセッコウを添加してもよい。急結剤
側へ添加するセッコウの使用量は、カルシウムアルミネ
ート100重量部に対して、10〜200重量部が好ま
しく、50〜150重量部がより好ましい。10重量部
未満では効果がなく、200重量部を越えると、急結性
が低下するおそれがある。
後述する急結剤側へセッコウを添加してもよい。急結剤
側へ添加するセッコウの使用量は、カルシウムアルミネ
ート100重量部に対して、10〜200重量部が好ま
しく、50〜150重量部がより好ましい。10重量部
未満では効果がなく、200重量部を越えると、急結性
が低下するおそれがある。
【0013】セメントモルタル中のセッコウと急結剤中
のセッコウとを混合した場合の合計のセッコウの使用量
は、セメント100重量部に対して、1〜25重量部が
好ましい。1重量部未満では強度発現が期待できず、2
5重量部を越えるとセメントモルタルが膨張して破壊す
るおそれがある。
のセッコウとを混合した場合の合計のセッコウの使用量
は、セメント100重量部に対して、1〜25重量部が
好ましい。1重量部未満では強度発現が期待できず、2
5重量部を越えるとセメントモルタルが膨張して破壊す
るおそれがある。
【0014】本発明では急結力を付与するために、カル
シウムアルミネートや凝結促進剤を主成分とする急結剤
を使用する。
シウムアルミネートや凝結促進剤を主成分とする急結剤
を使用する。
【0015】本発明では、初期にセメントモルタルの凝
結を起こさせる点で、急結剤としてカルシウムアルミネ
ートを使用することが好ましい。カルシウムアルミネー
トとは、初期にセメントモルタルの凝結を起こさせる急
結成分をいい、その鉱物成分としては、CaOをC、A
l2 O3 をAとすると、C3 A、C12A7 、CA、及び
CA2 等で示されるカルシウムアルミネート熱処理物を
粉砕したもの等が挙げられる。更に、その他の鉱物成分
として、SiO2 を含有するアルミノケイ酸カルシウ
ム、C12A7 の1つのCaOをCaF2 等のハロゲン化
物で置き換えたC 11A7 ・ CaX2 (Xはフッ素等のハ
ロゲン)、SO3 成分を含むC4 A3 ・ SO3 、アルミ
ナセメント、並びに、ナトリウム、カリウム、及びリチ
ウム等のアルカリ金属が一部固溶したカルシウムアルミ
ネート等が挙げられ、結晶質や非晶質いずれもが使用で
きる。これらの中では、反応活性の点で、C12A7 組成
に対応する熱処理物を急冷した非晶質カルシウムアルミ
ネートが好ましい。カルシウムアルミネートの粒度は、
急結性や初期強度発現性の点で、ブレーン値で3000
cm2/g 以上が好ましく、4000cm2/g 以上がより好ま
しい。3000cm2/g 未満だと急結性や初期強度発現性
が低下するおそれがある。カルシウムアルミネートの使
用量は、セメント100重量部に対して、1〜20重量
部が好ましく、5〜15重量部がより好ましい。1重量
部未満では初期凝結が起こらず、20重量部を越えると
長期強度発現性を阻害するおそれがある。
結を起こさせる点で、急結剤としてカルシウムアルミネ
ートを使用することが好ましい。カルシウムアルミネー
トとは、初期にセメントモルタルの凝結を起こさせる急
結成分をいい、その鉱物成分としては、CaOをC、A
l2 O3 をAとすると、C3 A、C12A7 、CA、及び
CA2 等で示されるカルシウムアルミネート熱処理物を
粉砕したもの等が挙げられる。更に、その他の鉱物成分
として、SiO2 を含有するアルミノケイ酸カルシウ
ム、C12A7 の1つのCaOをCaF2 等のハロゲン化
物で置き換えたC 11A7 ・ CaX2 (Xはフッ素等のハ
ロゲン)、SO3 成分を含むC4 A3 ・ SO3 、アルミ
ナセメント、並びに、ナトリウム、カリウム、及びリチ
ウム等のアルカリ金属が一部固溶したカルシウムアルミ
ネート等が挙げられ、結晶質や非晶質いずれもが使用で
きる。これらの中では、反応活性の点で、C12A7 組成
に対応する熱処理物を急冷した非晶質カルシウムアルミ
ネートが好ましい。カルシウムアルミネートの粒度は、
急結性や初期強度発現性の点で、ブレーン値で3000
cm2/g 以上が好ましく、4000cm2/g 以上がより好ま
しい。3000cm2/g 未満だと急結性や初期強度発現性
が低下するおそれがある。カルシウムアルミネートの使
用量は、セメント100重量部に対して、1〜20重量
部が好ましく、5〜15重量部がより好ましい。1重量
部未満では初期凝結が起こらず、20重量部を越えると
長期強度発現性を阻害するおそれがある。
【0016】本発明で使用する凝結促進剤とは、セメン
トの凝結を促進させ、セメントモルタルに急結力を与え
るものをいう。凝結促進剤としては、アルミン酸ナトリ
ウム、アルミン酸カリウム、及びアルミン酸リチウム等
のアルカリ金属アルミン酸塩、炭酸ナトリウム、炭酸カ
リウム、及び炭酸リチウム等のアルカリ金属炭酸塩、水
酸化ナトリウム、水酸化カリウム、及び水酸化リチウム
等のアルカリ金属水酸化物、硫酸ナトリウム、硫酸カリ
ウム、硫酸アルミニウム、及び明礬等の硫酸塩、消石
灰、並びに、アミン化合物等が挙げられ、これらの1種
又は2種以上の併用も可能である。これらの中では、急
結力の点で、アルカリ金属アルミン酸塩及び/又はアル
カリ金属炭酸塩の使用が好ましい。凝結促進剤の使用量
は、カルシウムアルミネートを併用しない場合には、セ
メント100重量部に対して、0.1〜10重量部が好
ましく、0.5〜5重量部がより好ましい。0.1重量
部未満ではセメントモルタルの凝結が促進せず、10重
量部を越えると長期強度発現性に悪影響を及ぼすおそれ
がある。
トの凝結を促進させ、セメントモルタルに急結力を与え
るものをいう。凝結促進剤としては、アルミン酸ナトリ
ウム、アルミン酸カリウム、及びアルミン酸リチウム等
のアルカリ金属アルミン酸塩、炭酸ナトリウム、炭酸カ
リウム、及び炭酸リチウム等のアルカリ金属炭酸塩、水
酸化ナトリウム、水酸化カリウム、及び水酸化リチウム
等のアルカリ金属水酸化物、硫酸ナトリウム、硫酸カリ
ウム、硫酸アルミニウム、及び明礬等の硫酸塩、消石
灰、並びに、アミン化合物等が挙げられ、これらの1種
又は2種以上の併用も可能である。これらの中では、急
結力の点で、アルカリ金属アルミン酸塩及び/又はアル
カリ金属炭酸塩の使用が好ましい。凝結促進剤の使用量
は、カルシウムアルミネートを併用しない場合には、セ
メント100重量部に対して、0.1〜10重量部が好
ましく、0.5〜5重量部がより好ましい。0.1重量
部未満ではセメントモルタルの凝結が促進せず、10重
量部を越えると長期強度発現性に悪影響を及ぼすおそれ
がある。
【0017】これらの急結剤は、初期凝結性や強度発現
性の向上の点で、カルシウムアルミネートと凝結促進剤
を併用することが好ましく、カルシウムアルミネート
と、アルカリ金属アルミン酸塩及び/又はアルカリ金属
炭酸塩とを併用することがより好ましい。カルシウムア
ルミネートと凝結促進剤を併用した急結剤を使用する場
合には、凝結促進剤の使用量は、カルシウムアルミネー
ト100重量部に対して、1〜500重量部が好まし
く、5〜100重量部がより好ましい。1重量部未満で
はセメントモルタルの凝結が促進せず、500重量部を
越えると長期強度発現を阻害するおそれがある。
性の向上の点で、カルシウムアルミネートと凝結促進剤
を併用することが好ましく、カルシウムアルミネート
と、アルカリ金属アルミン酸塩及び/又はアルカリ金属
炭酸塩とを併用することがより好ましい。カルシウムア
ルミネートと凝結促進剤を併用した急結剤を使用する場
合には、凝結促進剤の使用量は、カルシウムアルミネー
ト100重量部に対して、1〜500重量部が好まし
く、5〜100重量部がより好ましい。1重量部未満で
はセメントモルタルの凝結が促進せず、500重量部を
越えると長期強度発現を阻害するおそれがある。
【0018】急結剤の使用量は、セメント100重量部
に対して、1〜20重量部が好ましく、5〜15重量部
がより好ましい。1重量部未満では初期凝結を起こすこ
とが難しく、20重量部を越えると長期強度発現性を阻
害するおそれがある。
に対して、1〜20重量部が好ましく、5〜15重量部
がより好ましい。1重量部未満では初期凝結を起こすこ
とが難しく、20重量部を越えると長期強度発現性を阻
害するおそれがある。
【0019】本発明で使用するポリオキシアルキレンア
ルケニルエーテル−無水マレイン酸共重合体カルシウム
塩(以下本共重合体カルシウム塩という)とは、下記化
学式(1) R1 O(AO)n R2 (1) (但し、式中のAは炭素数2〜4のアルキレン基であ
り、R1 は炭素数2〜5のアルケニル基、R2 は水素、
又は炭素数1〜4のアルキル基であり、nは1〜60の
