JPH0725603A - 窒化ケイ素粉末の精製方法 - Google Patents

窒化ケイ素粉末の精製方法

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JPH0725603A
JPH0725603A JP19516893A JP19516893A JPH0725603A JP H0725603 A JPH0725603 A JP H0725603A JP 19516893 A JP19516893 A JP 19516893A JP 19516893 A JP19516893 A JP 19516893A JP H0725603 A JPH0725603 A JP H0725603A
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JP
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silicon nitride
nitride powder
slurry
decantation
acid
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JP19516893A
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Yoshiharu Konya
義治 紺谷
Hidenori Fujii
秀紀 藤井
Masanori Fukuhira
正憲 福平
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Shin Etsu Chemical Co Ltd
Original Assignee
Shin Etsu Chemical Co Ltd
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C01INORGANIC CHEMISTRY
    • C01BNON-METALLIC ELEMENTS; COMPOUNDS THEREOF; METALLOIDS OR COMPOUNDS THEREOF NOT COVERED BY SUBCLASS C01C
    • C01B21/00Nitrogen; Compounds thereof
    • C01B21/06Binary compounds of nitrogen with metals, with silicon, or with boron, or with carbon, i.e. nitrides; Compounds of nitrogen with more than one metal, silicon or boron
    • C01B21/068Binary compounds of nitrogen with metals, with silicon, or with boron, or with carbon, i.e. nitrides; Compounds of nitrogen with more than one metal, silicon or boron with silicon
    • C01B21/0687After-treatment, e.g. grinding, purification
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C01INORGANIC CHEMISTRY
    • C01PINDEXING SCHEME RELATING TO STRUCTURAL AND PHYSICAL ASPECTS OF SOLID INORGANIC COMPOUNDS
    • C01P2004/00Particle morphology
    • C01P2004/60Particles characterised by their size
    • C01P2004/61Micrometer sized, i.e. from 1-100 micrometer
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C01INORGANIC CHEMISTRY
    • C01PINDEXING SCHEME RELATING TO STRUCTURAL AND PHYSICAL ASPECTS OF SOLID INORGANIC COMPOUNDS
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    • C01P2004/60Particles characterised by their size
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  • Organic Chemistry (AREA)
  • Inorganic Chemistry (AREA)
  • Ceramic Products (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 窒化反応により得られる窒化ケイ素粉末を酸
処理して高純度化する方法において、固液分離を効率的
に行ってこの窒化ケイ素粉末中の不純物及び酸残存量を
有効に低減して高純度化させる。 【構成】 窒化ケイ素粉末を酸処理して高純度化する方
法において、窒化反応により得られた窒化ケイ素粉末に
無機酸水溶液を加えてスラリー化して不純物を水溶性化
合物とした後、スラリーpHが2.5以上では酢酸アン
モニウム水溶液を用いてデカンテーションと洗浄を繰り
返す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、窒化反応により得られ
る窒化ケイ素粉末中の不純物及び酸残存量を効率的に低
減して高純度化させることができる窒化ケイ素粉末の精
製方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来、
高純度の窒化ケイ素粉末を製造する場合、窒化反応後の
窒化ケイ素粉末中間体を粉砕して目標の粒度にした後、
不純物を除去するため酸処理を行ない、固液分離し、更
に水洗、固液分離を繰り返して濃縮したスラリーを乾燥
させる方法が行われている。この場合、酸処理後、水洗
後の固液分離法としては、一般的にフィルタープレスに
代表される濾過方式や、沈降分離、遠心分離に代表され
るデカンテーション方式が採用されている。
【0003】しかし、粉砕後の窒化ケイ素粉末は平均粒
子径が0.5μm前後と微細であるため、濾過方式では
濾過速度が遅く、長い濾過時間を要したり、大きな濾過
面積を必要としたり、製品歩留りが低下するなどの欠点
があった。また、デカンテーション方式を採用する場
合、酸処理後の窒化ケイ素含有溶液のpHが2.5未満
であればスラリー中の窒化ケイ素粉末が凝集して沈降速
度が速くなるため容易に分離できるが、pH2.5以上
8.5以下ではスラリー中の窒化ケイ素粉末の分散性が
良くなって凝集し難くなるため、デカンテーションが困
難となる欠点があった。このように窒化ケイ素粉末の精
製工程で固液分離性能が悪いと、処理時間が長くなる
他、不純物や酸処理で使用した酸が残存し,品質上好ま
しくないという問題が発生する。
【0004】そこで、この問題を解決するため、スラリ
ーにアンモニア水を添加してpH8.5以上とし、窒化
ケイ素粉末を沈降分離する方法が提案されている(特公
平4−24285号公報参照)。しかし、この方法で
は、酸処理を不純物除去に効果的な塩酸、硝酸で行う
と、アンモニア水の添加によりその残存酸との中和塩で
ある塩化アンモニウム、硝酸アンモニウムが形成され、
これらアンモニウム塩は、昇華、分解温度が210℃以
上と高いことから乾燥で除去できず、窒化ケイ素粉末中
に微量残存してしまうため、焼結工程で窒化ケイ素粉末
に空孔が発生し、強度低下の原因となり得る。また、上
記方法では、pH8.5以上でデカンテーションを行う
必要があるため、アンモニア水を添加後の数回の水洗時
に終点のpHを管理しなければならないという煩雑さが
ある。更には不純物としてFeが含まれる場合、アンモ
ニアを加える時点で水に不溶であるFe(OH)3が形
成され、デカンテーションによる除去が困難となる問題
がある。
【0005】このように、窒化ケイ素粉末の精製におい
ては固液分離を効率的に行なうことが難しく、この点が
解決課題となっていた。
【0006】本発明は上記事情に鑑みなされたもので、
原料窒化ケイ素粉末を酸処理した後の固液分離性能に優
れ、不純物及び酸残存量を効率的に低減して工業的有利
に高純度化させることができる窒化ケイ素粉末の精製方
法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明者は上記
目的を達成するため鋭意検討を重ねた結果、窒化ケイ素
粉末を酸処理して高純度化する方法において、窒化反応
により得られた窒化ケイ素粉末に無機酸水溶液を加えて
スラリー化して不純物を水溶性化合物とした後、該スラ
リーに対しデカンテーションによる固液分離と水洗洗浄
を繰り返して窒化ケイ素粉末を精製する場合、少なくと
もスラリーpHが2.5以上では酢酸アンモニウム水溶
液を用いてデカンテーションと洗浄を繰り返すことによ
り、短時間で簡単に固液分離を行うことができ、このた
め不純物及び酸処理後の酸残存量を効率的に低減して工
業的に非常に有利に高純度化させることができることを
知見した。
【0008】即ち、通常pH2.5未満のスラリー中で
は窒化ケイ素粉末の凝集性が維持できるので、このpH
範囲内では水洗、デカンテーションを数回繰り返して溶
解した不純物の除去並びに酸処理に用いた酸の低減化を
ある程度行うことができるが、pH2.5以上の領域で
はスラリー中の窒化ケイ素粉末が均一分散するためデカ
ンテーションが困難であった。しかし、水洗、デカンテ
ーションを繰り返すと共にpH値も上昇し、これらのデ
カンテーションが困難なpH領域に至るのは避けられな
い。そこで、本発明者は、スラリーpHが2.5以上で
は水の代わりに酢酸アンモニウム水溶液を用いてスラリ
ー化することにより、デカンテーションが困難なpH
2.5以上の領域でも窒化ケイ素粉末を容易にデカンテ
ーションし得、より高純度化を図り得ることを見出し、
本発明をなすに至った。
【0009】従って、本発明は、窒化反応により得られ
た窒化ケイ素粉末に無機酸水溶液を加えてスラリー化し
て不純物を水溶性化合物とした後、該スラリーに対しデ
カンテーションによる固液分離と水洗洗浄とを繰り返し
て窒化ケイ素粉末を精製する方法において、少なくとも
スラリーpHが2.5以上の範囲では酢酸アンモニウム
水溶液を用いてデカンテーションと洗浄を繰り返すこと
を特徴とする窒化ケイ素粉末の精製方法を提供する。
【0010】以下、本発明につき更に詳細に説明する
と、本発明の窒化ケイ素粉末の精製方法において、原料
として使用する窒化ケイ素粉末は、窒化合成反応により
得られた反応生成物を粉砕したものである。この原料窒
化ケイ素粉末の粒度は、その最大粒子径が5μm以下、
特に3μm以下、平均粒子径が0.4μm以上0.7μ
m以下、特に0.5μm以上0.6μm以下であること
が好ましい。5μmより大きい粒子が含まれたり平均粒
子径が0.7μmを超えると粒子内に閉じ込められる不
純物の割合が多く、酸処理により効率的に除去できなく
なるため高純度化が困難になる場合がある上、窒化ケイ
素粉末を成形、焼結する際、粗大粒が存在すると空孔が
発生し易く、焼結体強度が低下する場合がある。また、
平均粒子径が0.4μmに満たず微粉が過多になると、
酸処理の効果は期待できるが粉砕での不純物混入量も多
くなり、製品粉末も嵩高くなる場合がある。
【0011】上記窒化ケイ素粉末は、原料に含まれる不
純物及び粉砕工程で混入する不純物としてFe、Ca、
Alなどの金属不純物が含有する上、粉砕による粉末表
面積の増大に伴い酸化膜としての酸素量が増え、その結
果製品特性上に悪影響を与える可能性がある。このた
め、窒化ケイ素粉末においては、窒化合成反応させて粉
砕後に金属不純物の除去と酸素量の調整を兼ねて湿式酸
処理を行い、製品の高純度化を図ることが一般的に行わ
れ、この酸処理により上記不純物が水溶性化合物となっ
て除去し易くなり、かつ酸素量の調整をすることができ
る。
【0012】この場合、酸処理には例えば弗酸、塩酸、
硝酸、硫酸などの無機酸水溶液が単独で又は混合して用
いられる。また、上記酸処理は、窒化ケイ素粉末に無機
酸水溶液を加えて撹拌混合し、pH2以下のスラリー状
で処理することが好ましい。なお、酸処理条件は20〜
80℃で1〜6時間が望ましい。
【0013】このように酸処理終了後のスラリーは通常
pH2以下であり、pH2.5未満のスラリー中では窒
化ケイ素粉末の凝集性が維持でき、容易にデカンテーシ
ョンできるので、本発明では、まずこのpH範囲内で水
を用いて洗浄、デカンテーションを数回繰り返し、溶解
した不純物の除去並びに酸処理に用いた酸の低減化を行
うことが推奨される。
【0014】次いで、水洗、デカンテーションの繰り返
しでスラリーがpH2.5以上の領域になった時は、窒
化ケイ素粉末が均一分散するためデカンテーションが困
難になるので、窒化ケイ素粉末を酢酸アンモニウム水溶
液を用いてスラリー化する。なお、酢酸アンモニウム水
溶液中で窒化ケイ素粉末を分散させると、窒化ケイ素粒
子同士が凝集して集合体をつくるため、一次粒子より沈
降速度が格段に速くなり、デカンテーションが可能にな
ると思われる。
【0015】ここで、酢酸アンモニウム水溶液の濃度は
0.05重量%以上、特に0.1〜1重量%であること
が好ましく、0.05%未満では上記効果が少なくなる
場合がある。
【0016】また、酢酸アンモニウムは、白色結晶で常
温の水に容易に溶け、水溶液は中性を示し、この酢酸ア
ンモニウムを用いて酢酸アンモニウム水溶液を調整、供
給する方法としては、酢酸アンモニウムと水を所定濃度
に予め混合して窒化ケイ素粉末のスラリーに供給する方
法が好適である。なお、その他に窒化ケイ素粉末のスラ
リー中に直接、固体酢酸アンモニウムを投入する方法
や、酢酸とアンモニア水をそれぞれ中和等量添加し、所
定濃度の酢酸アンモニウム水溶液を調整する方法を採用
することも可能である。
【0017】酢酸アンモニウム水溶液を使用したデカン
テーションは、酸性、中性、アルカリ性のいかなるpH
領域でも可能であり、また、デカンテーションの温度に
は制約がなく、常温で2〜5回行うことが好ましい。
【0018】更に、デカンテーション及び洗浄終了後
は、120〜150℃で乾燥させることが好ましく、デ
カンテーション終了後の窒化ケイ素粉末の残液中に微量
