JPH07249957A - 電子部品及びその形成方法 - Google Patents

電子部品及びその形成方法

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JPH07249957A
JPH07249957A JP4096294A JP4096294A JPH07249957A JP H07249957 A JPH07249957 A JP H07249957A JP 4096294 A JP4096294 A JP 4096294A JP 4096294 A JP4096294 A JP 4096294A JP H07249957 A JPH07249957 A JP H07249957A
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Japan
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electronic component
supported member
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supported
bonding
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JP4096294A
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English (en)
Inventor
Tetsuyoshi Koriyou
哲義 小掠
Akihiro Kanahoshi
章大 金星
Yoshihiro Tomita
佳宏 冨田
Kazuo Eda
和生 江田
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Publication date
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  • Piezo-Electric Or Mechanical Vibrators, Or Delay Or Filter Circuits (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 導線部材を挾んで被支持部材と支持部材とを
接合する構造をもった電子部品において、接合を強固,
安定にし、かつ製造工程を簡略にする。 【構成】 導線部材である電極3を有する振動用水晶板
1と導線部材である配線4を有する支持部材2とを原子
レベルの結合を介した直接接合により接合する。この
時、電極3及び配線4の厚みが接合部の長さに比較して
十分に薄ければ、接着剤等を用いることなく電極3及び
配線4を接合面に配して接合することが可能である。ま
た、電極,配線のいずれか一方を凹部に形成すれば、厚
い電極,配線にも適用し得る。この様な接合方法を用い
ることにより、接着剤が不要となるので、機械的安定性
・耐久性が向上し、小型化でき、製造工程も簡略にする
ことができる。また、被支持部材2に機能素子を搭載し
て、機能素子を収納するパッケージの基部の蓋部とを導
線を引き出しながら接合するものにも適用し得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、被支持部材と支持部材
とを有する電子部品及び両者の接合方法に係り、特に両
者の接合特性の向上対策に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、各種電子機器や各種センサなど
は、小型化,高性能化が要求されてきており、それらに
内蔵される部品類にも小型化や高性能化の要請が厳しく
なっている。例えば、水晶振動子は、その高い安定性に
よって情報通信に欠かせない重要なデバイスとして用い
られているが、近年の衛星通信や携帯電話などの発達に
ともない、いっそうの小型化、高性能化が一つの目標と
されている。
【0003】ここで、水晶振動子を例にとって従来の技
術について説明する。水晶振動子は機械的振動部分を持
つためにパッケージ内に固定し密閉する必要性がある。
さらに、その安定度を維持するためにパッケージ内は真
空でなければならない。水晶振動子のパッケージ内に水
蒸気や有機ガス等が存在すると水晶振動子の安定度が大
きく損なわれ、最悪の場合所望の性能を維持できなくな
ることになる。このため、水晶振動子のパッケージは非
常に厳密な封止を行なう必要性がある。
【0004】図18は、従来の水晶振動子の構造を示す
斜視図であって、ATカット水晶板を金属性の支持架に
より支持し、セラミックパッケージに封止したタイプの
ものである。図18において、23はATカット水晶板
であり、24は水晶板23の両面に蒸着された電極、2
5は水晶板23を支持する支持部材、26は支持部材2
5と水晶板23を接着するための導電性接着剤、27は
セラミックパッケージ基部、28はセラミックパッケー
ジ蓋部、29は外部電極である。電極24は導電性接着
剤26を介してそれぞれ別の支持部材の25の配線に電
気的に接続されており、さらにセラミックパッケージ基
部27を通じて外部電極29に電気的に接続されてい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
水晶振動子においては、構造上、下記のような問題があ
った。
【0006】(1) そのパッケージ内部と外部との電
気的接続を行うための電極引出し部、もしくはパッケー
ジ内部に振動板を装着した後のパッケージ蓋部の接着に
おいて、これらの接着が不十分であるために、十分に厳
密な封止が不可能であった。
【0007】(2) 振動板上の電極と外部引出し端子
との電気的接続などにおいても導電性接着剤を使用して
おり、これらの接着剤には、樹脂接着剤や溶接、低融点
ガラス等が用いられているが、パッケージ内部に樹脂接
着剤の有機ガスが混入する現象が発生する可能性があ
り、その接着に要する作業工程も非常に繁雑となるだけ
でなく、耐熱温度が低く半田リフローに耐えられないと
いう欠点などが存在した。
【0008】(3) この様に構成された水晶振動子に
おいては、十分な気密を行うためにセラミックパッケー
ジ基部27とセラミックパッケージ蓋部28との接着部
分を広くとらなくてはならず、部品形状が大きくなると
いう欠点が存在した。
【0009】(4) 水晶とセラミックとの熱膨張率が
異なるために水晶振動子の温度が変化すると、セラミッ
クパッケージ基部27,支持部材25,ATカットされ
た水晶板23の間に大きな熱応力が発生する。また、水
晶板の発振周波数は水晶中の応力に大きく依存するため
に、このような支持方法では、温度変化に対し不安定な
水晶振動子となる。そのため、水晶板における振動部分
に応力がかからないように、電極部分24と支持部材分
25との間を大きくあける構造がとられ、小型化を妨げ
る一因となっている。
【0010】(5) その他、導電性接着剤26を用い
るために、接着時の接着剤の伸縮による応力が水晶板に
かかること、導電性接着剤26と水晶板23との熱膨張
率の差により熱応力が発生すること、また接着強度が十
分でなく大きな接着面積が必要であること、導電性接着
剤26の耐熱性に問題があるために半田付けにおいて低
温での処理しかできないこと、導電性接着剤26の硬化
に伴うガスの放出、機械的振動に対して十分安定でない
こと、さらには接着剤の劣化の問題などにより、水晶振
動子の安定性は悪化することになる。導電性接着剤でな
く他の種々の接着剤を用いる方法もあるが、接着剤を用
いる限り基本的にこの問題は解決されない。
【0011】また、工程上の問題として、下記の問題が
あった。
【0012】(1) この水晶振動子の製造工程におい
ては水晶板の切断を先に行ない、この後、個別に切り離
された水晶板の研磨を行っている。そのため、小型の水
晶振動子を作成するために水晶板を小さく切断すると研
磨工程において非常に小さな水晶板を扱うことになる。
この様な微小な水晶板を研磨するには高精度の研磨装置
を使用しなければならない。
【0013】(2) また、研磨装置の精度には限界が
あるため、さらに小さな水晶振動子を精度良く作成する
ためにこの製法を用いることは困難である。
【0014】(3) 切断された水晶板に電極を蒸着し
支持部材25と結合する際、切断された水晶板を個別に
取り扱う必要性があり、また導電性接着剤を塗付するた
めに、ある程度以上の大きさが必要とされる。
【0015】(4) また、支持部材と水晶板の振動部
との相互作用を避け、かつ接着時の製造工程における作
業性を確保するために、水晶板が数ミリ角以上の大きさ
を持つ必要がある。しかも、周波数調整を行ないセラミ
ックパッケージにて気密封止することになるが、上記の
切断、研磨に関する理由、導電性接着剤に関する理由に
より、通常このような構造の水晶振動子では、水晶板は
幅2ミリ以上、長さ5ミリ以上の大きさがないと、高安
定な水晶振動子を作成することが困難であった。
【0016】(5) また、水晶板そのものが大きいこ
と気密封止のたセラミックパッケージに実装しなければ