整数である)で示されるポリオキシアルキレンアルケニ
ルエーテルと、無水マレイン酸とを共重合した共重合体
を、カルシウム塩により無水マレイン酸基をカルシウム
塩にしたものである。本共重合体カルシウム塩はセメン
トの分散性に優れ、セメントモルタルの流動性改善、ス
ランプロスの低減、及び練り混ぜ水量の低減の目的で使
用される。又、カルシウム塩ばかりでなく、マグネシウ
ム塩等の塩も使用できるが、経済性の点からカルシウム
塩が好ましい。
ルケニルエーテル−無水マレイン酸共重合体カルシウム
塩(以下本共重合体カルシウム塩という)とは、下記化
学式(1) R1 O(AO)n R2 (1) (但し、式中のAは炭素数2〜4のアルキレン基であ
り、R1 は炭素数2〜5のアルケニル基、R2 は水素、
又は炭素数1〜4のアルキル基であり、nは1〜60の
整数である)で示されるポリオキシアルキレンアルケニ
ルエーテルと、無水マレイン酸とを共重合した共重合体
を、カルシウム塩により無水マレイン酸基をカルシウム
塩にしたものである。本共重合体カルシウム塩はセメン
トの分散性に優れ、セメントモルタルの流動性改善、ス
ランプロスの低減、及び練り混ぜ水量の低減の目的で使
用される。又、カルシウム塩ばかりでなく、マグネシウ
ム塩等の塩も使用できるが、経済性の点からカルシウム
塩が好ましい。
【0020】本共重合体カルシウム塩の重量平均分子量
が3000〜100000が好ましい。3000未満だ
と分散性が低下し、100000を越えてもさらなる効
果は期待できず、コスト高となるおそれがある。重量平
均分子量は、例えば既知のポリエチレングリコールを標
準物質とし、水系GPCにより測定したものを用いた。
化学式(1)において、Aで示されるアルキレン基の中
では、得られる粉末の共重合体の水溶性の点から、炭素
数2のエチレン基が好ましい。R1 で示されるアルケニ
ル基の中では、無水マレイン酸との共重合性の点から、
炭素数2のビニルエーテル基や炭素数3のアリルエーテ
ル基が好ましく、スランプロスが小さい点から、炭素数
2のビニルエーテル基がより好ましい。R2 で示される
水素又はアルキル基の中では、共重合体の製造の容易さ
と水溶性の点からメチル基が好ましい。nの数は分散性
の点から1〜60が好ましい。
が3000〜100000が好ましい。3000未満だ
と分散性が低下し、100000を越えてもさらなる効
果は期待できず、コスト高となるおそれがある。重量平
均分子量は、例えば既知のポリエチレングリコールを標
準物質とし、水系GPCにより測定したものを用いた。
化学式(1)において、Aで示されるアルキレン基の中
では、得られる粉末の共重合体の水溶性の点から、炭素
数2のエチレン基が好ましい。R1 で示されるアルケニ
ル基の中では、無水マレイン酸との共重合性の点から、
炭素数2のビニルエーテル基や炭素数3のアリルエーテ
ル基が好ましく、スランプロスが小さい点から、炭素数
2のビニルエーテル基がより好ましい。R2 で示される
水素又はアルキル基の中では、共重合体の製造の容易さ
と水溶性の点からメチル基が好ましい。nの数は分散性
の点から1〜60が好ましい。
【0021】化学式(1)で示されるポリオキシアルキ
レンアルケニルエーテルの製造法は例えば、特開平8−
48852号公報や特開昭64−43513号公報に、
化学式(1)で示されるポリオキシアルキレンアルケニ
ルエーテルと無水マレイン酸を共重合する方法は例え
ば、特開昭64−43513号公報にそれぞれ記載され
ている。無水マレイン酸のかわりに無水シトラコン酸や
マレイミド類を使用してもよいが、分散性の点で無水マ
レイン酸が好ましい。ポリオキシアルキレンアルケニル
エーテルと無水マレイン酸の共重合比は共重合体が容易
に得られる点で1/2〜2/1が好ましく、1/1.2
〜1.2/1がより好ましい。本共重合体カルシウム塩
の製造方法としては通常、ポリオキシアルキレンアルケ
ニルエーテル−無水マレイン酸共重合体をカルシウム塩
と反応させることにより得られる。
レンアルケニルエーテルの製造法は例えば、特開平8−
48852号公報や特開昭64−43513号公報に、
化学式(1)で示されるポリオキシアルキレンアルケニ
ルエーテルと無水マレイン酸を共重合する方法は例え
ば、特開昭64−43513号公報にそれぞれ記載され
ている。無水マレイン酸のかわりに無水シトラコン酸や
マレイミド類を使用してもよいが、分散性の点で無水マ
レイン酸が好ましい。ポリオキシアルキレンアルケニル
エーテルと無水マレイン酸の共重合比は共重合体が容易
に得られる点で1/2〜2/1が好ましく、1/1.2
〜1.2/1がより好ましい。本共重合体カルシウム塩
の製造方法としては通常、ポリオキシアルキレンアルケ
ニルエーテル−無水マレイン酸共重合体をカルシウム塩
と反応させることにより得られる。
【0022】本共重合体カルシウム塩の使用量は、セメ
ント100重量部に対して、0.01〜5重量部が好ま
しく、0.02〜0.5重量部がより好ましい。0.0
1重量部未満では、充分な分散性が得られず、5重量部
を越えると凝結遅延や材料分離を引き起こすおそれがあ
る。
ント100重量部に対して、0.01〜5重量部が好ま
しく、0.02〜0.5重量部がより好ましい。0.0
1重量部未満では、充分な分散性が得られず、5重量部
を越えると凝結遅延や材料分離を引き起こすおそれがあ
る。
【0023】この本共重合体カルシウム塩は水溶液でも
構わないが、セメント、セッコウ、急結剤、セメント混
和材、及びセメント混和剤等の粉末と混合してプレミッ
クス製品として製造できる点で粉末であることが好まし
い。粉末の場合には、例えば、セメントと骨材を含有す
るセメントモルタルや、カルシウムアルミネートを主成
分とする急結剤に予め混合しておくことにより、粉塵低
減やリバウンド防止の効果を付与することが可能とな
る。粉末の場合、その平均粒径は特に限定されないが、
0.1〜500μmが好ましい。0.1μm未満だと微
粒子化するコストが高くなり、500μmを越えると本
共重合体カルシウム塩が速やかに溶解しなかったり、各
種粉末とドライブレンドした際に偏析したりして効果が
得られないおそれがある。本共重合体カルシウム塩を微
粉化する方法としては通常、粉霧乾燥、粉砕、及び溶媒
析出等が挙げられる。
構わないが、セメント、セッコウ、急結剤、セメント混
和材、及びセメント混和剤等の粉末と混合してプレミッ
クス製品として製造できる点で粉末であることが好まし
い。粉末の場合には、例えば、セメントと骨材を含有す
るセメントモルタルや、カルシウムアルミネートを主成
分とする急結剤に予め混合しておくことにより、粉塵低
減やリバウンド防止の効果を付与することが可能とな
る。粉末の場合、その平均粒径は特に限定されないが、
0.1〜500μmが好ましい。0.1μm未満だと微
粒子化するコストが高くなり、500μmを越えると本
共重合体カルシウム塩が速やかに溶解しなかったり、各
種粉末とドライブレンドした際に偏析したりして効果が
得られないおそれがある。本共重合体カルシウム塩を微
粉化する方法としては通常、粉霧乾燥、粉砕、及び溶媒
析出等が挙げられる。
【0024】本発明では、さらに、凝結遅延剤、粉塵低
減剤、超微粉、及び繊維からなる群より選ばれた1種又
は2種以上の混和材を使用することが可能である。
減剤、超微粉、及び繊維からなる群より選ばれた1種又
は2種以上の混和材を使用することが可能である。
【0025】凝結遅延剤は、セメントモルタルの凝結時
間を遅延させるものをいい、有機酸、アルカリ金属炭酸
塩、アルコール類、リン酸塩、及びホウ酸塩等が挙げら
れる。
間を遅延させるものをいい、有機酸、アルカリ金属炭酸
塩、アルコール類、リン酸塩、及びホウ酸塩等が挙げら
れる。
【0026】有機酸としては、グルコン酸、酒石酸、ク
エン酸、リンゴ酸、及び乳酸又はこれらの塩等が挙げら
れる。有機酸の使用量は、セメント100重量部に対し
て、0.05〜3重量部が好ましく、0.1〜2重量部
がより好ましい。0.05重量部未満では効果がなく、
3重量部を越えると硬化が遅延しすぎて硬化不良となる
おそれがある。
エン酸、リンゴ酸、及び乳酸又はこれらの塩等が挙げら
れる。有機酸の使用量は、セメント100重量部に対し
て、0.05〜3重量部が好ましく、0.1〜2重量部
がより好ましい。0.05重量部未満では効果がなく、
3重量部を越えると硬化が遅延しすぎて硬化不良となる
おそれがある。
【0027】アルカリ金属炭酸塩としては、炭酸ナトリ
ウム、炭酸カリウム、重炭酸ナトリウム、及び炭酸水素
カリウム等が挙げられる。アルカリ金属炭酸塩の使用量
は、セメント100重量部に対して、0.1〜10重量
部が好ましく、0.5〜5重量部がより好ましい。0.
