JPH07251018A - オイルミスト吸着用フィルター及びその再生方法 - Google Patents

オイルミスト吸着用フィルター及びその再生方法

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JPH07251018A
JPH07251018A JP6045670A JP4567094A JPH07251018A JP H07251018 A JPH07251018 A JP H07251018A JP 6045670 A JP6045670 A JP 6045670A JP 4567094 A JP4567094 A JP 4567094A JP H07251018 A JPH07251018 A JP H07251018A
Authority
JP
Japan
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filter
oil mist
fiber
fibers
adsorbing
Prior art date
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Pending
Application number
JP6045670A
Other languages
English (en)
Inventor
Toshiaki Sasaki
利明 笹木
Mitsuru Awata
満 粟田
Masachika Yaguchi
正親 矢口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Chemical Corp
Original Assignee
Mitsubishi Chemical Corp
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Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Chemical Corp filed Critical Mitsubishi Chemical Corp
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Publication of JPH07251018A publication Critical patent/JPH07251018A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 無機繊維を主成分とする成形体からなり、該
成形体の嵩密度が0.005〜0.1g/cm3 である
ことを特徴とするオイルミスト吸着用フィルター。 【効果】 本発明のフィルターは火災発生時等の高温に
おいても溶解、融着することがない。また、フィルター
再生のためのオイルミスト除去は、これまでの手間が掛
かるフィルターの洗浄という方法に代わって、無機繊維
が高温時においても安定であるという利点を活かし、オ
イルミストを燃焼させることにより行うことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はオイルミスト吸着用フィ
ルターに係わるものである。本発明の成形体は厨房など
で発生するオイルミストの吸着濾過等に使用でき、熱処
理することで再生できる。
【0002】
【従来の技術】厨房等では発生する熱やオイルミストを
排気ダクトにて吸引している。排気ダクト内にオイルミ
ストが付着していると火災発生の火元となり得る可能性
が高く、火災が発生した場合、ダクト内を通じて飛び火
しやすく、火災の進行を早めることになる。そのため、
排気ダクト内には吸引したオイルミストがダクト内に溜
まったり、飛散しないように金属繊維製のフィルターが
取り付けられており、オイルミストの吸着濾過をおこな
っている。オイルミストの付着したフィルターは定期的
な洗浄にて再生、もしくはそのまま廃棄されている。金
属繊維は融点が低く、火災の際には1000℃以下でも
溶解や軟化を起こしてしまう。そのため、火災の通路を
形成して火災の進行をくい止める効果は低い。また、フ
ィルター洗浄においても、フィルターからのオイルミス
トの除去には強アルカリ液が使用されているため危険性
が高く、洗浄廃液の処分にも手間がかかる。水による洗
浄もおこなわれているが、フィルターからのオイルミス
トの除去効率は低い。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は高温において
も劣化や溶融、軟化することなく、また、付着したオイ
ルミストを容易に除去することができるフィルターの提
供を目的とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
に鑑み、鋭意検討した結果、無機繊維を主成分とする特
定の成形体をオイルミスト吸着用フィルターに使用する
と、1000〜1700℃の高温においても劣化、溶融
軟化することがなく、また、吸着したオイルミストはフ
ィルターを600〜1000℃に加熱することにより、
容易に除去することができることを見い出し、本発明に
到達した。すなわち、本発明の要旨は無機繊維を主成分
とする成形体からなり、該成形体の嵩密度が0.005
〜0.1g/cm3 であることを特徴とするオイルミス
ト吸着用フィルターに存する。
【0005】本発明で使用される無機繊維としては、通
常、B,Mg,Al,Si,Ti,Zr等の金属の酸化
物、炭化物、窒化物等、好ましくは、ガラス、シリカ
(SiO2 )、α−Al2 3 、Al2 3 /SiO2
重量比(以下、Al2 3 /SiO2 )=97/3〜7
4/26、あるいはムライト組成(Al2 3 /SiO
2 =70/30〜74/28)であるアルミナ、アルミ
ナ−シリカ(Al2 3/SiO2 =50/50〜70
/30)、ジルコニア(ZrO2 )等、さらに好ましく
はアルミナ、特に好ましくはムライト組成のアルミナ、
最も好ましくは結晶化度が0〜10%であるムライト組
成のアルミナである。ここで、結晶化度とは、1300
℃で4時間焼成して完全に結晶化したムライトのCuK
α線によるX線回折における2θ=26.3°に発現す
るピークの強度に対する、ムライト組成のアルミナ繊維
の2θ=26.3°のピーク強度を百分率(%)で表し
たものである。ムライト組成のアルミナ繊維は1200
℃以下では結晶成長がほとんど進行しないので、結晶化
による繊維の脆化が起こりにくい。さらに、結晶化度が
0〜10%と低結晶性のムライト組成のアルミナ繊維で
は、結晶成長の核になる結晶が少ないため、1000℃
以下の加熱による再生を行っても、結晶化および結晶成
長が起きにくいので、繊維の脆化がより進行しにくい。
【0006】これら無機繊維は単独でも、複数の種類の
繊維を混紡して使用してもよい。また、繊維表面にチタ
ニアなどでコーティング処理を施してもよい。繊維長
は、20mm以上なら、連続繊維でもよいが、好ましく
は20〜200mm、さらに好ましくは100〜200
mmである。繊維長が20mmに満たないと、繊維の絡
み合いが充分でなく、繊維の落下によるフィルターの損
失や環境衛生上の問題となるおそれがある。一方、繊維
長が200mmを超えると、嵩比重の制御が難しくな
る。
【0007】繊維径は一般的なものが使用でき、例え
ば、数μm〜数百μmである。また、繊維に含まれるシ
ョットの割合(以下、ショット率)は0〜5重量%が好
ましい。フィルターに使用する無機繊維からなる成形体
の形状としては、通常、バルクやブランケット等をその
まま金属ケース等に挟み込んだもの、解繊してから抄紙
加工品等をケースに挟み込んだもの等が挙げられる。好
ましくは、繊維シート内の繊維の一部でニードリングさ
れているブランケットからなる繊維シートの積層体であ
る。
【0008】成形体がブランケットであると、取り付
け、取り外しの際、シートの剥離が起きず、形状を損う
ことがなく、また、繊維の飛散を極力おさえることがで
きるので、取扱者の繊維の吸引が非常に少なく衛生上も
好ましい。フィルターの形状やその製造方法は特に限定
されるものではない。成形体の嵩密度は0.005〜
0.1g/cm3 、好ましくは0.01〜0.05g/
cm3 である。嵩密度が0.005g/cm3 に満たな
いと、非常に微細な粒子であるオイルミストは成形体を
通過してしまい、フィルターとしての効果が発揮できな
い。一方、嵩密度が0.1g/cm3 を超えると、成形
体へのオイルミストの堆積が進んだときに、吸着したオ
イルミストがフィルターの目を詰まらせてしまい、オイ
ルミストを排気ダクトに誘導することができなくなる。
また、ショット率は0〜5重量%が好ましい。ショット
とは、繊維の形成時に生じる粒状の無機物質を示す。排
気ダクトは通常、厨房等で調理を行っている調理台の上
方に設置されており、ショット率が多くなると、成形体
からショットが落下し、料理へ混入する恐れが大きくな
る。成形体は無機繊維のほかに、有機バインダーなどを
含んでいてもよい。
【0009】上記の無機繊維を主成分とする成形体から
なるフィルターは、厨房等の調理台の上方に設備してあ
る排気ダクト内に取り付けて使用される。オイルミスト
を吸着した本発明のフィルターは、600〜1000℃
に加熱することにより、オイルミストを焼却、除去し、
再生することができる。加熱温度が600℃に満たない
とオイルミストは燃焼するが、すすの除去ができない。
1000℃を超えるとフィルターを構成する無機繊維の
脆化が進行するので好ましくない。フィルターの再生
は、フィルターをケースから取り出して加熱するのが、
ケースの劣化、変形を防げるので好ましい。
【0010】
【実施例】次に実施例により本発明を具体的に説明する
が、本発明はその要旨を越えない限り、以下の実施例に
よって限定されるものではない。 〔実施例〕結晶化度0%、Al2 3 /SiO2 =72
/28繊維長100mm、繊維径4μmのアルミナ繊維
からなり、ニードリングが施されている嵩密度0.04
8g/cm3 で厚さ3mmのアルミナ繊維シート積層ブ
ランケット30gに対して廃植物油を60g含浸させ
た。該ブランケットをガス炉内で400℃で加熱し廃植
物油を燃焼させた。廃植物油の自己燃焼が終わった後、
800℃で10分間加熱し、すすを焼却除去した。すす
を焼却除去した後のブランケットは、シート間での剥離
もなく、ブランケット形状を完全に保っていた。再生後
の繊維の結晶化度は0%のままだった。
【0011】〔比較例〕アルミナ繊維シート積層ブラン
ケットの代わりに、嵩密度0.56g/cm3で厚み3
mmのアルミ金属繊維不織布を用いた他は実施例と同様
に行った。アルミ金属繊維では廃植物油の燃焼中に一部
の繊維に溶解、融着が起こり、形状を保つことが出来な
かった。
【0012】
【発明の効果】本発明のフィルターは火災発生時等の高
温においても溶解、融着することがない。また、フィル
ター再生のためのオイルミスト除去は、これまでの手間
が掛かるフィルターの洗浄という方法に代わって、無機
繊維が高温時においても安定である利点を活かし、オイ
ルミストを燃焼させることによりおこなうことができ
る。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 無機繊維を主成分とする成形体からな
    り、該成形体の嵩密度が0.005〜0.1g/cm3
    であることを特徴とするオイルミスト吸着用フィルタ
    ー。
  2. 【請求項2】 成形体の嵩密度が0.01〜0.05g
    /cm3 であることを特徴とする請求項1に記載のオイ
    ルミスト吸着用フィルター。
  3. 【請求項3】 無機繊維のショット率が0〜5重量%で
    あることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の
    オイルミスト吸着用フィルター。
  4. 【請求項4】 無機繊維がアルミナ繊維であることを特
    徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載のオイルミ
    スト吸着用フィルター。
  5. 【請求項5】 アルミナ繊維のAl2 3 /SiO2
    重量比が70/30〜74/26のムライト組成である
    ことを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の
    オイルミスト吸着用フィルター。
  6. 【請求項6】 無機繊維が結晶化度0〜10%であるム
    ライト組成アルミナ繊維であることを特徴とする請求項
    5に記載のオイルミスト吸着用フィルター。
  7. 【請求項7】 成形体が繊維シートの積層体であって、
    シート内の繊維の一部でニードルパンチしているブラン
    ケットであることを特徴とする請求項1ないし6のいず
    れかに記載のオイルミスト吸着用フィルター。
  8. 【請求項8】 繊維長が20〜200mmの繊維からな
    るブランケットを用いた請求項1〜7のいずれかに記載
    のオイルミスト吸着用フィルター。
  9. 【請求項9】 フィルターを600〜1000℃で加熱
    することにより付着したオイルミストを焼却、除去する
    ことを特徴とする請求項1に記載のオイルミスト吸着用
    フィルターの再生方法。
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