JPH07254316A - 透明導電膜の形成方法、その膜を用いた透明電極形成方法およびその電極を用いたフラットディスプレイパネルとその製造方法 - Google Patents
透明導電膜の形成方法、その膜を用いた透明電極形成方法およびその電極を用いたフラットディスプレイパネルとその製造方法Info
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- JPH07254316A JPH07254316A JP6043565A JP4356594A JPH07254316A JP H07254316 A JPH07254316 A JP H07254316A JP 6043565 A JP6043565 A JP 6043565A JP 4356594 A JP4356594 A JP 4356594A JP H07254316 A JPH07254316 A JP H07254316A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 表示パネルの透明導電膜のパターンの形成方
法に関し、透明電極パターンが高精度にエッチングむら
が無く形成可能なパターン形成方法の提供を目的とす
る。 【構成】 触媒を必要としないエッチングによりパター
ン形成の可能な透明導電膜の形成において、基板1上に
有機溶媒に有機錫と有機アンチモンとをアンチモン/錫
=8〜15重量%の割合で混合してなる透明導電性イン
クを塗布し、乾燥させた後、250 ℃〜410 ℃の温度で焼
成する工程を採用し、またこの透明導電膜をエッチング
により電極形状にパターン形成した後、該透明導電膜の
電気抵抗を低下させるべく500 ℃〜800 ℃の温度で再焼
成して、フラットディスプレイパネル等の透明電極を形
成し、AC型プラズマディスプレイパネルの場合、この
再焼成工程が透明電極を被覆する誘電体層の焼成工程を
兼用して構成する。
法に関し、透明電極パターンが高精度にエッチングむら
が無く形成可能なパターン形成方法の提供を目的とす
る。 【構成】 触媒を必要としないエッチングによりパター
ン形成の可能な透明導電膜の形成において、基板1上に
有機溶媒に有機錫と有機アンチモンとをアンチモン/錫
=8〜15重量%の割合で混合してなる透明導電性イン
クを塗布し、乾燥させた後、250 ℃〜410 ℃の温度で焼
成する工程を採用し、またこの透明導電膜をエッチング
により電極形状にパターン形成した後、該透明導電膜の
電気抵抗を低下させるべく500 ℃〜800 ℃の温度で再焼
成して、フラットディスプレイパネル等の透明電極を形
成し、AC型プラズマディスプレイパネルの場合、この
再焼成工程が透明電極を被覆する誘電体層の焼成工程を
兼用して構成する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は透明導電膜の形成方法、
その膜を用いた透明電極形成方法およびその電極を用い
たフラットディスプレイパネルとその製造方法に関す
る。
その膜を用いた透明電極形成方法およびその電極を用い
たフラットディスプレイパネルとその製造方法に関す
る。
【0002】二酸化錫(SnO2)を用いた透明導電膜は、プ
ラズマディスプレイパネル、液晶表示パネル、EL表示
パネル、電界放出型蛍光表示パネル、太陽電池、光セン
サ等の透明電極に利用されている。
ラズマディスプレイパネル、液晶表示パネル、EL表示
パネル、電界放出型蛍光表示パネル、太陽電池、光セン
サ等の透明電極に利用されている。
【0003】このような透明電極は、高精細に形成する
ことが従来より要望されている。この透明電極を用いた
表示パネル(フラットディスプレイパネル)のうちで、
AC型のカラープラズマディスプレイパネルについて説
明する。
ことが従来より要望されている。この透明電極を用いた
表示パネル(フラットディスプレイパネル)のうちで、
AC型のカラープラズマディスプレイパネルについて説
明する。
【0004】図1に示すように、視覚側に配置される一
方の透明ガラス基板1上に所定の間隔を隔てて、X方向
に二酸化錫(SnO2)よりなる2本でペアの透明電極2が
形成され、その電極上の端縁部に該透明電極より幅狭の
クロム(Cr)/銅(Cu)/クロム(Cr)より成る薄膜の金属電
極3が形成され、この2層の電極により面放電用の表示
電極が構成される。この金属電極3は透明電極2の抵抗
を低下させて、表示電極をAC駆動する際に低電圧で駆