1重量部未満では効果がなく、10重量部を越えると硬
化が遅延しすぎて硬化不良となるおそれがある。
ウム、炭酸カリウム、重炭酸ナトリウム、及び炭酸水素
カリウム等が挙げられる。アルカリ金属炭酸塩の使用量
は、セメント100重量部に対して、0.1〜10重量
部が好ましく、0.5〜5重量部がより好ましい。0.
1重量部未満では効果がなく、10重量部を越えると硬
化が遅延しすぎて硬化不良となるおそれがある。
【0028】アルコール類としては、エタノール、メタ
ノール、エチレングリコール、及びグリセリン等の水酸
基を一個以上有する低分子水溶性アルコール類や、ポリ
エチレングリコールやポリプロピレングリコール等のポ
リアルキレングリコール類やトリエタノールアミン等の
アミノアルコール類にプロピレンオキサイドやエチレン
オキサイドを付加重合させた付加物である高分子水溶性
ポリオール類等が挙げられる。アルコール類の使用量
は、セメント100重量部に対して、0.1〜5重量部
が好ましく、0.5〜3重量部がより好ましい。0.1
重量部未満では効果がなく、5重量部を越えると硬化が
遅延しすぎて硬化不良となるおそれがある。
ノール、エチレングリコール、及びグリセリン等の水酸
基を一個以上有する低分子水溶性アルコール類や、ポリ
エチレングリコールやポリプロピレングリコール等のポ
リアルキレングリコール類やトリエタノールアミン等の
アミノアルコール類にプロピレンオキサイドやエチレン
オキサイドを付加重合させた付加物である高分子水溶性
ポリオール類等が挙げられる。アルコール類の使用量
は、セメント100重量部に対して、0.1〜5重量部
が好ましく、0.5〜3重量部がより好ましい。0.1
重量部未満では効果がなく、5重量部を越えると硬化が
遅延しすぎて硬化不良となるおそれがある。
【0029】リン酸塩としては、リン酸一ナトリウム、
リン酸二ナトリウム、リン酸三ナトリウム、ヘキサメタ
リン酸ナトリウム、トリポリリン酸ナトリウム、及びト
リメタリン酸ナトリウム等が挙げられる。又、ナトリウ
ムの代わりにカリウムを使用してもよい。これらの中で
は、遅延性が大きい点で、トリポリリン酸ナトリウムが
好ましい。リン酸塩の使用量は、セメント100重量部
に対して、0.1〜5重量部が好ましく、0.2〜2重
量部がより好ましい。0.1重量部未満では効果がな
く、5重量部を越えると硬化が遅延しすぎて硬化不良と
なるおそれがある。
リン酸二ナトリウム、リン酸三ナトリウム、ヘキサメタ
リン酸ナトリウム、トリポリリン酸ナトリウム、及びト
リメタリン酸ナトリウム等が挙げられる。又、ナトリウ
ムの代わりにカリウムを使用してもよい。これらの中で
は、遅延性が大きい点で、トリポリリン酸ナトリウムが
好ましい。リン酸塩の使用量は、セメント100重量部
に対して、0.1〜5重量部が好ましく、0.2〜2重
量部がより好ましい。0.1重量部未満では効果がな
く、5重量部を越えると硬化が遅延しすぎて硬化不良と
なるおそれがある。
【0030】ホウ酸塩としては、ホウ酸ナトリウムやホ
ウ酸カリウム等が挙げられる。ホウ酸塩の使用量は、セ
メント100重量部に対して、0.1〜10重量部が好
ましく、0.5〜5重量部がより好ましい。0.1重量
部未満では効果がなく、10重量部を越えると硬化が遅
延しすぎて硬化不良となるおそれがある。
ウ酸カリウム等が挙げられる。ホウ酸塩の使用量は、セ
メント100重量部に対して、0.1〜10重量部が好
ましく、0.5〜5重量部がより好ましい。0.1重量
部未満では効果がなく、10重量部を越えると硬化が遅
延しすぎて硬化不良となるおそれがある。
【0031】これらの中では、凝結遅延後の初期強度が
向上する点で、有機酸とアルカリ金属炭酸塩を併用する
ことが好ましい。この場合のアルカリ金属炭酸塩の使用
量は、有機酸100重量部に対して、10〜1000重
量部が好ましく、50〜700重量部がより好ましい。
10重量部未満では効果がなく、1000重量部を越え
ると遅延性が低下するおそれがある。有機酸とアルカリ
金属炭酸塩の混合物の使用量は、セメント100重量部
に対して、0.1〜10重量部が好ましく、0.5〜5
重量部がより好ましい。0.1重量部未満では効果がな
く、10重量部を越えると硬化が遅延しすぎて硬化不良
となるおそれがある。
向上する点で、有機酸とアルカリ金属炭酸塩を併用する
ことが好ましい。この場合のアルカリ金属炭酸塩の使用
量は、有機酸100重量部に対して、10〜1000重
量部が好ましく、50〜700重量部がより好ましい。
10重量部未満では効果がなく、1000重量部を越え
ると遅延性が低下するおそれがある。有機酸とアルカリ
金属炭酸塩の混合物の使用量は、セメント100重量部
に対して、0.1〜10重量部が好ましく、0.5〜5
重量部がより好ましい。0.1重量部未満では効果がな
く、10重量部を越えると硬化が遅延しすぎて硬化不良
となるおそれがある。
【0032】本発明で使用する粉塵低減剤とは、粉塵量
やリバウンド率を少なくするものをいい、メチルセルロ
ース、エチルセルロース、及びメチルエチルセルロース
等のセルロース類、ポリビニルアルコール、ポリアクリ
ル酸、ポリ酢酸ビニル、並びに、ポリエチレン−ポリ酢
酸ビニル共重合体等が挙げられる。これらの中では、効
果が大きい点で、メチルセルロースが好ましい。粉塵低
減剤の使用量は、セメント100重量部に対して、0.
001〜1.0重量部が好ましく、0.01〜0.5重
量部がより好ましい。0.001重量部未満では効果が
なく、1.0重量部を越えると粘性が大きくなり、圧送
性が低下するおそれがある。
やリバウンド率を少なくするものをいい、メチルセルロ
ース、エチルセルロース、及びメチルエチルセルロース
等のセルロース類、ポリビニルアルコール、ポリアクリ
ル酸、ポリ酢酸ビニル、並びに、ポリエチレン−ポリ酢
酸ビニル共重合体等が挙げられる。これらの中では、効
果が大きい点で、メチルセルロースが好ましい。粉塵低
減剤の使用量は、セメント100重量部に対して、0.
