JPH07255506A - 足用発熱体 - Google Patents

足用発熱体

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JPH07255506A
JPH07255506A JP7429694A JP7429694A JPH07255506A JP H07255506 A JPH07255506 A JP H07255506A JP 7429694 A JP7429694 A JP 7429694A JP 7429694 A JP7429694 A JP 7429694A JP H07255506 A JPH07255506 A JP H07255506A
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porous film
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、足用発熱体において、通気性フィ
ルムが、平均孔径0.5〜1000μmの第1の多孔質
フィルムと、紙、発泡シート、不織布又は織布から選ば
れた少なくとも1種の中間層と、平均孔径0.5〜10
00μmの第2の多孔質フィルムの3層以上で形成され
ていることにより、発熱体組成物の漏れがなく、安全
で、しかも製造中や使用中に膨れがない足用発熱体を提
供することを目的とする。 【構成】 本発明は、足に熱を供給するための発熱体で
あって、この発熱体は少なくとも片面が通気性フィルム
で構成された開放部のない偏平状袋体と、この偏平状袋
体の内部に封入された、空気の存在によって発熱する発
熱体組成物とからなり、上記通気性フィルムが、平均孔
径0.5〜1000μmの第1の多孔質フィルムと、
紙、発泡シート、不織布又は織布から選ばれた少なくと
も1種の中間層と、平均孔径0.5〜1000μmの第
2の多孔質フィルムの3層以上で形成されていることを
特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、足に熱を供給するため
の足用発熱体に関し、特に足や履物更に靴下に張り付け
て使用する際、発熱体組成物が外に漏れない上、製造中
や使用中に膨れがないようにした足用発熱体に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来、鉄粉等の金属粉を主成分とする発
熱体組成物と空気中の酸素との反応熱を利用した発熱体
が広範に利用されており、特に、この発熱体を靴やスリ
ッパ等の履物に適用して足を温めるようにすることが提
案されている。
【0003】例えば、靴の中敷に発熱体の収容部を形成
し、この収容部に通気性袋内に収容された発熱体を設け
ることが提案されている(実開昭61−8013号公
報)。
【0004】又、靴底形の発熱体の内側に黒色クラフト
紙を装着した靴の中を保温する発熱体が提案されている
(実開平3ー7706号公報)。
【0005】更に、足の部分的形状に即応した形状を有
する偏平状通気性袋体に発熱剤を収容し、該通気性袋体
の片面に非転着性粘着剤層を設け、該非転着性粘着剤層
により足の表面に接着するようにした靴などの足用発熱
体が提案されている(特開平2ー172460号公報)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】これらの足用発熱体
は、発熱体組成物と空気中の酸素との酸化反応によって
発生する反応熱によって足を温めるものであり、従っ
て、この発熱体組成物は少なくとも片面が通気性フィル
ムで構成された偏平状袋体の内部に封入されている。
【0007】そして、この通気性フィルムは不織布や延
伸によって得られた多孔質フィルムなどで形成されてい
る。
【0008】このため、この発熱体を靴等の履物に適用
して使用すると、足の押圧力によって、発熱体組成物が
通気性フィルムの孔を透過して外部に漏れるのであり、
この漏れた発熱体組成物が履物や足更に靴下を汚す上、
発熱体組成物が直接足に触れることによって、火傷の原
因になったり、皮膚に強い刺激を感じたり、発赤、発
疹、かぶれ等の皮膚障害が発生する等、重大な課題が発
生する。
【0009】又、この種、足用発熱体は通気性フィルム
として、延伸によって得られた多孔質フィルムが用いら
れるが、発熱体を製造する際、発熱体組成物が空気と接
触することによって発熱する結果、発熱体組成物中の水
分の蒸気圧が上昇して当該発熱体が膨張するのであり、
このため、この膨張した発熱体を非通気性の包装袋に収
納するのが困難になったり、発熱体の使用中に膨張して
使用感が悪くなるなどの課題が有った。
【0010】本発明は、上記技術的課題を解決するため
に完成されるものであって、この種、足用発熱体におい
て、通気性フィルムが、平均孔径0.5〜1000μm
の第1の多孔質フィルムと、紙、発泡シート、不織布又
は織布から選ばれた少なくとも1種の中間層と、平均孔
径0.5〜1000μmの第2の多孔質フィルムの3層
以上で形成されていることにより、発熱体組成物の漏れ
がなく、安全で、しかも製造中や使用中に膨れがない足
用発熱体を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の足用発熱体は、
上記目的を達成するために、足に熱を供給するための発
熱体であって、この発熱体は少なくとも片面が通気性フ
ィルムで構成された開放部のない偏平状袋体と、この偏
平状袋体の内部に封入された、空気の存在によって発熱
する発熱体組成物とからなり、上記通気性フィルムが、
平均孔径0.5〜1000μmの第1の多孔質フィルム