動する等の効果を呈している。
方の透明ガラス基板1上に所定の間隔を隔てて、X方向
に二酸化錫(SnO2)よりなる2本でペアの透明電極2が
形成され、その電極上の端縁部に該透明電極より幅狭の
クロム(Cr)/銅(Cu)/クロム(Cr)より成る薄膜の金属電
極3が形成され、この2層の電極により面放電用の表示
電極が構成される。この金属電極3は透明電極2の抵抗
を低下させて、表示電極をAC駆動する際に低電圧で駆
動する等の効果を呈している。
【0005】またこの2層構造の表示電極上に低融点ガ
ラスよりなる電荷蓄積用の誘電体層4が積層形成され、
その上に該誘電体層4の表面を保護する酸化マグネシウ
ム(MgO) より成る保護層5が積層形成されている。
ラスよりなる電荷蓄積用の誘電体層4が積層形成され、
その上に該誘電体層4の表面を保護する酸化マグネシウ
ム(MgO) より成る保護層5が積層形成されている。
【0006】また他方の透明ガラス基板6には、前記透
明電極2と直交するY方向に、銀(Ag)の厚膜電極よりな
る複数のアドレス電極7が形成され、その電極上に赤、
緑、青の各々の蛍光体8A,8B,8Cが形成され、この各々の
蛍光体8A,8B,8Cはそれぞれ低融点ガラス膜の隔壁9によ
って分離されている。
明電極2と直交するY方向に、銀(Ag)の厚膜電極よりな
る複数のアドレス電極7が形成され、その電極上に赤、
緑、青の各々の蛍光体8A,8B,8Cが形成され、この各々の
蛍光体8A,8B,8Cはそれぞれ低融点ガラス膜の隔壁9によ
って分離されている。
【0007】このような透明ガラス基板1,6 を図示のよ
うに対向配置してから周囲をフリット材で封止し、ガス
放電空間を形成し、空間内部を真空に排気した後、放電
ガスを封入する。かくしてガス放電パネルは完成する。
表示に際しては、ペアのうちの一方の透明(表示)電極
2とアドレス電極7間にアドレス用放電を発生させた
後、ペアの透明電極2間に交流電圧を印加することで、
このペアの電極による表示セルを連続的に放電発光さ
せ、この放電で発生する紫外線により、このセル対応の
蛍光体(例えば8A)を励起し、その色を発光させ、その
発光色を透明ガラス基板1の矢印A側より見ることでが
できる。
うに対向配置してから周囲をフリット材で封止し、ガス
放電空間を形成し、空間内部を真空に排気した後、放電
ガスを封入する。かくしてガス放電パネルは完成する。
表示に際しては、ペアのうちの一方の透明(表示)電極
2とアドレス電極7間にアドレス用放電を発生させた
後、ペアの透明電極2間に交流電圧を印加することで、
このペアの電極による表示セルを連続的に放電発光さ
せ、この放電で発生する紫外線により、このセル対応の
蛍光体(例えば8A)を励起し、その色を発光させ、その
発光色を透明ガラス基板1の矢印A側より見ることでが
できる。
【0008】
【従来の技術】従来、このような透明電極2を形成する
場合、透明ガラス基板1上にSnO2を含むガスを供給して
該ガスを熱分解し、SnO2膜を前記ガラス基板1上に被着
させるCVD法、SnO2を有機溶媒に混合した透明導電材
料をスプレイで塗布した後、加熱して有機溶媒を飛散さ
せる熱分解スプレイ法、SnO2のターゲットにスパッタガ
スを衝突させて透明ガラス基板上にSnO2膜を被着させる
スパッタ法で形成している。
場合、透明ガラス基板1上にSnO2を含むガスを供給して
該ガスを熱分解し、SnO2膜を前記ガラス基板1上に被着
させるCVD法、SnO2を有機溶媒に混合した透明導電材
料をスプレイで塗布した後、加熱して有機溶媒を飛散さ
せる熱分解スプレイ法、SnO2のターゲットにスパッタガ
スを衝突させて透明ガラス基板上にSnO2膜を被着させる
スパッタ法で形成している。
【0009】そしてこの透明導電膜の上にホトレジスト
膜を塗布し、該ホトレジスト膜を露光して所定のパター
ンに形成する。このホトレジスト膜上にエッチングの際
の触媒となる亜鉛(Zn)の粉末を被着する。
膜を塗布し、該ホトレジスト膜を露光して所定のパター
ンに形成する。このホトレジスト膜上にエッチングの際
の触媒となる亜鉛(Zn)の粉末を被着する。
【0010】このZn粉末をホトレジスト膜上に被着する
方法は、まず前記透明導電膜、所定のパターンに形成し
たホトレジスト膜を有する透明ガラス基板を、純水とメ
タノール(CH3OH) とZn粉末を混合した混合液中に浸漬す
る。次いで1〜2秒後に透明ガラス基板を静かに持ち上
げて斜めに傾けた状態で、混合液の液切りを行い、該基
板上にZn粉末を被着させる。
方法は、まず前記透明導電膜、所定のパターンに形成し
たホトレジスト膜を有する透明ガラス基板を、純水とメ
タノール(CH3OH) とZn粉末を混合した混合液中に浸漬す
る。次いで1〜2秒後に透明ガラス基板を静かに持ち上
げて斜めに傾けた状態で、混合液の液切りを行い、該基
板上にZn粉末を被着させる。
【0011】この後、塩酸(HCl) 水溶液で該透明導電膜
エッチングして、透明導電膜を所定の電極パターンに形
成する。
エッチングして、透明導電膜を所定の電極パターンに形
成する。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】然し、この従来方法で
は、Znの粉末を均一な状態でホトレジスト膜上に被着さ
せることが技術的に困難である。そのため、Zn粉末の密
度が大きい箇所はエッチングが速く進行し、密度が小さ
い箇所はエッチングが遅く、従って透明導電膜全体でエ
ッチング速度が均一とならない問題がある。
は、Znの粉末を均一な状態でホトレジスト膜上に被着さ
せることが技術的に困難である。そのため、Zn粉末の密
度が大きい箇所はエッチングが速く進行し、密度が小さ
い箇所はエッチングが遅く、従って透明導電膜全体でエ
ッチング速度が均一とならない問題がある。
【0013】そのため、形成される透明電極パターンの
線幅が均一とならず、甚だしい場合は隣接する透明電極
パターン同士が接触する問題がある。この問題は大面積
の透明ガラス基板上に複数の透明電極パターンを高精度
に形成することが要望されている大型の高精細表示パネ
ルの製造において顕著である。
線幅が均一とならず、甚だしい場合は隣接する透明電極
パターン同士が接触する問題がある。この問題は大面積
の透明ガラス基板上に複数の透明電極パターンを高精度
に形成することが要望されている大型の高精細表示パネ
ルの製造において顕著である。
【0014】また、仮にZn粉末が均一な状態で接着でき
たとしてもこのエッチング方法は、(1) 式の反応で水素
ガスが発生し、
たとしてもこのエッチング方法は、(1) 式の反応で水素
ガスが発生し、
【0015】
【化1】
【0016】この水素ガスにより(2) 式に示すように、
SnO2を還元し、
SnO2を還元し、
【0017】
【化2】
【0018】還元されたSnを(3) 式に示すようにHCl で
エッチングする。
エッチングする。
【0019】
【化3】
【0020】いわゆるこの反応は、SnO2−Zn−HCl の界
面反応であり、然もメカ的な作用を伴う複雑な反応であ
るため、反応速度は大であるが、反応速度の制御は困難
である。そのため、微細なパターンを大面積のガラス基
板上に形成する場合、均一に透明導電膜がエッチングさ
れない難点がある。
面反応であり、然もメカ的な作用を伴う複雑な反応であ
るため、反応速度は大であるが、反応速度の制御は困難
である。そのため、微細なパターンを大面積のガラス基
板上に形成する場合、均一に透明導電膜がエッチングさ
れない難点がある。
【0021】更に、作業能率を向上させようとして、ホ
トレジスト膜を所定のパターンに露光現像する工程、該
露光現像したホトレジスト膜をマスクとして透明導電膜
をエッチングする工程を一貫して行い、これ等の工程を
自動化しようとしても、Znの粉末を被着する工程が入る
と、連続して自動化する工程を採ることが出来ないとい
う問題がある。
トレジスト膜を所定のパターンに露光現像する工程、該
露光現像したホトレジスト膜をマスクとして透明導電膜
をエッチングする工程を一貫して行い、これ等の工程を
自動化しようとしても、Znの粉末を被着する工程が入る
と、連続して自動化する工程を採ることが出来ないとい
う問題がある。
【0022】本発明はこのような従来の問題点を解決す
るためになされたものであり、その目的はエッチングが
容易で、かつ高精度に行なえる透明導電膜の形成方法、
その膜を用いた透明電極形成方法およびその電極を用い
たフラットディスプレイパネルとその製造方法の提供に
ある。
るためになされたものであり、その目的はエッチングが
容易で、かつ高精度に行なえる透明導電膜の形成方法、
その膜を用いた透明電極形成方法およびその電極を用い
たフラットディスプレイパネルとその製造方法の提供に
ある。
【0023】
【課題を解決するための手段】本発明の透明導電膜の形
成方法は、触媒を必要としないエッチングによりパター
ン形成の可能な方法であって、基板上に、有機溶剤に有
