JPH07251126A - 塗装帯状パンチングメタルおよびその連続ロール塗装方法 - Google Patents
塗装帯状パンチングメタルおよびその連続ロール塗装方法Info
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- JPH07251126A JPH07251126A JP4382994A JP4382994A JPH07251126A JP H07251126 A JPH07251126 A JP H07251126A JP 4382994 A JP4382994 A JP 4382994A JP 4382994 A JP4382994 A JP 4382994A JP H07251126 A JPH07251126 A JP H07251126A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 作業手間を少なくして省力化を図ることがで
きるとともに、塗装スピードを早めて、多数の穴の内周
面にも膜はりを生じることなく、確実に塗膜が形成され
た塗装パンチングメタルを低コストに提供することがで
きるようにする。 【構成】 表裏に貫通させて0.5〜3mm相当の多数
の穴2を有する帯状のパンチングメタル1の表裏両面
に、全樹脂塗料100重量部に対して1〜10重量%の
消泡剤を配合してなる塗料を弾性ロール12A,12B
を介して連続ロール塗装することで、該パンチングメタ
ル1の表裏両面および多数の穴2の内周面にそれぞれ塗
膜3を形成している。
きるとともに、塗装スピードを早めて、多数の穴の内周
面にも膜はりを生じることなく、確実に塗膜が形成され
た塗装パンチングメタルを低コストに提供することがで
きるようにする。 【構成】 表裏に貫通させて0.5〜3mm相当の多数
の穴2を有する帯状のパンチングメタル1の表裏両面
に、全樹脂塗料100重量部に対して1〜10重量%の
消泡剤を配合してなる塗料を弾性ロール12A,12B
を介して連続ロール塗装することで、該パンチングメタ
ル1の表裏両面および多数の穴2の内周面にそれぞれ塗
膜3を形成している。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えばスピーカグリル
やラジエータグリル等の通気・通音カバー、防音パネル
や断熱パネル等の防音・保温用板部材、電子レンジの蒸
気抜き内壁や電子レンジの扉のシーラ板あるいは換気フ
ードのフィルタ等の住宅関連機器用板部材、さらに、間
仕切りやディスプレイあるいは天井材等の建築内外装用
板部材など各種の産業分野にわたり幅広く用いられる塗
装帯状パンチングメタルおよびその塗装方法に関するも
のである。
やラジエータグリル等の通気・通音カバー、防音パネル
や断熱パネル等の防音・保温用板部材、電子レンジの蒸
気抜き内壁や電子レンジの扉のシーラ板あるいは換気フ
ードのフィルタ等の住宅関連機器用板部材、さらに、間
仕切りやディスプレイあるいは天井材等の建築内外装用
板部材など各種の産業分野にわたり幅広く用いられる塗
装帯状パンチングメタルおよびその塗装方法に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】鋼板や亜鉛鉄板、アルミニウム鋼板、亜
鉛とアルミニウムの合金メッキ鋼板、ステンレス鋼板等
の各種金属板を基材とするパンチングメタルにおいて
は、防錆による耐久性の向上および外観性の向上のため
に、表面だけでなく、表裏に貫通するように基材に形成
されている多数の穴の内周面にも樹脂塗料を塗装し塗膜
を形成して用いられている。
鉛とアルミニウムの合金メッキ鋼板、ステンレス鋼板等
の各種金属板を基材とするパンチングメタルにおいて
は、防錆による耐久性の向上および外観性の向上のため
に、表面だけでなく、表裏に貫通するように基材に形成
されている多数の穴の内周面にも樹脂塗料を塗装し塗膜
を形成して用いられている。
【0003】このような塗装パンチングメタルを得るに
あたって、従来一般には、多数の穴明け加工を施すとと
もに、用途に対応した所定の大きさ、形状のパンチング
メタルに加工した後、その加工済みパンチングメタルを
単品毎に電着塗装あるいは静電塗装方法で塗装して、表
裏両面および穴の内周面に塗膜を形成する手段が採用さ
れていたが、この場合は、例えばオーバーヘッド式の塗
装用搬送装置などを使用して自動塗装を行なうにして
も、塗装用搬送装置に加工済みパンチングメタルを単品
毎に吊持させ、また、塗装済みのパンチングメタルを単
品毎に塗装用搬送装置から取り外すために多大で面倒な
作業手間を要するばかりでなく、全体的な塗装スピード
は通常1〜5m/min程度と遅く、そのために塗装コ
ストが上昇して、これらが製品である塗装パンチングメ
タルのコストの上昇要因になる。
あたって、従来一般には、多数の穴明け加工を施すとと
もに、用途に対応した所定の大きさ、形状のパンチング
メタルに加工した後、その加工済みパンチングメタルを
単品毎に電着塗装あるいは静電塗装方法で塗装して、表
裏両面および穴の内周面に塗膜を形成する手段が採用さ
れていたが、この場合は、例えばオーバーヘッド式の塗
装用搬送装置などを使用して自動塗装を行なうにして
も、塗装用搬送装置に加工済みパンチングメタルを単品
毎に吊持させ、また、塗装済みのパンチングメタルを単
品毎に塗装用搬送装置から取り外すために多大で面倒な
作業手間を要するばかりでなく、全体的な塗装スピード
は通常1〜5m/min程度と遅く、そのために塗装コ
ストが上昇して、これらが製品である塗装パンチングメ
タルのコストの上昇要因になる。
【0004】そこで、帯状のパンチングメタルをロール
で挟圧させて送りながら、そのロールによって塗料を塗
装する、いわゆる連続ロール塗装手段が考えられる。こ
の連続ロール塗装手段によれば、上述した加工済みパン
チングメタルを単品毎に電着塗装あるいは静電塗装する
場合のような面倒な作業手間をなくして省力化が図れる
とともに、塗装スピードも相当に上げることが可能で、
塗装コストの低減を図ることができる。
で挟圧させて送りながら、そのロールによって塗料を塗
装する、いわゆる連続ロール塗装手段が考えられる。こ
の連続ロール塗装手段によれば、上述した加工済みパン
チングメタルを単品毎に電着塗装あるいは静電塗装する
場合のような面倒な作業手間をなくして省力化が図れる
とともに、塗装スピードも相当に上げることが可能で、
塗装コストの低減を図ることができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た連続ロール塗装手段では、0.5〜3mm径相当の小
さい穴の場合は、図10に示すように、帯状パンチング
メタル1の表裏両面に塗料を塗装する時、その塗料が穴
2内に廻り込みにくく、塗膜3が穴2の入口部で垂れ下
がり気味に残ったままで乾燥されてしまうといった膜は
り現象が発生し、パンチングメタルとしての製品性能に
欠陥を生じやすいものであった。
た連続ロール塗装手段では、0.5〜3mm径相当の小
さい穴の場合は、図10に示すように、帯状パンチング
メタル1の表裏両面に塗料を塗装する時、その塗料が穴
2内に廻り込みにくく、塗膜3が穴2の入口部で垂れ下
がり気味に残ったままで乾燥されてしまうといった膜は
り現象が発生し、パンチングメタルとしての製品性能に
欠陥を生じやすいものであった。
【0006】本発明は上記のような実情に鑑みてなされ
たもので、作業手間を少なくして省力化を図るととも
に、塗装スピードを早めて、製品コストの大幅な低減を
実現することができ、しかも、膜はりがなく、穴の内周
面も塗装して性能、品質の向上を達成することができる
塗装帯状パンチングメタルおよびその塗装方法を提供す
ることを目的としている。
たもので、作業手間を少なくして省力化を図るととも
に、塗装スピードを早めて、製品コストの大幅な低減を
実現することができ、しかも、膜はりがなく、穴の内周
面も塗装して性能、品質の向上を達成することができる
塗装帯状パンチングメタルおよびその塗装方法を提供す
ることを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1の発明に係る塗装帯状パンチングメタル
は、表裏に貫通させて0.5〜3mm径相当の多数の穴
を有する帯状のパンチングメタルの少なくとも表面に、
全樹脂塗料100重量部に対して1〜10重量%の消泡
剤を配合してなる塗料を弾性ロールを介して連続ロール
塗装することで、該パンチングメタルの少なくとも表面
および上記多数の穴の内周面にそれぞれ塗膜を形成して
なるものである。
に、請求項1の発明に係る塗装帯状パンチングメタル
は、表裏に貫通させて0.5〜3mm径相当の多数の穴
を有する帯状のパンチングメタルの少なくとも表面に、