001〜1.0重量部が好ましく、0.01〜0.5重
量部がより好ましい。0.001重量部未満では効果が
なく、1.0重量部を越えると粘性が大きくなり、圧送
性が低下するおそれがある。
【0033】本発明で使用する超微粉とは平均粒径10
μm以下のものをいい、セメント量や粉塵量の低減と、
セメントモルタルの圧送性の向上を可能とする。超微粉
としては、微粉スラグ、微粉フライアッシュ、ベントナ
イト、カオリン、及びシリカフューム等が挙げられる。
これらの中では、効果が大きい点で、シリカフュームが
好ましい。超微粉の使用量は、セメント100重量部に
対して、1〜100重量部が好ましく、2〜30重量部
がより好ましい。1重量部未満では効果がなく、100
重量部を越えると凝結や硬化が遅れるおそれがある。
μm以下のものをいい、セメント量や粉塵量の低減と、
セメントモルタルの圧送性の向上を可能とする。超微粉
としては、微粉スラグ、微粉フライアッシュ、ベントナ
イト、カオリン、及びシリカフューム等が挙げられる。
これらの中では、効果が大きい点で、シリカフュームが
好ましい。超微粉の使用量は、セメント100重量部に
対して、1〜100重量部が好ましく、2〜30重量部
がより好ましい。1重量部未満では効果がなく、100
重量部を越えると凝結や硬化が遅れるおそれがある。
【0034】本発明で使用する繊維は、無機質や有機質
いずれも使用でき、セメントモルタルの耐衝撃性や弾性
を向上させるものである。繊維の長さは、圧送性や混合
性の点で、50mm以下が好ましく、30mm以下がよ
り好ましい。50mmを越えると圧送中にセメントモル
タルが閉塞するおそれがある。無機質の繊維としては、
ガラス繊維、炭素繊維、ロックウール、石綿、セラミッ
ク繊維、及び金属繊維等が挙げられ、有機質の繊維とし
ては、ビニロン繊維、ポリエチレン繊維、ポリプロピレ
ン繊維、ポリアクリル繊維、セルロース繊維、ポリビニ
ルアルコール繊維、ポリアミド繊維、パルプ、麻、木
毛、及び木片等があげられる。これらの中では、経済性
の点でビニロン繊維や金属繊維が好ましい。繊維の使用
量は、セメント100重量部に対して、0.5〜10重
量部が好ましく、1〜5重量部がより好ましい。0.5
重量部未満では効果がなく、10重量部を越えるとセメ
ントモルタルの流動性が低下するおそれがある。
いずれも使用でき、セメントモルタルの耐衝撃性や弾性
を向上させるものである。繊維の長さは、圧送性や混合
性の点で、50mm以下が好ましく、30mm以下がよ
り好ましい。50mmを越えると圧送中にセメントモル
タルが閉塞するおそれがある。無機質の繊維としては、
ガラス繊維、炭素繊維、ロックウール、石綿、セラミッ
ク繊維、及び金属繊維等が挙げられ、有機質の繊維とし
ては、ビニロン繊維、ポリエチレン繊維、ポリプロピレ
ン繊維、ポリアクリル繊維、セルロース繊維、ポリビニ
ルアルコール繊維、ポリアミド繊維、パルプ、麻、木
毛、及び木片等があげられる。これらの中では、経済性
の点でビニロン繊維や金属繊維が好ましい。繊維の使用
量は、セメント100重量部に対して、0.5〜10重
量部が好ましく、1〜5重量部がより好ましい。0.5
重量部未満では効果がなく、10重量部を越えるとセメ
ントモルタルの流動性が低下するおそれがある。
【0035】本発明での水の使用量は、セメント100
重量部に対して、35〜60重量部以下が好ましく、4
0〜55重量部がより好ましい。35重量部未満だとミ
キサーで混練りできず、60重量部を越えると強度発現
性が悪くなるおそれがある。
重量部に対して、35〜60重量部以下が好ましく、4
0〜55重量部がより好ましい。35重量部未満だとミ
キサーで混練りできず、60重量部を越えると強度発現
性が悪くなるおそれがある。
【0036】本発明で使用される粗骨材や細骨材等の骨
材は吸水率が低くて、骨材強度が高いものが好ましい
が、特に制限されるものではない。粗骨材としては最大
寸法20mm以下のものが好ましく、ポンプ圧送性を考慮
すると最大寸法5〜15mmのものがより好ましい。細骨
材は最大寸法5mm以下のものであり、細骨材としては、
川砂、山砂、石灰砂、及び珪砂等が挙げられる。
材は吸水率が低くて、骨材強度が高いものが好ましい
が、特に制限されるものではない。粗骨材としては最大
寸法20mm以下のものが好ましく、ポンプ圧送性を考慮
すると最大寸法5〜15mmのものがより好ましい。細骨
材は最大寸法5mm以下のものであり、細骨材としては、
川砂、山砂、石灰砂、及び珪砂等が挙げられる。
【0037】又、本発明の趣旨を損なわない範囲で、高
性能減水剤や消泡剤を併用してもよい。
性能減水剤や消泡剤を併用してもよい。
【0038】強度発現性を向上させる高性能減水剤とし
ては、ナフタレンスルホン酸塩系のホルマリン縮合物、
メラミンスルホン酸塩系のホルマリン縮合物、及びリグ
ニンスルホン酸塩系のホルマリン縮合物等が挙げられ
る。
ては、ナフタレンスルホン酸塩系のホルマリン縮合物、
メラミンスルホン酸塩系のホルマリン縮合物、及びリグ
ニンスルホン酸塩系のホルマリン縮合物等が挙げられ
る。
【0039】又、連行空気量を調整させるために、消泡
剤を使用してもよい。消泡剤としては、低級アルコール
類、高級アルコール類、油脂類、脂肪酸類、脂肪酸エス
テル類、リン酸エステル類、金属石鹸類、鉱物油類、シ
リコーン類、及びポリエーテル類の高分子等が挙げられ
る。これらの中では効果が大きい点で高分子が好まし
い。高分子としては、ポリオキシエチレンポリプロピレ
ン付加物等のポリオキシアルキレン類、ポリオキシアル
キレン類の末端基の一部をアルキル基でエーテル化した
ポリオキシアルキレンアルキルエーテル類、ポリオキシ
アルキレン類の末端基の一部をアリール基やアルキルア
リール基でエーテル化したポリオキシアルキレン(アル
キル)アリールエーテル類、ポリオキシアルキレン類の
末端基の一部を脂肪酸エステル化したポリオキシアルキ
レン脂肪酸エステル類、ポリオキシアルキレン類の末端
基の一部を硫酸エステル化したポリオキシアルキレン
(アルキル)アリールエーテル硫酸エステル塩類、及び
ポリオキシアルキレン類の末端基の一部をアミノ化した
ポリオキシアルキレンアルキルアミン類等のポリオキシ
アルキレン類等が挙げられる。消泡剤の使用方法として
は、本共重合体カルシウム塩を製造する途中で予め添加
する方法、消泡剤をホワイトカーボンやシリカ等の無機
粉体に含浸させて粉状消泡剤とする方法、及び本共重合
体カルシウム塩や各種粉体材料とともにプレミックスす
る方法等が挙げられる。消泡剤の使用量は、本共重合体
カルシウム塩100重量部に対して、0.01〜10重
量部が好ましく、0.05〜5重量部がより好ましい。
0.01重量部未満だと消泡効果がなく、10重量部を
越えても消泡効果の向上は期待できず、連行空気量が却
って多くなるおそれがある。
剤を使用してもよい。消泡剤としては、低級アルコール
類、高級アルコール類、油脂類、脂肪酸類、脂肪酸エス
テル類、リン酸エステル類、金属石鹸類、鉱物油類、シ
リコーン類、及びポリエーテル類の高分子等が挙げられ
る。これらの中では効果が大きい点で高分子が好まし
い。高分子としては、ポリオキシエチレンポリプロピレ
ン付加物等のポリオキシアルキレン類、ポリオキシアル
キレン類の末端基の一部をアルキル基でエーテル化した
ポリオキシアルキレンアルキルエーテル類、ポリオキシ
アルキレン類の末端基の一部をアリール基やアルキルア
リール基でエーテル化したポリオキシアルキレン(アル
キル)アリールエーテル類、ポリオキシアルキレン類の
末端基の一部を脂肪酸エステル化したポリオキシアルキ
レン脂肪酸エステル類、ポリオキシアルキレン類の末端
基の一部を硫酸エステル化したポリオキシアルキレン
(アルキル)アリールエーテル硫酸エステル塩類、及び
ポリオキシアルキレン類の末端基の一部をアミノ化した
ポリオキシアルキレンアルキルアミン類等のポリオキシ
アルキレン類等が挙げられる。消泡剤の使用方法として
は、本共重合体カルシウム塩を製造する途中で予め添加
する方法、消泡剤をホワイトカーボンやシリカ等の無機
粉体に含浸させて粉状消泡剤とする方法、及び本共重合
体カルシウム塩や各種粉体材料とともにプレミックスす
る方法等が挙げられる。消泡剤の使用量は、本共重合体
カルシウム塩100重量部に対して、0.01〜10重
量部が好ましく、0.05〜5重量部がより好ましい。
