JPH0725678B2 - がん治療用白金挿入組成物 - Google Patents

がん治療用白金挿入組成物

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JPH0725678B2
JPH0725678B2 JP60118689A JP11868985A JPH0725678B2 JP H0725678 B2 JPH0725678 B2 JP H0725678B2 JP 60118689 A JP60118689 A JP 60118689A JP 11868985 A JP11868985 A JP 11868985A JP H0725678 B2 JPH0725678 B2 JP H0725678B2
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    • C07F15/0006Compounds containing elements of Groups 8, 9, 10 or 18 of the Periodic Table compounds of the platinum group
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Description

【発明の詳細な説明】 発明の背景 本発明はがん治療用の新規な白金挿入錯体に関する。
本発明の前にも、抗悪性腫瘍剤として有用な広範な種類
の白金化合物が利用されている。これらの利用可能な白
金抗悪性腫瘍化合物は多種の腫瘍に対して非常に有効で
ある。しかし、それらの化合物は水への溶解度が小さい
ので、病人に投与することが難しい。その上、これらの
治療用白金化合物、例えばシスプラチン、に対して抵抗
性のある腫瘍細胞系に出合うことが通常である。
代表的な抗悪性腫瘍性白金化合物は、例えば米国特許第
4,053,587号、第4,115,418号、第4,140,707号、第4,17
7,263号、第4,258,051号、第4,339,437号、および第4,4
19,351号明細書に開示されている。
さらにビンブラスチンとブレオマイシンのような挿入薬
剤(intercalative drug)が有効な抗悪性腫瘍剤である
ことは公知である。挿入化合物とは、DNAの二重らせん
の塩基対の間に挿入し、そしてDNAを形成するヌクレオ
チドの特定の部位に結合することのできる化合物であ
る。このように結合することによつて、挿入薬剤はDNA
の細胞生殖を妨げ、それによつて腫瘍のさらに成長する
ことを禁止するかまたは妨げると信じられている。
バゲツタら(Bagetta et al)はカンサー・トリートメ
ント・レポーツ(Cancer Treatment Reports)、第66
巻、第6号、1982年6月において、シス−ジアミンジク
ロル白金(II)(シスプラチン)と、挿入薬剤であるビ
ンブラスチンとブレオマイシンを組合せて、転移悪性黒
色腫に悩まされている患者を治療するために使用するこ
とを提案した。この著者らは、この薬剤の組合せの投与
は、シスプラチンの累加毒性のために、一般の使用に適
応しないように思われると述べている。またウイツテス
ら(Wittes et al)はオンコロジー(Oncology)、第32
巻、202−207頁(1975年)においてシスプラチンとブレ
オマイシンをがんの治療のため患者に同時に投与すると
相剰作用が認められることを報告している。
投与するに便利であり、そして現在利用できる化学療法
剤と少なくとも同じ位に有効な抗悪性腫瘍剤を投与する
手段を提供できれば、それは非常に望ましいことであ
る。さらにまた、一連の異なる種類のがんを治療するこ
とのできる手段を提供することも非常に望まれることで
ある。
発明の要約 本発明は、白金抗がん薬剤と化学的に結合して単一の分
子を形成しているDNA挿入薬剤から成り、患者に投与で
きる新規な抗がん薬剤を提供するものである。本発明の
化合物は対応する未変性白金薬剤に比較してより高い水