全樹脂塗料100重量部に対して1〜10重量%の消泡
剤を配合してなる塗料を弾性ロールを介して連続ロール
塗装することで、該パンチングメタルの少なくとも表面
および上記多数の穴の内周面にそれぞれ塗膜を形成して
なるものである。
【0008】また、請求項2の発明に係る塗装帯状パン
チングメタルは、表裏に貫通させて0.5〜3mm径相
当の多数の穴を有する帯状のパンチングメタルの少なく
とも表面に、プライマを弾性ロールを介して連続ロール
塗装することと、その上に全樹脂塗料100重量部に対
して1〜10重量%の消泡剤を配合してなる塗料を弾性
ロールを介して連続ロール塗装することで、該パンチン
グメタルの少なくとも表面および上記多数の穴の内周面
にそれぞれ塗膜を形成してなるものである。
チングメタルは、表裏に貫通させて0.5〜3mm径相
当の多数の穴を有する帯状のパンチングメタルの少なく
とも表面に、プライマを弾性ロールを介して連続ロール
塗装することと、その上に全樹脂塗料100重量部に対
して1〜10重量%の消泡剤を配合してなる塗料を弾性
ロールを介して連続ロール塗装することで、該パンチン
グメタルの少なくとも表面および上記多数の穴の内周面
にそれぞれ塗膜を形成してなるものである。
【0009】一方、請求項3の発明に係る帯状パンチン
グメタルの連続ロール塗装方法は、表裏に貫通させて
0.5〜3mm径相当の多数の穴を有する帯状のパンチ
ングメタルに塗装用前処理を施す工程と、上記帯状パン
チングメタルの少なくとも表面に、全樹脂塗料100重
量部に対して1〜10重量%の消泡剤を配合してなる塗
料を弾性ロールからなるアプリケータロールを介して押
圧塗装し焼き付け乾燥処理する工程とを有するものであ
る。
グメタルの連続ロール塗装方法は、表裏に貫通させて
0.5〜3mm径相当の多数の穴を有する帯状のパンチ
ングメタルに塗装用前処理を施す工程と、上記帯状パン
チングメタルの少なくとも表面に、全樹脂塗料100重
量部に対して1〜10重量%の消泡剤を配合してなる塗
料を弾性ロールからなるアプリケータロールを介して押
圧塗装し焼き付け乾燥処理する工程とを有するものであ
る。
【0010】また、請求項4の発明に係る帯状パンチン
グメタルの連続ロール塗装方法は、表裏に貫通させて
0.5〜3mm径相当の多数の穴を有する帯状のパンチ
ングメタルに塗装用前処理を施す工程と、上記帯状パン
チングメタルの少なくとも表面に、プライマを弾性ロー
ルからなるアプリケータロールを介して押圧塗装し焼き
付け乾燥処理する工程と、続いて該パンチングメタルの
上記表面に、全樹脂塗料100重量部に対して1〜10
重量%の消泡剤を配合してなる塗料を弾性ロールからな
るアプリケータロールを介して押圧塗装し焼き付け乾燥
処理する工程とを有するものである。
グメタルの連続ロール塗装方法は、表裏に貫通させて
0.5〜3mm径相当の多数の穴を有する帯状のパンチ
ングメタルに塗装用前処理を施す工程と、上記帯状パン
チングメタルの少なくとも表面に、プライマを弾性ロー
ルからなるアプリケータロールを介して押圧塗装し焼き
付け乾燥処理する工程と、続いて該パンチングメタルの
上記表面に、全樹脂塗料100重量部に対して1〜10
重量%の消泡剤を配合してなる塗料を弾性ロールからな
るアプリケータロールを介して押圧塗装し焼き付け乾燥
処理する工程とを有するものである。
【0011】
【作用】請求項1および請求項2の発明によれば、塗装
対象物として帯状のパンチングメタルを用い、この帯状
パンチングメタルに対して塗料が弾性ロールを介して連
続ロール塗装されたものであるから、所定大きさ、形状
に加工済みのパンチングメタルを単品毎に搬送装置に吊
持したり、搬送装置から取り外すといった面倒な作業手
間が不要であるとともに、連続塗装が可能で、全体とし
て塗装スピードが非常に速く、塗装コスト、ひいては塗
装パンチングメタルのコスト低減を図ることが可能とな
る。また、弾性ロールの使用と、全樹脂塗料100重量
部に対して1〜10重量%の消泡剤を配合してなる塗料
の使用とによって、表面に塗料を塗装する際にそれら両
面の塗料層を傷けることなく、塗料の一部を表面側から
それぞれ穴の内周面側に入り込ませるとともに、塗料の
流動性が増すために、塗料が穴の内周面全域に廻り込み
やすくなり、0.5〜3mm径相当の多数の穴を有する
パンチングメタルであっても、膜はりを生じることな
く、表面および多数の穴の内周面それぞれに所定の塗膜
を形成することが可能である。
対象物として帯状のパンチングメタルを用い、この帯状
パンチングメタルに対して塗料が弾性ロールを介して連
続ロール塗装されたものであるから、所定大きさ、形状
に加工済みのパンチングメタルを単品毎に搬送装置に吊
持したり、搬送装置から取り外すといった面倒な作業手
間が不要であるとともに、連続塗装が可能で、全体とし
て塗装スピードが非常に速く、塗装コスト、ひいては塗
装パンチングメタルのコスト低減を図ることが可能とな
る。また、弾性ロールの使用と、全樹脂塗料100重量
部に対して1〜10重量%の消泡剤を配合してなる塗料
の使用とによって、表面に塗料を塗装する際にそれら両
面の塗料層を傷けることなく、塗料の一部を表面側から
それぞれ穴の内周面側に入り込ませるとともに、塗料の
流動性が増すために、塗料が穴の内周面全域に廻り込み
やすくなり、0.5〜3mm径相当の多数の穴を有する
パンチングメタルであっても、膜はりを生じることな
く、表面および多数の穴の内周面それぞれに所定の塗膜
を形成することが可能である。
【0012】特に、請求項2のように、消泡剤を配合し
てなる塗料を塗装する前に、帯状パンチングメタルの表
面にプライマが弾性ロールを介して連続ロール塗装され
たものでは、膜はりがないのはもちろん、耐食性の向上
により、製品の性能および品質が非常に高いものとな
る。
てなる塗料を塗装する前に、帯状パンチングメタルの表
面にプライマが弾性ロールを介して連続ロール塗装され
たものでは、膜はりがないのはもちろん、耐食性の向上
により、製品の性能および品質が非常に高いものとな
る。
【0013】また、請求項3および請求項4の発明によ
れば、帯状のパンチングメタルを用い、この帯状パンチ
ングメタルに対して塗装用前処理を施した後、該帯状パ
ンチングメタルの表面に、全樹脂塗料100重量部に対
して1〜10重量%の消泡剤を配合してなる塗料を弾性
ロールからなるアプリケータロールを介して押圧塗装し
焼き付け乾燥処理するものであるから、従来の塗装方法
の場合のような面倒な作業手間を不要としつつ、連続塗
装によって塗装スピードを非常に速くして、塗装コス
ト、ひいては塗装パンチングメタル製品の生産性向上に
伴うコスト低減を図ることができるのはもとより、表面
に押圧して塗装した塗料の一部を表面側からそれぞれ穴
の内周面側に入り込ませるとともに、塗料の流動性が増
すために、塗料が穴の内周面全域に廻り込みやすくな
り、0.5〜3mm径相当の多数の穴を有するパンチン
グメタルであっても、膜はりを生じることなく、表面お
よび多数の穴の内周面それぞれに所定の塗膜を形成する
ことが可能である。
れば、帯状のパンチングメタルを用い、この帯状パンチ
ングメタルに対して塗装用前処理を施した後、該帯状パ
ンチングメタルの表面に、全樹脂塗料100重量部に対
して1〜10重量%の消泡剤を配合してなる塗料を弾性
ロールからなるアプリケータロールを介して押圧塗装し
焼き付け乾燥処理するものであるから、従来の塗装方法
の場合のような面倒な作業手間を不要としつつ、連続塗
装によって塗装スピードを非常に速くして、塗装コス
ト、ひいては塗装パンチングメタル製品の生産性向上に
伴うコスト低減を図ることができるのはもとより、表面
に押圧して塗装した塗料の一部を表面側からそれぞれ穴
の内周面側に入り込ませるとともに、塗料の流動性が増
すために、塗料が穴の内周面全域に廻り込みやすくな
り、0.5〜3mm径相当の多数の穴を有するパンチン
グメタルであっても、膜はりを生じることなく、表面お
よび多数の穴の内周面それぞれに所定の塗膜を形成する
ことが可能である。
【0014】特に、請求項4のように、塗装用前処理後
で、かつ消泡剤を配合してなる塗料の塗装前に、帯状パ
ンチングメタルの表面に弾性ロールからなるアプリケー
タロールを介してプライマを押圧塗装し焼き付け乾燥処
理するものでは、プライマを帯状パンチングメタルの表
面および多数の穴の内周面に能率的に塗装することが可
能であり、そのプライマ層の上に膜はりを生じることな
く、所定の塗膜を形成させることができるので、防錆・
耐食性に優れているのみでなく、パンチングメタル本来
の機能にも優れた塗装パンチングメタル製品を安価に生
産することができる。
で、かつ消泡剤を配合してなる塗料の塗装前に、帯状パ
ンチングメタルの表面に弾性ロールからなるアプリケー
