JPH07251247A - 連鋳用タンディッシュコーティング耐火物の乾燥方法 - Google Patents

連鋳用タンディッシュコーティング耐火物の乾燥方法

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JPH07251247A
JPH07251247A JP7024894A JP7024894A JPH07251247A JP H07251247 A JPH07251247 A JP H07251247A JP 7024894 A JP7024894 A JP 7024894A JP 7024894 A JP7024894 A JP 7024894A JP H07251247 A JPH07251247 A JP H07251247A
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真輝 仲保
Masayoshi Mizuguchi
政義 水口
Iemitsu Takigawa
家光 瀧川
Taijiro Matsui
泰次郎 松井
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 連続鋳造機により鋳片を製造するにあたり、
鋳造初期のHのピックアップを防止する。 【構成】 転炉〜真空脱ガス処理等を経て精錬した溶鋼
を連続鋳造に供する為に、タンディッシュを用いる製鋼
プロセスにおいて、溶鋼をタンディッシュに注入する前
にタンディッシュのコーティング材として用いられる水
分を含んだMg系の耐火物の背面温度を800℃以上に
加熱する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、タンディッシュのコー
ティング耐火物の乾燥方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に鋼中の水素が増大すると鋼が脆く
なり、割れが生じることが知られている。
【0003】中でも軌条材では、鋼中〔H〕が2ppm
以上だと製品内部に水素起因の欠陥が生じる為に、鋼中
〔H〕を厳格に管理している。
【0004】通常、軌条材は低〔H〕化をはかる為に転
炉で〔C〕を0.8%程度に下げた後、例えば特開昭4
9―110522号公報に示すように溶鋼を真空脱ガス
装置で脱〔H〕処理を行い、鋼中〔H〕を2ppm以下
に下げている。
【0005】溶鋼は真空脱ガス処理後、タンディッシュ
に移した後、連続鋳造(以下CC)のモールドに供給
し、鋳片を製造する。
【0006】鋳片の〔H〕を調べてみると、鋳造中期〜
末期では、ほぼ真空脱ガス処理時の〔H〕濃度が確保さ
れているが、鋳造初期ではタンディッシュにおいて
〔H〕がピックアップし、鋼中〔H〕が3〜4ppmに
も達することがある。
【0007】この〔H〕ピックアップを防止するため
に、例えば特開平1―266953号公報に示すよう
に、タンディッシュで真空脱ガス処理を行い、〔H〕を
低減する方法がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
〔H〕低減方法では、例えば真空脱ガス処理により
〔H〕を如何に下げても大気中、タンディッシュ耐火物
等からピックアップが発生し、鋳造開始時の鋳片中
〔H〕は高くなってしまう。
【0009】一方、タンディッシュで真空脱ガス処理を
行う場合は、真空処理設備を設置しなければならず、設
備費とランニングコストがかかるために、コストアップ
となる。
【0010】本発明はこれらの従来の問題点である鋳造
開始時鋳片の高〔H〕およびコストアップを解決したタ
ンディッシュの乾燥方法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨は、タンデ
ィッシュに耐火物を内張りし、更にこの内張り層の表面
にコーティング層を設けた連鋳用タンディッシュ耐火物
の乾燥方法において、コーティング層をMg系の耐火物
で、且つ水分を添加したコーティング材でコーティング
した後にコーティング層の背面を800℃以上に加熱す
ることを特徴とする連鋳用タンディッシュ耐火物の乾燥
方法することにある。また、この乾燥を下記の条件であ
【0012】
【数1】10+0.00017×A≦t≦−2.38+
36.7×1n(B)
【0013】{A:鋳造時間(時間)B:予熱時間(時
間)t:コーティング材厚み(mm)}の様に、事前に
乾燥することを特徴とするタンディッシュコーティング
耐火物の乾燥方法にある。
【0014】以下に本発明について詳細に説明する。
【0015】本発明者らは、DH処理後、タンディッシ
ュに溶鋼を注入した後、CCでの鋳造迄に〔H〕がピッ