と、紙、発泡シート、不織布又は織布から選ばれた少な
くとも1種の中間層と、平均孔径0.5〜1000μm
の第2の多孔質フィルムの3層以上で形成されているこ
とを特徴とする。
【0012】以下、本発明を詳細に説明する。本発明に
用いられる偏平状袋体は少なくても片面が通気性フィル
ムで構成された開放部のない偏平状の袋体であって、こ
の通気性フィルムが、後述する理由により、平均孔径
0.5〜1000μmの第1の多孔質フィルムと、紙、
発泡シート、不織布又は織布から選ばれた少なくとも1
種の中間層と、平均孔径0.5〜1000μmの第2の
多孔質フィルムの3層以上で形成されていることを要す
る。
【0013】この第1と第2の多孔質フィルムはその平
均孔径が、0.5μm以下になるとその製造が困難で均
質のものを得難いだけでなく、発熱体の製造中や使用中
に膨れが生じる恐れが有り、一方、1000μmを超え
ると、発熱体を足や履物更に靴下に適用して使用してい
る際に、発熱体組成物が外部に漏れる虞れが有るので好
ましくなく、従って、これらの観点より、多孔質フィル
ムの平均孔径が1〜500μmのものが望ましい。
【0014】ところで、一般に、足用発熱体は使用状態
や適用部位との関連下、空気の供給が悪くなる。従っ
て、足用発熱体の設計にあたり、発熱体組成物が漏れな
いのであれば平均孔径を比較的大きくし、空気の供給を
良くしたものが望ましい。
【0015】又、この多孔質フィルムは、延伸によって
形成されたものでもよく、或いは貫通孔によって形成さ
れたものでもよいが、延伸によって形成されている場合
において、発熱体の製造中や使用中に発熱体組成物中の
水分の蒸気圧が上昇して当該発熱体が膨張する虞れがあ
るフィルムについては1000μm以下の貫通孔を少な
くとも1個設ければ良いのである。
【0016】本発明においては、上記第1及び/又は第
2の多孔質フィルムが単層のものでもよく、或いは発熱
体組成物が漏れ難くするために2層以上のもので形成さ
れていても良いのである。
【0017】又、本発明においては、発熱体の製造中や
使用中に発熱体組成物中の水分の蒸気圧が上昇して当該
発熱体が膨張するのを一層簡単に防ぐために、第1及び
/又は第2の多孔質フィルムが貫通孔によって形成され
ているものが有益である。
【0018】この貫通孔の形成方法としては特に限定さ
れるものではないが、具体的には、例えば無孔の合成樹
脂製フィルムに極細針を貫通させて形成しても良く、或
いはドラムの表面に、所定の粒度にコントロールされ
た、ダイヤモンド(人工のものを含む。)や金属粉等を
固着し、このドラムを無孔の合成樹脂製フィルムに押圧
して貫通孔を形成したもの、更にレーザーによって貫通
孔を形成したもの等が挙げられる。
【0019】この多孔質フィルムは、その厚さが特に限
定されるものではないが、強度、貫通孔を形成する際の
容易性、取扱性及び経済性等の観点より、10〜500
μm、特に15〜200μmの範囲とするのが望まし
い。
【0020】本発明においては、中間層として紙を用い
ても良いが、この紙としては特に限定されるものではな
い。
【0021】この紙としては、押圧力によって圧縮さ
れ、且つこの押圧力を除くと復元するものが以下に述べ
る理由より、特に好ましい。
【0022】即ち、足用発熱体は使用状態や適用部位と
の関連下、空気の供給が悪くなるが、この足用発熱体を
足や履物更に靴下に適用して使用した場合、人が歩行
等、移動する際、体重によって、押圧力が、足用発熱体
にかかったり或いはかからなかったりする。そして、紙
が押圧力によって圧縮され、且つこの押圧力を除くと復
元するように構成されていると、あたかも紙がポンプの
ような役割を果す結果、押圧力がかかると、紙が圧縮さ
れて当該紙中の空気が強制的に発熱体組成物中に供給さ
れ、一方、この押圧力を除くと、紙が復元する際、紙中
が減圧状態になって外側の空気を強引に吸収し、この繰
り返しによって、発熱体組成物中に空気が円滑に供給さ
れ、優れた発熱特性を発現するのである。
【0023】このような紙としては押圧力によって圧縮
され、且つこの押圧力を除くと復元するものであれば特
に限定されるものではないが、具体的には、例えば波或
いはジグザク状の中芯の片面或いは両面に紙を積層、接
着した複合紙等が挙げられる。
【0024】本発明においては、中間層として、発泡シ
ートを用いても良いが、この発泡シートとしては、具体
的には、例えば発泡ポリウレタン、発泡ポリスチレン、
発泡ABS樹脂、発泡ポリ塩化ビニル、発泡ポリエチレ
ン又は発泡ポリプロピレンから選ばれた少なくとも1種
で形成されたシートが挙げられる。
【0025】この発泡シートのうち、上記理由より、押
圧力によって圧縮され、且つこの押圧力を除くと復元す
るもの、つまり弾力性があるものが望ましい。
【0026】又、本発明においては、中間層として、上
記発泡シートとこの発泡シートの片面又は両面に積層さ
れた紙、不織布又は織布から選ばれた少なくとも1種か
らなるものが有益である。
【0027】このように構成することにより、一層発熱
体組成物の漏れがなくなるので望ましい。
【0028】この場合、この発泡シートとしては、上記
理由より、押圧力によって圧縮され、且つこの押圧力を
除くと復元するもの、つまり弾力性があるものが望まし
い。
【0029】又、本発明で用いられる不織布又は織布と
しては偏平状袋体を補強するためのものであれば特に限
定されるものではなが、具体的には、例えば天然繊維又
は人造繊維で形成されているものが挙げられる。
【0030】上記天然繊維としては特に限定されるもの
ではないが、具体的には、例えば木綿、カポック、マニ
