JPH07253691A - 画像形成装置の画質補償装置 - Google Patents

画像形成装置の画質補償装置

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JPH07253691A
JPH07253691A JP6043732A JP4373294A JPH07253691A JP H07253691 A JPH07253691 A JP H07253691A JP 6043732 A JP6043732 A JP 6043732A JP 4373294 A JP4373294 A JP 4373294A JP H07253691 A JPH07253691 A JP H07253691A
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JP
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photoconductor
distance
film thickness
image
film
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JP6043732A
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English (en)
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Satoru Morooka
了 諸岡
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Original Assignee
Sharp Corp
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 感光体21と対向した設けられた測距センサ
30にて、感光体21表面までの距離を定期的に検出す
る。該検出した距離と予め設定されている基準距離との
差により膜減りを検出する。この検出された膜減り状態
に応じて、感光体を露光するための露光ランプ3の光量
を制御する。つまり、露光ランプ30の光量を、膜減り
量に応じて上昇させるように制御する。これにより、感
光体21に露光される画像の地肌部の非画像部の帯電電
荷を除去する。 【効果】 感光体の膜減りによるカブリをなくし、常に
一定の画質を補償できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子写真法による画像
形成にかかり、特に画像を形成するための記録媒体表面
の膜減りによる画質低下を補償するために、該膜減りを
検出することにより画質、例えば画像濃度を一定にする
ために画像形成手段を制御してなる画質補償装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、画像形成装置によれば、シート状
の記録用紙を画像転写位置に搬送し、該用紙上に画像を
転写した後に、装置外に排出している。例えば、原稿の
画像を記録媒体上に投影して該記録媒体上に静電潜像形
成し、該静電潜像を可視像化するために着色剤であるト
ナーにて現像し、該記録媒体上のトナー画像をシート状
の搬送されてくる用紙に転写し、転写後の用紙を定着工
程を経て装置外へ排出している。
【0003】そこで、画像形成装置による画質を常に補
償するために、画質状況を検出し、これに基づいて画像
形成手段、つまり記録媒体である感光体表面を均一に帯
電する帯電手段、画像露光する手段、現像手段および転
写手段等の一つ又は複数を制御することで、一定した画
質状態に維持させる補償装置が備えられている。
【0004】例えば、特開平3−134678号公報
は、感光体上に形成されたトナー画像の濃度を検出し、
その検出濃度に応じて画像形成手段、特に帯電電位を制
御するために帯電器を制御すると共に、現像装置の現像
バイアス電圧を制御することで、検出されるトナー画像
が基準となる画像濃度を維持できるように画質補償して
いる。しかも、特願平3−43773号公報には、感光
体上に形成されたトナー画像を用紙に転写し、該用紙上
のトナー濃度あるいは転写後に感光体上に残るトナー濃
度を検出し、該検出濃度に応じて用紙にトナー画像を転
写する転写手段の制御することで、一定濃度の転写画像
を得ることができるように画質補償制御している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来の画質補償のため
のトナー画像の濃度検出手段としては、発光及び受光素
子を設け、該受光素子による受光状態(受光量)に基づ
いて、形成される画像の濃度を検出、つまり測定してい
る。そのため、記録媒体である感光体に形成されるトナ
ー画像濃度に注目すれば一定の濃度を得られたとして
も、トナーが付着してはいけない部分にもトナーが付
着、つまりカブリが生じてもこれを補償することはでき
ない。
【0006】例えば、表面層が感光層である感光体は、
画像形成後に感光体表面に残留する現像剤、つまりトナ
ーを除去するためにのクリーニングブレードにて表面が
圧接されてトナーを削り落とすため、感光層表面の膜が
徐々に削られる。これにより、帯電した電荷を除去する
ことが非常に困難になる。そのため、画像露光により、
原稿画像の白色部(地肌部分)であるバックグランドに
対応する非画像部の電荷が在留する度合が大きくなり、
現像によるトナー付着を阻止できず、カブリが生じる。
このような現象は、上述した従来の技術であるトナー画
像濃度の検出のみでは対応できない。
【0007】特に、感光体はクリーニングブレードによ
る表面の膜減りだけでなく、現像時に現像剤と接するた
めに、表面が摩耗されることによる膜減りが生じ、残留
電位の上昇や、感度低下による画質低下を招く。
【0008】また、感光体の膜減りは、上述の原因によ
るものだけでなく、用紙の通過する感光体の領域の膜減
りの度合いが異なる。つまり、証紙が感光体に転写時に
密着し、転写後に分離されるが、この時に上述のクリー
ニングブレードや、現像剤による摩耗等に比べれば非常
に少ないにしても膜減りが生じる。
【0009】この感光体表面の膜減りを、従来ではコピ
ー枚数をカウントすることにより間接的に検出し、コピ
ーが予め決められた枚数に達すれば、画像形成手段の制
御、例えば露光量を制御する等している。コピー枚数の
カウントの他には、感光体の回転数をカウントすること
も考えられる。
【0010】しかしながら、上記の方法であれば感光体
表面の膜減りは、予測のもとに検出することにな、実際
の膜減り状態での制御を行うことができないため、制御
過多や、制御不足による画質の低下を解消することはで
きない。
【0011】本発明は、感光体である記録媒体の感度と
膜厚との深い関係、つまり膜減りの状況に比例して低下
する感度に鑑み、記録媒体表面の膜減り状態を直接検出
することで、上述したように予測による制御を行うこと
なく、膜減りに応じた正確な制御を行うことで、常に一
定の決められた画質を補償することを目的とする。
【0012】また、本発明は、感光体の膜減りを直接検
出することで、その膜減り状態に応じて露光量を制御
し、カブリを解消することを目的とする。
【0013】また、本発明の目的は、感光体の膜減りを
感光体全域において効率よく検出することで、均一な画
質補償を行う点である。
【0014】さらに本発明の他の目的は、画像形成時に
リアルに感光体の膜厚を検出し、リアルタイムが画質補
償を行うことになる。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の発明の画
像形成装置の画質補償装置は、請求項1に記載の通り、
表面に画像を形成してなる記録媒体表面の膜減りを検出
し、該膜減りの検出状況に応じて上記記録媒体に画像を
形成するための画像形成手段の一部又は複数を制御する
ことで画質を補償してなる画像形成装置の画質補償装置
において、上記記録媒体表面までの距離を測定するセン
サを設け、該センサの測定距離に基づいて、上記画像形
成手段の一部又は複数を制御してなる制御手段を備えた
ことを特徴とする。
【0016】また本発明の第1の発明による画像形成装
置としては、請求項2に記載されているように、回転す
る感光層を有する感光体を帯電する帯電手段、感光体表
面を画像露光する露光ランプを含む光学手段、感光体に
形成された潜像を現像する現像手段、現像されたトナー
像を適宜搬送される用紙に転写する転写手段、転写後に
感光体に残留するトナーを除去するクリーニング手段か
らなる画像形成手段を備えた画像形成装置であって、少
なくともクリーニング手段と光学手段による露光位置ま
での間に感光体と対向する位置に配置され、その位置か
ら感光体表面までの距離を測定する測距センサと、該測
距センサによる測定距離と、感光体までの基準距離とに
基づいて感光体表面の膜厚を検出する検出手段と、該膜
厚検出手段の膜厚に応じて上記露光ランプの光量を制御
してなる光量制御手段と、を備えたことを特徴とする。
【0017】そして、第1の発明の上記測距センサは、
感光体の回転軸方向に沿って移動可能に設けられ、移動
中に測定される複数の距離に基づいて感光体の膜厚の平
均値を検出手段にて検出することを特徴とする。
【0018】さらに第1の発明における上記測距センサ
は、回転する感光体の回転方向の距離を順次測定し、そ
の回転位置に対応した感光体の膜厚に応じて露光ランプ
の光量制御を行うことを特徴とする。
【0019】本発明による第2の発明は、請求項5記載
の通り、回転する感光層を有する感光体を帯電する帯電
手段、感光体表面を画像露光する露光ランプを含む光学
手段、感光体に形成された潜像を現像する現像手段、現
像されたトナー像を適宜搬送される用紙に転写する転写
手段、転写後に感光体に残留するトナーを除去するクリ
ーニング手段からなる画像形成手段を備えた画像形成装
置において、上記感光体表面をクリーニングするクリー
ニング手段の後方に配置され、その位置から感光体表面
までの距離を測定する測距センサと、該測距センサによ
る測定距離と、感光体までの基準距離とに基づいて感光
体表面の膜厚を検出する検出手段と、上記測距センサを
回転する感光体方向に所定間隔毎に距離測定を行わせ、
該距離測定による上記膜厚検出手段による膜厚状態を記
憶させる手段と、上記測定センサによる感光体お被測定
位置が上記画像露光位置に達するタイミングで上記記憶
手段に記憶された膜厚に応じて上記露光ランプの光量を
制御してなる光量制御手段と、を備えたことを特徴とす
