JPH08330894A - 弾性表面波装置 - Google Patents

弾性表面波装置

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JPH08330894A
JPH08330894A JP13047195A JP13047195A JPH08330894A JP H08330894 A JPH08330894 A JP H08330894A JP 13047195 A JP13047195 A JP 13047195A JP 13047195 A JP13047195 A JP 13047195A JP H08330894 A JPH08330894 A JP H08330894A
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JP
Japan
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acoustic wave
surface acoustic
wave device
piezoelectric substrate
substrate
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JP13047195A
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English (en)
Inventor
Kouichi Egara
光一 江柄
Tadashi Eguchi
正 江口
Takahiro Hachisu
高弘 蜂巣
Akihiro Koyama
晃広 小山
Akira Torisawa
章 鳥沢
Akane Yokota
あかね 横田
Takayuki Yagi
隆行 八木
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Original Assignee
Canon Inc
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  • Surface Acoustic Wave Elements And Circuit Networks Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 従来用いられていたメタル製やセラミック製
のパッケージを用いることなく、またワイヤボンディン
グを不要とした弾性表面波素子のパッケージングを行う
ことで、弾性表面波装置の小型化、低コスト化を図る。 【構成】 圧電基板上に構成要素が形成された弾性表面
波素子を有する弾性表面波装置において、上記弾性表面
波素子13,15は、該弾性表面波素子に接触せずに空
間を介して覆うガラス部材30と、上記圧電基板11と
の間に挟まれて封止され、上記ガラス部材30と上記圧
電基板11とは、周辺部が陽極接合されていることを特
徴とする弾性表面波装置。また、上記ガラス部材30
に、上記弾性表面波素子15と電気的に接続される導電
性スルーホール40が形成されていることを特徴とする
弾性表面波装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、弾性表面波装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年、弾性表面波装置は、フィルタ、共
振子、コンボルバ、マッチドフィルタ、などとして広く
応用されてきており、それに伴い装置の小型化、低コス
ト化が要求されている。
【0003】図6は従来の弾性表面波装置を示す概略図
である。
【0004】図中、100は弾性表面波素子、101は
ニオブ酸リチウムなどの圧電基板、102は圧電基板1
の表面上に形成した櫛型電極、201はFe、コヴァー
ル(ウエスティングハウス エレクトリック社 商標)
などからなるメタルパッケージベース、202はFe、
コヴァールなどからなるメタルパッケージキャップ、2
03はボンディングワイヤである。
【0005】弾性表面波素子は、メタル製やセラミック
製のパッケージベースにマウントされ、ワイヤなどでボ
ンディングされた後、弾性表面波の伝搬路上の空間を確
保して、信頼性保持のためメタル製などのキャップで気
密封止される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
弾性表面波素子は、信頼性を確保するため、気密封止し
たパッケージに収容する必要がある。そしてその際、基
板表面の弾性表面波の伝搬路部分に空間を確保する必要
があるため、メタル製やセラミック製などの高価なパッ
ケージに収納する必要があり、更にパッケージサイズも
大きくなるという欠点があった。
【0007】また、従来の弾性表面波素子は、電気信号
を弾性表面波素子に入力、および出力するために、弾性
表面波素子の一部に形成したボンディング用パッドと、
パッケージのリードピンなどとをワイヤボンディングな
どの手段によって接合する必要があった。
【0008】さらに、封止する際にも、溶接機などの高
価な専用封止装置が必要であった。
【0009】特に、弾性表面波コンボルバ素子やマッチ
ドフィルタ素子は、フィルタなど他の弾性表面波素子に
