JP2004071455A - プラズマディスプレイパネル - Google Patents

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Keisuke Sumita
住田 圭介
▲芦▼田 英樹
Hideki Ashida
Daisuke Adachi
足立 大輔
Hiroyasu Tsuji
辻 弘恭
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Abstract

【課題】ガラス基板上に銀を含む材料で電極を形成する場合のガラス基板の着色を防止し、高輝度で高品質のプラズマディスプレイパネルを提供する。
【解決手段】プラズマディスプレイパネルは、ガラス基板20と、そのガラス基板20の表面上に形成された銀を含むバス電極17とを有し、ガラス基板20のバス電極17が形成された表面に、銀よりもイオン半径の大きい元素を含む表面層21を有する。
【選択図】 図3

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自発光型のプラズマディスプレイパネルに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のプラズマディスプレイパネルは、図6に示すように、前面パネル1と背面パネル2とを対向配置して構成され、前面パネル1と背面パネル2との間に放電空間3が形成されており、放電空間3にはネオン(Ne)を主体とする希ガスが封入されている。
【0003】
前面パネル1は、ガラス製の前面基板4上に、対をなして平行配置された走査電極5と維持電極6とからなる表示電極7を複数形成し、表示電極7を覆うように誘電体層8を形成し、さらに誘電体層8上に酸化マグネシウム(MgO)からなる保護層9を形成した構成である。なお、隣り合う表示電極7の間には、表示面のコントラストを高めるために遮光層であるブラックマトリクス10が必要に応じて形成される。
【0004】
背面パネル2は、ガラス製の背面基板11上に、複数のアドレス電極12を表示電極7と交差する方向に形成し、アドレス電極12を覆うように下地誘電体層13を設け、さらにアドレス電極12と平行な隔壁14を下地誘電体層13上のアドレス電極12間の位置に形成し、隔壁14間の下地誘電体層13上に赤色、青色および緑色に発光する蛍光体層15を設けた構成である。
【0005】
そして、表示電極7とアドレス電極12との交差部に放電セルが形成され、各色に発光する蛍光体層15が形成された3つの隣り合う放電セルによって1画素が構成される。走査電極5、維持電極6およびアドレス電極12それぞれに所定の電圧を印加することによりパネル内の希ガスが励起されて紫外線を放出し、その紫外線により蛍光体層15が発光することで画像表示が行われる。
【0006】
図7は、前面基板4上に形成される走査電極5および維持電極6の詳細な構造を示す断面図である。走査電極5および維持電極6は、それぞれ、前面基板4上に形成された透明電極16と、その透明電極16上に形成されたバス電極17とから構成されている。透明電極16はインジウムスズ酸化物(ITO)や酸化錫等からなり、前面基板4上にスパッタ法等の薄膜工法を用いて形成される。また、バス電極17は、透明電極16上に、例えば金属材料を含むペーストを所定のパターン形状に形成した後、透明電極16上に固着させるため焼成することにより形成される。このバス電極17の材料としては、電気抵抗が低い上に大気焼成が可能な銀(Ag)が好適に用いられる。銅やアルミニウムも銀と同様に電気抵抗が低い材料ではあるが、大気焼成を行うと酸化して抵抗値が増大してしまうので、銅やアルミニウムを使用することは困難である。
【0007】
また、前面基板4または背面基板11に用いられるガラス基板として、溶融した錫(Sn)上に、溶融したガラス材料を流して成形するフロート法と呼ばれる方法により作製されたフロートガラスが好適に用いられる。これは、プラズマディスプレイパネルに用いるガラス基板のように大面積を必要とするガラス基板を製造する場合、フロート法が寸法精度や平坦度を確保できる最も好適な基板の製造方法だからである。フロート法は大型基板の製造に最も適した製造方法ではあるが、溶融したSn上で形成するために、ガラス基板へのSnの付着は避けられない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、フロート法で製造されたガラス基板上に銀を含む電極を形成し焼成した場合、ガラス基板が黄色に着色することが知られている。このようにガラス基板が黄色に着色する現象は、特開平11−246238号公報や特開平10−255669号公報に記載されているように、フロート法で製造されたガラス基板上に存在する還元剤の錫(Sn)と銀イオンとの酸化還元反応により銀コロイドが生成され、銀コロイドによって波長が360〜400nm付近の光が吸収されることに起因すると考えられている。