ならないことから、水晶振動子全体ではかなりの大きさ
が必要とされる。
【0017】上述のような水晶振動子における問題は、
他の種類の電子デバイスで少なくとも2つの被支持部材
と支持部材とを部品として有するものにほぼ共通してお
り、特に、接着剤を用いるために、接着時の接着剤の伸
縮による応力が機能素子を有する被支持部材に加わるこ
と、接着剤と被支持部材との熱膨張率の差により熱応力
が発生すること、接着強度が十分でなく大きな接着面積
が必要であること、接着剤の耐熱性に問題があるために
半田付けにおいて低温での処理しかできないこと、接着
剤の硬化に伴い不純物となるガスが放出されること、機
械的振動に対して十分安定でないこと、さらには接着剤
が劣化することなどにより、被支持部材に搭載される機
能素子の性能の劣化や安定性の欠除を招くとともに、デ
バイスの小型化を妨げ、工程上も高精度を維持するのが
困難であるという問題があった。
【0018】なお、上述のような接着剤に伴う問題は、
半田付けやシーム溶接を用いた場合もおおむね同様に生
じ、根本的な解決を図るのは困難である。
【0019】本発明は斯かる点に鑑みてなされたもので
あり、その目的は、被支持部材と支持部材とを導線を挾
んで接合するように構成された電子部品において、接着
剤を使用することなく両者を直接接合する手段を講ずる
ことにより、電子部品を使用したデバイスの小型化,性
能の安定化,工程の容易化等を図ることにある。
【0020】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、具体的に請求項1の発明の講じた手段は、電子部品
の構成として、各々互いに接合される接合面を有する支
持部材及び被支持部材と、上記被支持部材及び支持部材
のうち少なくともいずれか一方の接合面に配置された薄
膜状の導線部材とを設ける。そして、上記支持部材と被
支持部材との各接合面同士を、上記導線部材を押圧しな
がら互いに原子レベルの結合を介した直接接合により接
合する構成としたものである。
【0021】請求項2の発明の講じた手段は、請求項1
の発明において、上記支持部材及び被支持部材のうち少
なくともいずれか一方の接合面に、接合面の一端から他
端まで延びる凹部を予め形成し、上記導線部材を、上記
凹部に係合するように形成する構成としたものである。
【0022】請求項3の発明の講じた手段は、請求項1
又は2の発明において、上記導線部材を、上記被支持部
材に配設された少なくとも1対の電極と上記支持部材に
配設された少なくとも1つの配線とにより構成し、上記
被支持部材と支持部材とが直接接合された領域におい
て、上記電極のうち少なくとも1つの電極を上記配線の
1つに電気的に接続する構成としたものである。
【0023】請求項4の発明の講じた手段は、請求項3
の発明において、上記被支持部材を、上記接合面が形成
された部位を後端部とし接合面の前方に延びる先端部を
有するように構成し、上記電極のうち少なくとも1つの
電極を、被支持部材の先端部から直接合部まで延びるよ
うに形成する。また、上記支持部材を、上記接合面に対
して上記被支持部材の先端部とは逆方向となる部位に引
き出し部を有するように構成し、上記配線のうち少なく
とも1つの配線を、接合面で上記1つの電極と電気的に
接続されたのち上記引き出し部まで延びるように形成す
る構成としたものである。
【0024】請求項5の発明の講じた手段は、請求項4
の発明において、上記電極のうち他の少なくとも1つの
電極を、上記接合面とは相対向する面上で先端部から後
端部まで接合面を経ることなく延びるように形成し、上
記配線を複数個設けて、配線のうち他の少なくとも1つ
の配線を、上記直接合部まで延びることなく引き出し部
に形成する。そして、上記他の電極と他の配線とを、ワ
イヤボンディングにより接続する構成としたものであ
る。
【0025】請求項6の発明の講じた手段は、請求項4
の発明において、上記被支持部材の先端部と後端部との
間の部位に、上記接合面以外の面から接合面と同じ平面
上に位置する面まで穿設された少なくとも1つのスルー
ホールを形成し、上記電極のうち他の少なくとも1つの
電極を、上記スルーホールを介して被支持部材の先端部
から上記接合面に引き出して、接合面で配線に電気的に
接続する構成としたものである。
【0026】請求項7の発明の講じた手段は、請求項1
又は2の発明において、上記被支持部材を、上記接合面
が形成された部位を後端としさらに接合面の前方に延び
る先端部を有するように構成し、上記導線部材を、上記
被支持部材に配設された少なくとも1対の電極により構
成する。そして、上記電極のうち少なくとも1つの電極
を、上記被支持部材の先端部から上記接合面を経て上記
被支持部材の後端部まで引き出して、上記電極のうち他
の少なくとも1つの電極を、上記被支持部材の先端部か
ら後端部まで接合面を経ることなく延びるように形成す
る構成としたものである。
【0027】請求項8の発明の講じた手段は、請求項
1,2,3,4,5,6又は7の発明において、上記被
支持部材を、機能素子を搭載したものとし、上記機能素
子を収納するためのパッケージ基部及びパッケージ蓋部
からなるパッケージを設ける。そして、上記パッケージ
基部及びパッケージ蓋部のうちの少なくともいずれか一
方を支持部材とし、上記パッケージ基部とパッケージ蓋
部とを原子レベルの結合を介して直接接合するととも
に、上記導線部材のうち少なくとも1つの導線部材を、
上記支持部材及び被支持部材の接合面のうちいずれかの
接合面を経てパッケージの外部に引き出す構成としたも
のである。
【0028】請求項9の発明の講じた手段は、請求項
1,2,3,4,5,6又は7の発明において、上記被
支持部材を、機能素子を搭載したものとし、上記機能素
子を収納するためのパッケージ基部及びパッケージ蓋部
からなるパッケージを設ける。そして、上記パッケージ
基部及びパッケージ蓋部のいずれもを支持部材とし、上
記パッケージ基部とパッケージ蓋部との間に被支持部材
を介設し、各部材間をいずれも原子レベルの結合を介し
て直接接合するとともに、上記導線部材のうち少なくと
も1つの導線部材を、上記パッケージ基部と被支持部材
との接合面及び上記パッケージ蓋部と被支持部材との接
合面のうちいずれかの接合面を経てパッケージの外部に
引き出す構成としたものである。
【0029】請求項10の発明の講じた手段は、請求項
1,2,3,4,5,6,7,8又は9の発明におい
て、上記被支持部材と支持部材とを、熱膨張率のほぼ等
しい材料で構成したものである。
【0030】請求項11の発明の講じた手段は、請求項
1,2,3,4,5,6,7,8,9又は10の発明に
おいて、上記支持部材を、水晶やガラス等の酸化物絶縁
体、シリコンナイトライド等の窒化物、シリコン等の半
導体のうち少なくともいずれか1つの物質により構成し
たものである。
【0031】請求項12の発明の講じた手段は、請求項
1,2,3,4,5,6,7,8,9,10又は11の
発明において、上記被支持部材を、振動用水晶板で構成
したものである。
【0032】請求項13の発明の講じた手段は、請求項
1,2,3,4,5,6,7,8,9,10又は11の
発明において、被支持部材を、圧電デバイス用基板で構
成したものである。
【0033】請求項14の発明の講じた手段は、各々互
いに接合される接合面を有する被支持部材と支持部材と
を導線部材を挾んで接合してなる電子部品の形成方法と
して、上記被支持部材及び支持部材のうち少なくともい
ずれか一方の接合面に薄膜状の導線部材を形成する工程
と、上記支持部材と被支持部材との各接合面同士を、上
記導線部材の両側で互いに原子レベルの結合を介して直
接接合する工程とを設け、上記被支持部材と支持部材と
の各接合面間の密着性を保持するよう上記導線部材を直
接接合力により押圧しながら、導線部材を接合面の両端
から外方に引き出すようにした方法である。
【0034】請求項15の発明の講じた手段は、請求項
14の発明において、上記支持部材及び被支持部材のう
ち少なくともいずれか一方の接合面に、接合面の一端か
ら他端まで延びる凹部を形成する工程を設け、上記導線
部材を形成する工程では、導線部材が上記凹部と係合す
るように形成する方法である。
【0035】請求項16の発明の講じた手段は、請求項
14又は15の発明において、上記被支持部材と支持部
材とを直接接合する工程の前に、被支持部材及び支持部
材の各接合面に親水化処理を施す工程を設ける方法であ
る。
【0036】請求項17の発明の講じた手段は、請求項
14,15又は16の発明において、上記被支持部材と
支持部材とを直接接合する工程では、両者間に押圧力を
加えながら直接接合する方法である。
【0037】
【作用】以上の構成又は方法により、各請求項の発明に
おいて、それぞれ以下のような作用が生じる。
【0038】請求項1の発明では、導線部材を間に挾ん
で、支持部材と被支持部材とが原子レベルの結合を介し
て機械的に強固に直接接合される。その場合、導線部材
が介在しても両者の結合力によって押圧力を加えられる
ので、導線部材,支持部材,被支持部材間の密着性が良
好になるとともに、接着剤等を使用する場合のような劣