比べ、素子長が長くなるため、その分大きなパッケージ
が必要となり、コストが非常に高くなるという欠点があ
った。
【0010】(発明の目的)本発明の目的は、弾性表面
波装置において、従来用いられていたメタル製やセラミ
ック製のパッケージを用いることなく、またワイヤボン
ディングを不要とした弾性表面波素子のパッケージング
を行うことで、弾性表面波装置の小型化、低コスト化を
図ることである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するための手段として、圧電基板上に構成要素が形成
された弾性表面波素子を有する弾性表面波装置におい
て、前記弾性表面波素子は、該弾性表面波素子に接触せ
ずに空間を介して覆う前記圧電基板と熱膨張係数がほぼ
等しいガラス部材と、前記圧電基板との間に挟まれて封
止され、該ガラス部材と該圧電基板とは、周辺部が陽極
接合されることを特徴とする弾性表面波装置を提供する
ものである。
【0012】また、上記ガラス部材に、上記弾性表面波
素子と電気的に接続される導電性スルーホールが形成さ
れている弾性表面波装置でもある。
【0013】すなわち、上記目的は、櫛形電極などの弾
性表面波素子構成要素が形成された弾性表面波素子基板
と、弾性表面波の伝搬を妨げることのないように空間を
形成したキャップ状ガラス基板とを陽極接合によって接
着することで達成される。
【0014】さらに上記目的は、キャップ状ガラス基板
にスルーホールを形成することで弾性表面波素子と外部
とを電気的に接続することで達成される。
【0015】
【作用】本発明の上記手段によれば、弾性表面波素子基
板自体をパッケージベースとして利用するため、高価な
メタルやセラミックを用いたパッケージベースが不要で
あり、また、キャップにも安価なガラス基板を利用して
いるため、メタルやセラミックを用いたパッケージに比
べ低コスト化が可能である。
【0016】また、弾性表面波素子基体自体をパッケー
ジベースとして利用しているため、従来用いていたメタ
ルやセラミックパッケージベースと比べ、サイズを大幅
に小さくできる。
【0017】また、陽極接合によって弾性表面波素子基
板とガラス基板とを接着しているため、気密性など、弾
性表面波素子の信頼性を損なうことなく、弾性表面波装
置の小型化、低コスト化が可能となる。
【0018】さらに、キャップ状ガラス基板にスルーホ
ールを形成することによって、弾性表面波素子と外部と
を電気的に接続しているため、ワイヤボンディング工程
やバンブを用いるフエイスダウンボンディング工程や、
それに有していたスペースを省略できる。
【0019】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。
【0020】(第1実施例)図1は、本発明における弾
性表面波装置の第1の実施例の一部を示す上面図、図2
は、図1の短手方向A−A′断面を示す断面図、図3
は、図1の他の部分の短手方向B−B′断面を示す断面
図である。
【0021】図中、10は、弾性表面波フィルタ素子、
11は、ニオブ酸リチウムなどの圧電体基板、12は、
圧電基板11の表面上に形成された櫛形入力電極、13
は、圧電基板11の表面上に形成された櫛形出力電極、
14a,bは、圧電基板11の表面上の櫛形入力電極1
2に隣接して形成された、外部からの電気信号を弾性表
面波素子10に入力する入力用パッド、15a,bは、
圧電基板11の表面上の櫛形出力電極13に隣接して形
成された弾性表面波素子10から外部へ電気信号を出力
するための出力用パッドである。
【0022】11〜15は、Alなどの導電性材料から
なり、蒸着法やスパッタ法やCVD法などにより形成さ
れた薄膜を通常フォトリソグラフィー技術を用いて圧電
基板11の表面上に直接形成される。
【0023】20は、圧電基板11とキャップ状ガラス
基板31とを陽極接合するために、圧電基板11の表面
上の弾性表面波素子を構成する櫛形電極が形成された領
域の周辺部に概略ロの字型に連続して形成した、Al、
Ti、Siなどの、導電性薄膜、30は、可動イオンを
含み、圧電基板11と熱膨張係数のほぼ等しいガラスか
らなり、内部に空間を形成した逆凹型のキャップ状ガラ
ス基板、31は、キャップ状ガラス基板30が、導電性
薄膜20を介して、または、一部薄膜20を介さずに基
板11と接している領域、40は、ガラス基板に穴を形
成し、穴の部分に導電性物質を充填することで形成した
ビアホール、51は、弾性表面波が伝搬する領域(ガラ
スキャップが基板と接しないようにする領域)。
【0024】陽極接合法は、熱膨張係数の比較的近いガ
ラスと導電体材料、導電体薄膜を100〜400℃と比
較的低温で、数十〜数kV程度の電圧を印加することで
接合する方法で、導電性薄膜をガラス、半導体、金属等
様々な基板上に形成することで、導電体薄膜を介して、
ガラスと多種類の基板との接合体を形成することが可能
となる。
【0025】陽極接合では、導電性薄膜としては、A
l、Ti、Si等の金属材料が用いられる。
【0026】これらは、「G.wallis etal.. Field assi
sted Glass-Metal Sealing. J.Appl.Phys..Vol.40.No.