溶液を有し且つ単独に投与された場合に、未変性白金抗
がん薬に対して抵抗性を有する腫瘍細胞に対して有毒で
あることが発見された。挿入薬剤と白金抗がん薬剤はあ
る分子橋によつて結合されており、その分子橋は挿入薬
剤または白金薬剤の腫瘍細胞に対する活性のいずれにも
逆効果を与えないものである。好ましい分子橋はアルキ
ル鎖、ポリアミン鎖、ポリエーテル鎖などであり、それ
らは長さと組成を変えることができる。
特有の態様の説明 本発明の化合物は抗腫瘍活性を有する白金化合物から形
成され、結合鎖が連結され得る部位、例えば反応性環置
換基(すなわち、アミノ基、ヒドロキシル基、スルフヒ
ドリル基)、反応性環炭素、環窒素基など、を含んでい
る。環窒素基は挿入化合物と白金化合物の間の結合部分
を結ぶために利用される。本発明で使用する白金化合物
はジクロロエチレンジアミン白金(II)、シス−ジアミ
ンジクロロ白金(II)、1,2−ジアミノシクロヘキサン
ジクロロ白金(II)、シス−ジアミンマロナト白金(I
I)である。
本発明の挿入薬剤は挿入活性を有し且つ結合基が連結で
きる部分、例えば環窒素原子、を有するものであって、
アクリジンオレンジ、2−メトキシ−6−クロロアクリ
ジン、9−アミノアクリジン、プロフラビン、アドリア
マイシン、ダウノマイシン、エリプチシン、臭化エチジ
ウム、および関連するフエナントリジン類である。
本発明の化合物は、挿入薬剤の挿入活性または白金薬剤
の抗腫瘍活性に逆効果を与えないような方法で製造され
る。本発明の化合物(I)の典型的合成法として、挿入
薬剤としてアクリジンオレンジ、および抗腫瘍白金薬剤
としてジクロロエチレンジアミン白金(II)を用いた場
合について、ここに説明する。
出発原料のアクリジンオレンジ塩酸塩と6−クロロ−1
−ヒドロキシヘキサンを、6−クロロ−1−ヒドロキシ
ヘキサンのヒドロキシル基をジヒドロピランで保護する
条件の下で反応させる。クロリド基は次に、NaI/NaHCO3
/アセトンによつて行なわれるフインクレスタイン−ハ
ライド交換反応を使用して、ヨウジド基に置換される。
それによつて生成したヨウ素化合物を次に適当な溶媒、
例えば熱キシレン、の中でアクリジンオレンジの遊離塩
基の形と縮合させ、それによつて環窒素の第4級化を起
させる。この反応は、その鎖の端に保護されたヒドロキ
シル基を含むアルキル側鎖を有するアクリジンオレンジ
を生成する。ヒドロキシル官能基の脱保護は希薄な酸、
例えば希薄なHClエタノール溶液、によつて達成され
る。その後、ヒドロキシル基は48%臭化水素酸を使用し
てブロミド基によつて置換されて、アルキル鎖の端に反
応性の臭素を有するアルキル化アクリジンオレンジを生
成する。その臭素は、適当な溶媒、例えばメタノール中
でエチレンジアミンによつて容易に置換され、それによ
つてアルキル鎖の端にエチレンジアミン基を有するアル
キル化アクリジンオレンジを生成する。この化合物を次
に適当な溶媒、例えばジメチルホルムアミドと水、の中
でPtI4 2-と反応させ、それにより白金イオンをエチレン
ジアミンのキレートに結合させる。二つのヨウ素を化学
量論量の硝酸ナトリウムを使用した後HClで処理するこ
とにより塩素に置換することにより、式Iの化合物を生
成する。
式Iの化合物は抗腫瘍薬として有用であり、シスプラチ
ンに優るいくつかの利点を有する。例えば、その水溶解
度は20mg/であり、シスプラチンのそれの3mg/には
るかに優つている。その上、式Iの化合物はまた、アク
リジンオレンジ部分のDNAに対する高い挿入的親和力の
ために、他の白金抗腫瘍薬剤に比較して、DNAをほどく
(unwinding)より大きな能力を有する。アクリジンオ
レンジ部分と白金成分の両方共生物学的に活性な化合物
である。その二つを一分子中に持つことは両方の効果を
さらに高める。式Iの化合物は普通の腫瘍細胞に対して
活性であるばかりでなく、シスプラチン抵抗性腫瘍細胞
に対しても活性であることが発見された。その上、式I
の化合物は光活性DNA分解剤であることが判つた。
