JPH07252794A - 耐熱紙及びそれよりなる触媒担体 - Google Patents

耐熱紙及びそれよりなる触媒担体

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JPH07252794A
JPH07252794A JP5126279A JP12627993A JPH07252794A JP H07252794 A JPH07252794 A JP H07252794A JP 5126279 A JP5126279 A JP 5126279A JP 12627993 A JP12627993 A JP 12627993A JP H07252794 A JPH07252794 A JP H07252794A
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武嗣 江川
Shiroji Ikeda
城二 池田
Moichi Murata
茂一 村田
Michiaki Okuda
道明 奥田
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Abstract

(57)【要約】 【目的】特に、化学反応における触媒の担体として有用
な特性を有し、強度にすぐれる薄葉紙状であって、種々
の加工性、特に、コルゲート加工性にすぐれる耐熱紙を
提供することにある。 【構成】本発明による耐熱紙は、(a) セルロース繊維、
ポリオレフィン繊維又は芳香族ポリアミド繊維からなる
パルプ5〜30重量%、(b) ガラス繊維10〜30重量
%、及び(c) セピオライト40〜85重量%を含有する
ことを特徴とする。本発明による触媒担体は、このよう
な耐熱紙をコルゲート状構造体に形成することによつて
得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、強度にすぐれる薄葉紙
状であって、種々の加工性、特に、コルゲート加工性に
すぐれる耐熱紙、及びそのような耐熱紙からなり、特
に、化学反応における触媒の担体として有用な特性を有
する触媒担体に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、化学反応における触媒の担体とし
て有用な耐熱紙として、例えば、セラミック繊維を主成
分とするものが提案されているが、その特性は尚、満足
すべきものではない。例えば、セラミックペーパーと呼
ばれている耐熱紙は、耐熱性にすぐれるものの、強度が
低く、コルゲート加工やプリーツ成形等の成形工程にお
いて問題を生じることが多く、そのために、板厚を厚く
する必要がある。その結果、コルゲート構造体の開孔率
が小さくならざるを得ず、ガスの接触反応において、ガ
スとの接触面積を大きくすることができず、また、ガス
流れによる圧力損失も非常に大きい。
【0003】そこで、上記したようなセラミックペーパ
ー以外の耐熱紙も、従来、種々、提案されているが、し
かし、いずれも、加工性に問題がないときは、耐熱性が
不十分であり、他方、耐熱性に問題がないときは、加工
性に問題があるのが実状である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来の耐熱
紙における上記した問題を解決するためになされたもの
であって、強度にすぐれる薄葉紙状であると共に、種々
の加工性、特に、コルゲート加工性にすぐれ、特に、化
学反応における触媒の担体として好適に用いることがで
きる耐熱紙を提供することを目的とする。
【0005】特に、本発明は、厚さが25〜150μ
m、好ましくは50〜100μmの範囲にある薄葉紙状
であって、しかも、コルゲート加工に十分な強度を有す
るので、得られるコルゲート状の構造体において、開孔
率を大きくすることができ、従って、ピッチを十分に大
きくすることができ、かくして、これを担体として用い
て、これに触媒を担持させ、接触ガス反応における触媒
として用いた場合に、ガスとの接触面積を大きくするこ
とができ、しかも、その際に、ガス流れによる圧力損失
を小さくすることができる耐熱紙を提供することを目的
とする。
【0006】更に、本発明は、上記のような耐熱紙から
なる触媒担体、特に、コルゲート状の構造体とした触媒
担体を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明による耐熱紙は、
(a) セルロース繊維、ポリオレフィン繊維又は芳香族ポ
リアミド繊維からなるパルプ5〜30重量%、(b) ガラ
ス繊維10〜30重量%、及び(c) セピオライト40〜
85重量%を含有することを特徴とする。本発明におい
て、パルプとしては、麻、木綿、針葉樹、広葉樹等の植
物から取り出されたセルロース繊維からなる通常の意味
における木材パルプのみならず、ポリオレフィン繊維や
芳香族ポリアミド繊維からなるパルプ状とした合成繊維
の集合体、即ち、合成パルプをも含み、好ましくは、濾
水度がJIS P−8121に準拠した方法にて測定し
た値が400cc以下に叩解されたものである。
【0008】上記ポリオレフィン繊維からなる合成パル
プとしては、例えば、ポリエチレンやポリプロピレン等
の繊維からなる合成パルプを挙げることができ、また、
芳香族ポリアミド繊維(アラミド繊維)からなる合成パ
ルプとしては、例えば、ケブラー繊維(米国ジュポン社
の商標)からなる合成パルプが好適に用いられる。ここ
に、芳香族ポリアミド繊維とは、通常、ポリ−m−フェ
ニレンイソフタルアミド、ポリ−p−フェニレンテレフ
タルアミド等の芳香族ポリアミドを主成分とする有機合
成繊維である。
【0009】本発明においては、このような木材パルプ
及び合成パルプは、単独にて、又は2種以上を組み合わ
せて用いることができるが、上記したなかでは、木材パ
ルプが最も好ましく用いられる。但し、木材パルプとア
ラミド繊維からなる合成パルプとの併用は、本発明にお
ける好ましい態様の一つである。本発明による耐熱紙に
おいて、上述したようなパルプは、これと共にガラス繊
維とセピオライト、それに必要に応じてその他の繊維状
充填材や補強材や添加剤等を含む紙料液を通常の抄紙方
法にて抄紙して湿紙を得ることができるように、得られ
る耐熱紙において、5〜30重量%の範囲にて含む。
【0010】本発明によれば、耐熱紙において、パルプ
の含有量が少なすぎるときは、紙料液を抄紙機にて抄紙
するに際して、均一な地合形成ができなくなり、湿乾の
強度が小さすぎることとなって、目的とする強度にすぐ
れる薄葉紙状のものを得ることができず、コルゲート加
工等の加工が困難となる。換言すれば、所要量のパルプ
を用いることによって、生産性よくコルゲート加工等の
加工を施すことができる。他方、パルプの含有量が多す
ぎるときは、紙料液の抄紙性はよくなるものの、得られ
る耐熱紙が寸法安定性に劣ることとなり、例えば、得ら
れる耐熱紙を担体として、これに触媒を湿式含浸法にて
担持させたような場合に、耐熱紙を乾燥させたときに皺
を生じたり、また、強度及び形状保持性が十分でなく、
目的とする耐熱性を得ることができない。
【0011】本発明において、用いるパルプのフリーネ
スは400cc以下であることが好ましい。用いるパルプ
のフリーネスが400ccを越えるときは、ガラス繊維を
多量に混抄した耐熱紙を抄紙する場合に、ガラス繊維が
相互に寄り集まって凝集し、塊状になりやすいので、得
られる耐熱紙は、厚さが不均一であって、目的とする薄
葉紙状のものを得ることができない。ガラス繊維の配合
量を少なくすれば、パルプの伸縮を抑えることができ
ず、寸法安定性が悪くなるほか、耐熱性も低下する。特
に、本発明においては、用いるパルプのフリーネスは2
50cc以下であることが好ましい。
【0012】本発明において用いるガラス繊維は、カオ
リナイト等の粘土、珪砂、石灰石その他の天然鉱物を高
温で溶融させ、これをノズル孔から流出させ、紡糸した
長繊維である。本発明においては、このような長繊維を
所定長さに切断したチョップドストランドが好ましく用
いられる。チョップドストランドの繊維径は、通常、3
〜20μm、繊維長は、通常、1〜25mmの範囲であ
る。
【0013】本発明において、ガラス繊維は、得られる
耐熱紙において、パルプの伸縮を防止して、すぐれた寸
法安定性を与えると共に、所要の耐熱性を与えるのに有
用であり、本発明による耐熱紙は、このようなガラス繊
維を10〜30重量%の範囲で含む。耐熱紙におけるガ
ラス繊維の含有量が多すぎるときは、紙料液を抄紙する
際に、均一な地合形成ができなくなり、目的とする薄葉
紙状の耐熱紙を得ることができない。また、得られる耐
熱紙の通気性が大きすぎることとなって、接着加工、例
えば、コルゲート加工におけるフルートとライナーの接
着において、耐熱紙に塗布した接着剤が耐熱紙を過度に
浸透するので、接着が困難となる。更に、得られる耐熱
紙が硬いので、フルート加工やプリーツ成形等の加工も
困難である。他方、ガラス繊維の含有量が少なすぎると
きは、前述したように、得られる耐熱紙において、パル
プの伸縮を抑えることができず、寸法安定性が悪くなる
ほか、耐熱性も低下する。
【0014】更に、本発明による耐熱紙は、セピオライ
トを含むことが必要である。セピオライトとは、含水ケ
イ酸マグネシウムを主成分とした繊維状の天然粘土鉱物
である。繊維径は0.1μm前後、繊維長は数十μmから
数mmの範囲であり、単繊維中にオングストローム単位の
細孔を多数有している。セピオライトは、繊維径が非常
に小さく、且つ、繊維の相互の絡み合いが強固なため
に、これを含む耐熱紙は、薄葉であっても、緻密で強い
ので、コルゲート加工等の成形性にすぐれるのみなら
ず、耐熱性にもすぐれる。更に、セピオライトは、その
結晶構造から、多数の細孔を有しているので、セピオラ
イトを含む耐熱紙は、触媒等の担持性にすぐれている。
【0015】本発明による耐熱紙は、セピオライトを4
0〜85重量%の範囲で含む。セピオライトの配合量が
40重量%よりも少ないときは、上記した効果、特に、
得られる耐熱紙が十分な強度をもたない。しかし、過多
に配合するときは、耐熱紙の製造工程において、抄紙性
や加工性に劣ようになるので好ましくない。更に、本発
明による耐熱紙は、ロックウール、ウオラストナイト、
セラミツク繊維又はチタン酸カリウムからなる無機質短
繊維状充填材を含有してもよい。
【0016】ロックウールとは、ケイ酸分と酸化カルシ
ウムとを主成分とする鉱炉スラグや他の天然鉱物を高温
で溶融させ、遠心力を利用した吹き飛ばしによって、繊
維化したものである。繊維径は数μm、繊維長は数十μ
mから数mmの範囲である。ウオラストナイトとは、ケイ
酸カルシウムを主成分とした天然又は合成の繊維状物で
ある。
【0017】セラミック繊維とは、通常、シリカとアル
ミナの重量比がほぼ1:1である溶融物を遠心紡糸法に
よって短繊維状としたものの総称であって、通常、繊維
径は1〜5μm程度、繊維長は数百μmから数十mmの範
囲である。チタン酸カリウムからなる繊維とは、二酸化
チタンと例えば炭酸カリウムとを原料とし、水熱合成等
を行なつて得られる無機質繊維であつて、通常、その長
さは数十乃至数百mmである。
【0018】本発明によれば、このような無機質短繊維
状充填材は、主として、耐熱紙におけるパルプの含有量
を低減した場合に、得られる耐熱紙の耐熱強度、即ち、
加熱環境下における強度を補強し、更に、パルプ強度が
低下する湿度条件下においても、耐熱紙に所要の強度を
保持させるために用いられる。また、本発明によれば、
耐熱紙にこのように無機質短繊維状充填材を配合するこ
とによって、得られる耐熱紙をコルゲート加工等、成形
した後に、シリカゾル等の無機バインダーを併用するこ
とによって、上記強度保持効果を一層高めることができ
る。
【0019】上記のような効果を得るために、本発明に
よる耐熱紙は、パルプ、ガラス繊維及びセピオライトの
合計量100重量部に対して、上記無機質短繊維状充填
材が50重量部以下の範囲で用いられる。上記無機質短
繊維状充填材の配合量が多すぎるときは、得られる耐熱
紙が抄紙性及び加工性において劣るようになる。更に、
本発明においては、得られる耐熱紙の強度を補強すると
共に、コルゲート加工時の割れを防止し、更に、パルプ
強度が低下する湿度条件下においても、耐熱紙に所要の
強度を保持させるために、有機質短繊維補強材を含んで
もよい。ここに、有機質短繊維補強材とは、通常、繊維
径3〜30μm程度、繊維長1〜20mm程度の範囲にあ
る有機質短繊維をいう。
【0020】このような有機質短繊維補強材としては、
例えば、アクリル繊維、ポリエステル繊維、ポリプロピ
レン繊維、ポリアミド繊維、ビニロン繊維等を挙げるこ
とができる。有機質短繊維補強材も、パルプ、ガラス繊
維及びセピオライトの合計量100重量部に対して、2
0重量部以下の範囲で用いられる。有機質短繊維補強材
の配合量が多すぎるときは、得られる耐熱紙が耐熱性に
おいて劣るようになる。
【0021】上記以外にも、本発明による耐熱紙は、そ
の物性の改善のために、例えば、ポリアクリルアミド、
メラミン樹脂、ポリアクリル酸エステル、スチレン−ブ
タジエンゴム等の有機重合体や、アルミナゾルやシリカ
ゾル等の無機質膠質体を必要に応じて含有していてもよ
い。かかる本発明による耐熱紙は、300℃の温度にお
いて、十分な機械的強度を有する。具体的には、本発明
による耐熱紙は、300℃の温度において、少なくとも
100時間保持した後にも、島津製オートグラフAG−
5000Aにて測定した引張強さが0.02kgf/mm2 以上
を有し、コルゲート状に加工した構造体としては、通気
方向に対して垂直方向の圧壊強度が0.5kg/cm2以上を有
する。
【0022】本発明による耐熱紙は、それ自体を触媒担
体として好適に用いることができるほか、常法に従っ
て、コルゲート状やハニカム状の構造物として、これを
触媒担体として好適に用いることができる。このような
触媒担体は、目的とする接触化学反応に応じて、適当な
触媒を担持させることによって、接触化学反応に好適に
用いることができる。担持させる触媒としては、特に、
限定されるものではないが、例えば、脱硝やオゾン分解
や、その他のある種の酸化反応に用いるのであれば、酸
化銅、酸化コバルト、二酸化マンガン、酸化ニツケル、
酸化銀、酸化タングステン、酸化モリブデン、二酸化チ
タン、シリカ、アルミナ等を分散させたスラリー中に耐
熱紙を浸漬し、上記酸化物を担持させればよい。また、
脱臭吸着用途に用いる場合であれば、ゼオライト、セピ
オライト、二酸化チタン、シリカ、アルミナ等を同様に
耐熱紙に担持させればよい。
【0023】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明を説明するが、
本発明はこれら実施例により何ら限定されるものではな
い。尚、以下において、ガラス繊維としては、繊維径9
μm、繊維長3mmのチョップドストランドを用いた。ま
た、得られた耐熱紙のコルゲート状の構造体への加工
は、次のようにして行なった。即ち、ギアの山の高さが
1.2mm、ピッチが2.5mmであるギアを用い、接着剤とし
て、アルミナゾル(日産化学製A−100)を用いて、
フルート加工を行ない、次いで、得られたフルートを所
定の寸法に裁断し、上記と同じアルミナゾルを接着剤と
して用いて、積層加工し、コルゲート状構造体に成形し
た。
【0024】実施例1 セルロース繊維からなるパルプ10kg、ガラス繊維20
kg、セピオライト70kgからなる繊維の混合物をパルパ
ーにて水中に分散させ、得られた紙料液をチェストへ移
送し、これを丸網部で抄紙し、得られた湿紙を円筒ドラ
イヤーにて乾燥させて、厚さ90μmの耐熱紙を得た。
【0025】得られた耐熱紙を300℃で100時間加
熱した後、オートグラフにて引張強さを測定したとこ
ろ、0.19kgf/mm2 であった。この耐熱紙を前述したよ
うにしてコルゲート状の構造体に加工し、電解二酸化マ
ンガン50gと二酸化チタン50gとを20%アルミナ
ゾル液100gに均質に分散させたスラリーに浸漬し、
耐熱紙に活性成分を担持させて、コルゲート状触媒を得
た。このコルゲート状触媒を300℃で100時間加熱
した後、通気面の圧壊強度をオートグラフにて測定した
ところ、10kg/cm2であった。
【0026】実施例2 原料として、セルロース繊維からなるパルプ10kg、ア
ラミド繊維からなるパルプ10kg、ガラス繊維10kg及
びセピオライト70kgを用いた以外は、実施例1と同様
にして抄紙して、厚さ90μmの耐熱紙を得た。得られ
た耐熱紙を300℃で100時間加熱した後、オートグ
ラフにて引張強さを測定したところ、0.24kgf/mm2
あった。この耐熱紙を前述したようにしてコルゲート状
の構造体に加工し、電解二酸化マンガン20gとセピオ
ライト80gとを20%アルミナゾル液100gに均質
に分散させたスラリーに浸漬し、耐熱紙に活性成分を担
持させて、コルゲート状触媒を得た。このコルゲート状
触媒を300℃で100時間加熱した後、通気面の圧壊
強度をオートグラフにて測定したところ、15kg/cm2
あった。
【0027】実施例3 原料として、アラミド繊維からなるパルプ12kg、ガラ
ス繊維18kg、セピオライト70kg、ビニロン繊維(充
填材)6kg及びウオラストナイト12kgを用いた以外
は、実施例1と同様にして抄紙して、厚さ90μmの耐
熱紙を得た。得られた耐熱紙を300℃で100時間加
熱した後、オートグラフにて引張強さを測定したとこ
ろ、0.17kgf/mm2 であった。この耐熱紙を前述したよ
うにしてコルゲート状の構造体に加工し、電解二酸化マ
ンガン30gとゼオライト70gとを20%アルミナゾ
ル液100gに均質に分散させたスラリーに浸漬し、耐
熱紙に活性成分を担持させて、コルゲート状触媒を得
た。このコルゲート状触媒を300℃で100時間加熱
した後、通気面の圧壊強度をオートグラフにて測定した
ところ、11kg/cm2であった。
【0028】実施例4 原料として、セルロース繊維からなるパルプ12kg、ガ
ラス繊維23kg、セピオライト65kg、ロックウール1
2kg及びアクリル繊維(充填材)6kgを用いた以外は、
実施例1と同様にして抄紙して、厚さ90μmの耐熱紙
を得た。得られた耐熱紙を300℃で100時間加熱し
た後、オートグラフにて引張強さを測定したところ、0.
15kgf/mm2 であった。この耐熱紙を前述したようにし
てコルゲート状の構造体に加工し、電解二酸化マンガン
70gと二酸化チタン30gとを20%アルミナゾル液
100gに均質に分散させたスラリーに浸漬し、耐熱紙
に活性成分を担持させて、コルゲート状触媒を得た。こ
のコルゲート状触媒を300℃で100時間加熱した
後、通気面の圧壊強度をオートグラフにて測定したとこ
ろ、7kg/cm2であった。
【0029】実施例5 原料として、セルロース繊維からなるパルプ17kg、ガ
ラス繊維25kg、セピオライト58kg、セラミック繊維
(ニチアス(株)製ファインフレックス1300)50
kg及びビニロン繊維(充填材)8kgを用いた以外は、実
施例1と同様にして抄紙して、厚さ90μmの耐熱紙を
得た。
【0030】得られた耐熱紙を300℃で100時間加
熱した後、オートグラフにて引張強さを測定したとこ
ろ、0.12kgf/mm2 であった。この耐熱紙を前述したよ
うにしてコルゲート状の構造体に加工し、電解二酸化マ
ンガン50gと二酸化チタン20gとセピオライト30
gとを20%アルミナゾル液100gに均質に分散させ
たスラリーに浸漬し、耐熱紙に活性成分を担持させて、
コルゲート状触媒を得た。このコルゲート状触媒を30
0℃で100時間加熱した後、通気面の圧壊強度をオー
トグラフにて測定したところ、5kg/cm2であった。
【0031】実施例6 実施例1と同様にして、種々の厚さを有する耐熱紙を得
た。これらの耐熱紙をそれぞれ前述したようにして高さ
20mmのコルゲート状の構造体に加工し、実施例1と同
様にして、耐熱紙に活性成分を担持させて、コルゲート
状触媒を得た。これらのコルゲート状触媒を300℃で
100時間加熱した後、通気面の圧壊強度をオートグラ
フにて測定した。また、上記コルゲート状触媒に2m/
秒の速度で通風したときの圧力損失を求めた。結果を表
1に示す。
【0032】
【表1】
【0033】比較例1 原料として、セルロース繊維からなるパルプ10kg及び
セラミック繊維(ニチアス(株)製ファインフレックス
1300)90kgを用いた以外は、実施例1と同様にし
て抄紙したが、コルゲート加工に劣るので、厚さ150
μmとした耐熱紙を得た。
【0034】得られた耐熱紙を300℃で100時間加
熱した後、オートグラフにて引張強さを測定したとこ
ろ、0.01kgf/mm2 であった。また、この耐熱紙は、寸
法安定性に劣るものであつた。この耐熱紙を前述したよ
うにしてコルゲート状の構造体に加工し、実施例1と同
様にして活性成分を担持させて、コルゲート状触媒を得
た。このコルゲート状触媒を300℃で100時間加熱
した後、通気面の圧壊強度をオートグラフにて測定した
ところ、0.3kg/cm2であった。
【0035】比較例2 原料として、セルロース繊維からなるパルプ75kg、ガ
ラス繊維5kg及びセピオライト20kgを用いた以外は、
実施例1と同様にして抄紙して、厚さ90μmの耐熱紙
を得た。得られた耐熱紙を300℃で100時間加熱し
た後、オートグラフにて引張強さを測定することを試み
たが、強度が低く、測定することができなかつた。ま
た、この耐熱紙は、寸法安定性に劣るものであつた。こ
の耐熱紙を前述したようにしてコルゲート状の構造体に
加工し、実施例1と同様にして活性成分を担持させて、
コルゲート状触媒を得た。このコルゲート状触媒を30
0℃で100時間加熱した後、通気面の圧壊強度をオー
トグラフにて測定したところ、0.1kg/cm2であった。
【0036】比較例3 原料として、セルロース繊維からなるパルプ30kg、ガ
ラス繊維20kg及びロックウール50kgを用いた以外
は、実施例1と同様にして抄紙して、厚さ90μmの耐
熱紙を得た。得られた耐熱紙は、寸法安定性はすぐれる
ものの、300℃で100時間加熱した後、オートグラ
フにて引張強さを測定したところ、0.03kgf/mm2 であ
った。この耐熱紙を前述したようにしてコルゲート状の
構造体に加工し、実施例1と同様にして活性成分を担持
させて、コルゲート状触媒を得た。このコルゲート状触
媒を300℃で100時間加熱した後、通気面の圧壊強
度をオートグラフにて測定したところ、0.7kg/cm2であ
った。
【0037】比較例4 原料として、セルロース繊維からなるパルプ30kg、ガ
ラス繊維50kg及びロックウール20kgを用いた以外
は、実施例1と同様にして抄紙して、厚さ90μmの耐
熱紙を得た。得られた耐熱紙を300℃で100時間加
熱した後、オートグラフにて引張強さを測定したとこ
ろ、0.08kgf/mm2 であった。また、この耐熱紙は、コ
ルゲート加工性に劣るものであつた。この耐熱紙を前述
したようにしてコルゲート状の構造体に加工し、実施例
1と同様にして活性成分を担持させて、コルゲート状触
媒を得た。このコルゲート状触媒を300℃で100時
間加熱した後、通気面の圧壊強度をオートグラフにて測
定したところ、1.0kg/cm2であった。
【0038】比較例5 原料として、セルロース繊維からなるパルプ30kg、セ
ピオライト50kg及びガラスウール20kgを用いた以外
は、実施例1と同様にして抄紙して、厚さ90μmの耐
熱紙を得た。得られた耐熱紙を300℃で100時間加
熱した後、オートグラフにて引張強さを測定したとこ
ろ、0.07kgf/mm2 であった。また、この耐熱紙は、寸
法安定性に劣るものであつた。この耐熱紙を前述したよ
うにしてコルゲート状の構造体に加工し、実施例1と同
様にして活性成分を担持させて、コルゲート状触媒を得
た。このコルゲート状触媒を300℃で100時間加熱
した後、通気面の圧壊強度をオートグラフにて測定した
ところ、0.9kg/cm2であった。
【0039】
【発明の効果】以上のように、本発明による耐熱紙は、
特に、高温での化学反応における触媒の担体として有用
な特性を有し、強度にすぐれる薄葉紙状であって、例え
ば、コルゲート加工等の加工性にすぐれる。例えば、本
発明による耐熱紙は、300℃の温度において、少なく
とも100時間にわたって、実用的な強度を有し、しか
も、例えば、UL標準規格94−VIIの規格に合格する
難燃紙として有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B01J 35/06 B F (72)発明者 池田 城二 大阪府堺市戎島町5丁1番地 堺化学工業 株式会社中央研究所内 (72)発明者 村田 茂一 滋賀県野洲郡野洲町三上2110 オリベスト 株式会社内 (72)発明者 奥田 道明 滋賀県野洲郡野洲町三上2110 オリベスト 株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a) セルロース繊維、ポリオレフィン繊維
    又は芳香族ポリアミド繊維からなるパルプ5〜30重量
    %、(b) ガラス繊維10〜30重量%、及び(c) セピオ
    ライト40〜85重量%を含有することを特徴とする耐
    熱紙。
  2. 【請求項2】ガラス繊維がチョップドストランドである
    ことを特徴とする請求項1記載の耐熱紙。
  3. 【請求項3】25〜150μmの範囲の厚みを有するこ
    とを特徴とする請求項1記載の耐熱紙。
  4. 【請求項4】(a) セルロース繊維、ポリオレフィン繊維
    又は芳香族ポリアミド繊維からなるパルプ5〜30重量
    %、(b) ガラス繊維10〜30重量%、及び(c) セピオ
    ライト40〜85重量%を含有する耐熱紙をコルゲート
    状構造体に形成してなる触媒担体。
  5. 【請求項5】ガラス繊維がチョップドストランドである
    ことを特徴とする請求項4記載の触媒担体。
  6. 【請求項6】25〜150μmの範囲の厚みを有するこ
    とを特徴とする請求項4記載の触媒担体。
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