10.pp3946-3949.1969」や、「須田ほか:マロリー接着法
による気密シール技術、東北大学科学計測研究報告、第
33巻、第1号、pp.165-175.1984 」に述べられてい
る。
【0027】本発明の実施例の構成において、図1にキ
ャップ状ガラス基板を除いた部分で示した様に、圧電基
板11上の弾性表面波素子を構成する構成要素、すなわ
ち櫛形電極12、13、およびパッド14、15が形成
された領域および弾性表面波が伝搬する領域51とを少
なくとも含まないように、領域12、13、14、1
5、51の外側周辺部に連続して概略ロの字型に、陽極
接合によって圧電基板11とキャップ状ガラス基板30
とを接着するための、Al、Ti、Siなどの導電性薄
膜20が蒸着法やスパッタ法やCVD法などにより形成
されている。
【0028】キャップ状ガラス基板30は、図2、図3
に断面図で示したように、陽極接合によって圧電基板1
1とキャップ状ガラス基板30とを接着した際に、弾性
表面波の励振、受信および伝搬を妨げないように、圧電
基板11上の弾性表面波素子を構成する構成要素のうち
少なくとも、櫛形電極12、13、が形成された領域お
よび弾性表面波が伝搬する領域51においては、圧電基
板11と接しないように空間になっている。
【0029】そして、キャップ状ガラス基板30が圧電
基板11と接する領域31は、圧電基板11上の概略ロ
の字型に形成された、陽極接合するための、Al、T
i、Siなど導電性薄膜20が形成された領域とほぼ等
しく、導電性薄膜20によって圧電基板11とキャップ
状ガラス基板30とは陽極接合によって接着されてい
る。
【0030】ここで、圧電基板11上の櫛形電極12、
13、およびパッド14、15が形成された領域およ
び、弾性表面波が伝搬する領域51の周辺部に概略ロの
字型に形成された、陽極接合するための導電性薄膜20
が形成された領域と、キャップ状ガラス基板30が圧電
基板11と接する領域31とは、図3に断面で示すよう
に、ほぼ等しくなっている。
【0031】しかし、陽極接合するための導電性薄膜2
0が形成された領域は、図1に示すように、入出力用パ
ッド14、15が形成された領域周辺においては、パッ
ド14、15を避けるように基板の長手方向または幅方
向に於て、幅が、キャップ状ガラス基板30が圧電基板
11と接する領域31より狭くなっている。
【0032】即ち、薄膜20が形成された領域の他の部
分においては、キャップ状ガラス基板21が圧電基板1
1とほぼ全面で、陽極接合するための導電性薄膜20を
介して、陽極接合されているが、ここでは、キャップ状
ガラス基板30は圧電基板11上の導電性薄膜20が形
成された領域の一部分(即ち、空間部分と逆側)でのみ
圧電基板11と陽極接合されている。
【0033】このような構成にして、図2の断面図に示
すように、キャップ状ガラス表面からパッド14、15
に導電性スルーホール(ビアホール)を形成すること
で、陽極接合のための導電性薄膜20と導電性スルーホ
ール40とが電気的に導通してしまうことなく、また、
陽極接合の接着強度、気密性を損なうことなく、外部か
らの電気信号を弾性表面波フィルタ素子10に接続する
ことができる。
【0034】本実施例に用いたキャップ状ガラスは、リ
チウムイオン、ナトリウムイオンなどの可動イオンを含
む、圧電基板と熱膨張係数がほぼ等しいガラスが用いら
れる。
【0035】キャップ状に形成する方法としては、例え
ば、ガラス基板の空間を形成したい領域以外、すなわち
基板の周辺部にエッチングマスクのためのW、Si、C
r−Auなどの金属薄膜をスパッタ法などを用いて形成
し、フッ酸などでエッチングすることでマスクが形成さ
れた領域以外がエッチングされて、ガラスがキャップ状
に形成される。これらは、「Shuichishoji and Masatos