機錫と有機アンチモンとをアンチモン/錫=8〜15重
量%の割合で混合してなる透明導電性インクを塗布し、
乾燥させた後、250 ℃〜410 ℃の温度で焼成して透明導
電膜を形成することを特徴とする。
成方法は、触媒を必要としないエッチングによりパター
ン形成の可能な方法であって、基板上に、有機溶剤に有
機錫と有機アンチモンとをアンチモン/錫=8〜15重
量%の割合で混合してなる透明導電性インクを塗布し、
乾燥させた後、250 ℃〜410 ℃の温度で焼成して透明導
電膜を形成することを特徴とする。
【0024】また、本発明の透明電極形成方法は、前記
透明導電膜をエッチングにより電極形状にパターン形成
した後、該透明導電膜の電気抵抗を低下させるべく500
℃〜800 ℃の温度で再焼成して、透明電極を形成するこ
とを特徴とする。
透明導電膜をエッチングにより電極形状にパターン形成
した後、該透明導電膜の電気抵抗を低下させるべく500
℃〜800 ℃の温度で再焼成して、透明電極を形成するこ
とを特徴とする。
【0025】また前記透明電極を、表示電極として使用
するフラットディスプレイパネルを特徴とするものであ
る。また前記表示用の透明電極を誘電体層で被覆した構
造のAC型プラズマディスプレイであって、前記した再
焼成工程を、該透明電極上に形成した誘電体層を焼成す
る工程と兼用することを特徴とするフラットディスプレ
イパネルの製造方法である。
するフラットディスプレイパネルを特徴とするものであ
る。また前記表示用の透明電極を誘電体層で被覆した構
造のAC型プラズマディスプレイであって、前記した再
焼成工程を、該透明電極上に形成した誘電体層を焼成す
る工程と兼用することを特徴とするフラットディスプレ
イパネルの製造方法である。
【0026】
【作用】本発明の透明導電膜の形成方法は、有機溶剤に
SbをSnに対して8〜15重量%の割合で添加した導電性イ
ンクを基板に塗布後、乾燥し、250 〜410 ℃の温度範囲
で焼成して透明導電膜を形成する。
SbをSnに対して8〜15重量%の割合で添加した導電性イ
ンクを基板に塗布後、乾燥し、250 〜410 ℃の温度範囲
で焼成して透明導電膜を形成する。
【0027】このように従来の透明導電性インクに、Sb
を8〜15重量%の割合で添加することで、その得られた
透明導電膜をパターンニングする際にZnを触媒として用
いなくとも、王水(硝酸:塩酸=1:3)を更に水で薄
めた希釈液によってエッチングが容易で均一に行い得
る。
を8〜15重量%の割合で添加することで、その得られた
透明導電膜をパターンニングする際にZnを触媒として用
いなくとも、王水(硝酸:塩酸=1:3)を更に水で薄
めた希釈液によってエッチングが容易で均一に行い得
る。
【0028】従って、エッチングに要する工数が低下
し、またエッチングの触媒となるZnの被着工程が無くな
るので、SnO2の透明導電膜を所定の電極パターンにエッ
チングする工程が自動化できる。
し、またエッチングの触媒となるZnの被着工程が無くな
るので、SnO2の透明導電膜を所定の電極パターンにエッ
チングする工程が自動化できる。
【0029】
【実施例】まず透明導電膜を形成する実施例につき説明
する。有機溶剤にSbをSb/ Sn=14重量%で添加した透明
導電性インク(住友金属鉱山株式会社製、商品名:透明
導電ATOインク、型番:DX-614) をスクリーン印刷法
を用いて透明ガラス基板に均一に塗布する。
する。有機溶剤にSbをSb/ Sn=14重量%で添加した透明
導電性インク(住友金属鉱山株式会社製、商品名:透明
導電ATOインク、型番:DX-614) をスクリーン印刷法
を用いて透明ガラス基板に均一に塗布する。
【0030】なお、塗布方法はこの他に、前記インクを
透明ガラス基板に塗布後、バー(棒) を用いて平坦化す
るバーコート法、前記透明ガラス基板を前記インクに浸
漬して徐々に引き上げるディップ法、前記透明ガラス基
板に前記インクを滴下してガラス基板を高速回転して塗
布するスピンコート法等が利用できる。
透明ガラス基板に塗布後、バー(棒) を用いて平坦化す
るバーコート法、前記透明ガラス基板を前記インクに浸
漬して徐々に引き上げるディップ法、前記透明ガラス基
板に前記インクを滴下してガラス基板を高速回転して塗
布するスピンコート法等が利用できる。
【0031】ちなみに、前記した透明導電ATOインク
は、基本組成がSn、Sb、溶剤で構成され、例えばスクリ
ーン印刷法の如きインクの塗布方法に適したインク、或