る。
【0020】
【作用】本発明の第1の発明における画像形成装置の画
質補償装置によれば、画像形成手段、例えば記録媒体に
画像露光を行う光学手段、記録媒体を均一に帯電する帯
電器、記録媒体上に形成された静電潜像を現像する現像
器あるいは形成されたトナー画像を転写紙に転写してな
る転写器を制御することで、基準画像の濃度と同等の画
像濃度になるように画質補償を行う。この場合、記録媒
体である感光体表面までの距離を測距センサにて測定す
る。このセンサから感光体表面までの測定距離により、
基準となる距離、例えば初期値との比較による膜減り状
態を検出できる。
【0021】この測定した距離が初期の基準値とほぼ同
一であれば、膜減りが発生しておらず、そのままの制御
が行われるが、膜減りが検出されれば、その膜減りの状
況に応じて、上述した画像形成手段の一部または複数を
制御する。
【0022】例えば、OPCの感光体であれば、膜減り
に応じて感度が低下するため、帯電電荷が光照射を行っ
ても残留する傾向にあるために、光学手段である露光用
のランプの光量を制御、特に多くなる方向に制御する。
この場合、露光用の光源でなく、最終的に次の画像形成
に備える光除電手段を構成する除電光の光量を制御して
もよく、これらを合わせて制御できる。
【0023】しかも、これに合わせて、現像装置におけ
る現像バイアスを制御してもよい。これは、残留電荷が
膜減りにより多くなることから、光照射した部分の電荷
が除去されずに残留し、この領域にトナーが付着すると
いったカブリが発生する。これを阻止すために、現像バ
イアスを残留する電荷に応じて制御、例えば高くする方
向に制御する。これにより、カブリを上述した光量制御
と同様にして阻止でき、画質補償を行える。この現像バ
イアスについても、上述した膜減り状況に応じて制御さ
れる。
【0024】ここで、測距センサによる感光体表面の膜
減り検出は、特定位置を検出したのでは、感光体全域に
よる膜減りに応じた画質制御を行えなくなるため、測距
センサを感光体の回転軸方向に移動させることで軸方向
の複数の膜減りを検出することができる。この値を平均
化することで全体の膜減りに応じた画質制御、特に露光
ランプによる光量制御を行える。
【0025】また、感光体の回転方向における膜減りを
回転する感光体について一定間隔で検出することで回転
方向における膜減りの平均化あるいは、回転する感光体
の膜減りに応じた光量制御を行える。
【0026】一方、本発明による第2の発明において
は、画像形成中においてもリアルに感光体の膜減りを検
出し、該検出した膜減りに応じた露光ランプによる光量
制御をリアルタイムで行える。これは、測距センサにて
検出した膜減り状態を記憶させておき、該膜減りの測定
した感光体の位置が露光開始位置に達するタイミングで
先に測定した記憶された内容に応じて露光ランプによる
光量制御を容易に行える。従って感光体の回転方向にお
ける膜減りの状況を把握し、それを画像露光位置に達す
るタイミングに応じてリアルタイムで露光ランプによる
光量制御を行うことができる。
【0027】
【実施例】以下に図面に従って、本発明による画像形成
装置の画質補償装置について説明する。また、本実施例
によれば、電子写真複写装置について説明するが、電子
写真方式を利用してなる画像形成装置、全てに適用でき
る。例えば、レーザプリンタやLEDプリンタ、液晶プ
リンタ等の画質補償装置として利用できる。
【0028】図1は本発明における複写装置の概略を示
す断面図。該図において、複写装置本体1の上面には、
透明ガラスからなる原稿載置部を有しており、この原稿
載置部には、複写対象となる原稿を原稿載置部に供給す
る自動原稿供給装置27および原稿カバー26が設けら
れている。
【0029】上記原稿載置部の下方には、光学系2が配
設されている。この光学系2は、ハロゲンランプ等から
なるコピーランプ(露光ランプ)3と、複数の反射板
4,5,6,7と、ズームレンズ8とを有しており、一
部は図示していない移動可能な光学系載置台上に設置さ
れている。そして、複数の反射板4,5,6,7は、コ
ピーランプ3から照射された光が原稿載置部上の原稿で
反射し、その反射光像として、感光体21に一点鎖線で
示す光路に沿って投影される。この投影のために、ズー
ムレンズ8は、上記光路の光軸上に配置され、設定され
た倍率にて、感光体21表面に原稿の画像を投影する。
【0030】上記光学系2の左側方となる先端部画像領
域外には、本発明とは異なる画質補償制御を行う時に利
用される標準板(例えば所定の大きさに黒べた領域の画
像が形成された基準板)9が配置されている。また光学
系2の下方には、上述の反射光像が照射される円筒状の
記録媒体である感光体21が配設されており、この感光
体21の周囲には周知の画像形成手段が配置されてい
る。つまり、画像形成手段を構成する上記光学系2を含
め、感光体21を所定の電位に帯電させる帯電器10、
形成された静電潜像にトナーを付着させトナー画像とし
て可視像化する現像器11、このトナー画像を転写紙に
転写させる転写器12、感光体21の残留電荷を除去す
る除電器13、および転写後の残留トナーを除去するク
リーニング器14が配置されている。
【0031】上記転写器12の位置に転写紙を供給する
ために、各種サイズの転写紙を収容し、選択されたサイ
ズの転写紙を給紙する給紙装置15が、複写装置本体の
右側に配置されている。給紙装置15から給紙される転
写紙は、上記感光体21に形成されたトナー画像が転写
されるために、該感光体21の回転位置と同期して転写
器12の位置に搬送するためのレジストローラ16へと
送り込まれる。
【0032】転写紙への感光体21のトナー画像の転写
後、該転写紙は感光体21より分離される。その分離
側、つまり感光体21の左側には、ベルト状の搬送装置
17、該装置17を介して未定着トナー画像を溶融し定
着する加熱定着部18が配置され転写紙の搬送系が構成
している。また、加熱定着部18を通過する転写紙は、
複写装置本体1に着脱可能に設けられた排出処理部19
に排出される。
【0033】上記排出処理部19は、複写された転写紙
を原稿の頁順に揃えるためのソータであって、ノンソー
トモード時には例えば最上部のトレイに順次転写紙を排
出し、積載する。
【0034】一方、感光体21のさらに下方には、一度
画像形成された転写紙を再度上記転写位置に搬送し、転
写の画像形成面またはその反対面にトナー画像を転写す
るための中間トレイ20が配置されている。特に加熱定
着部18後の搬送路をソータ19側又は中間トレイ20
側へと切り替える切換部22が配置されており、転写紙
はこの切換部22にて搬送方向が切換られる。特に中間
トレイ20へと至る搬送路23には、転写紙の反対面に
画像を形成するための反転搬送路(スイッチバック搬送
路)24が配置されている。従って、転写紙の同一面に
画像を形成する合成複写時には搬送路23を介してその
まま中間トレイ20へと画像形成面が下になり搬出され
る。また、転写紙の反対面に画像を形成する両面複写時
には反転搬送路24を経由後に、送り方向が反転されて
中間トレイ20へと画像形成面が上になって搬出され
る。この中間トレイ20に搬出された転写紙は、給紙手
段20−1にて1枚づつ再搬送路25を介して上述した
レジストローラ16へと送り込まれる。
【0035】以上の構成の複写装置において、本発明に
おいては、感光体21の膜減りを検出すための測距セン
サ30を、特に転写後に感光体21表面に残留するトナ
ーを除去するクリーニング器14と光学系2による画像
露光を行う位置までの間に配置している。特に測距セン
サ30は、クリーニング器14の後方に配置されてい
る。該測距センサ30は、感光体21表面までの距離を
測定するためのものである。そのため、赤外発光素子2
8からの光を上記感光体21表面へと照射し、その時の
感光体21表面からの反射光を受光素子29上の特定の
位置に入射させ、この入射位置に基づく出力変化によ
り、該センサ30から感光体21までの距離を測定す
る。
【0036】上記測距センサ30は、図2に示す通り、
発光素子28からの光を感光体21に対して照射し、そ
の反射光を受光素子29に投影し、投影された位置に応
じた信号を出力する。特に、反射光を受光レンズにて受
光素子29の受光面に投影することで、反射光量に全く
関係なく光の入射位置に応じた信号が出力される。この
時、反射光の入射位置は、測距センサ30から測定面、
つまり光照射されその反射位置までの距離に応じて変化
する。そのため、感光体21表面までの基準距離(L
o)、膜減りにより生じた時の感光体表面までの距離
(Ls)を測定できる。その距離の差to(to=Lo
−Ls)、つまり膜減り状態をtoとして検出できる。
【0037】上記測距センサ30による測定距離に応じ
て、感光体21を使用する上での、膜減り状態を直接検
出できる。この膜減り(差to)に応じて画質補償、画
像形成手段の光学系を構成する露光ランプ3の光量制御
が行われる。そこで、感光体21の初期時、例えば感光
体21を交換した時、または複写装置の初期時におい
て、感光体21までの基準距離(Lo)を測定し、これ
を記憶しておく。
【0038】そして、画像形成を行う際して、複写を重
ねてた後に、事前に感光体21までの距離を測定する。
この測定距離Lsと初期時に記憶されている基準距離L
oとの差toを“to=Ls−Lo”として算出し、感
光体21の膜減りの度合を直接検出できる。この時の測
定した感光体21の膜減り(to)に対し、所定の画質
を得るために、画像形成手段の一部又は複数個を制御す
ることで、画質補償を実際の感光体21の膜減りを検出
して簡単に基準画像濃度になるように画質補償を行え
る。
【0039】ここで、感光体21が図2に示すようにO
PC(有機光導電体)からなる感光層を有する感光体の
場合、アルミ等の導電体21−1上に、光照射が行われ
ることで電荷が発生する電荷発生層(CGL)21−2
が設けられ、さらにその上に発生した電荷を輸送する電
荷輸送層(CTL)が順に積層されている。この電荷輸
送層21−2の膜厚としては、通常40μm程度であ
り、電荷発生層21−1としては1μm程度である。そ
こで、電荷輸送層21−2の膜厚と露光ランプ3の光量
の関係は、膜厚が徐々に減ることで、露光ランプ3によ
る光量を多くする必要がある。特に、膜減りにより帯電
電荷の光による除去(放電あるいは除電)が行え憎くな
る傾向にあり、光量を多くすることでこの電荷の除去を
補償している。
【0040】そこで、膜減りの状態に応じて、光学系の
露光ランプ3の光量を徐々に上昇するように制御する。
また、光量の制御と同時、あるいは単独で現像装置の現
像バイアスを徐々に上昇させるように制御することもで
きる。これにより、感光体の特に白色部(原稿画像のバ
ックグランドに対応する部分)に残留する電荷を光量を
上げることで除去するか、この残留電荷によるトナー付
着を防止し、一定の画質による画像形成を望める。
【0041】図3は、本発明による複写装置の制御系を
示すブロック図である。該制御系を構成する制御手段と
してのマスターCPUからなるマイクロコンピュータ4
0を備えている。マスターCPU40はROM41に予
め記憶されているプログラムに従って各種キーやセンサ
類からの信号を受信し、複写動作及び光学系2による原
稿の投影走査を制御する。また、制御を行う時に必要な
データをその都度記憶するためのRAM42が、ROM
41同様に接続されている。
【0042】またマスターCPU40は、複写制御の動
作を実行するために、コピーランプ駆動回路43を介し
て光学系のコピーランプ3への電圧の供給及び供給停止
を制御するとともに、コピーランプ3へ印加する実行電
圧レベルの調整を行い、光量の制御を行う。また、マス
ターCPU40は、帯電器10、現像装置11及び転写
器12等の供給電圧を各種駆動回路(ドライバ等を含
む)44,45,46を介して制御する。また、クリー
ニング装置14、及び除電器13等の供給する電圧等を
含めて必要に応じて各種駆動回路を介して一連の複写制
御を実行する。
【0043】さらに、マスターCPU40は、本発明に
かかる測距センサ30からの測定にかかる信号を、信号
処理回路31を介して受け取り、感光体21に形成され
るトナー画像の濃度を把握する。これに基づいて、上述
した帯電器10、現像器11及び転写器12や、露光
(コピー)ランプ3による光量を制御を行う。
【0044】上記測距センサ30は、距離測定を行うた
めに発光素子28を有している。そのためマスターCP
U40は、測距センサ30の距離測定を行うために、発
光素子28を所定のタイミングでドライバ32を介して
駆動し、この時の測距センサ30の受光状態に応じて出
力される信号を、信号処理回路31を介して受信し、そ
の受信状況に応じて上述した画像形成手段の少なくとも
1組の制御を行う。
【0045】さらに、CPU40は、図1に示す自動露
光調整を行うためのAEセンサ33からの信号を入力し
ており、この信号に基づいて上述した露光ランプ3によ
る露光量を制御する。また、本発明において画質制御を
行うために、AEセンサ33の出力が利用される。
【0046】また複写条件、例えば複写枚数を数値入力
する数値キー、および複写倍率、複写濃度、また両面あ
るいは合成複写、トリミングやマスキングの各種機能を
指定する入力キーと共に、上述の入力された複写条件の
内容を表示する表示部を備えた操作パネル47が接続さ
れている。
【0047】次に、本発明の測距センサ30による距離
の測定の一具体例を詳細に説明する。この測距センサ3
0は、例えば「センサ技術」1992年10月号の第1
2巻、No.11の第24頁から第27頁に記載される
「8ビット精度の測距センサ」を利用している。この測
距センサは、PSD(Position Sensitive Detecto
r)センサと呼ばれ、発光素子からの光を被測定物に照
射し、その被測定物からの反射光のセンサへの入射位置
により距離測定を行うものである。
【0048】この測距センサを簡単に説明すれば、これ
はPIN型ホトダイオードの一種で、図5に示すよう
に、シリコンチップの表面にp- 層、裏面にn+ 層、そ
してその中間にあるi層から構成され、それぞれの表面
及び裏面の層に図に示すような電極A,B及びCを設け
た構成である。図4に示す構造のPSDセンサーによる
等価回路を図5に示す。
【0049】図5において、電極Cの端子にバイアス電
圧VBを供給することで、表面に入射される光の位置
(スポット位置)で、抵抗R1及びR2が変化する。例
えば、電極A,B間の中点(d点)に光が入射すれば、
R1:R2=1:1となるが、その入射光がA,B電極
のいずれかの方に片寄れば、R1:R2の比がその位置
に比例して変化する。いま、光に入射位置が中心点dに
対してxだけB電極側にずれた位置に光入射し、センサ
ーの受光面の長さ(A,B電極間の距離)をDとすれ
ば、R1+R2=R0とした時、 R1=R0/2(1+2x/D) R2=R0/2(1−2x/D) の関係を示す。
【0050】そのため、PSDセンサの受光面の光の入
射位置(スポット位置)による上記の抵抗変化を利用し
て、図5における電極A及びBから取り出される電流I
1及びI2の変化として表れ、この時の電流比I1/I
2は例えば電極Bからの距離に比例(電極Aからの距離
に反比例)する。この時、PSDセンサに入射する光量
により、上記電流I1,I2の絶対値は変化するもの
の、光の入射位置は電流比にI1/I2に比例するた
め、光量そのものによる影響は全くない。
【0051】そこで、この電流比I1/I2の関係にお
いて、PSDセンサ上での受光面の入射光の位置が特定
でき、よって正確な距離検出を可能にする。特に、電流
比が大きくなることは、PSDセンサの電極A側に入射
光が近づくことになり、逆に電流比が小さくなるほど電
極B側に入射光が照射される。
【0052】例えば、図6に示すように、本発明の測距
センサ30を構成する発光素子(赤外LED)28から
の光が被測定物(感光体21表面)に照射され、その反
射光を受光レンズを介して距離測定センサ30を構成す
るPSDセンサの受光部29に受光させる。この時の受
光点(スポット)の位置x1は、図に示す関係において x1=A・f/Ls で求められる。上記式において、A:投光レンズと受光
レンズとの中心間距離、L1;投光レンズから被測定物
までの距離(本発明によるトナー画像表面までの距
離)、f:受光レンズの焦点距離である。そのため、被
測定物の距離が遠いほどPSDセンサーの受光面での受
光スポットの位置x1が小さくx2の位置へと移動す
る。また逆に受光スポットの位置x1が大きくなること
は被測定物までの距離が近くなることになる。
【0053】PSDセンサの受光面のポイントxは、上
述したように電極A,Bより得られる電流比I1/I2
にて特定できるため、上述の式に従って容易に発光素子
28から被測定物までの距離L、つまり距離測定センサ
30の受光部29までの距離を計測できる。
【0054】そこで、本発明においては、図3に示す通
り、測距センサ30であるPSDセンサからの得られる
電流I1及びI2を信号処理回路31にて電圧V1及び
V2に変換して、マスターCPU40のアナログポート
入力部(AN1,AN2)を介して入力する。ここで、
信号処理回路31は、得られる電流I1及びI2と等価
または同じ比率の電圧値として変換処理するものであ
る。マスターCPU40は、この電圧値に基づいて、I
1/I2に相当する値を演算し、測距センサ30のスポ
ット位置(x)を求め、これにより上述したxを求める
式より、例えば図2に示す各距離を演算できる。
【0055】そのため、必要に応じて、マスターCPU
40は赤外LEDである発光素子28を発光させるため
にドライバ32を駆動する信号を出力する。また、測距
センサ30の受光素子29からの出力に基づいて、求め
た距離に応じて画像形成手段を制御し、画質補償を行
う。
【0056】ここで、受光素子29の受光面の長さDが
2mm、測距センサ30と感光体表面までの膜減りが生じ
ていない初期値、つまり基準距離距離Loを10mm、受
光レンズの焦点距離fを4mm、投光レンズおよび受光レ
ンズ間の距離Aを90mmとすれば、感光体表面の測定限
界距離Lsは、D=(1/Lo−1/Ls)・A・fなる
関係式から求められ、特に感光体表面の膜減りによるL
sが9.5mmまで測定できる。そのため測定可能距離差
ΔL(Lo−Ls)は、0.5mmとなる。そこで、CP
U40側で端子AN1,AN2を介して入力するアナロ
グデータを8bitデータとして処理する場合には、そ
の分解能として感光体21の膜減りによる膜厚を約2μ
m単位で測定できる。また測距センサ30の感光体21
表面までの配置距離を短く、つまり10mmより短く配
置、例えば5mm程度に配置すれば、受光素子29の受光
長内での測定距離の差ΔLが約0.15mm程度になり、
8bitの分解能で出力するのであれば、約0.5μm単
位で測定できる。このように、発光素子28と受光素子
29間の距離Aおよび測距センサ30の感光体21まで
の配置距離を適宜設定することで、目的の距離、つまり
感光体表面の膜減りの度合を簡単に測定できる。
【0057】以下に本発明による測距センサ30の距離
測定に応じて、画質補償する制御例を説明する。
【0058】(第1の発明)図7は、初期時の感光体の
基準の膜厚状態を測定し記憶すると共に、膜減り状態を
検出することによる画像形成手段の一部又は複数を制御
するためのフローである。この実施例では、画像形成手
段として光学系の露光ランプ3による露光量の制御を行
う場合を説明してる。
【0059】まず、複写装置個々の差、例えば工場出荷
時、または未使用の感光体を交換した時に図7のフロー
においてn2及びn3がまず実行される。この場合、感
光体の交換の検出は、複写装置より感光体を引き抜き、
新しい感光体を装着した時に、感光体検出スイッチが、
その状態を検出することで行える。また工場出荷時に
は、測定スイッチ等をユーザが操作できない複写装置の
内部基板等に別途設けておき、該スイッチを操作するこ
とで、図7のステップn2及びn3のフローをスタート
させるようにする。
【0060】以上のことから、感光体が交換あるいは、
基準の値を求めるための操作が行われたか、交換状態が
検出されたかが、チェックされる(n1)。該チェック
において交換等が検出されていれば、測距センサ30に
て、該センサと感光体21表面までの基準距離Loを測
定する(n2)。該測定は、上述した通り発光素子28
を駆動し、その時の感光体21表面からの反射光を受光
素子29に受光することで、信号処理回路31を介して
受光した位置に応じたアナログ電圧V1,V2をUPU
40のアナログ入力端子に供給する。これによりセンサ
30から感光体21表面までの距離を基準距離Loとし
て測定でき、これをRAM42の所望の領域、例えばM
1の領域に基準距離Loである感光体21の初期の膜厚
が記憶(n3)される。
【0061】その測定後に、複写装置のコピースイッチ
が操作されたか否かがチェックされる(n4)。そこ
で、コピースイッチが操作されれば、まず今までのコピ
ー枚数のトータルカウンタCの内容が、規定枚数、例え
ば5000枚に達したかをチェックする。これは、感光
体21の膜減り状態を確認するための規定枚数である。
つまり、コピーを重ねるにつれて、感光体21の表面が
摩耗され、膜厚が薄くなる。そのため、トータルカウン
タCの内容に応じて判断し、実際の感光体21の膜厚、
つまり膜減りを測定する基準として利用する。
【0062】ここで、感光体21としては、その材質に
より膜減りの度合いが異なるが、OPC(有機光導電
体)感光体を用いた場合において、例えば5000枚程
度のコピーにより約1μm程度の膜減りが生じ、この枚
数のコピーが行われる毎に測距センサ30にて膜厚を測
定する。この枚数チェックにおいて、5000枚のコピ
ーが行われていなければ、n6にて通常のコピー制御を
行う。そしてコピーを1枚行う毎に、上記トータルカウ
ンタCの内容は1ずつ加算される。また、この時の露光
ランプ3による露光量としては、感光体21の交換の初
期状態での膜減りがない状態において、初期の露光量に
設定されており、これによる駆動制御される。
【0063】一方、感光体21の交換後等において、コ
ピーを重ね、トータルカウンタCによるコピー枚数が、
5000枚以上になれば、感光体21の膜厚を測定する
ためのフローを実行する。まず、上記トータルカウンタ
Cの内容をクリア(“0”)し(n8)、測距センサ3
0による距離測定(n9)を行う。この測定により、セ
ンサ30から感光体21表面までの距離Lsを求める。
この測定距離Lsと先に基準の距離Loとの差toを
“Ls−Lo”にて算出すことで、膜減り量(膜厚に対
応)toを求める(n10)ことができる。
【0064】この膜減りtoに応じて露光量の制御、つ
まり露光ランプ3の光量を多くするように供給する電圧
を設定(n11)する。例えば、感光体21の膜厚が1
μm減る毎に、露光ランプ3による光量を0.1%程度上
げるように制御する。
【0065】そのため、感光体の初期時において、膜減
りがない状態で露光ランプ3にて初期の光量を得る電圧
が70Vで、その時の光量が700lxとした時に、1
μmの膜減りにより、例えば光量を0.1%アップさせ
る必要があるとする。この時、露光ランプ3の駆動電圧
を、1V上げることでその時の光量が0.1%上がる場
合には、感光体21の1μmの膜減りにより露光ランプ
3の駆動電圧を1V加算した71Vで駆動するようにそ
の値を設定する。そして、コピー動作の制御においてコ
ピーランプ駆動回路43にCPU40より71Vで駆動
する制御信号を出力する。
【0066】以上のように、露光ランプ3の駆動電圧を
1V上昇させることで、その光量が0.1%上昇する特
性を有する露光ランプを用い、感光体21の1μm膜減
りが生じる毎に、光量を0.1%アップする必要となる
特性の感光体21を用いた時、膜減り量toに対し、定
数をto(単位μmを除く数値)とてto×1(V)を
初期の駆動電圧Voに加算するようにしてn10におけ
る駆動電圧の設定を行えばよい。
【0067】以上は、単純に露光ランプ3と膜減りによ
るtoが正比例する関係であるが、露光ランプ3の特
性、および感光体21の特性は、直線的変化するとは限
らないしても、曲線的あるいは関数的に変化すること
は、使用する露光ランプ及び感光体により予め決まるも
のであるため、その特性に応じて上述のように膜減りt
oに応じて露光ランプ3の駆動電圧を膜減りに応じた駆
動電圧に簡単に設定できる。特に上述の露光ランプ3及
び感光体21の特性が決まっておれば、これをROMテ
ーブルに記憶させておき、このテーブルを参照に駆動電
圧の設定を行えばよい。
【0068】そこで感光体21の膜減り状態が検出され
れば、その膜減りtoに応じた露光ランプ3による光量
となるような電圧が設定(n11)される。そして、コ
ピー動作(n6)において、露光ランプ3の駆動開始に
より、上記設定された電圧で駆動されることになり、1
枚コピーが完了する毎にトータルカウンタCの内容が1
加算される。
【0069】この制御により、感光体21が帯電器10
に帯電され、画像がない原稿の白色部(原稿の地肌部
分)に対応する電荷が露光ランプ3により効果的に除去
されるため、カブリ等の画質低下の要因を排除でき、画
質の補償を行える。この場合、従来では膜減りは予測の
もとに行っていたが、実際の膜減り状態を検出すること
で、正確な画質補償を行える。
【0070】(実施態様1)ここで、膜減りを測定する
期間としては、複写装置によるコピー枚数が規定枚数に
達した時点であるが、これに限られることはない。つま
り、常時n9,n10による膜減りの検出を、コピー動
作前に行い、露光ランプ3による駆動電圧を制御しても
よい。つまり、規定枚数の達すればn5からn7へと距
離測定の動作を実行させるルーチンに移行するため、こ
の測定時間分、一時的であるにしてもコピー動作が中断
されたかたちとなり、1枚コピーを得る時間が遅くな
る。そこで、コピー開始前には、準備段階として、感光
体21に画像を形成することなく、数回転させた前回転
処理を実行後に画像形成を行うが、この前回転処理の時
間を利用して膜厚測定を行うようにしてもよい。
【0071】また、電源の投入時、また複写動作が行わ
れない複写装置の放置時期、つまり複写可能であるが複
写開始されない待機状態において、n9,n10の距離
測定動作を実行し、感光体21の膜減りを事前に検出し
ておき、検出された膜厚に応じて露光ランプ3の駆動電
圧を設定するようにしもよい。
【0072】しかし、感光体21の膜減り、例えば1μ
mの減りが生じるのに、5000以上のコピーを行うこ
とで生じる場合には、頻繁に距離測定を行い、膜減りを
検出する面倒な動作を実行することを省略できる。ま
た、1μm程度の膜減りにより、例えば露光量として0.
1%程度上昇させる必要がある場合には、ほとんどカブ
リ等による大きな画質低下を招くことはない。そのた
め、マルチコピーの動作中にコピー枚数が所定の枚数に
達した状態で測定することなく、そのマルチコピーが終
了した時点で、図7のフローに示す通り次のコピー動作
時(n4→n5)において、枚数チェックを行った後、
n9による膜厚検出する動作を開始させても全く問題は
ない。
【0073】そのため、膜減りが短時間に生じる場合に
は、電源投入時や複写装置の待機時に常時測定する方が
有効であるとしても、膜減りが長時間に渡って生じる場
合には、所定のコピー枚数に達することで膜減りを検出
することで、無駄な測定動作を行うことなく、非常に効
率がよく、しかも露光量の制御においても、感光体21
の膜減りの度合に応じて充分な制御を行うことができ
る。
【0074】なお、n5において、5000枚に達した
時に、感光体21の膜厚を検出する必要があれば、n7
によるコピー完了でなければ、n7→n5へと戻るルー
チンを構成すればよい。
【0075】(実施態様2)なお、OPC感光体21を
使用する場合、特に電荷輸送層21−3の膜厚が、半分
程度減ることで、初期の画質状態の画像を形成すること
が困難になる。つまり感光体の寿命となる。この寿命を
膜厚測定に基づいて警告することで、ユーザ側の負担を
軽減し、画質不良によるコピーを阻止する。つまり、単
に膜減りに応じて画質補償を行っても、その限度があ
り、コピーを継続することはユーザに不信間を持たせ
る。これを解消するために、電荷輸送層21−3の膜厚
が例えば40μmであれば、初期の測定距離Loに対
し、測定距離Lsによるto(Ls−Lo)が20μm
程度に達するのを検出すれば、警告を行いコピー動作を
停止させるようにすることが重要となる。
【0076】この時、警告については、コピー動作を停
止させる時点でなく、まだ画質を補償できる状態におい
て、行うことがより効果的である。つまり、警告と同時
にコピー動作を停止させる場合には、ユーザに与える悪
影響大きい。そのためにも、コピー動作が停止させる前
に、事前に警告を行うことで、感光体の交換時期をユー
ザに事前に報知し、その準備を行う余裕を与えること
で、ユーザ側の負担を軽減できる。
【0077】この警告を行う時点としては、感光体21
の例えば電荷輸送層21−3の層厚が1/2以下になる
とコピー不良が生じる時には、2/3程度の膜減りが検
出された時点、または3/5程度の膜減りが検出され時
が考えられる。これは必要に応じて設定すればよいこと
である。この警告としては、感光体21の交換時期をコ
ピー枚数等に換算した残りコピー枚数と合わせて報知す
るようにすれば、ユーザ側ではその交換時期を容易に知
ることができる。この枚数は、膜減りの度合が、コピー
枚数に関係することから、いままで測定した膜減り状態
から、コピー枚数の概算を簡単に算出できる。例えば、
コピー枚数が目的の枚数に達した時の膜減りを測定して
いることから、この膜減り状態により、最終限度の膜厚
に達するまでのコピー枚数を逆算できる。この枚数を交
換の予告報知と同時に表示させることで、その枚数まで
このまま複写装置を利用できることが理解できる。そし
て、コピーを行う毎に、この表示枚数を減算表示させれ
ば感光体21の交換タイミングを容易に知ることができ
非常に便利で、交換用の感光体21がない時に余裕をみ
て取り寄せることができる。
【0078】(実施態様3)また、感光体21の膜減り
に応じて、露光ランプ3による光量制御を行うだけでな
く、カブリによる影響をなくすためには、現像装置によ
る現像バイアスを制御することでカブリを防止すること
もできる。つまり、膜減りにより原稿のバックグランド
(原稿の地肌部分)の残留電荷(電位)が上昇するた
め、その上昇分に見合って現像バイアスの電圧を上昇す
るように制御すればよい。これにより、露光量を制御す
る場合と同様に、トナーの付着を阻止できカブリを阻止
できる。これに限らず、露光ランプ3の光量制御に代え
て、感光体21表面を光除電する除電手段が備えられて
いる場合には、その除電光の光量を多くするように制御
してもよい。これらは、単独で行っても、露光ランプ3
の制御と合わせて制御してもよい。
【0079】(実施態様4)以上は、測距センサ30
を、感光体21と対向する任意の位置に配置し、感光体
21の膜減りを検出するようにしている。しかし、測距
センサ30を設ける位置を特定することでより効率のよ
い膜減り状態を検出できる。
【0080】ここで、測距センサ30による距離測定を
良好に行うためには、図8に示すように、感光体21の
回転中心軸21−4に対して対向配置することが望まし
い。特に、本実施例で説明した測距センサ30による距
離測定は、三角計測を利用している。そのため、測距セ
ンサ30の発光素子28の光軸が、回転中心軸21−4
に向くようにし、感光体21表面からの正反射光を受光
素子29に結像させるようにする。このようにすること
で、表面性の優れた感光体表面において、拡散光が得ら
れにくいとしても、正反射光を受光素子29で効率よく
受光させて三角計測を行うことができる。
【0081】また、測距センサ30としては、図8に示
すように配置すると同時に、感光体21による膜減りを
効果的に検出できる位置に配置する点が重要になる。つ
まり、感光体21の端部は、画像形成に全く寄与するこ
とはなく、その位置にクリーニングブレードや、現像装
置の現像剤による磁気ブラシが摺擦されることがなく、
また用紙も通過することはない。そのため、感光体の膜
減りはほとんど生じない。そのため、測距センサ30と
しては、画像形成を行う位置に設けることが重要とな
る。
【0082】しかも、感光体21に形成される画像の大
きさは、常に同一サイズではなく、種々様々なサイズの
画像が形成され、その画像サイズに応じた用紙サイズが
選択され、この用紙に転写される。その転写により感光
体21の膜減りの状態も変化する。つまり、使用できる
最大サイズの用紙、例えばA3サイズの用紙だけでな
く、最小サイズの定形のB5サイズの用紙が使用され
る。そのため、感光体21に密着して転写するための用
紙の最小サイズに対応する感光体の領域の膜減りが非常
に大きくなる。そのため、測距センサ30としては、最
小サイズの用紙が通過する部分の感光体21と対向する
表面を検出するように配置することで、その位置の膜減
りを測定できる。
【0083】このように、測定センサ30を配置し、感
光体21の膜減りを検出すれば、膜減りの度合の大きい
位置に対応する画質補償を行える。つまり、該位置によ
る膜減りに応じて制御することで、他の膜減りの少ない
部分においては同時にカブリ防止を行える。例えば、最
大用紙サイズのみが通過する位置に測距センサ30を配
置すれば、最大用紙サイズに対応した感光体21の膜減
りによるカブリの解消を行えても、それ以下のサイズの
用紙の通過部分の膜減りに応じてカブリの解消を行えな
くなる。
【0084】従って、1個の測距センサ30を設けて感
光体21の膜厚を検出する場合、膜減りの度合い一番大
きな位置に対向させて配置することで、感光体21の全
体の膜減りを考慮したガブリ防止による画質補償を行え
る。
【0085】ここで、用紙の通過位置としては、複写装
置がセンタ基準により用紙搬送が行われる場合には、全
サイズの用紙が通過する位置、例えば図9に示すように
感光体の軸方向における中心位置近傍に測距センサ30
1 を対向配置させればよい。また、片側基準による用紙
搬送の場合には、その基準端部に対向する位置に配置す
れば、全サイズの用紙がその位置を通過し、感光体の一
番大きくな膜減り状態を検出できる。この測定は、図7
におけるn9,n10において実行され、測定後には、
その膜減りtoに応じた露光ランプ3の駆動電圧が設定
(n11)さる。そして、コピー動作に応じて、露光ラ
ンプ3が設定された駆動電圧にて駆動される。
【0086】(実施態様5)一方、測距センサ30は、
1個を感光体21と対向して設けることなく、複数個の
測距センサ30を感光体21の回転軸21−4方向に間
隔を設けて配置すれば、各測距センサ30による距離測
定に基づく、それぞれの位置での膜減りを検出できる。
そのため膜減りの度合を感光体全域として把握すること
ができる。この目的は、感光体21による一部の膜減り
による制御過多や不足を補い、全体を均一化して、画質
を感光体全域で補償することにある。
【0087】特に、図9に示すように各測定センサ30
1 〜30iにより検出した膜減り量を平均化すること
で、感光体の画像形成領域における全域の膜減りの度合
を知ることができる。そのため、部分的な膜減りによる
制御過多や不足を補い、平均化された制御を行える。こ
の測定においては、事前に各測距センサ301 〜30i
により基準距離Lo1,Lo2,…Loi(iは測定セン
サの設ける個数)を求めておき、コピーが所定枚数に達
すれば、各測距センサ30にて膜減りto1,to2…t
oiを検出する。そして、検出した膜減りを(to1
to2+・・・toi)/iの演算に基づいて平均(t
os)することで感光体21の全体の膜減りを求める。
この平均された膜減りtosにて、露光ランプ3による
光量制御を行うための駆動電圧を設定する。
【0088】上記複数設ける測距センサ30は、図9に
示すように各用紙サイズを通過する位置に応じて配置す
れば、各用紙サイズに応じた膜減りの度合を知ることが
できる。そのため、求めた膜減りの平均を算出すること
で、感光体21の全域においてむらなく、均一化された
画質の補償、つまりカブリを補償すると同時に画像濃度
の大きな低下を防止できる。
【0089】(実施態様6)以上は、測距センサ30を
複数個設けて感光体21全域の膜減り状態を求める実例
である。そのため、測距センサ30を多数設ける必要性
からコスト面で不利となる。これに対し、1個の測距セ
ンサ30を設けて感光体21の全域の膜減り状態を求め
ることもできる。図10はその一例を示している。
【0090】図9において、測距センサ30が所定の位
置に固定されておれば、回転する感光体21の回転方向
の同一位置を検出する。そのため、感光体21全体を把
握することができない。そこで、測距センサ30を感光
体21の回転軸21−4方向に平行移動可能に設けるこ
とで、感光体の回転軸方向全長の膜減り状態を検出でき
る。
【0091】上記測距センサ30は、モータ35にて回
転駆動される駆動プーリ36及び従動プーリ37間に巻
掛けされたワイヤ38の一部が固定されたキャリッジ3
9に搭載されている。キャリッジ39は、図示していな
いが、感光体21の回転軸21−4方向に平行に配置さ
れたスライド軸に沿って感光体の回転軸21−4と平行
に移動可能に設けられ、移動方向のブレ等を解消した状
態において、ワイヤ38を介して移動される。
【0092】従って、キャリッジ39が感光体21の軸
方向の一端部から他端部へと移動されることで、測距セ
ンサ30にて感光体21の軸方向全体の表面状態を検出
できる。
【0093】そこで、感光体21の表面状態の検出、つ
まり膜減りの検出の手順については、図7に示す通りで
あり、まず初期時には感光体21の初期の膜厚状態を検
出するために基準距離Loを測定(n2)する。このn
2の測定開始において、上記モータ35を正方向に一定
速度で回転駆動させる。この時、膜厚つまり膜減りの検
出タイミング(サンプリング周期)は、モータ35の回
転角度に応じた信号に基づいて行うことができる。これ
は測定センサ30が、感光体21の一端部(a)から他
端部(b)へと移動する特に画像形成領域に対応した位
置で多数の距離測定を行う。その測定のためのサンプリ
ング周期として、モータ35の回転角度(又は回転数)
を示す信号、例えばモータ35に直結されたいるエンコ
ーダからの回転位置の信号に基づいて測定を行えば、常
に決められた多数の規定された位置での測定を正確に行
える。このサンプリング数としては必要に応じて設定す
ればよい。例えばサンプリング数として300程度のに
設定すれば、A4サイズによる長辺部に対応する画像形
成領域を有する感光体21であれば、1mm間隔でサン
プリングすることができる。そのため、感光体21の全
域をむらなく測定できるため、より精度の高い画質補償
を望める。
【0094】以上のようにして、サンプリング数に応じ
た基準距離Loを測定し、その値をRAM42の所定領
域に記憶しておき、コピー動作において膜減り状態を検
出する必要が生じれば、図7のn9において同様に、サ
ンプリング周期に応じて距離測定Lsを測定する。これ
により、サンプリング位置に応じた各膜減りtoを求め
ることができる。その求めた膜減りtoの平均値(to
s)をn10にて算出する。この演算は、各サンプリン
グ位置にて求めた膜減りtoの全体を加算し、これをサ
ンプリング数で除算することで膜減りの平均値tosを
求めることができる。
【0095】求めた膜減りの平均値tosに基づいて、
n11にて露光ランプ3を駆動する電圧値を設定し、コ
ピー動作によりその設定された値に基づいてn6による
コピー制御を行う。これにより、より精度の高い、きめ
細かな画質補償の制御を行える。つまり、1個の測距セ
ンサ30を固定して制御するものに比べて、むらなく感
光体21全域の平均的な膜減りを検出でき、これに合わ
せた制御が行える。また、複数の測距センサ30により
制御を行うものと比べても、測定センサによるコストを
低減できるだけでなく、複数の測距センサ30を配置す
るものより、さらに細かな画質補償を可能とする。
【0096】この測距センサ30において、所定のサン
プリング周期で膜減りを測定することなく、各用紙サイ
ズの感光体21の通過位置に対応して複数の測距センサ
30を配置して測定するものに代えて、図10に示すよ
うに各用紙サイズ通過領域に対応した位置に測距センサ
30が移動した時に、1度または複数回の測定を行うこ
とで、感光体21全長の平均値tosを求めるようにし
ても,充分にカブリ防止による画質補償を行え、かつ平
均化することにより画像濃度低下を阻止できる。
【0097】(実施態様7)また、実施態様6にて説明
したように、移動する測距センサ30により、各サンプ
リング位置で基準距離Loを予め求めておくことで、移
動する測距センサ30によりブレ等を合わせて吸収して
正確な膜減り状態を測定できる。しかし測距センサ30
をブレなく回転する感光体21との間隔を一定に保って
走行させることが可能であれば、一点の基準距離が求め
られれば、図7のn2,n3の事前の基準距離測定を省
略でき、その基準距離を記憶させておく必要もなくな
る。従って、この実施態様の目的は、事前に初期の基準
距離を求め、記憶しておくことなく、膜減り、特に感光
体21の膜厚を検出することにある。
【0098】そこで、図10に示すように画像形成領域
の両端、つまりクリーニングブレードや磁気ブラシによ
り感光体21表面と接しない、最大サイズ(例えばA
3)の画像形成領域外の位置a又はbの端部に対応する
位置を、距離測定動作を開始する図7のn9の距離測定
時に検出する。つまり、図10に示すように画像を形成
することのない領域は、膜減りが生じることがなく、こ
の領域の感光体21表面までの距離を求め、該距離を基
準Loとし、測距センサ30の移動により画像形成領域
の各サンプリング位置での測定距離Lsとの差を膜減り
toとして求めることができる。こうして求めた各サン
プリング位置での膜減りtoにて、サンプリング数によ
る平均値を求めることができる。
【0099】これであれば、膜減り状態を検出する時
に、同時に基準距離Loを測定できるため、事前による
距離測定を省き、このための記憶を行わなくてもよい。
そのため、記憶した基準距離Loが何らかの要因によ
り、破壊、例えば停電やバックアップ電源の電圧低下に
より破壊された時に、膜減りの検出が不能、あるいは誤
検出する不都合を解消し、常に効率良く画質補償できる
点で有効となる。
【0100】ここで、膜減りの検出において、基準距離
を毎回検出する手間を省く場合には、図7の制御フロー
において最初の膜減り検出(n9)にて、感光体21の
画像形成領域外の基準距離Loを検出し、これをRAM
42に事前に記憶しておき、次回よりこの測定を行うこ
となく画像形成領域での測定結果により膜減りを検出す
ることができる。この場合、上記記憶内容が何らかの要
因で破壊された時に、再度距離測定を行い記憶させれば
よい。
【0101】(実施態様8)図11は、上述した各実施
態様による膜厚検出とは異なる他の実施例を示すもので
ある。これは、感光体21としてOPC感光体を利用す
る時に、電荷発生層21−2の膜厚のばらつきによる補
正を行うことを目的とする。
【0102】そこで、画像形成を行うことのない感光体
21の一端部(図10において一方の端部a又はb)に
電荷発生層21−2を形成するが、その上に電荷輸送層
21−3を設けない。この一端部の電荷発生層21−2
表面までの距離を基準距離Loとして測距センサ30に
よる距離測定動作時に求める。そして、画像形成領域に
対応する感光体21表面までの距離Lsをサンプリング
位置に応じて測定する。この測定した差ΔlをLo−L
sにて求めることで、電荷輸送層21−3の上述の各実
施態様における膜減りでなく、膜厚Δlそのものを求め
ることができる。つまり膜厚Δlに応じた露光ランプ3
による光量制御を行える。そのため、電荷発生層21−
2の膜厚のバラツキに影響されることなく、直接電荷輸
送層21−3の膜減りの変化による特性に応じた光量制
御を行える。この例においても、事前に基準距離Loを
求め、記憶させるといった図7のn2,n3を省くこと
もでき、これによる不都合を合わせて解消できる。ある
いは、図7のn2,n3を実行しておき、その基準距離
Loを測定し、これを記憶させておくこともできる。
【0103】(実施態様9)以上の各実例は、感光体2
1の回転軸方向における膜減り状況を検出するものであ
る。しかし、感光体21は回転しており、その回転軸方
向に応じた膜減りに応じたカブリ等により画質補償を行
えても、感光体21の回転方向の膜減りによる画質補償
までは行えない。そこで、回転する感光体21を1周す
る間、測距センサ30による距離測定を行うことで、回
転方向に応じた膜減りを検出することができ、これによ
り画質補償を行える。
【0104】これを実現するために、例えば測距センサ
30を画像形成領域の特定の位置、特に最小サイズの用
紙が通過する位置に対向して配置する場合を説明する。
そこで、図7のn2において、測距センサ30にて感光
体21が1回転する間に、所定の間隔をおいて距離測定
を行う。つまり、感光体21を回転させる駆動部の回転
角に応じた信号に基づいて、サンプリングを行うことが
できる。これは、図10で説明したように、例えば感光
体21の駆動部より出力される信号に基づいて、サンプ
リング周期を決定し、その周期により測距センサ30に
よる距離測定、つまり膜厚測定を実行する。この測定を
感光体21の1回転検出を行うことで、回転方向の各サ
ンプリング位置での基準距離Loを測定でき、全体を加
算してサンプリング数で除算することで感光体21の1
周分の基準距離の平均値Loを求めることができる。こ
の値を記憶しておき(n3)コピースイッチの操作を待
つ(n4)。
【0105】そして、膜減りの測定を行うコピー枚数に
達すれば、コピー動作開始の前段階、例えば前回転処理
時に、回転する感光体21の表面までの距離を測定す
る。そして、この測定を1回転に渡って行うことで、そ
の時の測定距離の平均値Lsを求めることができる。こ
の測定距離の平均値Lsと、基準距離の平均値Loによ
り、感光体21の周方向の全体の膜減りの平均値toを
求めることができる。この求めた平均値toに応じて露
光ランプ3を駆動するための電圧値を設定する。これに
より、周方向における膜減り状況を把握でき、これによ
る平均化した画質補償を行える。
【0106】この場合、基準距離を平均化して記憶させ
ているが、各サンプリング位置で測定した各基準距離L
oを個々にRAM42の所定の領域に記憶させておいて
もよい。これに伴い、膜減りの測定による測定距離Ls
についても、各サンプリング位置に応じて求め、その位
置に対応する基準距離Loとの差toをそれぞれについ
て算出し、これを平均化するようにしてもよい。これで
あれば、回転する感光体21の回転方向のブレを吸収で
き、各サンプリング位置での膜減りを測定できるため、
より正確な膜減りを状態を検出でき、画質補償の制御を
効果的に行える。
【0107】(実施態様10)実施態様9において、感
光体21の1回転を検出する手段を設けることが重要に
なる。この手段としては図10にその一例を示すよう
に、感光体21の特定位置(ホームポジション)HPを
検出するセンサPHSを測距センサ30とは別途設ける
ことで、感光体21の1周の回転を検出できる。この目
的は、1周の感光体21の膜厚を検出する時に、各サン
プリング位置での膜厚を正確に検出することと、感光体
21の露光開始位置での光量制御を、その位置を露光す
る時の膜厚に応じて制御することである。つまり、感光
体21の軸方向によるリニアな制御は、その軸方向の膜
厚の変化に対応した露光ランプ3による光量制御が部分
的に制御できないために、膜厚の平均値に基づいて行う
ことが最良である。しかし、回転方向については各回転
位置での露光ランプ3による光量制御が容易に行えるた
めである。
【0108】そこで、その位置検出センサPHSにより
感光体21の特定位置PHを検出した時点より、測距セ
ンサ30の距離測定を開始しこの距離測定を、回転位置
検出センサPHSが感光体21の1回転した時に特定位
置PHを検出するまで継続することで、感光体21の1
周の基準距離Lo及び膜減りに基づく距離Lsを各サン
プリング位置に対応して検出できる。この時、各サンプ
リング位置での膜減りtoを記憶させておけば、図12
に示す(図中上の曲線)ように、感光体21の回転方向
の膜減りtoに応じて、各サンプリング位置(感光体2
1の回転位置)に応じたより正確な露光量(図12の下
の曲線)の制御を行える。つまり、感光体21の特定位
置検出により、測定開始位置が画像露光位置に達するタ
イミングを正確に把握でき、これにより周方向の各サン
プリング位置毎の膜減り状況に応じた露光ランプ3によ
る光量の制御を、図12に示す通り追従させることがで
きる。そのため、平均化することによる画質補償に比べ
て、各サンプリング位置毎の膜減りに応じて、より精度
の高い画質補償を可能にできる。
【0109】この場合、膜減りを検出するための距離測
定のためには、決められたコピー枚数毎に行うことな
く、電源が投入される毎に、n9及びn10による距離
測定を行い、その時の膜減りtoを各サンプリング位置
に応じて求め、記憶させておくことで、コピー開始によ
り、感光体21が露光位置に達するタイミングで、その
位置の膜減りtoに応じた露光ランプ21の制御を行う
ことができる。
【0110】(実施態様11)ここで、測距センサ30
による軸方向における膜減を検出し、これに伴い周方向
においておいても順次求めて制御することもできる。つ
まり、軸方向及び周方向による膜減りを測定し、その平
均値または上述したように回転における周方向において
も求めた膜減り状態に応じて制御することもでき、感光
体21の全周域における膜減りの平均値等によう画質補
償を行える。
【0111】特に、感光体21の軸方向における膜減り
により露光ランプによる光量制御は、軸方向の膜減りの
平均値を求め、回転方向においてこれを順次実行させる
ことで簡単に実行できる。
【0112】(第2の発明)一方、感光体21の膜減り
の検出は、コピー動作中でなく、コピー動作が開始され
るまでの段階、例えばコピーの前処理を行う段階、複写
装置の待機中の段階、あるいは電源オンの段階で行われ
ている。また、コピー動作中に規定の枚数に達すれば、
膜減りを検出するための動作が実行され、この間のコピ
ー動作を一時中断した段階で感光体21の膜減りを検出
することになる。従って、以上の実例では感光体21の
膜厚をコピー動作中でなく、コピー動作を避けて測定す
る時間を設定している。
【0113】そこで、この発明の目的は、コピー動作中
において感光体21の膜厚状態をリアルに測定し、露光
ランプ3の光量制御をリアルタイムで行うことである。
この目的を達成する制御例、つまりフローを図13に例
示した。
【0114】また、測距センサ30は、その配置位置が
クリーニング装置14の後方で、画像露光開始位置の手
前に設けられているものとする。つまり、膜減りを測定
した後に、その測定した感光体21の位置が露光ランプ
3による露光位置に達するタイミングで、露光ランプ3
の光量を制御している。これによりコピー動作の開始と
膜減りをその都度測定し、その測定に応じた光量制御を
行うことができる。
【0115】まず、感光体21の初期の膜厚、つまり初
期の感光体21までの基準距離Loは、図7のn2,n
3にて事前に実行されている。そこで、コピースイッチ
の操作に応答(s1)してコピー動作が開始され、同様
に感光体21の回転が開始する(s2)。そして、画像
形成の開始のタイミングを図13の例えば位置検出セン
サによる検出(s3)に応じて画像形成の開始と同時に
距離測定も開始される。
【0116】その前に、測距センサ30にて膜厚、つま
り感光体21表面までの距離Lsの測定が行われる。こ
の距離測定のサンプリング周期は適宜設定すればよく、
感光体21の一定回転角度毎に行うようにすればよい。
そのため、感光体21の回転角度を示す信号を受けるこ
とで距離測定をその都度実行する。
【0117】そこで、上記位置検出センサにて感光体2
1の特定位置が検出されると、タイマーがスタート(s
4)される。該タイマーの設定時間は、測距センサ30
の配置位置と、露光開始位置との距離が、例えば120
mmである時に、感光体21の回転周速度が240mm/sec
でれば、膜減り測定した感光体の位置が露光位置に達す
るタイミングとしては、0.5sec後であり、この時間が
設定される。このタイマー時間のカウントを行えば、最
初に検出した膜減りに応じた露光ランプ3の駆動電圧の
制御を行うことになる。
【0118】そしてs5において、感光体21の特定位
置検出に基づいて、その位置における測距センサ30よ
り最初の距離Ls1 の測定が開始される。この測定距離
Ls1 は、例えばRAM42の記憶領域にシフト記憶
(s6)される。つまり、図14にその記憶状態を示す
ように、最初の距離Ls1 が、記憶部42−1の最上部
に記憶され、順次下方向にシフトされ最終的には、該記
憶部42−1より押し出されることで、その内容がバッ
ファレジスタ42−2に記憶保持される。このバッファ
レジスタ42−2に記憶された内容に基づいて、CPU
40は以下に説明する露光ランプ3による光量制御を実
行する。
【0119】以上のように、最初の測定距離Ls1 が記
憶されると、サンプリング周期のタイミングか否かが判
別(s7)される。サンプリング周期のタイミングであ
れば、再度回転している感光体21の表面までの距離L
2 を測定する動作を実行する。また、サンプリング周
期でなければ、フラグFの内容をチェック(s8)し、
先にスタートしたタイマーの時間、例えば0.5secにな
ったか否かを判別(s9)する。ここで、フラグFは、
タイマーが0.5secをカウントされた時にセットされ、
該タイマーのチェック(s9)をバイパスするためのも
のである。そのため、コピー開始を行うスイッチが操作
されると、上記フラグFはリセット“0”される。
【0120】s9において、タイマーが設定時間のカウ
ントを行っていなければ、測距センサ30によるサンプ
リングタイミングをチェック(s7)する。これらを繰
り返すことで、最初の測定距離Ls1 に対応する領域
が、光学系2による露光開始位置に達するまで、サンプ
リング周期に応じた感光体21表面の距離Lsiが順次
記憶されていく。そして、サンプリング周期として、感
光体21が3mm回転、つまり3mm間隔で膜厚を測定する
場合には、測定開始時よりサンプリングが12.5msec
毎に行われる。従って、測定開始位置から露光位置まで
の距離に応じて、40回の測定を行うことになり、少な
くとも40の記憶領域を有するシフトレジスタ42−1
に記憶される。
【0121】上述のように、コピー動作が開始され、距
離測定による最初の感光体21の領域が露光開始位置に
達するタイミングにおいてs9を抜け、フラグFがセッ
ト“1”(s10)され、図14に示すようにバッファ
レジスタ42−2に一時退避された最初の測定距離Ls
(Ls1 )のデータに基づいて、基準距離Loとで、膜
減りtoを算出し(s11)、この算出された内容に応
じて露光ランプ3を駆動する電圧を設定し、該設定され
た電圧で露光ランプ3を駆動制御(s12)する。つま
り、上記バッファレジスタ42−2は、測距センサ30
にて測定した距離の領域が露光開始位置に達するタイミ
ングで記憶部より押し出され、これが退避されている。
そのため、このバッファレジスタ42−2の内容に応じ
た露光ランプ3の光量制御を行うことで、リアルタイム
に感光体21の回転方向における膜厚に応じた光量制御
を実現できる。
【0122】以上のようにして、最初の感光体21の膜
厚を検出し、検出した膜厚の位置が露光開始位置に達す
るタイミングになれば、露光ランプ3の膜厚に応じた駆
動制御が実行され、以後サンプリング周期毎に膜厚が検
出され、この内容を順次シフトレジスタ42−1に記憶
され、シフトされシフトレジスタより押し出された内容
がバッファレジスタ42−2に取り込まれており、これ
に応じて露光ランプ3の駆動電圧の制御がサンプリング
周期毎に繰り返されて実行され、コピー動作に応じてリ
アルタイムに制御され、これはコピー動作が完了(s1
3)するまで行われる。従って、コピー動作中において
感光体21の膜減りを検出し、これに応じた露光ランプ
3による露光量の制御をリアルタイムに行えるため、感
光体21の周方向の膜減りの違いによる制御を正確にか
つむらなく正確なる制御を行える。
【0123】また、基準距離Loの測定については、上
述の実施例では1個のみ記憶させているが、これに限ら
ず感光体21の位置検出センサの検出に基づいて、1周
分の基準距離をサンプリング位置に応じて多数記憶させ
ておき、該サンプリング位置における測定距離Lsとの
差により膜減り状態を検出するようにすればより効果的
になる。つまり、感光体21の周方向の膜厚の相違によ
る正確な膜厚を検出して制御できる。これは、初期の感
光体21の部分的な膜厚の相違に特に有効となる。しか
し、感光体21の製造において、技術的な進歩により形
成される膜厚、例えばOPC感光体であれば電荷輸送層
21−3の膜厚については均一に塗布されるようになっ
てきており、このような場合には、1ケ所の特定の位置
の距離を測定して基準距離として設定しても全く問題な
い。
【0124】さらに、s6における測定距離Lsの記憶
においては、基準距離Loとの差による膜厚、つまり膜
減りtoを記憶しておくようにしてもよく、またその膜
減りに応じた露光ランプ3の設定電圧値として記憶して
おいてもよい。これらは、必要に応じて設定すればよい
ことである。
【0125】(第2の発明の実施態様)第2の発明の実
施例の説明において、感光体21の膜厚を検出するため
の測距センサ30を任意の位置に配置した状態での膜厚
検出に基づくリアルタイムでの露光ランプ3による制御
を説明した。ここで、測距センサ30の配置位置として
は、第1の発明における実施態様4において説明したよ
うに配置することで、良好に感光体21の膜厚検出を行
える。そして、図9に示すように測距センサ30を複数
個、感光体21の軸方向に沿って配置し、これらの測距
センサ30による測定データの平均値を算出し、これを
図14の記憶部42−1に順次記憶させることで、精度
のよい画質補償を可能にできる。
【0126】またこれに限らず、図10に示すように測
距センサ30を配置することで、測距センサ30を複数
個配置するものと同様の効果を期待できる。つまり、感
光体21の回転軸方向への測距センサ30による走行時
に、感光体21の膜厚を検出することで、この検出した
膜厚に応じたリアルタイムによる露光ランプ3による光
量制御を行える。
【0127】そこで、測距センサ30が往路又は復路の
走行時間が例えば0.5secとした時に、上述した感光体
21の3mm回転をサンプリング周期(S7)として膜厚
測定すれば、測定センサ30の往路又は復路において感
光体21が120mm移動する間に、40回分の測定距離
Lsのデータが記憶されており、S9にて0.5secの確
認後に、その40回分の測定データに基づく、平均値を
求め、この平均値に基づいて、軸方向による膜減り量を
求め(s11)、これにより露光ランプ3により光量制
御(s11)を行う。
【0128】この場合、感光体21による軸方向全長、
特に画像形成領域の軸方向全長の膜厚が平均化され、こ
の平均化された内容に基づく、露光ランプ3が制御され
る光量は、露光開始位置から0.5sec継続、つまり距離
測定を開始した時点より、120mm感光体21が移動し
た時点より露光ランプ3による光量制御が実行される
が、この時に設定される光量が120mm感光体21が移
動するまで継続する。そして、この間に、また測距セン
サ30による軸方向移動による感光体21の膜厚検出を
サンプリング周期に応じて測定し、これが記憶されてい
く。
【0129】そのためにもs9において設定されるタイ
マ時間(0.5sec)をその都度確認し、この0.5sec毎
にs10にフラグFをセットすることなく、s11にて
膜厚による平均値(tos)をその都度算出し、これに
応じた露光量制御を行う。従ってs8におけるフラグF
のリセット状態を確認するフローをもs10と同様に削
除する。また、s6の測定された距離lsのシフト記憶
は行う必要はなく、例えば40回分の測定データを記憶
させ、この内容をs11にて平均化した後に、記憶内容
がクリアされる。
【0130】以上の実例によれば、感光体21の所定回
転角毎の、軸方向における感光体21の膜厚の平均値を
測定し、これによる露光量制御を行える。そのため、感
光体21の特定位置の膜厚でなく、軸方向全長の平均化
された膜厚による制御を行えるために、回転方向をも合
わせたより精度の高い画質補償を行える。
【0131】ここで、測定センサ30を往復移動時に距
離測定を行うことなく、往路又は復路何れかの移動時に
距離測定を行うようにしてもよい。これは常に同一条件
での距離測定を行える点で有利である。そのためにも、
測距センサ21が往路において測定を行う時に、復路の
走行速度(復帰速度)を2倍以上に設定することで、測
定開始を速めることができる。この復帰時間中の感光体
21の膜厚については、先の露光量制御に基づいて継続
させてもよい。つまり、感光体21は導電体層21−1
のアルミドラムを回転させて電荷発生層21−2、そし
て電荷輸送層21−3を形成することが一般的であり、
軸方向にはほぼ均一に、かつ回転方向においても膜厚に
大きなバラツキが生じることはなく、全体に平均的な膜
厚に形成されるため、測距センサ30の復帰時間におけ
る膜厚の非測定による制御においても、先の平均化され
た露光量制御が行われているため問題にはならない。
【0132】また測距センサ30による移動速度が、上
述の実例のように感光体21の3mm移動により時間に往
路又は復路の走行を行える場合、その時間において複数
回の距離測定を行い、この測定距離の平均値を算出し、
これを記憶させるようにすることができる。これであれ
ば、3mm感光体21が移動する毎に距離測定を行うサ
ンプリング周期よりさらに短いサンプリング周期を設定
すればよく、よりリアルな感光体21の全域の細かな膜
厚測定を可能にでき、これによるより精度の高い画質補
償を行える。
【0133】この場合、測距センサ30は一個でなく、
図9に示すように複数個、感光体21の回転軸方向に沿
って配置し、この測定結果の平均値を求め、図14に示
す記憶部42−1に順次記憶させても、同様の効果を得
ることができる。
【0134】(他の実施例)ここで、感光体21の感光
層の膜減りが、軸方向全長に均一であれば、問題なく特
定の位置のみを検出して、露光ランプ3の制御を行え
ば、カブリをむらなく防止できる。しかし、先に説明し
たように使用する用紙のサイズに応じて感光体21表面
を通過する領域が異なる。つまり、最小サイズの用紙が
通過する領域については、全ての用紙が通過する。また