hiEsashi,Photoetching and Electrochemical Discharg
e Drilling of Pyrex Glass,TECHNICAL DIGEST OF THE
9TH SYMPOSIUM,1990,pp.27〜30」などに詳しく述べられ
ている。
【0036】次に、本実施例における陽極接合法につい
て、以下に詳しく述べる。
【0037】圧電基板11上に、所望の接合位置にキャ
ップ状ガラス基板30をのせて、100℃〜400℃に
加熱したホットプレートなどの加熱ヒーター上に置き、
電極印加用プローブでガラス基板30側に負の、導電性
薄膜を形成した圧電基板11側に正の電圧を印加する。
【0038】このようにすると、ガラス基板中のアルカ
リイオンが電解によって移動し、界面付近に空間電荷層
ができる。このとき、ガラス基板と圧電基板の間には静
電気引力が生じ、界面で化学結合がおこり、両者は接合
される。
【0039】このとき、ガラス基板と圧電基板とは熱膨
張係数が同じか、ほぼ等しいことが望ましいが、本実施
例の様に導電性薄膜を介している場合は、多少熱膨張係
数が違っていても両者は接合する。
【0040】また、加熱温度は、ナトリウムイオンを可
動イオンとして含むガラスを用いて、導電性薄膜にアル
ミを用いた場合、250℃程度がよく、導電性薄膜にチ
タンを用いた場合は、300℃程度がよい。
【0041】また、リチウムイオンを可動イオンとする
ガラスの場合、例えば、通常のいわゆる感光性ガラスの
場合、加熱温度は120℃程度でよい。
【0042】また、本実施例における導電性を有するス
ルーホール(ビアホール)形成法について、詳しく述べ
る。 1)電気化学放電ドリル法 接合した基板を水酸化アルカリ溶液など中に浸し、スル
ーホールを形成したい場所にニードルを置き、負の電界
を印加することで、0.5〜1mm半径程度のスルーホ
ールを形成できる。
【0043】これは、「Shuichishoji and MasatoshiEs
ashi,Photoetching and Electrochemical Discharge Dr
illing of Pyrex Glass,TECHNICAL DIGEST OF THE 9TH
SYMPOSIUM,1990,pp.27〜30」などに詳しく述べられてい
る。 2)超音波ドリル加工法 超音波ドリルを用いてスルーホールを形成する方法で、
1〜2mm半径程度のスルーホールを形成することがで
きる。
【0044】このような方法で形成したスルーホールの
内壁に導電性材料を形成する、またはスルーホールを導
電性材料で充填することで、圧電基板上に形成したパッ
ドと外部とを電気的に接続できる。
【0045】なお、キャップ状ガラスの形成法はこれ以
外でもよく、機械的にくり抜く方法などでもよい。
【0046】また、スルーホールの形成法に関しても、
上記実施例に示した方法以外でもよい。
【0047】このような構成とすることで、従来の弾性
表面波デバイスの様にメタル製やセラミック製の専用パ
ッケージが不要となる。
【0048】また、陽極接合を窒素ガスやアルゴンガス
などの不活性雰囲気内で行うなどすることで、気密封止
が可能で、従来の弾性表面波デバイスのように弾性表面
波素子チップをマウントした後、プロジェクション抵抗
溶接やシーム溶接などの高価な溶接機等を用いて気密封
止することが不要である。
【0049】このように、本発明に示した構成では、装
置全体の小型化、低コスト化が可能である。
【0050】なお、上記実施例では、弾性表面波素子の
構成要素として櫛形電極12、13と櫛形電極に電気信
号を入出力するためのパッド14、15のみで構成され
た例を示したが、これ以外の弾性表面波素子構成要素が
存在してもよく、上記構成要素が外部との接続が必要で
あれば、上記実施例の入出力櫛形電極用パッド14、1
5と同様の方法を用いればよい。