含まれる酢酸アンモニウムは117℃で分解するため、
この乾燥工程で容易に除去できる。
【0019】なお、上記方法で使用する酸処理、洗浄、
デカンテーション容器は、テフロン製又は塩化ビニル
製、ポリエチレン製、ポリプロピレン製等の耐蝕性材料
のものを用いることが好ましく、特に工業用装置として
は上記の材質を内張りした撹拌機を装着した容器を用い
ることが好ましい。また、デカンテーションは回分式又
は連続式のどちらでもよく、市販のデカンターを用いて
性能に応じた装置を採用することが可能である。
【0020】
【発明の効果】本発明の窒化ケイ素粉末の精製方法によ
れば、酸処理終了後の窒化ケイ素粉末を水洗し、デカン
テーションにより固液分離する工程を繰り返す方法にお
いて、窒化ケイ素粉末がスラリー中に均一分散し、デカ
ンテーションが困難となるpH2.5以上の領域でも、
酢酸アンモニウム水溶液を用いて洗浄、スラリー化する
ことにより、効率的に固液分離が続行できるので、不純
物及び酸処理に使用した無機酸を良好に低減化し得、窒
化ケイ素粉末の高純度化を容易に達成することができ
る。
【0021】
【実施例】以下、実施例及び比較例を示して本発明を具
体的に説明するが、本発明は下記実施例に制限されるも
のではない。
【0022】〔実施例1〕テフロン製撹拌羽根を備えた
1リットルのテフロン容器に塩酸4%、弗酸4%を含む
混酸600mlを入れた後、平均粒子径が0.5μm、
最大粒子径が2.5μmであり、化学分析値が表1に示
すとおりの窒化ケイ素粉末A60gを投入し、スラリー
pH1で70℃で1時間撹拌処理した。酸処理後、pH
2.5未満で水洗、デカンテーションを4回繰り返し、
次いで0.2%酢酸アンモニウム水溶液を用いて洗浄、
デカンテーションを2回繰り返し、デカンテーション後
のスラリーをスプレードライヤーを用いて125℃で乾
燥させた。得られた窒化ケイ素粉末の品質、収率は表2
に示したとおりであり、その不純物残存率はFeが0.
01%以下、Alが0.1%以下、Caが0.01%以
下で高純度品であることが確認できた。
【0023】〔比較例1〕実施例1と同様の窒化ケイ素
粉末Aを用いて酸処理を行い、pH2.5未満で水洗、
デカンテーションを繰り返した後、pH2.8で継続し
て水洗しデカンテーションを試みたが、窒化ケイ素粉末
が均一に分散し、デカンテーションが不可能となり、内
径200mmのテフロン製ヌッチェに移し、減圧濾紙濾
過を行った。途中、濾紙の目詰まりを生じ、デカンテー
ションと同等の含液率に至るまで12時間を要した。得
られたスラリーをスプレードライヤーを用いて125℃
で乾燥させた。得られた窒化ケイ素粉末の品質、収率は
表2に示すとおりで不純物残存率が高かった。
【0024】
【表1】
【0025】
【表2】

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 窒化反応により得られた窒化ケイ素粉末
    に無機酸水溶液を加えてスラリー化して不純物を水溶性
    化合物とした後、該スラリーに対しデカンテーションに
    よる固液分離と水洗洗浄とを繰り返して窒化ケイ素粉末
    を精製する方法において、少なくともスラリーpHが
    2.5以上の範囲では酢酸アンモニウム水溶液を用いて
    デカンテーションと洗浄を繰り返すことを特徴とする窒
    化ケイ素粉末の精製方法。
  2. 【請求項2】 スラリーpHが2.5未満の範囲では水
    を用いてデカンテーションと洗浄を繰り返すようにした
    請求項1記載の精製方法。
  3. 【請求項3】 窒化反応により得られた窒化ケイ素粉末
    の最大粒子径が5μm以下であり、かつ平均粒子径が
    0.4μm以上0.7μm以下である請求項1又は2記
    載の精製方法。
JP19516893A 1993-07-12 1993-07-12 窒化ケイ素粉末の精製方法 Pending JPH0725603A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005029418A (ja) * 2003-07-11 2005-02-03 Mitsubishi Materials Corp LiF蒸着材及びその製造方法
WO2007045571A3 (de) * 2005-10-20 2007-07-19 Wacker Chemie Ag Verfahren zur herstellung von hochreinen si3n4-pulvern
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JP2022522804A (ja) * 2019-03-05 2022-04-20 青島瓷興新材料有限公司 窒化ケイ素、セラミックスラリー及び調製方法

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