クアップする原因を調べた。
【0016】先ず、〔H〕ピックアップの原因は,タン
ディッシュ溶鋼表面にかぶせる保温材の中の水分とCC
モールドのシール材中の水分と考え、それらの使用有無
時における〔H〕ピックアップ量を調査したが、鋳片の
〔H〕ピックアップ量の変化は見られなかった。
【0017】次に、タンディッシュの耐火物からの水分
の影響について調べた。
【0018】図1にタンディッシュの耐火物の構成を示
す。ここで母材の耐火物はAl23―SiO2系の耐火
物であり、鋳造の際には繰り返し使用している為に、
〔H〕ピックアップの原因にはなり得ない。
【0019】一方、母材耐火物の溶損防止、あるいは母
材への地金付着防止の為に用いられるMgO系の耐火物
は、鋳造時毎に張り変えている。
【0020】実操業では、このMgO系のコーティング
材中に含まれる約16%の水分を除去する為に、タンデ
ィッシュを1300℃に昇温し、2時間程度乾燥を行っ
ている。
【0021】この乾燥が不充分ではないかと考え、Mg
Oコーティング材の背面、即ち母材とコーティング材と
の境界温度を熱電対により測定した結果、MgOコーテ
ィング材の裏面温度は500℃程度上昇しており通常の
水分は充分抜けていると考えられた。
【0022】実際に、MgOコーティング材の乾燥特性
を把握する為に、現場で調合しているのと同じ、水分を
含有させた(16%)MgOの試料を熱天秤にかけ、含
水率の変化を調べたところ、図2に示すように500℃
でも約10%の水分の残留し、800℃以上に乾燥しな
いと水分が完全に除去できないことが判明した。
【0023】この現象は、MgOが水分と反応して水和
物をつくり、((1)式)これを完全に分解するのに8
00℃まで加熱を要する((2)式)と考えることがで
きる。以下に反応式を記す。
【0024】
【化1】MgO+H2O→Mg(OH)2 (1)
【0025】
【化2】Mg(OH)2→MgO+H2O (2)
【0026】この知見に基づき、タンディッシュのMg
O系のコーティング材の背面温度を800℃以上にすれ
ばよいことが明らかとなったが、このための方法として
は以下の2方法が考えられる。
【0027】コーティング材の施工厚みを減らす。 タンディッシュの予熱時間を延長する。
【0028】ところが,の方法を実施する上では以
下の問題点がある。に関しては、コーティング材の厚
みを減らしすぎると鋳造中にコーティング材と耐火物母
材との焼き付きが起こり、鋳造後のコーティングの剥離
が困難となる。
【0029】に関しては、タンディッシュの予熱時間
を取りすぎるとタンディッシュの稼働率が低下し、操業
に必要なタンディッシュ基数が多くなるためコストアッ
プとなる。
【0030】そこで上記の問題点を解決できる予熱条件
を検討した。まずコーティング材施工厚みの最小値を明
らかにするために調査を行ったところ、10mm以上の
コーティング材が残っているように施工すれば鋳造後の
コーティング材剥離が可能であること、および鋳造時の
コーティング材損耗速度は0.01mm/minである
ことが判った。
【0031】このことよりコーティング厚みtは鋳造時
間をA(時間)とすると
【0032】
【数2】t(mm)≧10+0.00017×A
【0033】であれば,操業に影響を与えない。
【0034】次に予熱後のコーティング材背面温度を8
00℃以上に加熱できるタンディッシュの予熱時間につ
いて、実機テストおよび伝熱計算より検討した結果、タ
ンディッシュ予熱時に2.25×106kcal/hr
の熱量を加えるとしたときには、コーティング厚みを
t、予熱時間をB(時間)とすると、
【0035】
【数3】t≦−2.38+36.7×1n(B)
【0036】のように予熱時間を設定すればコーティン
グ材背面温度は800℃以上になり(図3)、〔H〕ピ
ックアップは防止できることが明らかになった。
【0037】以上の結果をもとに、タンディッシュのM
gOのコーティング材を、
【0038】
【数4】10+0.00017×A≦t≦−2.38+
36.7×1n(B)
【0039】のように、乾燥終了時に背面温度を800
℃以上を確保するように乾燥をおこなったところ、タン
ディッシュでの〔H〕のピックアップはなく、CC鋳造
初期から終わりまで、鋳片の〔H〕はDHで脱〔H〕さ
れた濃度が確保できるようになった。
【0040】
【実施例1】転炉でカーボンを0.8%以下とした溶鋼
を真空脱ガス装置(DH)にかけ、4Torrの真空下
で20分間脱ガス処理を行った。
【0041】真空脱ガス処理後に複数のモールドに溶鋼
を分配する為、また、溶鋼中の介在物を浮上させる為に
タンディッシュに溶鋼を注入するが、溶鋼をタンディッ
シュに注入する前にタンディッシュのMgO系のコーテ
ィングの耐火物の施工方法及び乾燥方法を次の様にし
た。
【0042】タンディッシュの母材耐火物としては、A
23―SiO2系の耐火物300mmを施工した。こ
の耐火物は250チャージの鋳造毎に張り変えるが、鋳
造毎にはそのままである。
【0043】母材の耐火物の溶損防止あるいは母材耐火
物への地金付着防止の為に、母材耐火物の上に16%の
水分を含んだ耐火物をコーティング材として1鋳造毎に
張り変える。
【0044】コーティング材としてMgO系の耐火物を
17mm施工した後、タンディッシュ内を1300℃で
120分ガスバーナで予熱し、コーティング材のMgO
系の耐火物の乾燥を行なった。
【0045】MgO系耐火物の背面即ちコーティング材
と母材耐火物との境界温度は845℃であった。
【0046】タンディッシュを乾燥した後にタンディッ
シュ溶鋼を注入し、介在物を浮上除去しながらモールド
に溶鋼を注入し、350mm角の軌条に供する為のビレ
ットを製造した。
【0047】得られた鋳造初期の鋳片の〔H〕濃度を測
定し、その結果を第1表に示す。
【0048】
【実施例2】転炉でカーボンを0.8%以下とした溶鋼
を真空脱ガス装置で4Torrの真空下で20分間脱ガ
ス処理を行った。
【0049】真空脱ガス処理後に溶鋼をタンディッシュ
に注入する前に、タンディッシュのコーティング材とし
てのMgO系の耐火物の施工方法及び乾燥方法を次の様
にした。
【0050】MgO系のコーティング材の耐火物は35
mm施工した後、タンディッシュ内を1300℃で18
0分間ガスバーナで予熱し、コーティング材のMgO系
の耐火物の乾燥を行った。MgO系耐火物の背面温度は
805℃であった。
【0051】タンディッシュを乾燥した後にタンディッ
シュに溶鋼を注入し、介在物を浮上除去しながらモール
ドに溶鋼を注入し、350mm角の軌条に供する為のビ
レットを製造した。得られた鋳造初期の鋳片の〔H〕濃
度を測定し、その結果を第1表に示す。
【0052】
【表1】
【0053】
【発明の効果】本発明によれば、実施例に見られる様
に、鋳片の〔H〕濃度は脱ガス処理後濃度から変化がな
かった。
【図面の簡単な説明】
【図1】タンディッシュの耐火物の構成の1例を示す図
である。
【図2】MgOの加熱温度とMgO中の含水率との関係
を示す図である。
【図3】タンディッシュの乾燥時間と乾燥可能なコーテ
ィング材の最高厚みとの関係を示す図である。
【符号の説明】
1 鉄皮 2 母材耐火物 3 MgO系コーティング用耐火物 4 溶鋼
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松井 泰次郎 北九州市戸畑区飛幡町1―1 新日本製鐵 株式会社八幡製鐵所内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 タンディッシュに耐火物を内張りし、更
    にこの内張り層の表面にコーティング層を設けた連鋳用
    タンディッシュ耐火物の乾燥方法において、コーティン
    グ層をMg系の耐火物で、且つ水分を添加したコーティ
    ング材でコーティングした後にコーティング層の背面を
    800℃以上に加熱することを特徴とする連鋳用タンデ
    ィッシュ耐火物の乾燥方法。
JP07024894A 1994-03-16 1994-03-16 連鋳用タンディッシュコーティング耐火物の乾燥方法 Ceased JP3268704B2 (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100775087B1 (ko) * 2006-07-31 2007-11-08 주식회사 포스코 턴디쉬의 제조방법
EP2216308A1 (en) * 2009-01-26 2010-08-11 General Electric Company Treated Refractory Material and Methods of Making
CN102990049A (zh) * 2012-12-24 2013-03-27 云南云铝涌鑫铝业有限公司 真空抬包
JP2014043383A (ja) * 2012-08-28 2014-03-13 Nippon Steel & Sumitomo Metal 溶鋼槽の内面へのコーティング材の施工方法

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CN102990049B (zh) * 2012-12-24 2015-08-05 云南云铝涌鑫铝业有限公司 真空抬包

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