JPH07250963A - パチンコ機の球寄せ装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 パチンコ機裏側に設けられ、比較的大きな外
形のセット板および球通路の設計・仕様変更に係る開発
の負担を軽減する。 【構成】 セット板１に爪止部１ｂを設ける一方、球通
路４には爪止部１ｂに対応する位置に爪部４ｃを設け、
球通路４をセット板１に対して着立つ可能に設けること
によって、セット板１および球通路４のいずれかの箇所
に仕様変更があっても、セット板１および球通路４のい
ずれか一方についてのみ、再設計する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明はパチンコ機の仕様変更お
よび製造作業を容易にするためのパチンコ機の球寄せ装
置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来使用されているパチンコ機の遊技盤
の裏面には球通路等を有するセット板が取り付けられて
おり、これらセット板および球通路等は一体に成形さ
れ、さらにセット板裏面には入賞孔（主に役物）のため
の球通路のほか、中継基板やメイン回路への中継基板、
中継コネクタ等が取り付けられている。

【０００３】また遊技の多様化に伴ってきわめて多種多
彩な入賞具および入賞装置が採用され、パチンコ機を構
成する部品点数も増大する傾向がある。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】ところがパチンコ機の
外形寸法は予め定められていることから、増大した分の
部品を限定されているパチンコ機の空いている空間内、
具体的には遊技盤裏面に収容しなければならず、そのた
めセット板および球通路等に設計変更を要することがあ
る。

【０００５】このような場合、セット板および球通路等
はパチンコ機の外形からいって比較的大きく、またパチ
ンコ機の裏面にはきわめて多くの部材および電気配線材
が大小様々に存在していることから、これらについての
図面作成および試作は容易にはできない。

【０００６】そこで本発明は遊技盤の裏面のセット板お
よび球通路等において設計変更が容易であり、また保
守、組み立ての作業が容易なパチンコ機の球寄せ装置の
提供を目的とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
するためにパチンコ機の遊技盤の裏面に、前記遊技盤の
表面からパチンコ球を入賞させる入賞具が貫通可能な開
口部と、前記遊技盤面に打ち出されたパチンコ球が通過
する通過孔と、所定位置に形成された係合部とを備える
セット板、および、前記係合部に対応して配置され該係
合部に前記セット板の裏面側から係合する係合片を備
え、該係合片および係合部の係合時に前記通過孔に対応
して連通する開口を備えている球通路を設けている。

【０００８】電気配線がプリントされているセット板を
設けている。

【０００９】

【作用】このように本発明は、セット板および誘導路を
別個に形成していても、係合片を係合部にセット板の裏
面側から係合させることで、セット板および誘導路を一
体に形成でき、またセット板または誘導路に仕様変更が
生じても、両方を設計し直さなくてもよい。

【００１０】電気配線がプリントされているセット板を
設けている場合、配線具はセット板に一体に形成され
る。

【００１１】

【実施例】つぎに本発明の一実施例を図に基づいて説明
する。図１はセット板１を示し、セット板１は電気的絶
縁性を有し、図２に示すパチンコ機の遊技盤２の裏面２
ｂに直接に螺子３あるいはステープルで、着脱可能に取
り付けられている。

【００１２】本実施例では図１に示すように球通路４
に、セット板１の所定位置に係合部として形成されてい
る爪止部１ｂに、係合片として爪止部１ｂに対応して形
成されている爪部４ｃを設けている。

【００１３】他方、セット板１に、通過孔および開口部
としての入賞孔５および入賞装置の開口部６等をプレス
で打抜き、これを爪止部１ｂを図１に示すようにセット
板１の裏面側から爪部４ｃに係合、すなわち図７のよう
に掛合わせることにより、セット板１と球通路４とを固
定している。

【００１４】セット板１は合成樹脂（ポリサルホン）製
で、その表面１ａに３本の球通路４を、上述した爪止部
１ｂおよび爪部４ｃの係合で着脱可能に取り付けてい
る。

【００１５】そして球通路４内には、入賞具として入賞
球のための入賞孔５が設けられている。

【００１６】またセット板１の中央部には入賞装置を取
り付けるために、貫通可能に設けられている開口部６に
は、遊技盤２の中央の入賞装置、すなわち入賞具として
のセンター役物（ヤクモノ〜図３参照）18の裏面側に取
り付けられた中継基板７が臨んでいる。

【００１７】この開口部６はセンター役物18に対応させ
て設けられたもので、開口部６をセンター役物18に対応
させればセット板１は容易に位置決めされる。

【００１８】なお上述した爪止部１ｂおよび爪部４ｃの
係合時、球通路４の上流側に形成されている開口（図示
省略）は入賞孔５に一致し、これにより入賞球が球通路
４に誘導され、下流側に流下して行く。

【００１９】またセット板１の左右にはピン８が取付け
られ、このピン８には表示灯用のサイドランプ（図示省
略）が取り付けられるようになっている。セット板１よ
りも下方位置で、遊技盤２の裏面２ｂには入賞具として
の大入賞口（役物）の中継基板９が取り付けられてい
る。

【００２０】そしてセット板１の球通路４と、電子機器
すなわち中継基板７等とが取付けられているスペースを
避けたセット板１の裏面の平らな面（遊技盤裏面２ｂ
側）には、中継基板７，９の電線10と、他の回路すなわ
ちメイン回路（図８参照）の電線11とを中継する配線12
がメッキ法によってプリントされている。

【００２１】10ａ，11ａは電線10，11の先端に取り付け
られているコネクタであり、12ａはプリントされた配線
の先端に取り付けられたコネクタである。13はチューリ
ップ開口部、13ａはセット板１に取付けられたピンであ
る。このピン13ａにチューリップ用のランプ（図示省
略）が取付けられる。

【００２２】なおセット板１には複数の部品、たとえば
スイッチ等が各部に分散して取付けられているが、これ
らの図と説明は省略する。

【００２３】また遊技盤２の裏面２ｂの球通路４等に対
応する遊技盤２の表面２ａを図３に基づいて説明する。

【００２４】遊技盤２の中央には入賞具としての天入賞
口14や表示灯15、図柄窓16や大入賞口入賞球表示灯17等
を有するセンター役物18が設けられている。そして、そ
の左右には入賞具としての入賞口19、上部左右にはラン
プ風車20とがそれぞれ設けられている。

【００２５】また遊技盤２の表面２ａの下部には表示灯
21や、役物連続作動口22等を有した入賞具として大入賞
役物23が設けられ、その左右上部には入賞具としてラン
プ付チューリップ24が設けられている。25はアウト孔、
26はサイドランプである。

【００２６】このように構成された球寄せ装置はセット
板１および誘導路４を別個に形成していても、爪部４ｃ
を爪止部１ｂにセット板１の裏面側から係合させること
で、セット板１および誘導路４を一体に形成でき、また
セット板１または誘導路４に仕様変更が生じても、両方
を設計し直さなくてもよい。

【００２７】また遊技盤２の裏面２ｂに取付けたセット
板１に配線12をプリントしたものであるから、入賞孔
（役物等）５と接続する中継基板７，９の電線10の端子
のコネクタ10ａをプリントした配線12の端子のコネクタ
12ａに接続すれば容易に早く配線できるとともに、配線
具はセット板１に一体に形成され、構成の簡素化が図ら
れる。

【００２８】さらに図示を省略したメイン回路の電線11
のコネクタ11ａがプリントされた配線12のコネクタ12ａ
にコネクタ10ａを差し込めば、簡単に配線することがで
き、配線ミスは起らない。

【００２９】また他の実施例ではセット板１と球通路４
とをポリサルホン樹脂で一体成型したり、セット板１を
ガラスエポキシ樹脂にしてプリント配線した後、そのセ
ット板１にＡＢＳ樹脂の球通路４を二重成型しても良
い。

【００３０】取り付け方は図４、図５および図６に示す
ように球通路４の適当個所に設けた突起４ａをセット板
１に設けた孔部に嵌め込んで一体に成型する。なお突部
４ａに掛合部４ｂを設けたものと設けないものとがあ
る。

【００３１】なおセット板１は、上記実施例のように球
通路４を着脱可能に取り付ける代わりに、球通路４を一
体成型してもよい。

【００３２】またセット板１をガラスエポキシ樹脂にし
て球通路４を二重成型した場合、ステープルで取付ける
と割れるので割れを防止するため図４で示すように、Ａ
ＢＳ樹脂製の取付片27をセット板１に一体成型してステ
ープル28を用いて素早く固定してもよい。

【００３３】またセット板１をガラスエポキシ樹脂にし
て球通路４を二重成型した場合、ステープルで取付ける
と割れるので割れを防止するため図４で示すように、Ａ
ＢＳ樹脂製の取付片27をセット板１に一体成型してステ
ープル28を用いて素早く固定してもよい。

【００３４】なおセット板１の裏面（遊技盤２の裏面２
ｂ側）に配線12をプリントし、そのセット板１を遊技盤
２の裏面２ｂに直接取付けたが、直接でなく介物をして
少し浮かせて取り付けてもよい。この配線12はセット板
１の表面１ａにプリントしてもよい。