化を生じない。
【0039】請求項2の発明では、導線部材が凹部に係
合しているので、厚い導線部材が支持部材と被支持部材
との間に介在しても、両者の結合力に対する反力を小さ
く調整することが可能となり、かつ膜厚を大きくして抵
抗値の低い導線部材の形成が可能となる。
【0040】請求項3の発明では、被支持部材と支持部
材との直接接合領域で、両部材の電子レベルの結合を利
用した大きな結合力によって、電極−配線間に押圧力が
作用するので、電極と配線との電気的な接続が確実に行
われる。したがって、両部材間の接合と電気配線上の接
続とが、接着剤を使用することなく、同時に行われるこ
とになる。
【0041】請求項4の発明では、被支持部材上の電極
が接合面を経て配線と接続されて、支持部材上の配線引
き出し部まで引き出されるので、電極と外部回路との接
続が確保されることになる。
【0042】請求項5の発明では、被支持部材の接合面
でない面上に形成された電極がある場合でも、2つの電
極が配線を介して支持部材の引き出し部に共通に引き出
されるので、外部回路との接続が簡便となる。
【0043】請求項6の発明では、被支持部材の接合面
とは相対向する面上に電極があっても、この電極がスル
ーホールを介して例えば蒸着等によって接合面まで引き
出され、支持部材の配線と接合領域で電気的に接続され
るので、外部回路との接続が簡便となり、かつ特に小型
化が可能な構造となる。
【0044】請求項7の発明では、被支持部材上に1対
以上の電極がある場合、ある電極は接合面を経て、また
ある電極は接合面を経ないで、それぞれ被支持部材の後
端部まで引き出されるので、電極が被支持部材のどの部
位に形成されている場合でも、外部回路との接続が簡便
となる。
【0045】請求項8の発明では、機能素子を搭載した
被支持部材がパッケージ内部に高い気密性で収納される
とともに、接着剤を用いる場合のような不純物ガスの放
出がないので、機能素子の特性が良好に保持されること
になる。
【0046】請求項9の発明では、パッケージ基部とパ
ッケージ蓋部と被支持部材とを同時に直接接合させるこ
とが可能となる。つまり、被支持部材の支持とパッケー
ジの接合とを同時に行うことが可能になり、工程が簡略
化される。
【0047】請求項10の発明では、被支持部材と支持
部材とが熱膨張率の等しい材料で構成されているので、
温度が変化しても熱膨張率の差に起因する熱応力が生じ
ない。したがって、安定性が向上するとともに、例えば
高温における半田付けが可能になる等、性能も向上す
る。
【0048】請求項11の発明では、支持部材が特に酸
等で親水化処理が容易な材料で構成されているので、水
素結合,共有結合による原子レベルの結合を介した直接
接合が容易となる。
【0049】請求項12,13の発明では、各素子の特
性の良好な,かつ安定性のよい水晶振動子,圧電デバイ
スが得られる。
【0050】請求項14の発明では、被支持部材と支持
部材との間で、導線部材を挾んで強力かつ安定性のよい
接合が行われ、工程上も接着剤等が不要となるので簡略
化されることになる。
【0051】請求項15の発明では、導線が凹部に係合
しているので、直接接合の際に被支持部材と支持部材と
に加わる反力が低減し、直接接合が容易に行われること
になる。
【0052】請求項16の発明では、被支持部材と支持
部材との直接接合面が親水化処理されてから、直接接合
工程が行われるので、水素結合,共有結合による原子レ
ベルの結合を介した直接接合が容易に行われることにな
る。
【0053】請求項17の発明では、被支持部材と支持
部材との間に押圧力が加わることで、直接接合がより確
実かつ強力に行われることになる。
【0054】
【実施例】以下本発明の実施例について、図面を参照し
ながら説明する。
【0055】(第1実施例)まず、本発明の第1実施例
について、図1〜図3に基づき説明する。図1は本発明
を水晶振動子に適用した場合における水晶振動子中の電
子部品の立体構造を示し、図2は直接接合面に直交する
面内の断面構造を示す。
【0056】図1において、1は被支持部材である振動
用水晶板、2は支持部材、3は振動用水晶板1の両面に
形成された電極及びその引出し部、4は支持部材2に形
成された配線である。
【0057】本実施例においては、上記振動用水晶板1
と上記支持部材2とは原子レベルの結合を介した直接接
合によって接合されており、上記振動用水晶板1の接合
面に位置する電極3は直接接合面を通じて配線4に電気
的に接合されている。
【0058】ここで、原子レベルの結合による直接接合
の態様について説明する。ここでいう原子レベルの結合
を介した直接接合とは、水晶、ガラス、シリコン等の半
導体、誘電体などの基板表面を清浄化し、さらに親水化
処理をして重ね合わせ、熱処理を行なうことにより、一
般的意味での接着剤を一切用いずに基板同士を接合する
ものである。親水化処理を行うと各基板表面には水の構
成成分である水酸基が吸着する。この状態で基板同士を
重ね合わせると水酸基を主体とする分子のファンデルワ
ールス力により水素結合が起こり基板同士が吸着する。
この状態でかなり強固な結合強度が得られるが、さらに
熱処理を行なうことにより界面から水分子や水素原子が
抜けていき、次第に酸素による共有結合が主体となり結
合強度が強化される。酸素による共有結合は約200℃
以上の熱処理で始まると考えられる。直接接合を用いた
固定においては、固着強度が高く、接着剤を一切用いて
いないので熱処理、振動などに強く、不要な気体が放出
されることもない。しかしながら、直接接合においては
その表面清浄度が重要であるため、被接合基板の表面は
清浄且つ平坦である必要性があった。
【0059】次に、本実施例における水晶振動子の製造
工程について、図3(a)〜(c)に基づき説明する。
図3(a)〜(c)はいずれも接合面に直交する面内の
断面構造を示す。
【0060】まず、図3(a)に示すように、上記振動
用水晶板1と上記支持部材2の接合面5を鏡面に研磨
し、アンモニア水と過酸化水素水と水の混合液を60℃
に加熱した溶液を用いて表面を親水化処理し、水洗いし
た。その後注意深く洗浄して振動用水晶板1と支持部材
2とが接触する部分にはゴミが存在しないようにした。
さらに振動用水晶板1の両面に上記電極3を蒸着し、支
持部材2に上記配線4を蒸着した。
【0061】次に、図3(b)に示すように、振動用水
晶板1と支持部材2を直接接着させた。この状態では、
振動用水晶板1と支持部材2はファンデルワールス力に
より密着しているものの、その直接接合の接合強度は弱
い。また、電極3の両端付近では、両者は完全には接合
せずに、振動用水晶板1と支持部材2は応力により歪み
が生じ、その間に電極3をはさんだ形となっている。つ
ぎに、この状態のままおよそ300℃に加熱することに
より、界面から水構成分子や水素が抜けていく過程で接
合力は強まり、電極3や配線4を構成する金属は塑性変
形を起こす。同時に、振動用水晶板1や支持部材2の構
成原子や表面の酸素原子の拡散が起こり、電極3や配線
4による段差によって初期にあった振動用水晶板1−支
持部材2間のくさび状の空隙部がこれらの原子により先
端から漸次充填される。この結果、電極3及び配線4の
端部はなだらかな曲面を呈し、最終的に振動用水晶板1
と支持部材2は電極3及び配線4をその接合面5の間に
挟んだまま完全に接合される。
【0062】本実施例においては、長辺3ミリ、短辺1
ミリのATカット水晶板を振動用水晶板1として用い、
支持部材2として振動用水晶板1と同一カット角の水晶
板を用い、また、電極3、配線4として厚さ1000オ
ングストロームの蒸着金電極を用いた。
【0063】従来の水晶振動子においては、振動用水晶
板と支持部材の接合に使用する接着剤のために、接着剤
と水晶の熱膨張率の違いに起因する熱応力が発生し、水
晶振動子の安定性を損なう問題が発生したり、接着剤に
起因する有機ガスのために水晶振動子の安定性が損なわ
れたりする問題、接着剤の耐熱性が低く半田リフローに
耐えないなどの問題点を有していたが、本実施例の水晶
振動子ではこれらの問題は発生しない。以下、この点に
付いて説明する。
【0064】水晶振動子の温度特性は、理想的には水晶
板のカット角度で決定される。例えば、ATカット水晶
振動子の場合には−20℃から+70℃の温度範囲で±
5ppm程度である。しかし実際の水晶振動子では支持
部材の影響があるため、温度特性は理論状態のものより
も悪化する。本実施例の構造を用いた水晶振動子と従来
の構造の水晶振動子の安定性を測定したところ、本実施
例の構造の水晶振動子では温度特性で15ppmの改善
が見られた。これは、振動用水晶板1と保持部2にカッ
ト角の等しい水晶を用いたこと、つまり熱膨張率の等し
い水晶を用いたこと、接着剤や低融点ガラス等を使用し
ないため水晶との熱膨張率の差に起因する熱応力が発生
しないためである。また、長期安定性においても接着剤
等を使用しない本実施例においては非常に高安定な結果
を示し、接着時の接着剤の伸縮による応力が水晶にかか
る問題、接着剤の硬化に伴うガスの放出、機械的振動に
対して十分安定でないこと、さらには接着剤の劣化の問
題が発生しなかったことがわかる。
【0065】特に、支持部材2の素材として、熱膨張率
が水晶と等しい素材を使用することにより、支持部材2
と振動用水晶板1の間に発生する熱応力の問題がない。
この様な条件を満たす物質としては、水晶及びソーダカ
リガラスなどがあげられ、それぞれ水晶と直接接合可能
である。なお、水晶以外の物質である電極3及び配線4
は薄膜であるためにそのために発生する熱応力は非常に
小さく水晶振動子の特性に影響を与えることはない。こ
のため、本実施例の水晶振動子は非常に高安定で温度特
性および長期安定性に優れたものになる。
【0066】さらに、従来の水晶振動子においては、電
極3の少なくとも一方は水晶振動子の裏面に位置するこ
とになるが、本実施例の水晶振動子においては直接接合
面を通じて水晶振動子表面に引き出されているために、
外部回路との接続が簡便であるという利点が存在する。
【0067】さらに、支持部材2の素材としてシリコン
等の半導体基板を使用することにより、半導体回路との
一体化がより簡便に行なえることになる。
【0068】また、今回は長辺3ミリ、短辺1ミリのA
Tカット水晶板を用いたが、より小型の水晶振動子にお
いても本実施例の構造を用いると従来の支持方法を用い
た水晶振動子よりも高安定な水晶振動子ができることは
明らかである。さらに、接着剤を用いないために、従来
の振動子に存在した接着剤の耐熱温度の問題は全く発生
しないため、半田の高温におけるリフローも可能となっ
ている。
【0069】さらに、本実施例において、電極3、配線
4の厚さは1000オングストロームとしたが、直接接
合の応力により接合され得る厚みであればとくに100
0オングストロームにこだわらないことが明かである。
具体的には、mmオーダーの接合長に対して電極3及び
配線4が接合面5において1/100程度(数10μm
オーダー)の幅と1/1000程度(μmオーダー)の
厚みであれば接合が可能である。またこの条件は金属の
塑性変形のしやすさにも依存し、塑性変形しやすい金属
を電極3及び配線4に用いた方が接合は容易である。
【0070】さらに、本実施例において熱処理温度を3
00℃としたが、直接接合の接合強度が強化される温度
であれば特にこだわらないことは明らかである。水晶振
動子の場合、200℃以上で、かつ、水晶が圧電性を失
わない温度範囲内であれば直接接合が可能である。
【0071】(第2実施例)次に、第2実施例につい
て、図4(斜視図)及び図5(断面図)に基づき説明す
る。
【0072】図4及び図5において、1は振動用水晶
板、2は支持部材、3は振動用水晶板1の両面に形成さ
れた電極及び引出し部、6および7は支持部材2に形成
された配線、8は電極3の一方と配線7を接続するワイ
ヤである。
【0073】本実施例においても、振動用水晶板1と支
持部材2とは原子レベルの直接接合により接合されてい
る。ただし、本実施例では、上記第1実施例とは異な
り、振動用水晶板1の接合面に位置する電極3は直接接
合面を通じて配線6に電気的に接合されているととも
に、振動用水晶板1のもう一方の面に位置する電極3は
ワイヤ8を用いて配線7に電気的に接合されている。
【0074】したがって、本実施例では、上記第1実施
例と同様の効果が得られることは明らかである。特に、
本第2実施例の水晶振動子においては、2つの電極3の
うち一方が直接接合面を通じて水晶振動子表面に引き出
され、かつ、2つの電極3が配線6、7を通じて同一面
上に引きだされているために、外部回路との接続が簡便
であるという利点が存在する。さらに、支持部材2の素
材としてシリコン等の半導体基板を使用することによ
り、半導体回路との一体化がより簡便に行なえることに
なる。
【0075】本実施例においても、電極、配線として厚
さ1000オングストロームの蒸着金電極を用い、本実
施例の構造を用いた水晶振動子と従来の構造の水晶振動
子の安定性を測定したところ、上記第1実施例と同様
に、本実施例の構造の水晶振動子では温度特性で15p
pmの改善が見られ、長期安定性等においても接着剤等
を使用しない本実施例においては、上記第1実施例と同
様に、優れた特性が得られた。
【0076】また、本第2実施例においても、上記第1
実施例と同様に、電極、配線の厚さは1000オングス
トロームに限定されない。
【0077】(実施例3)次に、本発明の第3実施例に
ついて、図6(斜視図)及び図7(断面図)に基づき説
明する。
【0078】図6及び図7において、1は振動用水晶
板、2は支持部材、3は振動用水晶板1の両面に形成さ
れた電極及び引出し部、6および7は支持部材2に形成
された配線、9は電極3の一方を対面側に引き出すため
のスルーホールである。
【0079】本実施例においても、振動用水晶板1と支
持部材2とは原子レベルの直接接合により接合されてい
る。ただし、本実施例では、上記各実施例とは異なり、
振動用水晶板1の接合面に位置する電極3は直接接合面
を通じて配線6に電気的に接合されるとともに、振動用
水晶板1のもう一方の面に位置する電極3はスルーホー
ル9および直接接合面を通じて配線7に電気的に接合さ
れている。
【0080】したがって、本実施例においても、上記第
1実施例と同様に、接着剤を用いないことによる効果が
得られるとともに、特に、2つの電極3のうち一方が直
接接合面を通じて振動用水晶板1の直接接合面側に引き
出されでいるので、ワイヤボンディングによるものより
小型化が容易となる。また、2つの電極3が配線6、7
を通じて同一面上に引きだされているために、外部回路
との接続が簡便であるという利点が存在する。さらに、
支持部材2の素材としてシリコン等の半導体基板を使用
することにより、半導体回路との一体化がより簡便に行
なえることになる。
【0081】本実施例においても、電極、配線として厚
さ1000オングストロームの蒸着金電極を用い、本実
施例の構造を用いた水晶振動子と従来の構造の水晶振動
子の安定性を測定したところ、上記第1実施例と同様
に、本実施例の構造の水晶振動子では温度特性で15p
pmの改善が見られ、長期安定性等においても接着剤等
を使用しない本実施例においては、上記第1実施例と同
様に、優れた特性が得られた。
【0082】また、本実施例においても、上記第1実施
例と同様に、電極、配線の厚さは1000オングストロ
ームに限定されない。
【0083】(第4実施例)次に、第4実施例につい
て、図8(斜視図)及び図9(断面図)に基づき説明す
る。
【0084】図8及び図9において、1は振動用水晶
板、2は支持部材、3は振動用水晶板1の両面に形成さ
れた電極及び引出し部、10は支持部材2に形成された
凹部である。
【0085】本実施例においても、振動用水晶板1と支
持部材2とは、上記第1実施例と同様に原子レベルの直
接接合により接合されている。ただし、本実施例では、
上記各実施例とは異なり、振動用水晶板1の接合面に位
置する電極3は直接接合面に設けられた凹部10を通じ
て振動用水晶板1の上面に引き出されており、電極3に
より凹部10は埋められた形になっている。
【0086】したがって、本実施例においても、上記第
1実施例と同様に、接着剤を用いないことによる効果が
得られるとともに、特に、凹部10を通じて電極3が引
き出されているために、接合面にかかる応力が小さくな
るよう調整することができ、厚い電極3を設けることが
可能となる。そして、電極3の引出し部の厚みを厚くす
ることで、電極等の抵抗値を低く抑えることが可能であ
る。
【0087】本実施例においても、電極、配線として厚
さ1000オングストロームの蒸着金電極を用い、本実
施例の構造を用いた水晶振動子と従来の構造の水晶振動
子の安定性を測定したところ、上記第1実施例と同様
に、本実施例の構造の水晶振動子では温度特性で15p
pmの改善が見られ、長期安定性等においても接着剤等
を使用しない本実施例においては、上記第1実施例と同
様に、優れた特性が得られた。
【0088】また、本実施例においても、上記第1実施
例と同様に、電極、配線の厚さは1000オングストロ
ームに限定されない。具体的には、mmオーダーの接合
長に対して電極3が直接接合部分において1/100程
度(数10μmオーダー)の幅でかつ凹部10からの突
出部が1/1000程度(μmオーダオ)より低ければ
接合が可能であり、凹部10の深さを変更することによ
り、突出部の高さはそのままで電極3の厚みを厚くとる
ことが可能である。
【0089】なお、本実施例においては凹部10を支持
部材2に形成したが、振動用水晶板1に形成してもその
効果が変わらないことは明らかである。そのうえ、凹部
10を設けずに電極3を形成しても電極3が条件を満た
せば振動用水晶板1および支持部材2が応力により歪
み、実質的に凹部を形成することにより同様の効果が得
られる。
【0090】(第5実施例)次に、本発明の第5実施例
について、図10及び図11(a)〜(d)に基づき説
明する。
【0091】図10は第5実施例に係る振動子の断面構
造を示す。同図において、1は振動用水晶板、3は振動
用水晶板1の両面に形成された電極及び引出し部、11
は支持部材として機能するパッケージ基部、12はパッ
ケージ蓋部、13はパッケージ基部11に形成された配
線、14は外部電極である。
【0092】すなわち、本実施例においては、振動用水
晶板1とパッケージ基部11とだけでなく、パッケージ
基部11とパッケージ蓋部12とも原子レベルの直接接
合により接合されている。また、電極3は振動用水晶板
1とパッケージ基部11の接合面を通じて配線13に電
気的に接続されており、配線13はパッケージ基部11
とパッケージ蓋部12の接合面を通じて外部電極14に
電気的に接合されている。
【0093】次に、本実施例における振動子の製造工程
について、図11(a)〜(d)に基づき説明する。
【0094】まず、図11(a)に示すように、振動用
水晶板1とパッケージ基部11の接合面を鏡面に研磨
し、アンモニア水と過酸化水素水と水の混合液を60℃
に加熱した溶液を用いて表面を親水化処理し、水洗いし
た。その後注意深く洗浄して振動用水晶板1とパッケー
ジ基部11とが接触する部分にはゴミが存在しないよう
にした。さらに振動用水晶板1の両面に電極3を蒸着
し、パッケージ基部11に配線13を蒸着した。同様
に、パッケージ基部11とパッケージ蓋部12の接合面
も表面処理をした。
【0095】次に、図11(b)に示すように、振動用
水晶板1とパッケージ基部11、パッケージ蓋部12を
直接接着させた。この状態では振動用水晶板1とパッケ
ージ基部11はファンデルワールス力により密着してい
るものの、その直接接合の接合強度は弱く、また電極3
の両端及び表面、配線13は振動用水晶板1、パッケー
ジ基部11、パッケージ蓋部12に完全には接合せず
に、振動用水晶板1とパッケージ基部11、パッケージ
蓋部12は応力により歪みが生じ、その間に電極3、配
線13をはさんだ形になっている。
【0096】つぎに、この状態のままおよそ300℃に
加熱することにより、界面から水構成分子や水素が抜け
ていく過程で接合力は強まり、金属は塑性変形を起こ
す。また同時に振動用水晶板1やパッケージ基部11の
構成原子や表面の酸素原子の拡散が起こり、電極3や配
線13のために初期にあった段差による振動用水晶板1
−パッケージ基部11間のくさび状の空隙部が、その先
端から漸次これらの原子により充填される。この結果、
電極3及び配線13の端部はなだらかな曲面を呈するこ
とになる。そして、図11(c)に示すように、振動用
水晶板1とパッケージ基部11は電極3及び配線13を
その接合面5間に挟んだまま完全に接合される。同様
に、パッケージ基部11とパッケージ蓋部12は配線1
3を間に挟んだまま完全に接合される。
【0097】最後に、図11(d)に示すように、パッ
ケージ基部11とパッケージ蓋部12の側面に外部電極
14を形成する。
【0098】したがって、本実施例においても、上記第
1実施例と同様に、接着剤を用いないことによる効果が
得られる。特に、本実施例では、水晶振動子のパッケー
ジにおいても、その接着に接着剤もしくは低融点ガラ
ス、シーム溶接などを用いることがないので、上記従来
のような問題は発生しない。
【0099】また、電極3や配線13のために初期にあ
った段差が、直接接合後において充填され、十分な気密
性を有するように電極3及び配線13の厚さを設定する
ことにより、パッケージ内部の気密性が確保され、水晶
振動子の高安定性を十分に維持することができる。つま
り、このような直接接合を利用して、水晶振動子等の支
持だけでなく、パッケージ内の気密封止を行うことも可
能となる。
【0100】このため、本実施例の水晶振動子は非常に
高安定で温度特性および長期安定性に優れたものにな
る。さらに、パッケージ基部11の素材としてシリコン
等の半導体基板を使用することにより、半導体回路との
一体化がより簡便に行なえることになる。
【0101】本実施例においては、長辺3ミリ、短辺1
ミリのATカット水晶板に電極を蒸着したものを振動用
水晶板として用い、また、電極3、配線13として厚さ
1000オングストロームの蒸着金電極を用いた。この
振動用水晶板を用いて従来の構造で支持し気密封止した
場合と、本実施例の構造を用い直接接着技術を使用して
支持し気密封止した場合とで水晶振動子の安定性を測定
したところ、本実施例の構造の水晶振動子では温度特性
で18ppmの改善が見られた。これは、パッケージ蓋
部およびパッケージ基部に熱膨張率の等しい水晶を用い
たこと、接着剤や低融点ガラス等を使用しないため水晶
との熱膨張率の差に起因する熱応力が発生しないためで
ある。また、長期安定性においても接着剤等を使用しな
い本実施例においては非常に高安定な結果を示し、接着
時の接着剤の伸縮による応力が水晶にかかる問題、接着
剤の硬化に伴うガスの放出、機械的振動に対して十分安
定でないこと、さらには接着剤の劣化の問題が発生しな
かったことがわかる。また今回は長辺3ミリ、短辺1ミ
リのATカット水晶板を用いたが、より小型の水晶振動
子においても本実施例の構造を用いると従来の支持方法
を用いた水晶振動子よりも高安定な水晶振動子ができる
ことは明らかである。さらに、接着剤を用いないため
に、従来の振動子に存在した、接着剤の耐熱温度の問題
は全く発生しないため、半田リフローも可能となってい
る。
【0102】また、本実施例においても、上記第1実施
例と同様に、電極、配線の厚さは1000オングストロ
ームに限定されない。
【0103】さらに、本実施例において熱処理温度を3
00℃としたが、直接接合の接合強度が強化される温度
であれば特に拘らないことは明らかである。水晶振動子
の場合、200℃以上で、かつ、水晶が圧電性を失わな
い温度範囲内であれば直接接合可能である。
【0104】(第6実施例)次に、本発明の第の実施例
について、図12及び図13(a)〜(d)に基づき説
明する。
【0105】図12は第6実施例に係る水晶振動子の断
面構造を示す。同図において、1は振動用水晶板、3は
振動用水晶板1の両面に形成された電極及び引出し部、
11はパッケージ基部、12はパッケージ蓋部、14は
外部電極である。
【0106】本実施例において、振動用水晶板1とパッ
ケージ基部11、振動用水晶板1とパッケージ蓋部12
はそれぞれ原子レベルの直接接合により接合されてお
り、電極3は振動用水晶板1とパッケージ基部11およ
びパッケージ蓋部12の接合面を通じて外部電極14に
電気的に接合されている。
【0107】次に、本実施例に係る水晶振動子の製造工
程について、図13(a)〜(d)に基づき説明する。
【0108】まず、同図(a)に示すように、振動用水
晶板1とパッケージ基部11の接合面を鏡面に研磨し、
アンモニア水と過酸化水素水と水の混合液を60℃に加
熱した溶液を用いて表面を親水化処理し、水洗いした。
その後注意深く洗浄して振動用水晶板1とパッケージ基
部11とが接触する部分にはゴミが存在しないようにし
た。さらに振動用水晶板1の両面に電極および引出し部
3を蒸着した。同様に、パッケージ蓋部12の接合面も
表面処理をした。
【0109】次に、同図(b)に示すように、振動用水
晶板1とパッケージ基部11、パッケージ蓋部12とを
それぞれ直接接着させた。この状態では、振動用水晶板
1とパッケージ基部11、パッケージ蓋部12はファン
デルワールス力により密着しているものの、その直接接
合の接合強度は弱い。また、電極3の両端付近では、振
動用水晶板1,パッケージ基部11,パッケージ蓋部1
2は完全には接合せずに、応力により歪みが生じその間
に電極3をはさんだ形となっている。
【0110】つぎに、この状態のままおよそ300℃に
加熱することにより、界面から水構成分子や水素が抜け
ていく過程で接合力は強まり、金属は塑性変形を起こ
す。また同時に振動用水晶板1やパッケージ基部11、
パッケージ蓋部12の構成原子や表面の酸素原子の拡散
が起こり、初期にあった段差により振動用水晶板1−パ
ッケージ基部11間、振動用水晶板1−パッケージ蓋部
12間のくさび状空隙部が、その先端から漸次これら原
子により充填される。この結果、同図(c)に示すよう
に、電極3はその両端より圧縮力を受け、その端部はな
だらかな曲面を呈し、最終的に振動用水晶板1とパッケ
ージ基部11は電極3を接合面5の間に挟んだまま完全
に接合され、同様に、振動用水晶板1とパッケージ蓋部
12は電極3を間に挟んだまま完全に接合される。
【0111】最後に、同図(d)に示すように、パッケ
ージ基部11,振動用水晶板1及びパッケージ蓋部12
の側面に、外部電極14を形成する。
【0112】したがって、本実施例では、従来のような
水晶振動子及び振動子パッケージにおける接着剤もしく
は低融点ガラス、シーム溶接まどを用いるために生ずる
問題は発生しない。さらに、基部11、蓋部12の素材
として熱膨張率が水晶と等しい素材を使用することによ
り、基部11、蓋部12と振動用水晶板1の間に発生す
る熱応力の問題がない。
【0113】また、電極3や配線13のために初期にあ
った段差が、直接接合後において充填され、十分な気密
性を有するように電極3及び配線13の厚さを設定する
ことにより、パッケージ内部の気密性が確保され、水晶
振動子の高安定性を十分に維持することができる。つま
り、本実施例においても、このような直接接合を利用し
て、水晶振動子等の支持だけでなく、パッケージ内の気
密封止を行うことも可能となる。
【0114】このため、本実施例の水晶振動子は非常に
高安定で温度特性および長期安定性に優れたものにな
る。さらに、パッケージ基部11の素材としてシリコン
等の半導体基板を使用することにより、半導体回路との
一体化がより簡便に行なえることになる。
【0115】本実施例の構造を用い、従来の場合と直接
接着技術を使用して支持し気密封止した場合とについ
て、上記第5実施例と同様の条件で水晶振動子の安定性
を測定したところ、上記第5実施例と同様に、温度特性
で18ppmの改善が見られた。長期安定性等の点に付
いても、上記上記第5実施例と同様の効果が得られる。
【0116】特に、本実施例のごとく、振動用水晶板1
を両面でパッケージ基部11とパッケージ蓋部12とに
接合させる構造とすることで、振動用水晶板1の支持部
材への接合とパッケージングとを1工程で行うことがで
き、工程数の低減を図ることができる利点がある。
【0117】また、本実施例においても、上記第1実施
例と同様に、電極、配線の厚さは1000オングストロ
ームに限定されない。
【0118】さらに、本実施例において熱処理温度を3
00℃としたが、直接接合の接合強度が強化される温度
であれば特に拘らないことは明らかである。水晶振動子
の場合、200℃以上で、かつ、水晶が圧電性を失わな
い温度範囲内であれば直接接合可能である。
【0119】(第7実施例)次に、第7実施例につい
て、図14(断面図)に基づき説明する。
【0120】図14において、1は振動用水晶板、3は
振動用水晶板1の両面に形成された電極及び引出し部、
11はパッケージ基部、12はパッケージ蓋部、13は
パッケージ基部11に形成された配線、14は外部電
極、10はパッケージ基部11に設けられた凹部であ
る。
【0121】本実施例において、振動用水晶板1とパッ
ケージ基部11、パッケージ基部11とパッケージ蓋部
12とは原子レベルの直接により接合されている。さら
に、電極3は振動用水晶板1とパッケージ基部11の接
合面を通じて配線13に電気的に接続されており、配線
13はパッケージ基部11とパッケージ蓋部12の接合
面を通じて外部電極14に電気的に接合されており、凹
部10は電極3および配線13により埋められた形にな
っている。。
【0122】本実施例においては、振動用水晶板1とパ
ッケージ基部11とだけでなく、パッケージ基部11と
パッケージ蓋部12とも原子レベルの直接接合により接
合されているので、上記実施例56と同様の効果を発揮
し得る。特に、本実施例では、電極3および配線13は
凹部10を通じているために、凹部10に応じた厚みを
持たせることが可能であり、電気抵抗を低く抑えること
が可能であると同時に、直接接合面5に発生する歪みを
小さくすることが可能である。
【0123】また、電極3や配線13のために初期にあ
った段差が、直接接合後において充填され、十分な気密
性を有するように電極3及び配線13の厚さを設定する
ことにより、パッケージ内部の気密性が確保され、水晶
振動子の高安定性を十分に維持することができる。つま
り、本実施例でも、このような直接接合を利用して、水
晶振動子等の支持だけでなく、パッケージ内の気密封止
を行うことも可能となる。
【0124】このため、本実施例の水晶振動子は非常に
高安定で温度特性および長期安定性が特に優れたものに
なる。さらに、基部11の素材としてシリコン等の半導
体基板を使用することにより、半導体回路との一体化が
より簡便に行なえることになる。
【0125】なお、本実施例においては凹部10をパッ
ケージ基部11に設けたが、振動用水晶板1やパッケー
ジ蓋部12に設けてもその効果が変わらないことは明ら
かである。
【0126】また、本実施例においても、上記第1実施
例と同様に、電極、配線の厚さは1000オングストロ
ームに限定されない。
【0127】さらに、本実施例において熱処理温度を3
00℃としたが、直接接合の接合強度が強化される温度
であれば特に拘らないことは明らかである。水晶振動子
の場合、200℃以上で、かつ、水晶が圧電性を失わな
い温度範囲内であれば直接接合可能である。
【0128】なお、第6実施例に示した様に、振動用水
晶板を上下面からパッケージ蓋部、パッケージ基部で接
合する構造にし、振動用水晶板、パッケージ基部、パッ
ケージ蓋部に凹部を設けて本実施例と同様の方法で直接
接合を行なっても同様の効果が得られることは明らかで
ある。
【0129】(第8実施例)次に、第8実施例につい
て、図15に基づき説明する。ここで、図15は、第8
実施例に係る導線の引き出し方法を示す。
【0130】図15において、15は第1基板、16は
第2基板、17は第1,第2基板15、16の界面に設
けられた導線である。
【0131】第1,第2基板15、16には、水晶やガ
ラスなどの誘電体およびシリコンなどの半導体を基板材
料に用いることができる。また、導線17には金、銀、
アルミニウム、銅および白金などの金属を用いることが
できる。ただし、金の場合、実際には第1,第2基板1
5、16との界面にクロムなどの接着強化のための薄膜
を形成する場合がある。本実施例においては第1,第2
基板15、16として水晶を、導線として金を用いた。
【0132】さらに、第1基板15と第2基板16とは
界面の水酸基もしくは酸素による水素結合または共有結
合による原子レベルの結合により直接接合されている。
【0133】ここで、原子レベルの結合を介した直接接
合とは、すでに説明した接合状態をいい、一般的意味で
の接着剤を一切用いずに基板同士を接合するものであ
る。
【0134】この様にして接合した基板界面の密着性は
極めて高く、この密着性を利用して気密構造の容器を形
成した場合、接合部の幅を数10から100μm程度以
上にすることにより容器の中を十分に気密封止すること
が可能になる。
【0135】基板接合界面に基板と異なる金属部が存在
した場合、接合初期のファンデルワールス力により金属
部は圧接されたになっている。しかしながら、熱処理に
より界面部より水構成分子や水素が抜けていく過程で圧
接の圧力はさらに強まり、金属は塑性変形を起こす。ま
た、同時に酸素原子や基板構成原子の拡散が起こり、初
期にあった金属と基板界面の段差に基づく空隙部がこれ
ら原子により充填される。この状態で十分な界面の密着
性が得られる。
【0136】このように空隙部の充填は金属の塑性変形
と原子の拡散充填により起こるものである。したがって
段差部の大きさに対して十分な接合長をとることによ
り、この密着性を利用した十分な気密封止が可能とな
る。具体的には、mmオーダーの接合長に対して金属部
が1/100程度(数十μmオーダー)の幅と1/10
00程度(μmオーダー)の厚みであれば接合および気
密封止が可能である。
【0137】また、金属の塑性変形のしやすさにも依存
し、導線17として塑性変形しやすい金属を用いた方が
接合は容易である。
【0138】このような構成とすることにより、直接接
合による密着性を保ったまま直接接合界面の両端に導線
を引き出すことが可能となる。
【0139】(第9実施例)次に、本発明の第9実施例
について、図16に基づき説明する。ここで、図16
は、第9実施例に係る導線の引き出し方法を示す斜視図
である。
【0140】図16において、15は第1基板、16は
第2基板、17は第1,第2基板15、16の界面に設
けられた導線、18は第1基板15に設けられた凹部、
19は導線17の第1基板15における突出部である。
【0141】第1,第2基板15、16には、水晶やガ
ラスなどの誘電体およびシリコンなどの半導体を基板材
料に用いることができる。また、導線17には金、銀、
アルミニウム、銅および白金などの金属を用いることが
できる。ただし、金の場合、実際には第1,第2基板1
5、16との界面にクロムなどの接着強化のための薄膜
を形成する場合がある。また、凹部18は導線17によ
り充填されており、導線17の一部分が突出部19とし
て第1の基板15上に突出している。本実施例において
は,第1,第2の基板15、16として水晶を用い、導
線として金を用いた。
【0142】以下に、凹部18を充填し且つ一部が第1
基板15より突出した導線17を形成する方法を述べ
る。
【0143】まず、エッチングなどにより凹部18を形
成された第1の基板15上にその上方から真空蒸着、ス
パッタリングもしくは化学気相成長法などの薄膜技術に
より一様に膜状の導線を形成する。このとき導線の厚さ
は少なくとも凹部18の深さよりも厚くしておく。その
後、研磨などにより導線を平坦化し、さらにフォトリソ
グラフィーにより凹部18上にのみ導線を残す。
【0144】例えば、凹部18の深さを5μmとし、そ
の上に形成した導線の厚みを10μmとする。導線を研
磨などの加工により、凹部18で6μm、その他の部分
で1μm程度の厚みにし、かつ平坦化する。次に、フォ
トリソグラフィーを用いて、凹部18上の導線のみを残
すことにより、5μmの深さの凹部18を充填して、か
つ突出部19の高さが1μmとなる構造を得ることがで
きる。
【0145】この状態で、実施例8と同様の直接接合処
理を行なうことにより、実施例8と同様に、接合界面の
密着性を保ったまま接合界面の両端に導線を引き出すこ
とが可能である。
【0146】本実施例における直接接合の原理及び効果
は第8実施例と同様である。したがって突出部19の高
さ、導線17の幅、接合部の幅及び長さの条件を第8実
施例と同様にすることにより、この密着性を利用した気
密性の良い接合が得られる。
【0147】さらに、本実施例の場合、凹部18を形成
しているために、第8実施例に比較して導線部17の厚
さを厚くすることが可能である。したがってこの構造
は、導線17に流れる電流の多い場合や高周波で用いる
水晶振動子のなどのように低損失のものを得たい場合に
適したものである。
【0148】(第10実施例)なお、上記各実施例で
は、便宜上、本発明を水晶振動子に対して適用した例に
ついて説明したが、本発明は水晶振動子に限定されるも
のではない。例えば、圧電デバイス等のパッケージング
を含む支持構造、半導体素子を搭載したシリコン基板と
セラミックパッケージ間とのパッケージングを含む支持
構造、その他センサ類等の支持構造等にも適用し得るも
のである。
【0149】図17(a)〜(c)は、本発明を、一般
的な被支持部材と支持部材との接合に適用した例を示
す。同図(a)〜(c)において、20は被支持部材、
21は支持部材、5は上記被支持部材20と上記支持部
材21の接合面、22は厚さ2ミクロン以下の配線であ
る。
【0150】まず、同図(a)に示すように、被支持部
材20と支持部材21との接合面5を鏡面に研磨し、ア
ンモニア水と過酸化水素水と水の混合液を60℃に加熱
した溶液を用いて表面を親水化処理し、水洗いした。そ
の後注意深く洗浄して被支持部材20と支持部材21と
が接触する部分にはゴミが存在しないようにした。さら
に、被支持部材20の両面に配線22を蒸着した。
【0151】次に、同図(b)に示すように、被支持部
材20と支持部材21を直接接着させた。この状態では
被支持部材20と支持部21はファンデルワールス力に
より密着しているものの、その直接接合の接合強度は弱
い。また配線22の両端及び表面は被支持部材20およ
び支持部材21に完全には接合せずに、被支持部材20
と支持部21は応力により歪みが生じ、その間に配線2
2をはさんだ形となっている。
【0152】つぎに、この状態のまま200℃以上に加
熱することにより、界面から水構成分子や水素が抜けて
いく過程で接合力は強まり、金属は塑性変形を起こす。
同時に、被支持部材20および支持部材21の構成原子
や表面の酸素原子の拡散が起こり、配線22のために初
期にあった段差による被支持部材20−支持部材21間
のくさび状の空隙部が、その先端から漸次これらの原子
により充填される。この結果、配線22の端部付近はな
だらかな曲面を呈し、最終的に、同図(c)に示すよう
に、被支持部材20と支持部材21は配線22をその接
合面5の間に挟んだまま完全に接合される。
【0153】ずなわち、本発明は、このような電極を有
する支持部材と、配線を有する被支持部材との接合によ
り構成されるすべての電子部品に適用されるものである
ことがわかる。
【0154】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1の発明に
よれば、電子部品の構成として、各々接合面を有する支
持部材及び被支持部材と、両部材の少なくともいずれか
一方の接合面に配置された薄膜状の導線部材とを設け、
両部材の各接合面同士を、導線部材を押圧しながら互い
に原子レベルの結合を介した直接接合により接合するよ
うにしたので、接着剤等を使用する場合のような劣化を
生じることなく、導線部材を間に挾んで支持部材と被支
持部材とを機械的に強固に直接接合することができる。
【0155】請求項2の発明によれば、支持部材及び被
支持部材のうち少なくともいずれか一方の接合面に、凹
部を予め形成し、導線部材を凹部に係合させるようにし
たので、厚い導線部材が介在する場合でも、直接接合に
よる強固な接合を確保することができる。
【0156】請求項3の発明によれば、導線部材を被支
持部材に配設された少なくとも1対の電極と支持部材に
配設された少なくとも1つの配線とにより構成し、直接
接合領域において、電極と配線とを電気的に接続させる
構成としたので、両部材間の大きな結合力による電極−
配線間の押圧力を利用して電極と配線との電気的な接続
を確実に行うことができ、よって、接着剤を使用するこ
となく、両部材間の接合と電気配線上の接続とを同時に
行うことができる。
【0157】請求項4の発明によれば、被支持部材上の
電極を接合面を経て配線と接続したのち支持部材上の引
き出し部まで引き出すように構成したので、電極と外部
回路との接続を確保することができる。
【0158】請求項5の発明によれば、被支持部材に少
なくとも2つの電極があり、支持部材に複数個の配線が
ある場合、少なくとも1つの電極は接合面を経て配線を
介し、少なくとも一つの電極は接合面を経ずにワイヤボ
ンディング及び配線を介して、それぞれ支持部材の引き
出し部に共通に引き出すようにしたので、外部回路との
接続の簡便化を図ることができる。
【0159】請求項6の発明によれば、被支持部材の接
合面以外の面から電極をスルーホールを介して接合面ま
で引き出し、支持部材の配線と接合領域で電気的に接続
させるようにしたので、外部回路との接続の簡便化と顕
著な小型化とを図ることができる。
【0160】請求項7の発明によれば、被支持部材上の
少なくとも1対の電極のうち少なくとも一つは接合面を
経て、他の少なくとも一つは接合面を経ずに、それぞれ
被支持部材の後端部まで引き出すようにしたので、外部
回路との接続の簡便化を図ることができる。
【0161】請求項8の発明によれば、機能素子を搭載
した被支持部材を直接接合を介してパッケージ内部に収
納するようにしたので、機能素子の特性の向上と安定化
とを図ることができる。
【0162】請求項9の発明によれば、パッケージ基部
とパッケージ蓋部と被支持部材とを同時に直接接合させ
て、被支持部材の支持とパッケージの接合とを同時に行
うことができ、よって、工程の簡略化を図ることができ
る。
【0163】請求項10の発明によれば、被支持部材と
支持部材とを熱膨張率の等しい材料で構成したので、熱
膨張率の差に起因する熱応力の発生を防止することがで
き、よって、性能の向上と安定性の向上とを図ることが
できる。
【0164】請求項11の発明によれば、支持部材を水
晶,ガラス,シリコン,酸化物絶縁体で構成したので、
親水化処理による原子レベルの結合の容易化を図ること
ができる。
【0165】請求項12,13の発明によれば、被支持
部材を振動用水晶板,圧電デバイス用基板としたので、
特性の良好な振動子等の素子を得ることができる。
【0166】請求項14の発明によれば、電子部品の形
成方法として、被支持部材と支持部材とを原子レベルの
結合を介して直接接合させるとともに、直接接合面の両
端に導線部材を引き出すようにしたので、導線部材の介
在部における界面の密着性を確保しながら、両者の接合
の強固化と安定性の向上と工程の簡略化とを図ることが
できる。
【0167】請求項15の発明によれば、導線部材を接
合面の凹部に係合させるようにしたので、直接接合の容
易化を図ることができる。
【0168】請求項16の発明によれば、被支持部材と
支持部材との接合面を親水化処理してから、直接接合工
程を行うようにしたので、原子レベルの結合を介した直
接接合の容易化を図ることができる。
【0169】請求項17の発明によれば、直接接合の
際、被支持部材と支持部材との間に押圧力を加えるよう
にしたので、直接接合の確実化と強力化とを図ることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例に係る水晶振動子の構造を示す斜視
図である。
【図2】第1実施例に係る水晶振動子の構造を示す断面
図である。
【図3】第1実施例に係る水晶振動子の製造工程の一部
を示す断面図である。
【図4】第2実施例に係る水晶振動子の構造を示す斜視
図である。
【図5】第2実施例に係る水晶振動子の構造を示す断面
図である。
【図6】第3実施例に係る水晶振動子の構造を示す斜視
図である。
【図7】第3実施例に係る水晶振動子の構造を示す断面
図である。
【図8】第4実施例に係る水晶振動子の構造を示す斜視
図である。
【図9】第4実施例に係る水晶振動子の構造を示す断面
図である。
【図10】第5実施例に係る水晶振動子の構造を示す断
面図である。
【図11】第5実施例に係る水晶振動子の製造工程の一
部を示す斜視図である。
【図12】第6実施例に係る水晶振動子の構造を示す断
面図である。
【図13】第6実施例に係る水晶振動子の製造工程の一
部を示す斜視図である。
【図14】第7実施例に係る水晶振動子の構造を示す断
面図である。
【図15】第8実施例に係る導線の引き出し方法を示す
斜視図である。
【図16】第9実施例に係る導線の引き出し方法を示す
斜視図である。
【図17】第7実施例に係る直接接合方法を示す図であ
る。
【図18】従来の水晶振動子の構造を示す斜視図であ
る。
【符号の説明】
1 振動用水晶板 2 支持部材 3 電極及び引出し部 4 配線 5 直接接合面 6 配線 7 配線 8 ワイヤ 9 スルーホール 10 凹部 11 パッケージ基部 12 パッケージ蓋部 13 配線 14 外部電極 15 第1基板 16 第2基板 17 導線 18 凹部 19 突出部 20 被支持部材 21 支持部 22 配線 23 ATカット水晶振動子 24 電極 25 支持部材 26 導電性接着剤 27 セラミックパッケージ基部 28 セラミックパッケージ蓋部 29 外部電極
フロントページの続き (72)発明者 江田 和生 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 各々互いに接合される接合面を有する支
    持部材及び被支持部材と、 上記被支持部材及び支持部材のうち少なくともいずれか
    一方の接合面に配置された薄膜状の導線部材とを備え、 上記支持部材と被支持部材との各接合面同士は、上記導
    線部材を押圧しながら互いに原子レベルの結合を介した
    直接接合により接合されていることを特徴とする電子部
    品。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の電子部品において、 上記支持部材及び被支持部材のうち少なくともいずれか
    一方の接合面には、接合面の一端から他端まで延びる凹
    部が予め形成されており、 上記導線部材は、上記凹部に係合するように形成されて
    いることを特徴とする電子部品。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載の電子部品におい
    て、 上記導線部材は、上記被支持部材に配設された少なくと
    も1対の電極と上記支持部材に配設された少なくとも1
    つの配線とにより構成されており、 上記被支持部材と支持部材とが直接接合された領域にお
    いて、上記電極のうち少なくとも1つの電極が上記配線
    の1つに電気的に接続されていることを特徴とする電子
    部品。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の電子部品において、 上記被支持部材は、上記接合面が形成された部位を後端
    部とし、接合面の前方に延びる先端部を有しており、 上記電極のうち少なくとも1つの電極は、被支持部材の
    先端部から直接合部まで延びるように形成されており、 上記支持部材は、上記接合面に対して上記被支持部材の
    先端部とは逆方向となる部位に引き出し部を有してお
    り、 上記配線のうち少なくとも1つの配線は、接合面で上記
    1つの電極と電気的に接続されたのち上記引き出し部ま
    で延びるように形成されていることを特徴とする電子部
    品。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の電子部品において、 上記電極のうち他の少なくとも1つの電極は、上記接合
    面とは相対向する面上で先端部から後端部まで接合面を
    経ることなく延びるように形成されており、 上記配線は複数個設けられ、配線のうち他の少なくとも
    1つの配線は、上記直接合部まで延びることなく引き出
    し部に形成されており、 上記他の電極と他の配線とはワイヤボンディングにより
    接続されていることを特徴とする電子部品。
  6. 【請求項6】 請求項4記載の電子部品において、 上記被支持部材の先端部と後端部との間の部位には、上
    記接合面以外の面から接合面と同じ平面上に位置する面
    まで穿設された少なくとも1つのスルーホールが形成さ
    れており、 上記電極のうち他の少なくとも1つの電極は、上記スル
    ーホールを介して被支持部材の先端部から上記接合面に
    引き出され、接合面で配線に電気的に接続されているこ
    とを特徴とする電子部品。
  7. 【請求項7】 請求項1又は2記載の電子部品におい
    て、 上記被支持部材は、上記接合面が形成された部位を後端
    とし、さらに接合面の前方に延びる先端部を有してお
    り、 上記導線部材は、上記被支持部材に配設された少なくと
    も1対の電極により構成されており、 上記電極のうち少なくとも1つの電極は、上記被支持部
    材の先端部から上記接合面を経て上記被支持部材の後端
    部まで引き出されており、 上記電極のうち他の少なくとも1つの電極は、上記被支
    持部材の先端部から後端部まで接合面を経ることなく延
    びるように形成されていることを特徴とする電子部品。
  8. 【請求項8】 請求項1,2,3,4,5,6又は7記
    載の電子部品において、 上記被支持部材は、機能素子を搭載したものであり、 上記機能素子を収納するためのパッケージ基部及びパッ
    ケージ蓋部からなるパッケージを備えるとともに、 上記パッケージ基部及びパッケージ蓋部のうちの少なく
    ともいずれか一方が支持部材であり、 上記パッケージ基部とパッケージ蓋部とが原子レベルの
    結合を介して直接接合されているとともに、 上記導線部材のうち少なくとも1つの導線部材は、上記
    支持部材及び被支持部材の接合面のうちいずれかの接合
    面を経てパッケージの外部に引き出されていることを特
    徴とする電子部品。
  9. 【請求項9】 請求項1,2,3,4,5,6又は7記
    載の電子部品において、 上記被支持部材は、機能素子を搭載したものであり、 上記機能素子を収納するためのパッケージ基部及びパッ
    ケージ蓋部からなるパッケージを備えるとともに、 上記パッケージ基部及びパッケージ蓋部のいずれもが支
    持部材であり、 上記パッケージ基部とパッケージ蓋部との間に被支持部
    材が介設され、各部材間がいずれも原子レベルの結合を
    介して直接接合されているとともに、 上記導線部材のうち少なくとも1つの導線部材は、上記
    パッケージ基部と被支持部材との接合面及び上記パッケ
    ージ蓋部と被支持部材との接合面のうちいずれかの接合
    面を経てパッケージの外部に引き出されていることを特
    徴とする電子部品。
  10. 【請求項10】 請求項1,2,3,4,5,6,7,
    8又は9記載の電子部品において、 上記被支持部材と支持部材とは、熱膨張率のほぼ等しい
    材料で構成されていることを特徴とする電子部品。
  11. 【請求項11】 請求項1,2,3,4,5,6,7,
    8,9又は10記載の電子部品において、 上記支持部材は、水晶やガラス等の酸化物絶縁体、シリ
    コンナイトライド等の窒化物、シリコン等の半導体のう
    ち少なくともいずれか1つの物質により構成されている
    ことを特徴とする電子部品。
  12. 【請求項12】 請求項1,2,3,4,5,6,7,
    8,9,10又は11記載の電子部品において、 上記被支持部材は、振動用水晶板であることを特徴とす
    る電子部品。
  13. 【請求項13】 請求項1,2,3,4,5,6,7,
    8,9,10又は11記載の電子部品において、 上記被支持部材は、圧電デバイス用基板であることを特
    徴とする電子部品。
  14. 【請求項14】 各々互いに接合される接合面を有する
    被支持部材と支持部材とを導線部材を挾んで接合してな
    る電子部品の形成方法であって、 上記被支持部材及び支持部材のうち少なくともいずれか
    一方の接合面に薄膜状の導線部材を形成する工程と、 上記支持部材と被支持部材との各接合面同士を、上記導
    線部材の両側で互いに原子レベルの結合を介して直接接
    合する工程とを備え、 上記被支持部材と支持部材との各接合面間の密着性を保
    持するよう上記導線部材を直接接合力により押圧しなが
    ら、導線部材を接合面の両端から外方に引き出したこと
    を特徴とする電子部品の形成方法。
  15. 【請求項15】 請求項14記載の電子部品の形成方法
    において、 上記支持部材及び被支持部材のうち少なくともいずれか
    一方の接合面に、接合面の一端から他端まで延びる凹部
    を形成する工程を備え、 上記導線部材を形成する工程では、導線部材が上記凹部
    と係合するように形成することを特徴とする電子部品の
    形成方法。
  16. 【請求項16】 請求項14又は15記載の電子部品の
    形成方法において、 上記被支持部材と支持部材とを直接接合する工程の前
    に、被支持部材及び支持部材の各接合面に親水化処理を
    施す工程を備えたことを特徴とする電子部品の形成方
    法。
  17. 【請求項17】 請求項14,15又は16記載の電子
    部品の形成方法において、 上記被支持部材と支持部材とを直接接合する工程では、
    両者間に押圧力を加えながら直接接合することを特徴と
    する電子部品の形成方法。
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