【0051】また、キャップ状ガラス基板30の凹部の
形状もこれ以外でもよく、弾性表面波の構成要素および
弾性表面波の伝搬に影響を及ぼさない形状であればよ
い。
【0052】また、陽極接合部(圧電基板11上の導電
性(酸化性金属材料)薄膜20)の幅や形状もこの限り
ではない。
【0053】また、パッド部の形状も丸型など他の形状
でもよい。
【0054】(第2実施例)以下、本発明の第2実施例
について説明する。本実施例は、弾性表面波素子として
コンボルバを用いた例である。
【0055】図4は、本発明における弾性表面波装置の
第2実施例の一部を示す上面図、図5は、図4の短手方
向C−C’断面を示す断面図である。
【0056】なお、本実施例において、上記第1実施例
における部材と同様の部材には同一の符号がつけられて
いる。
【0057】図中、10は弾性表面波コンボルバ素子、
11はニオブ酸リチウムなどの圧電体基板、12a,b
は圧電基板11の表面上に形成された櫛形入力電極、1
6は圧電基板11の表面上に形成されて出力電極、14
a,bは圧電基板11の表面上の櫛形入力電極12に隣
接して形成された外部からの電気信号を弾性表面波素子
10に入力する入力用パッド、17は圧電基板11の表
面上の出力電極14に隣接して形成された弾性表面波素
子10から外部へ電気信号を出力する出力用パッド、1
8は出力電極16と出力用パッド17とを電気的に接続
するストリップパタンである。
【0058】上記11〜18は、Alなどの導電性材料
からなり、蒸着法やスパッタ法により形成された薄膜を
通常フォトリソグラフィー技術を用いて圧電基板1の表
面上に直接形成される。
【0059】本実施例においては、図5に示すように、
出力電極16の出力を外部に取り出すためのパッド1
7、スルーホール40が形成されているが、これらの構
成は上記第1の実施例に示したものを、応用したもので
あり、基本的な原理は変わるものではない。
【0060】また、陽極接合の方法、スルーホールの形
成方法に関しても、実施例1と同様である。
【0061】このような構成とすることで、第1の実施
例と同様の効果が得られる。すなわち、従来の弾性表面
波デバイスの様なメタル製やセラミック製の専用パッケ
ージが不要となる。また、従来の弾性表面波デバイスの
ように弾性表面波素子チップをマウントした後、プロジ
ェクション抵抗溶接やシーム溶接などの高価な熔接機等
を用いて気密封止することが不要である。
【0062】特に本実施例に示したコンボルバや、マッ
チドフィルタではフィルタなどほかの弾性表面波デバイ
スに比べ素子長が大きいため、パッケージが特に大きく
なり、装置全体に占めるパッケージのコスト比が高い問
題があったが、本発明によれば、専用パッケージが不要
であり、装置全体の小型化、低コスト化が可能である。
【0063】上記第2実施例において、コンボルバの出
力取り出し箇所を1箇所の例を示したが、複数カ所でも
良い。
【0064】また、上記第2実施例においては、弾性表
面波コンボルバの例として、エラスティック型の例を示
したが、AE型等ほかの弾性表面波コンボルバにも適応
できるのは自明である。
【0065】上記第1〜第2実施例においては、弾性表
面波素子の例としてフィルタとコンボルバの例を示した
が、それ以外でも共振器、マッチドフィルタ、などほか
の弾性表面波素子に適応できるのは自明である。
【0066】また、上記第1実施例においては、弾性表
面波フィルタの例として、通常のトランスバーサルフィ
ルタの例を示したが、共振器型や多電極型等ほかの弾性
表面波フィルタにも適応できるのは自明である。
【0067】上記第1〜第2実施例においては、陽極接
合された弾性表面波装置を樹脂などでモールドすること
で、弾性表面波装置の信頼性を向上させることができ
る。
【0068】なお、上記第1〜第2実施例において、基
板11はニオブ酸リチウムに限定されるものではなく、
タンタル酸リチウム、水晶など他の圧電単結晶基板や、
半導体やガラス基板上に圧電膜を付加した構造等であっ
てもよい。
【0069】なお、上記第1〜第2実施例において、ガ
ラス基板は、可動イオンを含むガラス基板であればよ
い。
【0070】なお、上記第1〜第2実施例において、導
電性薄膜としてアルミニウム、チタン、シリコンなどを
用いた例を示したが、これ以外でもよく、たとえば、ア
ルミなど酸化物を容易に形成する材料(酸化物金属材
料)と金、銅、プラチナなどの酸化物を容易に形成しな
い材料(非酸化性金属材料)との合金を用いることで、
アルミのガラス基板中への引き込み、アルミ表面の酸化
を防止することができる。
【0071】なお、上記第1〜第2実施例において、導
電性薄膜と圧電基板との間に、導電性薄膜と圧電基板と
の密着性を向上させるクロムなどを下引きしてもよい。
【0072】上記第1〜第2実施例においては、スルー
ホール40の太さは、所望の特性インピーダンスなどと
合わせて任意に決めることができ、本実施例の説明図に
示した限りではない。
【0073】また、上記第1〜第2実施例においては、
スルーホール40の材質は導電性を有すれば任意の材質
を用いることができる。
【0074】上記第1〜第2実施例においては、キャッ
プ状ガラス基板30の内側をメタライズすることで電磁
波を抑圧できる。このメタライズの方法としては、メッ
キすること等により、作製できる。
【0075】上記実施例において、入力電極として、正
規型IDT を用いた例を示したが、円弧型、アポダイズ型
やチャープ型など他のIDT を用いてもよい。
【0076】さらに、上記実施例において、櫛形入力電
極をダブル電極(スプリット電極)とすることにより、
該入力電極における弾性表面波の反射を抑圧でき、素子
の特性を一層良好なものにすることができる。
【0077】また、上記実施例において、圧電基板上に
入出力電極、ボンディングパッドのみが形成された例を
示したが、そのほかにシールドパターン、グランド用パ
ターン等が形成されていてもよい。
【0078】上記実施例において、弾性表面波の集束手
段として入力電極と出力電極の間にパラボリック・ホー
ン型導波路、マルチストリップカプラ等の集束手段を設
けてもよい。
【0079】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、本
発明の目的は弾性表面波装置、およびそれを用いたシス
テムにおいて、櫛形電極などの弾性表面波素子構成要素
が形成された弾性表面波素子用基板と、弾性表面波の伝
搬を妨げることのないように空間を形成したキャップ状
ガラス基板とを陽極接合によって接着すること、さら
に、キャップ状ガラス基板にスルーホールを形成して弾
性表面波素子と外部とを電気的に接合することによっ
て、弾性表面波素子基板自体をパッケージベースとして
利用することができるため、高価なメタルやセラミック
を用いたパッケージが不要であり、また、キャップにも
安価なガラス基板を利用しているためメタルやセラミッ
クを用いたパッケージに比べ低コスト化が可能である。
【0080】また、弾性表面波素子基板自体をパッケー
ジベースとして利用しているため、従来用いていたメタ
ルやセラミックパッケージベースと比べ、サイズを大幅
に小さくできる。
【0081】また、陽極接合によって弾性表面波用基板
とガラス基板とを接着しているため、気密性など、弾性
表面波素子の信頼性を損なうことなく、弾性表面波装置
の小型化、低コスト化が可能となる。
【0082】さらに、キャップ状ガラス基板に形成した
スルーホールに形成することで弾性表面波素子と外部と
を電気的に接合しているため、ワイヤボンディング工程
やバンブを用いるフェイスダウンボンディング工程や、
