JPH07252624A - 溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法 - Google Patents

溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法

Info

Publication number
JPH07252624A
JPH07252624A JP4086194A JP4086194A JPH07252624A JP H07252624 A JPH07252624 A JP H07252624A JP 4086194 A JP4086194 A JP 4086194A JP 4086194 A JP4086194 A JP 4086194A JP H07252624 A JPH07252624 A JP H07252624A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
steel sheet
hot
plating
dip galvanized
dip galvanizing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP4086194A
Other languages
English (en)
Inventor
Makoto Isobe
部 誠 磯
Kazuaki Kyono
野 一 章 京
Nobuo Totsuka
塚 信 夫 戸
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JFE Steel Corp
Original Assignee
Kawasaki Steel Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kawasaki Steel Corp filed Critical Kawasaki Steel Corp
Priority to JP4086194A priority Critical patent/JPH07252624A/ja
Publication of JPH07252624A publication Critical patent/JPH07252624A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【目的】工程の煩雑化、生産性低下を最低限にとどめな
がら、在来の設備をそのまま利用して、Si、Mn等を
含有する高強度鋼板に溶融亜鉛めっきを行なうことがで
き、しかもめっき後の合金化を容易に行なうことができ
る溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法の提供。 【構成】連続焼鈍設備で再結晶焼鈍した素地鋼板を、冷
却後、該素地鋼板の表面の鋼中成分の濃化層を除去し、
次いで連続的にFeの酸化雰囲気中で素地鋼板の表面を
酸化し、引き続き素地鋼板の表面を還元した後、溶融亜
鉛めっきを行う溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は溶融亜鉛めっき鋼板の製
造方法に関し、特に、自動車車体等に用いられる溶融亜
鉛めっき鋼板および合金化溶融亜鉛めっき鋼板の製造方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、大気環境の酸性化、また、海浜、
海上等の高腐食環境における建築物の建設の増加などに
対処するために、建材として使用される鋼材の耐食性を
一層向上させることが要望されている。一方、自動車車
体鋼板に関しても、融雪塩使用地域、海浜地区における
耐食性が問題になっている。
【0003】これらの鋼材や鋼板の耐食性を向上させる
ために、亜鉛めっき、特に溶融亜鉛めっきを施すことが
有効であり、また、経済的にも優れている。さらに、溶
融亜鉛めっき後、加熱処理により、溶融亜鉛めっき層を
Zn−Fe合金層とすることにより、溶接性と塗装後の
耐食性を改善することができる。
【0004】ところで、近年、地球温暖化の問題がクロ
ーズアップされ、省エネルギー化、特に自動車の燃費を
低減して環境への排出ガス量を総体的に低減するため、
車体の軽量化が求められるようになった。車体を軽量化
するために、使用する鋼板を薄くしても、所要の強度を
維持できるように、高強度鋼板を使用することが有効で
あり、この高強度鋼板の耐食性を向上させるために、溶
