JP5010183B2 - 崩壊性酸化亜鉛粉体の製造方法 - Google Patents
崩壊性酸化亜鉛粉体の製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP5010183B2 JP5010183B2 JP2006154512A JP2006154512A JP5010183B2 JP 5010183 B2 JP5010183 B2 JP 5010183B2 JP 2006154512 A JP2006154512 A JP 2006154512A JP 2006154512 A JP2006154512 A JP 2006154512A JP 5010183 B2 JP5010183 B2 JP 5010183B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- zinc oxide
- zinc
- oxide powder
- aqueous solution
- water
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Landscapes
- Inorganic Compounds Of Heavy Metals (AREA)
Description
酸化亜鉛の製造は大きく乾式法と湿式法とに分けられ、乾式法はフランス法(間接法)とアメリカ法(直接法)があり、亜鉛蒸気を空気で酸化して酸化亜鉛を製造する方法である。乾式法は、一般的な酸化亜鉛の製造では主力の方法であるが、紫外線遮蔽性のある100nm以下の超微粒子亜鉛の製造には、主として湿式法が用いられている。
また、特許文献3には、中空球状の酸化亜鉛微粒子が記載されているが、この中空酸化亜鉛は気相で合成するため微粒子が作りにくく、紫外線防御能を有するような微粒子酸化亜鉛を合成するためには仕込み濃度を希薄にする等の方法を用いなければならず、大量生産には適さない。
その他にも様々な試みがなされているが、十分満足できるものは少ない。
すなわち、本発明にかかる崩壊性酸化亜鉛粉体の製造方法は、水溶性亜鉛塩とカルボン酸とを含む水溶液あるいは水溶性カルボン酸亜鉛塩を含む水溶液に、酸性領域からアルカリ性領域へとpHが上昇するように炭酸アルカリ剤を滴下して中和し、得られた析出物を焼成することにより、酸化亜鉛の一次粒子が緩やかに結合して集合した二次粒子がさらに集合して形成された酸化亜鉛粉体を得ることを特徴とする。
本発明の方法において、水溶性亜鉛塩が塩化亜鉛であることが好適である。
また、カルボン酸が酢酸であることが好適である。
また、水溶性カルボン酸亜鉛塩が酢酸亜鉛であることが好適である。
また、炭酸アルカリ剤が炭酸ナトリウムであることが好適である。
また、炭酸アルカリ剤が、水溶性亜鉛塩とカルボン酸とを含む水溶液あるいは水溶性カルボン酸亜鉛塩を含む水溶液100mLに対し、0.1〜10mol/L水溶液であることが好適であり、さらには、これを0.1〜10mL/minで滴下して中和することが好適である。
また、一次粒子の平均粒径が0.02〜0.1μm、二次粒子の平均粒径が0.5〜10μm、二次粒子の集合体である粉体の平均粒径が1〜100μmであることが好適である。
また、本発明で得られる酸化亜鉛粉体は、粉砕や摩擦などによって容易に一次粒子へと崩壊し、その結果優れた紫外線防御能(特にUV−A防御能)と可視光透過性(透明性)とを発揮する。
また、本発明の崩壊性酸化亜鉛粉体及び/又はその崩壊物は化粧料の滑り性も向上する。
水溶性亜鉛塩としては、通常液相法で使用されるものが挙げられ、例えば、塩化亜鉛、硝酸亜鉛、硫酸亜鉛、酢酸亜鉛などがあるが、崩壊性や機能性の点から好ましくは塩化亜鉛、酢酸亜鉛であり、特に好ましくは塩化亜鉛である。なお、水溶性亜鉛塩として酢酸亜鉛を用いる場合には、カルボン酸の添加を省略することもできる。
亜鉛水溶液中における水溶性亜鉛塩の濃度は、反応開始時において通常0.1〜5mol/Lである。
酢酸などのカルボン酸は亜鉛に対してカルボン酸基として0.1〜10倍モルとすることができ、好ましくは0.5〜5倍モルである。カルボン酸が少なすぎると崩壊性や機能性が不十分となる。また、過剰に使用しても著しい効果の向上はなく不経済であり、崩壊性に悪影響を及ぼす恐れもある。
なお、亜鉛水溶液を完全に溶解状態とするために、さらに鉱酸を併用することができる。鉱酸としては塩酸、硝酸、硫酸などがあるが、好ましくは塩酸である。
上記亜鉛水溶液を炭酸アルカリ剤で中和する場合、亜鉛水溶液を攪拌しながら炭酸アルカリ剤水溶液を連続的に滴下して行うことが好適である。
炭酸アルカリ剤水溶液の濃度は0.1〜10mol/L、さらには0.3〜5mol/Lとすることが好適である。
また、炭酸アルカリ剤水溶液の滴下速度は亜鉛塩水溶液100mLに対して0.1〜10mL/min、さらには1〜5mL/minとすることが好適である。
アルカリ剤濃度や滴下速度が小さすぎると反応に長時間を要してしまい非効率的であるうえに、崩壊性や機能性が不十分となることがある。一方、アルカリ剤濃度や滴下速度が大きすぎても崩壊性や機能性が不十分となることがある。
なお、アルカリ剤として上記水溶性炭酸塩の代わりに水酸化ナトリウム等他のアルカリ剤を用いた場合には、崩壊性や機能性が十分なものが得られない。よって、炭酸イオンによる中和が好適である。
このように、本発明においては、中和反応は析出開始点までの第1段階と、析出開始後の第2段階の2段階で進行する。
焼成温度は350〜450℃が好適である。焼成温度が高すぎる場合には著しく焼結してしまい、崩壊性が低下して所望の効果が得られないことがある。一方、焼成温度が低すぎる場合には焼成による酸化亜鉛の生成が非効率となり好ましくない。
焼成時間は、酸化亜鉛の生成に足る時間を適宜設定すればよいが、通常1〜10時間である。
また、本発明の崩壊性酸化亜鉛粉体は崩壊することにより、高い紫外線防御能(特にUV−A防御能)と可視光透過性とを発揮することができる。
すなわち、本発明の崩壊性酸化亜鉛粉体は粉砕や摩擦などにより一次粒子レベルにまで容易に崩壊する。一次粒子レベルに崩壊した酸化亜鉛は非常に微細であり、紫外線領域の透過率が低く可視光領域の透過率が高くなり、高い紫外線防御能及び可視光透過性とが発揮される。例えば、後述するように、本発明の崩壊性酸化亜鉛粉体の粉砕物を5%含有するひまし油分散体において、360nm透過率は20%以下、さらには15%以下とすることができ、450nm透過率は85%以上、さらには90%以上とすることができる。なお、崩壊性酸化亜鉛粉体のままでは粒径が大きすぎてこのような効果は発揮されない。
例えば、崩壊性酸化亜鉛粉体を配合した化粧料を肌上に塗布した際の摩擦力により、あるいは崩壊性酸化亜鉛粉体を化粧料の製造工程中で粉砕することにより、あるいは予め崩壊性酸化亜鉛粉体を粉砕してから化粧料に配合することにより、少なくとも化粧料を肌上に塗布した状態において、本発明の崩壊性酸化亜鉛粉体の崩壊物が存在するので、優れた紫外線防御効果と透明性とを発揮することができる。
崩壊性酸化亜鉛粉体を含有する化粧料は、肌に塗布する際の摩擦により崩壊性酸化亜鉛粉体が容易に崩壊し、優れた紫外線防御効果と透明性とを発揮することができる。
また、崩壊性酸化亜鉛粉体は、化粧料製造工程中で粉砕等により崩壊していてもよい。あるいは予め崩壊性酸化亜鉛粉体を常法により粉砕等により崩壊させてから化粧料製造に供することもできる。
本発明の崩壊性酸化亜鉛粉体及び/又はその崩壊物は、化粧料の滑り性も向上する。よって、使用感にも優れた化粧料とすることができる。
本発明の化粧料は、粉末状、固形状、軟膏状、液体状、乳化状、固−液分離状など、任意の剤型が可能である。
なお、本発明の崩壊性酸化亜鉛粉体及びその崩壊物は、化粧料以外にも、紫外線防御を目的とするその他の用途にも適用可能である。例えば、樹脂組成物、塗料、インキ、コーティング用組成物などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
フラスコ中、塩化亜鉛の1mol/L水溶液100mLに、酢酸0.1molを加えて溶解した。この溶液を攪拌用二枚羽根を用いて250rpmで攪拌しながら、25℃で、0.2mol/L炭酸ナトリウム水溶液を1.5mL/minで滴下した。反応中のpHを経時的にモニターし、pH8まで滴下した。
その後、得られた析出物をフィルターで濾過ならびに水洗した後、乾燥(105℃12時間)及び焼成(400℃3時間)して「試験例1」の粉体を得た。
また、「試験例1」の酸化亜鉛粉体とひまし油との混合物(粉砕なし)を肌上に手指で伸ばした場合でも、同様に崩壊を生じた。
このように、本発明の崩壊性酸化亜鉛粉体は、粉砕や塗布時の摩擦などによって一次粒子レベルにまで崩壊することにより、紫外線防御能と可視光透過性(透明性)とを発揮することができる。
酢酸の代わりに下記表1のような酸を用い、「試験例1」と同様にして粉体を得た。
(表1)
――――――――――――――――――――――――――――――
試験例No. 酸(使用量) 形状*
――――――――――――――――――――――――――――――
2−1 なし(0mol) ○
2−2 プロピオン酸(0.1mol) ○
2−3 無水マレイン酸(0.05mol) ○
2−4 塩酸(0.1mol) ×
2−5 リン酸(0.1mol) ×
――――――――――――――――――――――――――――――
*評価基準:
○:微細な一次粒子が集合した二次粒子がさらに集合した構造。
×:一次粒子及び/又は二次粒子の著しい凝結体。
一方、酸を用いない場合(試験例2−1)や他のカルボン酸を用いた場合(試験例2−2、2−3)には、微細な一次粒子がチューブ状ではなく棒状、板状、塊状などに集合した二次粒子を形成しこれがさらに集合した粉体が得られた。試験例2−1〜2−3のSEM写真をそれぞれ図6〜8に示す。
プロピオン酸や無水マレイン酸を用いた場合(試験例2−2、2−3)では、酢酸を用いた場合(試験例1)よりは劣るものの、崩壊性、機能性が発揮された。しかし、酸を用いない場合(試験例2−1)では、集合が緻密で崩壊性が低く、UV防御能及び可視光透過性が非常に低かった(試験例4参照)。
従って、崩壊性にはカルボン酸が作用しているものと推察される。
酢酸使用の「試験例1」では、反応溶液のpHは炭酸ナトリウム水溶液の滴下量の増大に伴ってpH4.5付近に変曲点を持ちながらほぼ直線的に高くなった。反応溶液は徐々に粘度が高くなってゲル状を呈するようになった。
そして、約pH6.4付近になると白色沈殿が析出し始めた。析出開始後は、亜鉛塩の析出に炭酸イオンが消費されるため、炭酸ナトリウム水溶液の滴下が進行してもpHの上昇は非常に緩やかであった。析出が終了するとpHは急激に上昇した。
このように、「試験例1」では析出開始点(約pH6.4)までの第1段階と、それ以降の第2段階の2段階で中和反応が進行した。
また、酸使用の試験例2−2〜2−5では何れも2段階で中和反応が進行したが、上記のように、酸によって粉体の形状、崩壊性、機能性は異なっていた。
0.2mol/L炭酸ナトリウム水溶液の代わりに、1mol/L水酸化ナトリウム水溶液を用いた以外は「試験例1」と同様にして、「試験例3」の粉体を得た。得られた粉体は、X線回折により酸化亜鉛であることが確認された。また、試験例3は、一次粒子が緻密に集合した二次粒子の集合体であった。
図10は、「試験例1」と「試験例3」の分光透過率である。図10からわかるように、アルカリ剤として水酸化ナトリウムを用いた場合(試験例3)では、UV防御能及び可視光透過性が低かった。
このことから、崩壊性酸化亜鉛粉体の形成には、炭酸アルカリ剤が必要であると考えられる。
「試験例1」において酢酸使用量を0mol、0.008mol又は0.1mol(100mL中)とした場合(亜鉛:酢酸のモル比がそれぞれ1:0、1:0.08又は1:1)について、得られた粉体の分光透過率を比較した。結果を図11に示す。
図11から、酢酸を使用しない場合には、UV防御能、可視光透過率はいずれも低く不十分であるが、酢酸使用量が増加するとUV防御能、可視光透過率も向上することがわかる。一方、酢酸を過剰に用いても顕著な効果の向上はない。
従って、カルボン酸は亜鉛に対してカルボン酸基として0.1〜10倍モル、さらには0.5〜5倍モル使用することが好適である。
図12は、「試験例1」において、炭酸ナトリウム水溶液の速度一定(1.5mL/min)で濃度を0.2、0.3、0.5又は1.0mol/Lとした場合について、得られた粉体の分光透過率を比較したものである。
図12のように、炭酸ナトリウム水溶液濃度を変えても高いUV防御能と可視光透過性が発揮されるが、炭酸ナトリウム濃度が高すぎると、UV防御能や可視光透過性が低下する傾向が認められる。また、濃度を低くし過ぎると反応時間が著しく長くなって効率的でない。
よって、炭酸アルカリ剤水溶液濃度としては0.1〜10mol/L、さらには0.3〜5mol/Lとすることが好適である。
図13は、「試験例1」において、炭酸ナトリウム水溶液の濃度一定(0.2mol/mL)で滴下速度を1.5又は10.0mL/minとした場合について、得られた粉体の分光透過率を比較したものである。
図13から、炭酸ナトリウム滴下速度が大きすぎると、UV防御能及び可視光透過性が低下する傾向が認められる。また、滴下速度を小さくし過ぎると反応時間が著しく長くなって効率的でない。
よって、炭酸ナトリウム水溶液滴下速度としては、亜鉛水溶液100mLに対して0.1〜10mL/min、さらには1〜5mL/minとすることが好適である。
酢酸亜鉛の1mol/L水溶液に、攪拌しながら、25℃で、0.2mol/L炭酸ナトリウム水溶液を1.5mL/minでpH8まで滴下して粉体を製造したところ、高い紫外線防御能と可視光透過性とを発揮する崩壊性酸化亜鉛粉体を得た。本酸化亜鉛粉体は、酸化亜鉛の一次粒子が集合したチューブ状二次粒子がさらに集合した粉体であった。
(水相)
精製水 to100 質量%
ジプロピレングリコール 6.0
エタノール 3.0
ヒドロキシエチルセルロース 0.3
崩壊性酸化亜鉛粉体 5.0
(油相)
パラメトキシケイ皮酸オクチル 6.0
パラメトキシケイ皮酸グリセリルオクチル 2.0
4−tert−ブチル−4’−メトキシジベンゾイルメタン 2.0
オキシベンゾン 3.0
オレイルオレエート 5.0
ジメチルポリシロキサン 3.0
ワセリン 0.5
セチルアルコール 1.0
ソルビタンセスキオレイン酸エステル 0.8
POE(20)オレイルアルコール 1.2
酸化防止剤 適量
防腐剤 適量
香料 適量
(水相)
精製水 to100 質量%
1,3−ブチレングリコール 10.0
(油相)
崩壊性酸化亜鉛粉体(疎水化処理したもの) 20.0
スクワラン 20.0
ジイソステアリン酸グリセリン 5.0
有機変性モンモリロナイト 3.0
防腐剤 適量
香料 適量
崩壊性酸化亜鉛粉体(疎水化処理したもの) 10.0 質量%
流動パラフィン 48.0
ミリスチン酸イソプロピル 10.0
シリコーンオイル 30.0
シリコーンレジン 2.0
酸化防止剤 適量
香料 適量
崩壊性酸化亜鉛粉体 10.0 質量%
流動パラフィン 65.0
オリーブオイル 20.0
有機変性モンモリロナイト 5.0
酸化防止剤 適量
香料 適量
シリコーン処理タルク 19.2 質量%
シリコーン処理マイカ 40.0
崩壊性酸化亜鉛粉体(疎水化処理したもの) 5.0
シリコーン処理二酸化チタン 15.0
シリコーン処理赤酸化鉄 1.0
シリコーン処理黄酸化鉄 3.0
シリコーン処理黒酸化鉄 0.2
ステアリン酸亜鉛 0.1
ナイロンパウダー 2.0
スクワラン 4.0
固形パラフィン 0.5
ジメチルポリシロキサン 4.0
トリイソオクタン酸グリセリン 5.0
オクチルメトキシシンナメート 1.0
防腐剤 適量
酸化防止剤 適量
香料 適量
タルク 3.0 質量%
崩壊性酸化亜鉛粉体 15.0
赤酸化鉄 0.5
黄酸化鉄 1.4
黒酸化鉄 0.1
ベントナイト 0.5
モノステアリン酸POEソルビタン 0.9
トリエタノールアミン 1.0
プロピレングリコール 10.0
精製水 to100
ステアリン酸 2.2
イソヘキサデシルアルコール 7.0
モノステアリン酸グリセリン 2.0
液状ラノリン 2.0
流動パラフィン 2.0
防腐剤 適量
香料 適量
疎水化処理タルク 7.0 質量%
崩壊性酸化亜鉛粉体(疎水化処理したもの) 12.0
無水ケイ酸 2.0
ナイロンパウダー 4.0
着色顔料 2.0
オクタメチルシクロテトラシロキサン 10.0
ロジン酸ペンタエリスリット 1.5
ジイソオクタン酸ネオペンチルグリコール 5.0
スクワラン 2.5
トリイソオクタン酸グリセリン 2.0
ポリオキシエチレン変性ジメチルポリシロキサン 1.5
精製水 to100
1,3−ブチレングリコール 4.0
エタノール 7.0
タルク 20.3
マイカ 30.0
カオリン 5.0
崩壊性酸化亜鉛粉体 10.0
二酸化チタン 5.0
ステアリン酸亜鉛 1.0
赤酸化鉄 1.0
黄酸化鉄 3.0
黒酸化鉄 0.2
ナイロンパウダー 10.0
スクワラン 6.0
酢酸ラノリン 1.0
ミリスチン酸オクチルドデシル 2.0
ジイソオクタン酸ネオペンチルグリコール 2.0
モノオレイン酸ソルビタン 0.5
防腐剤 適量
香料 適量
Claims (9)
- 水溶性亜鉛塩とカルボン酸とを含む水溶液あるいは水溶性カルボン酸亜鉛塩を含む水溶液に、酸性領域からアルカリ性領域へとpHが上昇するように炭酸アルカリ剤を滴下して中和し、得られた析出物を焼成することにより、酸化亜鉛の一次粒子が集合した二次粒子がさらに集合して形成された酸化亜鉛粉体を得ることを特徴とする崩壊性酸化亜鉛粉体の製造方法。
- 請求項1記載の方法において、水溶性亜鉛塩が塩化亜鉛であることを特徴とする崩壊性酸化亜鉛粉体の製造方法。
- 請求項1又は2記載の方法において、カルボン酸が酢酸であることを特徴とする崩壊性酸化亜鉛粉体の製造方法。
- 請求項1記載の方法において、水溶性カルボン酸亜鉛塩が酢酸亜鉛であることを特徴とする崩壊性酸化亜鉛粉体の製造方法。
- 請求項1〜4の何れかに記載の方法において、炭酸アルカリ剤が炭酸ナトリウムであることを特徴とする崩壊性酸化亜鉛粉体の製造方法。
- 請求項1〜5の何れかに記載の方法において、水溶性亜鉛塩とカルボン酸とを含む水溶液あるいは水溶性カルボン酸亜鉛塩を含む水溶液中、カルボン酸基が亜鉛に対して0.1〜10倍モルであることを特徴とする崩壊性酸化亜鉛粉体の製造方法。
- 請求項1〜6の何れかに記載の方法において、炭酸アルカリ剤が、水溶性亜鉛塩とカルボン酸とを含む水溶液あるいは水溶性カルボン酸亜鉛塩を含む水溶液100mLに対し、0.1〜10mol/L水溶液であることを特徴とする崩壊性酸化亜鉛粉体の製造方法。
- 請求項7記載の方法において、炭酸アルカリ水溶液を、水溶性亜鉛塩とカルボン酸とを含む水溶液あるいは水溶性カルボン酸亜鉛塩を含む水溶液100mLに対し、0.1〜10mL/minで滴下して中和することを特徴とする崩壊性酸化亜鉛粉体の製造方法。
- 請求項1〜8の何れかに記載の方法において、一次粒子の平均粒径が0.02〜0.1μm、二次粒子の平均粒径が0.5〜10μm、粉体の平均粒径が1〜100μmであることを特徴とする崩壊性酸化亜鉛粉体の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006154512A JP5010183B2 (ja) | 2005-06-02 | 2006-06-02 | 崩壊性酸化亜鉛粉体の製造方法 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005163146 | 2005-06-02 | ||
JP2005163146 | 2005-06-02 | ||
JP2006154512A JP5010183B2 (ja) | 2005-06-02 | 2006-06-02 | 崩壊性酸化亜鉛粉体の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2007008805A JP2007008805A (ja) | 2007-01-18 |
JP5010183B2 true JP5010183B2 (ja) | 2012-08-29 |
Family
ID=37747767
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2006154512A Expired - Fee Related JP5010183B2 (ja) | 2005-06-02 | 2006-06-02 | 崩壊性酸化亜鉛粉体の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5010183B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPWO2008062871A1 (ja) * | 2006-11-22 | 2010-03-04 | 株式会社資生堂 | 微粒子酸化亜鉛粉体の製造方法及びこれを配合した化粧料 |
JP6754288B2 (ja) | 2016-12-07 | 2020-09-09 | Jfeミネラル株式会社 | 高強度で熱伝導率の低い酸化亜鉛焼結体作製用酸化亜鉛粉末 |
JP6810590B2 (ja) | 2016-12-07 | 2021-01-06 | Koa株式会社 | 酸化亜鉛バリスタおよびその製造方法 |
JP7169776B2 (ja) | 2018-06-06 | 2022-11-11 | Koa株式会社 | 酸化亜鉛バリスタおよびその製造方法 |
Family Cites Families (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2583536B2 (ja) * | 1987-11-11 | 1997-02-19 | 白水化学工業株式会社 | 導電性酸化亜鉛微粉末の製造方法 |
JPH03177314A (ja) * | 1989-12-07 | 1991-08-01 | Lion Corp | 針状炭酸亜鉛及びその製造方法 |
JP3398829B2 (ja) * | 1994-12-13 | 2003-04-21 | 株式会社日本触媒 | 酸化亜鉛系微粒子の製造方法 |
CN100335413C (zh) * | 1997-11-18 | 2007-09-05 | 株式会社资生堂 | 透明性优良的紫外线遮蔽性氧化锌及含此的组合物 |
JP4558122B2 (ja) * | 2000-01-14 | 2010-10-06 | 株式会社資生堂 | 抗菌防カビ剤及び抗菌防カビ組成物 |
JP2003236800A (ja) * | 2002-02-15 | 2003-08-26 | Japan Science & Technology Corp | セラミックスナノ構造体とその組成物並びにその製造方法 |
US20050255315A1 (en) * | 2002-12-21 | 2005-11-17 | Shinsuke Yamanaka | Oxide nanostructure, method for producing same, and use thereof |
KR100906009B1 (ko) * | 2002-12-25 | 2009-07-06 | 하구수이 텍크 가부시기가이샤 | 도전성 산화아연 분말 및 그의 제조 방법, 및 도전성조성물 |
-
2006
- 2006-06-02 JP JP2006154512A patent/JP5010183B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2007008805A (ja) | 2007-01-18 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2781433B2 (ja) | 二酸化チタンの水性分散系及びその製法 | |
JP4030133B2 (ja) | 透明性に優れる紫外線遮蔽性酸化亜鉛及びこれを含有する組成物 | |
JP4105971B2 (ja) | 多孔質酸化チタン粉体及びその製造方法 | |
JPH0661457B2 (ja) | 油分散体およびその製造法 | |
EP2455061B1 (en) | Oily dispersion and cosmetic material incorporating this oily dispersion | |
JP4755803B2 (ja) | 金属酸化物/シリカ複合体並びにそれを含む化粧料 | |
JP3224750B2 (ja) | 微粒子二酸化チタンシリコ−ン分散体 | |
WO1995016637A1 (fr) | Particule de dioxyde de titane a base de rutile contenant du fer ultra-fin et procede pour sa production | |
US20090010971A1 (en) | Disintegratable Zinc Oxide Powder and Method For Producing the Same | |
JP5075385B2 (ja) | 多孔質酸化チタン及びその製造方法 | |
WO2013147012A1 (ja) | 凹凸補正効果を有する酸化チタン | |
JP3894597B2 (ja) | 超微粒子酸化チタンおよびその製造方法 | |
US8168157B2 (en) | Production method of fine particle zinc oxide powder and cosmetics containing the same | |
JP5010183B2 (ja) | 崩壊性酸化亜鉛粉体の製造方法 | |
TWI637031B (zh) | 被覆無機粒子的製造方法 | |
JP2007308395A (ja) | 化粧料 | |
JP2010163369A (ja) | 粉体化粧料 | |
JP5010182B2 (ja) | 崩壊性酸化亜鉛粉体、その製造方法及びこれを配合した化粧料 | |
JPH07257923A (ja) | 高濃度二酸化チタン水性分散体 | |
JP3479895B2 (ja) | 二酸化チタンを含有する化粧料 | |
US20090258068A1 (en) | Titanium Oxide-Zinc Oxide Aggregate Powder And Production Method Thereof | |
JP3115760B2 (ja) | 鉄含有超微粒子二酸化チタン分散体 | |
JP3677610B2 (ja) | 酸化鉄含有二酸化チタン及びこれを含有する組成物 | |
JPH10212211A (ja) | 化粧料 | |
JP2007182382A (ja) | 透明性に優れる紫外線遮蔽性酸化亜鉛の製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20090512 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20101102 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20120131 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20120329 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20120508 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20120601 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150608 Year of fee payment: 3 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |