JPH07250633A - 米飯の冷却装置 - Google Patents

米飯の冷却装置

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Publication number
JPH07250633A
JPH07250633A JP6045866A JP4586694A JPH07250633A JP H07250633 A JPH07250633 A JP H07250633A JP 6045866 A JP6045866 A JP 6045866A JP 4586694 A JP4586694 A JP 4586694A JP H07250633 A JPH07250633 A JP H07250633A
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JP
Japan
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cooked rice
cooling
water
cooling chamber
rice
Prior art date
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Pending
Application number
JP6045866A
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English (en)
Inventor
Tsuneo Harukawa
恒雄 春川
Takeyoshi Kajimoto
丈喜 梶本
Kiichi Yamanashi
喜一 山梨
Kensaku Tachibana
健作 立花
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
ISHIDA SHOKAI KK
KE CORP KK
YAMAMOTO CHUBO SERVICE KK
KE Corp Co Ltd
Original Assignee
ISHIDA SHOKAI KK
KE CORP KK
YAMAMOTO CHUBO SERVICE KK
KE Corp Co Ltd
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Filing date
Publication date
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Priority to JP6045866A priority Critical patent/JPH07250633A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 簡単な構成により、炊き上った高温の米飯
を、米飯に含まれる水分を失うことなく、衛生面で優れ
た状態で、短時間で冷却することのできる米飯の冷却装
置を提供することである。 【構成】 炊飯装置からおにぎり等の加工作業工程まで
の間をコンベアラインにより接続する。コンベアライン
上には、炊飯釜の反転手段2、米飯のほぐし手段3とを
設ける。ほぐし手段3の後、コンベアラインは冷却室4
を通過するように構成する。冷却室4内部は、冷却・湿
度調整手段としてクーリングタワー7により、高湿度で
低温状態にする。米飯は冷却室4を通過することによ
り、高湿度中で冷却される。このため、米飯に含まれる
水分を失うこと無く、短時間で冷却される。また、冷却
室4内にダクト等を設けないため、菌類の発生は起こら
ず、衛生面で優れたものとなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、米飯の冷却装置に係
り、特に、炊き上った高温の米飯を短時間に冷却する装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、コンビニエンストア等の普及に伴
い、おにぎりや手巻き寿司等の米飯加工食品の販売量が
伸びている。このような米飯加工食品の多くは、専門の
米飯加工会社により加工されて、販売店に供給されてい
る。米飯加工会社では、大型の炊飯装置により大量の米
飯を炊いて、これをおにぎりや手巻き寿司等に加工して
いる。このような炊飯装置としては、大容量の釜、例え
ば15kgの米飯を炊くことのできる釜を、一度に複数
個をセットすることが可能な装置が使用され、この装置
により、必要に応じた量の米飯を炊いている。
【0003】ここで、米飯加工会社では、米飯を手作業
により型や容器に詰めて、おにぎりや手巻き寿司等に加
工している。このため、温度が高いと衛生品質保存およ
び加工作業を行うことができないため、炊き上がった高
温の米飯を広げて、約20℃まで冷却した後、加工作業
を行っている。
【0004】ところで、このような米飯加工食品の販売
は、その安全性から、米飯の炊き上がり後約24時間以
内とし、それ以上経過したものについては、廃棄処分に
している。したがって、販売効率のためには、炊き上が
った米飯を短時間で製品に加工して出荷する必要があ
り、これには米飯の冷却時間が重要となっている。
【0005】このため、米飯加工会社では、米飯の短時
間冷却のために、真空冷却装置を利用している。これ
は、釜から出された高温の米飯を、耐圧製の容器により
密閉状態となるように覆い、その内部を減圧して真空状
態にする。真空にすることにより、米飯に含まれる水分
の一部が蒸発して、この時の蒸発潜熱により、米飯の温
度を短時間で低下させることができる。これにより、大
量に炊かれた米飯を短時間で冷却して、おにぎりや手巻
き寿司等の加工作業に適した温度にすることができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述の
真空による米飯の冷却では、次のような問題が発生して
いる。すなわち、米飯に含まれる水分が蒸発してしまう
ため、加工時の米飯は、水分が不足して固くなってしま
う。これでは、米飯がパサパサの状態になり、型や容器
に詰める作業が困難になる。さらに、水分が蒸発した分
だけ、米飯の重量が減少することになる。したがって、
加工作業に時間がかかると共に、米飯の量を多く使用す
ることになり、生産効率の悪いものとなる。
【0007】これを解決するために、最近では、一般的
な室内の空調設備を使用して、米飯を冷却することが考
えられている。これは、空調設備のダクトからの冷風
を、コンベア上を移動する米飯に吹き付けることにより
米飯の熱を奪い、温度を低下させるものである。
【0008】しかし、この場合も次のような問題があ
る。すなわち、従来からの一般的な空調設備では、室内
空気を循環させて、ダクトから冷風を吹き出している。
したがって、室内空気中の細菌やカビ等の菌類がダクト
内に侵入することが考えられる。これは、ダクト内に冷
風が通過しているときは温度が低いため繁殖することは
無いが、冷風の吹き付けを停止すると、ダクト内が高温
となり、前述の菌類が繁殖しやすい条件となる。そし
て、再度冷風の吹き付けを開始すると、ダクト内に繁殖
した菌類が、米飯に吹き付けられることになる。したが
って、空調設備を利用することは、衛生面で大いに問題
があることになる。このため、清浄化空気を吹き付ける
ように空調設備を構成することが考えられるが、これ
は、空気の清浄化装置が必要となり、設備が大型化し、
保守作業が複雑になると共に、設置場所の問題も発生し
て、実用的とはいえない。
【0009】本発明は、上記のような従来技術の問題点
を解決するために提案されたもので、その第1の目的
は、炊き上った高温の米飯を、米飯に含まれる水分を失
うことなく、短時間で冷却することのできる小型化され
た米飯の冷却装置を提供することである。第2の目的
は、米飯の冷却が衛生面で優れた状態で行うことのでき
る米飯の冷却装置を提供することである。第3の目的
は、簡単な構成により冷却時に高湿度に調整し、米飯に
含まれる水分を失うことなく、炊き上った米飯を冷却す
ることのできる米飯の冷却装置を提供することである。
第4の目的は、湿度調整のための水を、殺菌処理するこ
とにより衛生面で優れた状態で再利用が可能となる米飯
の冷却装置を提供することである。第5の目的は、湿度
調整のため水を食品衛生上優れた状態で殺菌処理するこ
とのできる米飯の冷却装置を提供することである。第6
の目的は、湿度調整のための水の殺菌処理が、米飯の冷
却のための室内の殺菌処理とを、同一の機器により行う
ことが可能となる米飯の冷却装置を提供することであ
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記のような目的を達成
するために、請求項1記載の発明では、高温の米飯を加
工作業に適した温度に冷却するための米飯の冷却装置に
おいて、冷却室と、冷却室内の湿度を調整する湿度調整
手段と、冷却室内で米飯を移動させる移動手段とが設け
られていることを特徴とする。
【0011】また、請求項2記載の発明では、請求項1
記載の冷却室内の上部に、米飯を移動させる移動手段の
上面にオゾンを散布するためのオゾン散布手段が設けら
れていることを特徴とする。
【0012】さらに、請求項3記載の発明では、請求項
1記載の湿度調整手段として、水噴出部と、水噴出部か
ら噴出する水に送風するファンと、水噴出部に水を供給
する水供給手段と、水の冷却手段とが設けられているこ
とを特徴とする。
【0013】請求項4記載の発明では、請求項3記載の
湿度調整手段には、前記噴出部から噴出した水を回収し
て、再度水噴出部に供給する供給回収部が設けられ、前
記供給回収部には、水の殺菌処理手段が設けられている
ことを特徴とする。
【0014】請求項5記載の発明では、請求項4記載の
殺菌処理手段として、供給回収部内の水に塩素を投入す
る塩素投入装置が設けられていることを特徴とする。
【0015】請求項6記載の発明では、請求項4記載の
殺菌処理手段として、供給回収部内の水にオゾンを吹き
込むオゾン吹込装置が設けられていることを特徴とす
る。
【0016】
【作用】上記のような構成を有する請求項1記載の発明
では、炊飯装置によって炊き上がった高温の米飯を、移
動手段により冷却室内を通過させることにより、米飯を
衛生品質保存および加工作業に適した温度に冷却するこ
とができる。しかも、冷却室内部に湿度調整手段が設け
られたことにより、米飯中の水分の蒸発を防止しながら
冷却することができる。
【0017】また、請求項2記載の発明では、前記冷却
室内の上部にオゾン散布手段が設けられて、冷却室内に
殺菌作用を有するオゾンが散布されるため、冷却室内に
おいて、雑菌等の繁殖を防止でき、衛生面で優れてもの
となる。
【0018】さらに、請求項3記載の発明では、冷却手
段により冷却された冷水が水噴出部に供給され、この水
噴出部から噴出する冷水には送風されるため、冷水と空
気とが接触する。この時、冷水は空気から熱量(蒸発潜
熱)を奪い、水蒸気となる。これと同時に、空気は冷水
に熱量(蒸発潜熱)が奪われるため冷却される。したが
って、冷却室内の湿度を調整すると共に、冷却も行うこ
とができる。
【0019】また、請求項4記載の発明では、前記湿度
調整手段に供給回収部が設けられ、噴出部から噴出した
水を回収して、再度水噴出部に供給して再利用するよう
に構成されているため、水の消費量は少なくてすむ。し
かも、供給回収部には、水の殺菌を行う殺菌処理手段が
設けられているため、再利用する水は殺菌されて雑菌等
の繁殖の防止された衛生的なものとすることができる。
【0020】請求項5および請求項6記載の発明では、
前記供給回収部内の水に、塩素投入装置により塩素を投
入する、またはオゾン吹込装置によりオゾンを吹き込む
ため、供給回収部内の水が安全性が高く且つ高効率に殺
菌処理される。しかも、オゾン吹込手段では、請求項6
記載のオゾン散布装置を設けた場合に、オゾン発生機を
共用することが可能である。
【0021】
【実施例】
(1)主な実施例の構成 以下、本発明の一実施例を図面により具体的に説明す
る。なお、本実施例は、請求項1〜請求項5記載の発明
を包含するものである。
【0022】本実施例の米飯の冷却装置は、次のように
構成される。すなわち、炊飯装置から、米飯をおにぎり
や手巻き寿司等に加工を行う加工作業工程までの間に
は、炊き上がった米飯の移動手段として、複数のコンベ
アを組み合わせてなるコンベアライン1が設けられてい
る。コンベアライン1の各コンベアは、グラスウールに
よりメッシュ状に形成され、表面はPTFEなどのフッ
素樹脂によりコーティングされている。このようなコン
ベアライン1の途中には、図1の(A)に示すように、
炊き上がった米飯を釜からコンベアライン1の第1コン
ベア1a上に取り出すための釜の反転手段2と、取り出
した米飯をほぐすための、複数枚の回転羽からなる水車
状のほぐし手段3が設けられている。さらに、ほぐし手
段3の後に、コンベアライン1は、高湿度の冷却室4中
を移動するように構成されている。この冷却室4は、コ
ンベアライン1を上部から覆うように構成されている。
【0023】なお、冷却室中のコンベアライン1は、第
2〜第4の3つのコンベア1b〜1dが上部から下部へ
階段状に組み合わせて設けられ、それぞれ上部のコンベ
アから下部のコンベアに、米飯が回転しなから移動する
ように構成されている。そして、コンベアライン1に
は、第4コンベア1dに接続されて、冷却室から加工作
業工程へ移動する第5コンベア1eが設けられている。
【0024】このような冷却室4は、壁面が断熱材によ
り構成され、複数箇所に作業員の出入り口として開閉自
在なドア5が設けられている。また、コンベアライン1
の入口及び出口(米飯の搬入部及び排出部)となる開口
部6には、エアカーテンが設けられている。このエアカ
ーテンは、冷却室4内の空気を循環して使用するように
構成されている。この冷却室4の内部空間には、冷却室
4を一定温度及び一定湿度とするための冷却手段及び湿
度調整手段として、1個または複数個のクーリングタワ
ー7が設けられている。そして、コンベアライン1の上
方となる天井近傍には送風機8が設けられ、クーリング
タワー7により冷却及び湿度調整された空気が、コンベ
アライン1上に吹き付けられるように構成されている。
【0025】ところで、冷却室内の空気に細菌やカビ等
の菌類が発生することを防止するために、オゾン散布装
置19が設けられている。このオゾン散布装置19は、
図1の(B)に示すように、冷却室内のコンベアライン
1上方の天井近傍に、送風機8と共に、複数箇所に散布
部9bが設けられている。そして、この散布部9bにオ
ゾンを供給すると共に、その供給量の調整するための手
段として、冷却室外部にオゾン発生機9aが設けられて
いる。なお、このオゾンは、オゾンガスまたは液体オゾ
ンが使用される。
【0026】このような冷却室の冷却手段及び湿度調整
手段であるクーリングタワー7には、冷水の供給・回収
部として、供給・回収ユニット14が接続されている。
このようなクーリングタワー7および供給・回収ユニッ
ト14は、図2に示すように構成されている。すなわ
ち、クーリングタワー7は、上部に空気吹出部9と、下
部に回収槽10が設けられて、これら空気吹出部9と回
収槽10との間は空気流通部11として構成されてい
る。この空気流通部11は、円筒型の外筒11aと内筒
11bとが同心状に設けられ、外筒11aと内筒11b
との間にフィリング11cが設けられている。そして、
フィリング11c上部には、シャワー部12が設けら
れ、シャワー部12からその下部のフィリング11c方
向に冷水を噴出するように構成されている。このような
空気流通部11の外筒11a壁面には、冷却室4内の空
気を空気流通部11内に取り入れるルーバー状の取入口
13が形成されている。また、上部の空気吹出部9には
ファン9aが設けられ、ファン9aの作動により、空気
流通部11の空気が冷却室4内部に吹出すように構成さ
れている。
【0027】このようなクーリングタワー7のシャワー
部12と回収槽10に、冷水の供給・回収ユニット14
が接続され、シャワー部12に冷却された冷水が供給さ
れると共に、フィリング11cを通過した冷水が、回収
槽10から冷水の供給・回収ユニット14に回収される
ように構成されている。
【0028】このような冷水の供給・回収ユニット14
は、例えば次のように構成されている。すなわち、図2
に示すように、冷水を貯蔵し、この冷水をクーリングタ
ワー7に供給・回収するために水槽15が設けられてい
る。この水槽15には、下部に、ポンプを介して各クー
リングタワーのシャワー部12に冷水を供給する供給用
配管21と、水面近傍に、回収槽10からの冷水を回収
する回収用配管22が設けられている。このような水槽
15内には、水槽15内部の水を熱交換により冷却する
ための冷水コイル17が蛇行して配設されている。冷水
コイル17は、ブラインの冷却手段であるチラーユニッ
ト16に接続されている。このチラーユニット16で
は、ブラインを0℃以下に冷却して、これを冷水コイル
17に供給・循環・回収するように構成されている。
【0029】このような冷水の供給・回収ユニット14
には、回収された水の殺菌処理を行う手段として、塩素
投入装置18が設けられている。この塩素投入装置18
は、水槽内の冷水に塩素を投入するように構成されてい
る。なお、この塩素は、塩素ガスや液体塩素、または取
扱安全性の高い無機の塩化物(NaCl,MgCl2
の水溶液の電気分解により発生する塩素等が使用され
る。
【0030】(2)実施例の作用 以上のように構成される本実施例の作用は、次のように
なる。すなわち、炊飯装置により米飯が炊き上げられた
ら、炊飯装置から釜を取り出し、蓋をした状態で第1コ
ンベア1a上に載置される。この釜は、第1コンベア1
aの作動によりコンベアライン1上を蒸らし状態で移動
される。そして、手動または自動により蓋を除去した
後、釜の反転手段2により釜を反転させて、釜内部の米
飯をコンベア1a上に取り出す。この時、米飯は釜の形
の状態で取り出される。次に、米飯を、ほぐし手段3の
複数枚の回転羽によりほぐし、内部の蒸気を発散させ
て、水分が均一な米飯とする。
【0031】この後、米飯をコンベアライン1上で移動
しなから、冷却室4内を通過させ、加工作業工程へ移動
させる。ここで、冷却室4内は、クーリングタワーによ
り一定の温度及び湿度に冷却・湿度調整され、また、開
口部6にエアカーテンが設けられているため、低温・高
湿度の雰囲気が維持されている。そして、コンベアライ
ン上を米飯が移動するときには、コンベアライン1上の
送風機8が、冷却室4内の空気を第2〜第4コンベア1
b〜1dに吹き付ける。この時、米飯は上方の第2コン
ベア1bから下方の第4コンベア1dへと回転しなから
移動するため、米飯全体に冷風が吹き付けられて、均一
に冷却される。そして、この冷却された米飯が第5コン
ベア1eにより、加工作業工程に供給される。
【0032】このような冷却室4内での米飯の冷却時に
は、冷却室4内では、オゾン発生機19aから散布部1
9bに供給されるオゾンが、送風機8の送風と共にコン
ベアライン1上に散布される。これにより、送風機8に
より送風される空気が殺菌され、米飯には、殺菌された
空気が吹き付けられることになる。また、送風による室
内空気の循環により、冷却室内全体の高湿度空気が殺菌
され、優れた衛生状態が維持される。
【0033】ところで、冷却室4内は、次のようにし
て、一定の温度及び湿度に冷却・湿度調整されている。
すなわち、冷水の供給・回収ユニット16において、チ
ラーユニット16により、0℃よりも低い温度に冷却さ
れたブラインが、水槽15内の冷水コイル17に供給さ
れる。この冷却されたブラインは、水槽15内の冷水コ
イル17内を、上部から蛇行しながら下部方向に一方向
に流動した後、チラーユニットに回収される。この冷水
コイル17内でのブラインの流動により、このブライン
と冷水コイル外周の水とが熱交換する。水は0℃近く、
例えば約0.5℃程度に冷却される。この冷水を供給用
配管21を介して各クーリングタワー7のシャワー部1
2に供給する。そして、シャワー部12では、冷水が空
気流通部11のフィリング11cに噴出・散布される。
【0034】ここで、クーリングタワー7は、上部の空
気吹出部9に設けられたファン9aを作動させることに
より、空気流通部11中の空気がクーリングタワー7外
部となる冷却室4内に吹出す。この時、空気流通部11
が陰圧となるため、同時に取入口13から空気流通部1
1中に、冷却室4内の空気が吸い込まれる。したがっ
て、ファン9aが作動している間は、クーリングタワー
7内部では、空気が取入口13からフィリング11cを
介して空気流通部11中を通過し、空気吹出部9へと流
通する。
【0035】したがって、クーリングタワー7では、フ
ァン9aを作動させることにより、空気流通部11に吸
い込まれた空気とフィリング11c中を通過する冷水が
接触することになる。この時、冷水は空気から熱量(蒸
発潜熱)を奪い、水蒸気となる。これと同時に、フィリ
ング11c中を通過した空気は、冷水に熱量(蒸発潜
熱)が奪われるため冷却される。これにより、冷却室4
内に、水蒸気と冷却された空気とが同時に空気吹出部9
から吹出し、冷却室4内を十分に加湿すると共に、冷却
を行う。一方、水蒸気とならなかった冷水は、クーリン
グタワー7下部の回収槽10に回収される。そして、回
収槽10からは、回収用配管22を介して、冷水の供給
・回収ユニット14の水槽15上部に回収される。この
水槽では、回収された水は、前記と同様に冷却ブライン
と熱交換を行い冷却されて、再度各クーリングタワーに
供給される。なお、水槽には、水槽内の冷水中の塩素濃
度が2%となるように、塩素投入装置18から塩素が投
入される。これは、1日に1〜数回一定量を投入する、
または水槽中の残留塩素に応じて投入する。そして、こ
の投入は、自動的に行う、または投入ボタンを押す等の
操作により投入する。
【0036】なお、冷却室4内全体の湿度は、冷水の供
給・回収ユニット14からクーリングタワー7に供給さ
れる冷水の量及び温度、またはファン9aからの空気の
吹き出し量等の条件により、適宜調整可能である。ま
た、冷却室4内の温度は、通常水槽から供給される冷水
の水温よりも0.5℃高い値となることが判明している
ため、冷水の水温を調節することにより、室内温度は適
宜変更可能である。
【0037】(3)実施例の効果 以上のような本実施例の効果は次のようになる。すなわ
ち、コンベアライン1が冷却室内を通過するように構成
されているため、炊き上がって高温状態の米飯を、加工
作業に適した約20℃まで短時間に冷却することができ
る。しかも、冷却室の内部が高湿度となっているため、
冷却時に米飯からの水分の蒸発量は僅かとなり、米飯が
固くなることが無い。したがって、加工作業を円滑に行
うことができ、生産効率が優れたものとなる。
【0038】また、本実施例では、各コンベアがメッシ
ュ状に形成されて通気性が良いため、米飯中の蒸気が適
度に発散し、ベトつくことが無い。さらに、冷却室内で
は、送風機8により高湿度の冷風がコンベアに吹き付け
られた時に、その冷風がコンベア下部に円滑に通過する
ため、各コンベア上の米飯は全体が均一に冷却される。
また、各コンベアは、フッ素樹脂によりコーティングさ
れているため、コンベアに米飯が付着することは起こら
ず、衛生的である。しかも、本実施例では、冷却室内の
コンベアライン1は、第2〜第4の3つのコンベア1b
〜1dが上部から下部へ階段状に組み合わせて設けられ
ているため、米飯は、第2から第3コンベア、第3から
第4コンベア、または第4から作業工程へ移動する第5
コンベアへと、それぞれ接続部分となる段部で、回転し
ながら移動する。このため、米飯全体に冷風を吹き付け
ることができ、短時間で大量の米飯を均一に冷却するこ
とができる。
【0039】さらに、本実施例では、冷却室の冷却と湿
度調整が同一のクーリングタワー7により同時に行われ
るため、部材点数が少く、容易な構成となる。しかも、
冷却室はコンベアライン1を覆うように設けられるた
め、設置が容易となる。また、冷水の供給・回収ユニッ
トの構成も簡単なものである。したがって、小型化が可
能であると共に、作業・保守・点検が容易となる米飯の
冷却装置を提供することができる。
【0040】しかも、本実施例では、米飯への冷風の吹
き付けには、ダクトを使用せずに、冷却室内の高湿度の
冷却空気を送風機により吹き付けている。また、冷却室
が内部から冷却され、壁面が断熱材により構成されてい
るため、クーリングタワー7の作動を短時間停止して
も、冷却室内は低温となっている。また、冷却室のコン
ベアライン1の入口及び出口部分には、エアカーテンが
設けられているため、冷却室内の温度を低温状態で保つ
ことができる。さらに、長時間停止した場合でも、本実
施例では、前述の保守・点検と共に、清掃作業が容易に
可能である。したがって、本実施例では、室内空気に菌
類等が発生することがなく、そのその菌類が米飯に吹き
付けられる等の心配もなく、衛生面で優れた米飯の冷却
装置となる。
【0041】しかも、本実施例では、オゾン散布装置1
9が設けられ、その散布部19bが、冷却室内のコンベ
アライン1上に、送風機8と共に設けられているため、
その殺菌力により、冷却室内全体、特に、コンベアライ
ン1上の空気や米飯に菌類が発生することを確実に防止
することができる。したがって、衛生品質保存におい
て、優れた米飯の冷却装置とすることができる。
【0042】さらに、本実施例のクーリングタワー7
は、シャワー部12の下部にフィリングが設けられ、冷
水がフィリングを通過しながら、フィリング中を通過す
る空気と接触するため、冷水が広面積状態で、しかも長
時間、空気と接することになる。これにより、湿度調整
及び空気の冷却が高効率に行われる。そして、冷却室の
冷却の手段が冷水であるため、冷却室内が0℃以下に冷
却されることが無く、過冷却となることが無い。
【0043】また、冷水の供給・回収ユニットの水槽1
5に、塩素投入装置18が設けられ、冷水中に塩素が投
入されるため、回収された水の殺菌が行われ、再利用す
ることができる。塩素の投入は装置により所定量が投入
されるため、作業のための時間がかからず、しかも、作
業者の安全性が確保される。ここで、1mlの水中の菌
類が100個以下であれば、飲用が可能とされている。
冷水中の塩素濃度が2%では、塩素の投入直後は、菌類
は0個/mlとなる。そして、1日後には、88個/m
lとなる。これでも使用することは可能であるが、毎日
塩素を投入することにより、衛生面で優れた状態で冷水
を再利用することができる。このように再利用すること
により、毎日水を変えることに比べ、水の使用量は大幅
に減少することになる。これにより、米飯冷却のために
かかるコストを低減することができる。また、殺菌処理
のための塩素は、装置により所定量が投入されるため、
作業時間がかからず、しかも、作業者の安全性が確保さ
れる。
【0044】(4)他の実施例 なお、本発明は、高温の米飯を冷却するための冷却庫
に、湿度調整手段が設けられていることに特徴を有する
ものであり、上述の実施例に限定されず、具体的な形状
や取り付け位置は適宜変更可能である。さらに、水供給
手段と水の冷却手段については、冷水の供給・回収ユニ
ットに限定されず、構成は適宜変更可能である。
【0045】また、本発明では、クーリングタワーの構
成は、上述の実施例に限定されず、空気流通部全体にフ
ィリングを設け、この内部を空気が通過するように構成
することもできる。さらに、空気の取入口は、空気流通
部の周面全体以外に、周面下部だけに設けることもでき
る。この場合には、空気は空気流通部の下部から上部に
通過するため、冷水との接触時間を長くすることができ
る。
【0046】また、本発明では、冷却室内の冷却手段と
湿度調整手段は、クーリングタワーに限定されず、冷却
室内に、冷却手段と、湿度調整手段とを別に設けた構成
とすることもできる。例えば、冷却手段は、冷却室の壁
面内部にブラインや冷水を通過させて、壁面を冷却する
構成とすることもできる。そして、湿度調整手段は、加
湿機を使用することも可能である。
【0047】さらに、本発明では、炊飯装置や反転手
段、またはほぐし手段に関しては、手動・自動の他、そ
の構成や設置個数も適宜変更可能である。さらに、コン
ベアラインは、複数のコンベアを階段状に組み合わせる
ことに限定されず、1つの長尺なコンベアを使用するこ
ともできる。また、コンベアラインを構成する各コンベ
アは、直線的に形成されたものに限定されず、例えば冷
却室内を水平方向に回転するように構成することもでき
る。さらに、コンベアラインは炊飯装置から加工作業工
程までのラインとして設けることに限定されず、冷却室
内だけにコンベアを設けた構成とし、容器から米飯を投
入し、冷却された米飯を、大型の容器に回収するように
構成することも可能である。
【0048】そして、コンベアラインの各コンベアは、
グラスウール以外にパンチングメタル等の通気性の確保
された構成の金属製とすることも可能である。この場合
も、前記の実施例と同様の効果が得られるばかりでな
く、耐久性に優れたものとなる。さらに、冷却室内のコ
ンベアラインの途中に、ほぐし手段を設けることも可能
である。これは、前述の1つの長尺なコンベアの場合に
は、全体を均一に冷却することに有効となる。さらに、
コンベアの下部に、冷風の反射板を配置することもで
き、下面から米飯を冷却することにより、米飯全体の均
一冷却に有効となる。
【0049】また、本発明では、冷却室内の、コンベア
または適当な場所に温度センサを設け、米飯の温度から
米飯の冷却状態を検知することができる。これにより、
コンベアの速度を調節して、過冷却や冷却不足を防止し
て適切な冷却時間とすることができ、常時、加工作業者
に適温となる約20℃の米飯を提供することができる。
このような適温の米飯の供給により、米飯加工作業の効
率、すなわち生産効率を向上することができる。
【0050】さらに、本発明では、供給回収部の回収水
の殺菌処理手段は、塩素投入装置に限定されず、他の殺
菌処理手段に適宜変更可能である。例えば、回腫された
水にオゾンを吹込むオゾン吹込装置とすることもでき
る。この場合には、上述の実施例に記載された冷却室内
全体にオゾンを散布するオゾン散布装置のオゾン発生器
を共用することができる。したがって、衛生面で優れた
効果を有すると共に、全体の構成を簡素化することがで
きる。
【0051】そして、本発明では、冷却室内全体にオゾ
ンを散布するオゾン散布装置の散布部や送風機の配設位
置や個数は限定されず、冷却室の容量や形状等の条件に
より、適宜変更可能である。また、本発明では、冷却室
内全体にオゾンを散布するオゾン散布装置や、供給回収
部の水の殺菌を行う殺菌処理手段を配設することに限定
されない。
【0052】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、炊き上
がった高温の米飯を、高湿度の冷却室内を通過させるこ
とにより、米飯に含まれる水分を失うことなく、衛生面
で優れた状態で、短時間で冷却可能な米飯の冷却装置を
提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の米飯の冷却装置の一実施例を模式的に
示し、(A)は全体の平面図、(B)は要部側面断面
図。
【図2】図1のクーリングタワー及びこれに接続される
冷水の供給・回収ユニットを示す模式図。
【符号の説明】
1 … コンベア 2 … 反転手段 3 … ほぐし手段 4 … 冷却室 5 … ドア 6 … 開口部 7 … クーリングタワー 8 … 送風機 9 … 空気吹出部 9a… ファン 10 … 回収槽 11 … 空気流通部 12 … シャワー部 13 … 取入口 14 … 冷水の供給・回収ユニット 15 … 水槽 16 … ブラインの冷却手段 17 … 製氷コイル 18 … 塩素投入装置 19 … オゾン散布装置 21 … 供給用配管 22 … 回収用配管
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 梶本 丈喜 静岡県清水市宮加三715番地 株式会社ケ ーイーコーポレーション内 (72)発明者 山梨 喜一 静岡県清水市長崎686番地の1 株式会社 石田商会内 (72)発明者 立花 健作 静岡県清水市下野北2番12号 山本厨房サ ービス株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高温の米飯を衛生品質保存および加工作
    業に適した温度に冷却するための米飯の冷却装置におい
    て、 冷却室と、 冷却室内の湿度を調整する湿度調整手段と、 冷却室内で米飯を移動させる移動手段と、が設けられて
    いることを特徴とする米飯の冷却装置。
  2. 【請求項2】 前記冷却室内には、冷却室内にオゾンを
    散布するためのオゾン散布手段が設けられていることを
    特徴とする請求項1記載の米飯の冷却装置。
  3. 【請求項3】 前記湿度調整手段として、 水噴出部と、 水噴出部から噴出する水に送風するファンと、 水噴出部に水を供給する水供給手段と、 水の冷却手段と、が設けられていることを特徴とする請
    求項1記載の米飯の冷却装置。
  4. 【請求項4】 前記湿度調整手段には、前記噴出部から
    噴出した水を回収して、再度水噴出部に供給する供給回
    収部が設けられ、前記供給回収部には、水の殺菌処理手
    段が設けられていることを特徴とする請求項3記載の米
    飯の冷却装置。
  5. 【請求項5】 前記殺菌処理手段として、前記供給回収
    部内の水に塩素を投入する塩素投入装置が設けられてい
    ることを特徴とする請求項4記載の米飯の冷却装置。
  6. 【請求項6】 前記殺菌処理手段として、前記供給回収
    部内の水にオゾンを吹き込むオゾン吹込装置が設けられ
    ていることを特徴とする請求項4記載の米飯の冷却装
    置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2018218329A1 (en) * 2017-05-30 2018-12-06 9138-1616 Québec Inc. Method and apparatus for providing sushi
CN111296721A (zh) * 2020-04-10 2020-06-19 南京乐鹰商用厨房设备有限公司 一种米饭线蒸煮系统

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