タロールを介してプライマを押圧塗装し焼き付け乾燥処
理するものでは、プライマを帯状パンチングメタルの表
面および多数の穴の内周面に能率的に塗装することが可
能であり、そのプライマ層の上に膜はりを生じることな
く、所定の塗膜を形成させることができるので、防錆・
耐食性に優れているのみでなく、パンチングメタル本来
の機能にも優れた塗装パンチングメタル製品を安価に生
産することができる。
【0015】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面にもとづいて説
明する。図1は本発明の一実施例による塗装帯状パンチ
ングメタルの平面図、図2はその縦断面図であり、塗装
帯状パンチングメタル100の基材である帯状パンチン
グメタル1としては、鋼板や亜鉛鉄板、アルミニウム鋼
板、亜鉛とアルミニウムの合金メッキ鋼板、ステンレス
鋼板等の各種金属板が用いられ、板厚としては、強度や
重量等からみて0.4〜1.6mm程度が適当である。
また、帯状パンチングメタル1には、その表裏に貫通す
るように多数の穴2が形成されている。これら多数の穴
2の大きさは、0.5〜3.0mm丸または角穴が好ま
しい。その理由は、0.5mm未満であると、塗装時に
穴2に膜はり現象を発生してしまい、パンチングメタル
本来の機能が失われ、3.0mmを越えると、もともと
膜はり現象を発生しなくなるからである。さらに、開口
率としては、20〜60%の範囲のものが一般的であ
る。
明する。図1は本発明の一実施例による塗装帯状パンチ
ングメタルの平面図、図2はその縦断面図であり、塗装
帯状パンチングメタル100の基材である帯状パンチン
グメタル1としては、鋼板や亜鉛鉄板、アルミニウム鋼
板、亜鉛とアルミニウムの合金メッキ鋼板、ステンレス
鋼板等の各種金属板が用いられ、板厚としては、強度や
重量等からみて0.4〜1.6mm程度が適当である。
また、帯状パンチングメタル1には、その表裏に貫通す
るように多数の穴2が形成されている。これら多数の穴
2の大きさは、0.5〜3.0mm丸または角穴が好ま
しい。その理由は、0.5mm未満であると、塗装時に
穴2に膜はり現象を発生してしまい、パンチングメタル
本来の機能が失われ、3.0mmを越えると、もともと
膜はり現象を発生しなくなるからである。さらに、開口
率としては、20〜60%の範囲のものが一般的であ
る。
【0016】3は上記帯状パンチングメタル1の表裏両
面および多数の穴2の内周面にそれぞれ形成された塗膜
であり、この塗膜3は、内側のプライマ層3Aと外側の
上塗り層3Bとからなる。上記プライマ層3Aは、エポ
キシまたはポリエステル樹脂を主成分とする塗料の固形
分中に、例えばストロンチウムクロメートなどの防錆顔
料を5〜50%の範囲で混入させたプライマ塗料を3〜
12μmの厚さ(乾燥厚)に塗装したものである。ここ
で、プライマ層3Aの厚さが3μm未満であると、十分
な防錆効果が得られず、12μmを越えると、加工性能
低下のおそれがあることと、12μm以下で十分な防錆
効果が得られることから、プライマ塗料が無駄で不経済
になる。また、ストロンチウムクロメートなどの防錆顔
料の混入率において、5%未満であると、防錆効果が低
く、50%を越えると、プライマ塗料の粘度が高くなっ
て、塗装性が悪くなる。なお、プライマ塗料は、消泡剤
を上塗りのように多量に入れなくても膜はりは生じな
い。これは薄膜にすることや防錆顔料などの顔料を多く
配合していること、さらに比較的低粘度で塗装されるた
めと思われる。
面および多数の穴2の内周面にそれぞれ形成された塗膜
であり、この塗膜3は、内側のプライマ層3Aと外側の
上塗り層3Bとからなる。上記プライマ層3Aは、エポ
キシまたはポリエステル樹脂を主成分とする塗料の固形
分中に、例えばストロンチウムクロメートなどの防錆顔
料を5〜50%の範囲で混入させたプライマ塗料を3〜
12μmの厚さ(乾燥厚)に塗装したものである。ここ
で、プライマ層3Aの厚さが3μm未満であると、十分
な防錆効果が得られず、12μmを越えると、加工性能
低下のおそれがあることと、12μm以下で十分な防錆
効果が得られることから、プライマ塗料が無駄で不経済
になる。また、ストロンチウムクロメートなどの防錆顔
料の混入率において、5%未満であると、防錆効果が低
く、50%を越えると、プライマ塗料の粘度が高くなっ
て、塗装性が悪くなる。なお、プライマ塗料は、消泡剤
を上塗りのように多量に入れなくても膜はりは生じな
い。これは薄膜にすることや防錆顔料などの顔料を多く
配合していること、さらに比較的低粘度で塗装されるた
めと思われる。
【0017】上記上塗り層3Bは、ポリエステル、フッ
ソ、アクリル、シリコン樹脂などを主成分とする樹脂塗
料に溶剤、顔料、その他の添加剤を混入した全樹脂塗料
100重量部に対して、1〜10重量%の消泡剤を配合
してなる塗料を、5〜25μmの厚さ(乾燥厚)に塗装
したものである。ここで、上塗り層3Bの厚さが5μm
未満であると、隠蔽力がなくて、帯状パンチングメタル
1の地が透き通って見えるために、着色塗料を使用する
場合の着色化粧効果が失われてしまう。また、厚さが2
5μmを越えると、ロール塗装において、均一厚さで塗
装することが難しくなり、塗装性が悪化する。
ソ、アクリル、シリコン樹脂などを主成分とする樹脂塗
料に溶剤、顔料、その他の添加剤を混入した全樹脂塗料
100重量部に対して、1〜10重量%の消泡剤を配合
してなる塗料を、5〜25μmの厚さ(乾燥厚)に塗装
したものである。ここで、上塗り層3Bの厚さが5μm
未満であると、隠蔽力がなくて、帯状パンチングメタル
1の地が透き通って見えるために、着色塗料を使用する
場合の着色化粧効果が失われてしまう。また、厚さが2
5μmを越えると、ロール塗装において、均一厚さで塗
装することが難しくなり、塗装性が悪化する。
【0018】また、上記塗料に配合する消泡剤として
は、樹脂塗料や顔料とよく反応して、界面活性剤として
有効なものが適しており、その代表的なものとして、ア
クリル酸エステル系化合物、有機変性ポリシロキサン化
合物などを挙げることができる。この消泡剤の配合量
は、上記全樹脂塗料100重量部に対して1〜10重量
%の範囲、好ましくは2〜6重量%の範囲がよい。その
理由は、1重量%未満であると、0.5〜3.0mm径
相当の小さい穴の場合は膜はりを生じ、10重量%を越
えると、塗料のピックアップ性が悪くなり、ロール塗装
にとっては不適当となるからである。従来、消泡剤は、
塗料攪拌時の泡を消すために、0.1〜0.8%位塗料
中に配合して用いられているが、これが膜はり防止に効
果があることは知られていないことである。
は、樹脂塗料や顔料とよく反応して、界面活性剤として
有効なものが適しており、その代表的なものとして、ア
クリル酸エステル系化合物、有機変性ポリシロキサン化
合物などを挙げることができる。この消泡剤の配合量
は、上記全樹脂塗料100重量部に対して1〜10重量
%の範囲、好ましくは2〜6重量%の範囲がよい。その
理由は、1重量%未満であると、0.5〜3.0mm径
相当の小さい穴の場合は膜はりを生じ、10重量%を越
えると、塗料のピックアップ性が悪くなり、ロール塗装
にとっては不適当となるからである。従来、消泡剤は、
塗料攪拌時の泡を消すために、0.1〜0.8%位塗料
中に配合して用いられているが、これが膜はり防止に効
果があることは知られていないことである。
【0019】図3は、上記したような塗装帯状パンチン
グメタル100を得るための塗装方法を具現化するとこ
ろの塗装設備全体の概略構成図である。同図において、
4はロール状に巻回された上記帯状パンチングメタル1
をその長手方向の一端部から矢印a方向へ向けて繰出し
可能に支承する繰出ローラ、5は塗装・焼き付け乾燥が
完了した塗装帯状パンチングメタル100を順次ロール
状に巻取るべく回転可能に支承された巻取ローラであっ
て、これら両ローラ4,5と両ローラ4,5間の中間位
置に適宜配置された複数個の屈曲案内ローラ6および巻
取ローラ5の近傍に配置されて塗装帯状パンチングメタ
ル100の張力を調整するように駆動されるブライドル
ローラ7を介して上記帯状パンチングメタル1および塗
装帯状パンチングメタル100を連続的にライン移動さ
せるようにしている。
グメタル100を得るための塗装方法を具現化するとこ
ろの塗装設備全体の概略構成図である。同図において、
4はロール状に巻回された上記帯状パンチングメタル1
をその長手方向の一端部から矢印a方向へ向けて繰出し
可能に支承する繰出ローラ、5は塗装・焼き付け乾燥が
完了した塗装帯状パンチングメタル100を順次ロール
状に巻取るべく回転可能に支承された巻取ローラであっ
て、これら両ローラ4,5と両ローラ4,5間の中間位
置に適宜配置された複数個の屈曲案内ローラ6および巻
取ローラ5の近傍に配置されて塗装帯状パンチングメタ
ル100の張力を調整するように駆動されるブライドル
ローラ7を介して上記帯状パンチングメタル1および塗
装帯状パンチングメタル100を連続的にライン移動さ
せるようにしている。
【0020】8は塗装用前処理部であり、帯状パンチン
グメタル1に対する脱脂、ごみなどの付着物除去を行な
った後、例えばクロメート処理やリン酸亜鉛処理等の表
面処理を行なって、耐食性の向上を図る。9は上述した
防錆顔料入りのプライマ塗料を連続ロール塗装するプラ
イマ塗装装置であり、該プライマ塗装装置9は、上記プ
ライマ塗料を帯状パンチングメタル1の表面側にロール
塗装する表面塗装装置部9Aとその表面塗装直後におい
て帯状パンチングメタル1の裏面側にプライマ塗料をロ
ール塗装する裏面塗装装置部9Bとから構成されてい
る。
グメタル1に対する脱脂、ごみなどの付着物除去を行な
った後、例えばクロメート処理やリン酸亜鉛処理等の表
面処理を行なって、耐食性の向上を図る。9は上述した
防錆顔料入りのプライマ塗料を連続ロール塗装するプラ
イマ塗装装置であり、該プライマ塗装装置9は、上記プ
ライマ塗料を帯状パンチングメタル1の表面側にロール
塗装する表面塗装装置部9Aとその表面塗装直後におい
て帯状パンチングメタル1の裏面側にプライマ塗料をロ
ール塗装する裏面塗装装置部9Bとから構成されてい
る。
【0021】上記表面塗装装置部9Aは、塗料槽10A
内にその外周面の一部を浸漬させた状態で回転すること
で、上記塗料槽10A内に貯溜されたプライマ塗料P1
を掻き揚げるピックアップロール11Aと、このピック
アップロール11Aに周面接触されて図示省略した駆動
装置により駆動回転され上記ピックアップロール11A
により掻き揚げられてその外周面に転移されたプライマ
塗料P1を帯状パンチングメタル1の表面に押圧塗装す
るアプリケータロール12Aと、金属などの硬質材料製
で上記アプリケータロール12Aに対向して配置され帯
状パンチングメタル1の裏面側に押圧されて回転するバ
ッキングロール13Aとからなり、上記アプリケータロ
ール12Aとバッキングロール13Aとにより帯状パン
チングメタル1を挟圧して該パンチングメタル1を長手
方向にライン移送するように構成されている。このとき
のラインスピードとしては、20〜80m/minの範
囲が可能であるが、帯状パンチングメタル1の全体を均
一に塗装する意味合いから30〜50m/minの範囲
に設定することが望ましい。ここで、ラインスピードが
20m/min未満であると、ラインスピードが遅すぎ
て、塗装コストの上昇から経済的でなくなり、80m/
minを越えると、塗装もれが生じやすい。
内にその外周面の一部を浸漬させた状態で回転すること
で、上記塗料槽10A内に貯溜されたプライマ塗料P1
を掻き揚げるピックアップロール11Aと、このピック
アップロール11Aに周面接触されて図示省略した駆動
装置により駆動回転され上記ピックアップロール11A
により掻き揚げられてその外周面に転移されたプライマ
塗料P1を帯状パンチングメタル1の表面に押圧塗装す
るアプリケータロール12Aと、金属などの硬質材料製
で上記アプリケータロール12Aに対向して配置され帯
状パンチングメタル1の裏面側に押圧されて回転するバ
ッキングロール13Aとからなり、上記アプリケータロ
ール12Aとバッキングロール13Aとにより帯状パン
チングメタル1を挟圧して該パンチングメタル1を長手
方向にライン移送するように構成されている。このとき
のラインスピードとしては、20〜80m/minの範
囲が可能であるが、帯状パンチングメタル1の全体を均
一に塗装する意味合いから30〜50m/minの範囲
に設定することが望ましい。ここで、ラインスピードが
20m/min未満であると、ラインスピードが遅すぎ
て、塗装コストの上昇から経済的でなくなり、80m/
minを越えると、塗装もれが生じやすい。
【0022】なお、上記のような表面塗装装置部9Aに
おいて、アプリケータロール12Aの周速はナチュラル
コートの場合、ラインスピードの0.9〜1.1、好ま
しくは0.95〜1.05の範囲になるように、このア
プリケータロール12Aの駆動を、上記したブライドル
ローラ7でのラインスピードの検出に基づいてコンピュ
ータを介してフィードバック制御することにより、帯状
パンチングメタル1の多数の穴2内周面への塗料廻りを
全周に平均化することが可能である。また、上記バッキ
ングロール13Aの塗装作用位置の直後には、該バッキ
ングロール13Aの外周面に残留付着しているプライマ
塗料を掻き落し除去するドクターブレード14がバッキ
ングロール13Aの略全長に亘って設けられており、こ
れによって、バッキングロール13Aに付着したプライ
マ塗料がパンチングメタル1の裏面に付かないように
し、裏面塗装時における塗料の厚みの不均一に伴う形状
不良などの発生を防ぐことが可能である。さらに、アプ
リケータロール12Aおよびバッキングロール13Aの
帯状パンチングメタル1に対する押し付け力は、線圧で
50〜350g/mmの範囲に設定すればよいが、好ま
しくはプライマ塗料P1の粘度(フォードカップNo
4:100〜300(秒)の範囲で、好ましくは150
〜250(秒)の範囲に設定される)に適応するよう
に、150〜200g/mmに設定すれば、プライマ塗
料の穴2内周面への廻りをよくすることができる。
おいて、アプリケータロール12Aの周速はナチュラル
コートの場合、ラインスピードの0.9〜1.1、好ま
しくは0.95〜1.05の範囲になるように、このア
プリケータロール12Aの駆動を、上記したブライドル
ローラ7でのラインスピードの検出に基づいてコンピュ
ータを介してフィードバック制御することにより、帯状
パンチングメタル1の多数の穴2内周面への塗料廻りを
全周に平均化することが可能である。また、上記バッキ
ングロール13Aの塗装作用位置の直後には、該バッキ
ングロール13Aの外周面に残留付着しているプライマ
塗料を掻き落し除去するドクターブレード14がバッキ
ングロール13Aの略全長に亘って設けられており、こ
れによって、バッキングロール13Aに付着したプライ
マ塗料がパンチングメタル1の裏面に付かないように
し、裏面塗装時における塗料の厚みの不均一に伴う形状
不良などの発生を防ぐことが可能である。さらに、アプ
リケータロール12Aおよびバッキングロール13Aの
帯状パンチングメタル1に対する押し付け力は、線圧で
50〜350g/mmの範囲に設定すればよいが、好ま
しくはプライマ塗料P1の粘度(フォードカップNo
4:100〜300(秒)の範囲で、好ましくは150
〜250(秒)の範囲に設定される)に適応するよう
に、150〜200g/mmに設定すれば、プライマ塗
料の穴2内周面への廻りをよくすることができる。
【0023】一方、上記裏面塗装装置部9Bは、塗料槽
10B内にその外周面の一部を浸漬させた状態で回転す
ることで、上記塗料槽10B内に貯溜された上記と同様
なプライマ塗料P1を掻き揚げるピックアップロール1
1Bと、このピックアップロール11Bに周面接触され
て図示省略した駆動装置により駆動回転され上記ピック
アップロール11Bにより掻き揚げられてその外周面に
転移されたプライマ塗料P1を帯状パンチングメタル1
の裏面に押圧塗装するアプリケータロール12Bとから
なる。この裏面塗装装置部9Bにおけるアプリケータロ
ール12Bは、帯状パンチングメタル1の自重が掛かる
ように配置されており、これによって、帯状パンチング
メタル1の裏面へのプライマ塗料P1の塗装をむらなく
均一に行なえる。
10B内にその外周面の一部を浸漬させた状態で回転す
ることで、上記塗料槽10B内に貯溜された上記と同様
なプライマ塗料P1を掻き揚げるピックアップロール1
1Bと、このピックアップロール11Bに周面接触され
て図示省略した駆動装置により駆動回転され上記ピック
アップロール11Bにより掻き揚げられてその外周面に
転移されたプライマ塗料P1を帯状パンチングメタル1
の裏面に押圧塗装するアプリケータロール12Bとから
なる。この裏面塗装装置部9Bにおけるアプリケータロ
ール12Bは、帯状パンチングメタル1の自重が掛かる
ように配置されており、これによって、帯状パンチング
メタル1の裏面へのプライマ塗料P1の塗装をむらなく
均一に行なえる。
【0024】図3において、15は第1の焼付乾燥炉で
あって、その内部にプライマ塗料が塗装された帯状パン
チングメタル1を通過させることで、表裏両面を焼き付
け乾燥する。このときの焼き付け温度としては、180
〜250℃の範囲に設定されている。16は上記第1の
焼付乾燥炉15の出口部の近傍位置に配置された第1の
冷却装置で、焼き付け乾燥されて形成された上述したプ