いはSbの添加量によって型番が異なり、DXシリーズの
透明導電ATOインクと称せられている。
は、基本組成がSn、Sb、溶剤で構成され、例えばスクリ
ーン印刷法の如きインクの塗布方法に適したインク、或
いはSbの添加量によって型番が異なり、DXシリーズの
透明導電ATOインクと称せられている。
【0032】本実施例ではSb/Sn=14重量%としたが、
8〜15重量%(望ましくは10〜14重量%)の範囲である
ならば実用上差支えなく、形成されるSnO2膜の透明導電
膜の光透過性や、シート抵抗に影響を及ぼさず、エッチ
ングがZnのような触媒を用いなくとも均一にエッチング
できることを確認した。
8〜15重量%(望ましくは10〜14重量%)の範囲である
ならば実用上差支えなく、形成されるSnO2膜の透明導電
膜の光透過性や、シート抵抗に影響を及ぼさず、エッチ
ングがZnのような触媒を用いなくとも均一にエッチング
できることを確認した。
【0033】次いで上記インクを塗布した透明ガラス基
板を、大気中で125 ℃の温度で10〜15分間乾燥する。な
お、この乾燥温度の好ましい範囲は125 〜160 ℃であ
る。次いで、この乾燥後に360 ℃の温度で大気中で30分
間SnO2塗布膜を焼成し、SnO2の透明導電膜を形成する。
なお、焼成温度は360 ℃としたが、好ましい範囲は250
〜410 ℃である。250 ℃以下、および410 ℃以上の焼成
温度では、エッチング工程後のパターンニングされたSn
O2膜において、膜残り(残渣) や、膜剥離が発生するた
め、実施不可能である。
板を、大気中で125 ℃の温度で10〜15分間乾燥する。な
お、この乾燥温度の好ましい範囲は125 〜160 ℃であ
る。次いで、この乾燥後に360 ℃の温度で大気中で30分
間SnO2塗布膜を焼成し、SnO2の透明導電膜を形成する。
なお、焼成温度は360 ℃としたが、好ましい範囲は250
〜410 ℃である。250 ℃以下、および410 ℃以上の焼成
温度では、エッチング工程後のパターンニングされたSn
O2膜において、膜残り(残渣) や、膜剥離が発生するた
め、実施不可能である。
【0034】次にこのようにして形成した透明導電膜
を、表示パネルの透明電極として使用する実施例につき
説明する。まず、その透明導電膜上にホトレジスト膜を
塗布する。次いでこのレジスト膜を例えば図1に示す表
示電極の電極形状に従って露光、現像して電極パターン
エッチング用マスクをした後、このマスクと共に、王水
を水で30重量%に希釈したエッチング液を用いてエッチ
ングすることにより、SnO2膜の透明電極を形成する。
を、表示パネルの透明電極として使用する実施例につき
説明する。まず、その透明導電膜上にホトレジスト膜を
塗布する。次いでこのレジスト膜を例えば図1に示す表
示電極の電極形状に従って露光、現像して電極パターン
エッチング用マスクをした後、このマスクと共に、王水
を水で30重量%に希釈したエッチング液を用いてエッチ
ングすることにより、SnO2膜の透明電極を形成する。
【0035】このエッチング工程で注目すべきことは、
従来のようにZn粉末をエッチングの触媒としてホトレジ
スト膜上に被着する煩雑な工程を省略しているにもかか
わらず、従来例同様に均一で、かつ高精度の電極パター
ンが形成できる点である。
従来のようにZn粉末をエッチングの触媒としてホトレジ
スト膜上に被着する煩雑な工程を省略しているにもかか
わらず、従来例同様に均一で、かつ高精度の電極パター
ンが形成できる点である。
【0036】なお、この透明導電膜は、Sbを添加しない
場合1 〜10Ω-cm の高抵抗であるが、Sb/sn を14重量%
の割合で添加したことで、10-2〜10-4Ω-cm まで低下さ
せることができる。然し、この状態の透明電極パターン
は未だ抵抗値が高いので表示パネルの透明電極として用
いるには、次のような再焼成工程が必要である。
場合1 〜10Ω-cm の高抵抗であるが、Sb/sn を14重量%
の割合で添加したことで、10-2〜10-4Ω-cm まで低下さ
せることができる。然し、この状態の透明電極パターン
は未だ抵抗値が高いので表示パネルの透明電極として用
いるには、次のような再焼成工程が必要である。
【0037】すなわち、この透明電極パターンを有する
ガラス基板を、大気中で550 ℃の温度で30分間再度焼成
する。360 ℃の低温焼成工程後の透明導電膜のシート抵
抗は400 〜500KΩ/ □であるが、このように再度焼成す