次の実施例は本発明を例示するものであつて、本発明を
限定するものではない。
本発明の薬剤を使用するための適当な用量は約25mg/kg
体重と約2.5mg/kgの間である。例えば、式Iの化合物を
約2.5mg/kgと約15mg/kgの間の用量で使用することがで
きる。
実施例I 合成法 保護された6−クロロヘキサノール(II) 31.0mlのジヒドロピラン(341ミリモル)を375mlのCH2C
l2に溶解した。1.36gのPPTSを触媒として加えた。26ml
の6−クロロヘキサノール(227ミリモル)を加えてか
ら、その溶液を室温で5時間撹拌した。その混合物を次
に分液漏斗中で、250mlの半濃縮NaCl溶液に2gのNaHCO3
を加えたものによつて2回洗浄した(半濃縮NaCl溶液合
計使用量500ml、NaHCO3合計使用量4g)。CH2Cl2相を無
水Na2SO4で乾燥した。溶媒を回転蒸発によつて除くと、
49.8gの粗製の黄色物質を得た。真空蒸留(<10Torr)
をすると主留分31.7g(63%、沸点:99−100℃、10Tor
r)を透明な液として得た。
保護された6−ヨードヘキサノール(III) すべてのガラス器具を使用に先立つて乾燥器中で乾燥し
た。10gの保護された6−クロロヘキサノール(II)(4
5.3ミリモル)を50mlの乾燥した蒸留したばかりのアセ
トン中に溶解した。3.8gのNaHCO3(45.4ミリモル)をそ
の反応混合物に加えてから、次に20.4gのNaI(136.1ミ
リモル)を加えた。この混合物をN2雰囲気の下で19時間
還流加熱した。アセトンを回転蒸発によつて除去した。
残留物を脱イオン水に溶解した。分液漏斗中で2相が形
成された。その混合物を2×50mlのEt2Oで抽出した。エ
ーテル相を集めて50mlの脱イオン水(+1/2gNaHCO3)で
洗つてから、次にNa2SO4によつて乾燥した。溶媒を次に
回転蒸発によつて除いてから、得られた油状物を真空デ
シケーター中で一晩乾燥した。収量:13.1g(92.0%) 保護されたアルコール基を有する第4級アクリジンオレ
ンジ(V) すべてのガラス器具を乾燥器中で一晩中乾燥した。キシ
レンを4A分子ふるい上で乾燥した。アクリジンオレンジ
遊離塩基を真空デシケーター中で一晩乾燥した。11.77g
(37.7ミリモル)の保護された6−ヨードヘキサノール
(III)と65mlのキシレンを混合した。5g(18.8ミリモ
ル)のアクリジンオレンジを加えてけん濁させた。スパ
チュラーの先に一杯のNaHCO3を加えた。その混合物を激
しく撹拌しながら51/2時間還流加熱した。その反応混合
物を冷却してから吸引濾過した。Et2Oで洗浄後、明るい
オレンジ色の微結晶固体が得られた。真空デシケーター
中で乾燥後、粗製品の収量は8.9g(83.6%)であつた。
その生成物を、Et2Oを曇り点(fog point)まで加えな
がら、EtOHから2回再結晶させた。7.96g(73.3%)の
明るい赤オレンジ色の微結晶固体を得た。
アルコール(VI)の合成 5.36g(9.61ミリモル)の保護されたアルコール基を有
する化合物(V)を300mlの95%EtOH中に蒸気浴上で加
熱することにより溶解した。2.6mlの濃HClを0.1M HCl/E
tOH溶液を作るために加えた。その溶液を蒸気浴上で2
時間撹拌してから、次に室温でさらに2時間撹拌した。
溶媒をそれから回転蒸発によつて除くと深赤色の固体が
生成した。その固体をEt2Oと共にこねてから、次に250m
lの脱イオン水中に溶解した。水溶液を分液漏斗中で3
×50mlのE2Oで洗つた。次に水相を回転蒸発によつて蒸
発させた。真空デシケーター中で乾燥の後、粗製品の収
量は4.68g(97.8%)であつた。1:1i−PrOH:MeOHからの
再結晶により数群の結晶が生成したが、それらは暗赤色
の針状結晶から明るい赤色微結晶固体に亘つた。合計の
再結晶収量:3.34g(69.8%)。
臭素化合物(VII)の合成 48%HBrを赤リンの存在でN2雰囲気の下に蒸留した。1.3