融亜鉛めっきを施すことが必要となった。
【0005】この溶融亜鉛めっき鋼板は、一般に連続溶
融亜鉛めっき装置(以下、「CGL」と称す)を用い、
圧延油等の燃焼除去あるいはアルカリなどによる脱脂、
酸洗による板面クリーニング、焼鈍還元、冷却、溶融亜
鉛浴浸漬、ガスワイピングによる目付量調整を連続して
行うことにより製造される。さらに合金化は、ワイピン
グの直後に行われるのが一般的である。
【0006】しかし、従来より知られるように、加工性
に優れる高強度鋼は、添加成分としてSi、Mn等を含
有するため、これらの成分が焼鈍還元時に鋼板表面に酸
化濃化し、溶融亜鉛の濡れ性を著しく劣化させ不めっき
欠陥を招く原因となる。その対策として、CGLに鋼板
を導入する前に電気めっき法(特開平2−194156
号公報)あるいはクラッド法によって、Si、Mn等の
含有量の少ない鋼からなる表層を形成してめっき濡れ性
を改善する方法(特開平3−199363号公報)等が
提案されている。一方、燃焼ガス加熱帯を有するCGL
で積極的に酸化膜を形成し、その後還元してめっき濡れ
性を改善する方法(特開昭55−122865号公報)
も提案されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、CGLに鋼板
を導入する前にNi系あるいはFe系の電気めっきを行
う方法によれば、Si、Mn等を含有する高強度鋼板の
溶融亜鉛めっきは可能になるが、電気めっき設備の増
設、工程数増加による煩雑化、生産性の低下を免れな
い。また、クラッド化によるめっき性改善方法も工程を
煩雑化し、生産性低下を招く。したがって、工業的には
工程の煩雑化、生産性低下を最低限にとどめながら、S
i、Mn等を含有する高強度鋼板の溶融亜鉛めっきを可
能にする方法が望まれる。単にCGL内に燃焼ガス加熱
帯を有し、燃焼ガスの空気比を高くして鋼板表面を一度
酸化した後に還元して溶融めっきを行う方法では、80
0℃を超える再結晶焼鈍を必要とする高強度鋼板素材で
はSi、Mnの表面への濃化抑制は困難になる。
【0008】また、一般に、高強度鋼板の溶融亜鉛めっ
きではP等の鋼中成分により合金化が阻害され、めっき
表面に純亜鉛相が形成される焼けむらと呼ばれる欠陥が
生じ易く、これを免れるために合金化温度を高くすると
過合金化によりめっき層の鋼板への密着性が低下する。
よって、高強度鋼板の合金化を容易にする方法も望まれ
る。
【0009】そこで本発明の目的は、工程の煩雑化、生
産性低下を最低限にとどめながら、在来の設備をそのま
ま利用して、Si、Mn等を含有する高強度鋼板に溶融
亜鉛めっきを行なうことができ、しかもめっき後の合金
化を容易に行なうことができる溶融亜鉛めっき鋼板の製
造方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】ところで、Si、Mn等
を含有する高強度鋼板に溶融亜鉛めっきを行うために
は、溶融亜鉛めっき浴に鋼板が導かれる時点において、
めっき濡れ性を阻害するSi、Mn等の表面濃化層が少
なければ良い。また、合金化の阻害に対しては鋼板表面
近傍で鋼中への添加成分が低濃度であることが好ましい
ことが知られている。
【0011】そこで、本発明者らは、還元焼鈍条件およ
び表面濃化層と、鋼板のめっき濡れ性との関係について
詳細に検討した。図1〜4は、還元焼鈍条件と、表面濃
化層との関係を示す。図1〜4のそれぞれは、再結晶焼
鈍(850℃,20秒)処理のみ、酸化(550℃,5
秒)→還元・再結晶焼鈍(850℃,20秒)の処理、
再結晶焼鈍(850℃,20秒)→塩酸酸洗(5%,6
0℃,6秒)→還元(850℃,20秒)処理、および
再結晶焼鈍(850℃,20秒)→塩酸酸洗(5%,6
0℃,6秒)→酸化(550℃,5秒)→還元(850
℃,20秒)処理をそれぞれ行なった高強度鋼板につい
て、表面濃化の様子をグロー放電分光分析法により測定
した結果を示している。この図1〜4に示す結果から、
高強度鋼板の冷延板を再結晶温度で焼鈍した後に表面濃
化層を除去すると、溶融亜鉛めっき前の再還元焼鈍では
再度の表面濃化が起こり難いことが知見される。さら
に、再還元焼鈍前にFeの酸化雰囲気で加熱することに
より鋼板表面の鋼中添加成分の濃化がさらに抑制できる
ことを見出した。
【0012】したがって、Si、Mn等を含有する高強
度鋼板に溶融亜鉛めっきを施す際には、再結晶焼鈍され
た素地鋼板を、その再結晶焼鈍によって素地鋼板の表面