最大サイズの用紙の場合には、それより小さいサイズの
用紙が通過しない領域を含めて通過するため、その部分
の膜減りは非常に少ない。従って、最小サイズの用紙の
通過領域と最大サイズの用紙のみ通過する領域とで、膜
減りの度合いが異なり、その差が大きいとカブリを解消
するために、最小サイズに対応する領域の膜減りに合わ
せて露光ランプ3の光量制御を行えば、最大サイズの領
域における感光体21の感光層による帯電電荷が多量に
除去され画像が薄くなる傾向にある。
【0135】そのため、膜減りの度合いが、一定値以上
の差、例えば5μm程度の差になれば、膜厚の厚い、つ
まり大サイズの用紙の通過領域の感光層を削り、感光体
21の感光層の膜厚全長を均一にすることで、カブリの
除去と同時に画像濃度の低下による画質劣化を補償する
ことを目的とする。
【0136】この目的を達成するために、例えば図9に
示すように測距センサ30を回転軸21−4方向に移動
させて膜厚を検出するものにおいて、その膜厚に差が生
じたことを検出し、この差が一定値以上になれば現像装
置の磁気ブラシローラを回転させ、感光体21を同時に
空回転させる。感光体21については帯電を行うことな
く、回転させるだけで、現像装置においても磁気ブラシ
ローラに現像バイアスを印加せずに回転させる。この
時、膜減りの度合いの一番大きい領域、つまり最小サイ
ズの用紙の通過する感光体21の領域に現像剤によるブ
ラシが摺擦されないように、その領域部にシャッタを介
在させる。このシャッタは、感光体21と現像ローラ間
に対向又は退避可能に設けられ、また各サイズの用紙の
通過領域に応じて分割されて選択的に対向又は退避可能
に設けられる。
【0137】従って、最小サイズの用紙の通過領域の感
光体21の膜減りが、それ以上のサイズの通過領域の感
光体21の膜減りより一定値の差、例えば5μmの差が
生じた時に、最小サイズの用紙に対応する感光体21の
領域に、シャッタが介在され、その他の領域には、シャ
ッタを退避させておき感光体21と現像剤のブラシがそ
の領域にのみ摺擦されるようにする。これにより、現像
剤のキャリアによる摩耗作用により感光体21表面が徐
々に摩耗される。そして、測距センサ30による距離測
定に基づく、膜減り状態の差がほぼ“0”あるいは画像
形成において問題ない差、例えば2μm以下になれば、
上述の動作を停止する。同時にシャッタを退避させて、
コピー動作を行える待機状態に設定する。
【0138】この感光体21の表面の除去動作は、複写
装置が利用されていない時に実行させるとよい。
【0139】以上の説明した各実施例および実施態様に
ついては、感光体21の膜減りに応じて画像形成手段を
構成する光学系の露光ランプ3の光量を制御している。
これは、感光体21がOPC感光体であることから、そ
の感光層である電荷輸送層21−3の膜減りが大きく、
その膜減りより除電、つまり帯電電荷を除去しにくくな
ることで、露光ランプ3の制御を行っている。そのた
め、露光ランプ3でなく、クリーニング後に感光体21
表面を均一にするための光除電を行う場合、その光除電
の光量を制御、つまり徐々に膜減りに応じて上昇させる
ように制御することもできる。
【0140】また、感光体21の非画像部、例えば原稿
の地肌部分の露光により、トナーが付着するカブリが問
題になるのであれば、現像装置11においてトナーが付
着しないように現像バイアスをバイアス駆動回路45を
介して制御するようにしても、露光ランプ3を制御する
場合と同様に画質補償を行える。例えば、原稿の地肌部
分(バックグランド)に対応する感光体21の表面電荷
が膜減りにより多くなるため、その電位が大きく、これ
によりトナーが付着しようとすのを阻止するため、その
上昇する電位に見合った現像バイアスを供給するように
制御すればよい。つまり、現像バイアスを膜減りに応じ
て徐々に上昇させるように制御する。
【0141】また、感光体21としてOPC感光体でな
く、セレンやアモルファス等の感光体の場合には、膜減
りはOPC感光体と比べてればほとんど生じない。しか
し、膜減りにより帯電特性等が大きく変化するのであれ
ば、例えば帯電器11による帯電電圧を帯電ユニット4
4を介して制御し、常に決められた帯電電位なるように
制御することができる。また、帯電器11だけでなく、
転写器12や除電器等を合わせて制御することもでき
る。
【0142】
【発明の効果】本発明の装置によれば、測距センサによ
り直接感光体表面の膜減り状態を検出し、該膜減りに応
じた画像形成手段の制御を行うことで、膜減りにより画
質低下を補正し、常に所定の画質を補償できる。
【0143】また、感光体としてOPC感光体であれ
ば、その膜減りに応じて露光ランプによる光量を制御す
るためカブリをなくし、一定の画質を補償できる。
【0144】上記測距センサにて露光位置に感光体が回
転するまでに膜厚を検出すれば、検出した膜厚に応じて
露光ランプの制御をリアルタイムに制御できるため、事
前に膜厚測定を実行した後、制御を行うことなく、回転
する感光体の周方向全体をむらなく画質補償を行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の画質補償装置を備えた複写装置全体を
示す概略断面図。
【図2】本発明による距離測定による感光体の膜厚(膜
減り)の検出原理を説明するための模式図。
【図3】本発明にかかる画質補償制御を行う複写装置の
制御系を示すブロック図。
【図4】本発明の距離測定センサーを一例を示すPSD
センサーの断面構造図。
【図5】上記図4のPSDセンサーの等価回路図。
【図6】距離測定の原理を説明する模式図。
【図7】本発明による画質補償制御にかかる制御手順の
一例を示す制御フローチャート。
【図8】本発明による測距センサの配置位置の一例を示
す側断面図。
【図9】本発明による測距センサの配置位置の他の例を
示す正面断面図。
【図10】本発明にかかる感光体の感光層表面の膜厚
(膜減り)を検出するための測距センサを感光体の回転
軸方向に移動させる構成の一例を示す斜視図。
【図11】本発明にかかる感光体の感光体表面の膜厚
(膜減り)を検出するための他の実例を示す断面図。
【図12】本発明により感光体の周方向の膜厚(膜減
り)に応じた露光ランプの光量を追従させて制御する例
を示す図。
【図13】本発明にかかる感光体の膜減り応じて画質補
償を行うための第2の発明における制御手順を示す制御
フローチャート。
【図14】本発明の第2の発明における記憶部の一例を
詳細に示すブロック図。
【符号の説明】
2 光学系 3 露光ランプ 10 帯電器 11 現像器 12 転写器 14 クリーニング装置 21 感光体 28 発光素子 29 受光素子 30 距離測定センサ 31 信号処理回路 40 マスタCPU 42 RAM 42−1 シフト記憶部 42−2 バッファレジスタ 43 露光ランプ駆動回路 44 帯電器の駆動回路 45 現像器のバイアス電圧供給駆動回路 46 転写器の駆動回路

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】表面に画像を形成してなる記録媒体表面の
    膜減りを検出し、該膜減りの検出状況に応じて上記記録
    媒体に画像を形成するための画像形成手段の一部又は複
    数を制御することで画質を補償してなる画像形成装置の
    画質補償装置において、 上記記録媒体表面までの距離を測定するセンサを設け、
    該センサの測定距離に基づいて、上記画像形成手段の一
    部又は複数を制御してなる制御手段を備えたことを特徴
    とする画像形成装置の画質補償装置。
  2. 【請求項2】回転する感光層を有する感光体を帯電する
    帯電手段、感光体表面を画像露光する露光ランプを含む
    光学手段、感光体に形成された潜像を現像する現像手
    段、現像されたトナー像を適宜搬送される用紙に転写す
    る転写手段、転写後に感光体に残留するトナーを除去す
    るクリーニング手段からなる画像形成手段を備えた画像
    形成装置において、 少なくともクリーニング手段と光学手段による露光位置
    までの間に感光体と対向する位置に配置され、その位置
    から感光体表面までの距離を測定する測距センサと、 該測距センサによる測定距離と、感光体までの基準距離
    とに基づいて感光体表面の膜厚を検出する検出手段と、 該膜厚検出手段の膜厚に応じて上記露光ランプの光量を
    制御してなる光量制御手段と、 を備えたことを特徴とする画像形成装置の画質補償装
    置。
  3. 【請求項3】上記測距センサは感光体の回転軸方向に沿
    って移動可能に設けられ、移動中に測定される複数の距
    離に基づいて感光体の膜厚の平均値を検出手段にて検出
    することを特徴とする請求項2記載の画像形成装置の画
    質補償装置。
  4. 【請求項4】上記測距センサは回転する感光体の回転方
    向の距離を順次測定し、その回転位置に対応する感光体
    の膜厚に応じて露光ランプの光量制御を行うことを特徴
    とする請求項2記載の画像形成装置の画質補償装置。
  5. 【請求項5】回転する感光層を有する感光体を帯電する
    帯電手段、感光体表面を画像露光する露光ランプを含む
    光学手段、感光体に形成された潜像を現像する現像手
    段、現像されたトナー像を適宜搬送される用紙に転写す
    る転写手段、転写後に感光体に残留するトナーを除去す
    るクリーニング手段からなる画像形成手段を備えた画像
    形成装置において、 上記感光体表面をクリーニングするクリーニング手段の
    後方に配置され、その位置から感光体表面までの距離を
    測定する測距センサと、 該測距センサによる測定距離と、感光体までの基準距離
    とに基づいて感光体表面の膜厚を検出する検出手段と、 上記測距センサを回転する感光体方向に所定間隔毎に距
    離測定を行わせ、該距離測定による上記膜厚検出手段に
    よる膜厚状態を記憶させる手段と、 上記測定センサによ感光体の被測定位置が上記画像露光
    位置に達するタイミングで上記記憶手段に記憶された膜
    厚に応じて上記露光ランプの光量を制御してなる光量制
    御手段と、 を備えたことを特徴とする画像形成装置の画質補償装
    置。
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Cited By (7)

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