JPH07257923A - 高濃度二酸化チタン水性分散体 - Google Patents
高濃度二酸化チタン水性分散体Info
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- JPH07257923A JPH07257923A JP7136594A JP7136594A JPH07257923A JP H07257923 A JPH07257923 A JP H07257923A JP 7136594 A JP7136594 A JP 7136594A JP 7136594 A JP7136594 A JP 7136594A JP H07257923 A JPH07257923 A JP H07257923A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 化粧料、塗料、繊維などの用途適用系での紫
外線防止（遮蔽）剤として有用な可視部透明性と紫外線
遮蔽能に優れた超微粒子二酸化チタンよりなる高濃度二
酸化チタン水性分散体を提供する。 【構成】 分散媒として水、超微粒子二酸化チタンおよ
び縮合リン酸塩を含んでなる高濃度二酸化チタン水性分
散体。
外線防止（遮蔽）剤として有用な可視部透明性と紫外線
遮蔽能に優れた超微粒子二酸化チタンよりなる高濃度二
酸化チタン水性分散体を提供する。 【構成】 分散媒として水、超微粒子二酸化チタンおよ
び縮合リン酸塩を含んでなる高濃度二酸化チタン水性分
散体。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、超微粒子二酸化チタン
の高濃度水性分散体およびその用途に関する。
の高濃度水性分散体およびその用途に関する。
【０００２】
【従来の技術】超微粒子二酸化チタンは、透明性の高い
紫外線遮蔽剤として、塗料、化粧品、化学繊維に利用さ
れている。しかし、一般に、超微粒子二酸化チタンは、
一次粒子径が、０．１μｍ以下と非常に小さいため、凝
集した粗大粒子となっているものが多く、本来の紫外線
遮蔽能、可視部透明性が十分に発揮されていないことが
多い。このような問題を改善するために、例えば特開平
２−２１２３１５公報には、水、針状二酸化チタン粒
子、及びポリカルボン酸又はその塩である分散剤からな
る二酸化チタン水性分散体が提案されている。しかしな
がら、前記水性分散体は、実質的な二酸化チタン含有率
を重量基準で５０％以上にしようとすると、高粘度にな
り、取扱いが非常に困難となるため、二酸化チタン含有
量を５０％未満にせざるを得ない。
紫外線遮蔽剤として、塗料、化粧品、化学繊維に利用さ
れている。しかし、一般に、超微粒子二酸化チタンは、
一次粒子径が、０．１μｍ以下と非常に小さいため、凝
集した粗大粒子となっているものが多く、本来の紫外線
遮蔽能、可視部透明性が十分に発揮されていないことが
多い。このような問題を改善するために、例えば特開平
２−２１２３１５公報には、水、針状二酸化チタン粒
子、及びポリカルボン酸又はその塩である分散剤からな
る二酸化チタン水性分散体が提案されている。しかしな
がら、前記水性分散体は、実質的な二酸化チタン含有率
を重量基準で５０％以上にしようとすると、高粘度にな
り、取扱いが非常に困難となるため、二酸化チタン含有
量を５０％未満にせざるを得ない。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】一般に、原材料に含ま
れる有効成分の含有率が低いほど、最終製品への添加量
が制限されると共に、有効成分当たりの輸送コストが大
きくなる。従って、二酸化チタン水性分散体において
も、有効成分である二酸化チタンの含有率はできるだけ
高いほうが望ましい。本願発明は、超微粒子二酸化チタ
ン粒子が高度に分散され、かつ高濃度で含まれる二酸化
チタン水性分散体を提供することにある。
れる有効成分の含有率が低いほど、最終製品への添加量
が制限されると共に、有効成分当たりの輸送コストが大
きくなる。従って、二酸化チタン水性分散体において
も、有効成分である二酸化チタンの含有率はできるだけ
高いほうが望ましい。本願発明は、超微粒子二酸化チタ
ン粒子が高度に分散され、かつ高濃度で含まれる二酸化
チタン水性分散体を提供することにある。
【０００４】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、超微粒子
二酸化チタン粒子が高度によく分散し、かつ高濃度で含
まれる二酸化チタン水性分散体を得るべく種々検討し
た。その結果、縮合リン酸塩を分散剤として使用するこ
とで、実質的に超微粒子二酸化チタンを５０％以上含有
する水性分散体が得られ、このものは、超微粒子二酸化
チタンの優れた可視光透明性や紫外線遮蔽性能を、用途
適用系で十分発揮し得るとともに、当該配合調製作業の
効率化、工程簡略化、安全性などを一層好ましいものと
することの知見を得、本発明を完成したものである。
二酸化チタン粒子が高度によく分散し、かつ高濃度で含
まれる二酸化チタン水性分散体を得るべく種々検討し
た。その結果、縮合リン酸塩を分散剤として使用するこ
とで、実質的に超微粒子二酸化チタンを５０％以上含有
する水性分散体が得られ、このものは、超微粒子二酸化
チタンの優れた可視光透明性や紫外線遮蔽性能を、用途
適用系で十分発揮し得るとともに、当該配合調製作業の
効率化、工程簡略化、安全性などを一層好ましいものと
することの知見を得、本発明を完成したものである。
【０００５】すなわち、本発明は、 １．分散媒としての水、超微粒子二酸化チタンおよび縮
合リン酸塩を含んでなる高濃度二酸化チタン水性分散
体。 ２．超微粒子二酸化チタンを、５０〜７０重量％含有し
てなる前記１の高濃度二酸化チタン水性分散体。 ３．縮合リン酸塩が、超微粒子二酸化チタンの重量基準
で０．５〜５％である前記１の高濃度二酸化チタン水性
分散体。 ４．超微粒子二酸化チタンが、平均粒子径１０〜１００
ｎｍである前記１の高濃度二酸化チタン水性分散体。 ５．超微粒子二酸化チタンがアルミニウム、珪素、ジル
コニウム、チタン、亜鉛およびスズの少なくとも１種の
酸化物または含水酸化物で被覆されている前記１の高濃
度二酸化チタン水性分散体。 ６．縮合リン酸塩が、ヘキサメタリン酸ナトリウム、テ
トラポリリン酸ナトリウム、トリポリリン酸ナトリウム
およびピロリン酸ナトリウムの少なくとも１種である前
記１の高濃度二酸化チタン水性分散体。 ７．前記１〜６いずれか記載の高濃度二酸化チタン水性
分散体を使用した紫外線遮蔽性化粧料。 ８．前記１〜６いずれか記載の高濃度二酸化チタン水性
分散体を使用した紫外線遮蔽性医薬品。 ９．前記１〜６いずれか記載の高濃度二酸化チタン水性
分散体を使用した紫外線遮蔽性塗料。
合リン酸塩を含んでなる高濃度二酸化チタン水性分散
体。 ２．超微粒子二酸化チタンを、５０〜７０重量％含有し
てなる前記１の高濃度二酸化チタン水性分散体。 ３．縮合リン酸塩が、超微粒子二酸化チタンの重量基準
で０．５〜５％である前記１の高濃度二酸化チタン水性
分散体。 ４．超微粒子二酸化チタンが、平均粒子径１０〜１００
ｎｍである前記１の高濃度二酸化チタン水性分散体。 ５．超微粒子二酸化チタンがアルミニウム、珪素、ジル
コニウム、チタン、亜鉛およびスズの少なくとも１種の
酸化物または含水酸化物で被覆されている前記１の高濃
度二酸化チタン水性分散体。 ６．縮合リン酸塩が、ヘキサメタリン酸ナトリウム、テ
トラポリリン酸ナトリウム、トリポリリン酸ナトリウム
およびピロリン酸ナトリウムの少なくとも１種である前
記１の高濃度二酸化チタン水性分散体。 ７．前記１〜６いずれか記載の高濃度二酸化チタン水性
分散体を使用した紫外線遮蔽性化粧料。 ８．前記１〜６いずれか記載の高濃度二酸化チタン水性
分散体を使用した紫外線遮蔽性医薬品。 ９．前記１〜６いずれか記載の高濃度二酸化チタン水性
分散体を使用した紫外線遮蔽性塗料。
【０００６】本発明において使用する超微粒子二酸化チ
タンは、種々の方法によって製造し得るが、例えば四塩
化チタン水溶液をアルカリで中和加水分解し、得られた
含水二酸化チタンを焼成するか、あるいは含水二酸化チ
タンを水酸化ナトリウムで加熱処理し、得られた反応生
成物を酸で加熱熟成して得ることができる。このもの
は、さらに必要に応じて焼成して粒子径や粒子形状の調
整、さらに耐候性の向上をはかってもよい。また硫酸チ
タン水溶液や四塩化チタン水溶液を加熱加水分解して得
られた含水二酸化チタンを酸で解膠処理したものや、こ
のものをさらに焼成したものであってもよい。さらに超
微粒子二酸化チタンは、親和性や耐光性の向上をはかる
べく、例えばアルミニウム、珪素、ジルコニウム、チタ
ン、亜鉛およびスズの少なくとも１種の酸化物または含
水酸化物で被覆してもよい。
タンは、種々の方法によって製造し得るが、例えば四塩
化チタン水溶液をアルカリで中和加水分解し、得られた
含水二酸化チタンを焼成するか、あるいは含水二酸化チ
タンを水酸化ナトリウムで加熱処理し、得られた反応生
成物を酸で加熱熟成して得ることができる。このもの
は、さらに必要に応じて焼成して粒子径や粒子形状の調
整、さらに耐候性の向上をはかってもよい。また硫酸チ
タン水溶液や四塩化チタン水溶液を加熱加水分解して得
られた含水二酸化チタンを酸で解膠処理したものや、こ
のものをさらに焼成したものであってもよい。さらに超
微粒子二酸化チタンは、親和性や耐光性の向上をはかる
べく、例えばアルミニウム、珪素、ジルコニウム、チタ
ン、亜鉛およびスズの少なくとも１種の酸化物または含
水酸化物で被覆してもよい。
【０００７】二酸化チタン水性分散体における超微粒子
二酸化チタンの含有率は、種々の用途適用系での配合調
製時の添加量の自由度、輸送コスト等の面より、できる
だけ高いほうが望ましい。本発明の二酸化チタン水性分
散体は、縮合リン酸塩の存在下で分散することにより、
実質的に超微粒子二酸化チタンを５０重量％以上含有さ
せることができる。しかしながら、７０重量％を超える
ようなあまりに高濃度にしようとすると、粘度が高くな
ったり、流動性を失ったりして、取扱が困難になり易
い。
二酸化チタンの含有率は、種々の用途適用系での配合調
製時の添加量の自由度、輸送コスト等の面より、できる
だけ高いほうが望ましい。本発明の二酸化チタン水性分
散体は、縮合リン酸塩の存在下で分散することにより、
実質的に超微粒子二酸化チタンを５０重量％以上含有さ
せることができる。しかしながら、７０重量％を超える
ようなあまりに高濃度にしようとすると、粘度が高くな
ったり、流動性を失ったりして、取扱が困難になり易
い。
【０００８】本発明において使用する縮合リン酸塩は、
種々のものを使用しうるが、例えばピロリン酸、トリポ
リリン酸、テトラポリリン酸、ヘキサメタリン酸等の縮
合リン酸のアルカリ金属塩である。縮合リン酸塩は、二
酸化チタンの重量基準で０．５〜５％、好ましくは１〜
１．２％配合することによって、分散性、粘度、安定性
等の点で良好な水性分散体が得られる。概ね、二酸化チ
タンの比表面積が大きいほど、また、表面被覆剤の量が
多いほど、縮合リン酸塩の最適配合量は多くなる。ま
た、超微粒子二酸化チタンの製法、表面被覆剤の種類に
よっても縮合リン酸塩の最適配合量は異なってくる。縮
合リン酸塩は、１種のものに限定する必要はなく、２種
以上のものを組み合わせて使用してもよい。
種々のものを使用しうるが、例えばピロリン酸、トリポ
リリン酸、テトラポリリン酸、ヘキサメタリン酸等の縮
合リン酸のアルカリ金属塩である。縮合リン酸塩は、二
酸化チタンの重量基準で０．５〜５％、好ましくは１〜
１．２％配合することによって、分散性、粘度、安定性
等の点で良好な水性分散体が得られる。概ね、二酸化チ
タンの比表面積が大きいほど、また、表面被覆剤の量が
多いほど、縮合リン酸塩の最適配合量は多くなる。ま
た、超微粒子二酸化チタンの製法、表面被覆剤の種類に
よっても縮合リン酸塩の最適配合量は異なってくる。縮
合リン酸塩は、１種のものに限定する必要はなく、２種
以上のものを組み合わせて使用してもよい。
【０００９】本発明の二酸化チタン水性分散体には、必
要に応じて防腐剤、例えばアルキルパラベン等を添加す
ることができる。
要に応じて防腐剤、例えばアルキルパラベン等を添加す
ることができる。
【００１０】次に、本発明の二酸化チタン水性分散体の
製造方法の製造方法について述べる。本発明の二酸化チ
タン水性分散体は、縮合リン酸塩、水性媒液及び超微粒
子二酸化チタンを、種々の方法によって分散させること
によって得られるが、例えば羽根型攪拌機、ディスパ
−、ホモミキサ−等を用いて予備混合したのち、サンド
ミル、ペブルミル、ディスクミル等の粉砕機を用いて、
超微粒子二酸化チタンを分散せしめることによって調製
することができる。前記において、予備混合法として
は、先ず水性媒液に分散剤を溶解し、次いで超微粒子二
酸化チタンを投入、混合する方法、あるいは、予め分散
剤粉末と超微粒子二酸化チタン粉末を乾式混合し、これ
を水性媒液に投入、混合するする方法を適宜選択でき
る。また、超微粒子二酸化チタンは、その製造工程途中
の仕上げ乾燥前のケ−キを使用してもよい。この場合、
乾燥による強い凝集を避けることができ、分散体製造時
の粉砕工程を簡略化できる。前記の超微粒子二酸化チタ
ンの分散に際しては、粉砕機の種類、粉砕メディアの選
定、最適粉砕条件の設定が、高度な分散体を調製する上
で重要である。例えば縦型、横型のサンドミルで直径
０．５ｍｍのジルコニアビ−ズを用いて粉砕するのが望
ましい。
製造方法の製造方法について述べる。本発明の二酸化チ
タン水性分散体は、縮合リン酸塩、水性媒液及び超微粒
子二酸化チタンを、種々の方法によって分散させること
によって得られるが、例えば羽根型攪拌機、ディスパ
−、ホモミキサ−等を用いて予備混合したのち、サンド
ミル、ペブルミル、ディスクミル等の粉砕機を用いて、
超微粒子二酸化チタンを分散せしめることによって調製
することができる。前記において、予備混合法として
は、先ず水性媒液に分散剤を溶解し、次いで超微粒子二
酸化チタンを投入、混合する方法、あるいは、予め分散
剤粉末と超微粒子二酸化チタン粉末を乾式混合し、これ
を水性媒液に投入、混合するする方法を適宜選択でき
る。また、超微粒子二酸化チタンは、その製造工程途中
の仕上げ乾燥前のケ−キを使用してもよい。この場合、
乾燥による強い凝集を避けることができ、分散体製造時
の粉砕工程を簡略化できる。前記の超微粒子二酸化チタ
ンの分散に際しては、粉砕機の種類、粉砕メディアの選
定、最適粉砕条件の設定が、高度な分散体を調製する上
で重要である。例えば縦型、横型のサンドミルで直径
０．５ｍｍのジルコニアビ−ズを用いて粉砕するのが望
ましい。
【００１１】このようにして得られた高濃度超微粒子二
酸化チタン水性分散体は、超微粒子二酸化チタンを高い
濃度で含有するため、従来の超微粒子二酸化チタン水性
分散体に比べて、輸送コストを大幅に節減できる上に、
塗料、化粧料といった用途適用系での添加量範囲を拡大
し易い。
酸化チタン水性分散体は、超微粒子二酸化チタンを高い
濃度で含有するため、従来の超微粒子二酸化チタン水性
分散体に比べて、輸送コストを大幅に節減できる上に、
塗料、化粧料といった用途適用系での添加量範囲を拡大
し易い。
【００１２】本発明の二酸化チタン水性分散体は、超微
粒子二酸化チタンを高濃度に含有しかつ優れた分散安定
性を有するものであり、透明性の高い紫外線遮蔽剤とし
て塗料、繊維、化粧品などに、広くかつ有効に利用可能
な材料である。本発明の高濃度超微粒子二酸化チタン水
性分散体を日焼け止め化粧料として利用する場合には、
例えば油性成分、保湿剤、界面活性剤、顔料、香料、防
腐剤、水、アルコ−ル類、増粘剤等と配合し、ロ−ショ
ン状、クリ−ム状、ペ−スト状、スティック状、乳液状
など、各種の形態で用いることができる。
粒子二酸化チタンを高濃度に含有しかつ優れた分散安定
性を有するものであり、透明性の高い紫外線遮蔽剤とし
て塗料、繊維、化粧品などに、広くかつ有効に利用可能
な材料である。本発明の高濃度超微粒子二酸化チタン水
性分散体を日焼け止め化粧料として利用する場合には、
例えば油性成分、保湿剤、界面活性剤、顔料、香料、防
腐剤、水、アルコ−ル類、増粘剤等と配合し、ロ−ショ
ン状、クリ−ム状、ペ−スト状、スティック状、乳液状
など、各種の形態で用いることができる。
【００１３】紫外線防止用塗料として利用するには、例
えばポリビニルアルコ−ル樹脂、塩ビ−酢ビ樹脂、アク
リル樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、アルキッド樹
脂、ポリエステル樹脂、エチレン酢酸ビニル共重合体、
アクリル−スチレン共重合体、繊維素樹脂、フェノ−ル
樹脂、アミノ樹脂などに配合され、水性溶媒中で分散さ
れる。
えばポリビニルアルコ−ル樹脂、塩ビ−酢ビ樹脂、アク
リル樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、アルキッド樹
脂、ポリエステル樹脂、エチレン酢酸ビニル共重合体、
アクリル−スチレン共重合体、繊維素樹脂、フェノ−ル
樹脂、アミノ樹脂などに配合され、水性溶媒中で分散さ
れる。
【００１４】
実施例１ 四塩化チタン水溶液（ＴｉＯ2 ２００ｇ／ｌ）を室温に
保持しながら、水酸化ナトリウム水溶液で中和してコロ
イド状の非晶質水酸化チタンを析出させ、その後熟成し
てルチル型の微小チタニアゾルを得た。このゾルを濾
過、洗浄した後６００℃で３時間焼成し、流体エネルギ
−ミルで粉砕して平均粒子径４０ｎｍの超微粒子二酸化
チタン粉末を得た。この超微粒子二酸化チタン粉末60重
量部とピロリン酸ナトリウム０．４重量部を乳鉢で混合
した後、精製水３９．６重量部に投入し、ディスパ−で
混合した。次に、これを直径０．５ｍｍのジルコンビ−
ズを粉砕メディアとして用い、サンドミルで粉砕したと
ころ、ｐＨ８．２の水性分散体（Ａ）を得た。
保持しながら、水酸化ナトリウム水溶液で中和してコロ
イド状の非晶質水酸化チタンを析出させ、その後熟成し
てルチル型の微小チタニアゾルを得た。このゾルを濾
過、洗浄した後６００℃で３時間焼成し、流体エネルギ
−ミルで粉砕して平均粒子径４０ｎｍの超微粒子二酸化
チタン粉末を得た。この超微粒子二酸化チタン粉末60重
量部とピロリン酸ナトリウム０．４重量部を乳鉢で混合
した後、精製水３９．６重量部に投入し、ディスパ−で
混合した。次に、これを直径０．５ｍｍのジルコンビ−
ズを粉砕メディアとして用い、サンドミルで粉砕したと
ころ、ｐＨ８．２の水性分散体（Ａ）を得た。
【００１５】実施例２ 実施例１の超微粒子二酸化チタン粉末を水中に分散させ
てサンドミルで湿式粉砕して超微粒子二酸化チタンスラ
リ−（ＴｉＯ2 ２００ｇ／ｌ）とした。このスラリ−を
７０℃に加熱した後よく攪拌しながらアルミン酸ナトリ
ウムをＡｌ2 Ｏ3 としてＴｉＯ2 重量基準で２％添加
し、引き続き熟成してアルミニウムの水和酸化物を該二
酸化チタン粒子上に沈殿、被覆させた。その固形分を濾
過、洗浄し、洗浄ケ−キを乾燥した後ハンマ−タイプミ
ルで粉砕して超微粒子二酸化チタン粉末を得た。この超
微粒子二酸化チタン粉末６０重量部とヘキサメタリン酸
ナトリウム０．６重量部を乳鉢で混合した後、精製水３
９．４重量部に投入し、ディスパ−で混合した。次に、
これを直径０．５ｍｍのジルコンビ−ズを粉砕メディア
として用い、サンドミルで粉砕したところ、ｐＨ８．６
の水性分散体（Ｂ）を得た。
てサンドミルで湿式粉砕して超微粒子二酸化チタンスラ
リ−（ＴｉＯ2 ２００ｇ／ｌ）とした。このスラリ−を
７０℃に加熱した後よく攪拌しながらアルミン酸ナトリ
ウムをＡｌ2 Ｏ3 としてＴｉＯ2 重量基準で２％添加
し、引き続き熟成してアルミニウムの水和酸化物を該二
酸化チタン粒子上に沈殿、被覆させた。その固形分を濾
過、洗浄し、洗浄ケ−キを乾燥した後ハンマ−タイプミ
ルで粉砕して超微粒子二酸化チタン粉末を得た。この超
微粒子二酸化チタン粉末６０重量部とヘキサメタリン酸
ナトリウム０．６重量部を乳鉢で混合した後、精製水３
９．４重量部に投入し、ディスパ−で混合した。次に、
これを直径０．５ｍｍのジルコンビ−ズを粉砕メディア
として用い、サンドミルで粉砕したところ、ｐＨ８．６
の水性分散体（Ｂ）を得た。
【００１６】比較例 実施例２の超微粒子二酸化チタンスラリ−（ＴｉＯ2 ２
００ｇ／ｌ）を７０℃に加熱した後よく攪拌しながらケ
イ酸ナトリウムをＳｉＯ2 としてＴｉＯ2 重量基準で４
％添加し、引き続き熟成してケイ素の水和酸化物を該二
酸化チタン粒子上に沈殿、被覆させた。さらに、このス
ラリ−をよく攪拌しながら、アルミン酸ナトリウムをAl
2O3 としてＴｉＯ2 重量基準で２％添加し、引き続き熟
成してアルミニウムの水和酸化物を該二酸化チタン粒子
上に沈殿、被覆させた。その固形分を濾過、洗浄し、洗
浄ケ−キを乾燥した後ハンマ−タイプミルで粉砕して超
微粒子二酸化チタン粉末を得た。この超微粒子二酸化チ
タン粉末４０重量部とカルボキシビニルポリマ−４重量
部を乳鉢で混合した後、精製水５６重量部に投入し、デ
ィスパ−で混合した。次に、これを直径０．５ｍｍのジ
ルコンビ−ズを粉砕メディアとして用い、サンドミルで
粉砕したところ、ｐＨ６．０の水性分散体（Ｃ）を得
た。
００ｇ／ｌ）を７０℃に加熱した後よく攪拌しながらケ
イ酸ナトリウムをＳｉＯ2 としてＴｉＯ2 重量基準で４
％添加し、引き続き熟成してケイ素の水和酸化物を該二
酸化チタン粒子上に沈殿、被覆させた。さらに、このス
ラリ−をよく攪拌しながら、アルミン酸ナトリウムをAl
2O3 としてＴｉＯ2 重量基準で２％添加し、引き続き熟
成してアルミニウムの水和酸化物を該二酸化チタン粒子
上に沈殿、被覆させた。その固形分を濾過、洗浄し、洗
浄ケ−キを乾燥した後ハンマ−タイプミルで粉砕して超
微粒子二酸化チタン粉末を得た。この超微粒子二酸化チ
タン粉末４０重量部とカルボキシビニルポリマ−４重量
部を乳鉢で混合した後、精製水５６重量部に投入し、デ
ィスパ−で混合した。次に、これを直径０．５ｍｍのジ
ルコンビ−ズを粉砕メディアとして用い、サンドミルで
粉砕したところ、ｐＨ６．０の水性分散体（Ｃ）を得
た。
【００１７】試験例１ 超微粒子二酸化チタン水性分散体の粘度を、円錐平板型
回転粘度計を用いて測定した。
回転粘度計を用いて測定した。
【００１８】試験例２ 超微粒子二酸化チタン水性分散体を下記の処方で配合し
て日焼け止めクリ−ム（Ｏ／Ｗエマルジョン）を得た。 （１）ステアリン酸 ３．５重量部 （２）サラシミツロウ ５．０重量部 （３）セタノ−ル ５．０重量部 （４）スクワラン ２０．０重量部 （５）モノステアリン酸グリセリン ３．５重量部 （６）ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレ−ト ２．５重量部 （７）超微粒子二酸化チタン水性分散体 ＴｉＯ2 として６．０重量部 （８）メチルパラベン ０．１重量部 （９）グリセリン １７．０重量部 （１０）トリエタノ−ルアミン １．５重量部 （１１）精製水 残部 （１２）香料 ０．３重量部 成分（１）〜（７）を８０℃で加熱混合したものを、成
分（８）〜（11）を８０℃で加熱混合したものに加え、
ホモミキサ−でよく混合し、強く攪拌する。４５℃付近
で（１２）を添加し日焼け止めクリ−ムを調製した。
て日焼け止めクリ−ム（Ｏ／Ｗエマルジョン）を得た。 （１）ステアリン酸 ３．５重量部 （２）サラシミツロウ ５．０重量部 （３）セタノ−ル ５．０重量部 （４）スクワラン ２０．０重量部 （５）モノステアリン酸グリセリン ３．５重量部 （６）ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレ−ト ２．５重量部 （７）超微粒子二酸化チタン水性分散体 ＴｉＯ2 として６．０重量部 （８）メチルパラベン ０．１重量部 （９）グリセリン １７．０重量部 （１０）トリエタノ−ルアミン １．５重量部 （１１）精製水 残部 （１２）香料 ０．３重量部 成分（１）〜（７）を８０℃で加熱混合したものを、成
分（８）〜（11）を８０℃で加熱混合したものに加え、
ホモミキサ−でよく混合し、強く攪拌する。４５℃付近
で（１２）を添加し日焼け止めクリ−ムを調製した。
【００１９】評価方法 上記クリ−ムを石英ガラス板上に１２μｍとなるように
塗布し、分光光度計にて７５０〜３００ｎｍの透過率を
測定した。以上の試験・評価結果を表１に示した。
塗布し、分光光度計にて７５０〜３００ｎｍの透過率を
測定した。以上の試験・評価結果を表１に示した。
【００２０】
【表１】
【００２１】
【発明の効果】本発明の超微粒子二酸化チタン水性分散
体は、超微粒子二酸化チタン濃度を５０重量％以上の高
濃度においても粘度を低く抑えることができるものであ
り、紫外線遮蔽剤として塗料、化粧料といった用途適
用系へ添加する際の添加量の制限が緩和される、二酸
化チタンあたりの輸送コストが安くなり、経済的に有利
であるなど、優れた効果を発現する。
体は、超微粒子二酸化チタン濃度を５０重量％以上の高
濃度においても粘度を低く抑えることができるものであ
り、紫外線遮蔽剤として塗料、化粧料といった用途適
用系へ添加する際の添加量の制限が緩和される、二酸
化チタンあたりの輸送コストが安くなり、経済的に有利
であるなど、優れた効果を発現する。
Claims (9)
- 【請求項１】分散媒としての水、超微粒子二酸化チタン
および縮合リン酸塩を含んでなる高濃度二酸化チタン水
性分散体。 - 【請求項２】超微粒子二酸化チタンを、５０〜７０重量
％含有してなる請求項１記載の高濃度二酸化チタン水性
分散体。 - 【請求項３】縮合リン酸塩が、超微粒子二酸化チタンの
重量基準で０．５〜５％である請求項１記載の高濃度二
酸化チタン水性分散体。 - 【請求項４】超微粒子二酸化チタンが、平均粒子径１０
〜１００ｎｍである請求項１記載の高濃度二酸化チタン
水性分散体。 - 【請求項５】超微粒子二酸化チタンが、アルミニウム、
珪素、ジルコニウム、チタン、亜鉛およびスズの少なく
とも１種の酸化物または含水酸化物で被覆されている請
求項１記載の高濃度二酸化チタン水性分散体。 - 【請求項６】縮合リン酸塩が、ヘキサメタリン酸ナトリ
ウム、テトラポリリン酸ナトリウム、トリポリリン酸ナ
トリウムおよびピロリン酸ナトリウムの少なくとも１種
である請求項１記載の高濃度二酸化チタン水性分散体。 - 【請求項７】請求項１〜６いずれか記載の高濃度二酸化
チタン水性分散体を使用した紫外線遮蔽性化粧料。 - 【請求項８】請求項１〜６いずれか記載の高濃度二酸化
チタン水性分散体を使用した紫外線遮蔽性医薬品。 - 【請求項９】請求項１〜６いずれか記載の高濃度二酸化
チタン水性分散体を使用した紫外線遮蔽性塗料。
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