【００３５】また配線のプリントをメッキ法で行なった
が真空蒸結法で行なってもよい。

【００３６】またセット板１の位置決めは遊技盤２のセ
ンター役物18に合わせたが、これに限らずセット板１に
別に位置決め基準を設けてもよい。

【００３７】さらにまたセット板１のプリントされた配
線12とメイン回路（図示省略）とを接続するのに電線11
を用いたがこれに限らず図８、図９に示すようにメイン
回路本体29を設けてこれに接続端子30を取付け、これを
プリントされた配線12のコネクタ12ａに差し込んで接続
してもよい。このときメイン回路本体29の保持は図９の
ように取付け爪31やねじ（図示省略）で行なう。

【００３８】このとき図10、図11に示すように機構枠体
32に螺子によって取り付けられている球寄せカバー33に
取付け凹部34を設けることになる。

【００３９】さらに図12、図13、図14に示すように球寄
せ部35にゴミ等が入らないようにするためセット板１に
防護壁板36を取り付ければ図10、図11のように遊技盤２
の裏面２ｂ全体を覆う球寄せカバー33は不要となり、小
さい球寄せカバー33′でよくなる。

【００４０】防護壁板36と球寄せ部35の位置は図14のよ
うになる。このようにすればメイン回路本体29を自由に
プリントされた配線12のコネクタ12ａに差し込むことが
できる。

【００４１】

【発明の効果】本発明は以上説明したように構成したも
のであるから、セット板および誘導路を別個に形成して
いても、係合片を係合部にセット板の裏面側から係合さ
せることで、セット板および誘導路を容易に一体に形成
して組み立てに支障を来すことはなく、またセット板ま
たは誘導路に仕様変更が生じたり、新たな開発作業を必
要としても、いずれか一方についてのみ再設計または開
発作業すればよいので、作業能率の低減は大幅に抑止さ
れる。

【００４２】電気配線がプリントされているセット板を
設けている場合、配線具はセット板に一体に形成される
ので、構成の簡素化が図られて作業性を良好にすると同
時に、複雑な配線も単純化でき、パチンコ機製造工程に
おける配線作業においては配線ミスがなくなるとともに
配線にかかる時間も少なくなって作業効率の向上を図る
ことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明のパチンコ機の球寄せ装置の一実施例を
示す斜視図である。

【図２】図１に示すパチンコ機の遊技盤の裏面の正面図
である。

【図３】図２のパチンコ機の遊技盤の正面図である。

【図４】図２のセット板に、別体で成形した球通路を一
体に取り付けたところを示す正面図である。

【図５】図４の球通路の取り付け状態を示す断面側面図
である。

【図６】図５と異なる球通路の取り付け状態を示す断面
側面図である。

【図７】図１に係る球通路の取り付け状態を示す断面正
面図である。

【図８】メイン回路本体の斜視図である。

【図９】メイン回路本体を取り付ける爪部を設けたセッ
ト板の斜視図である。

【図10】パチンコ機の平面図である。

【図11】パチンコ機の斜視図である。

【図12】パチンコ機の斜視図である。

【図13】防護壁板を取り付けたセット板の斜視図であ
る。

【図14】パチンコ機の遊技盤の裏面図である。

【符号の説明】

１ セット板 １ｂ 爪止部 ４ 球通路 ４ｃ 爪部 ５ 入賞孔

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 パチンコ機の遊技盤の裏面に、 前記遊技盤の表面からパチンコ球を入賞させる入賞具が
   貫通可能な開口部と、前記遊技盤面に打ち出されたパチ
   ンコ球が通過する通過孔と、所定位置に形成された係合
   部とを備えるセット板、および、 前記係合部に対応して配置され該係合部に前記セット板
   の裏面側から係合する係合片を備え、該係合片および係
   合部の係合時に前記通過孔に対応して連通する開口を備
   えている球通路を設けていることを特徴とするパチンコ
   機の球寄せ装置。
2. 【請求項２】 セット板および球通路を二重成形で一体
   に設けていることを特徴とする請求項１に記載のパチン
   コ機の球寄せ装置。
3. 【請求項３】 パチンコ機の制御のための電気配線がプ
   リントされているセット板を設けていることを特徴とす
   る請求項１または請求項２に記載のパチンコ機の球寄せ
   装置。
4. 【請求項４】 パチンコ機内の制御用電気配線と、パチ
   ンコ機外のための配線とがプリントされているセット板
   を設けていることを特徴とする請求項２または請求項３
   に記載のパチンコ機の球寄せ装置。