それに有していたスペースを省略できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における第1の実施例の弾性表面波装置
の一部を示す上面概略図。
【図2】本発明における弾性表面波装置の第1実施例の
短手方向断面を示す断面図。
【図3】本発明における弾性表面波装置の第1実施例の
他の短手方向断面を示す断面図。
【図4】本発明における弾性表面波装置の第2実施例を
示す上面概略図。
【図5】本発明における弾性表面波装置の第2実施例の
短手方向断面を示す概略図。
【図6】従来例の第姓表面波装置を示す概略図。
【符号の説明】
10 弾性表面波フィルタ素子 11 ニオブ酸リチウムなどの圧電基板 12 圧電基板11の表面上に形成された櫛形入力電極 13 圧電基板11の表面上に形成された櫛形出力電極 14 入力用パッド 15 出力用パッド 20 導電性(酸化性金属材料)薄膜 30 キャップ状ガラス基板 40 スルーホール 51 弾性表面波が伝搬する領域 110 弾性表面波コンボルバ素子 111 Yカット(Z伝搬)ニオブ酸リチウムなどの圧
電基板 112、113 圧電基板1の表面上に形成した櫛形入
力電極 114 圧電基板1の表面上に形成した出力電極 115 出力電極に形成した複数のボンディングパッド
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小山 晃広 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 鳥沢 章 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 横田 あかね 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 八木 隆行 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧電基板上に構成要素が形成された弾性
    表面波素子を有する弾性表面波装置において、 上記弾性表面波素子は、該弾性表面波素子に接触せずに
    空間を介して覆うガラス部材と、上記圧電基板との間に
    挟まれて封止され、 上記ガラス部材と上記圧電基板とは、周辺部が陽極接合
    されていることを特徴とする弾性表面波装置。
  2. 【請求項2】 上記ガラス部材は、可動イオンを含有
    し、上記圧電基板と熱膨張係数が実質的に等しいことを
    特徴とする請求項1記載の弾性表面波装置。
  3. 【請求項3】 上記ガラス部材に、上記弾性表面波素子
    と電気的に接続される導電性スルーホールが形成されて
    いることを特徴とする請求項1又は2記載の弾性表面波
    装置。
  4. 【請求項4】 上記圧電基板と上記ガラス部材とが陽極
    接合される部分に、該陽極接合するための金属材料薄膜
    が形成されていることを特徴とする請求項1〜3のいず
    れか1項記載の弾性表面波装置。
  5. 【請求項5】 上記金属材料薄膜は、アルミニウム、チ
    タン、シリコンのうちの少なくとも1つであることを特
    徴とする請求項4記載の弾性表面波装置。
  6. 【請求項6】 上記弾性表面波装置は、樹脂モールドさ
    れていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項
    記載の弾性表面波装置。
  7. 【請求項7】 上記ガラス部材は、逆凹型のキャップ形
    状を有するガラス板である請求項1又は2記載の弾性表
    面波装置。
  8. 【請求項8】 上記ガラス部材の内側は、メタライズさ
    れている請求項1又は2又は7記載の弾性表面波装置。
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