ることで透明導電膜のシート抵抗は3 〜15K Ω/ □程度
に低下する。
ガラス基板を、大気中で550 ℃の温度で30分間再度焼成
する。360 ℃の低温焼成工程後の透明導電膜のシート抵
抗は400 〜500KΩ/ □であるが、このように再度焼成す
ることで透明導電膜のシート抵抗は3 〜15K Ω/ □程度
に低下する。
【0038】また360 ℃の温度で低温焼成した後、ガラ
ス基板として使用されるソーダライムガラスの耐熱温度
に近い600 ℃の温度で高温焼成すると、その透明導電膜
のシート抵抗は1KΩ/ □程度に低下する。従って、ソー
ダライムガラスを基板材に使用する場合、再焼成温度は
550 〜600 ℃の温度範囲が好ましい。また基板材に石英
材を使用する場合は800 ℃までの温度で焼成可能であ
る。
ス基板として使用されるソーダライムガラスの耐熱温度
に近い600 ℃の温度で高温焼成すると、その透明導電膜
のシート抵抗は1KΩ/ □程度に低下する。従って、ソー
ダライムガラスを基板材に使用する場合、再焼成温度は
550 〜600 ℃の温度範囲が好ましい。また基板材に石英
材を使用する場合は800 ℃までの温度で焼成可能であ
る。
【0039】ところで、AC駆動型プラズマディスプレ
イパネルの製造では、前述したように透明電極形成後、
その電極上に誘電体層となる低融点ガラス膜を塗布して
600℃の高温で焼成する工程が含まれているので、この
誘電体層の焼成作業を、前記透明導電膜の抵抗低下のた
めの再焼成作業と兼ねさせる。従って、このような再焼
成方法を採用すると、再焼成工程を追加する必要がな
い。
イパネルの製造では、前述したように透明電極形成後、
その電極上に誘電体層となる低融点ガラス膜を塗布して
600℃の高温で焼成する工程が含まれているので、この
誘電体層の焼成作業を、前記透明導電膜の抵抗低下のた
めの再焼成作業と兼ねさせる。従って、このような再焼
成方法を採用すると、再焼成工程を追加する必要がな
い。
【0040】なお、以上の実施例ではプラズマディスプ
レイパネルの透明電極を説明したが、その他、液晶表示
パネル、EL表示パネル等のフラットディスプレイパネ
ル、光センサ、太陽電池等の透明電極にも本発明の方法
が適用できる。
レイパネルの透明電極を説明したが、その他、液晶表示
パネル、EL表示パネル等のフラットディスプレイパネ
ル、光センサ、太陽電池等の透明電極にも本発明の方法
が適用できる。
【0041】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、エッ
チングでSnO2の透明導電膜を形成する際に、エッチング
の触媒となるZnの粉末を被着する工程が除去でき、また
Znの被着状態によりエッチングが不均一となる問題が解
消されて、高精度にSnO2の透明電極パターンが形成でき
るので、この透明電極をフラットディスプレイパネルな
どに適用して高品質化が図れる。
チングでSnO2の透明導電膜を形成する際に、エッチング
の触媒となるZnの粉末を被着する工程が除去でき、また
Znの被着状態によりエッチングが不均一となる問題が解
消されて、高精度にSnO2の透明電極パターンが形成でき
るので、この透明電極をフラットディスプレイパネルな
どに適用して高品質化が図れる。
【図1】 AC駆動型プラズマディスプレイパネルの説
明図である。
明図である。
1 透明ガラス基板 2 サステイン電極 3 バス電極 4 誘電体層 5 保護層 6 透明ガラス基板 7 アドレス電極 8A,8B,8C 蛍光体 9 隔壁
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 篠田 傳 神奈川県川崎市中原区上小田中1015番地 富士通株式会社内
Claims (4)
- 【請求項1】 触媒を必要としないエッチングによりパ
ターン形成の可能な透明導電膜の形成方法であって、 基板(1) 上に、有機溶剤に有機錫と有機アンチモンとを
アンチモン/錫=8〜15重量%の割合で混合してなる
透明導電性インクを塗布し、乾燥させた後、250 ℃〜41
0 ℃の温度で焼成して透明導電膜を形成することを特徴
とする透明導電膜の形成方法。 - 【請求項2】 請求項1の透明導電膜をエッチングによ
り電極形状にパターン形成した後、該透明導電膜の電気
抵抗を低下させるべく500 ℃〜800 ℃の温度で再焼成し
て、透明電極を形成することを特徴とする透明電極形成
方法。 - 【請求項3】 請求項2の透明電極を、表示電極として
使用するフラットディスプレイパネル。 - 【請求項4】 表示用の透明電極を誘電体層で被覆した
構造のAC型プラズマディスプレイパネルであって、請
求項2の再焼成工程を、該透明電極上に形成した誘電体
層を焼成する工程と兼用することを特徴とするフラット
ディスプレイパネルの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6043565A JPH07254316A (ja) | 1994-03-15 | 1994-03-15 | 透明導電膜の形成方法、その膜を用いた透明電極形成方法およびその電極を用いたフラットディスプレイパネルとその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6043565A JPH07254316A (ja) | 1994-03-15 | 1994-03-15 | 透明導電膜の形成方法、その膜を用いた透明電極形成方法およびその電極を用いたフラットディスプレイパネルとその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07254316A true JPH07254316A (ja) | 1995-10-03 |
Family
ID=12667272
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6043565A Withdrawn JPH07254316A (ja) | 1994-03-15 | 1994-03-15 | 透明導電膜の形成方法、その膜を用いた透明電極形成方法およびその電極を用いたフラットディスプレイパネルとその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07254316A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0951161A1 (fr) * | 1998-04-16 | 1999-10-20 | Koninklijke Philips Electronics N.V. | Dispositif de contact entre un écran à christaux liquides et un circuit imprimé |
KR20000004376A (ko) * | 1998-06-30 | 2000-01-25 | 김영환 | 플라즈마 디스플레이 패널의 전면기판 및 그의제조방법 |
US6504298B2 (en) | 1998-03-09 | 2003-01-07 | Koninklijke Philips Electronics N.V. | Picture display device with a conical portion having a particular wall thickness |
-
1994
- 1994-03-15 JP JP6043565A patent/JPH07254316A/ja not_active Withdrawn
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6504298B2 (en) | 1998-03-09 | 2003-01-07 | Koninklijke Philips Electronics N.V. | Picture display device with a conical portion having a particular wall thickness |
EP0951161A1 (fr) * | 1998-04-16 | 1999-10-20 | Koninklijke Philips Electronics N.V. | Dispositif de contact entre un écran à christaux liquides et un circuit imprimé |
KR20000004376A (ko) * | 1998-06-30 | 2000-01-25 | 김영환 | 플라즈마 디스플레이 패널의 전면기판 및 그의제조방법 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
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