近傍に形成されるSi、Mn等を含む表面濃化層を除去
した後、連続的に酸化、還元処理と溶融亜鉛めっき浴へ
の浸漬による溶融亜鉛めっきを行なえば、前記課題を解
決することができることを知見した。
【0013】また、この方法でめっきを行った鋼板は、
合金化に必要な温度が低下し、焼けむらの抑制、めっき
密着性の向上に有利なことも併せて見出した。
【0014】そして、この一連の処理工程を、冷延、焼
鈍鋼板を高生産性で生産できる連続焼鈍設備(以下、
「CAL」と称す)と、その焼鈍処理を行った鋼板の表
面のSi、Mn等の濃化層を除去する設備と、燃焼ガス
加熱炉と輻射式の還元炉を有するCGL、あるいは酸化
ガス帯および還元ガス帯からなる加熱炉を有するCGL
とを連結して構成される設備を利用して行なえば、特殊
な設備を使用せずに在来の設備を利用して行なうことが
できるため、有効であることを見出した。
【0015】すなわち、本発明は、前記課題を解決する
ために、連続焼鈍設備で再結晶焼鈍した素地鋼板を冷却
後、該素地鋼板の表面の鋼中成分の濃化層を除去し、次
いで連続的にFeの酸化雰囲気中で素地鋼板の表面を酸
化し、引き続き素地鋼板の表面を還元した後、溶融亜鉛
めっきを行う溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法を提供する
ものである。
【0016】以下、本発明の溶融亜鉛めっき鋼板の製造
方法(以下、「本発明の方法」という)について、詳細
に説明する。
【0017】本発明の方法において、溶融亜鉛めっきが
施される素地鋼板は、特に制限されず、いずれの鋼板で
もよい。特に、本発明の方法は、0.1〜2.0重量%
のSi、0.5〜3.0重量%のMn、0.1〜3.0
重量%のCrから選ばれる少なくとも1種の元素を含有
する鋼板である高強度鋼板に適用して、高強度鋼板のめ
っき濡れ性を向上させ、密着性に優れた溶融亜鉛めっき
を施す方法として有用である。この高強度鋼板は、通常
の溶融亜鉛めっきプロセスによってはめっき濡れ性が不
十分となり、不めっき欠陥を招く。また、合金化処理を
試みると鋼中添加成分の少ない鋼板に比べ高い合金化温
度を必要とする鋼板となる。また、これらの表面濃化元
素を何れも含有しない鋼板は、本方法によらずに通常の
プロセスによる方が経済的である。
【0018】本発明の方法において、まず、素地鋼板は
連続焼鈍設備によって再結晶処理された後、冷却され、
表面濃化層の除去処理を施される。素地鋼板を再結晶焼
鈍する連続焼鈍設備、および再結晶焼鈍後に素地鋼板を
冷却する設備は、通常のものでよく、特に制限されな
い。さらに、再結晶焼鈍条件、冷却温度等も特に制限さ
れない。例えば、再結晶焼鈍処理のの雰囲気は多大のス
ケールの発生を防止するため、鋼に対し還元性を有する
ことが必要であり、一般的には数%H2 を含有するN2
で良い。また、再結晶焼鈍における鋼板到達温度は、鋼
中成分および目標材質により異なるが、通常、750〜
950℃の範囲が一般的である。
【0019】再結晶焼鈍処理された素地鋼板は、表面に
鋼中の成分によりSi、Mn、Cr等が酸化物として濃
化して表面濃化層を形成する。そこで、本発明の方法に
おいては、この表面濃化層が除去される。表面濃化層を
除去する方法は、再結晶焼鈍によって素地鋼板の表面に
生成された、Si、Mn、Cr等の鋼中成分の濃化層を
除去できる方法であればよく、特に制限されない。例え
ば、酸洗、機械的研磨、放電プラズマによる除去等の方
法が挙げられる。
【0020】酸洗による方法は、例えば、酸洗槽に浸漬
する方法、酸洗液を鋼板表面にスプレー散布する方法等
が挙げられる。また、酸洗に用いられる酸としては、例
えば、塩酸、硫酸等が挙げられる。酸洗液の温度、酸洗
時間等は素地鋼板の表面濃化層量等に応じて適宜選択さ
れる。
【0021】また、機械的研磨による方法としては、具
体的には、ブラシ研磨等の方法が挙げられる。また、酸
洗とブラシ研磨を同時に行ってもよい。
【0022】さらに、本発明の方法において、表面濃化
層を除去された素地鋼板は、連続的にFeの酸化雰囲気
中で表面の酸化および還元処理を施した後、溶融亜鉛め
っきされる。表面の酸化処理は、Feの酸化雰囲気中で
300〜700℃の範囲で加熱して素地鋼板の表面にF
eの酸化膜を形成して行なわれる。300℃未満では十
分な酸化膜が得られず、700℃を超えると酸化膜が過
大になり、次の還元前に剥離が起こって不均一を招いた
り、還元が不十分になってめっき性が劣化するおそれが
ある。使用されるFeの酸化雰囲気としては、Feが酸
化されるに充分なO2 あるいはH2 Oを含有するN2
スでもよく、あるいは燃焼ガスでもよい。
【0023】また、表面の還元処理は、Feの還元雰囲
気で500〜850℃、好ましくは再結晶温度以下に昇
温し、鋼板表面のFe酸化膜を還元して行なわれる。F
eの還元雰囲気は、通常、数%〜数十%のH2 を含有す
るN2 雰囲気が一般的である。この鋼板の酸化および還
元処理は、燃焼ガス加熱帯を有するゼンジミアタイプの
CGLを用いて行っても良く、また、鋼板を輻射または
電磁誘導等で加熱しながらFeの酸化雰囲気帯、還元雰
囲気帯へ導くものでもよい。さらに、酸化のみを別設備
で行った後、CGLで還元、めっきを行なってもよい。
【0024】本発明の方法において、酸化および還元処
理された鋼板は、大気に触れることなく溶融めっき浴温
程度に冷却後めっき浴に導かれ、溶融亜鉛めっきが施さ
れる。溶融亜鉛めっき処理は、特に制限されず、例え
ば、素地鋼板を500℃前後に昇温後、通常の温度、組
成の溶融亜鉛めっき浴に導入して亜鉛めっきし、溶融亜
鉛めっき浴から立ち上がり時にガスワイピングにより目
付量を調整して行なうことができる。このとき、必要に
応じて、溶融亜鉛めっき後、直ちに加熱合金化処理さ
れ、溶融亜鉛めっきまたは合金化溶融亜鉛めっき鋼板が
製造される。
【0025】さらに、合金化処理後に上層めっきを行
い、めっき特性の改善を図ることも可能である。
【0026】本発明の方法において、再結晶焼鈍を行う
工程、素地鋼板の表面の鋼中成分の濃化層を除去する工
程、および連続的にFeの酸化雰囲気中で素地鋼板の表
面を酸化し、引き続き素地鋼板の表面を還元した後、溶
融亜鉛めっきを行う工程は、これら3つの工程を連続し
て行ってもよいし、それぞれ独立して別個に行ってもよ
いし、また、3つの工程の内、2つを連続して行っても
よい。
【0027】本発明の方法は、再結晶焼鈍処理を行なう
CAL、再結晶焼鈍処理された鋼板の表面濃化層を除去
する酸洗処理装置、酸洗処理によって表面濃化層が除去
された鋼板を導入して、酸化および還元した後、溶融亜
鉛めっき処理を行なうCGLとによって行うことができ
る。CGLは、通常、酸化処理を行なう酸化処理装置、
還元処理を行なう還元処理装置、および溶融亜鉛めっき
浴を有するものである。本発明の方法によって溶融亜鉛
鋼板または合金化溶融亜鉛めっき鋼板を製造するに際し
て、CAL、酸洗処理装置およびCGLは、それぞれ独
立に配置され、各装置による処理を別個に行ってもよい
し、また、各装置を連結して一連の工程を連続して行っ
てもよい。例えば、CALを単独に配置し、酸洗処理
装置とCGLとを連結した設備、CALと酸洗処理装
置を連結し、CGLを単独に配置した設備、CAL、
酸洗処理装置およびCGLをそれぞれ単独で配置して設
備、CAL、酸洗処理装置およびCGLを連続して連
結した設備のいずれの構成の設備によって行ってもよ
い。
【0028】
【実施例】以下、本発明の実施例を挙げ、本発明をより
具体的に説明する。
【0029】(実施例)表1に示す成分の鋼板を、真空
溶解炉で溶製した後、熱延および冷延し、さらに電解脱
脂および塩酸酸洗して、板厚0.7mmの素地鋼板(7
0mm×180mm)を用意した。この素地鋼板を、縦
型のCGLシミュレーターに供して、CGL工程に模し
て、表2−1に示す条件で、再結晶焼鈍処理、表面濃化
層の除去、酸化処理、還元処理および溶融亜鉛めっきを
施し、さらに表2−1に示す合金化温度で合金化処理を
行なって、合金化溶融亜鉛めっき鋼板を製造した。再結
晶焼鈍処理において、再結晶焼鈍ガスとして、5%水素
含有窒素ガスを用い、酸化処理には1%の酸素を含む窒
素ガスを用い、また還元処理には15%の水素を含む窒
素ガスを用いた。また、再結晶焼鈍ガス、還元ガスは露
点を−20℃に調整した。溶融亜鉛めっきにおいては、
めっき浴に0.14wt%のAlを含有する475℃の
溶融亜鉛を用い、鋼板温度475℃で3秒のめっき後ガ
スワイピングにより約60g/m2 の目付量に調整し
た。
【0030】得られた溶融亜鉛めっき鋼板の合金化度、
めっき状況、合金化処理後の外観、および耐パウダリン
グ性を、下記の方法にしたがって評価または測定した。
【0031】めっき状況 不めっき面積を画像解析して下記の基準で評価した。 不めっき面積率が0.05%以下 不めっき面積率が0.05〜0.2% 不めっき面積率が0.2〜0.5% 不めっき面積率が0.5%以上
【0032】合金化後の外観の評価 表面のη相の残り具合と色むらを下記の基準で評価し
た。中央部に熱電対を取り付けた制御点を備える試料に
ついて、制御点の合金化が終了し、灰色を呈した時点で
試料を調べた。 全体の合金化が終了し、灰色を呈する。 一部に合金化がやや遅れた所があり、白色を呈す
る。 一部に合金化が遅れ、金属色を呈する所がある。 制御点の周りのみ合金化し、他は金属色を呈してい
る。
【0033】耐パウダリング性 めっき表面にセロテープを貼り付け、90度内曲げ、曲
げ戻してテープを剥がし、剥離しためっき量を目視で下
記の基準で4段階に評価した。 セロテープにほとんど色が付かない。 セロテープに薄く色が付くが、色の帯は明瞭でな
い。 セロテープに黒く色が付き、色の帯が明瞭である。 セロテープに濃く広く黒い帯が付く。
【0034】
【表1】
【0035】
【表2】
【0036】*1)一回目焼鈍雰囲気;5%H2 −N2
(露点−20℃)、 酸化処理雰囲気;1%O2 −N2 、 還元焼鈍雰囲気;15%H2 −N2 (露点−20℃)、 めっき温度(浴温=板温);475℃、 めっき時間;3秒、 めっき浴中のAl濃度;0.14
wt% *2)一回焼鈍法は、焼鈍後鋼板の温度が所定温度まで
下がった時点でめっき浴に投入 二回焼鈍法は、焼鈍後、鋼板を一旦室温まで冷却し、濃
化層を除去した後再度酸化、還元焼鈍し、鋼板の温度が
所定温度まで下がった時点でめっき浴に投入 *3)めっき状況(不めっき)、外観評価(焼けむ
ら)、耐パウダリング;(優)←→(劣)
【0037】
【表3】
【0038】*1)一回目焼鈍雰囲気;5%H2 −N2
(露点−20℃)、 酸化処理雰囲気;1%O2 −N2 、 還元焼鈍雰囲気;15%H2 −N2 (露点−20℃)、 めっき温度(浴温=板温);475℃、 めっき時間;3秒、 めっき浴中のAl濃度;0.14
wt% *2)一回焼鈍法は、焼鈍後、鋼板の温度が所定温度ま
で下がった時点でめっき浴に投入 二回焼鈍法は、焼鈍後、鋼板を一旦室温まで冷却し、濃
化層を除去した後再度酸化、還元焼鈍し、鋼板の温度が
所定温度まで下がった時点でめっき浴に投入
【0039】表2から明らかなように、本発明の方法に
よりSi、Mnのような表面濃化元素を含有し、溶融亜
鉛めっきで難めっき性を示す高強度鋼板のめっきが可能
になる。
【0040】
【発明の効果】本発明の方法によれば、工程の煩雑化、
生産性低下を最低限にとどめながら、在来の設備をその
まま利用して、Si、Mn等を含有する高強度鋼板に溶
融亜鉛めっきを行なうことができ、しかもめっき後の合
金化を容易に行なうことができる。そのため、本発明の
方法は、Si、Mn、Cr等を含有する高強度鋼板の溶
融亜鉛めっき鋼板を生産性良く製造する方法として実用
上の価値が大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 再結晶焼鈍(850℃,20秒)処理のみを
行なった高強度鋼板の表面濃化層の様子を示すグロー放
電分光分析法による測定結果。
【図2】 酸化(550℃,5秒)→還元・再結晶焼鈍
(850℃,20秒)の処理を行なった後の高強度鋼板
の表面濃化層の様子を示すグロー放電分光分析法による
測定結果。
【図3】 再結晶焼鈍(850℃,20秒)→塩酸酸洗
(5%,60℃,6秒)→還元(850℃,20秒)処
理を行なった後の高強度鋼板の表面濃化層の様子を示す
グロー放電分光分析法による測定結果。
【図4】 再結晶焼鈍(850℃,20秒)→塩酸酸洗
(5%,60℃,6秒)→酸化(550℃,5秒)→還
元(850℃,20秒)処理を行なった後の高強度鋼板
の表面濃化層の様子を示すグロー放電分光分析法による
測定結果。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C23C 2/02 2/40

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】連続焼鈍設備で再結晶焼鈍した素地鋼板
    を、冷却後、該素地鋼板の表面の鋼中成分の濃化層を除
    去し、次いで連続的にFeの酸化雰囲気中で素地鋼板の
    表面を酸化し、引き続き素地鋼板の表面を還元した後、
    溶融亜鉛めっきを行う溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法。