0.01重量部未満だと消泡効果がなく、10重量部を
越えても消泡効果の向上は期待できず、連行空気量が却
って多くなるおそれがある。
【0040】急結剤を使用する場合のセッコウの混合方
法は、急結剤と混合する前に、セメントとセッコウを混
合していれば、特に制限されるものではない。混合方法
としては、あらかじめ、セメントに特定量のセッコウを
混合しておく方法や、セメントモルタル混練時にセッコ
ウを添加する方法等が挙げられる。さらに、JISで規
定されているセメント中の三酸化硫黄(SO3 )の含有
率は3.0〜4.5重量%程度なので、セメント製造工
場でセメント製造時に、このJISの規定値を越える量
のセッコウを混合する方法も挙げられる。本発明の吹付
工法では、要求される物性、経済性、及び施工性等か
ら、セメントを含有するドライセメントモルタルと水を
混合したものや、セメントと水を含有するセメントモル
タルとして吹付作業を行うことができ、必要に応じて、
これらにカルシウムアルミネートや凝結促進剤を含有す
る急結剤を流動中合流混合してもよい。
法は、急結剤と混合する前に、セメントとセッコウを混
合していれば、特に制限されるものではない。混合方法
としては、あらかじめ、セメントに特定量のセッコウを
混合しておく方法や、セメントモルタル混練時にセッコ
ウを添加する方法等が挙げられる。さらに、JISで規
定されているセメント中の三酸化硫黄(SO3 )の含有
率は3.0〜4.5重量%程度なので、セメント製造工
場でセメント製造時に、このJISの規定値を越える量
のセッコウを混合する方法も挙げられる。本発明の吹付
工法では、要求される物性、経済性、及び施工性等か
ら、セメントを含有するドライセメントモルタルと水を
混合したものや、セメントと水を含有するセメントモル
タルとして吹付作業を行うことができ、必要に応じて、
これらにカルシウムアルミネートや凝結促進剤を含有す
る急結剤を流動中合流混合してもよい。
【0041】吹付工法としては、乾式吹付法や湿式吹付
法が挙げられる。乾式吹付法としては、セメント、セッ
コウ、及び骨材を混合したドライセメントモルタルを調
製する一方で、必要に応じて急結剤もベルトコンベアで
搬入混合し、空気圧送し、途中で水を供給し吹付ける方
法等が挙げられる。湿式吹付法としては、セメント、セ
ッコウ、骨材、及び水を混合したセメントモルタルを調
製し、空気圧送し、例えば、途中に設けたY字管の一方
から必要に応じて急結剤を空気圧送し、セメントモルタ
ルと合流混合させて吹付ける方法等が挙げられる。
法が挙げられる。乾式吹付法としては、セメント、セッ
コウ、及び骨材を混合したドライセメントモルタルを調
製する一方で、必要に応じて急結剤もベルトコンベアで
搬入混合し、空気圧送し、途中で水を供給し吹付ける方
法等が挙げられる。湿式吹付法としては、セメント、セ
ッコウ、骨材、及び水を混合したセメントモルタルを調
製し、空気圧送し、例えば、途中に設けたY字管の一方
から必要に応じて急結剤を空気圧送し、セメントモルタ
ルと合流混合させて吹付ける方法等が挙げられる。
【0042】通常、本共重合体カルシウム塩と粉塵低減
剤はセメントモルタル側に添加する。凝結遅延剤、超微
粉、及び繊維はセメントモルタル側や急結剤側のどちら
側にも混合でき、片側のみに添加しても良く、両側に併
用してもよいが、強度向上、リバウンド防止、及び凝結
コントロールの点で、セメントモルタル側に添加するこ
とが好ましい。最終的にこれらの材料を混合した急結性
のセメントモルタルが吹付けられれば問題はない。
剤はセメントモルタル側に添加する。凝結遅延剤、超微
粉、及び繊維はセメントモルタル側や急結剤側のどちら
側にも混合でき、片側のみに添加しても良く、両側に併
用してもよいが、強度向上、リバウンド防止、及び凝結
コントロールの点で、セメントモルタル側に添加するこ
とが好ましい。最終的にこれらの材料を混合した急結性
のセメントモルタルが吹付けられれば問題はない。
【0043】本発明の吹付工法においては、従来使用の
吹付設備等が使用できる。通常、吹付圧力は2〜5kg/c
m2、吹付速度は4〜20m3/hである。吹付設備は吹付が
十分に行われれば、特に限定されるものではなく、例え
ば、コンクリートの圧送にはアリバー社商品名「アリバ
ー280」等が、急結剤の圧送には急結剤圧送装置「ナ
トムクリート」等が使用できる。なお、本発明で使用す
るセメント組成物の用途としては、地盤注入材、吹付材
料、ロックボルト用定着材、導水路等の底板、及び舗装
セメントモルタル等が挙げられるが、これらの中では、
効果は大きい点で吹付材料が好ましい。セメント組成物
を地盤注入材として使用する方法には、地盤注入材を水
と混合して懸濁してミルク状となったスラリーを地盤中
へ注入する方法があるが、この場合には本共重合体カル
シウム塩は地盤注入材の粒子同士の凝集を抑えるという
効果を有する。
吹付設備等が使用できる。通常、吹付圧力は2〜5kg/c
m2、吹付速度は4〜20m3/hである。吹付設備は吹付が
十分に行われれば、特に限定されるものではなく、例え
ば、コンクリートの圧送にはアリバー社商品名「アリバ
ー280」等が、急結剤の圧送には急結剤圧送装置「ナ
トムクリート」等が使用できる。なお、本発明で使用す
るセメント組成物の用途としては、地盤注入材、吹付材
料、ロックボルト用定着材、導水路等の底板、及び舗装
セメントモルタル等が挙げられるが、これらの中では、
効果は大きい点で吹付材料が好ましい。セメント組成物
を地盤注入材として使用する方法には、地盤注入材を水
と混合して懸濁してミルク状となったスラリーを地盤中
へ注入する方法があるが、この場合には本共重合体カル
シウム塩は地盤注入材の粒子同士の凝集を抑えるという
効果を有する。
【0044】
【実施例】以下、実施例に基づき本発明を詳細に説明す
る。
る。
【0045】(実施例1)各材料の単位量をセメント4
00kg/m3 、細骨材1055kg/m3 、粗骨材713kg/m
3 、及び水200kg/m3 とし、セメント100重量部に
対して、セッコウ10重量部と表1に示す量の本共重合
体カルシウム塩を混合してセメント組成物とした。この
セメント組成物のスランプと圧縮強度を測定した。結果
を表1に示す。
00kg/m3 、細骨材1055kg/m3 、粗骨材713kg/m
3 、及び水200kg/m3 とし、セメント100重量部に
対して、セッコウ10重量部と表1に示す量の本共重合
体カルシウム塩を混合してセメント組成物とした。この
セメント組成物のスランプと圧縮強度を測定した。結果
を表1に示す。
【0046】(使用材料) セメント:市販の普通ポルトランドセメント、ブレーン
値3100cm2/g 、比重3.16 細骨材:新潟県姫川産川砂、表乾状態、最大寸法5mm以
下、比重2.61 粗骨材:新潟県姫川産川砂利、表乾状態、最大寸法15
mm以下、比重2.65 水:水道水 セッコウ:市販の無水セッコウ粉砕品、ブレーン値54
00cm2/g 本共重合体カルシウム塩:メトキシポリエチレングリ
コールビニルエーテルと無水マレイン酸をモル比1:1
で共重合した共重合体のカルシウム塩、粉末状、重量平
均分子量3万、R1 はCH2 =CH−、Aは−CH2 C
H2 −、R2 は−CH3 、nは45、粒径500μm以
下 本共重合体カルシウム塩:メトキシポリエチレングリ
コールアリルエーテルと無水マレイン酸をモル比1:1
で共重合した共重合体のカルシウム塩、粉末状、重量平
均分子量3万、R1 はCH2 =CHCH2 −、Aは−C
H2 CH2 −、R 2 は−CH3 、nは10、粒径500
μm以下 高性能減水剤A:市販のナフタレンスルホン酸塩系のも
の、粉末。 高性能減水剤B:市販のメラミンスルホン酸塩系のも
の、粉末。
値3100cm2/g 、比重3.16 細骨材:新潟県姫川産川砂、表乾状態、最大寸法5mm以
下、比重2.61 粗骨材:新潟県姫川産川砂利、表乾状態、最大寸法15
mm以下、比重2.65 水:水道水 セッコウ:市販の無水セッコウ粉砕品、ブレーン値54
00cm2/g 本共重合体カルシウム塩:メトキシポリエチレングリ
コールビニルエーテルと無水マレイン酸をモル比1:1
で共重合した共重合体のカルシウム塩、粉末状、重量平
均分子量3万、R1 はCH2 =CH−、Aは−CH2 C
H2 −、R2 は−CH3 、nは45、粒径500μm以