ラ麻、サイザル麻、絹、羊毛、モヘア、カシミヤ、ラク
ダまたはアルパカなどが挙げられる。
【0031】又、人造繊維としては再生繊維、半合成繊
維又は合成繊維が挙げられるが、このうち、再生繊維と
しては、例えばビスコースレーヨン又は銅アンモニアレ
ーヨン等が挙げられるのであり、又、半合成繊維として
は、例えばアセテートが挙げられるのであり、更に、合
成繊維としては、例えばポリアミド系合成繊維、ポリエ
ステル系合成繊維、ポリビニルアルコール系合成繊維、
ポリ塩化ビニル系合成繊維、ポリ塩化ビニリデン系合成
繊維、アクリル系合成繊維、モダクリル系合成繊維、ポ
リオレフィン系合成繊維、フルオロカーボン系合成繊維
又はポリウレタン系合成繊維等が挙げられる。
【0032】この不織布又は織布は、通気性フィルムを
3層以上の何層に設定するかによって異なり、その厚さ
が特に限定されるものではないが、強度、貫通孔を形成
する際の容易性、取扱性及び経済性等の観点より、10
〜500μm、特に15〜200μmの範囲とするのが
望ましい。
【0033】本発明においては、第1と第2の多孔質フ
ィルムが貫通孔によって形成されており、しかも中間層
を介して対峙する第1の多孔質フィルムと第2の多孔質
フィルムの貫通孔どうしが位置ズレているものが、空気
の供給が容易であり、しかも発熱体組成物の漏れが一層
なくなるので望ましい。
【0034】ところで、本発明において、通気性フィル
ムを形成するにあたり、予め、平均孔径0.5〜100
0μmの孔を設けた第1の多孔質フィルムと、紙、発泡
シート、不織布又は織布から選ばれた少なくとも1種の
中間層と、予め、平均孔径0.5〜1000μmの孔を
設けた第2の多孔質フィルムの3層以上の素材を張り合
わせて形成しても良いが、以下に述べるものが孔径をコ
ントロールして品質の安定したものが得やすいので特に
好ましい。
【0035】本発明において、通気性フィルムを形成す
るにあたり、第1の無孔フィルムと、紙、発泡シート、
不織布又は織布から選ばれた少なくとも1種の中間層
と、第2の無孔フィルムの3層以上の素材を張り合わせ
て形成し、次いで、この第1と第2の無孔フィルムに以
下の方法で貫通孔を設けたものが挙げられる。
【0036】即ち、ドラムの表面に、所定の粒度にコン
トロールされた、ダイヤモンド(人工のものを含む。)
や金属粉等を固着し、このドラムを、上記の第1と第2
の無孔フィルムに押圧して貫通孔を形成したもの、或い
は、上記の第1と第2の無孔フィルムにレーザーを照射
して貫通孔を形成したもの等が挙げられる。
【0037】このように、上記の第1と第2の無孔フィ
ルムにレーザーを照射して貫通孔を形成するにあたり、
この第1と第2の無孔フィルムを合成樹脂で形成し、中
間層として紙を用い、これらを積層して当該積層フィル
ムの両側からレーザーを照射すれば良いのである。
【0038】このようにすると、レーザーは、紙を貫通
しないが、第1と第2の無孔フィルムを貫通して貫通孔
が形成される。従って、レーザーをずらすことによっ
て、第1と第2の多孔質フィルムが貫通孔によって形成
されており、しかも中間層を介して対峙する第1の多孔
質フィルムと第2の多孔質フィルムの貫通孔どうしが位
置ズレているものが得られるのである。
【0039】上記偏平状袋体においてその他面は上記の
通気性フィルムと同様のものを用いて形成してもよく、
或いは他のフィルムやシートを用いて形成してもよいの
であり、通気性や透湿性の有無は問わない。
【0040】上記偏平状袋体を形成する素材としてはフ
ィルム状或いはシート状のものであれば特に限定される
ものではなく、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、
ポリアミド、ポリエステル、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化
ビニリデン、ポリウレタン、ポリスチレン、エチレン−
酢酸ビニル共重合体ケン化物又はエチレン−酢酸ビニル
共重合体等の高分子材料で形成されたものの他、紙や発
泡シート等を用いることもできる。
【0041】又、上記偏平状袋体はその通気性フィルム
が、上述のごとく、3層以上のフィルム、つまり平均孔
径0.5〜1000μmの多孔質フィルムと、紙、発泡
シート、不織布又は織布と、平均孔径0.5〜1000
μmの多孔質フィルムの3層以上で形成されているが、
その素材の選択に当たり、ヒートシール性があり、簡単
に熱融着できるものを選ぶのが好ましい。
【0042】この場合、これらの多孔質フィルムや発泡
シート、紙、不織布又は織布が熱融着できないときに
は、その間にホットメルト系の接着フィルムを介在させ
てこれらを接合してもよいが、このように構成すること
により、片面の通気性フィルムの通気性や透湿性が著し
く失われないように配慮する必要が有る。
【0043】上記通気性フィルムは、このように3層以
上でなければならないが、1層または2層では、発熱体
組成物の漏れを防止したり、発熱体の製造中や使用中の
膨れを防止できないのである。
【0044】又、本発明に用いられる発熱体組成物は、
空気の存在下で発熱反応を起こすものであれば特に限定
されるものではないが、具体的には、この発熱体組成物
としては、例えば、鉄粉等の金属粉と、この金属粉の酸
化反応を起こさせたり、pHの調整及び触媒作用を有す
る活性炭、金属粉表面の酸化皮膜を破壊し、金属粉の酸
化反応を円滑に進行させるための塩化物、更に水、及び
該水によるベトツキをなくするために用いられる保水剤
からなるものが好ましい。
【0045】発熱体組成物のうち、特に安全性、経済
性、長時間にわたる温熱効果及び保存性等の観点より、
金属粉として鉄粉を用い、しかも成分比率が鉄40〜7
5重量%、活性炭1〜10重量%、塩化物1〜10重量
%、水10〜40重量%、保水剤1〜40重量%からな
るものが望ましい。
【0046】この塩化物としては塩化ナトリウム、塩化
カリウム等のアルカリ金属の塩化物、塩化カルシウム、
塩化マグネシウム等のアルカリ土金属の塩化物等の金属
の塩化物が挙げられる。
【0047】この場合、上記発熱体組成物は上記偏平状
袋体に均一に封入されるが、その充填量は発熱体組成物
の種類によっても異なり、特に限定されるものではな
い。
【0048】しかしながら、上記鉄粉を主成分とする発
熱体組成物の場合、500〜7000g/m2 の範囲とす
るのが望ましく、その充填量が、500g/m2 未満であ
ると発熱体組成物の充填量が少なすぎて所望の温度を長
時間に亘って維持できず優れた温熱効果が得られないの
であり、一方、7000g/m2 を超えると発熱体組成物
の充填量が過剰になって袋詰めが困難になったり、しか
も足用発熱体が厚くなり過ぎて使用感が悪くなるうえ、
不経済であるから好ましくないのである。
【0049】上記保水剤としては、保水性が高く、発熱
体組成物においてそのベトツキを無くするものであれば
特に限定されるものではないが、具体的には、例えばバ
ーミキュライト、シリカ粉、木粉、吸水性ポリマー等の
うち少なくとも一種が挙げられる。
【0050】ところで、本発明の足用発熱体はその形状
が特に限定されるものではない。具体的には、例えば足
全体の平面形状に対応させて形成したり、足の一部の平
面形状、例えば足先部の平面形状に対応させて形成した
り、土踏まずの平面形状に対応させて形成したり、踵の
平面形状に対応させて形成する等、任意の形状に形成し
ても良いのである。
【0051】ところで、本発明の足用発熱体において
は、偏平状袋体の両面が通気性フィルムで構成されてお
り、且つその片面に粘着層が設けられているものが、足
又は足に装着された靴下更に履物の中敷等に接着して履
物内で当該発熱体が移動しないので、所望の足の位置を
暖めることができる結果、至極有益である。
【0052】又、本発明の足用発熱体においては、偏平
状袋体において、その片面が通気性フィルムで構成され
ており、且つ他面が非通気性フィルムで構成されてお
り、この非通気性フィルム側に粘着層が設けられている
ものが、足又は足に装着された靴下更に履物の中敷等に
接着して履物内で当該発熱体が移動しないので、所望の
足の位置を暖めることができる結果、至極有益である。
【0053】そして、この粘着層が非転着性の粘着剤で
形成された層であるものが、足や靴下更に履物に粘着剤
が転着しないので望ましい。
【0054】この粘着層としては特に限定されるもので
はないが、具体的には、例えば酢酸ビニル系粘着剤、ポ
リビニルアセタール系粘着剤、塩化ビニル系粘着剤、ア
クリル系粘着剤、ポリアミド系粘着剤、ポリエチレン系
粘着剤、セルロース系粘着剤、クロロプレン(ネオプレ
ン)系粘着剤、ニトリルゴム系粘着剤、スチレンゴム系
粘着剤、ポリサルファイド系粘着剤、ブチルゴム系粘着
剤又はシリコーンゴム系粘着剤で形成された層が挙げら
れる。
【0055】この粘着層の厚さとしては5〜200μ
m、特に10〜100μmの範囲が望ましく、その厚さ
が、5μm未満になると均一な粘着層が得られなかった
り、粘着力が弱すぎる場合があるので好ましくなく、一
方、200μmを超えると重くなったり、シート厚が厚
くなって取り扱い性や使用感が悪くなる上、不経済であ
るので望ましくない。
【0056】本発明において、粘着層を偏平状袋体の片
面に形成するにあたり、粘着層の種類によって、この粘
着層が偏平状袋体の片面における全面に形成されていて
も良く、或いは偏平状袋体の片面に部分的に形成されて
いても良いのである。
【0057】このように粘着層の種類によって、粘着層
の形成状態を任意に変更することによって、足や足に装
着した靴下更に履物の中敷等の被着体への接着性をコン
トロールするのが望ましい。
【0058】本発明の足用発熱体においては、発熱体組
成物に衛生剤が混入されていたり、偏平状袋体に衛生剤
が担持されているものが、足から放散される水分や臭い
成分、又は閉鎖性履物内で発生ないし繁殖した細菌等と
衛生剤とを効率良く接触させてこれらの成分を、物理的
に吸着させたり、化学的に分解したり、或いは滅菌作用
ないし殺菌作用を発現しうるので有益である。
【0059】即ち、閉鎖性履物の場合には、足が包み込
まれており、しかも発熱体組成物からの熱によって履物
の内部に足から分泌される汗等の水分がこもり易く、履
物の内面に雑菌が繁殖して異臭を放ったり、着用者が水
虫に罹ったりする恐れが有る。
【0060】このため、発熱体組成物中に衛生剤を混入
させたり、偏平状袋体に衛生剤を担持させることが望ま
しいが、この衛生剤としては、例えば抗菌剤、殺菌剤、
防黴剤、消臭剤又は脱臭剤等の衛生剤のうちの1種又は
2種以上が挙げられる。
【0061】また、本発明において、抗菌剤や殺菌剤或
いは防かび剤としては、滅菌作用ないし殺菌作用を発現
したり、水虫等のはくせん症に有効なものであれば特に
限定されるものではなく、具体的には、例えば石炭酸誘
導体、サリチル酸、硼酸、サラシ粉、ヨード剤、重金属
化合物、逆性石鹸、酢酸、ウンデシレン酸などの脂肪酸
系の物質、サリチル酸系の物質、チアントール系の物
質、タール系の物質、酢酸フェニル水銀などの水銀系物
質、イオウ、抗生物質、ポリック、ダンバ又はアスレタ
ンなどが挙げられる。
【0062】また、本発明において、消臭剤又は脱臭剤