  2. 【請求項2】前記素地鋼板が、0.1〜2.0重量%の
    Si、0.5〜3.0重量%のMn、0.1〜3.0重
    量%のCrから選ばれる少なくとも1種の元素を含有す
    る鋼板である請求項1記載の溶融亜鉛めっき鋼板の製造
    方法。
  3. 【請求項3】素地鋼板の酸化を燃焼ガス中で行い、素地
    鋼板の表面の還元を輻射式加熱炉内で行う請求項1また
    は2に記載の溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法。
  4. 【請求項4】素地鋼板の表面の酸化と引き続いて行う還
    元を、輻射式加熱炉あるいは電磁誘導加熱炉内で内部雰
    囲気および温度を調整して行う請求項1または2に記載
    の溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法。
  5. 【請求項5】溶融亜鉛めっき後、さらに合金化処理を行
    う請求項1〜4のいずれかに記載の溶融亜鉛めっき鋼板
    の製造方法。
  6. 【請求項6】溶融亜鉛めっき後あるいは合金化処理後に
    上層めっきを行う請求項1〜5のいずれかに記載の溶融
    亜鉛めっき鋼板の製造方法。
JP4086194A 1994-03-11 1994-03-11 溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法 Pending JPH07252624A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4086194A JPH07252624A (ja) 1994-03-11 1994-03-11 溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4086194A JPH07252624A (ja) 1994-03-11 1994-03-11 溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH07252624A true JPH07252624A (ja) 1995-10-03

Family

ID=12592328

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP4086194A Pending JPH07252624A (ja) 1994-03-11 1994-03-11 溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH07252624A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2002022893A1 (fr) * 2000-09-12 2002-03-21 Kawasaki Steel Corporation Tole d'acier plaquee trempee a chaud presentant une resistance elevee a la traction et son procede de fabrication
US20140144550A1 (en) * 2010-08-31 2014-05-29 Thyssenkrupp Steel Europe Ag Method for Hot Dip Coating of a Flat Steel Product
CN107964643A (zh) * 2017-12-27 2018-04-27 安德里茨(中国)有限公司 热轧带钢连续热镀锌设备及方法

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6797410B2 (en) 2000-09-11 2004-09-28 Jfe Steel Corporation High tensile strength hot dip plated steel and method for production thereof
WO2002022893A1 (fr) * 2000-09-12 2002-03-21 Kawasaki Steel Corporation Tole d'acier plaquee trempee a chaud presentant une resistance elevee a la traction et son procede de fabrication
KR100786052B1 (ko) * 2000-09-12 2007-12-17 제이에프이 스틸 가부시키가이샤 고장력 용융도금강판 및 그 제조방법
CN100374585C (zh) * 2000-09-12 2008-03-12 杰富意钢铁株式会社 高抗拉强度热浸镀钢板及其制造方法
US20140144550A1 (en) * 2010-08-31 2014-05-29 Thyssenkrupp Steel Europe Ag Method for Hot Dip Coating of a Flat Steel Product
US9279175B2 (en) * 2010-08-31 2016-03-08 Thyssenkrupp Steel Europe Ag Method for hot dip coating a flat steel product
CN107964643A (zh) * 2017-12-27 2018-04-27 安德里茨(中国)有限公司 热轧带钢连续热镀锌设备及方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
TWI458832B (zh) 熱軋鋼板的製造方法以及熱浸鍍鋅鋼板的製造方法
JP3835083B2 (ja) 冷延鋼板および溶融めっき鋼板ならびにそれらの製造方法
JP3444007B2 (ja) 高加工性、高強度溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法
JPH07252624A (ja) 溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法
JPH02285057A (ja) 溶融亜鉛めっき用鋼板の連続焼鈍方法
EP0571636B1 (en) Method of manufacturing molten zinc plated steel plates having few unplated portions
JP3382697B2 (ja) 合金化溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法
JP3606102B2 (ja) 熱延鋼板、溶融めっき熱延鋼板およびそれらの製造方法
JPS6028909B2 (ja) 化成処理性に優れた鋼板
JP3580541B2 (ja) 加工性と加工部耐食性に優れた表面処理鋼板及びその製造方法
JP3400289B2 (ja) めっき密着性に優れた合金化溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法
JP4131577B2 (ja) めっき鋼板の製造方法
JPH07316764A (ja) 合金化溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法
JPH04176854A (ja) めっき密着性および外観性に優れたアルミめっき鋼板の製造法
JPH02236263A (ja) 低温加熱、還元省略型の亜鉛又は亜鉛系合金の溶融めっき方法
JP3446002B2 (ja) 表面外観およびプレス成形性に優れた塗装下地用薄鋼板の製造方法
JP3198979B2 (ja) 黒着色フェライト系ステンレス鋼の製造方法
JP2000204462A (ja) 溶融亜鉛めっき鋼板及び合金化溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法
JP2724045B2 (ja) 溶融亜鉛または亜鉛合金めっきクロム含有鋼板の製造方法
JPH07243012A (ja) 表面外観に優れた合金化溶融Znめっき鋼板の製造方法
JPH05222501A (ja) 合金化溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法
JPS63230898A (ja) 溶融めつき鋼板の製造法
JP2000273611A (ja) 合金化溶融亜鉛めっき鋼板及びその製造方法
JPH11158594A (ja) 耐食性およびめっき密着性に優れた溶融亜鉛めっき鋼板およびその製造方法
JP2701737B2 (ja) 合金化溶融Znめっき鋼板の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20030204