下 本共重合体カルシウム塩:メトキシポリエチレングリ
コールアリルエーテルと無水マレイン酸をモル比1:1
で共重合した共重合体のカルシウム塩、粉末状、重量平
均分子量3万、R1 はCH2 =CHCH2 −、Aは−C
H2 CH2 −、R 2 は−CH3 、nは10、粒径500
μm以下 高性能減水剤A:市販のナフタレンスルホン酸塩系のも
の、粉末。 高性能減水剤B:市販のメラミンスルホン酸塩系のも
の、粉末。
【0047】(測定方法) スランプ:JIS A 1101に準じて測定。 圧縮強度:縦4cm×横4cm×長さ16cmの型枠に
コンクリートを流し込んで成形し、硬化後脱型し20℃
で、所定材齢になるまで水中養生し、20t耐圧試験機
で測定した。 重量平均分子量:水系GPCにより測定した。重量平均
分子量は既知のポリエチレングリコールを標準物質とし
た。
コンクリートを流し込んで成形し、硬化後脱型し20℃
で、所定材齢になるまで水中養生し、20t耐圧試験機
で測定した。 重量平均分子量:水系GPCにより測定した。重量平均
分子量は既知のポリエチレングリコールを標準物質とし
た。
【0048】
【表1】
【0049】(実施例2)各材料の単位量をセメント4
00kg/m3 、細骨材1055kg/m3 、粗骨材713kg/m
3 、及び水200kg/m3 とし、セメント100重量部、
セッコウ10重量部、及び本共重合体カルシウム塩
0.3重量部を混合して吹付コンクリートとし、これを
コンクリート圧送機「アリバ−280」を用いて圧送し
た。途中に設けたY字管の一方より、セメント100重
量部に対して表2に示す量のカルシウムアルミネートか
らなる急結剤を急結剤添加機「デンカナトムクリート」
で圧送し、合流混合して急結性吹付コンクリートを調製
した。この急結性吹付コンクリートを4m3/hの吹付速度
で型枠に吹付け、圧縮強度を測定した。使用材料につい
ては、実施例1と同様のものを使用した。結果を表2に
示す。
00kg/m3 、細骨材1055kg/m3 、粗骨材713kg/m
3 、及び水200kg/m3 とし、セメント100重量部、
セッコウ10重量部、及び本共重合体カルシウム塩
0.3重量部を混合して吹付コンクリートとし、これを
コンクリート圧送機「アリバ−280」を用いて圧送し
た。途中に設けたY字管の一方より、セメント100重
量部に対して表2に示す量のカルシウムアルミネートか
らなる急結剤を急結剤添加機「デンカナトムクリート」
で圧送し、合流混合して急結性吹付コンクリートを調製
した。この急結性吹付コンクリートを4m3/hの吹付速度
で型枠に吹付け、圧縮強度を測定した。使用材料につい
ては、実施例1と同様のものを使用した。結果を表2に
示す。
【0050】(使用材料) カルシウムアルミネート:主成分C12A7 、ブレーン値
6100cm2/g 、比重2.90
6100cm2/g 、比重2.90
【0051】(測定方法) 圧縮強度:調製した急結性吹付コンクリートを、幅25
cm×長さ25cmのプルアウト型枠と縦50cm×横50cm
×長さ20cmの型枠に吹付けした。材齢3時間以下はプ
ルアウト型枠の供試体を使用して測定した。プルアウト
型枠表面からピンを吹付コンクリートで被覆し、型枠の
裏側よりピンを引き抜き、その時の引き抜き強度を求
め、(圧縮強度)=(引き抜き強度)×4/(供試体表
面積)の式から圧縮強度を算出した。材齢1日以降は幅
50cm×長さ50cm×厚さ20cmの型枠から採取した直
径5cm×長さ10cmの供試体を20トン耐圧機で測定
し、圧縮強度を求めた。
cm×長さ25cmのプルアウト型枠と縦50cm×横50cm
×長さ20cmの型枠に吹付けした。材齢3時間以下はプ
ルアウト型枠の供試体を使用して測定した。プルアウト
型枠表面からピンを吹付コンクリートで被覆し、型枠の
裏側よりピンを引き抜き、その時の引き抜き強度を求
め、(圧縮強度)=(引き抜き強度)×4/(供試体表
面積)の式から圧縮強度を算出した。材齢1日以降は幅
50cm×長さ50cm×厚さ20cmの型枠から採取した直
径5cm×長さ10cmの供試体を20トン耐圧機で測定
し、圧縮強度を求めた。
【0052】
【表2】
【0053】(実施例3)セメント100重量部に対し
て、表3に示す量の凝結促進剤からなる急結剤を使用し
て急結性吹付コンクリートとしたこと以外は、実施例2
と同様に行った。結果を表3に示す。
て、表3に示す量の凝結促進剤からなる急結剤を使用し
て急結性吹付コンクリートとしたこと以外は、実施例2
と同様に行った。結果を表3に示す。
【0054】(使用材料) 凝結促進剤A:市販のアルミン酸ナトリウム 凝結促進剤B:市販の炭酸ナトリウム 凝結促進剤C:市販の明礬
【0055】
【表3】
【0056】(実施例4)セメント100重量部、セッ
コウ10重量部、及び表4に示す量の本共重合体カルシ
ウム塩を混合して吹付コンクリートとし、カルシウム
アルミネートからなる急結剤を、セメント100重量部
に対して、10重量部使用して急結性吹付コンクリート
としたこと以外は、実施例2と同様に行った。結果を表
4に示す。この急結性吹付コンクリートを4m3/hの吹付
速度で30分間高さ3.5m、幅2.5mの模擬トンネ
ルに吹付けし、粉塵量とリバウンド率を測定した。結果
を表4に示す。
コウ10重量部、及び表4に示す量の本共重合体カルシ
ウム塩を混合して吹付コンクリートとし、カルシウム
アルミネートからなる急結剤を、セメント100重量部
に対して、10重量部使用して急結性吹付コンクリート
としたこと以外は、実施例2と同様に行った。結果を表
4に示す。この急結性吹付コンクリートを4m3/hの吹付
速度で30分間高さ3.5m、幅2.5mの模擬トンネ
ルに吹付けし、粉塵量とリバウンド率を測定した。結果
を表4に示す。
【0057】(測定方法) 粉塵量:吹付け開始後、10分毎に吹付場所より3mの
定位置で粉塵量を測定し、その平均値を示した。 リバウンド率:吹付け終了後、付着せずに落下した吹付
コンクリートの量を測定し、(リバウンド率)=(吹付
けの際に模擬トンネルに付着せずに落下した吹付コンク
リートの重量)/(吹付けに使用した吹付コンクリート
の重量)×100(%)の式から算出した。
定位置で粉塵量を測定し、その平均値を示した。 リバウンド率:吹付け終了後、付着せずに落下した吹付
コンクリートの量を測定し、(リバウンド率)=(吹付
けの際に模擬トンネルに付着せずに落下した吹付コンク
リートの重量)/(吹付けに使用した吹付コンクリート
の重量)×100(%)の式から算出した。
【0058】
【表4】
【0059】(実施例5)セメント100重量部、本共
重合体カルシウム塩0.3重量部、表5に示す量のセ
ッコウを混合して吹付コンクリートとし、カルシウムア
ルミネートからなる急結剤を、セメント100重量部に
対して、10重量部使用して急結性吹付コンクリートと
したこと以外は、実施例2と同様に行った。結果を表5
に示す。
重合体カルシウム塩0.3重量部、表5に示す量のセ
ッコウを混合して吹付コンクリートとし、カルシウムア
ルミネートからなる急結剤を、セメント100重量部に
対して、10重量部使用して急結性吹付コンクリートと
したこと以外は、実施例2と同様に行った。結果を表5
に示す。
【0060】
【表5】
【0061】(実施例6)カルシウムアルミネート10
0重量部と表6に示す量の凝結促進剤Aを混合した急結
剤を、セメント100重量部に対して10重量部使用し
て急結性吹付コンクリートとしたこと以外は、実施例2
と同様に行った。結果を表5に示す。
0重量部と表6に示す量の凝結促進剤Aを混合した急結
剤を、セメント100重量部に対して10重量部使用し
て急結性吹付コンクリートとしたこと以外は、実施例2
と同様に行った。結果を表5に示す。
【0062】
【表6】
【0063】(実施例7)カルシウムアルミネート10
0重量部と凝結促進剤A10重量部を混合した急結剤
を、セメント100重量部に対して表7に示す量を使用
したこと以外は、実施例2と同様に行った。結果を表7
に示す。
0重量部と凝結促進剤A10重量部を混合した急結剤
を、セメント100重量部に対して表7に示す量を使用
したこと以外は、実施例2と同様に行った。結果を表7
に示す。
【0064】
【表7】
【0065】(実施例8)カルシウムアルミネート10
0重量部と表8に示す量のセッコウを混合した急結剤