の他例としては臭いの成分を酸化或いは還元して化学的
に分解するようなものでも良く、この例としては、以下
のものが挙げられる。
【0063】即ち、酸化アルミニウム、酸化ケイ素、酸
化マグネシウム、酸化チタン、シリカゲル、ゼオライト
又は活性炭等の乾燥剤や他の担持体に、白金族元素やこ
の化合物等の分解剤が含有されたものが挙げられる。
【0064】また、本発明において、消臭剤や脱臭剤の
他例としては、芳香剤を用いて臭いを相殺するものも挙
げられる。
【0065】本発明の足用発熱体においては、これを足
に直接適用して使用しても良く、又、足用発熱体が靴下
の外側から張り付けて足に熱を供給するようにしても良
いのである。
【0066】又、本発明の足用発熱体においては履物に
適用されて足に熱を供給するようにしても良いのであ
る。
【0067】この履物としては、解放性履物と閉鎖性履
物のいずれにも適用されるが、特にこの種、発熱体が使
用される時季が冬期であることを考慮すると閉鎖性履物
用が好適である。
【0068】この閉鎖性履物としては特に限定されるも
のではないが、具体的には、例えば革靴、ゴム靴、布
靴、ズック靴、ケミカル・シューズ又はサボ等が挙げら
れる。
【0069】本発明では、このように特定の通気性フィ
ルムを用いて形成した偏平状袋体内に発熱体組成物を封
入し、かくして得られた足用発熱体を、足に直接適用し
て使用したり、履物に適用して使用したり、或いは靴下
の外側に張り付けて使用した場合、後述する理由によ
り、発熱体組成物が外部に漏れることがないので、足や
靴下の汚れがなく、しかも発熱体組成物が直接足に触れ
ることがないので安全であり、更に、発熱体の膨張がな
く、従って、これを非通気性の包装袋に収納するのが容
易である上、発熱体の使用中にも膨張がなく、使用感が
良いのである。
【0070】本発明の足用発熱体は、気密性袋体(非通
気性の包装袋)に収納され、流通に供されるが、この場
合、単品或いは複数のものを連結して折り畳んで入れて
おき、使用目的に応じて自由に切断して用い得るように
してもよいのである。
【0071】
【作用】本発明の足用発熱体は、上記構成を有し、発熱
体組成物が封入されている偏平状袋体の少なくとも片面
が通気性フィルムで構成されており、しかもこの通気性
フィルムが、平均孔径0.5〜1000μmの第1の多
孔質フィルムと、紙、発泡シート、不織布又は織布から
選ばれた少なくとも1種の中間層と、平均孔径0.5〜
1000μmの第2の多孔質フィルムの3層以上で形成
されていることにより、後述する理由により、発熱体組
成物の外部への漏れがなくなると共に発熱体の製造中や
使用中に膨れがない作用を有するのである。
【0072】即ち、この足用発熱体を、足に直接適用し
たり、履物の内部に設けて使用したり、靴下の外側に張
り付けて使用すると、偏平状袋体内の発熱体組成物と空
気中の酸素が反応し、その反応熱によって足が温められ
る。
【0073】この場合、この足用発熱体は、歩行等の際
に、足の押圧力によって加圧されるので、偏平状袋体内
の発熱体組成物は通気性フィルムを透過する方向に移動
するが、この際、内側の多孔質フィルム、つまり発熱体
組成物側の多孔質フィルムの孔の大きさよりも粒径の大
きい発熱体組成物は全てこの多孔質フィルムに捕獲され
る結果、この多孔質フィルムの孔はその全体或いは部分
的に閉塞される。
【0074】つまり、最初は、この内側の多孔質フィル
ムの孔の大きさより小さい発熱体組成物は透過するが、
直ちに、この孔は発熱体組成物によって、その全体或い
は部分的に閉塞される。従って、この孔全体が閉塞され
ると、発熱体組成物の透過は阻止される。
【0075】次に、この多孔質フィルムの孔に発熱体組
成物の粒子が捕獲され部分的に閉塞されると、その有効
孔径は著しく小さくなり、一層発熱体組成物は透過し難
くなって、多孔質フィルムにおいて、発熱体組成物側に
当該発熱体組成物の層が形成され、仮に発熱体組成物の
粒径が上記孔より小さくてもこの内側の多孔質フィルム
を透過し難くなる。
【0076】一方、この内側の多孔質フィルムを透過し
た発熱体組成物は、紙、発泡シート、不織布又は織布か
ら選ばれた少なくとも1種の中間層に当たり、この中間
層によって、その表面や内部に大部分が捕獲される結
果、この中間層の有効孔径は一層小さくなり、このため
発熱体組成物が中間層を透過し難くなって、内側の多孔
質フィルムとこの中間層の間に発熱体組成物の層が形成
され、更に、発熱体組成物は、この中間層を透過し難く
なる。
【0077】ところで、発熱体組成物のごく一部が中間
層を透過するが、外側の多孔質フィルムによって、この
発熱体組成物は捕獲され、外部に漏れなくなる。
【0078】一般に市販されている発熱体組成物を電子
顕微鏡で確認すると、発熱体組成物はロット間或いは粒
子の違いによって大きなバラツキがあるが、一番小さい
粒子で2〜3μm程度(場合によってはこれより小さい
ものもある。)であり、従って、この目孔以下の多孔質
フィルムを用いることによって、理論的には発熱体組成
物を完全に捕獲できることになるが、実際にはこのよう
な多孔質フィルムを得ることが至極困難である。
【0079】又、多孔質フィルムの平均孔径を小さくし
過ぎると、つまり0.5μm未満にすると、発熱体の製
造中や使用中に膨れが生じて種々の弊害が生じるのであ
り、一方、多孔質フィルムの平均孔径が1000μmを
超えると発熱体組成物の漏れを防止するのが困難にな
る。
【0080】又、本発明の足用発熱体においては、水蒸
気や空気の流通が円滑に行われるだけでなく、上述のご
とく、発熱体組成物の層ができても水蒸気や空気の流通
が円滑に行われる結果、当該発熱体製造中や使用中に膨
れが生じない作用を有するのである。
【0081】更に、本発明の足用発熱体において、紙、
発泡シート、不織布又は織布から選ばれた少なくとも1
種の中間層としては、押圧力によって圧縮され、且つこ
の押圧力を除くと復元するもの、つまり厚さ方向に弾力
性を有するものが、以下に述べる理由より、特に好まし
い。
【0082】即ち、足用発熱体は使用状態や適用部位と
の関連下、空気の供給が悪くなるが、この足用発熱体を
足や履物更に靴下に適用して使用した場合、人が歩行
等、移動する際、体重によって、押圧力が、足用発熱体
にかかったり或いはかからなかったりする。
【0083】そして、上記中間層が押圧力によって圧縮
され、且つこの押圧力を除くと復元するように構成され
ていると、あたかも中間層がポンプのような役割を果す
結果、押圧力がかかると、中間層が圧縮されて当該中間
層中の空気が強制的に発熱体組成物中に供給され、一
方、この押圧力を除くと、中間層が復元する際、中間層
中が減圧状態になって外側の空気を強引に吸収し、この
繰り返しによって、発熱体組成物中に空気が円滑に供給
され、優れた発熱特性を発現するのである。
【0084】
【実施例】以下、本発明の足用発熱体を実施例に基づき
詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものでは
ない。
【0085】本発明の足用発熱体の構造例 図1において、1は本発明の足用発熱体であり、この足
用発熱体1は偏平状袋体2と、この偏平状袋体2の内部
に封入された、空気の存在によって発熱する発熱体組成
物3とからなり、上記偏平状袋体2はその少なくとも片
面が通気性フィルム4で構成された開放部のない偏平状
に形成されている。
【0086】上記通気性フィルム4はこの場合、内側か
ら、つまり発熱体組成物側3から、厚さ45μmで、且
つ平均孔径450μmの第1の多孔質フィルム4aと、
厚さ100μmのクレープ紙4bと、厚さ35μmで、
且つ平均孔径450μmの第2の多孔質フィルム4cで
形成されてなり、且つこの多孔質フィルム4a、4cが
レーザーによって貫通孔によって形成されている。
【0087】この場合、この通気性フィルムとしては以
下のようにして製造した。まず、 EVAが10重量
%含有のポリエチレン製フィルム(厚さ30μm)とポリ
エチレン製フィルム(厚さ15μm)からなる無孔の積層
フィルム(厚さ45μm)を形成した。
【0088】一方、 ポリプロピレン製フィルム(厚さ
20μm)とポリエチレン製フィルム(厚さ15μm)か
らなる無孔の積層フィルム(厚さ35μm)を形成した。
【0089】次ぎに、上記で得た厚さ45μmの無孔
の積層フィルムと、上記で得た厚さ35μmの無孔の
積層フィルムの間に、厚さ100μmのクレープ紙4b
を介在するにあたり、上記との厚さ15μmのポリ
エチレン製フィルムがそれぞれ内側になるように積層し
てドライラミネートによって熱融着した後、この積層フ
ィルムの両側からレーザーを照射して貫通孔を形成し
た。
【0090】このようにすると、レーザーは、紙を貫通
しないが、上記との無孔フィルムを貫通して貫通孔
が形成される。従って、レーザーをずらすことによっ
て、クレープ紙4bを介して対峙する第1の多孔質フィ
ルム4aと第2の多孔質フィルム4cの貫通孔どうしが
位置ズレているものが得られるのである。
【0091】このような方法を用いると、多孔質フィル
ム4a、4cの平均孔径を至極容易にコントロールでき
るので望ましい。
【0092】又、上記発熱体組成物3は、この場合、金
属粉として鉄粉を用い、しかも成分比率が鉄40〜75
重量%、活性炭1〜10重量%、塩化物1〜10重量
%、水10〜40重量%、保水剤1〜40重量%からな
るものが用いられている。
【0093】この実施例では、上記発熱体組成物3は、
成分比率が鉄60重量%、活性炭3重量%、塩化ナトリ
ウム3重量%、水31重量%、保水剤3重量%からなる
ものが用いられている。
【0094】ところで、上記偏平状袋体2においてその
他面は上記の通気性フィルム4と同様のものを用いて形
成してもよく、或いは他のフィルムやシートを用いて形
成してもよいのであり、通気性や透湿性の有無は問わな
い。
【0095】この場合、偏平状袋体2においてその他面
も上記の通気性フィルム4と同様のものを用いて形成さ
れ、且つその周縁部がヒートシールによって熱融着され
ている。
【0096】又、上記発熱体組成物3は、この場合、そ
の充填量が500〜7000g/m2の範囲に調整されて
いる。
【0097】ところで、本発明の足用発熱体1はその形
状が特に限定されるものではないが、具体的には、図2
に示すように、足全体の平面形状に対応させて形成した
り、足の一部の平面形状、例えば図3に示すように、足
先部の平面形状に対応させて形成したり、図4に示すよ
うに、土踏まずの平面形状に対応させて形成したり、図
5に示すように、踵の平面形状に対応させて形成する
等、任意の形状に形成しても良いのである。
【0098】本発明の足用発熱体1は、足に直接適用し
て使用したり、履物に適用して使用したり、靴下の外側
に張り付けて使用することができる。
【0099】この閉鎖性履物としては特に限定されるも
のではないが、具体的には、例えば革靴、ゴム靴、布
靴、ズック靴、ケミカル・シューズ又はサボ等が挙げら
れる。
【0100】ところで、本発明の足用発熱体1において
は、必ずしも、粘着層が形成されている必要はないが、
図1に示すように、偏平状袋体2の両面が通気性フィル
ムで構成されており、且つその片面に粘着層5が設けら
れているものが、足又は足に装着された靴下更に履物の
中敷等に接着して履物内で当該発熱体が移動しないの
で、所望の足の位置を暖めることができる結果、至極有
益である。
【0101】又、本発明の足用発熱体1においては、偏
平状袋体2において、その片面が通気性フィルム4で構
成されており、且つ他面が非通気性フィルム(図示せ
ず。)で構成されており、この非通気性フィルム側に粘
着層が設けられているものが、足又は足に装着された靴
下に接着して履物内で当該発熱体が移動しないので、所
望の足の位置を暖めることができる結果、至極有益であ
る。
【0102】そして、この粘着層5が非転着性の粘着剤
で形成された層であるものが、足や靴下に粘着剤が転着
しないので望ましい。
【0103】この粘着層の厚さとしては5〜200μ
m、特に10〜100μmの範囲が望ましく、その厚さ
が、3μm未満になると均一な粘着層が得られなかった
り、粘着力が弱すぎる場合があるので好ましくなく、一
方、200μmを超えると重くなったり、シート厚が厚
くなって取り扱い性や使用感が悪くなる上、不経済であ
るので望ましくない。
【0104】本発明において、粘着層5を偏平状袋体2
の片面に形成するにあたり、粘着層5の種類によって、
この粘着層5が、図1に示すように、偏平状袋体2の片
面における全面形成されていても良く、或いは図3に示
すように偏平状袋体2の片面に部分的に形成されていて
も良いのである。
【0105】このように粘着層5の種類によって、粘着
層5の形成状態を任意に変更することによって、足や足
に装着した靴下更に履物の中敷等の被着体への接着性を
コントロールするのが望ましい。
【0106】テスト1 ところで、発熱体組成物3の充填量を1700g/m2
となるように調整し、足全体の平面形状の足用発熱体1
を製造した。
【0107】この足用発熱体1を革靴内に敷設し、使用
したところ6時間暖かく感じた。
【0108】テスト2 又、発熱体組成物3の充填量を1700g/m2となる
ように調整し、足先部の平面形状の足用発熱体1を製造
した。
【0109】この足用発熱体1を革靴内の足先部に設
け、使用したところ7時間暖かく感じた。
【0110】そして、このテスト1・2の場合、いずれ
も使用中に発熱体組成物の外部への漏れは認められなか
った。
【0111】尚、6は保護フィルムであり、該保護フィ
ルム6によって上記粘着層5表面が被覆、保護されてい
る。
【0112】そして、本発明の足用発熱体1は気密性袋
体(非通気性の包装袋)Cに収納され、流通に供される
が、この場合、単品或いは複数のものを連結して折り畳
んで入れておき、使用目的に応じて自由に切断して用い
得るようにしてもよいのである。
【0113】本発明の足用発熱体1は、上記構成を有
し、その使用時には気密性袋体(非通気性の包装袋)C
から足用発熱体1を取り出し、保護フィルム6を剥がし
て使用される。
【0114】
【発明の効果】本発明の足用発熱体は、上記構成を有
し、発熱体組成物が封入されている偏平状袋体の少なく
とも片面が通気性フィルムで構成されており、しかもこ
の通気性フィルムが、平均孔径0.5〜1000μmの
第1の多孔質フィルムと、紙、発泡シート、不織布又は
織布から選ばれた少なくとも1種の中間層と、平均孔径
0.5〜1000μmの第2の多孔質フィルムの3層以
上で形成されている。
【0115】そして、この足用発熱体を、足に直接適用
したり、履物の内部に設けて使用したり、靴下の外側に
張り付けて使用すると、偏平状袋体内の発熱体組成物と
空気中の酸素が反応し、その反応熱によって足が温めら
れる。
【0116】この場合、本発明の足用発熱体は、このよ
うに特定の通気性フィルムを用いて形成した偏平状袋体
内に発熱体組成物を封入して得られている結果、発熱体
組成物が外部に漏れることがないので、足や靴下更に履
物の汚れがなく、しかも発熱体組成物が直接足に触れる
ことがないので安全である上、多孔質フィルムが、空気
や水蒸気が流通し易い結果、発熱体の膨張がなく、従っ
て、これを非通気性の包装袋に収納するのが容易であ
り、又、発熱体の使用中にも膨張がなく、使用感が良好
であるなどの効果を有するのである。
【0117】更に、本発明に用いられる紙、発泡シー
ト、不織布又は織布から選ばれた少なくとも1種の中間
層として、押圧力によって圧縮され、且つこの押圧力を
除くと復元するもの、つまり厚さ方向に弾力性を有する
ものを用いると、発熱体組成物中に空気が円滑に供給さ
れ、優れた発熱特性を発現するので有益である。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の足用発熱体の一実施例を示す断
面図である。
【図2】図2は本発明の足用発熱体を足全体の平面形状
に対応させて形成した例を示す斜視図である。
【図3】図3は本発明の足用発熱体を足先部の平面形状
に対応させて形成し、且つ片面に部分的に粘着層を設け
た例を示す斜視図である。
【図4】図4は本発明の足用発熱体を土踏まずの平面形
状に対応させて形成した例を示す斜視図である。
【図5】図5は本発明の足用発熱体を踵の平面形状に対
応させて形成した例を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 足用発熱体 2 偏平状袋体 3 発熱体組成物 4 通気性フィルム 4a 多孔質フィルム 4b 不織布 4c 多孔質フィルム 5 粘着層 6 保護フィルム C 気密性袋体(非通気性の包装袋)

Claims (26)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 足に熱を供給するための発熱体であっ
    て、この発熱体は少なくとも片面が通気性フィルムで構
    成された開放部のない偏平状袋体と、この偏平状袋体の
    内部に封入された、空気の存在によって発熱する発熱体
    組成物とからなり、上記通気性フィルムが、平均孔径
    0.5〜1000μmの第1の多孔質フィルムと、紙、
    発泡シート、不織布又は織布から選ばれた少なくとも1
    種の中間層と、平均孔径0.5〜1000μmの第2の
    多孔質フィルムの3層以上で形成されていることを特徴
    とする足用発熱体。
  2. 【請求項2】 第1及び/又は第2の多孔質フィルムが
    単層或いは2層以上で形成されている請求項1に記載の
    足用発熱体。
  3. 【請求項3】 第1及び/又は第2の多孔質フィルムが
    貫通孔によって形成されている請求項1又は2に記載の
    足用発熱体。
  4. 【請求項4】 第1と第2の多孔質フィルムが貫通孔に
    よって形成されており、しかも中間層を介して対峙する
    第1の多孔質フィルムと第2の多孔質フィルムの貫通孔
    どうしが位置ズレている請求項3に記載の足用発熱体。
  5. 【請求項5】 不織布が再生繊維、合成繊維又は半合成
    繊維などの人造繊維或いは天然繊維などで形成されてい
    る請求項1ないし4のいずれかに記載の足用発熱体。
  6. 【請求項6】 紙が、押圧力によって圧縮され、且つこ
    の押圧力を除くと復元するものである請求項1ないし5
    のいずれかに記載の足用発熱体。
  7. 【請求項7】 発泡シートが、発泡ポリウレタン、発泡
    ポリスチレン、発泡ABS樹脂、発泡ポリ塩化ビニル、
    発泡ポリエチレン又は発泡ポリプロピレンから選ばれた
    少なくとも1種で形成されたシートである請求項1ない
    し6のいずれかに記載の足用発熱体。
  8. 【請求項8】 中間層が発泡シートとこの発泡シートの
    片面又は両面に積層された紙、不織布又は織布から選ば
    れた少なくとも1種からなる請求項1ないし7のいずれ
    かに記載の足用発熱体。
  9. 【請求項9】 第1と第2の多孔質フィルムの平均孔径
    が1〜500μmである請求項1ないし8のいずれかに
    記載の足用発熱体。
  10. 【請求項10】 発熱体が足全体の平面形状に対応して
    いる請求項1ないし9のいずれかに記載の足用発熱体。
  11. 【請求項11】 発熱体が足の一部の平面形状に対応し
    ている請求項1ないし9のいずれかに記載の足用発熱
    体。
  12. 【請求項12】 発熱体が足先部の平面形状に対応して
    いる請求項11に記載の足用発熱体。
  13. 【請求項13】 発熱体が土踏まずの平面形状に対応し
    ている請求項11に記載の足用発熱体。
  14. 【請求項14】 発熱体が踵の平面形状に対応している
    請求項11に記載の足用発熱体。
  15. 【請求項15】 偏平状袋体の両面が通気性フィルムで
    構成されており、且つその片面に粘着層が設けられてい
    る請求項1ないし14のいずれかに記載の足用発熱体。
  16. 【請求項16】 偏平状袋体において、その片面が通気
    性フィルムで構成されており、且つ他面が非通気性フィ
    ルムで構成されており、この非通気性フィルム側に粘着
    層が設けられている請求項1ないし14のいずれかに記
    載の足用発熱体。
  17. 【請求項17】 粘着層が偏平状袋体の片面における全
    面或いは部分的に形成されている請求項15又は16の
    いずれかに記載の足用発熱体。
  18. 【請求項18】 粘着層が酢酸ビニル系粘着剤、ポリビ
    ニルアセタール系粘着剤、塩化ビニル系粘着剤、アクリ
    ル系粘着剤、ポリアミド系粘着剤、ポリエチレン系粘着
    剤、セルロース系粘着剤、クロロプレン(ネオプレン)
    系粘着剤、ニトリルゴム系粘着剤、スチレンゴム系粘着
    剤、ポリサルファイド系粘着剤、ブチルゴム系粘着剤又
    はシリコーンゴム系粘着剤で形成された層である請求項
    15ないし17のいずれかに記載の足用発熱体。
  19. 【請求項19】 発熱体組成物に衛生剤が混入されてい
    る請求項1ないし18のいずれかに記載の足用発熱体。
  20. 【請求項20】 偏平状袋体に衛生剤が担持されている
    請求項1ないし19のいずれかに記載の足用発熱体。
  21. 【請求項21】 衛生剤が抗菌剤、殺菌剤、防黴剤、消
    臭剤又は脱臭剤のうちの1種又は2種以上を使用する請
    求項19又は20に記載の足用発熱体。
  22. 【請求項22】 請求項1ないし21のいずれかに記載
    の足用発熱体が足に直接適用される足用発熱体。
  23. 【請求項23】 請求項1ないし22のいずれかに記載
    の足用発熱体が履物に適用されて足に熱を供給するため
    のものである足用発熱体。
  24. 【請求項24】 履物が閉鎖性履物である請求項23に
    記載の足用発熱体。
  25. 【請求項25】 閉鎖性履物が革靴、ゴム靴、布靴、ズ
    ック靴、ケミカル・シューズ又はサボである請求項24
    に記載の足用発熱体。
  26. 【請求項26】 請求項15ないし21のいずれかに記
    載の足用発熱体が靴下の外側から張り付けて足に熱を供
    給するためのものである足用発熱体。
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