【0009】
すなわち、フロート法で製造されたガラス基板は、成形過程で水素および窒素を主成分とする還元雰囲気にさらされるため、ガラス基板の表面に厚さ数μmの還元層が生成し、この還元層には溶融錫(Sn)由来の2価の錫イオン(Sn2+)が存在する。また、銀(Ag)のバス電極17を形成する際の焼成工程において、銀がイオン化して銀イオン(Ag)となる。この銀イオンは拡散してガラス基板の表面にいたり、ガラス基板中に含まれかつ銀イオンよりイオン半径の小さいイオン、例えばナトリウムイオン(Na)等との間でイオン交換が生じ、ガラス基板中に銀イオンが侵入する。ガラス基板中に侵入した銀イオンは、ガラス基板中、特にガラス基板表面近傍に存在する2価のSnと酸化還元反応を起こす。その結果、銀イオンは銀に還元され、逆に2価の錫は4価の錫に酸化される。還元された銀は、銀同士で凝集を起こし、その粒径が360〜400nm付近まで成長すると同じ360〜400nm付近の波長である青色の光を吸収するようになり、補色である黄色が発色し、着色が観測されるものである。
【0010】
ガラス基板がこのように黄色に着色した場合、プラズマディスプレイのような表示デバイスにとっては致命的な欠陥となる。すなわち、ガラス基板の着色により発光色度が変化し、その結果画像表示の輝度の低下を引き起こすからである。
【0011】
本発明は、このような課題を解決するためになされたものであり、ガラス基板上に銀を含む材料で電極を形成する場合のガラス基板の着色を防止し、高輝度で高品質のプラズマディスプレイパネルを提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明のプラズマディスプレイパネルは、ガラス基板と、そのガラス基板の表面上に形成された銀を含む電極とを有し、前記ガラス基板の前記電極が形成された表面に、銀よりもイオン半径の大きい元素を含む層を有するものである。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施の形態について図1〜図5の図面を用いて説明する。本発明の一実施の形態によるプラズマディスプレイパネルは、前面基板または背面基板に使用するガラス基板を除いて図6、図7に示した従来のものと同様な構成であり、図1〜図5において、図6、図7に示す部分と同一部分については同一番号を付している。
【0014】
図1は本発明の一実施の形態によるプラズマディスプレイパネル用ガラス基板の断面図である。
【0015】
フロート法で成形したシリコン(Si)酸化物、アルミニウム(Al)酸化物およびナトリウム(Na)酸化物を主成分とするガラス基板20の表面から所定の深さ(例えば10μm)までの領域において、銀よりもイオン半径の大きい元素を含む表面層21を設けている。ここでは、ガラス基板20を構成する陽イオン元素を、銀よりもイオン半径の大きい元素に置換することにより表面層21を設けている。したがって表面層21においては、ナトリウム(Na)等のようなイオン結合した陽イオン元素が銀よりもイオン半径の大きい元素に置換されているため、表面層21はガラス基板20を構成するNa酸化物等をほとんど含まない層となっている。銀よりもイオン半径の大きい元素としては、バリウム(Ba)、カリウム(K)、ストロンチウム(Sr)、ルビジウム(Rb)またはセシウム(Cs)を使用することができ、これらの元素から少なくとも1つを選択して使用すればよい。
【0016】
このようなガラス基板の製造方法について、銀よりもイオン半径の大きい元素としてバリウムを例にとって説明する。
【0017】
図2に示すように、処理槽22に硝酸バリウム(Ba(NO)溶融塩を入れて600℃に加熱し、その中に、フロート法で成形したガラス基板23を搬送手段24で支持しながら所定時間浸漬する浸漬処理を行う。このような浸漬処理を行うことにより、ガラス基板23の表面層を陽イオン元素がバリウムに置換された層とすることができる。例えば、大きさ200mm×200mm、厚み3mmのガラス基板を硝酸バリウム溶融塩中に12時間浸漬させることにより、ガラス基板の表面に厚みが約10μmの表面層21を形成することができる。なお、浸漬処理を行う時間を適宜設定することにより表面層21の厚みを変えることができる。
【0018】
なお、ガラス基板に上述したような表面層21を設ける方法として、溶融塩への浸漬処理の他に、例えば、所定の温度に加熱したガラス基板を搬送しながらイオン交換を行う材料の高圧蒸気を吹き付ける方法でもよい。
【0019】
図3は本発明の一実施の形態によるプラズマディスプレイパネルの前面パネルの要部を示す断面図であり、背面パネルについては図6に示したものと同様な構成である。図3に示す前面パネル25と図6に示した背面パネル2とを対向配置して間に放電空間を形成するとともに周囲を封止し、放電空間に例えばネオンとキセノンを混合した放電ガスを封入することによりプラズマディスプレイパネルが構成される。
【0020】
図3に示すように、前面パネル25は図1に示したガラス基板20からなる前面基板20上に所定の部材を形成して構成されている。すなわち、前面基板20上に対をなして平行配置された走査電極5と維持電極6とからなる表示電極を複数形成し、この表示電極を覆うように低軟化点ガラスからなる誘電体層8を形成し、さらに誘電体層8上に酸化マグネシウム(MgO)からなる保護層9を形成している。走査電極5および維持電極6は、それぞれ、前面基板20上に形成された透明電極16と、その透明電極16上に形成されたバス電極17とから構成されている。透明電極16はITOや酸化錫等の透明材料によって形成され、バス電極17は銀によって形成されている。隣り合う表示電極の間には、表示面のコントラストを高めるために遮光層であるブラックマトリクス10が必要に応じて形成される。
【0021】
また、前面基板20は、図1に示したガラス基板20を用いており、表面から10μmの深さまでの表面層21において、ガラス基板を構成する陽イオン元素を、銀よりもイオン半径の大きいバリウムで置換して構成したガラス基板である。
【0022】
一方、背面パネル2は、図6に示したものと同じであり、ガラス製の背面基板11上に、複数のアドレス電極12を走査電極5および維持電極6と交差する方向に形成し、アドレス電極12を覆うように低軟化点ガラスからなる下地誘電体層13を設け、さらにアドレス電極12と平行な低軟化点ガラスからなる隔壁14を下地誘電体層13上のアドレス電極12間の位置に形成し、隔壁14間の下地誘電体層13上には赤色、青色および緑色に発光する蛍光体層15を設けた構成である。
【0023】
そして、表示電極7とアドレス電極12との交差部に放電セルが形成され、各色に発光する蛍光体層15が形成された3つの隣り合う放電セルによって1画素が構成される。走査電極5、維持電極6およびアドレス電極12それぞれに所定の電圧を印加することによりパネル内の希ガスが励起されて紫外線を放出し、その紫外線により蛍光体層15が発光することで画像表示が行われる。
【0024】
このプラズマディスプレイパネルの構成部材の寸法は、例えば、前面基板20の一辺の長さが800〜1500mmで厚みが1〜3mmである。バス電極17は、幅が10〜150μm、厚みが2〜5μmである。ブラックマトリクス10は、幅が80〜300μm、厚みが2〜7μmである。また、隔壁14の高さは80〜150μmであり、蛍光体層15の厚みは10〜40μmである。さらに、誘電体層8の厚みは20〜50μmであり、保護層9の厚みは0.3〜0.6μm程度である。また、画素ピッチは0.5〜1mm程度である。
【0025】
次に、各構成部材の形成方法について説明する。透明電極16はスパッタ法等で透明電極膜を形成した後、エッチングやリフトオフ法によってパターニングする。バス電極17およびブラックマトリクス10については、パターン印刷や感光性材料を用いたフォトリソ法や薄膜形成法により形成される。誘電体層8および蛍光体層15についてはスクリーン印刷や各種コーターを用いた塗布により形成される。また、各種電極や誘電体層については、使用する材料をシート状に加工したものを貼りつける工法も用いられる。
【0026】
本実施の形態においては、前面基板20の表面層21が銀イオンよりもイオン半径の大きい元素(例えばバリウム)を含む層となっているために、前面パネル25の製造工程において銀イオンが拡散して前面基板20の表面に到達したとしてもバリウムイオンと銀イオンとの間でイオン交換が生じることはない。したがって、銀イオンが前面基板20中に侵入することを防止でき、前面基板20が着色することを防止できるので、高輝度で高品質のプラズマディスプレイパネルを得ることができる。銀イオンよりもイオン半径の大きい元素として、カリウム、ストロンチウム、ルビジウムおよびセシウムを用いた場合にも同様の効果を得ることができる。なお、表面層21の厚みが少なくとも2μmあれば、前面基板20が着色することを防止するという効果が得られるものである。
【0027】
次に、本実施の形態によるプラズマディスプレイパネルを作製する際のガラス基板の着色の程度を測定した実施例について説明する。着色の程度は、図4に示すように、前面基板20上に透明電極16、バス電極17、ブラックマトリクス10および誘電体層8を形成した後において測定した。また、比較例として、図1に示したような表面層21を設けていない通常のフロートガラス基板を用いた場合におけるガラス基板の着色の程度を測定した。
【0028】
着色の程度は、分光色差計を用い、C光源(標準光源の一種)下におけるL表色系(CIE1976)のbの値を計測することにより判定した。L表色系はCIELab表色系ともいい、色を数値化して表現するためにCIE(国際照明委員会)が1976年に定めた均等色空間の1つで、三次元直交座標を用いる色空間を用いた表色系のことである。赤−緑(a)、黄−青(b)の2本の直交軸と明度を表す軸(L)の計3本の軸によって色を表現している。L表色系では、bの値が大きいほど、より黄色に着色していることを表し、bの値が5を超えると透明(b=0)なガラス基板が黄色に着色して見えるようになり、プラズマディスプレイパネル用のガラス基板として適さなくなる。
【0029】
まず、第1の実施例について説明する。
【0030】
最初にガラス基板に表面層21を設ける。すなわち、大きさ200mm×200mm、厚み3mmのフロート法で成形されたガラス基板を600℃に加熱したBa(NO溶融塩中に12時間浸漬処理し、ガラス基板の表面に、ガラス基板を構成する陽イオン元素をバリウムで置換した厚み約10μmの表面層21を設けた。続いて、基板洗浄工程として、弱アルカリ性の市販洗浄液および純水でガラス基板を洗浄した後、150℃での温風乾燥を30分間行った。
【0031】
次に、表面層21を設けたガラス基板20上にスパッタ法で厚み1000ÅのITO膜を形成した後、エッチングによって幅a=250μmの大きさにパターニングすることにより透明電極16を形成した。その後、透明電極16を覆うようにガラス基板20上に銀を含む感光性材料をスクリーン印刷により形成した後、フォトリソ法で感光性材料を幅100μmにパターニングした。続いて、大気中で室温から600℃まで毎分20℃で昇温して600℃にて10分間保持し、その後室温まで自然冷却することにより、透明電極16上に厚み5μmで幅b=100μmのバス電極17を形成した。すなわち、ガラス基板20上に走査電極5および維持電極6からなる表示電極を形成した。ここで、表示電極を構成するバス電極ピッチ(バス電極17の中心間距離)c=350μmとした。その後、ブラックマトリクス10および誘電体層8を形成した。
【0032】
この時点において、ガラス基板20の着色の程度を測定した。すなわち、ガラス基板20表面の直径10mmの範囲での着色の程度を分光色差計で計測したところ、b=0.87となり、ガラス基板20に黄色の着色は見られなかった。
【0033】
一方、比較例として、表面層21を設けていない通常のフロートガラス基板を用いること以外は上記第1の実施例と同じにしてガラスの着色の程度を計測するとb=8.66となり、明らかに黄色の着色が認められた。
【0034】
次に、第2の実施例について説明する。
【0035】
まず、大きさ200mm×200mm、厚み3mmのフロート法で成形されたガラス基板を第1の実施例と同じ条件で浸漬処理し、基板洗浄工程を行った。すなわち、ガラス基板は第1の実施例で使用したものと同じものを使用した。
【0036】
次に、表面層21を設けたガラス基板20上にスパッタ法で厚み1000ÅのITO膜を形成した後、エッチングによって幅a=200μmの大きさにパターニングすることにより透明電極16を形成した。その後、透明電極16を覆うようにガラス基板20上に銀を含む感光性材料をスクリーン印刷により形成した後、フォトリソ法で感光性材料を幅80μmにパターニングした。続いて、大気中で室温から600℃まで毎分20℃で昇温して600℃にて10分間保持し、その後室温まで自然冷却することにより、透明電極16上に厚み5μmで幅b=80μmのバス電極17を形成した。すなわち、ガラス基板20上に走査電極5および維持電極6からなる表示電極を形成した。ここで、表示電極を構成するバス電極ピッチc=350μmとした。その後、ブラックマトリクス10および誘電体層8を形成した。
【0037】
この時点において、ガラス基板の着色の程度を第1の実施例と同様に測定したところ、b=0.55となり、ガラス基板に黄色の着色は見られなかった。
【0038】
一方、比較例として、表面層21を設けていない通常のフロートガラス基板を用いること以外は上記第2の実施例と同じにして、ガラスの着色の程度を計測するとb=9.37となり、明らかに黄色の着色が認められた。
【0039】
なお、図5に示すように、銀よりもイオン半径の大きい元素を含む表面層21を、一方の表面にのみ設けたガラス基板26を使用してもよい。この場合、表面層21を設けてある表面上に透明電極や銀からなるバス電極などを形成することにより、ガラス基板26が黄色に着色することを抑制することができる。
【0040】
また、上記実施の形態では走査電極5および維持電極6が透明電極16と銀を含むバス電極17とからなる場合について説明したが、走査電極5および維持電極6が銀を含む電極のみからなる場合でも本発明を実施することにより、同様の効果を得ることができる。さらに、フロート法以外の方法で製造されたガラス基板であっても、銀イオンと酸化還元反応を起こすような還元性の物質が含まれているガラス基板を用いる場合に、本発明を実施することによりガラス基板が黄色に着色することを抑制することができる。
【0041】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、ガラス基板上に銀を含む材料で電極を形成する場合に、ガラス基板が黄色に着色することを防止することができ、高輝度で高品質のプラズマディスプレイパネルを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態によるガラス基板の断面図
【図2】同ガラス基板の製造方法を示す概略図
【図3】本発明の一実施の形態によるプラズマディスプレイパネルの前面パネルの要部を示す断面図
【図4】着色の程度を測定するときのガラス基板の状態を示す断面図
【図5】本発明の他の実施の形態によるガラス基板の断面図
【図6】従来のプラズマディスプレイパネルの要部を示す斜視図
【図7】同プラズマディスプレイパネルの電極構成を示す断面図
【符号の説明】
2 背面パネル
3 放電空間
11 背面基板
16 透明電極
17 バス電極
20 前面基板(ガラス基板)
21 表面層
25 前面パネル
26 ガラス基板

Claims (6)

  1. ガラス基板と、そのガラス基板の表面上に形成された銀を含む電極とを有し、前記ガラス基板の前記電極が形成された表面に、銀よりもイオン半径の大きい元素を含む層を有することを特徴とするプラズマディスプレイパネル。
  2. 銀よりもイオン半径の大きい元素を含む層は、ガラス基板を構成する陽イオン元素を、銀よりもイオン半径の大きい元素で置換して構成されたことを特徴とする請求項1に記載のプラズマディスプレイパネル。
  3. 銀よりもイオン半径の大きい元素は、カリウム、ストロンチウム、バリウム、ルビジウムおよびセシウムのうちの少なくとも1つであることを特徴とする請求項1または2に記載のプラズマディスプレイパネル。
  4. 間に放電空間を形成するように前面パネルと背面パネルとを対向配置して構成されたプラズマディスプレイパネルに使用され、かつ銀を含む電極が形成されるガラス基板であって、表面に銀よりもイオン半径の大きい元素を含む層を有することを特徴とするプラズマディスプレイパネル用ガラス基板。
  5. 銀よりもイオン半径の大きい元素を含む層は、ガラス基板を構成する陽イオン元素を、銀よりもイオン半径の大きい元素で置換して構成されたことを特徴とする請求項4に記載のプラズマディスプレイパネル用ガラス基板。
  6. 銀よりもイオン半径の大きい元素は、カリウム、ストロンチウム、バリウム、ルビジウムおよびセシウムのうちの少なくとも1つであることを特徴とする請求項4または5に記載のプラズマディスプレイパネル用ガラス基板。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007165315A (ja) * 2005-12-12 2007-06-28 Lg Electronics Inc プラズマディスプレイ装置
JP2008044834A (ja) * 2006-07-19 2008-02-28 Asahi Glass Co Ltd フラットパネルディスプレイ用ガラス基板およびその製造方法、ならびにそれを用いたディスプレイパネル

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