を、セメント100重量部に対して10重量部混合して
急結性吹付コンクリートとしたこと以外は実施例2と同
様に行った。結果を表8に示す。
0重量部と表8に示す量のセッコウを混合した急結剤
を、セメント100重量部に対して10重量部混合して
急結性吹付コンクリートとしたこと以外は実施例2と同
様に行った。結果を表8に示す。
【0066】
【表8】
【0067】(実施例9)粗骨材と細骨材を使用し、セ
メント100重量部、セッコウ10重量部、及び本共重
合体カルシウム塩0.3重量部を混合してドライコン
クリートを調製し、ベルトコンベアで吹付機に搬入し
た。一方、カルシウムアルミネート100重量部と凝結
促進剤A10重量部を混合した急結剤を、セメント10
0重量部に対して10重量部を、ベルトコンベア上でド
ライコンクリートに添加した。急結剤を添加したドライ
コンクリートを吹付機から空気圧送し、Y字管により水
を、セメント100重量部に対して50重量部となるよ
うに加え、乾式吹付施工を実施し、圧縮強度を実施例2
の方法に従って測定した。その結果、配管の閉塞等のト
ラブルもなく吹付施工を実施することができた。その時
の材齢1時間の圧縮強度は4.9N/mm2 、28日の圧縮
強度は58.3N/mm2 であった。
メント100重量部、セッコウ10重量部、及び本共重
合体カルシウム塩0.3重量部を混合してドライコン
クリートを調製し、ベルトコンベアで吹付機に搬入し
た。一方、カルシウムアルミネート100重量部と凝結
促進剤A10重量部を混合した急結剤を、セメント10
0重量部に対して10重量部を、ベルトコンベア上でド
ライコンクリートに添加した。急結剤を添加したドライ
コンクリートを吹付機から空気圧送し、Y字管により水
を、セメント100重量部に対して50重量部となるよ
うに加え、乾式吹付施工を実施し、圧縮強度を実施例2
の方法に従って測定した。その結果、配管の閉塞等のト
ラブルもなく吹付施工を実施することができた。その時
の材齢1時間の圧縮強度は4.9N/mm2 、28日の圧縮
強度は58.3N/mm2 であった。
【0068】又、この時の粉塵量を本共重合体カルシウ
ム塩を添加しない場合と比較したところ、本共重合体カ
ルシウム塩を添加しない場合では、28.3mg/m3 であ
るのに対し、本共重合体カルシウム塩を添加した場合で
は、17.1mg/m3 であり、明らかに本共重合体カルシ
ウム塩を添加した方が粉塵発生量が少なかった。
ム塩を添加しない場合と比較したところ、本共重合体カ
ルシウム塩を添加しない場合では、28.3mg/m3 であ
るのに対し、本共重合体カルシウム塩を添加した場合で
は、17.1mg/m3 であり、明らかに本共重合体カルシ
ウム塩を添加した方が粉塵発生量が少なかった。
【0069】(実施例10)セメント100重量部、セ
ッコウ10重量部、本共重合体カルシウム塩0.3重
量部、及び表9に示す量の凝結遅延剤を混合して吹付コ
ンクリートとし、カルシウムアルミネート100重量部
と凝結促進剤A10重量部を混合した急結剤を、セメン
ト100重量部に対して10重量部使用したこと以外
は、実施例2と同様に行った。結果を表9に示す。
ッコウ10重量部、本共重合体カルシウム塩0.3重
量部、及び表9に示す量の凝結遅延剤を混合して吹付コ
ンクリートとし、カルシウムアルミネート100重量部
と凝結促進剤A10重量部を混合した急結剤を、セメン
ト100重量部に対して10重量部使用したこと以外
は、実施例2と同様に行った。結果を表9に示す。
【0070】(使用材料) 凝結遅延剤α:市販のクエン酸 凝結遅延剤β:市販の炭酸カリウム 凝結遅延剤γ:市販のクエン酸3と炭酸カリウム7の混
合物(重量比) 凝結遅延剤δ:市販のエチレングリコール 凝結遅延剤ε:市販のトリポリリン酸ナトリウム 凝結遅延剤ζ:市販のホウ酸ナトリウム
合物(重量比) 凝結遅延剤δ:市販のエチレングリコール 凝結遅延剤ε:市販のトリポリリン酸ナトリウム 凝結遅延剤ζ:市販のホウ酸ナトリウム
【0071】
【表9】
【0072】(実施例11)セメント100重量部、セ
ッコウ10重量部、本共重合体カルシウム塩0.3重
量部、及び表10に示す量の粉塵低減剤を添加して吹付
コンクリートとし、カルシウムアルミネート100重量
部と凝結促進剤A10重量部を混合した急結剤を、セメ
ント100重量部に対して10重量部使用したこと以外
は、実施例2と同様に行い、粉塵量及びリバウンド率を
測定した。結果を表10に示す。
ッコウ10重量部、本共重合体カルシウム塩0.3重
量部、及び表10に示す量の粉塵低減剤を添加して吹付
コンクリートとし、カルシウムアルミネート100重量
部と凝結促進剤A10重量部を混合した急結剤を、セメ
ント100重量部に対して10重量部使用したこと以外
は、実施例2と同様に行い、粉塵量及びリバウンド率を
測定した。結果を表10に示す。
【0073】(使用材料) 粉塵低減剤:市販のメチルセルロース
【0074】
【表10】
【0075】(実施例12)粉塵低減剤をセメント10
0重量部に対して0.5重量部使用したこと以外は、実
施例11と同様な吹付コンクリートを調製した。そのと
きのスランプの経時変化を測定した。結果を表11に示
す。尚、比較のためにナフタレンスルホン酸塩系及びメ
ラミンスルホン酸塩系を使用したときの結果も示す。
0重量部に対して0.5重量部使用したこと以外は、実
施例11と同様な吹付コンクリートを調製した。そのと
きのスランプの経時変化を測定した。結果を表11に示
す。尚、比較のためにナフタレンスルホン酸塩系及びメ
ラミンスルホン酸塩系を使用したときの結果も示す。
【0076】
【表11】
【0077】(実施例13)セメント100重量部、セ
ッコウ10重量部、本共重合体カルシウム塩0.3重
量部、及び超微粉を表12に示す量を混合して吹付コン
クリートとし、カルシウムアルミネート100重量部と
凝結促進剤A10重量部を混合した急結剤を、セメント
100重量部に対して10重量部添加して急結性吹付コ
ンクリートとしたこと以外は、実施例2と同様に実施
し、リバウンド率を測定した。結果を表12に示す。
ッコウ10重量部、本共重合体カルシウム塩0.3重
量部、及び超微粉を表12に示す量を混合して吹付コン
クリートとし、カルシウムアルミネート100重量部と
凝結促進剤A10重量部を混合した急結剤を、セメント
100重量部に対して10重量部添加して急結性吹付コ
ンクリートとしたこと以外は、実施例2と同様に実施
し、リバウンド率を測定した。結果を表12に示す。
【0078】(使用材料) 超微粉a:市販のシリカヒューム、平均粒径10μm以
下 超微粉b:市販の高炉スラグの粉砕品、平均粒径10μ
m以下
下 超微粉b:市販の高炉スラグの粉砕品、平均粒径10μ
m以下
【0079】
【表12】
【0080】(実施例14)セメント100重量部、セ
ッコウ10重量部、本共重合体カルシウム塩0.3重
量部、及び繊維を表13に示す量を添加して吹付コンク
リートとし、カルシウムアルミネート100重量部と凝
結促進剤A10重量部を混合した急結剤を、セメント1
00重量部に対して10重量部添加して急結性吹付コン
クリートとしたこと以外は、実施例2と同様に実施し、
耐衝撃性を測定した。結果を表13に示す。
ッコウ10重量部、本共重合体カルシウム塩0.3重
量部、及び繊維を表13に示す量を添加して吹付コンク
リートとし、カルシウムアルミネート100重量部と凝
結促進剤A10重量部を混合した急結剤を、セメント1
00重量部に対して10重量部添加して急結性吹付コン
クリートとしたこと以外は、実施例2と同様に実施し、
耐衝撃性を測定した。結果を表13に示す。
【0081】(使用材料) 繊維i:市販のビニロン繊維、繊維長30mm 繊維ii:市販のスチールファイバー、繊維長30mm
【0082】(測定方法) 耐衝撃性:材齢3時間後の吹付コンクリートを幅20cm
×長さ20cm×厚さ2.5cmに切り取ったものを、平ら
にならした標準砂の上に置き、重さ100gの球体を5
0cmの高さから落下させた。落下回数が5回以内で破壊
したものを×とし、破壊せずにひびが入ったものを○、
破壊せずにひびが入らないものを◎とした。
×長さ20cm×厚さ2.5cmに切り取ったものを、平ら
にならした標準砂の上に置き、重さ100gの球体を5
0cmの高さから落下させた。落下回数が5回以内で破壊
したものを×とし、破壊せずにひびが入ったものを○、
破壊せずにひびが入らないものを◎とした。
【0083】
【表13】
【0084】(実施例15)セメントの単位量を表14
に示す量とし、水の使用量をセメント100重量部に対
して表14に示す量とし、セメント100重量部、セッ
コウ10重量部、本共重合体カルシウム塩0.3重量
部を混合して吹付コンクリートとし、カルシウムアルミ
ネート100重量部と凝結促進剤A10重量部を混合し
た急結剤を、セメント100重量部に対して10重量部
を使用して急結性吹付コンクリートとしたこと以外は、
実施例2と同様に行った。吹付コンクリートについて
は、混練り直後のスランプを測定した。結果を表14に
併記する。
に示す量とし、水の使用量をセメント100重量部に対
して表14に示す量とし、セメント100重量部、セッ
コウ10重量部、本共重合体カルシウム塩0.3重量
部を混合して吹付コンクリートとし、カルシウムアルミ
ネート100重量部と凝結促進剤A10重量部を混合し
た急結剤を、セメント100重量部に対して10重量部
を使用して急結性吹付コンクリートとしたこと以外は、
実施例2と同様に行った。吹付コンクリートについて
は、混練り直後のスランプを測定した。結果を表14に
併記する。
【0085】
【表14】
【0086】
【発明の効果】本発明の吹付材料を使用することによ
り、初期や長期の強度発現性を大幅に改善することがで
きる。そのため、吹付厚さを従来より小さくでき、施工
コストの削減や施工スピードの短縮化を実現することが
できる。又、吹付機のトラブル等でセメントモルタルを
練り置く必要が生じても、経時的なスランプダウンがな
く、品質の良好な急結性のセメントモルタルが得られ
る。特に、本共重合体カルシウム塩は粉末とすることが
できるため、粉末状のセメント、粉末状のセメント混和
剤、及び粉末状のセメント混和材に混合できる。さら
に、セルロース系粉塵低減剤と併用しても減水効果や分
散効果が維持でき、強度発現性の阻害も抑えることがで
きる。
り、初期や長期の強度発現性を大幅に改善することがで
きる。そのため、吹付厚さを従来より小さくでき、施工
コストの削減や施工スピードの短縮化を実現することが
できる。又、吹付機のトラブル等でセメントモルタルを
練り置く必要が生じても、経時的なスランプダウンがな
く、品質の良好な急結性のセメントモルタルが得られ
る。特に、本共重合体カルシウム塩は粉末とすることが
できるため、粉末状のセメント、粉末状のセメント混和
剤、及び粉末状のセメント混和材に混合できる。さら
に、セルロース系粉塵低減剤と併用しても減水効果や分
散効果が維持でき、強度発現性の阻害も抑えることがで
きる。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C04B 24:26) 103:14 103:30 (72)発明者 岩崎 昌浩 新潟県西頸城郡青海町大字青海2209番地 電気化学工業株式会社青海工場内
Claims (5)
- 【請求項1】 セメント、セッコウ、及びポリオキシア
ルキレンアルケニルエーテル−無水マレイン酸共重合体
カルシウム塩を含有してなることを特徴とするセメント
組成物。 - 【請求項2】 セメントとセッコウを主成分とするセメ
ントモルタル、カルシウムアルミネート及び/又は凝結
促進剤を主成分とする急結剤、及びポリオキシアルキレ
ンアルケニルエーテル−無水マレイン酸共重合体カルシ
ウム塩を含有してなることを特徴とする吹付材料。 - 【請求項3】 さらに、急結剤がセッコウを含有してな
ることを特徴とする請求項2記載の吹付材料。 - 【請求項4】 さらに、凝結遅延剤、粉塵低減剤、超微
粉、及び繊維からなる群より選ばれた1種又は2種以上
の混和材を含有してなることを特徴とする請求項2又は
3記載の吹付材料。 - 【請求項5】 請求項2〜4のうちの1項記載の吹付材
料を使用してなることを特徴とする吹付工法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9001409A JPH10194814A (ja) | 1997-01-08 | 1997-01-08 | 吹付材料及びそれを用いた吹付工法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9001409A JPH10194814A (ja) | 1997-01-08 | 1997-01-08 | 吹付材料及びそれを用いた吹付工法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10194814A true JPH10194814A (ja) | 1998-07-28 |
Family
ID=11500700
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9001409A Pending JPH10194814A (ja) | 1997-01-08 | 1997-01-08 | 吹付材料及びそれを用いた吹付工法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10194814A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002047049A (ja) * | 2000-08-01 | 2002-02-12 | Hazama Gumi Ltd | 急結コンクリート及び施工方法 |
JP2005060161A (ja) * | 2003-08-11 | 2005-03-10 | Chugoku Electric Power Co Inc:The | 湿式吹付用コンクリート |
WO2007138648A1 (ja) * | 2006-05-25 | 2007-12-06 | Nittetsu Cement Co., Ltd. | 注入材 |
JP2013136669A (ja) * | 2011-12-28 | 2013-07-11 | Taiheiyo Materials Corp | セメント系注入材 |
JP2019210170A (ja) * | 2018-06-01 | 2019-12-12 | 大成建設株式会社 | 吹付け材料 |
WO2020008794A1 (ja) * | 2018-07-06 | 2020-01-09 | デンカ株式会社 | ボルト定着用セメント組成物及びボルト定着工法 |
-
1997
- 1997-01-08 JP JP9001409A patent/JPH10194814A/ja active Pending
Cited By (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002047049A (ja) * | 2000-08-01 | 2002-02-12 | Hazama Gumi Ltd | 急結コンクリート及び施工方法 |
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JPWO2007138648A1 (ja) * | 2006-05-25 | 2009-10-01 | 日鐵セメント株式会社 | 注入材 |
US8029619B2 (en) | 2006-05-25 | 2011-10-04 | Nittetsu Cement Co., Ltd. | Grouting material |
JP2013136669A (ja) * | 2011-12-28 | 2013-07-11 | Taiheiyo Materials Corp | セメント系注入材 |
JP2019210170A (ja) * | 2018-06-01 | 2019-12-12 | 大成建設株式会社 | 吹付け材料 |
WO2020008794A1 (ja) * | 2018-07-06 | 2020-01-09 | デンカ株式会社 | ボルト定着用セメント組成物及びボルト定着工法 |
JPWO2020008794A1 (ja) * | 2018-07-06 | 2021-08-05 | デンカ株式会社 | ボルト定着用セメント組成物及びボルト定着工法 |
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