g(2.63ミリモル)のアルコール(VI)を60mlの蒸留し
たばかりの48%HBrに直接加えた。その混合物を油浴上
でN2雰囲気の下に95℃で41/2時間撹拌した。次にその溶
液を250mlの冷たい脱イオン水中に注入した。直ちに薄
オレンジ色の沈澱が生じた。これをガラスフリツトを通
して吸引濾過することにより集めた。次に脱イオン水と
Et2Oで洗つた。真空デシケーター中で一晩乾燥した後、
1.3g(97%)の臭素化合物(VII)が得られた。この物
質はアルコールから再結晶する間に若干分解することが
観察された。この粗製の固体は1H NMRによつて非常に純
粋なことが証明されたので、それ以上精製をせずに使用
された。
配位子の合成 臭素化合物(VII)を反応させる前にデシケーター中で
完全に乾燥させた。すべてのガラス器具を使用前に乾燥
器中で乾燥した。2.80gの臭素化合物(VII)(5.5ミリ
モル)を200mlの乾燥した蒸留MeOH中にけん濁させた。
反応器をN2で洗い流してから、次に7.36mlの乾燥した蒸
留エチレンジアミン(110ミリモル)を注射器で加え
た。反応は70℃で常時N2圧の下に撹拌して行なわれた。
初めの1時間の後、臭素化合物(VII)はすべて溶解し
た。反応物を全部で61/2時間撹拌してから、大部分のMe
OHを回転蒸発により除去した。40mlのDMFを加えてか
ら、55℃で真空ポンプを使う回転蒸発により除いた。深
赤褐色の固体がフラスコ中に生成した。これを真空デシ
ケーター中で一晩乾燥した。その固体をEt2O(3×30m
l)とこねてから、再び真空デシケーター中で乾燥し
た。収量:3.12g(定量的)。
配位子の再結晶による四塩酸塩(VIII)の製造 2gの粗製配位子を100mlの乾燥した蒸留EtOH中にけん濁
させた。これを蒸気浴上で溶液に変化させた。乾燥HCl
ガスをその溶液に通した。初めに沈殿を生じたが、これ
はさらに多くのHClを泡を立てて通気するに従がい再び
溶解して、元のものよりもずつと濃い赤色の溶液を生成
した。その溶液を徐々に室温まで冷却させ、ゴム膜で覆
つてから、氷浴中で冷却した。生成した固体を吸引濾過
で集め、冷たいEtOH(200プルーフ)で洗つてから、そ
のフイルター上でN2の速い流れの下に乾燥させた。これ
を真空デシケーター中で乾燥した後、収量1.6g(77.3
%)の四塩酸塩を得た。
配位子を有する白金ジヨード錯体(IX) 0.5g(0.848ミリモル)の四塩酸塩(VIII)を初めに10m
lの脱イオン水に溶解してpH10の溶液を作つた。これに5
mlのDMFを加えた後に回転蒸発によつて濃縮した。白色
結晶を除き、最終的に2:1のDMF:H2O溶液15mlを調製し
た。0.5g(1.21ミリモル)のK2PtCl4を5mlの脱イオン水
中に溶解した。また1.61gのKI(9.68ミリモル)を5mlの
脱イオン水に溶解した。そのKI溶液を前記K2PtCl4溶液
に15分間に亘つて滴下して加え、その後その溶液を50℃
に15分間加熱した。それから20mlのDMFを加えた。前記
配位子溶液を徐々にこのK2PtI4溶液に2時間に亘つて加
えた。すべてを溶液状態に維持するため必要な場合には
DMFを添加した。その溶液を一晩中50℃において撹拌し
た。それから溶媒の量を回転蒸発により少ない量に減少
させた。脱イオン水を加えて生成物を沈殿させた。この
生成物を濾過し、EtOHとEt2Oで洗つてから、次に真空デ
シケーターで一晩乾燥させた。収量:744.7mg(89.2
%)。
ジクロロ白金錯体(X) 300mg(0.305ミリモル)の、配位子を有する白金ジヨー
ド錯体(IX)を15mlのDMFに溶解した。153.7mg(1.06ミ
リモル)のAgNO3を3mlのDMFに溶解した。この後者の溶
液を錯体(IX)の溶液に滴下して加えた。重い白つぽい
沈殿が生成した。その溶液を蒸気浴上で加熱してAgIを
凝固させてから、さらに5分間撹拌した。次にその溶液
をミリポアー(Millipore)フイルターを通して濾過し
(収量:203.8mg、95.9%のAgI)、その上1時間撹拌し
てから、フイルムで覆つて冷蔵庫中に0℃で1時間冷却
した。再びミリポアーフイルターを通して濾過した後、
溶液を回転蒸発により濃縮してその量を減少させてから
5mlのDMFと5mlの0.4M HClを加えた。溶液を一晩放置し
てから濾過した。回転蒸発によりDMFを1〜2mlを残して
すべて除去した後、iPrOHを加えて生成物を沈殿させ
た。その固体を吸引濾過で集めてから、EtOHとEt2Oで洗
つた。真空デシケーター中で乾燥した後、196.3mgのジ
クロロ白金錯体(X)(90.6%)を鮮紅色の固体として
得た。
実施例II 毒性試験を式Iの化合物についてマウスで行なつた。表
Iに記載された細胞系の一連の培養平板を種々な濃度の
化合物に暴露させて、細胞増殖速度が50%減少する濃度
(ID50)を測定した。その結果を表Iに示す。表I、表
IIおよび表IIIにおいて示される細胞系欄に示される記
号数字は、各種腫瘍細胞を同定標識化するためにつけら
れた記号数字であり、表IIおよび表IIIについて示され
る、“スケジュール”欄には示される投与量をねずみに
投与した日を記載している(第1日、第5日、第9日お
よび第13日、すなわち、4日毎に全4回投与したことを
示す)。“平均”は目的とした治療を行ったのちのねず
みの(オンスでの)平均重量を示す。
式Iの化合物の濃度を変えて、すなわち、2.5、5.0、1
0.0、20.0および40.0mg/kgを夫々2匹のマウスに投与し
てマウスの生存率に対するその化合物の効果を測定し
た。2.5および5.0mg/kgでは、マウスは生存した。10.0m
g/kgでは、マウスは14日後に体重を減じた。20.0および
40.0mg/kgではマウスは死んだ。
マウスにL1210細胞系を腹膜間に内植し、その後マウス
のあるものに式Iの化合物を6.7〜20mg/kgの用量で投与
した。最適用量は、L1210を内植されたが上記薬剤で処
置されなかつた対照のマウスに対して51%の%ILSを与
える15mg/kgである。試験結果を表IIに詳細に示す。シ
スプラチン(シスDDP)についての%ILS値も表IIに示し
てある。
シスDDPに抵抗性の腫瘍細胞系を内植されたマウスに6.7
〜15mg/kgの用量で式Iの化合物によつて処置した場合
は温和な活性を示した。これらの試験結果を表IIIに示
す。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)挿入薬剤、およびその挿入薬剤
    (a)の挿入活性または下記白金薬剤(b)の抗悪性腫
    瘍活性に逆効果を与えない部分によって上記薬剤(a)
    と一緒に結合された抗腫瘍活性を有する白金薬剤(b)
    から誘導された化合物を含み、 しかも上記挿入薬剤(a)はアクリジンオレンジ、2−
    メトキシ−6−クロロアクリジン、9−アミノアクリジ
    ン、プロフラビン、アドリアマイシン、ダウノマイシ
    ン、エリプチシン、臭化エチジウム、および関連するフ
    ェナントリジン類からなる群から選ばれそして 上記白金薬剤(b)はジクロロエチレンジアミン白金
    (II)、シス−ジアミンジクロロ白金(II)、1,2−ジ
    アミノシクロヘキサンジクロロ白金(II)、およびシス
    −ジアミンマロナト白金(II)からなる群から選ばれ
    る、 ことを特徴とするがん性腫瘍治療用薬剤。
  2. 【請求項2】前記化合物が挿入薬剤(a)としてアクリ
    ジンオレンジそして抗腫瘍白金薬剤(b)としてジクロ
    ロエチレンジアミン白金(II)から誘導される式(I) によって表される化合物である、特許請求の範囲第1項
    に記載の薬剤。
JP60118689A 1984-06-01 1985-05-31 がん治療用白金挿入組成物 Expired - Lifetime JPH0725678B2 (ja)

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