ライマ層3A(図2参照)に水シャワーやミストなどを
振りかけて強制冷却する。17は第1の絞りロールで、
冷却用水を絞り除去する。
あって、その内部にプライマ塗料が塗装された帯状パン
チングメタル1を通過させることで、表裏両面を焼き付
け乾燥する。このときの焼き付け温度としては、180
〜250℃の範囲に設定されている。16は上記第1の
焼付乾燥炉15の出口部の近傍位置に配置された第1の
冷却装置で、焼き付け乾燥されて形成された上述したプ
ライマ層3A(図2参照)に水シャワーやミストなどを
振りかけて強制冷却する。17は第1の絞りロールで、
冷却用水を絞り除去する。
【0025】18は上述した消泡剤を配合してなる上塗
り用塗料を連続ロール塗装する上塗り用塗装装置であ
り、該上塗り用塗装装置18は、上述したプライマ塗装
装置9と同様に、上記上塗り用塗料をプライマ処理後の
帯状パンチングメタル1aの表面側にロール塗装する表
面塗装装置部18Aとその表面塗装直後において帯状パ
ンチングメタル1aの裏面側に上塗り用塗料をロール塗
装する裏面塗装装置部18Bとから構成されている。
り用塗料を連続ロール塗装する上塗り用塗装装置であ
り、該上塗り用塗装装置18は、上述したプライマ塗装
装置9と同様に、上記上塗り用塗料をプライマ処理後の
帯状パンチングメタル1aの表面側にロール塗装する表
面塗装装置部18Aとその表面塗装直後において帯状パ
ンチングメタル1aの裏面側に上塗り用塗料をロール塗
装する裏面塗装装置部18Bとから構成されている。
【0026】そして、上記表面塗装装置部18Aは、塗
料槽19A内にその外周面の一部を浸漬させた状態で回
転することで、上記塗料槽19A内に貯溜された上塗り
用塗料P2を掻き揚げるピックアップロール20Aと、
このピックアップロール20Aに周面接触されて図示省
略した駆動装置により駆動回転され上記ピックアップロ
ール20Aにより掻き揚げられてその外周面に転移され
た上塗り用塗料P2を帯状パンチングメタル1aの表面
のプライマ層3A上に押圧塗装するアプリケータロール
21Aと、金属などの硬質材料製で上記アプリケータロ
ール21Aに対向して配置され帯状パンチングメタル1
aの裏面側に押圧されて回転するバッキングロール22
Aとからなり、上記アプリケータロール21Aとバッキ
ングロール22Aとにより帯状パンチングメタル1aを
挟圧して該パンチングメタル1aを長手方向にライン移
送するように構成されている。なお、上記バッキングロ
ール22Aの塗装作用位置の直後には、該バッキングロ
ール22Aの外周面に残留付着している樹脂塗料を掻き
落し除去するドクターブレード23がプライマ塗装装置
と同様に設けられている。
料槽19A内にその外周面の一部を浸漬させた状態で回
転することで、上記塗料槽19A内に貯溜された上塗り
用塗料P2を掻き揚げるピックアップロール20Aと、
このピックアップロール20Aに周面接触されて図示省
略した駆動装置により駆動回転され上記ピックアップロ
ール20Aにより掻き揚げられてその外周面に転移され
た上塗り用塗料P2を帯状パンチングメタル1aの表面
のプライマ層3A上に押圧塗装するアプリケータロール
21Aと、金属などの硬質材料製で上記アプリケータロ
ール21Aに対向して配置され帯状パンチングメタル1
aの裏面側に押圧されて回転するバッキングロール22
Aとからなり、上記アプリケータロール21Aとバッキ
ングロール22Aとにより帯状パンチングメタル1aを
挟圧して該パンチングメタル1aを長手方向にライン移
送するように構成されている。なお、上記バッキングロ
ール22Aの塗装作用位置の直後には、該バッキングロ
ール22Aの外周面に残留付着している樹脂塗料を掻き
落し除去するドクターブレード23がプライマ塗装装置
と同様に設けられている。
【0027】一方、上記裏面塗装装置部18Bは、塗料
槽19B内にその外周面の一部を浸漬させた状態で回転
することで、上記塗料槽19B内に貯溜された上記と同
様な上塗り用塗料P2を掻き揚げるピックアップロール
20Bと、このピックアップロール20Bに周面接触さ
れて図示省略した駆動装置により駆動回転され上記ピッ
クアップロール20Bにより掻き揚げられてその外周面
に転移された塗料P2を帯状パンチングメタル1a裏面
のプライマ層3A上に押圧塗装するアプリケータロール
21Bとからなる。なお、この上塗り用塗装装置18に
おけるラインスピードやアプリケータロール21Aの周
速、アプリケータロール21Aおよびバッキングロール
22Aの帯状パンチングメタル1aに対する押し付け力
の設定値は上記プライマ塗装装置9における各設定値と
同様の範囲に設定することが好ましい。
槽19B内にその外周面の一部を浸漬させた状態で回転
することで、上記塗料槽19B内に貯溜された上記と同
様な上塗り用塗料P2を掻き揚げるピックアップロール
20Bと、このピックアップロール20Bに周面接触さ
れて図示省略した駆動装置により駆動回転され上記ピッ
クアップロール20Bにより掻き揚げられてその外周面
に転移された塗料P2を帯状パンチングメタル1a裏面
のプライマ層3A上に押圧塗装するアプリケータロール
21Bとからなる。なお、この上塗り用塗装装置18に
おけるラインスピードやアプリケータロール21Aの周
速、アプリケータロール21Aおよびバッキングロール
22Aの帯状パンチングメタル1aに対する押し付け力
の設定値は上記プライマ塗装装置9における各設定値と
同様の範囲に設定することが好ましい。
【0028】また、図3において、24は第2の焼付乾
燥炉であって、その内部に塗料が塗装された帯状パンチ
ングメタル1aを通過させることで、表裏両面を焼き付
け乾燥する。このときの焼き付け温度としては、180
〜250℃の範囲に設定されている。25は上記第2の
焼付乾燥炉24の出口部の近傍位置に配置された第2の
冷却装置で、焼き付け乾燥されて形成された上述した上
塗り層3B(図2参照)に水シャワーやミストなどを振
りかけて強制冷却する。26は第2の絞りロールで、冷
却用水を絞り除去して、製品である塗装帯状パンチング
メタル100を上記ブライドルロール7に導くものであ
る。
燥炉であって、その内部に塗料が塗装された帯状パンチ
ングメタル1aを通過させることで、表裏両面を焼き付
け乾燥する。このときの焼き付け温度としては、180
〜250℃の範囲に設定されている。25は上記第2の
焼付乾燥炉24の出口部の近傍位置に配置された第2の
冷却装置で、焼き付け乾燥されて形成された上述した上
塗り層3B(図2参照)に水シャワーやミストなどを振
りかけて強制冷却する。26は第2の絞りロールで、冷
却用水を絞り除去して、製品である塗装帯状パンチング
メタル100を上記ブライドルロール7に導くものであ
る。
【0029】上記構成の塗装設備において、プライマ塗
装装置9における各アプリケータロール12A,12B
および上塗り用塗装装置18における各アプリケータロ
ール21A,21Bとしては、例えばウレタン(ショア
ー硬度Hs:50〜60)、NBR(ニトリルブチルラ
バー、Hs:35〜45)等の弾性ロールが、穴2の内
周面への塗料廻りがよいので望ましい。
装装置9における各アプリケータロール12A,12B
および上塗り用塗装装置18における各アプリケータロ
ール21A,21Bとしては、例えばウレタン(ショア
ー硬度Hs:50〜60)、NBR(ニトリルブチルラ
バー、Hs:35〜45)等の弾性ロールが、穴2の内
周面への塗料廻りがよいので望ましい。
【0030】次に、上記のような構成の塗装設備による
塗装動作について簡単に説明する。まず、繰出ローラ4
から順次繰り出される帯状パンチングメタル1は前処理
部8内に導入され、脱脂、ごみなどの付着物除去ならび
にクロメート処理やリン酸亜鉛処理等の表面処理が行な
われてその耐食性の向上が図られる。ついで、プライマ
塗装装置9の表面塗装装置部9Aに移送されて、弾性ロ
ールからなるアプリケータロール12Aにより帯状パン
チングメタル1の表面側に防錆顔料入りのプライマ塗料
P1がロール塗装される。ここで、ナチュラルコートで
ラインスピードとアプリケータロール12Aの周速とを
等しく設定しているために、この表面のロール塗装に伴
って、図4に明示するように、帯状パンチングメタル1
の穴2の内周面が塗装されることになる。
塗装動作について簡単に説明する。まず、繰出ローラ4
から順次繰り出される帯状パンチングメタル1は前処理
部8内に導入され、脱脂、ごみなどの付着物除去ならび
にクロメート処理やリン酸亜鉛処理等の表面処理が行な
われてその耐食性の向上が図られる。ついで、プライマ
塗装装置9の表面塗装装置部9Aに移送されて、弾性ロ
ールからなるアプリケータロール12Aにより帯状パン
チングメタル1の表面側に防錆顔料入りのプライマ塗料
P1がロール塗装される。ここで、ナチュラルコートで
ラインスピードとアプリケータロール12Aの周速とを
等しく設定しているために、この表面のロール塗装に伴
って、図4に明示するように、帯状パンチングメタル1
の穴2の内周面が塗装されることになる。
【0031】その表面のプライマ塗装が完了した帯状パ
ンチングメタル1は続いてプライマ塗装装置9の裏面塗
装装置部9Bにライン移送されて、弾性ロールからなる
アプリケータロール12Bにより帯状パンチングメタル
1の裏面側に上記と同様な防錆顔料入りのプライマ塗料
P1がロール塗装される。この裏面のロール塗装に伴っ
て、図5に明示するように、帯状パンチングメタル1の
穴2の内周面の残りが塗装されることになる。
ンチングメタル1は続いてプライマ塗装装置9の裏面塗
装装置部9Bにライン移送されて、弾性ロールからなる
アプリケータロール12Bにより帯状パンチングメタル
1の裏面側に上記と同様な防錆顔料入りのプライマ塗料
P1がロール塗装される。この裏面のロール塗装に伴っ
て、図5に明示するように、帯状パンチングメタル1の
穴2の内周面の残りが塗装されることになる。
【0032】上記表裏両面および多数の穴2の全内周面
にわたるプライマ塗料P1のロール塗装が完了した帯状
パンチングメタル1は、第1の焼付乾燥炉15の内部を
通過するようにライン移送されて、その表裏両面が焼き
付け乾燥され、図2に示すようなプライマ層3Aが形成
される。その後、上記第1の焼付乾燥炉15の出口部近
傍位置において、プライマ層3Aに水シャワーやミスト
などが振りかけられて強制冷却され、かつ、絞りロール
17によって冷却用水が絞り除去される。以上の各工程
によりプライマ塗装が完了する。
にわたるプライマ塗料P1のロール塗装が完了した帯状
パンチングメタル1は、第1の焼付乾燥炉15の内部を
通過するようにライン移送されて、その表裏両面が焼き
付け乾燥され、図2に示すようなプライマ層3Aが形成
される。その後、上記第1の焼付乾燥炉15の出口部近
傍位置において、プライマ層3Aに水シャワーやミスト
などが振りかけられて強制冷却され、かつ、絞りロール
17によって冷却用水が絞り除去される。以上の各工程
によりプライマ塗装が完了する。
【0033】つぎに、プライマ塗装が完了した帯状パン
チングメタル1aは、上塗り用塗装装置18の表面塗装
装置部18Aにライン移送されて、弾性ロールからなる
アプリケータロール21Aにより帯状パンチングメタル
1aの表面のプライマ層3A上に上塗り用塗料P2がロ
ール塗装される。このとき、上塗り用塗料P2中には適
量の消泡剤が配合されているから、該塗料P2の流動性
がよくなり、穴2の入口部を塞ぐように塗装された塗料
P2が穴2内に十分に廻り込むことになる。ここでも、
ナチュラルコートでラインスピードとアプリケータロー
ル12Aの周速とが等しく設定されているために、この
表面のロール塗装に伴って、図6に明示するように、帯
状パンチングメタル12の穴2の内周面に上塗り用塗料
P2が塗装されることになる。
チングメタル1aは、上塗り用塗装装置18の表面塗装
装置部18Aにライン移送されて、弾性ロールからなる
アプリケータロール21Aにより帯状パンチングメタル
1aの表面のプライマ層3A上に上塗り用塗料P2がロ
ール塗装される。このとき、上塗り用塗料P2中には適
量の消泡剤が配合されているから、該塗料P2の流動性
がよくなり、穴2の入口部を塞ぐように塗装された塗料
P2が穴2内に十分に廻り込むことになる。ここでも、
ナチュラルコートでラインスピードとアプリケータロー
ル12Aの周速とが等しく設定されているために、この
表面のロール塗装に伴って、図6に明示するように、帯
状パンチングメタル12の穴2の内周面に上塗り用塗料
P2が塗装されることになる。
【0034】表面の上塗り塗装が完了した帯状パンチン
グメタル1aは続いて上塗り用塗装装置18の裏面塗装
装置部18Bにライン移送されて、弾性ロールからなる
アプリケータロール21Bにより帯状パンチングメタル
1aの裏面のプライマ層3A上に上記と同様な上塗り用
塗料P2がロール塗装される。この裏面のロール塗装に
伴って、図7に明示するように、帯状パンチングメタル
1aの穴2の内周面の残りに上塗り用塗料P2が塗装さ
れることになる。
グメタル1aは続いて上塗り用塗装装置18の裏面塗装
装置部18Bにライン移送されて、弾性ロールからなる
アプリケータロール21Bにより帯状パンチングメタル
1aの裏面のプライマ層3A上に上記と同様な上塗り用
塗料P2がロール塗装される。この裏面のロール塗装に
伴って、図7に明示するように、帯状パンチングメタル
1aの穴2の内周面の残りに上塗り用塗料P2が塗装さ
れることになる。
【0035】上記表裏両面および多数の穴2の全内周面
にわたる上塗り用塗料P2のロール塗装が完了した帯状
パンチングメタル1aは、第2の焼付乾燥炉24の内部
を通過するようにライン移送されて、その表裏両面が焼
き付け乾燥され、図2に示すような上塗り層3Bが形成
される。その後、上記第2の焼付乾燥炉24の出口部近
傍位置において、上塗り層3Bに水シャワーやミストな
どが振りかけられて強制冷却され、かつ、絞りロール2
6によって冷却用水が絞り除去される。以上の各工程に
より上塗り塗装が完了して、図1および図2に示したよ
うに、表裏両面および多数の穴2の内周面それぞれに2
層の塗膜3が形成されてなる塗装帯状パンチングメタル
100が得られる。この塗装帯状パンチングメタル10
0は巻取ローラ5にロール状に巻き取られる。
にわたる上塗り用塗料P2のロール塗装が完了した帯状
パンチングメタル1aは、第2の焼付乾燥炉24の内部
を通過するようにライン移送されて、その表裏両面が焼
き付け乾燥され、図2に示すような上塗り層3Bが形成
される。その後、上記第2の焼付乾燥炉24の出口部近
傍位置において、上塗り層3Bに水シャワーやミストな
どが振りかけられて強制冷却され、かつ、絞りロール2
6によって冷却用水が絞り除去される。以上の各工程に
より上塗り塗装が完了して、図1および図2に示したよ
うに、表裏両面および多数の穴2の内周面それぞれに2
層の塗膜3が形成されてなる塗装帯状パンチングメタル
100が得られる。この塗装帯状パンチングメタル10
0は巻取ローラ5にロール状に巻き取られる。
【0036】なお、上記実施例では、塗膜3が帯状パン
チングメタル1の表裏両面にプライマ層3Aと上塗り層
3Bとの2層から形成される2回塗りの場合について説
明したが、表面側のみに塗装してもよく、さらに上述し
た消泡剤配合の樹脂塗料を帯状パンチングメタル1の表
面側のみにまたは表裏両面に1回塗りするだけでもよ
く、この時の厚さ(乾燥厚)も、2回塗りの場合と同様
に5〜25μmの範囲に設定すれば十分である。
チングメタル1の表裏両面にプライマ層3Aと上塗り層
3Bとの2層から形成される2回塗りの場合について説
明したが、表面側のみに塗装してもよく、さらに上述し
た消泡剤配合の樹脂塗料を帯状パンチングメタル1の表
面側のみにまたは表裏両面に1回塗りするだけでもよ
く、この時の厚さ(乾燥厚)も、2回塗りの場合と同様
に5〜25μmの範囲に設定すれば十分である。
【0037】また、ロール塗装方法として、上記実施例
では、ナチュラルコートを採用したものについて説明し
たが、リバースコートを採用してもよい。すなわち、表
面側の塗装をリバースコートとし、そのアプリケータロ
ール12A,21Aの周速をラインスピードの1.2〜
1.3倍に、かつ、裏面側の塗装をナチュラルコートと
し、そのアプリケータロール12B,21Bの周速をラ
インスピード以上に設定することにより、図8および図
9に示すように、穴2の内周面の全域を残すことなく、
塗装することが可能である。
では、ナチュラルコートを採用したものについて説明し
たが、リバースコートを採用してもよい。すなわち、表
面側の塗装をリバースコートとし、そのアプリケータロ
ール12A,21Aの周速をラインスピードの1.2〜
1.3倍に、かつ、裏面側の塗装をナチュラルコートと
し、そのアプリケータロール12B,21Bの周速をラ
インスピード以上に設定することにより、図8および図
9に示すように、穴2の内周面の全域を残すことなく、
塗装することが可能である。
【0038】次に、本発明者による実験例について説明
する。直径dが1.5mmの穴2をピッチPが2mm、
開口率50.9%で多数明けた0.6mm厚の亜鉛メッ
キ鋼板製のパンチングメタルを用い、このパンチングメ
タルをクロメート処理(前処理)した上、防錆顔料とし
てのストロンチウムクロメートを25%配合してなるエ
ポキシ樹脂のプライマ塗料を、パンチングメタルの表裏
両面に5〜7μmの厚さ(乾燥厚)にそれぞれナチュラ
ルロール塗装し、かつ、210℃の温度条件で焼き付け
乾燥処理し、次に、そのプライマの上にポリエステル系
の全樹脂塗料100重量部に対して3重量%の消泡剤を
配合した上塗り用塗料を14〜16μmの厚さ(乾燥
厚)にナチュラルロール塗装し、かつ、230℃の温度
条件で焼き付け乾燥処理して塗装パンチングメタルを得
た。なお、このときのラインスピードは30m/min
に設定した。
する。直径dが1.5mmの穴2をピッチPが2mm、
開口率50.9%で多数明けた0.6mm厚の亜鉛メッ
キ鋼板製のパンチングメタルを用い、このパンチングメ
タルをクロメート処理(前処理)した上、防錆顔料とし
てのストロンチウムクロメートを25%配合してなるエ
ポキシ樹脂のプライマ塗料を、パンチングメタルの表裏
両面に5〜7μmの厚さ(乾燥厚)にそれぞれナチュラ
ルロール塗装し、かつ、210℃の温度条件で焼き付け
乾燥処理し、次に、そのプライマの上にポリエステル系
の全樹脂塗料100重量部に対して3重量%の消泡剤を
配合した上塗り用塗料を14〜16μmの厚さ(乾燥
厚)にナチュラルロール塗装し、かつ、230℃の温度
条件で焼き付け乾燥処理して塗装パンチングメタルを得
た。なお、このときのラインスピードは30m/min
に設定した。
【0039】上記のようにして得た塗装パンチングメタ
ルでは、膜はりが全く生じなかったのに対し、上記と同
様なパンチングメタルに消泡剤を0.8重量%配合した
上塗り用塗料を塗装し、焼き付け乾燥処理して得た塗装
パンチングメタル(比較例1)では10%程度の膜はり
がみられ、また、上記と同様なパンチングメタルに消泡
剤を0.6重量%配合した上塗り用塗料を塗装し、焼き
付け乾燥処理して得た塗装パンチングメタル(比較例
2)では20%程度の膜はりがみられた。
ルでは、膜はりが全く生じなかったのに対し、上記と同
様なパンチングメタルに消泡剤を0.8重量%配合した
上塗り用塗料を塗装し、焼き付け乾燥処理して得た塗装
パンチングメタル(比較例1)では10%程度の膜はり
がみられ、また、上記と同様なパンチングメタルに消泡
剤を0.6重量%配合した上塗り用塗料を塗装し、焼き
付け乾燥処理して得た塗装パンチングメタル(比較例
2)では20%程度の膜はりがみられた。
【0040】また、上記した塗装パンチングメタルか
ら、縦150mm、横70mmのテストピース6枚をと
り、それらテストピースに長さ100mmに亘るクロス
カットを入れて、50℃、95%湿度の雰囲気に24時
間放置する耐湿テストを行なった結果、表裏両面および
穴2の内周面の塗膜には何らの異常も見られなかった。
因みに、電子レンジ、ファンヒータ、オーブントースタ
などの住宅関連機器における内装材として用いられるパ
ンチングメタルの耐湿標準規格は、170時間位が一般
的であり、本発明によるパンチングメタルは標準規格を
十分にクリアできることが分かった。
ら、縦150mm、横70mmのテストピース6枚をと
り、それらテストピースに長さ100mmに亘るクロス
カットを入れて、50℃、95%湿度の雰囲気に24時
間放置する耐湿テストを行なった結果、表裏両面および
穴2の内周面の塗膜には何らの異常も見られなかった。
因みに、電子レンジ、ファンヒータ、オーブントースタ
などの住宅関連機器における内装材として用いられるパ
ンチングメタルの耐湿標準規格は、170時間位が一般
的であり、本発明によるパンチングメタルは標準規格を
十分にクリアできることが分かった。
【0041】さらに、上記テストピースを対象にして、
JIS G3312に規定の加工性テストを行なった結
果、0T曲げしても、目視では塗膜の剥離が全く見られ
なかった。したがって、後加工時における塗膜剥離によ
る防錆効果および外観の低下がないことが分かった。
JIS G3312に規定の加工性テストを行なった結
果、0T曲げしても、目視では塗膜の剥離が全く見られ
なかった。したがって、後加工時における塗膜剥離によ
る防錆効果および外観の低下がないことが分かった。
【0042】
【発明の効果】以上のように、請求項1および請求項2
の発明によれば、塗装対象物としての帯状パンチングメ
タルに塗料が連続ロール塗装されたものであるから、所
定大きさ、形状に加工済みのパンチングメタルを単品毎
に搬送装置に吊持したり、搬送装置から取り外すといっ
た面倒な作業手間が不要であるとともに、塗装スピード
が非常に速く、塗装コスト、ひいては塗装パンチングメ
タルのコスト低減を図ることができる。しかも、塗装に
弾性ロールを使用することと、全樹脂塗料100重量部
に対して1〜10重量%の消泡剤を配合してなる塗料を
使用することとによって、少なくとも表面の塗料層を傷
けることがないとともに、流動性を増した塗料が表面側
からそれぞれ穴の内周面側に十分に廻り込みやすくな
り、0.5〜3mm径相当の小さい多数の穴を有するパ
ンチングメタルであっても、膜はりを生じることなく、
表面および多数の穴の内周面それぞれに所定の塗膜を形
成することが可能で、品質および本来性能に非常に優れ
た塗装パンチングメタルを得ることができる。
の発明によれば、塗装対象物としての帯状パンチングメ
タルに塗料が連続ロール塗装されたものであるから、所
定大きさ、形状に加工済みのパンチングメタルを単品毎
に搬送装置に吊持したり、搬送装置から取り外すといっ
た面倒な作業手間が不要であるとともに、塗装スピード
が非常に速く、塗装コスト、ひいては塗装パンチングメ
タルのコスト低減を図ることができる。しかも、塗装に
弾性ロールを使用することと、全樹脂塗料100重量部
に対して1〜10重量%の消泡剤を配合してなる塗料を
使用することとによって、少なくとも表面の塗料層を傷
けることがないとともに、流動性を増した塗料が表面側
からそれぞれ穴の内周面側に十分に廻り込みやすくな
り、0.5〜3mm径相当の小さい多数の穴を有するパ
ンチングメタルであっても、膜はりを生じることなく、
表面および多数の穴の内周面それぞれに所定の塗膜を形
成することが可能で、品質および本来性能に非常に優れ
た塗装パンチングメタルを得ることができる。
【0043】特に、請求項2のように、消泡剤を配合し
てなる塗料の塗装前に、帯状パンチングメタルの表面に
プライマが弾性ロールを介して連続ロール塗装されたも
のでは、膜はりがないのはもちろん、耐食性の向上も図
れて、製品の性能および品質を一段と優れた塗装パンチ
ングメタルを得ることができる。
てなる塗料の塗装前に、帯状パンチングメタルの表面に
プライマが弾性ロールを介して連続ロール塗装されたも
のでは、膜はりがないのはもちろん、耐食性の向上も図
れて、製品の性能および品質を一段と優れた塗装パンチ
ングメタルを得ることができる。
【0044】また、請求項3および請求項4の発明によ
れば、帯状のパンチングメタルを用いて、これに塗装用
前処理を施した後、その表面に、全樹脂塗料100重量
部に対して1〜10重量%の消泡剤を配合してなる塗料
を弾性ロールからなるアプリケータロールを介して押圧
塗装し焼き付け乾燥処理するものであるから、従来の塗
装方法の場合のような面倒な作業手間を不要としつつ、
連続塗装によって塗装スピードを非常に速くして、塗装
コスト、ひいては塗装パンチングメタル製品の生産性向
上に伴うコスト低減を図ることができるのはもとより、
表面に押圧して塗装した塗料の一部を表面側からそれぞ
れ穴の内周面側に入り込ませるとともに、流動性の増し
た塗料を穴の内周面に廻り込ませやすくなり、0.5〜
3mm径相当の小さい多数の穴を有するパンチングメタ
ルであっても、膜はりを生じることなく、表面および多
数の穴の内周面それぞれに所定の塗膜を形成し、パンチ
ングメタルとしての本来機能に優れ、かつ高品質の塗装
パンチングメタルを生産性よく得ることができる。
れば、帯状のパンチングメタルを用いて、これに塗装用
前処理を施した後、その表面に、全樹脂塗料100重量
部に対して1〜10重量%の消泡剤を配合してなる塗料
を弾性ロールからなるアプリケータロールを介して押圧
塗装し焼き付け乾燥処理するものであるから、従来の塗
装方法の場合のような面倒な作業手間を不要としつつ、
連続塗装によって塗装スピードを非常に速くして、塗装
コスト、ひいては塗装パンチングメタル製品の生産性向
上に伴うコスト低減を図ることができるのはもとより、
表面に押圧して塗装した塗料の一部を表面側からそれぞ
れ穴の内周面側に入り込ませるとともに、流動性の増し
た塗料を穴の内周面に廻り込ませやすくなり、0.5〜
3mm径相当の小さい多数の穴を有するパンチングメタ
ルであっても、膜はりを生じることなく、表面および多
数の穴の内周面それぞれに所定の塗膜を形成し、パンチ
ングメタルとしての本来機能に優れ、かつ高品質の塗装
パンチングメタルを生産性よく得ることができる。
【0045】特に、請求項4のように、塗装用前処理後
で、かつ消泡剤を配合してなる塗料の塗装前に、帯状パ
ンチングメタルの表面に弾性ロールからなるアプリケー
タロールを介してプライマを押圧塗装し焼き付け乾燥処
理する場合は、プライマを帯状パンチングメタルの表面
および多数の穴の内周面に能率的に塗装することが可能
であり、そのプライマ層の上に膜はりを生じることな
く、所定の塗膜を形成させることができるので、防錆・
耐食性に優れているのみでなく、パンチングメタル本来
の機能にも優れた塗装パンチングメタル製品を安価に生
産することができる。
で、かつ消泡剤を配合してなる塗料の塗装前に、帯状パ
ンチングメタルの表面に弾性ロールからなるアプリケー
タロールを介してプライマを押圧塗装し焼き付け乾燥処
理する場合は、プライマを帯状パンチングメタルの表面
および多数の穴の内周面に能率的に塗装することが可能
であり、そのプライマ層の上に膜はりを生じることな
く、所定の塗膜を形成させることができるので、防錆・
耐食性に優れているのみでなく、パンチングメタル本来
の機能にも優れた塗装パンチングメタル製品を安価に生
産することができる。
【図1】本発明の一実施例による塗装帯状パンチングメ
タルの要部の平面図である。
タルの要部の平面図である。
【図2】同上塗装帯状パンチングメタルの要部の縦断面
図である。
図である。
【図3】本発明による塗装方法を具現化するための塗装
設備全体の概略構成図である。
設備全体の概略構成図である。
【図4】塗装動作のうち、パンチングメタルの表面にプ
ライマ塗料をナチュラル塗装した状態における穴内周面
の塗装状況を示す要部の拡大断面図である。
ライマ塗料をナチュラル塗装した状態における穴内周面
の塗装状況を示す要部の拡大断面図である。
【図5】塗装動作のうち、パンチングメタルの裏面にプ
ライマ塗料をナチュラル塗装した状態における穴内周面
の塗装状況を示す要部の拡大断面図である。
ライマ塗料をナチュラル塗装した状態における穴内周面
の塗装状況を示す要部の拡大断面図である。
【図6】塗装動作のうち、パンチングメタルの表面に上
塗り用樹脂塗料をナチュラル塗装した状態における穴内
周面の塗装状況を示す要部の拡大断面図である。
塗り用樹脂塗料をナチュラル塗装した状態における穴内
周面の塗装状況を示す要部の拡大断面図である。
【図7】塗装動作のうち、パンチングメタルの裏面に上
塗り用樹脂塗料をナチュラル塗装した状態における穴内
周面の塗装状況を示す要部の拡大断面図である。
塗り用樹脂塗料をナチュラル塗装した状態における穴内
周面の塗装状況を示す要部の拡大断面図である。
【図8】塗装方法の別の実施例で、パンチングメタルの
表面に上塗り用樹脂塗料をリバース塗装した状態におけ
る穴内周面の塗装状況を示す要部の拡大断面図である。
表面に上塗り用樹脂塗料をリバース塗装した状態におけ
る穴内周面の塗装状況を示す要部の拡大断面図である。
【図9】同上塗装方法で、パンチングメタルの裏面に上
塗り用樹脂塗料をナチュラル塗装した状態における穴内
周面の塗装状況を示す要部の拡大断面図である。
塗り用樹脂塗料をナチュラル塗装した状態における穴内
周面の塗装状況を示す要部の拡大断面図である。
【図10】従来の連続ロール塗装手段で塗装された状態
を示す要部の拡大断面図である。
を示す要部の拡大断面図である。
1,1a 帯状パンチングメタル 2 穴 3 塗膜 3A プライマ層 3B 上塗り層 8 塗装用前処理部 9 プライマ塗装装置 12A,12B,21A,21B 弾性ロール(アプリ
ケータロール) 13A,22A バッキングロール 15,24 焼付乾燥炉 P1 プライマ塗料 P2 上塗り用塗料
ケータロール) 13A,22A バッキングロール 15,24 焼付乾燥炉 P1 プライマ塗料 P2 上塗り用塗料
Claims (4)
- 【請求項1】 表裏に貫通させて0.5〜3mm径相当
の多数の穴を有する帯状のパンチングメタルの少なくと
も表面に、全樹脂塗料100重量部に対して1〜10重
量%の消泡剤を配合してなる塗料を弾性ロールを介して
連続ロール塗装することで、該パンチングメタルの少な
くとも表面および上記多数の穴の内周面にそれぞれ塗膜
を形成してなる塗装帯状パンチングメタル。 - 【請求項2】 表裏に貫通させて0.5〜3mm径相当
の多数の穴を有する帯状のパンチングメタルの少なくと
も表面に、プライマを弾性ロールを介して連続ロール塗
装することと、その上に全樹脂塗料100重量部に対し
て1〜10重量%の消泡剤を配合してなる塗料を弾性ロ
ールを介して連続ロール塗装することで、該パンチング
メタルの少なくとも表面および上記多数の穴の内周面に
それぞれ塗膜を形成してなる塗装帯状パンチングメタ
ル。 - 【請求項3】 表裏に貫通させて0.5〜3mm径相当
の多数の穴を有する帯状のパンチングメタルに塗装用前
処理を施す工程と、上記帯状パンチングメタルの少なく
とも表面に、全樹脂塗料100重量部に対して1〜10
重量%の消泡剤を配合してなる塗料を弾性ロールからな
るアプリケータロールを介して押圧塗装し焼き付け乾燥
処理する工程とを有する帯状パンチングメタルの連続ロ
ール塗装方法。 - 【請求項4】 表裏に貫通させて0.5〜3mm径相当
の多数の穴を有する帯状のパンチングメタルに塗装用前
処理を施す工程と、上記帯状パンチングメタルの少なく
とも表面に、プライマを弾性ロールからなるアプリケー
タロールを介して押圧塗装し焼き付け乾燥処理する工程
と、続いて該パンチングメタルの上記表面に、全樹脂塗
料100重量部に対して1〜10重量%の消泡剤を配合
してなる塗料を弾性ロールからなるアプリケータロール
を介して押圧塗装し焼き付け乾燥処理する工程とを有す
る帯状パンチングメタルの連続ロール塗装方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP04382994A JP3160457B2 (ja) | 1994-03-15 | 1994-03-15 | 塗装帯状パンチングメタルおよびその連続ロール塗装方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP04382994A JP3160457B2 (ja) | 1994-03-15 | 1994-03-15 | 塗装帯状パンチングメタルおよびその連続ロール塗装方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07251126A true JPH07251126A (ja) | 1995-10-03 |
JP3160457B2 JP3160457B2 (ja) | 2001-04-25 |
Family
ID=12674651
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP04382994A Expired - Fee Related JP3160457B2 (ja) | 1994-03-15 | 1994-03-15 | 塗装帯状パンチングメタルおよびその連続ロール塗装方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3160457B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011088065A (ja) * | 2009-10-22 | 2011-05-06 | Toppan Printing Co Ltd | 塵芥除去用フィルタ |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101063775B1 (ko) | 2011-04-28 | 2011-09-19 | 주식회사지티에너지 | 다목적 회전장치와 이를 구비한 발전시스템 |
JP6034249B2 (ja) * | 2012-06-18 | 2016-11-30 | 株式会社ピーエス三菱 | 垂直軸型風車の集風装置 |
-
1994
- 1994-03-15 JP JP04382994A patent/JP3160457B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011088065A (ja) * | 2009-10-22 | 2011-05-06 | Toppan Printing Co Ltd | 塵芥除去用フィルタ |
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Publication number | Publication date |
---|---|
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---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |