JPH07257762A - オプション給紙装置の給紙ローラ調整方法及び装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 画像形成装置の搬送ローラやレジストローラ
の軸線に対し、取り付けたオプション給紙装置の給紙ロ
ーラの軸線が高精度の平行度を得られるように、位置決
め可能なオプション給紙装置の給紙ローラ調整方法及び
装置を提供する。 【構成】 オプション給紙装置５０の給紙ローラ５２を
ステー１６０に支持させ、ステー１６０をオプション給
紙装置５０の側板１７０，１７１に揺動可能な状態で仮
止めし、本体給紙装置１９の給紙ローラ２０の位置から
治具６０を介してオプション給紙装置５０の給紙ローラ
５２を位置を決め、位置決め後、ステー１６０をオプシ
ョン給紙装置５０の側板１７０，１７１に固定する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、複写機、ファクシミ
リ、レーザプリンタ、さらには印刷機、電子黒板等の画
像形成装置に取り付けられるオプション給紙装置の給紙
ローラ調整方法及び装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】画像形成装置本体の下部に給紙ローラを
有する本体給紙装置を備えている画像形成装置に対し、
その装置本体の下方に給紙ローラを有するオプション給
紙装置を取り付け、選択的に給紙することは知られてい
る。例えば、プリンタ等の場合、各給紙装置にはサイズ
の異なる用紙を収容しておき、所望のサイズの用紙を自
動的に選択して給紙している。この種の画像形成装置で
は、本体給紙装置とオプション給紙装置とから送り出さ
れた用紙が当初別々の搬送路を通るが、グリップローラ
またはレジストローラからは同じ場所を通る。従って、
後から取り付けるオプション給紙装置はその給紙ローラ
の軸線が搬送ローラやレジストローラの軸線との平行度
が保たれていないと、その給紙装置から給紙される用紙
にスキューやシワが多発するという問題がある。

【０００３】この問題を解消するため、従来ではオプシ
ョン給紙装置の取り付け精度を高めており、特開平５−
１７０３４号公報に記載されたオプション給紙装置は、
その上面の４つのコーナーに位置決め部材を設けて画像
形成装置本体とオプション給紙装置本体との位置決め精
度を高めている。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかし、オプション給
紙装置はその給紙ローラの軸線と搬送ローラやレジスト
ローラの軸線との平行度が僅かでも違っていると、給紙
した用紙にスキューやシワが発生しやすくなるため、厳
密に平行度のための位置決めを行わねばならない。特
に、用紙を中央基準で給紙するオプション給紙装置の場
合、上記した平行度はかなり厳密な平行度の位置決めを
必要とする。ところが、上記した従来の位置決め方式で
は画像形成装置本体とオプション給紙装置本体との位置
決め精度と、オプション給紙装置自体の精度、すなわち
装置本体と給紙ローラとの位置決め精度との２か所の精
度を高めたり調整しなければらず、部品公差の積み重ね
等によっても平行度の精度が悪くなる恐れもあった。

【０００５】本発明は、上記した事情に鑑み、画像形成
装置の搬送ローラやレジストローラの軸線に対し、取り
付けたオプション給紙装置の給紙ローラの軸線が高精度
の平行度を得られるように、位置決め可能なオプション
給紙装置の給紙ローラ調整方法及び装置を提供すること
を課題としている。

【０００６】

【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
本発明は、画像形成装置本体の下部に給紙ローラを有す
る本体給紙装置を備えている画像形成装置に対し、その
装置本体の下方に給紙ローラを有するオプション給紙装
置を取り付け、該オプション給紙装置の給紙ローラの位
置を調整するオプション給紙装置の給紙ローラ調整方法
において、前記オプション給紙装置の給紙ローラを支持
部材に支持させ、該支持部材をオプション給紙装置の本
体に揺動可能な状態で仮止めし、前記本体給紙装置の給
紙ローラの位置から位置決め具を介して前記オプション
給紙装置の給紙ローラを位置を決め、位置決め後、支持
部材をオプション給紙装置の本体に固定することを特徴
としている。

【０００７】さらに、上記課題を解決するため本発明
は、前記位置決め具が本体給紙装置の給紙ローラの軸か
ら前記オプション給紙装置の給紙ローラを位置決めする
ことを特徴としている。

【０００８】さらにまた、上記課題を解決するため本発
明は、画像形成装置本体の下部に給紙ローラを有する本
体給紙装置を備えている画像形成装置に対し、その装置
本体の下方に給紙ローラを有するオプション給紙装置を
取り付け、該オプション給紙装置の給紙ローラの位置を
調整するオプション給紙装置の給紙ローラ調整装置にお
いて、前記オプション給紙装置の給紙ローラを支持する
支持部材と、該支持部材をオプション給紙装置本体の左
右側板に対し揺動可能な状態で仮止めし、かつ固定可能
な固定手段とを設けたことを特徴としている。

【０００９】さらにまた、上記課題を解決するため本発
明は、前記支持部材に把手を設けたことを特徴としてい
る。

【００１０】さらにまた、上記課題を解決するため本発
明は、前記固定手段が、ネジであり、該ネジの操作部が
オプション給紙装置本体の左右側板の外装面に現出され
ていることを特徴としている。

【００１１】

【作用】上記構成によれば、オプション給紙装置の給紙
ローラを支持部材に支持させ、該支持部材をオプション
給紙装置の本体に揺動可能な状態で仮止めし、本体給紙
装置の給紙ローラの位置から位置決め具を介してオプシ
ョン給紙装置の給紙ローラを位置を決め、位置決め後、
支持部材をオプション給紙装置の本体に固定しており、
オプション給紙装置の給紙ローラの位置決めを、予め搬
送ローラやレジストローラの軸線に対し高精度の平行度
に調整されている本体給紙装置の給紙ローラを用いてい
るので、オプション給紙装置の給紙ローラを高精度の位
置決めすることができる。

【００１２】

【実施例】以下、本発明の実施例を添付図面に従って説
明する。図１は、本発明が適用されるレーザプリンタの
全体構成図、図２はその給紙装置部分を示す拡大図であ
る。図１及び図２において、装置本体１０は上構造体１
０ａと下構造体１０ｂとから構成され、上構造体１０ａ
は下構造体１０ｂにヒンジ１１によって開閉自在に取り
付けられている。装置本体１０内には、その略中央領域
にベルト状感光体１２が設けられている。

【００１３】当該感光体１２の周辺には、その駆動方向
順に、帯電器１３、現像器１４、転写器１５、クリーニ
ング器１６が配置されている。帯電器１３及びクリーニ
ング器１６の上方には、光書き込み器１７が配置され、
装置本体１０の下方には本体給紙装置１９の給紙カセッ
ト１８が配置されている。

【００１４】図２に拡大して示されるように、給紙カセ
ット１８から給紙コロ２０によって矢印Ａ方向に送り出
されたカット用紙Ｐは、グリップローラ対２１によって
図１に示されるレジストローラ対２２に運ばれ、タイミ
ングをとられて感光体１２の下方へ搬送される。感光体
１２は矢示のように反時計方向に駆動し、その際、帯電
器１３によって表面を一様に帯電され、光書き込み器１
７からのレーザ光Ｌを照射され、表面上に静電潜像を形
成される。この潜像は、現像器１４を通過する時に、ト
ナーによって可視像化される。そしてこの可視像は、感
光体１２の下方に搬送された用紙Ｐの上面に転写器１５
により転写される。可視像が転写された用紙Ｐは搬送ガ
イド２３によって案内され、定着器２４の加熱ローラ２
５と加圧ローラ２６のニップ部に搬送され、可視像を定
着する。そして定着器２４を出た用紙Ｐは、さらに排紙
ローラ対２７によって搬送され、排紙切換爪２８を経
て、矢印Ｂ方向へ排出される。

【００１５】他方、可視像を転写した後の感光体１２
は、クリーニング器１６で残留トナーを除去され、その
後、除電器２９で除電されて、次のプリントに備えられ
る。

【００１６】レーザプリンタ装置本体の下方には、オプ
ション給紙装置５０が配置されている。そのオプション
給紙装置５０の内部構成は、装置本体１０の給紙装置１
９とほぼ同じであり、給紙カセット５１から給紙コロ５
２によって矢印Ｄ方向に送り出されたカット用紙Ｐを、
プルアウトローラ対５３によって装置本体１０の給紙カ
セット１８内に設けられた搬送路を矢印Ｃ方向に通過
し、グリップローラ対２１を経て、上記と同様のプロセ
スで画像が形成転写される。従って、給紙指令が発せら
れると、本体給紙装置１９とオプション給紙装置５０の
何れかが選択されて給紙を行う。

【００１７】上記の如く、オプション給紙装置５０は給
紙された用紙Ｐはグリップローラ対２１以降、本体給紙
装置１９と給紙された用紙Ｐと同様に搬送されるため、
オプション給紙装置５０の給紙ローラ５２とグリップロ
ーラ２１及びレジストローラ２２との平行度が精度良く
保たれていないと、用紙のスキュー、シワ等の発生につ
ながる。このオプション給紙装置５０を装置本体１０に
据え付ける場合、オプション給紙装置５０の上端面に設
けられた位置決めピン（図示せず）に、装置本体１０の
対応孔（図示せず）を嵌合させるている。従って、オプ
ション給紙装置５０は装置本体１０に対して精度良く取
り付けられるが、この位置決めの精度をもって給紙ロー
ラ５２とグリップローラ２１及びレジストローラ２２と
の平行度が精度良く保つようにするには、部品精度、組
付け精度が極めて高くなければならず、公差等を考慮す
ると十分とは言えず、上記ローラ間の平行度が悪い装置
が出現してしまうことある。

【００１８】そこで、本発明では調整等によって予めグ
リップローラ２１及びレジストローラ２２との平行度の
精度が良好に保たれている本体給紙装置１９の給紙ロー
ラ２０を用いて、オプション給紙装置５０の給紙ローラ
５２をて精度良く位置決めを行っており、次にその説明
をする。

【００１９】図３において、オプション給紙装置５０の
給紙ローラ５２はその左右ローラ軸５２ａがそれぞれブ
ラケット１５３，１５４に回転自在に挟み込まれ、ブラ
ケット１５３，１５４はステー１６０にそれぞれネジ１
２９で止められている。この給紙ローラ５２の駆動軸１
５５が差し込まれる側のローラ軸５２ａは、Ｄ形の孔
（図示せず）が形成され、駆動軸１５５のフライス面１
５５ａを孔に合わせて差し込まれることにより駆動が伝
達される。

【００２０】このようにして、給紙ローラ５２が取り付
けられたステー１６０は図４に示すように、オプション
給紙装置５０の左右側板１７０，１７１にネジ５８，５
９で固定される。このとき、左右側板１７０，１７１の
ステー１６０用の固定孔１７０ａ，１７１ａは、固定手
段としてのネジ５８，５９の径よりも大きく形成されて
いる。従って、ネジ５８，５９を固定孔１７０ａ，１７
１ａ通してステー１６０のネジ孔１６０ａ，１６０ｂに
軽く螺合した仮止め状態では、ステー１６０がネジ５
８，５９の径と固定孔１７０ａ，１７１ａの径と大きさ
の差でがたつき、このがたつき分が給紙ローラ５２の揺
動可能な調整幅となっている。

【００２１】オプション給紙装置５０を装置本体１０に
取り付けたとき、本体給紙装置１９とオプション給紙装
置５０の給紙ローラ側の側板を予め取り外しておく。こ
のとき、ステー１６０を固定するネジ５８，５９を弛め
た仮止めの状態にし、ここで位置決め具としての治具６
０を用いて給紙ローラ５２の位置決めを行う。この治具
６０は、図５に示すように、本体６１と、該本体６１に
横方向に高精度にスライド可能なスライド部６２からな
り、本体６１及びスライド部６２にはそれぞれ給紙ロー
ラ５２の軸５２ａが挿入される位置決め孔６０ｂと、本
体給紙装置１９の基準ピンが挿入されるセット孔６０ａ
が設けられている。この場合、本体６１及びスライド部
６２のセット孔６０ａの軸線はそれらの位置決め孔６０
ｂの軸線と高精度に平行度が保たれている。

【００２２】そして、給紙ローラ５２の位置決め調整は
治具６０のセット孔６０ａに給紙装置１９の基準ピン、
本実施例では給紙ローラ２０の軸２０ａをセット後、ス
ライド部６２を操作して位置決め孔６０ｂに給紙ローラ
５２の軸５２ａを挿入させる。その後、ネジ５８，５９
を締め付け、ステー１６０を側板１７０，１７１に固定
する。そして、治具６０を外せば、給紙ローラ５２の位
置決めが完了する。

【００２３】かくして、上記した簡単な操作で給紙ロー
ラ５２の位置決めができ、この場合給紙ローラ５２の軸
線は予めグリップローラ２１及びレジストローラ２２と
の平行度の精度が良好に保たれている本体給紙装置１９
の給紙ローラ２０の軸線と高精度に平行になるので、オ
プション給紙装置５０から給紙される用紙Ｐのスキュ
ー、シワ等の発生を防止することができる。また、ステ
ー１６０を固定するネジ５８，５９はオプション給紙装
置５０の側板１７０，１７１の外側から操作するので、
締め付け及び弛み操作が極めて簡単にできる。

【００２４】図６は、給紙ローラ５２が取り付けられる
ステー１６０の変形例を示す斜視図で、本例の場合、ス
テー１６０に把手１６０ａ，１６０ｂを設けている。

【００２５】かく構成すれば、給紙ローラ５２を治具６
０の位置に合わせるとき、把手１６０ａ，１６０ｂを持
って行えば、その操作が簡単であり、微調整がやり易く
なる。

【００２６】以上、本発明の好ましい実施例について説
明したが、本発明は上記実施例に限定されず各種改変で
きるものである。例えば、上記実施例では本体給紙装置
の給紙ローラの軸から位置決めしたが、本体給紙装置の
給紙ローラの軸線と平行な基準ピンを設け、そのピンに
合わせるようにしても良い。また、治具は給紙装置の給
紙ローラの軸線とを合わせられるものならば、適宜なも
のを用いることができる。

【００２７】ところで、給紙ローラ５２の材質はゴム等
の弾性部材からなっており、経時使用により、摩擦係数
が低下や外径の減少が起こり、給紙性能が劣化してしま
う。そのような状態になる前に、給紙ローラ５２を交換
して給紙性能を維持していく必要がある。給紙ローラ５
２の交換は、図３の左側ブラケット１５４のネジ１２９
を弛めて左方へスライドさせ、給紙ローラ５２のみを抜
き取り、新しい給紙ローラをセット後、再び左側ブラケ
ット１５４を元に位置に戻してネジ１２９を締めればよ
い。

【００２８】

【発明の効果】請求項１の構成によれば、オプション給
紙装置の給紙ローラの位置決めを、予め搬送ローラやレ
ジストローラの軸線に対し高精度の平行度に調整されて
いる本体給紙装置の給紙ローラを用いているので、オプ
ション給紙装置の給紙ローラを高精度の位置決めするこ
とができる。

【００２９】請求項２の構成によれば、本体給紙装置の
給紙ローラを利用するので、基準ピン等を別途設ける必
要がなく安価である。

【００３０】請求項３の構成によれば、オプション給紙
装置の給紙ローラを支持する支持部材をオプション給紙
装置本体の左右側板に対し揺動可能な状態で仮止めし、
かつ固定可能なので、給紙ローラの調整が簡単に行うこ
とができる。

【００３１】請求項４の構成によれば、支持部材に把手
を設けたので、給紙ローラの調整操作が容易になる。

【００３２】請求項５の構成によれば、固定手段が、ネ
ジであり、該ネジの操作部がオプション給紙装置本体の
左右側板の外装面に現出されているので、支持部材の固
定操作が簡単に行うことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係る画像形成装置の全体的概略端面図
である。

【図２】図１の給紙部に係る部分拡大図である。

【図３】オプション給紙装置の給紙ローラの取り付けを
示す斜視図である。

【図４】給紙ローラを取り付けたステーの固定を示す斜
視図である。

【図５】位置決め操作時を示す斜視図である。

【図６】本発明の変形例を示す斜視図である。

【符号の説明】

１０ 装置本体 １９ 本体給紙装置 ２０ 給紙ローラ ５０ オプション給紙装置 ５２ 給紙ローラ ５８，５９ ネジ ６０ 治具 １６０ ステー １６０ａ，１６０ｂ 把手 １７０，１７１ 側板 １７０ａ，１７１ａ 固定孔

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大朏 和俊 東京都大田区中馬込１丁目３番６号 株式 会社リコー内

Claims (5)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 画像形成装置本体の下部に給紙ローラを
   有する本体給紙装置を備えている画像形成装置に対し、
   その装置本体の下方に給紙ローラを有するオプション給
   紙装置を取り付け、該オプション給紙装置の給紙ローラ
   の位置を調整するオプション給紙装置の給紙ローラ調整
   方法において、 前記オプション給紙装置の給紙ローラを支持部材に支持
   させ、該支持部材をオプション給紙装置の本体に揺動可
   能な状態で仮止めし、前記本体給紙装置の給紙ローラの
   位置から位置決め具を介して前記オプション給紙装置の
   給紙ローラを位置を決め、位置決め後、支持部材をオプ
   ション給紙装置の本体に固定することを特徴とする給紙
   ローラ調整方法。
2. 【請求項２】 請求項１に記載のオプション給紙装置の
   給紙ローラ調整方法において、前記位置決め具が本体給
   紙装置の給紙ローラの軸から前記オプション給紙装置の
   給紙ローラを位置決めすることを特徴とする給紙ローラ
   調整方法。
3. 【請求項３】 画像形成装置本体の下部に給紙ローラを
   有する本体給紙装置を備えている画像形成装置に対し、
   その装置本体の下方に給紙ローラを有するオプション給
   紙装置を取り付け、該オプション給紙装置の給紙ローラ
   の位置を調整するオプション給紙装置の給紙ローラ調整
   装置において、 前記オプション給紙装置の給紙ローラを支持する支持部
   材と、該支持部材をオプション給紙装置本体の左右側板
   に対し揺動可能な状態で仮止めし、かつ固定可能な固定
   手段とを設けたことを特徴とする給紙ローラ調整装置。
4. 【請求項４】 前記支持部材に把手を設けたことを特徴
   とする請求項３に記載のオプション給紙装置の給紙ロー
   ラ調整装置。
5. 【請求項５】 前記固定手段が、ネジであり、該ネジの
   操作部がオプション給紙装置本体の左右側板の外装面に
   現出されていることを特徴とする請求項３に記載のオプ
   ション給紙装置の給紙ローラ調整装置。